| 【発明の名称】 |
歩行型移植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】島隅 和夫
【氏名】福高 恭史
【氏名】福本 仁志
【氏名】海津 裕
【氏名】柳川 信英
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| 【要約】 |
【課題】多条植え可能な歩行型移植機にあって、1条植え専用の移植機との構造的な共通化を図りながら、圃場を荒らすことなく2条植え以上の多条植えが効率良く行え、畝の高さ検出も簡単かつ適正に行えるようにする。
【解決手段】エンジン2及びミッションケース3で本体部4を形成し、この本体部4の後方にミッションケースから伝達される動力によって苗を畝Rに植え付ける第1移植部5Aを配置し、この第1移植部の植え付け位置より前側で畝の高さを検出する畝高さ検出手段102を設け、これらにより作業機体7を構成しており、前記作業機体を前後車輪9、10を有して畝を跨いで走行する走行体11に左右方向位置調節自在に支持し、走行体に第1移植部の左右一側方で第1移植部と同期して苗を畝に植え付ける第2移植部5Bを設け、この第2移植部を作業機体に同行して左右位置調整可能とするべく作業機体に連動連結する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンジン(2)及びミッションケース(3)で本体部(4)を形成し、この本体部(4)の後方にミッションケース(3)から伝達される動力によって苗を畝(R)に植え付ける第1移植部(5A)を配置し、この第1移植部(5A)の植え付け位置より前側で畝(R)の高さを検出する畝高さ検出手段(102)を設け、これらにより作業機体(7)を構成しており、前記作業機体(7)を前後車輪(9、10)を有して畝(R)を跨いで走行する走行体(11)に左右方向位置調節自在に支持し、前記走行体(11)に第1移植部(5A)の左右一側方で第1移植部(5A)と同期して苗を畝(R)に植え付ける第2移植部(5B)を設け、この第2移植部(5B)を作業機体(7)に同行して左右位置調整可能とするべく作業機体(7)に連動連結していることを特徴とする歩行型移植機。 【請求項2】 前記走行体(11)の前部に後下向き姿勢でかつ上下方向揺動可能に支持された前輪支持アーム(21)で前輪(9)を支持し、走行体(11)の中途部に後下向き姿勢でかつ上下方向揺動可能に支持された伝動ケース(23)で後輪(10)を駆動可能に支持し、前記畝高さ検出手段(102)からの信号により伝動ケース(23)を揺動して走行体(11)の高さを変更する機体昇降手段を連結し、前記伝動ケース(23)と前輪支持アーム(21)の間に伝動ケース(23)の揺動で前輪支持アーム(21)を揺動する連動手段を設けていることを特徴とする請求項1に記載の歩行型移植機。 【請求項3】 前記作業機体(7)の後部にハンドル(6)を設けていることを特徴とする請求項1又は2に記載の歩行型移植機。 【請求項4】 前記伝動ケース(23)と機体昇降手段との間に、伝動ケース(23)の揺動可能範囲を上下に変位する車高範囲変更手段を設けていることを特徴とする請求項1又は2に記載の歩行型移植機。 【請求項5】 前記連動手段から前輪(9)までの間に、車高範囲変更手段で伝動ケース(23)の揺動可能範囲を下方に変位した際に、前輪(9)を接地するように前輪支持アーム(21)の後下向き傾斜姿勢を調整する前輪接地姿勢調整手段を設けていることを特徴とする請求項4に記載の歩行型移植機。 【請求項6】 4車輪(9、10)を有して畝(R)を跨いで走行する走行体(11)上に、エンジン(2)、ミッションケース(3)及び第1移植部(5A)を有する作業機体(7)を設けると供に、前記第1移植部(5A)の左右一側方で苗を畝(R)に植え付ける第2移植部(5B)を設け、第1移植部(5A)の植え付け位置より前側で畝(R)の高さを検出する畝高さ検出手段(102)を作業機体(7)に設けていることを特徴とする歩行型移植機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、野菜等の苗の多条植えを可能とした歩行型移植機に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、多条植えを可能とした歩行型移植機として、特開平9−238516号公報に記載されているように、エンジンを搭載した機枠と、この機枠の後部に設けた移植部と、機枠から後方に延伸したハンドルとで構成した機体を、前後車輪を有するフレームに左右移動自在に支持したものがある(第1従来技術)。 【0003】この第1従来技術では、前後車輪で畝を跨ぎかつ移植部を畝の中心に配置した状態で畝長手方向に片道走行することで1条植えを行い、また、植付装置の左右位置を畝中心から左右に偏位させ、畝を1往復走行させることで2条植えを行うようにしている。そして、上記の1条植えの動作と2条植えの動作を組み合わせることで3条植えが可能で、2条植え動作を偏位量を変えて繰り返すことで4条植えも可能としている。 【0004】機体を機枠、移植部及びハンドルを前後方向に並べて構成しているため、一般的な1条植え専用の移植機と略同様の機体を用いることができると共に移植部への動力伝達なども同様の構成を採用することができ、1条植え用と多条植え用との間で構造的な共通化を図ることが可能である。前記前後車輪はそれらを支持する部材が後下向き傾斜姿勢でかつ揺動自在に機枠に支持されていて、畝上面の凹凸に追従してこれらの支持部材を揺動して、機枠の高さを変更することにより、畝上面に対する移植部の高さを制御できるようになっている。 【0005】また、実用新案登録第2502747号公報に記載されているように、機体の前部にエンジン、ミッションケースよりなる駆動源を設け、機体の後部に左右一対の移植装置を左右振り分け状に設け、機体後部から後方へ操向用のハンドルを設け、機体の前部中央に車輪を設け、左右の移植装置を個別に左右位置調整可能にしたものがある(第2従来技術)。 【0006】この第2従来技術では、移植装置を左右一対設けており、畝長手方向に沿って片道走行するだけで左右2条分の苗を同時に植え付けることが可能であり、また、左右各移植装置を左右位置変更して畝を往復することで左右4条分の苗を植付可能である。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】前記第1従来技術では、1つの移植部しか備えていないため、1つの畝に対して植え付ける条数が増えるごとに畝長手方向に走行する回数も増えて作業能率が悪くなると共に、左右車輪が通過する畝間や移植機を旋回させる枕地で地面を荒らしてしまうという問題が生じる。 【0008】前記第2従来技術では、機体の左右中央に車輪を設けているために上記のような2条分、4条分の苗植え付けは車輪を挟んで左右2つの畝に対して行われることとなり、結局のところ1つの畝に対してはその条数分だけ長手方向に走行する必要があり、駆動源及びハンドルが機体の左右中央に配置されているのに対し、左右移植部が中央から左右に振り分けて配置されているため、1条植え専用の移植機に対して構造的な共通化がなされるものではない。 【0009】また、左右中央の車輪に代えて第1従来技術のような畝を跨ぐ左右車輪を設け、1つの畝に対する2条植え、4条植えを往復回数を少なくして効率良く行えるようにすることも考えられるが、この場合、左右振り分け状の移植装置を個別に左右外方側に位置調整自在としていることから畝の中央に苗を植え付けることが困難で3条植えには適さず、またハンドルが機体の左右中央に配置されていることから畝間を歩く作業者からハンドルが遠ざかって操作性に劣るものとなってしまう。 