| 【発明の名称】 |
ベルト式点播播種機 |
| 【発明者】 |
【氏名】松井 功
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| 【要約】 |
【課題】ベルト式点播播種機の播種ベルトの表面に穿設した播種穴内に、湿った種子や芒がある種子が嵌入されると、放出位置で落下しないことがあり、播種ムラが発生していた。
【解決手段】ホッパー16下部の投入口16a下方に上下方向に回転する播種ベルト7を配置し、該播種ベルト外周面に多数の播種穴7a・7a・・・を穿設して、ホッパーから播種ベルトにより所定量の種子を下方へ搬送して播種するベルト式点播播種機において、前記播種穴の側壁を外周側に向けて広がる傾斜面7bに形成し、また、前記播種ベルトの種子放出位置で巻回支持するローラー軸5cの外周面上に、前記播種穴の位置に合わせて複数の押出体5aを形成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ホッパー下部の投入口下方に上下方向に回転する播種ベルトを配置し、該播種ベルト外周面に多数の播種穴を穿設して、ホッパーから播種ベルトにより所定量の種子を下方へ搬送して播種するベルト式点播播種機において、前記播種穴の側壁を外周側に向けて広がる傾斜面に形成したことを特徴とするベルト式点播播種機。 【請求項2】 前記播種ベルトの種子放出位置で巻回支持するローラー軸の外周面上に、前記播種穴の位置に合わせて複数の押出体を形成したことを特徴とする請求項1記載のベルト式点播播種機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、育苗箱に種籾を均等に点播するベルト式点播播種機の播種ベルトの構成に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、水稲の苗を育てるために、育苗箱を移送するコンベア上において、始端側に育苗箱供給装置を設け、順次、床土供給装置、灌水装置、点播播種装置、覆土装置、積み上げ装置と配置されて、育苗箱に次々と自動的に播種を行うようにした技術が公知となっている。 【0003】前記点播播種機の繰出部は、繰出ローラー式や、ベルト式が知られている。前記ベルト式の点播播種機は、上部ローラーと従動ローラーと、ガイドローラー等の間にベルトを巻回して回動駆動し、該ベルトの外周面上には一定間隔毎に種子を嵌入して搬送するための種子穴が碁盤の目状に多数開口され、ホッパー内に収納した種子が各種子穴内に入り、下方へ搬送されて、ベルト下端で種子を育苗箱上に落下させるように構成していた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の技術においては、ベルト外周面上の種子穴はベルトの表面に対して直角方向に穿設され、下端のローラー部分で種子穴が下方向き開放されるようになるのであるが、籾が種子穴内に引っ掛かり落下せず、育苗箱上で播種ムラ(欠株)が生じていた。特に、籾が湿っている場合や、籾に芒(枝梗)が付いている場合にはこの不具合が顕著となっていた。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題点を解消するために、ホッパー下部の投入口下方に上下方向に回転する播種ベルトを配置し、該播種ベルト外周面に多数の播種穴を穿設して、ホッパーから播種ベルトにより所定量の種子を下方へ搬送して播種するベルト式点播播種機において、前記播種穴の側壁を外周側に向けて広がる傾斜面に形成したものである。また、前記播種ベルトの種子放出位置で巻回支持するローラー軸の外周面上に、前記播種穴の位置に合わせて複数の押出体を形成したものである。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明が解決しようとする課題及び解決するための手段は以上の如くであり、次に添付の図面に示した実施例の構成を説明する。図1は本発明のベルト式点播播種機を有する播種装置の全体図、図2はベルト式点播播種機の部分斜視図、図3は排出ローラーの斜視図、図4は本発明の播種ベルトを巻回した排出ローラーの後面断面図、図5は別形態の排出ローラーに巻回した播種ベルトを示す後面断面図、図6は別形態の排出ローラーの側面断面図である。 