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【発明の名称】 施肥装置付きの乗用型田植機
【発明者】 【氏名】青木 一夫

【要約】 【課題】ブロワ圧送式の施肥装置を装備した乗用型田植機において、操作性の悪化や施肥不良を招くことなく、省エネルギー化及びバッテリの延命化を図れるようにする。

【解決手段】肥料貯留用のホッパー18に肥料が残存している状態、変速レバー32,33が植付位置にある状態、苗植付装置3が所定上昇位置より下方にある状態、苗植付装置3に装備された整地フロート17が接地している状態、主クラッチ31が入れられている状態、又は、植付クラッチ7Bが入れられている状態、の各状態のうちのいずれか一つ、もしくは、複数を認識しなくなるのに伴ってブロワ22を一時停止し、かつ、認識しなくなった状態のうちのいずれか一つ、もしくは、複数を再認識するのに伴ってブロワ22を再駆動するブロワ駆動制御手段36Aを備えた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体の後部に苗植付装置を昇降自在に連結するとともに、ブロワの作動により肥料を圧送する施肥装置を装備した施肥装置付きの乗用型田植機であって、肥料貯留用のホッパーに肥料が残存している状態、変速レバーが植付位置にある状態、前記苗植付装置が所定上昇位置より下方にある状態、前記苗植付装置に装備された整地フロートが接地している状態、主クラッチが入れられている状態、又は、植付クラッチが入れられている状態、の各状態のうちのいずれか一つ、もしくは、複数を認識しなくなるのに伴って前記ブロワを一時停止し、かつ、認識しなくなった状態のうちのいずれか一つ、もしくは、複数を再認識するのに伴って前記ブロワを再駆動するブロワ駆動制御手段を備えてある施肥装置付きの乗用型田植機。
【請求項2】 走行機体の後部に苗植付装置を昇降自在に連結するとともに、ブロワの作動により肥料を圧送する施肥装置を装備した施肥装置付きの乗用型田植機であって、肥料貯留用のホッパーに肥料が残存している状態、変速レバーが植付位置にある状態、前記苗植付装置が所定上昇位置より下方にある状態、前記苗植付装置に装備された整地フロートが接地している状態、主クラッチが入れられている状態、又は、植付クラッチが入れられている状態、の各状態のうちのいずれか一つ、もしくは、複数を認識しなくなるのに伴って前記ブロワを減速回転駆動し、かつ、認識しなくなった状態のうちのいずれか一つ、もしくは、複数を再認識するのに伴って前記ブロワを定格回転駆動するブロワ駆動制御手段を備えてある施肥装置付きの乗用型田植機。
【請求項3】 走行機体の後部に苗植付装置を昇降自在に連結するとともに、ブロワの作動により肥料を圧送する施肥装置を装備した施肥装置付きの乗用型田植機であって、肥料貯留用のホッパーに肥料が残存している状態、変速レバーが植付位置にある状態、前記苗植付装置が所定上昇位置より下方にある状態、前記苗植付装置に装備された整地フロートが接地している状態、主クラッチが入れられている状態、又は、植付クラッチが入れられている状態、の各状態のうちのいずれか一つ、もしくは、複数を認識しなくなるのに伴って前記ブロワの吐出抵抗を軽減し、かつ、認識しなくなった状態のうちのいずれか一つ、もしくは、複数を再認識するのに伴って前記ブロワの吐出抵抗を復元する吐出抵抗調節手段を備えてある施肥装置付きの乗用型田植機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体の後部に苗植付装置を昇降自在に連結するとともに、ブロワの作動により肥料を圧送する施肥装置を装備した施肥装置付きの乗用型田植機に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような田植機に装備されるブロワ圧送式の施肥装置は、肥料を貯留するホッパー、ホッパー内の肥料を所定量ずつ繰り出す繰出機構、苗植付装置の整地フロートに装着された作溝器、繰出機構と作溝器とを連通接続する肥料案内ホース、及び繰出機構から繰り出された肥料を肥料案内ホースを介して作溝器に向けて圧送するブロワ、などによって構成されている。このように構成された施肥装置において、繰出機構は、走行機体に装備された主クラッチ及び植付クラッチを経由した走行機体からの動力によって苗植付装置とともに連動駆動されるのに対し、ブロワは、直流モータによって独立駆動されるようになっている。そして、従来、このようなブロワ圧送式の施肥装置は、苗植付装置の植え付け作動を中断あるいは停止させる際に行う主クラッチ又は植付クラッチの切り操作に伴って繰出機構が駆動停止されることによって施肥作動を中断あるいは停止するのに対し、ブロワは、操縦者が意識的にブロワ(直流モータ)の駆動停止操作を行わない限り、植え付け作動の中断あるいは停止にかかわらず定格回転駆動されるようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】つまり、上記の従来技術によると、植え付け作動の中断あるいは停止にかかわらず、直流モータによりブロワが定格回転駆動されるように施肥装置を構成していることから、田植機全体としての電力消費が不必要に大きくなるとともに、バッテリに余分な負担をかけるようになっており、省エネルギー化及びバッテリの延命化を図る上において改善の余地があった。ちなみに、主クラッチ又は植付クラッチの切り操作と並行して直流モータの駆動停止操作を行うことによって繰出機構とブロワの双方を駆動停止させることも考えられるが、この場合には、直流モータの駆動停止操作を行う分だけ操作が煩わしくなる不都合や、作業走行を再開させる際に直流モータの再駆動操作を忘れることによって植え付け作動と同時に施肥作動が行われなくなる不都合が生じるようになる。
【0004】本発明の目的は、ブロワ圧送式の施肥装置を装備した乗用型田植機において、操作性の悪化や施肥不良を招くことなく、省エネルギー化及びバッテリの延命化を図れるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項1記載の発明では、走行機体の後部に苗植付装置を昇降自在に連結するとともに、ブロワの作動により肥料を圧送する施肥装置を装備した施肥装置付きの乗用型田植機において、肥料貯留用のホッパーに肥料が残存している状態、変速レバーが植付位置にある状態、前記苗植付装置が所定上昇位置より下方にある状態、前記苗植付装置に装備された整地フロートが接地している状態、主クラッチが入れられている状態、又は、植付クラッチが入れられている状態、の各状態のうちのいずれか一つ、もしくは、複数を認識しなくなるのに伴って前記ブロワを一時停止し、かつ、認識しなくなった状態のうちのいずれか一つ、もしくは、複数を再認識するのに伴って前記ブロワを再駆動するブロワ駆動制御手段を備えた。