【0010】そこで、移植部を2つ設けて多条植えを可能にすることが考えられるが、移植部を畝の上面の凹凸に追従して上下揺動させる必要があり、そのために、接地輪を畝に接地させてその上下動により畝高さを検出することが考えられるが、左右両移植部に対応して畝高さを検出すると、畝の左右で高さが異なるような場合に、双方の検出状態のバランスを考慮する必要があり、構造も複雑化する。 【0011】本発明は、多条植え可能な歩行型移植機にあって、1条植え専用の移植機との構造的な共通化を図りながら、圃場を荒らすことなく2条植え以上の多条植えが効率良く行え、畝の高さ検出も簡単かつ適正に行えるようにした歩行型移植機を提供することを目的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明における課題解決のための具体的手段は、エンジン2及びミッションケース3で本体部4を形成し、この本体部4の後方にミッションケース3から伝達される動力によって苗を畝Rに植え付ける第1移植部5Aを配置し、この第1移植部5Aの植え付け位置より前側で畝Rの高さを検出する畝高さ検出手段102を設け、これらにより作業機体7を構成しており、前記作業機体7を前後車輪9、10を有して畝Rを跨いで走行する走行体11に左右方向位置調節自在に支持し、前記走行体11に第1移植部5Aの左右一側方で第1移植部5Aと同期して苗を畝Rに植え付ける第2移植部5Bを設け、この第2移植部5Bを作業機体7に同行して左右位置調整可能とするべく作業機体7に連動連結していることである。 【0013】これによって、走行体11で畝Rを跨いで片道走行しながら第1、第2移植部5A、5Bによって1つの畝に左右2条の苗植え付けが行え、作業機体7(第1移植部5A)及び第2移植部5Bを走行体17に対して左右位置調節することで3条植え、4条植えも可能となり、圃場を荒らすことなく効率の良い苗植え付けが可能である。そして、これらの多条植え時の畝高さ検出は、第1移植部5A側だけで行い、簡単かつ適正な畝高さを検出する。 【0014】本発明における課題解決のための第2の具体的手段は、第1の具体的手段に加えて、前記走行体11の前部に後下向き姿勢でかつ上下方向揺動可能に支持された前輪支持アーム21で前輪9を支持し、走行体11の中途部に後下向き姿勢でかつ上下方向揺動可能に支持された伝動ケース23で後輪10を駆動可能に支持し、前記畝高さ検出手段102からの信号により伝動ケース23を揺動して走行体11の高さを変更する機体昇降手段を連結し、前記伝動ケース23と前輪支持アーム21の間に伝動ケース23の揺動で前輪支持アーム21を揺動する連動手段を設けていることである。 【0015】これによって、畝高さ検出手段102からの信号により伝動ケース23及び前輪支持アーム21を揺動して、畝Rの凹凸に追従して走行体11の高さを変更し、第1、第2移植部5A、5Bの両方での移植深さが適正になり、第2移植部に5Bに畝高さ検出手段102を設けなくとも、また設ける場合よりも簡単に構成され、適正な動作が行える。 【0016】本発明における課題解決のための第3の具体的手段は、第1又は2の具体的手段に加えて、前記作業機体7の後部にハンドル6を設けていることである。これによって、1条植え専用の移植機との間で構造の共通化を図ることができ、また、ハンドル6が第1、第2移植部5A、5Bのうち第1移植部5A側に偏位して配置されているため、第1移植部5A側の畝間を作業者が歩くようにすることでハンドル操作も好適に行える。 【0017】本発明における課題解決のための第4の具体的手段は、第2の具体的手段に加えて、前記伝動ケース23と機体昇降手段との間に、伝動ケース23の揺動可能範囲を上下に変位する車高範囲変更手段を設けていることである。これによって、伝動ケース23の揺動可能範囲を上下に変位すると前輪支持アーム21の揺動可能範囲を上下に変位し、畝高さが大きく変わっても、伝動ケース23と前輪支持アーム21の揺動を適正にできる。 【0018】本発明における課題解決のための第5の具体的手段は、第4の具体的手段に加えて、前記連動手段から前輪9までの間に、車高範囲変更手段で伝動ケース23の揺動可能範囲を下方に変位した際に、前輪9を接地するように前輪支持アーム21の後下向き傾斜姿勢を調整する前輪接地姿勢調整手段を設けていることである。 【0019】これによって、伝動ケース23と前輪支持アーム21の長さが異なっていても、車高を高くしたときに、作業機体7の略水平姿勢を維持する。本発明における課題解決のための第6の具体的手段は、4車輪9、10を有して畝Rを跨いで走行する走行体11上に、エンジン2、ミッションケース3及び第1移植部5Aを有する作業機体7を設けると供に、前記第1移植部5Aの左右一側方で苗を畝Rに植え付ける第2移植部5Bを設け、第1移植部5Aの植え付け位置より前側で畝Rの高さを検出する畝高さ検出手段102を作業機体7に設けていることである。 【0020】これによって、走行体11で畝Rを跨いで片道走行しながら第1、第2移植部5A、5Bによって1つの畝に左右2条の苗植え付けが行え、そして、これらの2条植え時の畝高さ検出は、第1移植部5A側だけで行い、簡単かつ適正な畝高さを検出する。 【0021】 【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2において、1は野菜等のソイルブロック苗を圃場に移植する歩行型移植機を示し、この移植機1は、エンジン2及びミッションケース3等を備えた本体部4と、畝Rに苗を植え付ける移植部(第1の移植部)5Aと、操向用のハンドル6とを順次前後方向に並設してなる作業機体7と、前記第1の移植部5Aの左右側方に配置されていてこの第1移植部5Aと同期して苗を植え付ける第2の移植部5Bと、左右一対の前輪9及び後輪10を備えて前記作業機体7及び第2の移植部5Bを走行可能に支持する走行体11とを備えて構成され、畝Rを跨いでその長手方向に走行しながら、ソイルブロック苗を畝Rに所定間隔をおいて自動的に植え付けるものである。 【0022】なお、移植機1の作業進行方向を前方向といい、進行方向に直交する横方向を左右方向という。図1〜図3に示すように、前記走行体11は、平面視矩形状のフレーム体17と、このフレーム体17の左右側部に設けた左右一対の前後輪9、10とを有し、フレーム体17は、前記本体部4の左右側方で前後方向に配置された第1、第2縦フレーム12、13と、第2縦フレーム13の右方で略平行に配置された第3縦フレーム14と、第1、第2縦フレーム12、13の前端を連結する第1横フレーム15と、第1、第2及び第3縦フレーム12、13、14の後端を連結する第2横フレーム16とで構成されている。 【0023】前記第1、第2及び第3縦フレーム12、13、14の前部下側には左右方向の前輪支軸20が架け渡されている。この前輪支軸20は、外筒体20aと、この外筒体20aに右側から左右方向摺動自在で左右方向の軸心周りに一体回動自在に挿入された内軸体20bとから構成されていて伸縮自在とされており、外筒体20aの両端部は第1、第2縦フレーム12、13の前部に軸受体を介して左右軸心周りに回動自在に支持され、内筒体20bの右端部は第3縦フレーム14の前部に軸受体を介して左右軸心周りに回動自在に支持されている。 【0024】外筒体20aの第1縦フレーム12から左方に突出した部分、及び内筒体20bの第3縦フレーム14から右方に突出した部分には、取付筒を介して前輪支持アーム21が設けられている。前記左右各前輪支持アーム21は後下向き傾斜姿勢になっており、この前輪支持アーム21の下端部に左右前輪9がそれぞれ回動自在に取付けられている。 