トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 乗用型作業機
【発明者】 【氏名】石田 伊佐男

【氏名】佐伯 正文

【氏名】新山 裕之

【氏名】鈴木 隆

【要約】 【課題】従来、乗用型作業機の推進力を上げるために、乗用型牽引車に後輪と補助後車輪とを設けたものがある。上記従来の技術においては、確かに、後輪と補助後車輪とを設けることにより、機体の推進力は上がるが、後輪と補助後車輪との両者で圃場が荒らされてしまい後側に位置する作業機の作業に支障を来す問題があった。そこで、作業機に後輪跡の整地フロートと補助後車輪跡の整地レーキとを各々別々に設けるものが考えられるが、別々に整地するものであるが故に整地性能が安定せず、然も、作業機の機体構成が複雑となり、小型軽量の乗用型作業機を得ることができないものである。

【解決手段】車軸2に後輪51と補助後車輪49とを装備した乗用型牽引車20の後部にリンク機構21を介して作業機22を上下動自在に装着してなる乗用型作業機において、該作業機22に後輪51と補助後車輪49の車輪跡を共に整地する整地フロート47を設けた乗用型作業機としたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車軸2に後輪51と補助後車輪49とを装備した乗用型牽引車20の後部にリンク機構21を介して作業機22を上下動自在に装着してなる乗用型作業機において、該作業機22に後輪51と補助後車輪49の車輪跡を共に整地する整地フロート47を設けたことを特徴とする乗用型作業機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、田植機やイ草植機や直播機等の整地フロートを有する乗用型作業機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、乗用型作業機の推進力を上げるために、乗用型牽引車に後輪と補助後車輪とを設けたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術においては、確かに、後輪と補助後車輪とを設けることにより、機体の推進力は上がるが、後輪と補助後車輪との両者で圃場が荒らされてしまい後側に位置する作業機の作業に支障を来す問題があった。そこで、作業機に後輪跡の整地フロートと補助後車輪跡の整地レーキとを各々別々に設けるものが考えられるが、別々に整地するものであるが故に整地性能が安定せず、然も、作業機の機体構成が複雑となり、小型軽量の乗用型作業機を得ることができないものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記の従来技術のもつ課題を解決すべく、車軸2に後輪51と補助後車輪49とを装備した乗用型牽引車20の後部にリンク機構21を介して作業機22を上下動自在に装着してなる乗用型作業機において、該作業機22に後輪51と補助後車輪49の車輪跡を共に整地する整地フロート47を設けた乗用型作業機としたものである。
【0005】
【発明の作用効果】この発明によると、機体の推進力を上げるために設けた補助後車輪49による問題点である後輪51と補助後車輪49とによる圃場の荒れを効率良く安定して整地フロート47にて整地することができ、然も、一つの整地フロート47にて後輪51と補助後車輪49との車輪跡を整地できる構成であるから、小型軽量の乗用型作業機を得ることができ、良好なる作業が行なえる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面に示すこの発明の一実施例について説明する。1は乗用型作業機の一種である乗用型田植機Aの車軸2に車輪を装着するための車輪取付部材としての鉄製円管状のボスであって、車軸2に装着するためのピン3を通す孔4が設けられている。尚、車軸2は六角軸に形成され、ボス1の嵌合孔1’は車軸2に外嵌できるように六角孔に形成されている。
【0007】5は円板状の鉄板よりなるホイルディスクであって、外周部を直角に折り曲げてリム6が一体に形成され、その中心部に形成された円形の孔5’にボス1が嵌合溶接されている。7は気体注入用バルブであって、上記リム6に設けた穴8を貫通してリム6に溶接固着された鉄パイプ9と該鉄パイプ9の外端に装着されたバルブ10とキャップ(蓋)11とにより構成されている。
【0008】12は合成ゴムその他の弾性材料にて形成されたタイヤであって、下記の製造方法によりリム6の全周に固着されている。先ず、タイヤ12を構成する左右側部13・14を各々型により生ゴムのままで成型する。成型された左右側部13・14には、リム6の外周を被覆するようにリム被覆部15・15が形成されていると共に、その接地外周部に一定の間隔で推進ラグ16…が一体的に形成され、且つ、中空部17が円周方向に連通して形成されている。更に、左右側部13・14のリム被覆部15・15内側には、同質の生ゴムでスポーク被覆部18・18が形成されている。