【0006】〔作用〕上記請求項1記載の発明によると、ブロワ駆動制御手段の制御作動により、肥料貯留用のホッパーに肥料が残存していない非施肥作業時、変速レバーが植付位置にない非作業走行時(例えば路上走行時など)又は走行停止時、苗植付装置が所定上昇位置にある非作業走行時又は走行停止時、苗植付装置に装備された整地フロートが接地していない非作業走行時又は走行停止時、主クラッチが切られている走行及び作業停止時、もしくは、植付クラッチが切られている作業停止時において、ブロワが不必要に駆動されることを自動的に防止できるようになり、もって、不必要な電力消費をなくすことができるとともに、バッテリに余分な負担がかかることを防止できるようになる。
【0007】逆に、ホッパーへの肥料供給によってホッパーでの肥料の残存が再認識された施肥作業待機時、変速レバーが植付位置にあることが再認識された作業走行待機時、苗植付装置が所定上昇位置より下方にあることが再認識された作業走行待機時、苗植付装置に装備された整地フロートが接地していることが再認識された作業走行待機時、主クラッチが入れられていることが再認識された作業走行待機時又は作業走行開始時、もしくは、植付クラッチが入れられていることが再認識された作業走行開始時においては、ブロワを自動的に再駆動させることができ、これによって、ブロワの再駆動操作を手動で行う場合に生じていた、ブロワの再駆動操作を忘れることによって作業走行再開時に施肥作動が行われなくなる、といった不都合を未然に回避できるようになる。殊に、作業走行待機時からブロワを再駆動させる場合には、作業走行開始時にブロワを再駆動させる場合に生じる虞のある、ブロワの立ち上がり遅れに起因した施肥不良をも未然に回避できるようになる。
【0008】しかも、複数の状態を認識しなくなるのに伴ってブロワを一時停止させるように構成した場合には、作業走行から走行停止又は非作業走行へ移行したか否か、あるいは、その走行停止又は非作業走行が短時間の間だけ現出されるものであるか否か、などの判別を正確にできて、不必要なブロワの一時停止に起因した不都合の発生を防止することができるようになる。例えば、肥料貯留用のホッパーに肥料が残存している状態と、主クラッチが入れられている状態の各状態を認識しなくなるのに伴ってブロワを一時停止させるように構成すれば、肥料貯留用のホッパーに肥料が残存している状態のみを認識しなくなるのに伴ってブロワを一時停止させるように構成した場合に生じる虞のある施肥不良の発生を防止できるようになる。これは、一般的に、肥料貯留用のホッパーに肥料が残存している状態か否かの認識はホッパーに装備された肥料センサの検出に基づいて行われるようになり、この肥料センサは、本来、ホッパーから肥料が完全になくなる前の段階で操縦者に肥料補給を認識させるためのものであることから、この肥料センサの検出に基づいてホッパーに肥料が残存していない状態を認識しても、実際にはホッパーに肥料が残存している場合があり、操縦者によっては、このような場合に作業走行を継続させることがあるためである。又、主クラッチが入れられている状態のみを認識しなくなるのに伴ってブロワを一時停止させるように構成した場合に生じる虞のある、主クラッチの切り操作により短時間の間だけ作業走行を中断する際に、その短時間の間で不必要にブロワの駆動停止操作と再駆動操作とが行われることによってブロワやバッテリに余計な負荷を与える、など不都合が生じることを防止できるようになる。
【0009】又、認識しなくなった状態のうち、複数の状態を再認識するのに伴ってブロワを再駆動するように構成した場合には、認識しなくなった複数の状態のうちのいずれか一つの状態の再認識に伴ってブロワを再駆動する場合に比較して、作業走行に移行する状態であるか否かの判断を正確にでき、これによって、不必要なブロワの再駆動を防止することができるとともに、作業走行を再開させる際に、より適切な段階でブロワを再駆動させることができ、もって、効率のよい省エネルギー対策を講じることができるようになる。例えば、肥料貯留用のホッパーに肥料が残存している状態と主クラッチが入れられている状態の各状態を再認識するのに伴ってブロワを再駆動するように構成すれば、肥料貯留用のホッパーに肥料が残存している状態のみを再認識するのに伴ってブロワを再駆動するように構成した場合に比較して、より適切な段階でブロワを再駆動させることができるとともに、主クラッチが入れられている状態のみを再認識するのに伴ってブロワを再駆動するように構成した場合に生じる、肥料補給を行わずに非作業走行状態を現出させた際の不必要なブロワの再駆動を防止できるようになる。
【0010】〔効果〕従って、ブロワ圧送式の施肥装置を装備した乗用型田植機において、操作性の悪化や施肥不良を招くことなく、省エネルギー化、並びに、バッテリ及びブロワの延命化を図れるようになった。
【0011】本発明のうちの請求項2記載の発明では、走行機体の後部に苗植付装置を昇降自在に連結するとともに、ブロワの作動により肥料を圧送する施肥装置を装備した施肥装置付きの乗用型田植機において、肥料貯留用のホッパーに肥料が残存している状態、変速レバーが植付位置にある状態、前記苗植付装置が所定上昇位置より下方にある状態、前記苗植付装置に装備された整地フロートが接地している状態、主クラッチが入れられている状態、又は、植付クラッチが入れられている状態、の各状態のうちのいずれか一つ、もしくは、複数を認識しなくなるのに伴って前記ブロワを減速回転駆動し、かつ、認識しなくなった状態のうちのいずれか一つ、もしくは、複数を再認識するのに伴って前記ブロワを定格回転駆動するブロワ駆動制御手段を備えた。
【0012】〔作用〕上記請求項2記載の発明によると、ブロワ駆動制御手段の制御作動により、肥料貯留用のホッパーに肥料が残存していない非施肥作業時、変速レバーが植付位置にない非作業走行時(例えば、作業を終えた圃場から次に作業を行う圃場への移動走行時など)又は走行停止時、苗植付装置が所定上昇位置にある非作業走行時又は走行停止時、苗植付装置に装備された整地フロートが接地していない非作業走行時又は走行停止時、主クラッチが切られている走行及び作業停止時、もしくは、植付クラッチが切られている作業停止時において、ブロワが不必要に定格回転駆動されることを自動的に防止できるようになり、もって、不必要な電力消費を抑制することができるとともに、バッテリに余分な負担がかかることを抑制できるようになる。
【0013】逆に、ホッパーへの肥料供給によってホッパーでの肥料の残存が再認識された施肥作業待機時、変速レバーが植付位置にあることが再認識された作業走行待機時、苗植付装置が所定上昇位置より下方にあることが再認識された作業走行待機時、苗植付装置に装備された整地フロートが接地していることが再認識された作業走行待機時、主クラッチが入れられていることが再認識された作業走行待機時又は作業走行開始時、もしくは、植付クラッチが入れられていることが再認識された作業走行開始時においては、ブロワを自動的に定格回転駆動させることができ、これによって、ブロワの減速回転駆動状態から定格回転駆動状態への切り換え操作を手動で行う場合に生じていた、ブロワの定格回転駆動状態への切り換え操作を忘れることによって作業走行再開時に施肥作動が良好に行われなくなる、といった不都合を未然に回避できるようになる。