【0025】第1、第3縦フレーム12、14の後部には、後上傾斜状の支持ブラケット12a、14aを備えており、この支持ブラケット12a、14aの上端部は、第1、第3縦フレーム12、14の前後中途部よりも高位置に配置され、支持ブラケット12a、14aの下端部は第1、第3縦フレーム12、14の前後中途部よりも低位置に配置されている。また第2縦フレーム13の後端は、支持ブラケット12a、14aの上端部と同一高さとなるように後上傾斜状に屈曲形成されている。 【0026】前記第2横フレーム16は円筒状に形成されており、外筒体16aと、この外筒体16aの右側から左右方向摺動自在に挿入された内筒体16bとから構成されて伸縮自在とされている。また外筒体16aの左右両端部は、第1縦フレーム12の後端(支持ブラケット12aの上端)及び第2縦フレーム13の後端に連結され、内筒体16bの右端部は第3縦フレーム14の後端(支持ブラケット14aの上端)に連結されている。 【0027】作業機体7の前後方向中途部に位置する前記支持ブラケット12a、14aの下端部には、支持筒22が左右方向の軸心周りに回動自在に支持され、これら左右の支持筒22には伝動ケース23の上部が固定されている。この左右各伝動ケース23は前記前輪支持アーム21と略平行な後下向き傾斜姿勢になっており、伝動ケース23の下部には前記後輪10が回転自在に支持されている。 【0028】前輪支軸20の外筒体20aの左側及び内軸体20bの右側には、上方突出状に連係ブラケット24が固定され、前記左右各支持筒22にも上方突出状に連係ブラケット25が固定され、それぞれ左右同じ側にある前後の連係ブラケット24、25が連結ロッド26によって連結されている。また、左側の支持筒22には、他の連係ブラケット27が上方突出状に固定され、第1縦フレーム12に取付けられたアクチュエータとしての昇降シリンダ28のピストンロッド28aの先端が連係リンク35を介して連結されている。 【0029】したがって、昇降シリンダ28のピストンロッド28aを出退させることにより、左側の伝動ケース23が支持筒22の軸心廻りに上下揺動すると共に、左側の連結ロッド26を介して左右の前輪支持アーム21が前輪支軸20の軸心廻りに上下揺動し、さらに右側の連結ロッド26を介して右側の伝動ケース23が支持筒22の軸心廻りに上下揺動し、フレーム体17が上下に昇降する。 【0030】このフレーム体17の昇降によって、これに支持されている作業機体7(第1移植部5A)及び第2移植部5Bが共に上下に昇降して畝Rに対する高さを変更できるようになっている。図2及び図11に示すように、前記昇降シリンダ28の連係リンク35には前後2か所の取付孔35aが設けられ、この取付孔35aに選択的に連係ブラケット27の上端が連結されるようになっており、これによってフレーム体17に対する後輪10の揺動範囲を上下に変更可能であり、高畝、低畝など、苗植え付けを行う畝の高さに応じてフレーム体17の昇降範囲を変更できるようにしている。 【0031】上記のように後輪10のフレーム体17に対する揺動範囲を変えると、これに追従して前輪9の揺動範囲も変わることとなるが、伝動ケース23が前輪支持アーム21よりも長く形成されているために、前輪と後輪の上下バランスが変化する。そこで、連結ロッド26にターンバックル26aを設けて長さ調整自在とし、前輪支持アーム21を入れ子式伸縮構造にしてピン21aで長さ設定をするように構成し、前輪支持アーム21の長さ調整自在で前輪9を接地して作業機体7を略水平姿勢にでき、前後輪9、10の上下バランスを適正に調整できるようにしている。 【0032】前記昇降シリンダ28、連係ブラケット27、連係リンク35等によって、伝動ケース23を上下に揺動して走行体11の高さを変更する機体昇降手段となって、後述する昇降用制御弁106で制御される。前記前輪支軸20、連結ロッド26等は、伝動ケース23と前輪支持アーム21との間で伝動ケース23の揺動で前輪支持アーム21を連動して揺動する連動手段を構成している。 【0033】従って、前記昇降用制御弁106を手動操作レバーで操作して機体昇降手段を作動させると、作業機体7は任意の高さに調整でき、畝高さ検出手段102(後述、図2、図5に示す)からの信号による自動操作して機体昇降手段を作動させると、作業機体7を畝R上面から一定高さになるように維持できる。また、前記連係リンク35の取付孔35a、連結ロッド26のターンバックル26a、前輪支持アーム21を入れ子式伸縮構造等によって車高範囲変更手段を構成しており、例えば、平畝移植設定状態から高畝の移植を最適にできるように、連係リンク35の先端側取付孔35aを使用して(伝動ケース23は立ち上がる)、フレーム体17に対する後輪10の揺動範囲を下方に変更し、そうすると前輪支持アーム21も立ち上がり姿勢に変更されて前輪9の揺動範囲が下方に変更され、苗植え付けを行う畝の高さが変わっても、畝R上面に対するフレーム体17の昇降範囲を適正に保持できるようになる。 【0034】そして、前輪支持アーム21の前輪支軸20から前輪9の軸までの距離が、伝動ケース23の走行系出力軸34から後輪10の軸までの距離と同一の場合は、フレーム体17を略水平姿勢で上昇するので問題はないが、前輪支持アーム21の方が短い場合は、フレーム体17は前下向きに傾斜するので、フレーム体17が略水平姿勢になるように、ターンバックル26aを介して連結ロッド26の長さを長くして、前輪支持アーム21を伝動ケース23と略平行にし、かつピン21a挿入位置を変更して前輪支持アーム21を伸長し、前輪9が接地するように調整する。 【0035】なお、前輪支持アーム21と伝動ケース23とを平行に配置し、かつ前輪支軸20から前輪9の軸までの距離と走行系出力軸34から後輪10の軸までの距離とを同一にして、前輪支持アーム21の伸縮構造を廃止してもよい。前記作業機体7の本体部4は、ミッションケース3の前部に機体フレーム4aを前方突出状に取付固定すると共に、この機体フレーム4a上にエンジン2等を搭載して主構成されており、これらの上方はボンネット4bで覆われている。 【0036】前記本体部4の機体フレーム4aの前部は、ローラ等を介して第1横フレーム15に左右移動自在に支持されている。また、ミッションケース3の後上部には取付ブラケット29が設けられており、この取付ブラケット29の左右両側はローラ30を介して第2横フレーム16の外筒体16aに左右移動自在に支持されている。 【0037】前記フレーム体17の第1乃至第3縦フレーム12、13、14は、それぞれ本体部4前部のエンジン2搭載部分の側方で一段低く、本体部4後部の第1、第2移植部5A、5Bの取付部の側方では一段高く形成されており、これによってエンジン等のメンテナンス等を各縦フレーム12、13、14側方から容易に行え、縦フレーム12、13、14の後部側では高い位置で第1、第2移植部5A、5Bの前部を支持できるようにして後方の第1、第2移植部5A、5Bの配置空間を広く形成できるようにしている。 【0038】前記取付ブラケット29には、左右方向に配置された油圧シリンダよりなる調節シリンダ31のシリンダチューブが連結され、調節シリンダ31のシリンダロッドの先端が第2横フレーム16の内筒体16bに連結されている。また、第2横フレーム16の外筒体16aと内筒体16bとの間には両者の伸縮をロックする第1ロック手段が設けられ、第2横フレーム16の外筒体16aと作業機体7との間には、第2横フレーム16上の作業機体7の左右移動をロックする第2のロック手段が設けられている。 【0039】したがって、第2ロック手段を介して第2横フレーム16に作業機体7をロックした状態で調整シリンダ31を伸縮させると、第3縦フレーム14が左右方向に移動し、前輪支軸20、第2横フレーム16が伸縮し、右側の前後輪9、10が左右方向に移動するようになっており、畝幅に合わせた左右車輪9、10の間隔調整が行えるようになっている。 