| 【発明の名称】 |
施肥播種装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】仲 弘和
【氏名】山崎 仁史
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| 【要約】 |
【課題】タンク内の肥料又は種子が一定の量に減少すると、警告装置が警告を発するようになっているが、単位面積当りの施肥播種量の差(調節)によって上記の残量で作業の出来る面積又は長さに差が生じ、警告後に作業の出来る面積や長さが混乱し、補充するための正面の畦までの距離や、作業終了までに補充を要するか否かの判断が煩わしかった。
【解決手段】タンク内の肥料又は種子を繰出装置38で繰出して散布する装置であって、上記の繰出しで減少したタンク内における肥料又は種子の残量が一定量になると警告を発する警告装置を有し、その警告装置は警告を発するときの肥料又は種子の残量が選択できるように設けられている施肥播種装置。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 タンク32内の肥料又は種子を繰出装置38で繰出して散布する装置であって、上記の繰出しで減少したタンク32内における肥料又は種子の残量が一定量になると警告を発する警告装置48を有し、その警告装置48は警告を発するときの肥料又は種子の残量が選択できるように設けられている施肥播種装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、粒状又は粉状の肥料や種子を繰出して散布する施肥装置や播種装置に用いるものである。 【0002】 【従来の技術】タンクの下に繰出装置を設け、その中の肥料や種子を繰出して散布するように構成し、タンクに警告装置を設け、肥料や種子の残量が一定になると、ブザーやランプなどで警報を発し、肥料や種子の補充を促すようになっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】例えば、この施肥装置を備えた田植機において、警報を発するときの肥料の残量が一定であって、これが調節出来なかったので、単位面積当りの肥料の散布量の差により、上記の残量で作業の出来る圃場の面積に差が生じ、補充までの畦との距離や、残量で作業が終了出来るか否かの判断が煩わしかった。また、警告装置を重量式に構成すると、肥料や種子の比重の差などにより、警報を発したときの残量に変化が生じるおそれがあった。 【0004】 【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題を解決するため、タンク32内の肥料又は種子を繰出装置38で繰出して散布する装置であって、上記の繰出しで減少したタンク32内における肥料又は種子の残量が一定量になると警告を発する警告装置48を有し、その警告装置48は警告を発するときの肥料又は種子の残量が選択できるように設けられている施肥播種装置とした。 【0005】 【発明の実施の形態】走行車体1の後に、この発明を施した施肥装置2を有する苗植装置3が装着されて田植機となっている。走行車体1がつぎのように構成されている。フレーム4の前後に主歯車箱5と後輪歯車箱6が設けられて車台となっている。前輪7と後輪8が主歯車箱5と後輪歯車箱6の両横に設けられて上記の車台を水田の耕盤上で支持している。エンジン9が主歯車箱5の前部に配置され、その動力がベルト10で主歯車箱5内に導入されたのち、その中の変速機で所定の速度に調整されて、前輪7と後輪8に伝わり、これらの回転で車台が進行するようになっている。座席11が車台の中央部に設けられ、その前のステアリングハンドル12を操作すると、前輪7が操縦されて車台の進路が変わるように出来ている。なお、エンジン9とその燃料タンク13がボンネット14で被われている。 【0006】支柱15がフレーム4の後部から上に伸び、上下で平行な一対のリンク16の両端がこれと後の昇降枠17に回動自在に取付けられて平行リンクが構成されている。昇降シリンダ18がフレーム4に回動自在に取付けられ、これから斜後上に突出したピストンロッドの突端と、上のリンク16と一体のアーム19の下端が接続し、ピストンロッドの出没で昇降枠17が同じ姿勢を保って昇降するように出来ている。 【0007】苗植装置3がつぎのように構成されている。