【0014】しかも、非作業走行時などにおいては、ブロワを減速回転駆動させるようにしていることから、植付クラッチが入れられていることの再認識と同時にブロワを減速回転駆動状態から定格回転駆動状態に切り換えるようにしても、ブロワを一時停止させる場合に生じる虞のある、作業走行開始時にブロワの立ち上がり遅れに起因した施肥不良、が生じることを抑制又は回避できるようになる。
【0015】更に、複数の状態を認識しなくなるのに伴ってブロワを減速回転駆動するように構成した場合には、作業走行から走行停止又は非作業走行へ移行したか否か、あるいは、その走行停止又は非作業走行が短時間の間だけ現出されるものであるか否か、などの判別を正確にできて、不必要にブロワを減速回転駆動させることに起因した不都合の発生を防止することができるようになる。例えば、肥料貯留用のホッパーに肥料が残存している状態と、主クラッチが入れられている状態の各状態を認識しなくなるのに伴ってブロワを減速回転駆動させるように構成すれば、肥料貯留用のホッパーに肥料が残存している状態のみを認識しなくなるのに伴ってブロワを減速回転駆動させるように構成した場合に生じる虞のある施肥不良の発生を防止できるようになる。又、主クラッチが入れられている状態のみを認識しなくなるのに伴ってブロワを減速回転駆動させるように構成した場合に生じる虞のある、主クラッチの切り操作により短時間の間だけ作業走行を中断する際に、その短時間の間で不必要にブロワの減速操作と増速操作とが行われることによってブロワやバッテリに余計な負荷を与える、など不都合が生じることを防止できるようになる。
【0016】又、認識しなくなった状態のうち、複数の状態を再認識するのに伴ってブロワを定格回転駆動するように構成した場合には、認識しなくなった複数の状態のうちのいずれか一つの状態の再認識に伴ってブロワを定格回転駆動する場合に比較して、作業走行に移行する状態であるか否かの判断を正確にでき、これによって、不必要にブロワを定格回転駆動させることを防止することができるとともに、作業走行を再開させる際に、より適切な段階でブロワを再駆動させることができ、もって、効率のよい省エネルギー対策を講じることができるようになる。例えば、肥料貯留用のホッパーに肥料が残存している状態と主クラッチが入れられている状態の各状態を再認識するのに伴ってブロワを定格回転駆動させるように構成すれば、肥料貯留用のホッパーに肥料が残存している状態のみを再認識するのに伴ってブロワを定格回転駆動させるように構成した場合に比較して、より適切な段階でブロワを定格回転駆動させることができるとともに、主クラッチが入れられている状態のみを再認識するのに伴ってブロワを定格回転駆動させるように構成した場合に生じる、肥料補給を行わずに非作業走行状態を現出させた際の不必要なブロワの定格回転駆動を防止できるようになる。
【0017】〔効果〕従って、上記請求項2記載の発明においても、ブロワ圧送式の施肥装置を装備した乗用型田植機において、操作性の悪化や施肥不良を招くことなく、省エネルギー化、並びに、バッテリ及びブロワの延命化を図れるようになった。
【0018】本発明のうちの請求項3記載の発明では、走行機体の後部に苗植付装置を昇降自在に連結するとともに、ブロワの作動により肥料を圧送する施肥装置を装備した施肥装置付きの乗用型田植機において、肥料貯留用のホッパーに肥料が残存している状態、変速レバーが植付位置にある状態、前記苗植付装置が所定上昇位置より下方にある状態、前記苗植付装置に装備された整地フロートが接地している状態、主クラッチが入れられている状態、又は、植付クラッチが入れられている状態、の各状態のうちのいずれか一つ、もしくは、複数を認識しなくなるのに伴って前記ブロワの吐出抵抗を軽減し、かつ、認識しなくなった状態のうちのいずれか一つ、もしくは、複数を再認識するのに伴って前記ブロワの吐出抵抗を復元する吐出抵抗調節手段を備えた。
【0019】〔作用〕上記請求項3記載の発明によると、吐出抵抗調節手段の作動により、肥料貯留用のホッパーに肥料が残存していない非施肥作業時、変速レバーが植付位置にない非作業走行時(例えば、作業を終えた圃場から次に作業を行う圃場への移動走行時など)又は走行停止時、苗植付装置が所定上昇位置にある非作業走行時又は走行停止時、苗植付装置に装備された整地フロートが接地していない非作業走行時又は走行停止時、主クラッチが切られている走行及び作業停止時、もしくは、植付クラッチが切られている作業停止時において、ブロワにかかる負荷を作業走行時(肥料圧送時)に比較して自動的に軽減できるようになり、もって、不必要な電力消費を抑制することができるとともに、バッテリに余分な負担がかかることを抑制できるようになる。
【0020】逆に、ホッパーへの肥料供給によってホッパーでの肥料の残存が再認識された施肥作業待機時、変速レバーが植付位置にあることが再認識された作業走行待機時、苗植付装置が所定上昇位置より下方にあることが再認識された作業走行待機時、苗植付装置に装備された整地フロートが接地していることが再認識された作業走行待機時、主クラッチが入れられていることが再認識された作業走行待機時又は作業走行開始時、もしくは、植付クラッチが入れられていることが再認識された作業走行開始時においては、自動的にブロワにより肥料を圧送することが可能な状態に切り換えることができ、これによって、ブロワの肥料圧送可能状態への切り換え操作を手動で行う場合に生じていた、ブロワの肥料圧送可能状態への切り換え操作を忘れることによって作業走行再開時に施肥作動が良好に行われなくなる、といった不都合を未然に回避できるようになる。
【0021】しかも、非作業走行時などにおいては、ブロワの吐出抵抗を軽減するようにしていることから、植付クラッチが入れられていることの再認識と同時にブロワの吐出抵抗を復元させるようにしても、ブロワを一時停止させる場合に生じる虞のある、作業走行開始時にブロワの立ち上がり遅れに起因した施肥不良、が生じることを解消できるようになる。
【0022】更に、複数の状態を認識しなくなるのに伴ってブロワの吐出抵抗を軽減するように構成した場合には、作業走行から走行停止又は非作業走行へ移行したか否か、あるいは、その走行停止又は非作業走行が短時間の間だけ現出されるものであるか否か、などの判別を正確にできて、不必要にブロワの吐出抵抗を軽減させることに起因した不都合の発生を防止することができるようになる。例えば、肥料貯留用のホッパーに肥料が残存している状態と、主クラッチが入れられている状態の各状態を認識しなくなるのに伴ってブロワの吐出抵抗を軽減するように構成すれば、肥料貯留用のホッパーに肥料が残存している状態のみを認識しなくなるのに伴ってブロワの吐出抵抗を軽減するように構成した場合に生じる虞のある施肥不良の発生を防止できるようになる。又、主クラッチが入れられている状態のみを認識しなくなるのに伴ってブロワの吐出抵抗を軽減するように構成した場合に生じる虞のある、主クラッチの切り操作により短時間の間だけ作業走行を中断する際に、その短時間の間で不必要にブロワ吐出抵抗の減少操作と増大操作とが行われることによってブロワやバッテリに余計な負荷を与える、といった不都合が生じることを防止できるようになる。