【0040】また、第1ロック手段を介して第2横フレーム16の伸縮をロックした状態で調整シリンダ31を伸縮させることで、取付ブラケット29を介してミッションケース3が左右に移動し、作業機体7全体及び第2移植部5Bが左右に移動して走行体11に対する左右の位置調整が行えるようになっている。なお、図3に示すように、走行体11と作業機体7との間には、作業機体7の左右方向の位置調整量を表示する第1の表示部32が設けられ、前記走行体11のフレーム体17には、右側の前後車輪9、10の左右移動量を表示する第2の表示部33が設けられている。 【0041】第1表示部32は、第1横フレーム15の上面に張りつけた目盛り部材32aと、本体部4の前部に取りつけられていて目盛り部材32aの目盛りを指し示す指針部材32bとを有する。第2表示部33は、右端部が第3縦フレーム14に固定された左右方向の目盛り部材33aを有し、この目盛り部材33aの左端部は、第1、第2縦フレーム12、13間に架け渡されたレール部材33cに摺動部材33dを介して連結され、レール部材33cには目盛り部材33aの目盛りを指し示す指針部材33bが設けられている。 【0042】前記第1表示部32を備えることで、走行体11に対する作業機体7の左右位置を明確に把握することができ、また第2表示部33によって左右の車輪間隔を明確に把握することができる。これらによって、1〜4条植え等を切り換えておこなう場合に迅速かつ確実に作業機体7の位置調節、左右車輪9、10の間隔調節が行えるようになっている。 【0043】なお、右側の前後輪9、10が最外端位置まで達したとき、レール部材33cに設けた指針部材33bと目盛り部材33aに設けた摺動部材33dとが干渉し、右側前後輪9、10の右方への移動が規制されるようになっており、これによって前輪支軸20及び第2横フレーム16の外筒体20a、16aから内筒体16b、20bが外れるのを防止している。 【0044】図1及び図3に示すように、前記ミッションケース3には、走行系出力軸34が左右に突出しており、左右の出力軸34から伝動ケース23内の動力伝達機構を介して後輪10に動力が伝達され、左右後輪10が駆動されるように構成されている。また、左右の出力軸34は左右方向に伸縮自在とされていて、左右の前後車輪9、10の間隔調節及びミッションケース3の左右移動に対応するように構成されており、左右の出力軸34に伝動される動力は個別のクラッチによって左右独立して断接されるようになっている。 【0045】図1、図2、図4及び図5に示すように、前記第1移植部5Aは、主フレーム37Aと、植付フレーム38Aと、苗を畝Rに植え付ける植付装置39Aと、多数のポット部Pに苗が育苗された苗トレイTを載置する苗載せ台40Aと、苗トレイTから苗を1つずつ取り出して植付装置39Aに搬送する苗分送装置41Aと、覆土・鎮圧輪42Aを備えている。 【0046】前記主フレーム37Aは平面視矩形枠状に形成されており、その前端が、ミッションケース3の後上部に設けられた前記取付ブラケット29に固定されている。この主フレーム37A上には前記苗分送装置41Aが搭載されている。また、主フレーム37Aの後部左右側面には後上傾斜状に延伸する一対の支持杆43を設けており、この支持杆43の後端部に略門型の操向用ハンドル6が取付けられている。 【0047】そして、主フレーム37A上及び支持杆43上には前後一対の支持レール44が設けられており、この支持レール44に前記苗載せ台40Aが左右移動自在に支持されている。前記ミッションケース3には、左右両側に突出した第1PTO軸(動力伝達軸)47と、ミッションケース3内で第1PTO軸47からベベルギヤを介して動力が分岐される後方突出状の第2PTO軸48とが設けられ、エンジン2の動力がミッションケース3内の動力伝達機構を介して第1、第2のPTO軸47、48から取り出されるようになっている。そして、前記植付フレーム38Aは、左右一対の側枠材と後枠材とからなる平面視コ字状に形成されており、その前端部が軸受を介して前記左右第1PTO軸47に上下揺動自在に枢支され、この植付フレーム38Aに、前記植付装置39Aが支持されている。 【0048】図1、図4及び図6に示すように、前記第2の移植部5Bは、主フレーム37Bと、植付フレーム38Bと、苗を畝Rに植え付ける植付装置39Bと、多数の苗が育苗された苗トレイTを載置する苗載せ台40Bと、苗トレイTから苗を1つずつ取り出して植付装置39Bに搬送する苗分送装置41Bと、覆土・鎮圧輪43Bとを備えている。 【0049】第2移植部5Bの各構成は、第1移植部5Aと略同様に形成されおり、第2移植部5Bの主フレーム37Bは、その前部が、ミッションケース3に設けた取付ブラケット29から右方に延伸した取付杆49に取付固定されている。そして、この取付杆49の前下方にブラケット50を介してギヤケース51が設けられ、前記第1PTO軸47は右方向に延伸してギヤケース51に連結する延長部47aを有し、この延長部47aの右端部がギヤケース51から右方に突出し、植付フレーム38Bの前端部が延長部47aに対しギヤケース51の左右両側で軸受を介して上下揺動自在に支持されている。 【0050】なお、前記取付杆49は、第1、第2移植部5A、5Bの主フレーム37A、37B間で第2横フレーム16の外筒体16aにローラ52を介して左右移動自在に支持されている。第2移植部5Bにおいても、主フレーム37B上に苗分送装置41Bが搭載され、植付フレーム38Bに植付装置39Bが支持されている。また、主フレーム37Bの後部右側面から後上傾斜状の支持杆53が延設されており、前記前後支持レール44が右方に延設されて、この支持杆53と、第2移植部5Bの主フレーム37Bによっても支持され、第2移植部5Bの苗載せ台40Bが、第1移植部5Aの苗載せ台40Aと共に前後支持レール44によって左右移動自在に支持されている。 【0051】なお、図1に示すように、前後支持レール44の左右両端部は連結部材45によって連結され、平面視矩形枠状の支持枠46を形成している。前記ギヤケース51の後部には、このギヤケース51内で延長部47aからベベルギヤを介して動力が分岐される後部出力軸54が突出している。この後部出力軸54及び前記第2PTO軸48には、それぞれユニバーサルジョイントを介して伝動軸55の前端部が連結されており、この伝動軸55の後端は、第1、第2移植部5A、5Bの各主フレーム37A、37B上に設けたギヤボックス56A、56Bに連結されて動力が伝達されるようになっている。 【0052】そして、前記第1、第2移植部5A、5Bの苗分送装置41A、41Bはこのギヤボックス56A、56Bに支持され、ギヤボックス56A、56Bから突出した駆動軸57によって駆動されるようになっている。各苗分送装置41A、41Bは、苗取出爪58と、この苗取出爪58の動作機構59とを有し、駆動軸57の回転動力により動作機構59を介して苗取出爪58で苗載せ台40A、40B上の苗トレイTから1つずつ苗を取り出し、取出した苗を植付装置39A、39Bの植付体94まで搬送して受け渡す動作を繰り返し行うようにしている。 【0053】第2移植部5Bのギヤボックス56Bには右方向に突出する伝動軸60が設けられ、この伝動軸60から巻掛伝動機構61を介して左右の苗載せ台(第1、第2移植部の苗載せ台)40A、40Bを駆動する横送り軸62に動力が伝達されるようになっている。左右の苗載せ台40A、40Bは、この横送り軸62の回転によって左右方向に横送りされ、苗トレイTの横一列の苗を苗取出爪58により1つずつ取り出し可能にすると共に、左右方向の端部位置まで左右苗載せ台40A、40Bが横送りされたときに左苗載せ台40Aに設けた縦送り機構を作動して左右苗載せ台40A、40B上の苗トレイTを1ピッチ縦送りするように構成されている。 