歯車箱20が前後方向のローリング軸で揺動自在に昇降枠17に取付けられている。複数(3本)の苗植フレーム21が歯車箱20から後に伸び、それぞれの後部の両横に小判形の回転ケース22が取付けられている。一対の植込杆23がそれぞれの回転ケース22に取付けられ、回転ケース22がエンジン9の動力で、図2で反時計方向に回転すると、その中の遊星歯車によって、同じような姿勢を保って旋回するようになっている。苗受板24が苗植フレーム21に固定され、その苗取口24a(図2)を植込杆23の先端が上記の旋回の下降の初期に通過するように出来ている。支柱25が左右の苗植フレーム21の前部から斜前上に伸び、その上部と苗受板24の前部で苗載台26が左右に移動できるように支持されている。苗載台26は、ベルトコンベア27を備え、6枚の集団苗がそれぞれの後端を苗受板24上に突出させて載る。その苗載台26は、エンジン9の動力で左右に往復駆動される。集団苗の後端は、上記の移動で苗取口24aの上に来ると、植込杆23の先端で一株分が欠がれる。欠がれた苗は、植込杆23とともに下降し、その旋回の下端で泥土に差し込んで移植される。この繰返しで苗載台26が横端に来て集団苗の横端が欠がれると、ベルトコンベア27が作動して集団苗を後に繰り出し、そののち、苗載台26が逆向きに移動する。 【0008】3枚のフロート28がそれぞれの苗植フレーム21の下に配置され、走行車体1の前進で泥面を滑走するようになっている。フロート28の前部が左右に突出し、それぞれの突出部が、上記の苗が移植される位置を、予じめ整地するように出来ている。施肥装置2がつぎのように構成されている。6個の作溝器29がフロート28に固定され、その滑走で、移植される苗の横で泥面に施肥溝を作るようになっている。筒状のエアチャンバ30が支柱15の上端に横長に固定されている。6個の吹出管31がエアチャンバ30に後向に固定されている。横長のタンク32の底に6個の谷33が横並びに設けられ、それぞれの谷33の中央から下に伸びた誘導路34の下端がそれぞれの吹出管31の中間部に通じている。送風器35がエアチャンバ30の左端に設けられ、その吸気管35aが中央から後に突出したのち、右に曲って走行車体1の中ほどに達し、さらに下に曲がっている。マフラ36が吸気管35aの吸入口の近くに配置され、これとエンジン9が排出管37で連結されている。そして、モータ35bが起動してブレードが回転すると、マフラ36で暖められた空気が吸気管35aで吸い込まれたのち、エアチャンバ30に吹き込まれて一旦貯えられ、それぞれの吹出管31を通って後に吹き出されるようになっている。 【0009】繰出装置38が図3のように出来ている。すなわち、円筒形のクラッチ室39と調節室40が誘導路34の左右に配置されている。調節室40の側壁と一体の支軸40aが誘導路34まで伸び、外周に複数条の繰出溝41aを備えた繰出ローラ41がこれに回転自在に取付けられている。駆動軸42が支軸40aの中心部に配置され、エンジン9の動力で、車輪7,8の回転数に関連した回転で駆動されるようになっている。 【0010】クラッチ43がクラッチ室39内で駆動軸42にキーで回転しないように取付けられ、ばね44で左に押されてその左面の爪が繰出ローラ41の右面の爪に咬み、繰出ローラ41が駆動軸42で回されている。繰出ローラ41が回転すると、繰出溝41aがタンク32内の肥料を吹出管31内に繰り出す。操作杆45がクラッチ室39の下の筒部に回動するように取付けられ、その上面から偏心して突出したピン45aが、クラッチ43の溝43aに係合し、ノブ45bをもって回すと、クラッチ43が右に移動してその爪が繰出ローラ41の爪から離れ、繰出ローラ41への動力伝達が断たれるようになっている。繰出ローラ41の回転が止ると、上記の肥料の繰出しが止まる。防塵板43bがクラッチ43の左端に一体に作られ、その外周がクラッチ室39の内周に接触して回転し、クラッチ室39への塵埃の侵入を防止するようになっている。 【0011】右に筒部を有する歯車46が調節室40内で支軸40aに取付けられ、回転すると、両者のねじのリードで、左右に移動するようになっている。調節体47が上記の筒部に回転自在に取付けられ、歯車46とともに左右に移動するようになっている。複数の調節突子47aが調節体47から右に突出してそれぞれの繰出溝41aに係合し、上記の移動で、実質上の繰出溝41aの横巾が調節され、これらが繰り出すタンク32内の肥料の単位時間当りの繰出量が調節されるように出来ている。 