【0023】又、認識しなくなった状態のうち、複数の状態を再認識するのに伴ってブロワの吐出抵抗を復元するように構成した場合には、認識しなくなった複数の状態のうちのいずれか一つの状態の再認識に伴ってブロワの吐出抵抗を復元する場合に比較して、作業走行に移行する状態であるか否かの判断を正確にでき、これによって、不必要にブロワの吐出抵抗を復元(増大)させることを防止することができるとともに、作業走行を再開させる際に、より適切な段階でブロワの吐出抵抗を復元することができ、もって、効率のよい省エネルギー対策を講じることができるようになる。例えば、肥料貯留用のホッパーに肥料が残存している状態と主クラッチが入れられている状態の各状態を再認識するのに伴ってブロワの吐出抵抗を復元するように構成すれば、肥料貯留用のホッパーに肥料が残存している状態のみを再認識するのに伴ってブロワの吐出抵抗を復元するように構成した場合に比較して、より適切な段階でブロワの吐出抵抗を復元することができるとともに、主クラッチが入れられている状態のみを再認識するのに伴ってブロワの吐出抵抗を復元するように構成した場合に生じる、肥料補給を行わずに非作業走行状態を現出させた際の不必要なブロワ吐出抵抗の復元を防止できるようになる。
【0024】〔効果〕従って、上記請求項3記載の発明においても、ブロワ圧送式の施肥装置を装備した乗用型田植機において、操作性の悪化や施肥不良を招くことなく、省エネルギー化、並びに、バッテリ及びブロワの延命化を図れるようになった。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0026】図1には施肥装置付きの乗用型田植機の全体側面が示されており、この田植機は、走行機体1の後部に昇降リンク機構2を介して苗植付装置3を昇降自在に連結するとともに、走行機体1の後部に施肥装置4を装備することによって、ミッドマウント施肥型に構成されている。走行機体1は、その前部に搭載されたエンジン5、エンジン5からの動力が伝達される静油圧式無段変速装置6、静油圧式無段変速装置6を経由した動力が伝達されるギヤ式変速装置7、静油圧式無段変速装置6とギヤ式変速装置7を経由した変速後の動力が伝達される左右一対の前輪8と後輪9、及びステアリングホイール10や運転座席11などが配備された操縦部12、などによって構成されている。苗植付装置3は、静油圧式無段変速装置6とギヤ式変速装置7を経由した変速後の動力が伝達されるギヤ式伝動機構(図示せず)を内装したフィードケース13、ギヤ式伝動機構を経由した動力が伝達されるチェーン伝動機構(図示せず)を内装した植付伝動ケース14、チェーン伝動機構を経由した動力により植え付け作動を行うように植付伝動ケース14の後部左右両側に軸支されたロータリ式の植付機構15、ギヤ式伝動機構からの動力により植付機構15に対して所定のストロークで往復横移動する苗載台16、及び植付機構15による苗植え付け箇所に対して前もって好適な整地作用を施すように後部支点周りに上下揺動自在に装備された整地フロート17、などによって構成されている。
【0027】図1〜3に示すように、施肥装置4は、肥料を貯留するホッパー18、ホッパー18内の肥料を所定量ずつ繰り出す繰出機構19、苗植付装置3の整地フロート17に装着された作溝器20、繰出機構19と作溝器20とを連通接続する肥料案内ホース21、及び繰出機構19から繰り出された肥料を肥料案内ホース21を介して作溝器20に向けて圧送するブロワ22、などによって構成されており、繰出機構19とブロワ22を駆動させることによって施肥作動を行うようになっている。繰出機構19は、ホッパー18に連設された上部ケース23、外周部に肥料繰り出し用の複数の凹部24aが所定間隔を隔てる状態に形成された繰出ロール24、繰出ロール24に一体回転可能に内嵌装着された駆動軸25、及び繰出ロール24からの肥料を流下案内する下部ケース26、などによって構成されており、駆動軸25に、ギヤ式変速装置7からの変速後の動力が分岐伝動機構27を介して伝達されることによって、苗植付装置3の植え付け動作に連動して所定量ずつの肥料をホッパー18から繰り出すようになっている。ブロワ22には、直流モータ22Aの作動によって独立駆動される電動式のものが採用されている。直流モータ22Aは、施肥装置4の左前部に配備されたON・OFFスイッチ22aの運転座席11からの手動操作により、走行機体1に搭載されたバッテリBからの電力が供給される作動状態と、バッテリBからの電力供給が遮断される作動停止状態とに切り換えられるようになっている。繰出機構19の下部ケース26には、ブロワ22からの風を給気案内する給気パイプ28に接続される導入口26a、肥料案内ホース21が接続される施肥用の第一排出口26b、及びホッパー18内の余剰肥料を外部に排出するための残肥排出パイプ29が接続される残肥排出用の第二排出口26c、が形成されるとともに、第一排出口26bを閉塞する残肥排出状態と第二排出口26cを閉塞する施肥状態とに切り換えられる切換弁26dが装備されている。尚、給気パイプ28には、その給気経路下手側の端部を閉塞する蓋体28aが開閉自在に装備されており、この蓋体28aを開操作することによって給気パイプ28内の清掃を容易に行えるようになっている。
【0028】図1及び図4に示すように、操縦部12において、ステアリングホイール10の左下方には、「入」位置に自動復帰するように付勢された主クラッチペダル30が配備されており、この主クラッチペダル30を「切」位置に踏み込み操作して、エンジン5と静油圧式無段変速装置6との間に介装された主クラッチ31の切り状態を現出することによって、エンジン5から静油圧式無段変速装置6以降への伝動を遮断することができ、これによって、非作業走行時には前輪8と後輪9の駆動を一時的に停止させることができ、又、作業走行時には前輪8と後輪9に加えて苗植付装置3と施肥装置4の駆動を一時的に停止させることができるようになっている。主クラッチペダル30には、主クラッチペダル30を「切」位置に固定保持するロック具30Aが装備されており、このロック具30Aは、主クラッチペダル30のみが踏まれた状態で「切」位置まで操作された場合には、機体側に係合して主クラッチペダル30を「切」位置に固定保持し、又、主クラッチペダル30とともに踏まれた状態で「切」位置まで操作された場合には、機体側に係合せずに主クラッチペダル30の「入」位置への自動復帰を許容し、更に、主クラッチペダル30を「切」位置に固定保持した状態で踏み込み操作された場合には、機体側との係合を解除して主クラッチペダル30の「入」位置への自動復帰を許容するように構成されている。