【0054】図4〜図6に示すように、第1、第2移植部5A、5Bの植付装置39A、39Bは、それぞれ揺動リンク機構93と、この揺動リンク機構93の後端に設けた植付体94とで主構成されている。植付体94は、上部が上下開口状の筒体からなり、下部に前後に開閉自在なくちばし状の開孔器を備えている。揺動リンク機構93は、植付フレーム38A、38B上に左右方向に配置されたクランク軸95の回転によって動作し、この動作によって植付体94は上下に長い略楕円軌跡を描いて運動し、上昇した際に前記苗分送装置41A、41Bから苗が供給され、下降した際に開孔器を畝Rに突き刺して開くことで内部に保持した苗を植え付けるようにしている。 【0055】第1移植部5Aの前記クランク軸95は植付フレーム38Aよりも左方に突出しており、この突出部分と、ミッションケース3から左側に突出した第1PTO軸47とがチェーン伝動機構96によって連結されて動力伝達がなされている。第2移植部5Bのクランク軸95についても植付フレーム38Bよりも左方に突出しており、この突出部分と、ミッションケースから右側に突出する第1PTO軸47の延長部47aとがチェーン伝動機構96によって連結されて動力伝達がなされている。 【0056】前記したように、前記第1PTO軸(動力伝達軸)47は、第1、第2移植部5A、5Bに亘るように左右方向に延伸しているため、ミッションケース3から離れた位置にある第2移植部5A、5Bにも伝達ロスなく動力を伝達し、確実に、第1、第2移植部5A、5Bを同期して駆動できるようになっている。また、第1PTO軸47を第2移植部5Bに至るまで延伸して第1、第2移植部5A、5Bを1本の伝動軸で駆動するため、動力伝達構造が簡素化できるようになっている。 【0057】図4に示すように、前記第2移植部5Bの植付装置39Bでは、チェーン伝動機構96の駆動スプロケット96aがクラッチ97を介して延長部47aに設けられており、このクラッチ97の断接によって第2移植部5Bの植付装置39への動力の断接が行えるようになっている。これは、3条植えを行う場合に、第1移植部5Aを用いて畝Rの中央に苗植付作業を行うとき、第2移植部5Bの植付体94が無用に畝Rに突き刺さるのを防止するためである。この3条植え作業の詳細については後述する。 【0058】図4〜図6に示すように、第1、第2移植部5A、5Bの覆土・鎮圧輪42A、42Bは、それぞれ植付装置39A、39Bの後方に左右一対配置され、植付フレーム38A、38Bから下方突出状に固定されたブラケットに前部が左右軸廻りに回動自在に枢支されたフレーム98に取り付けられている。このフレーム98の後部には係止板99が固定され、この係止板99が植付フレーム39A、39Bに固定の操作ハンドル100に係止されている。 【0059】覆土・鎮圧輪42A、42Bが畝R上を転動すると、苗植付部分の株際に左右両側から土寄せすると共にこの株際を鎮圧し、また、覆土・鎮圧輪42A、42Bによって植付フレーム38A、38Bの後部が畝R上面の高さ変化(凹凸)に追従するように支持されている。また、操作ハンドル100の係止板99に対する上下方向の係止位置は変更自在とされていて、覆土・鎮圧輪42A、42Bと植付フレーム38A、38Bとの上下方向の間隔が調節可能とされ、これにより苗の植付深さの調節が行えるようになっている。すなわち、覆土・鎮圧輪42A、42B、フレーム98、係止板99、固定レバー100等によって苗の植付深さを設定する植付深さ設定手段101を構成している。 【0060】前記第1移植部5A側には、植え付け位置の前側で畝Rの高さを検出して作業機体7(第1移植部5A)及び2移植部5Bを畝Rの上面の凹凸に追従させるための畝高さ検出手段102が設けられている。この畝高さ検出手段102は、ミッションケース3に揺動アーム103を介して上下揺動自在に設けられた接地ローラ104を有し、前記接地ローラ104が、畝Rの上面に接地して転動すると畝Rの凹凸に追従して上下揺動するようになっている。 【0061】揺動アーム103の先端には連動アーム105が設けられ、この連動アーム105は、畝Rに追従する接地ローラ104の上下揺動でミッションケース3上の昇降用制御弁106のスプールを操作するようになっている。接地ローラ104が下がると、連動アーム105を介して昇降用制御弁106のスプールが作業機体7を下降させる方向に操作され、昇降シリンダ28のピストンロッド28aが退避方向に作動し、昇降用制御弁106のスプールが中立位置に戻るまで作業機体7が下降するようになっている。 【0062】また、接地ローラ104が上がると、連動アーム105を介して昇降用制御弁106のスプールが作業機体7を上昇させる方向に操作され、昇降シリンダ28のピストンロッド28aが突出方向に作動し、スプールが中立位置に戻るまで作業機体7が上昇するようになっている。従って、前記畝高さ検出手段102及び昇降用制御弁106は、作業機体7に設けられていて、畝Rの凹凸に追従して作業機体7を昇降する畝上面追従手段を構成している。 【0063】なお、前記接地ローラ104は、畝上面を転動することで苗植付装置39A、38Bの前方で畝面を整地する整地ローラとしての役割も担っている。第2移植部5B側には、上記のような畝高さ検出手段102は設けられておらず、畝上面を整地する整地ローラ107のみが設けられている。図6に示すように、整地ローラ107は、ギヤケース51から前方に突出したブラケットに、左右軸心廻りに上下揺動自在に支持されており、畝上面を整地ローラ107が転動すると、畝Rの凹凸に追従して整地ローラ107が上下に揺動するようになっている。なお、接地ローラ107と植付フレーム39Bとの間には、所定の接地圧で整地ローラを畝Rに押しつける圧縮スプリング108が設けられている。 【0064】上記のような畝高さ検出手段102にあっては、第1、第2移植部5A、5Bの両方に設けることも考えられる。しかし、畝Rの左右で高さが異なるような場合に、双方の検出状態のバランスを考慮して適切な機体高さを制御する手段等が別途必要となり、構造も複雑化する可能性がある。また、第1移植部5A側でなく第2移植部5B側に畝高さ検出手段102を設けることも考えられる。しかしこの場合も、昇降用制御弁106からの距離が離れ、この制御弁106を操作するための連動部材の構造が複雑化すると共に、離れた位置からの操作であるため感度も悪くなってしまう可能性がある。 【0065】その点本実施形態によれば、第1移植部5A側のみ畝高さ検出手段102を設けて制御構造の複雑化を確実に回避すると共に、昇降用制御弁106の操作部材も簡素化でき、検出感度もより良好なものとしている。なお、第1移植部5A側の畝高さを基準として作業機体7及び第2移植部5B全体を昇降しているが、第1、第2移植部5A、5Bの間で畝高さの違いがあるような場合には、第1、第2移植部5A、5Bの覆土・鎮圧輪42A、42Bを介して植付フレーム38A、38Bを個別に上下に揺動することでそれぞれ畝Rに追従し、一定の植付深さで苗植付が行えるようになっている。 【0066】以下、左右苗載せ台(第1、第2苗載せ台)40A、40Bの詳細について説明する。左右苗載せ台40A、40Bは、それぞれ前下傾斜状に配置されており、図1に示すように、苗トレイTの底部を支持する底板63と、この底板63の左右側部に固定した左右側板64とを有する。 