【0012】警告装置48がつぎのように出来ている。感圧素子で出来た複数の残量センサ49がそれぞれの谷33に設けられ(図3)、タンク32内の肥料の圧力の変化を制御装置50に入力している(図5)。ブザー51と、それぞれの残量センサ49に対応するランプ52が走行車体1に設けられ、制御装置50の出力で警報を発するようになっている。ダイヤル53が制御装置50の前(図1)に設けられ、その操作で、制御装置50がブザー51とランプ52に出力するときの残量センサ49からの入力値が調節出来るようになっている。 【0013】それぞれの吹出管31の後端と作溝器29がチューブ54で連結され、吹出管31内に繰出された肥料が吹き出される空気で運ばれて、施肥溝内に散布されるようになっている。シール55がクラッチ室39と調節室40のそれぞれの入口に設けられている。そして、ダイヤル53を標準位置に設定すると、タンク32(又は谷33)内の肥料の残量が線A0(図3)以下になった所でブザー51と対応するランプ52が警報を発する。そののち、ブザー51は止るが、ランプ52は続いて点灯する。上記の位置からダイヤル53を(−)側に設定すると、上記の残量が線A-以下になった所で警報を発し、(+)側に設定すると、その残量が線A+ になった所で警報を発する。なお、ダイヤル53の操作に応じて線A- ,A+ は上下に移動する。従って、歯車46を回して肥料の繰出量を調節したとき、これに併せてダイヤル53を操作し、ブザー51が鳴った時の肥料の残量で施肥出来る長さを一致させることができる。 【0014】図の構成によると、エンジン9が車台の前方に配置されて田植機の前後バランスが良好となることはもとより、吹出管31から吹き出す空気がマフラ36で暖められているので、チューブ54や作溝器29を通る肥料がその熱で乾燥されてこれらに付着しにくい。また、従来の繰出装置38は、図4のように、防塵板43bが無かったので、肥料の粉がクラッチ室39に侵入し、操作杆45によるクラッチ43の操作に支障になることがあったが、図3の構成によると、その課題が改善される。 【0015】タンク32とエアチャンバ30は、ユニットごとに一体に作って組立式にすると、施肥・播種の条数の異なるものが低コストで構成できる。すなわち、図6、図7のように、タンク32Aの下にこれと横巾がほぼ一致するエアチャンバ30Aが一体に作られている。吹出管31Aがエアチャンバ30Aから後に突出し、断面が上から見てコ字形の誘導箱34Aがこれから上に伸び、その上縁がタンク32Aの下面に接触している。繰出ローラ41Aが誘導箱34Aの上に設けられ、その回転で、タンク32A内の肥料や種子が誘導箱34Aに繰出され、吹出管31Aに流れ込むようになっている。タンク32Aとエアチャンバ30Aが排出路56で結ばれ、これを通して差し込んだブラシ57の先が繰出ローラ41Aの筒面に当り、その繰出溝41aが汲み出す肥料や種子の量が均一化するようになっている。また、ブラシ57を抜き取ると、排出路56が開放され、タンク32A内に残っていた肥料や種子がエアチャンバ30Aを通して取り出すことが出来る。駆動軸42Aの端にカップリング58を設け、複数のタンク32Aを隣り合せに組み立てたとき、両隣りの駆動軸42Aを連結することが出来る。 【0016】 【効果】以上のように、この発明によると、警告装置が警告を発するときの、タンク内における肥料や種子の残量を選択できるので、単位面積(又は長さ)当りの施肥播種量が異なっても、警告が出たときの残量で作業が出来る面積や車台の走行距離を一致させて用いることができ、作業途中の肥料や種子の補充の判断や作業終了直前でのその補充の要否の判断が容易に行なわれる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月1日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−155325 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)6月15日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−330111 |
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