【0029】ステアリングホイール10の左側方には、静油圧式無段変速装置操作用の主変速レバー32が配備されており、この主変速レバー32の操作によって、主クラッチペダル30の操作により主クラッチ31の切り状態を現出しなくても、走行速度の無段階変速操作と前後進の切り換え操作を行えるようになっている。運転座席11の左側方には、ギヤ式変速装置7における副変速機構操作用の副変速レバー33が配備されており、この副変速レバー33を「移動」位置に操作することによって、副変速機構7Aを高速伝動状態に切り換えることができて、移動走行用の高速走行状態を現出することができ、又、この副変速レバー33を「植付」位置に操作することによって、副変速機構7Aを低速伝動状態に切り換えることができて、作業走行用の低速走行状態を現出することができ、更に、この副変速レバー33を「中立」位置に操作することによって、副変速機構7Aを中立状態(非伝動状態)に切り換えることができて、前輪8、後輪9、苗植付装置3、及び施肥装置4の駆動を一時的に停止させることができるようになっている。
【0030】運転座席11の右側方には、作業装置操作用の植付クラッチレバー34が配備されており、この植付クラッチレバー34を「入(植付)」位置に操作することによって、ギヤ式変速装置7における副変速機構7Aよりも伝動方向下手側の作業装置伝動系に介装された植付クラッチ7Bを伝動状態に切り換えることができて、苗植付装置3及び施肥装置4の作動状態を現出することができ、逆に、この植付クラッチレバー34を「切(植付)」位置に操作することによって、植付クラッチ7Bを非伝動状態に切り換えることができて、苗植付装置3及び施肥装置4の作動停止状態を現出できるようになっている。又、この植付クラッチレバー34を「下降」位置に操作することによって、苗植付装置3を上限位置から下限位置に亘る範囲で下降させることができ、逆に、この植付クラッチレバー34を「上昇」位置に操作することによって、苗植付装置3を下限位置から上限位置に亘る範囲で上昇させることができ、更に、この植付クラッチレバー34を「中立」位置に操作することによって、苗植付装置3を上限位置と下限位置に亘る範囲の所望位置で昇降停止させることができるようになっている。尚、この植付クラッチレバー34を「自動」位置に操作すると、ステアリングホイール10の右下部に配備された操作レバー35の操作に基づく苗植付装置3と施肥装置4の作動切り換え操作及び苗植付装置3の昇降操作を行えるようになっている。
【0031】操作レバー35は、上下揺動自在で中立復帰型に構成されており、上方への揺動操作により、植付クラッチ7Bを非伝動状態に切り換えて苗植付装置3及び施肥装置4の作動停止状態を現出するとともに、苗植付装置3を所定の上限位置まで上昇させ、その上昇後の一回目の下方への揺動操作により、苗植付装置3を予め設定した下限近くの所望の植え付け高さ位置まで下降させ、その下降後の二回目の下方への揺動操作により、植付クラッチ7Bを伝動状態に切り換えて苗植付装置3及び施肥装置4の作動状態を現出するように構成されている。
【0032】図4に示すように、主変速レバー32による静油圧式無段変速装置6の操作、植付クラッチレバー34又は操作レバー35による苗植付装置3と施肥装置4の作動切り換え操作及び苗植付装置3の昇降操作、並びに、ON・OFFスイッチ22aによるブロワ22(直流モータ22A)の作動切り換え操作は、走行機体1に搭載されたマイクロコンピュータからなる制御装置36の制御作動によって行えるようになっている。尚、図4における符号Saは、主変速レバー32の操作位置を検出して制御装置36へ出力するように主変速レバー32の揺動支点に装備された回転式のポテンショメータからなる第一レバーセンサ、符号Sbは、植付クラッチレバー34の操作位置を検出して制御装置36へ出力するように植付クラッチレバー34の揺動支点に装備された回転式のポテンショメータからなる第二レバーセンサ、符号Scは、操作レバー35の上方への操作を検出して制御装置36へ出力するように操作レバー35の上方に配置されたリミットスイッチからなる第三レバーセンサ、符号Sdは、操作レバー35の下方への操作を検出して制御装置36へ出力するように操作レバー35の下方に配置されたリミットスイッチからなる第四レバーセンサ、符号37は、第一レバーセンサSaからの検出に基づく制御装置36の制御作動によって、主変速レバー32の操作位置に応じた操作角となるように静油圧式無段変速装置6のトラニオン軸6aを回動操作する電動シリンダ、符号38は、第二レバーセンサSb、第三レバーセンサSc、又は第四レバーセンサSdからの検出に基づく制御装置36の制御作動によって、植付クラッチレバー34の操作位置もしくは操作レバー35の操作方向に応じた植付クラッチ7Bの切り換え状態を現出するクラッチモータ、符号39は、第二レバーセンサSb、第三レバーセンサSc、又は第四レバーセンサSdからの検出に基づく制御装置36の制御作動によって、植付クラッチレバー34の操作位置もしくは操作レバー35の操作方向に応じた苗植付装置3の昇降状態を現出するように昇降リンク機構2のリフトシリンダ2Aに対する作動油の流動状態を切り換える電磁制御弁である。又、図示は省略するが、主クラッチペダル30による主クラッチ31の切り換え操作、及び、副変速レバー33による副変速機構7Aの切り換え操作は、操作ロッドなどからなる機械式の連係機構を介して行われるようになっている。
【0033】図4に示すように、苗植付装置3には、整地フロート17の後部支点周りでの上下揺動角度を検出して制御装置36へ出力する回転式のポテンショメータなどからなるフロートセンサSeが装備されており、制御装置36は、フロートセンサSeにより検出された整地フロート17の上下揺動角度に基づいて、整地フロート17の接地又は地面からの離間を判別するとともに、植付クラッチレバー34が「自動」位置に操作され、かつ、整地フロート17が接地している状態での作業走行時には、整地フロート17の上下揺動角度が手動ダイヤル型の設定器40の操作により予め設定された目標角度に復帰するように苗植付装置3の昇降を自動制御するように構成されている。尚、目標角度は所定の不感帯を有するものである。
【0034】又、苗載台16における載置面の下部側には、いずれかの条列の苗残量が所定量より低下したことを検出するリミットスイッチからなる苗センサSfが装備されている。そして、制御装置36は、いずれかの苗センサSfにより苗残量の所定量からの低下が検出されるのに伴って、ランプあるいはブザーからなる第一警報器41を作動させて、操縦者に苗植付装置3への苗補給を促すようになっている。又、施肥装置4の各ホッパー18には、ホッパー18内の肥料残量が所定量より低下したことを検出する肥料センサSgが装備されている。そして、制御装置36は、いずれかの肥料センサSgにより肥料残量の所定量からの低下が検出されるのに伴って、ランプあるいはブザーからなる第二警報器42を作動させて、操縦者に施肥装置4への肥料補給を促すようになっている。尚、図1における符号43は、予備苗を載置するように走行機体1の前部左右に配備された予備苗載台である。