【0067】そして、図7に示すように、左右苗載せ台40A、40Bの左右側板64の上部間には、それぞれ縦送り従動軸65が設けられ、左右側板64の下部間には、左右の苗載せ台40A、40Bに亘る縦送り駆動軸66が設けられ、各苗載せ台40A、40Bの縦送り駆動軸66には左右一対の駆動スプロケット67が固定され、縦送り従動軸65には左右一対の従動スプロケット68が固定されている。 【0068】駆動スプロケット67と従動スプロケット68との間にはエンドレスチェーン69が巻装され、このチェーン69には苗トレイTの縦方向のポット部P間に隙間に係合する搬送ピン70が左右内方側に突設され、縦送り駆動軸66の矢示A方向の回動によって苗トレイTが搬送ピン70を介して縦送りされるようになっている。 【0069】前記横送り軸62は、左右苗載せ台40A、40Bの側板64を左右方向に貫通して設けられ、右端部が前記巻掛伝動機構61に連結し、左端部が前記支持枠46の左連結部材45にブラケット71を介して回動自在に支持されている。横送り軸62において、右側の苗載せ台40Bの左右側板64間にはエンドレス状の螺旋溝62aが形成されており、この横送り軸62の螺旋溝形成部分には、螺旋溝62aに係合するスライダ72が外嵌されている。 【0070】このスライダ72の左側には横送り軸62の外周を包囲する連動筒73が固定されており、この連動筒73の左端部は右苗載せ台40Bの左側板64を貫通して左方に突出し、左側の苗載せ台40Aの右側板64に連結されている。また、右側の苗載せ台40Bと連動筒73との間には、両者を互いに連結する連結手段74が設けられている。 【0071】前記横送り軸62が回転駆動すると、螺旋溝62aによってスライダ72が左右方向に移動すると共に、スライダ72が螺旋溝62aの端部で折り返して往復移動するようになっている。そして、スライダ72が左右移動することによって連動筒73を介して左右の苗載せ台40A、40Bが同期して左右方向に横送りされるようになっている。 【0072】前記横送り軸62は、苗分送装置41A、41Bによって苗をポット部Pから取り出す際には停止されており、苗をポット部Pから取り出した後に回転してポット部Pの横配列方向(左右方向)1ピッチだけ苗載せ台40A、40Bを移動させるように間欠回転するようになっている。図7及び図9に示すように、左側の苗載せ台40Aの左右側板64間における前記横送り軸62上には縦送りカム75が設けられている。また左苗載せ台40Aの左右側板64には、左右方向の縦送り作動軸76が軸心廻り回動自在に支持されており、この縦送り作動軸76両端部の左右側板64内側には、前記縦送りカム75が係合するホロワ77が左右一対設けられている。 【0073】縦送り作動軸76は左側の苗載せ台40Aの左側板64から左方に突出しており、この作動軸76の左端部には第1リンク78aが固定され、この第1リンク78aには第2リンク78bが枢着され、第2リンク78bには係合ピン79aを備えたロック解除レバー79が枢着されている。ロック解除レバー79は、左側の苗載せ台40Aから左方に突出する縦送り駆動軸66の端部にワンウェイクラッチ80を介して固定されており、ロック解除レバー79の下端は引張りコイルバネ81によって矢示A方向(縦送り方向)に回転するように付勢されている。 【0074】縦送り駆動軸66には、ピッチの異なる係合歯を備えた第1、第2縦送りギヤ82a、82bが設けられており、第1、第2の縦送りギヤ82a、82bは、矢示A方向にのみ同行回転するようにワンウェイクラッチ80に連動連結されている。第1、第2縦送りギヤ82a、82bの上方には、これら縦送りギヤ82a、82bの係合歯に係合して縦送りギヤ82a、82bの回転を規制する第1、第2のラチェットアーム83a、83bが配置され、この第1、第2のラチェットアーム83a、83bはそれぞれ支軸84に枢支されて上下揺動自在とされ、各々引張りコイルバネ85によって第1、第2の縦送りギヤ82a、82bに係合する方向に付勢されている。また、第1、第2の縦送りギヤ82a、82bの上方に、第1、第2のラチェットアーム83a、83bのいずれか一方を対応する第1、第2縦送りギヤ82a、82bに選択的に係合させる選択部材86が設けられている。 【0075】前記縦送りカム75は内カム75aと外カム75bとを有しており、前記横送り軸62と共に矢示B方向に間欠回転している。内カム75aは横送り軸62に外嵌されていて左右方向に所定の幅を有し、側面視略卵形状に形成されている。前記外カム75bは、内カム75aと略同じ左右幅を有し、その左右略中央部が、内カム75aの左右中央から径外方向に突出した連結腕75cの先端部に連結されており、これによって内カム75aと外カム75bとが一体的に形成されている。 【0076】そして、左側の苗載せ台40Aが左端位置まで横送りされると、内カム75a及び外カム75bにおける連結腕75cよりも左側の部分に左側のホロワ77が係合し、左側の苗載せ台40Aが右端位置まで横送りされると、内カム75a外カム75bの右側の部分に右側のホロワ77に係合するように構成されている。左側の苗載せ台40Aが横送りの左右端位置まで移動すると、ホロワ77が外カム75bに係合してホロワ77を横送り軸62側に引き寄せ(図9(a)、(b)参照)、縦送り作動軸76を矢示C方向に回転させる。この縦送り作動軸76の回転によって第1、第2リンク78を介してロック解除レバー79が反縦送り方向(矢示Aの反対方向)に回動し、選択部材86によって選択された一方のラチェットアーム(図例では第1ラチェットアーム)83aに係合ピン79aが係合し、この第1ラチェットアーム83aを上方に押し上げて第1縦送りギヤ82aのと係合を離脱する。 【0077】そして、横送り軸62が更に矢示B方向に回転すると、外カム75bとホロワ77との係合が外れると共にホロワ77と内カム75aとが係合し(図9(c)参照)、ホロワ77を横送り軸62から離れる方向に押し戻して縦送り作動軸76を矢示D方向に回転させ、第1、第2リンク78a、78bを介してロック解除レバー79を矢示A方向に回動する。 【0078】このとき、ワンウェイクラッチ80を介して縦送りギヤ82aが係合歯1ピッチ分回転し、これにともなって縦送り駆動軸66を回転させると共に第1ラチェットアーム83aが再び第1縦送りギヤ82aに係合して回転を所定に規制し、この縦送り駆動軸66の回転によって、左右苗載せ台40A、40B上の苗トレイTが、エンドレスチェーン69、搬送ピン70を介して1ピッチ分だけ縦送りされる。 【0079】上記のように、縦送りカム75を内カム75aと外カム75bとの2種類で構成することで、縦送り作動軸76の矢示C、D方向の回動を共にカム操作によって行え、ロック解除レバー79と縦送りギヤ82a、82bとの係脱操作、及び縦送り駆動軸66の縦送り操作等を確実に行えるようになっている。なお、ロック解除レバー79の回動による縦送り軸66の縦送り操作は、引張りコイルバネ81の付勢力によっても補助的に行われるようになっているが、内カム75aを備えることで引張りコイルバネ81のバネ力を小さくすることが可能となり、ロック解除レバー79の回動操作を手動でも容易に行えるようになっている。 【0080】図7及び図8に示すように、前記連動筒73と右側の苗載せ台40Bとを連結する連結手段74は、連動筒73の外周に設けられた縦方向の係合溝87と、この係合溝87に係合する係合片88と、この係合片88を係合溝87に対して係脱操作するためのレバー89とを有する。前記係合溝87は、左右の苗載せ台40A、40B間で左右方向に離れた2か所に設けられている。前記係合片88は側面視略扇形に形成され、右側の苗載せ台40Bの左側板64外側面に突出した左右方向の支軸90にボス部91を介して回動自在に取付けられ、前記レバー89も、ボス部91を介して支軸90に回動自在に取り付けられており、レバー89と係合片88とはボス部91を挟んで対向する位置に一体的に形成されている。 