【0007】本発明のベルト式点播播種機2は苗箱移送用コンベア11上に固定されており、該苗箱移送用コンベア11上には、ベルト式点播播種機2前方に育苗箱に用土を入れ播種床を形成する為の床土供給装置と、灌水装置が配置され、点播播種機2後方には播種後の育苗箱に覆土を行う覆土装置等が配置されている。 【0008】次に、前記ベルト式点播播種機2の構成について説明する。図1に示すように、苗箱移送用コンベア11の前後途中部に、左右両側より上方に側板12を立設し、側板12の前上部に載置プレート13・14を横架し、該載置プレート13・14上にホッパー16を載置している。 【0009】そして、図1、図2に示すように、箱移送用コンベア11の搬送方向に対して直角方向に、上部ローラー3、ガイドローラー4、排出ローラー5が側面視三角形状に配置され、排出ローラー5が最も下側に位置させている。該上部ローラー3と、ガイドローラー4と、排出ローラー5の間に播種ベルト7を巻回している。前記播種ベルト7の外周面には、ベルト7の周方向と幅方向にそれぞれ所定のピッチ毎に複数の種子穴7a・7a・・・が穿設され、播種ベルト7を回動することによって種子を搬送している。尚、前記排出ローラー5を、上部ローラー3とガイドローラー4との間位置下方に配置して、ベルト式点播播種機2の前後長さを短く構成することもできる。 【0010】また、駆動モータ15の駆動軸15aに図示せぬスプロケットを固設し、前記ローラー3・4・5の各駆動軸にスプロケットやチェーン等を介して動力を伝えて、播種ベルト7を回動駆動している。 【0011】また、前記ホッパー16下部に、投入口16aが開口され、該投入口16aより種子が播種ベルト7上に落下して種子穴7a・7a・・・に入る。前記播種ベルト7の前上方位置には、掻き取りブラシ19が配置され、該掻き取りブラシ19の先端部を播種ベルト7の外周面に当接させている。従って、播種ベルト7を回動すると、種子穴7a・7a・・・内に種子が入り斜め上方に搬送され、該種子穴7a・7a・・・内に入りきれなかった種子が、掻き取りブラシ19で掻き除かれ、種子穴7a以外の播種ベルト7上の種子が上方へ搬送されないように止めているのである。 【0012】更に、前記播種ベルト7上方には、上部ローラー3と平行状に回転軸20が軸支され、該回転軸20上にブラシ体21が固設されている。該回転軸20は、前記ローラー3(若しくはローラー4・5)の軸と図示せぬ駆動ベルト等を介して連動して駆動されている。よって、前記掻き取りブラシ19にて掻き取られた後で、種子穴7a・7a・・・より突出している枝梗付着粒等を取り除き、後方の受け箱22内に溜めるようにしている。 【0013】また、前記播種ベルト7の後搬送面上は、ガイドシート24によって被装され、種子穴7a・7a・・・内に投入された種子が落下したり、飛び出したりしないようにしている。前記ガイドシート24下部は、前記排出ローラー5位置まで延出され、排出ローラー5を巻回する部分で種子穴7a・7a・・・が露出するようにしている。この排出ローラー5を巻回する位置で播種ベルト7が反転され、種子穴7a・7a・・・が開放されると同時に下方に向けられ、種子が育苗箱25上に落下するのである。 【0014】そして、本発明の前記播種ベルト7の種子穴7aについて説明する。該種子穴7aは、図2に示すように、平面視で円形の穴7aであり、図4に示すように断面視で台形に形成され、該種子穴7aの側壁は外周側(図中の下方)に向かって広がるテーパー状の傾斜面7bを形成している。このように構成することで、種子穴7a内に種子が入り易くなり、また、播種ベルト7が反転して種子穴7aより種子が落下する時に、種子が角部で引っかかることがなく、傾斜面7bは更に広がって落下し易くなるのである。 【0015】また、前記排出ローラー5は、図3、図4に示すように、ローラー軸5cの軸方向に複数個の押出体5a・5a・・・が設けられ、該押出体5a・5a・・・は軸方向の配置間隔を、播種ベルト7の種子穴7a・7a・・・のピッチに合わせ、該押出体5a・5a・・・の幅を種子穴7aの底面の幅よりも狭くしている。