【0035】図4及び図5に示すように、制御装置36は、ON・OFFスイッチ22aのON操作によりブロワ22が駆動されている状態において、フロートセンサSeにより検出された整地フロート17の上下揺動角度に基づいて整地フロート17が前下がり方向の下限まで下降揺動したことを検知した(整地フロート17が接地している状態を認識しなくなった)場合には、整地フロート17が地面から離間した非作業状態であると判断してブロワ22(直流モータ22Aの作動)を自動的に一時停止させるようになっている。逆に、この一時停止状態において、フロートセンサSeにより検出された整地フロート17の上下揺動角度に基づいて整地フロート17が前上がり方向に上昇揺動して上下揺動角度が予め設定された目標角度の近辺まで復帰したことを検知した(整地フロート17が接地している状態を再認識した)場合には、整地フロート17が接地した作業待機状態であると判断してブロワ22(直流モータ22Aの作動)を自動的に再駆動させるようになっている。つまり、制御装置36には、フロートセンサSeからの検出に基づいてブロワ22の駆動を制御するブロワ駆動制御手段36Aが制御プログラムとして備えられている。
【0036】そして、このブロワ駆動制御手段36Aの制御作動によって、苗植付装置3に装備された整地フロート17が接地していない非作業走行時(例えば、枕地旋回時や作業を終えた圃場から次に作業を行う圃場への移動走行時)などにおいて、ブロワが不必要に駆動されることを自動的に防止できるようになっており、これによって、不必要にバッテリBの電力が消費される、バッテリBに余分な負担がかかる、あるいは、ブロワ22の再駆動操作を手動で行う場合のようにブロワ22の再駆動操作を忘れることによって作業走行再開時に施肥作動が行われなくなる、といった不都合が生じることを未然に回避できるようになっている。又、植付クラッチ7Bが伝動状態に切り換えられる前の段階(作業走行待機時)から、フロートセンサSeによる整地フロート17の接地検出に基づいて、ブロワ22を再駆動させるようにしていることによって、植付クラッチ7Bの伝動状態への切り換え(作業走行の再開)と同時にブロワ22を再駆動させる場合に生じる虞のある、ブロワ22の立ち上がり遅れに起因した施肥不良をも未然に回避できるようになっている。
【0037】〔別実施形態〕以下、本発明の別実施形態を列記する。
〔1〕ブロワ駆動制御手段36Aが、肥料センサSgにより肥料残量の所定量からの低下が検出される(施肥装置4のホッパー18に肥料が残存している状態を認識しなくなる)のに伴ってブロワ22を一時停止し、その一時停止中に、ホッパー18への肥料補給が行われて肥料センサSgにより肥料残量が所定量を超えたことが検出される(施肥装置4のホッパー18に肥料が残存している状態を再認識する)のに伴ってブロワ22を再駆動させるように構成してもよい。この構成によると、肥料補給の際に不必要にブロワ22が駆動されることを防止できるようになる。
【0038】〔2〕図6に示すように、副変速レバー33の操作位置を検出するポテンショメータからなる第五レバーセンサShを設けるとともに、ブロワ駆動制御手段36Aが、第五レバーセンサShにより副変速レバー33の「中立」又は「移動」位置への操作が検出される(副変速レバー33が「植付」位置にある状態を認識しなくなる)のに伴ってブロワ22を一時停止し、その後、再び副変速レバー33が「植付」位置に操作される(副変速レバー33が「植付」位置にある状態を再認識する)のに伴ってブロワ22を再駆動させるように構成してもよい。この構成によると、副変速レバー33が「中立」位置に操作された走行停止時、あるいは、副変速レバー33が「移動」位置に操作された非作業走行時に不必要にブロワ22が駆動されることを防止できるようになる。
【0039】〔3〕主変速レバー32が「移動」「中立」「植付」の各操作位置に切り換え可能に構成され、その操作により非作業走行状態、走行停止状態、及び作業走行状態のいずれかを現出するように構成したものにおいては、ブロワ駆動制御手段36Aが、主変速レバー32の操作位置を検出する第一レバーセンサSaにより、主変速レバー32の「中立」又は「移動」位置への操作が検出される(主変速レバー32が「植付」位置にある状態を認識しなくなる)のに伴ってブロワ22を一時停止し、その後、再び主変速レバー32が「植付」位置に操作される(主変速レバー32が「植付」位置にある状態を再認識する)のに伴ってブロワ22を再駆動させるように構成してもよい。この構成によると、主変速レバー32が「中立」位置に操作された走行停止時、及び主変速レバー32が「移動」位置に操作された非作業走行時に不必要にブロワ22が駆動されることを防止できるようになる。
【0040】〔4〕図7に示すように、苗植付装置3が所定上昇位置(例えば上限位置)まで上昇したことを検出する上昇検出センサSi(例えば、苗植付装置3の所定上昇位置への上昇に伴ってON操作されるリミットスイッチや、昇降リンク機構2の上下揺動角を検出するポテンショメータなどによって構成されたもの)を設けるとともに、ブロワ駆動制御手段36Aが、上昇検出センサSiにより苗植付装置3の所定上昇位置への上昇が検出される(苗植付装置3が所定上昇位置より下方にある状態を認識しなくなる)のに伴ってブロワ22を一時停止し、その後、上昇検出センサSiにより苗植付装置3の所定上昇位置からの下降が検出される(苗植付装置3が所定上昇位置より下方にある状態を再認識する)のに伴ってブロワ22を再駆動させるように構成してもよい。この構成によると、苗植付装置3が所定上昇位置に位置する非作業時に不必要にブロワ22が駆動されることを防止できるようになる。
【0041】〔5〕図8に示すように、主クラッチ31の作動状態を検出する主クラッチセンサSjを設けるとともに、ブロワ駆動制御手段36Aが、主クラッチセンサSjにより主クラッチ31の非伝動状態が所定時間継続されて検出される(主クラッチ31が入れられている状態を認識しなくなる)のに伴ってブロワ22を一時停止し、その後、主クラッチセンサSjにより主クラッチ31の伝動状態が検出される(主クラッチ31が入れられている状態を再認識する)のに伴ってブロワ22を再駆動させるように構成してもよい。この構成によると、主クラッチペダル30をロック具30Aにより「切」位置に保持することによって主クラッチ31が所定時間以上切り操作された走行停止時に不必要にブロワ22が駆動されることを防止できるようになる。尚、この走行停止は、一般的には、作業走行中に苗植付装置3に対する苗補給や施肥装置4に対する肥料補給を行う必要が生じた際に現出されるものである。