【0081】また、レバー89と苗載せ台40Bの左側板64との間には、前記係合片88を係合溝87に係合させる方向に付勢する引張りバネ92が設けられている。植付作業を行う場合には、右側の係合溝87に対して係合片88を係合させた状態とし、左右苗載せ台40A、40Bの間隔を苗植え付けに適した間隔に保持するようになっている。また、右側の苗載せ台40Bに苗トレイTを補給する場合、レバー89の操作によって係合片88を支軸廻りに回動させて右側の係合溝87から離脱し、レバー89を持ったまま右苗載せ台40Bを左方向に引き寄せ、レバー操作または引張りバネ92の付勢力によって係合片88を左側の係合溝87に係止させる。 【0082】このようにすることで、作業者が移植機1のハンドル6側である畝Rの左側を歩きながら作業を行うとき、作業者から離れた位置にある右側の苗載せ台40Bを容易に作業者に近づけることが可能となり、苗トレイTの補給を行いやすくしている。なお、左右の苗載せ台40A、40Bに亘って設けられている縦送り駆動軸66は、右側の苗載せ台40Bの左右移動を許容するべく伸縮自在に構成されている。 【0083】図2及び図11に示すように、前記走行体11の昇降シリンダ28は、正面コ字状で左方が開放した支持枠109に固定されており、この支持枠109には、昇降シリンダ28のシリンダロッド28を所定の伸長位置でロックするロック手段110が設けられている。このロック手段110は、支持枠109の上壁内側に設けた前後方向の支軸111と、この支軸111に上端が枢支された平板状のロック片112と、ロック片112を作用状態と非作用状態とに切り換える操作部材113とを有する。 【0084】操作部材113は、ロック片112の先端部に垂直に貫通した基部113aと、この基部113aの上端から横方向に屈曲したレバー部113bと、レバー部113bより下側でかつレバー部113bと同方向に突出した係止部113cとを有し、係止部113cを支持枠109の上壁の上面に係止することでロック片112を前記上壁に沿わせた状態に保持することができるようになっている。また、基部113aの下端とロック片112の下面との間には圧縮バネ114が設けられており、係止部113cを上壁上面に押しつける方向へ付勢し、両者の係合が外れるのを防止している。 【0085】そして、レバー部113bを持って係止部113cを圧縮バネ114に抗して上方に引き上げ、かつレバー部113b及び係止部113cを基部113a廻りに回動することで係止部113cと上壁との係合を解き、そのままロック片112を支軸111を支点に揺動して左下傾斜姿勢とすることで、シリンダロッド28aの先端部に設けた係合板115とロック片112の後端面とが係合し、シリンダロッド28aの短縮が規制できるようになっている。 【0086】通常の植付作業時においては、ロック片112を上壁に沿わせた退避状態とすることで昇降シリンダ28の伸縮を許容し、第1、第2移植部5A、5Bを畝Rに追従して高さ調整可能とし、移植機1の保管時や運搬時には、ロック手段110を介してシリンダ28の短縮を規制し、移植機1の高さを所定に保持できるようにしている。このようにすることで、運搬時等の振動でシリンダ28に負荷がかかるようなことが殆どなく損傷を防止できると共に、油漏れ等で移植機1が自然に下降するのを防いで移植部5A、5Bの損傷を防止できるようになっている。 【0087】図1、図2に示すように、前記走行体11の第1横フレーム15の両端には左右一対の前スタンド116が設けられている。また、前記作業機体7の後部、及び第2移植部5Bの前部右側には左右後スタンド117A、117Bが設けられている。これらのスタンド装置は、左右の車輪間隔を調整する際に、右側の前後車輪9.10と地面との間の抵抗を少なくするため、走行体11のフレーム体17、作業機体7及び第2移植部5Bの重量を支えるものである。 【0088】左右前スタンド116は、パイプ材等の棒材で形成され、第1横フレーム15の左右両端下側に設けた前後方向の支軸118によって揺動自在に支持されている。そして、左右前スタンド116の自由端を左右内方側に持ち上げて第1横フレーム15に沿わせることで折り畳み状態とされ、この状態から下方に揺動して起立させることで地面に接地してスタンドとしての機能を果たすようになっている。なお、図示は省略するが、スタンド116と第1横フレーム15との間にはスタンドの起立状態と折り畳み状態とを保持する保持手段が設けられている。 【0089】図1、図5及び図12に示すように、前記左後スタンド117Aは、パイプ材等の棒材を平面視コ字状に屈曲して形成されており、この左後スタンド117Aの両端部にボス部119を設け、このボス部119を、第1移植部5Aの左右支持杆43に架け渡した左右方向の支持パイプ120に回動自在に連結している。前記支持パイプ120には側面視扇形の係止板121が設けられ、後左スタンド117Aには係止板121に形成した2か所の係止溝121aに係合するストッパ122が設けられ、後左スタンド117Aを支持杆43に略沿う後上傾斜状に持ち上げた折り畳み状態、又は後左スタンド117Aを立てて地面に接地するスタンド作用状態で係止溝121aにストッパが係合し、各状態を保持するようになっている。 【0090】前記ボス部119は、ガタがある状態で支持パイプ120に連結されており、ストッパ122と支持パイプ120の間には引張りコイルバネ123が設けられていて、この引張りコイルバネ123によってストッパ122が支持パイプ120側に引き寄せられて係止溝121aに係合するようになっている。したがって、スタンド部材117Aを引張りコイルバネ123の付勢力に抗して支持パイプ120から離反する方向に引くことによって、ストッパ122と係止板121との係合が解除されるようになっている。 【0091】図1、図2、図6、図13に示すように、後右スタンド117Bはパイプ材等の棒材で形成されており、第1、第2移植部5A、5Bを連結する取付杆49の右端部に左右方向の保持筒124が固定され、この保持筒124に回動軸125が貫通され、この回動軸125の右端に後右スタンド117Bの上端が固定されている。したがって、後右スタンド117Bは回動軸125を支点に前後に揺動自在とされている。 【0092】前記保持筒124の右端には側面視扇形の規制板126が設けられ、この規制板には2か所の保持孔126aが設けられている。また、後右スタンド117Bの上部には、この後右スタンド117Bを上方に持ち上げた折り畳み状態、又は後右スタンド117Bを立てて地面に接地させたスタンド作用状態で、前記係合孔126aに係合する係止ピン127が設けられており、保持孔126aに係合ピン127を係合することで後右スタンド117Bの各状態を保持可能としている。 【0093】なお、前記回動軸125先端のバネ受け125aと保持筒124との間には圧縮コイルバネ128が介装されていて、保持孔126aに係止ピン127が挿入する方向に付勢されており、後右スタンド部材117Bを回動軸125の軸心方向外側へ移動することで保持孔126aと係止ピン127との係合が解け、後右スタンド117Bを揺動できるようになっている。 【0094】前記前スタンド116の右側のものは、前輪支軸20における外筒体20aと内筒体20bとの入れ子部分(外筒体20aの右端部)の近傍に配置されており、前輪支軸20が伸縮する際に、外筒体20aと内筒体20bとの間で拗れが生じるのを防止し、円滑な左右車輪9、10の間隔調整が行えるようになっている。 