なお、該押出体5aの外周形状は平面であっても曲面であっても良い。こうして種子穴7a・7a・・・が位置する播種ベルト7の裏面に押出体5a・5a・・・を当接させ、播種ベルト7を回動させると、種子穴7a・7a・・・の底部が押されて、前記傾斜面7b・7bが回転方向だけでなく、幅方向にも広げられて、種子穴7a・7a・・・に入っている種子が落下し易くなるのである。 【0016】前記押出体5aは第一実施例では偏芯ローラとしており、図4に示すように、該偏芯ローラ5a・5a・・・はローラー軸5cの軸心に対して偏芯して固定され、この偏心方向はそれぞれ異なるようにしており、交互に180°ずつズラせている。従って、偏芯ローラ5a・5a・・・により播種ベルト7の幅方向の隆起が交互に繰り返され、播種ベルト7を振動し、傾斜面7bが広げられた種子穴7a・7a・・・から種子の落下を促進している。よって、育苗箱25の育苗床に播種ムラがなく均等に播種することができ、均一に生育させられる。 【0017】また、前記排出ローラー5’の第二実施例について説明する。図5、図6に示すように、前記ローラー軸5cの外周面に側面断面視半円状の押し出し突起5b・5b・・・を突設している。該突起5b・5b・・・の軸方向の間隔は前記播種ベルト7の幅方向の種子穴7a・7a・・・のピッチに合わせている。さらに、前記突起5b・5b・・・のローラー軸5c回りの間隔も種子穴7a・7a・・・の搬送方向のピッチに合わせている。 【0018】従って、播種ベルト7を該突起5b・5b・・・に巻回すると、種子穴7a・7a・・・の底面の裏側が突起5b・5b・・・で押され、底面が盛り上げられると共に傾斜面7bが広げられて、種子穴7a・7a・・・内の種子が押し出され、傾斜面7bに沿って引っ掛かることなくスムーズに落下され、種子の周囲が湿っていても種子穴7a内に付着したまま残されることがなく、播種精度が向上される。さらに、前記突起5b・5b・・・が播種ベルト7の内周面に確実に当接して、播種ベルト7がスリップすることがなく確実に同期して回転するようになる。 【0019】 【発明の効果】以上のように構成したので、本発明は次のような効果を奏するものである。即ち、請求項1記載のように、ホッパー下部の投入口下方に上下方向に回転する播種ベルトを配置し、該播種ベルト外周面に多数の播種穴を穿設して、ホッパーから播種ベルトにより所定量の種子を下方へ搬送して播種するベルト式点播播種機において、前記播種穴の側壁を外周側に向けて広がる傾斜面に形成したので、種子穴の側壁と外周面とが交差する角部で種子が引っかかることなく、傾斜面に沿って種子が落下し易くなり、種子穴内に種子が残されて、育苗箱上に播種されない部分ができる播種ムラを生じることがなく、育苗箱内に均等に播種することができ、播種精度を向上することができる。 【0020】また、請求項2記載の如く、前記播種ベルトの種子放出位置で巻回支持するローラー軸の外周面上に、前記播種穴の位置に合わせて複数の押出体を形成したことによって、種子が放出される位置で、播種ベルトの底面裏側より押出体が当接して押すので、傾斜面は広げられ、底面も盛り上がるので、種子は種子穴内から押し出され、種子の落下が促進される。よって、種子の表面が湿っている場合にも付着することなく種子穴から種子を確実に落下でき、播種ムラがなくなり均等に播種することができ、ベルト式点播播種機の播種精度を向上することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月26日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 寿一郎
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| 【公開番号】 |
特開平11−187708 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月13日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−360530 |
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