【0042】〔6〕ブロワ駆動制御手段36Aが、第二レバーセンサSb又は第三レバーセンサScからの検出に基づいて、植付クラッチレバー34又は操作レバー35の操作により植付クラッチ7Bが非伝動状態に切り換えられたことを検知する(植付クラッチ7Bが入れられている状態を認識しなくなる)のに伴ってブロワ22を一時停止し、その後、第二レバーセンサSb又は第四レバーセンサSdからの検出に基づいて、植付クラッチレバー34又は操作レバー35の操作により植付クラッチ7Bが伝動状態に切り換えられたことを検知する(植付クラッチ7Bが入れられている状態を再認識する)のに伴ってブロワ22を再駆動させるように構成してもよい。この構成によると、植付クラッチ7Bが切り操作される非作業時に不必要にブロワ22が駆動されることを防止できるようになる。
【0043】〔7〕ブロワ駆動制御手段36Aとしては、第二レバーセンサSb、第三レバーセンサSc、フロートセンサSe、又は上昇検出センサSi、からの検出に基づいてブロワ22の作動を制御する(ブロワ22を一時停止させる)構成においては、フロートセンサSeによる整地フロート17の地面からの離間検出、上昇検出センサSiによる苗植付装置3の所定上昇位置への上昇検出、もしくは、第二レバーセンサSb又は第三レバーセンサScによる植付クラッチ7Bを非伝動状態に切り換えるための植付クラッチレバー34又は操作レバー35の操作検出、が所定時間継続された場合にのみブロワ22を一時停止させるように構成してもよい。この構成によると、例えば、作業走行中に一時的(数秒〜数十秒の間)に苗植付装置3を上昇させる又は植付クラッチ7Bを非伝動状態に切り換える畦際旋回などの際に、不必要にブロワ22を一時停止させる不都合が生じることを防止できるようになる。
【0044】〔8〕ブロワ駆動制御手段36Aが、第二レバーセンサSb又は第三レバーセンサScからの検出に基づいて植付クラッチ7Bが入れられている状態か否かを認識し、フロートセンサSeからの検出に基づいて整地フロート17が接地している状態か否かを認識し、上昇検出センサSiからの検出に基づいて苗植付装置3が所定上昇位置より下方にある状態か否かを認識し、肥料センサSgからの検出に基づいて施肥装置4のホッパー18に肥料が残存している状態か否かを認識し、第五レバーセンサShからの検出に基づいて副変速レバー33が「植付」位置にある状態か否かを認識し(上記別実施形態〔3〕の欄で例示した構成のものにおいては、第一レバーセンサSaからの検出に基づいて主変速レバー32が「植付」位置にある状態か否かを認識する)、更に、主クラッチセンサSjからの検出に基づいて主クラッチ31が入れられている状態か否かを認識するように構成するとともに、これらのうち、植付クラッチ7Bが入れられている状態、整地フロート17が接地している状態、苗植付装置3が所定上昇位置より下方にある状態、施肥装置4のホッパー18に肥料が残存している状態、副変速レバー33が「植付」位置にある状態(あるいは主変速レバー32が「植付」位置にある状態)、又は、主クラッチ31が入れられている状態、の各状態のうちのいずれか一つを認識しなくなった段階でブロワ22を一時停止し、かつ、その認識しなくなった状態を再認識した段階でブロワ22を再駆動させるように構成してもよい。
【0045】〔9〕ブロワ駆動制御手段36Aが、第二レバーセンサSb又は第三レバーセンサScからの検出に基づいて植付クラッチ7Bが入れられている状態か否かを認識し、フロートセンサSeからの検出に基づいて整地フロート17が接地している状態か否かを認識し、上昇検出センサSiからの検出に基づいて苗植付装置3が所定上昇位置より下方にある状態か否かを認識し、肥料センサSgからの検出に基づいて施肥装置4のホッパー18に肥料が残存している状態か否かを認識し、第五レバーセンサShからの検出に基づいて副変速レバー33が「植付」位置にある状態か否かを認識し(上記別実施形態〔3〕の欄で例示した構成のものにおいては、第一レバーセンサSaからの検出に基づいて主変速レバー32が「植付」位置にある状態か否かを認識する)、更に、主クラッチセンサSjからの検出に基づいて主クラッチ31が入れられている状態か否かを認識するように構成するとともに、これらのうち、植付クラッチ7Bが入れられている状態、整地フロート17が接地している状態、苗植付装置3が所定上昇位置より下方にある状態、施肥装置4のホッパー18に肥料が残存している状態、副変速レバー33が「植付」位置にある状態(あるいは主変速レバー32が「植付」位置にある状態)、又は、主クラッチ31が入れられている状態、の各状態のうちの複数を認識しなくなるのに伴ってブロワ22を一時停止するように構成してもよい。
【0046】その例としては、ブロワ駆動制御手段36Aが、施肥装置4のホッパー18に肥料が残存している状態と主クラッチ31が入れられている状態の各状態を認識しなくなるのに伴ってブロワ22を一時停止させる、などの組み合わせが考えられる。この組み合わせによると、上記別実施形態〔1〕の欄で例示したように、ブロワ駆動制御手段36Aが、肥料センサSgにより肥料残量の所定量からの低下が検出される(実質的にはホッパー18に多少の肥料が残存している)のに伴ってブロワ22を一時停止させるように構成した場合には行うことができなかった、作業走行を切りのいいところまで継続させる、といったことを行えるようになる。
【0047】〔10〕上記別実施形態〔9〕の欄で例示したものにおいては、ブロワ駆動制御手段36Aが、認識しなくなった複数の条件のうちのいずれか一つを再認識するのに伴ってブロワ22を再駆動するように構成してもよく、又、認識しなくなった複数の条件のうちのいくつか、あるいは全てを再認識するのに伴ってブロワ22を再駆動するように構成してもよい。
【0048】後者のものにおいては、例えば、図9に示すように、ブロワ駆動制御手段36Aが、認識しなくなった複数の条件のうち、肥料センサSg及びフロートセンサSeの検出に基づいて、施肥装置4のホッパー18に肥料が残存している状態と整地フロート17が接地している状態とを再認識するのに伴ってブロワ22を再駆動するように構成すれば、施肥装置4のホッパー18への肥料補給が行われずに整地フロート17が接地している状態のみを再認識する、あるいは、肥料補給により施肥装置4のホッパー18に肥料が残存している状態のみを再認識する、のに伴ってブロワ22を再駆動する場合に比較して不必要な電力消費をより効果的に防止できる上に、主クラッチ31が入れられている状態、又は、植付クラッチ7Bが入れられている状態を再認識するのに伴ってブロワ22を再駆動する場合に生じる虞のあるブロワ22の立ち上がり遅れに起因した作業再開時での施肥不良をより好適に回避できるようになる。
【0049】又、図10に示すように、ブロワ駆動制御手段36Aが、認識しなくなった複数の条件のうち、肥料センサSg及び上昇検出センサSiの検出に基づいて、施肥装置4のホッパー18に肥料が残存している状態と苗植付装置3が所定上昇位置より下方にある状態とを再認識するのに伴って、ブロワ22を再駆動するように構成すれば、施肥装置4のホッパー18への肥料補給が行われずに苗植付装置3が所定上昇位置より下方にある状態、あるいは、肥料補給により施肥装置4のホッパー18に肥料が残存している状態、のみを再認識するのに伴ってブロワ22を再駆動するように構成する場合に比較して、不必要な電力消費をより効果的に防止することができる上に、主クラッチ31が入れられている状態、又は、植付クラッチ7Bが入れられている状態を再認識するのに伴ってブロワ22を再駆動するように構成した場合に生じる虞のあるブロワ22の立ち上がり遅れに起因した作業再開時での施肥不良をより好適に回避できるようになる。