【0095】また、後右スタンド117Bについても、第2横フレーム16における外筒体16aと内筒体16bとの入れ子状部分(外筒体16aの右端部)の近傍に配置されており、第2横フレーム16が伸縮する際に、外筒体16aと内筒体16bとの間で拗れが生じるのを防止し、円滑な左右車輪9、10の間隔調整が行えるようになっている。 【0096】前記後左スタンド117Aは、重量の大きい作業機体7の後部側(第1移植部5A側)を支持しているが、略コ字状に形成することで地面との接地面積を大きくしており、これによって地面への接地圧を小さくして後左スタンド117Aが地面に沈み込むようなことを防止し、作業機体7の確実な支持ができるようになっている。 【0097】また、図2の側面視で示すように、左右の前後スタンド116、117A、117Bは、移植機1の前部、後部及び前後略中央部に略等間隔で配置されており、移植機1を前後に亘ってバランス良く支持できるようになっている。図10に示すように、走行体11において、左側の前輪9は前輪支持アーム21に対して上下方向の軸129廻りに回動自在に設けられており、軸129を挟んで前後に設けられた調整ボルト130によって左前輪9の指向角度を変更可能としている。 【0098】上記のような移植機1では、作業機体7のある左側で重量が大きくなっているため、畝長手方向に走行して苗を植え付ける際に次第に移植機全体が左側へ曲がろうとし、畝Rに沿って苗を整列して植え付けるためには、作業者が頻繁にハンドル操作して軌道修正を行う必要があった。そこで、上記のように左前輪9の指向角度を変更可能とし、左前輪9を左右内向きに指向させることで、この前輪9が常に畝Rの左側壁に沿って回転し、移植機全体が左側に曲がることなく確実に畝長手方向に沿って走行できるようになり、作業者が頻繁にハンドル操作しなくても苗を整列させて植え付けることが可能となる。 【0099】前記構成の移植機1によって2条植えを行う場合、図14に示すように、先ず左右の前後輪9、10の間隔を畝幅に対応するように調節し、次に、畝Rの左右方向略中央部から左右両側に同距離に苗S1、S2が植え付けられるように、第1、第2移植部5A、5Bの左右方向の位置調節(作業機体7の位置調整)を行う。 【0100】そして、移植機1を畝長手方向に片道走行させながら畝R上の左右両側に苗S1、S2を植え付けるようにする。このとき、移植機1のハンドル6が第1移植部5Aの後方に配置されて左側に偏心していることから、作業者が畝Rの左側を歩くようにすることでハンドル操作を行いやすくなっている。 【0101】3条植えを行う場合は、左右の前後車輪9.10間隔を3条植え用の畝Rに対応するように調節し、2条植えの場合と同様、畝Rの左右方向略中央部から左右両側に同距離に苗が植え付けられるように第1、第2移植部5A、5Bの左右方向の位置調節を行い、移植機1を畝長手方向に片道走行させながら畝上の左右両側に2条の苗S1、S2を植え付ける。 【0102】次いで、畝Rの端部(枕地)でターンをすると共に、図15に示すように、第1、第2移植部5A、5Bを右方に動かして、第1移植部5Aの植付装置39Aを畝Rの左右方向中央位置に移動させる。そして、移植機1を畝長手方向に前記とは逆の方向に走行させながら、第1移植部5Aの植付装置39Aによって畝Rの略中央部に苗S3を植え付けることにより3条植えが行われる。 【0103】したがって、畝Rを長手方向に1往復させるだけで3条植えが行えるようになり植付作業の効率を良くすると共に、畝間の走行回数及び枕地での旋回回数が減り、圃場を荒らすようなことも防止している。さらに、第1移植部5A側で畝略中央部の苗を植え付けるようにしているので、接地ローラ104が畝上から外れず畝Rに追従した機体高さ調整も好適に行え、重量側である作業機体7の第1移植部を畝Rの中央に配置して畝中央の苗S3を植え付けるようにすることで移植機1の左右のバランスを保つことができるようにしている。 【0104】なお、往路で畝Rの略中央部に苗を植え、復路で畝Rの左右両側に苗を植え付けるようにしてもよい。上記のように3条植えを行う際には、苗植え付けに用いない第2移植部5Bの植付装置39Bを、チェーン伝動装置96のクラッチ97を断つことで駆動しないようにするのが好ましく、これによって畝Rに無用に穴を開けるのを防止できる。 【0105】なお、1条植えを行う場合は、上記のように畝R中央に第1移植部5Aを配置して畝長手方向に片道走行を行えばよい。4条植えを行う場合には、図16に示すように、左右車輪間隔を4条用の畝幅に対応する間隔に調節すると共に、第1、第2移植部5A、5Bを畝Rの左右方向左側にオフセットし、移植機1を畝長手方向に往復させて行う。したがって、右側の植付体94で畝Rの中央部の2条の苗S2、S4を植え、左側の植付体94で畝R上の左右両端側の2条の苗S1、S3を植え付けるようになる。 【0106】このようにすることで、4条植えも畝Rを1往復するだけで行え植付作業の効率が良くなると共に、畝間の走行回数や枕地での旋回回数が減り、圃場を荒らすようなことも防止し、更に、左右一方側に偏位したハンドル6によって作業者が好適にハンドル操作を行える。なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形することができる。例えば、クラッチ97を第1移植部5A側の動力伝達系に設け、第1移植部5Aの代わりに第2移植部5Bを畝R略中央位置まで位置調整可能にし、畝略中央位置の苗を植え付けを第2移植部5Bで行うようにしてもよい。その場合、ハンドル6は第2移植部5Bの主フレーム37Bに設けておくことが好ましい。また、クラッチ97は第1、第2移植部5A、5Bの双方の動力伝達系に設けておいて、第1、第2移植部5A、5Bを適宜使用して畝中央移植を行ったり、畝Rの左右方向所要位置に1条植えを行ったりしてもよい。さらに、畝高さ検出手段102は、接地ローラ104の昇降を電気的に検出して、昇降用制御弁106を作動するようにしてもよい。 【0107】 【発明の効果】本発明によれば、走行体で畝を跨いで走行しながら第1、第2移植部によって左右2条の苗植え付けが可能になると共に、作業機体(第1移植部)及び第2移植部を左右位置調整することで3又は4条植え等も畝長手方向に少ない走行回数で行え、圃場を荒らすことなく効率の良い苗植え付けが可能である。また、第1移植部側に設けた畝高さ検出手段のみで植え付け位置より前側の畝の高さを検出でき、簡単な構造で高感度の検出ができる。作業機体を、本体部、第1の移植部及びハンドルを前後に並設して構成することで、1条植え専用の移植機との間で構造の共通化を図ることができ、さらに、ハンドルが第1移植部側に偏位して配置されることとなって作業者のハンドル操作も容易に行えるようになる。 【0108】また、車高範囲検出手段を設けることにより、高畝、平畝にそれぞれ最適な車高に変更して移植部の昇降範囲を設定することができ、前輪支持アームが伝動ケースより短い場合に車高範囲を変更するようにしても、前輪接地姿勢調整手段で作業機体を適正姿勢に保持できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月26日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】安田 敏雄
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| 【公開番号】 |
特開平11−187713 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月13日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−360665 |
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