【0050】更に、図示は省略するが、ブロワ駆動制御手段36Aが、認識しなくなった複数の条件のうち、第五レバーセンサSh及び上昇検出センサSiの検出に基づいて、副変速レバー33が植付位置にある状態と苗植付装置3が所定上昇位置より下方にある状態とを再認識するのに伴ってブロワ22を再駆動するように構成すれば、主クラッチ31が入れられている状態、又は、植付クラッチ7Bが入れられている状態を再認識するのに伴ってブロワ22を再駆動するように構成した場合に生じる虞のあるブロワ22の立ち上がり遅れに起因した作業再開時での施肥不良を好適に回避しながらも、副変速レバー33が植付位置にある状態、あるいは、苗植付装置3が所定上昇位置より下方にある状態、のみを再認識するのに伴ってブロワ22を再駆動するように構成する場合に比較して、作業走行に移行する状態であるか否かの判断を正確にできて、不必要なブロワ22の再駆動を効果的に防止することができるようになる。
【0051】更に又、例えば、図11に示すように、ブロワ駆動制御手段36Aが、認識しなくなった複数の条件のうち、フロートセンサSe及び第二レバーセンサSb又は第四レバーセンサSdの検出に基づいて、整地フロート17が接地している状態と植付クラッチ7Bが入れられている状態とを再認識するのに伴ってブロワ22を再駆動するように構成してもよく、又、図12に示すように、ブロワ駆動制御手段36Aが、認識しなくなった複数の条件のうち、第五レバーセンサSh(上記別実施形態〔3〕の欄で例示した構成のものにおいては第一レバーセンサSa)及び主クラッチセンサSjの検出に基づいて、副変速レバー33(上記別実施形態〔3〕の欄で例示した構成のものにおいては主変速レバー32)が植付位置にある状態と主クラッチ31が入れられている状態とを再認識するのに伴ってブロワ22を再駆動するように構成してもよい。
【0052】〔11〕ブロワ駆動制御手段36Aにより、施肥装置4のホッパー18に肥料が残存している状態か否か、副変速レバー33が「植付」位置にある状態か否か(上記別実施形態〔3〕の欄で例示した構成のものにおいては主変速レバー32が「植付」位置にある状態か否か)、苗植付装置3が所定上昇位置より下方にある状態か否か、整地フロート17が接地している状態か否か、主クラッチ31が入れられている状態か否か、及び、植付クラッチ7Bが入れられている状態か否か、を認識させるための構成は種々の変更が可能なものである。
【0053】〔12〕ブロワ駆動制御手段36Aが、施肥装置4のホッパー18に肥料が残存している状態、副変速レバー33が「植付」位置にある状態(上記別実施形態〔3〕の欄で例示した構成のものにおいては主変速レバー32が「植付」位置にある状態)、苗植付装置3が所定上昇位置より下方にある状態、整地フロート17が接地している状態、主クラッチ31が入れられている状態、又は、植付クラッチ7Bが入れられている状態、の各状態のうちのいずれか一つ、もしくは、複数を認識しなくなるのに伴ってブロワ22を減速回転駆動し、かつ、認識しなくなった状態のうちのいずれか一つ、もしくは、複数を再認識するのに伴ってブロワ22を定格回転駆動するように構成してもよい。
【0054】〔13〕ブロワ駆動制御手段36Aが、作業走行時において、例えば、主クラッチ31が入れられている状態を認識しなくなると、苗補給や肥料補給などのために作業が比較的長い時間中断されると判断してブロワ22を一時停止し、かつ、主クラッチ31が入れられている状態を再認識すると、作業走行が再開されると判断してブロワ22を再駆動するとともに、植付クラッチ7Bが入れられている状態、又は、苗植付装置3が所定上昇位置より下方にある状態、もしくは、整地フロート17が接地している状態のみを認識しなくなると、枕地旋回などのために作業が比較的短い時間中断されると判断してブロワ22を減速回転駆動し、かつ、認識しなくなった植付クラッチ7Bが入れられている状態、又は、苗植付装置3が所定上昇位置より下方にある状態、もしくは、整地フロート17が接地している状態を再認識すると、作業走行が再開されると判断してブロワ22を定格回転駆動する、というように、認識しなくなった状態(作業走行の中断時間)に応じたブロワ22の駆動制御を行うよう構成してもよい。
【0055】〔14〕図13に示すように、給気パイプ28における給気経路下手側の端部を開閉自在に閉塞する蓋体28aを開閉操作する電磁シリンダなどのアクチュエータ44を設けるとともに、制御装置36に、ブロワ駆動制御手段36Aに代えて、施肥装置4のホッパー18に肥料が残存している状態、副変速レバー33が「植付」位置にある状態(上記別実施形態〔3〕の欄で例示した構成のものにおいては主変速レバー32が「植付」位置にある状態)、苗植付装置3が所定上昇位置より下方にある状態、整地フロート17が接地している状態、主クラッチ31が入れられている状態、又は、植付クラッチ7Bが入れられている状態、の各状態のうちのいずれか一つ、もしくは、複数を認識しなくなるのに伴って、電磁シリンダ44の作動により蓋体28aを開操作することによってブロワ22の吐出抵抗(ブロワ22にかかる負荷)を軽減し、かつ、認識しなくなった状態のうちのいずれか一つ、もしくは、複数を再認識するのに伴って、電磁シリンダ44の作動により蓋体28aを閉操作することによってブロワ22の吐出抵抗を復元するように構成された吐出抵抗調節手段36Bを制御プログラムとして備えるようにしてもよい。
【0056】〔15〕制御装置36に、ブロワ駆動制御手段36Aに代えて、施肥装置4のホッパー18に肥料が残存している状態、副変速レバー33が「植付」位置にある状態(上記別実施形態〔3〕の欄で例示した構成のものにおいては主変速レバー32が「植付」位置にある状態)、苗植付装置3が所定上昇位置より下方にある状態、整地フロート17が接地している状態、主クラッチ31が入れられている状態、又は、植付クラッチ7Bが入れられている状態、の各状態のうちのいずれか一つ、もしくは、複数を認識しなくなるのに伴ってブロワ22の吸込抵抗(ブロワ22にかかる負荷)を軽減し、かつ、認識しなくなった状態のうちのいずれか一つ、もしくは、複数を再認識するのに伴ってブロワ22の吸込抵抗を復元するように構成された吐出抵抗調節手段36Bを制御プログラムとして備えるようにしてもよい。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成9年(1997)12月24日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開平11−178415
【公開日】 平成11年(1999)7月6日
【出願番号】 特願平9−354306