【0009】そして、左右側部13・14間及びホイルディスク5の外周部(リム6部)に接着剤19を塗布して、この左右側部13・14を前記ホイルディスク5の外周部(リム6部)の左右側を挾むようにして車輪の左右成形型間に入れ、キャップ11を外してバルブ10より中空部17内に一定圧の圧縮加熱空気を送り込みながら左右成形型にて加熱プレス成形し、生ゴムを硫化して車輪を製造する。
【0010】このようにして、左右前輪50及び左右後輪51が構成されている。一方、乗用型田植機Aは乗用型牽引車20の後部にリンク機構21を介して作業機の一種である田植作業機22を上下動自在に装着して構成されている。乗用型牽引車20は、フレーム23の前部に左右前輪駆動ケース24・24が一体に形成されたミッションケ−ス25を固着し、フレーム23の後部に後輪駆動ケース26をその左右中心位置で揺動するように枢着し、前記の車輪を前輪50及び後輪51として用いている。そして、フレーム23上にはエンジン27が搭載され、該エンジン27よりベルト伝動機構を介してミッションケ−ス25内に動力が伝動されている。また、フレーム23上には油圧シリンダー28が装着され、前記リンク機構21を介して田植作業機22を上下動させるべく設けられている。更に、機体上には、操向ハンドル29・操縦席30・左右サイドクラッチペタル31・31等が設けられている。
【0011】32・32は左右後輪伝動軸であって、ミッションケ−ス25の後部より突設された左右後輪駆動軸33・33と後輪駆動ケース26の前部に突設された左右後輪従動軸34・34との間にユニバーサルジョイント35・35を介して装着されている。ここで、上記のミッションケ−ス25につき説明すると、実願平2−112042号にて詳細にその構成が説明されているように、ミッションケ−ス25の左右両側に左右前輪駆動ケース24・24が固着された構成となっているが、後輪51への駆動部が異なるのでその相違点につき図6に基づいて詳述する。
【0012】即ち、ミッションケ−ス25は左右ケース体25a・25bと後部ケース体25cとの3つのケース体により構成され、後部ケース体25cは左右ケース体25a・25bに対してボルト43…により着脱自在に構成されている。36・36は左右後輪駆動軸33・33に装着された左右サイドクラッチ装置であって、サイドクラッチ37とサイドブレーキ38とが一体的に構成され、左右サイドクラッチペタル31・31の踏み込みにより作動する左右シフター39・39により操作されるよう構成されている。即ち、左右サイドクラッチペタル31・31を踏み込むと、左右シフター39・39が作動してサイドクラッチ37が切れサイドブレーキ38が利き、左右後輪駆動軸33・33の回転が制動されるように構成されている。尚、操向ハンドル29の操作によりこの左右サイドクラッチ装置36・36が作動するように構成すれば(操向ハンドル29を一定以上に左に切った場合には左サイドクラッチ装置36が作動し、操向ハンドル29を一定以上に右に切った場合には右サイドクラッチ装置36が作動する)、機体の旋回操作が容易となる。
【0013】この左右サイドクラッチ装置36・36の生産時の組立及び故障時の点検及び着脱には、後部ケース体25cが左右ケース体25a・25bに対してボルトにより着脱自在に構成されているので、作業性が非常に良い。また、40は左右前輪50のデフ装置、41はミッションケ−ス25への入力軸、42は田植作業機22に動力を伝動するPTO軸である。
【0014】一方、前輪50のホイルディスク5は、図2に示すように平らな円板であるが、後輪51のホイルディスク5は、図5に示すように中途部が折り曲げられた円錐状の円板に形成されタイヤ12が機体外側方に位置するように構成されている。また、後輪51の内側には、補助後車輪49が装着されており、この補助後車輪49は、後輪51と略々同じ構成であるが、ボス1にピン3を通す孔4は設けられていない。即ち、六角軸の車軸2に外嵌され後輪51のボス1で抜け止めされるようになっている。
【0015】田植作業機22は、一般的なものであって、フレームを兼ねた植付部伝動ケース44、左右往復動自在の苗タンク45、中央整地フロート46と左右整地フロート47・47、及び苗植付具48…等により構成されている。そして、左右サイドフロート47・47は、後輪51と補助後車輪49との両方の車輪跡を整地できるようにその前部が巾広に構成されている。
【0016】次に、上記実施例の乗用型田植機Aにて水田圃場で田植え作業を行なう場合の説明をする。苗タンク45に苗を載置して、エンジンにて各部を駆動させて機体を前進させ作業クラッチを入れると、田植え作業が行なえる。このとき、前輪50及び後輪51の円板状ホイルディスク5が、タイヤ12の持ち上げた泥土を車輪外側方に吐き出して車輪外側の前行程で植付けた既植苗を押し倒すことを阻止し、左右整地フロート47・47が各々左右後輪51と左右補助後車輪49による圃場の荒れを効率良く安定して整地することができて、良好な苗の植付け作業が行える。
【0017】尚、上記実施例では、乗用型田植機について説明したが、他にイ草植機や直播機等如何なる乗用型作業機に本発明を用いても良いことは謂うまでもない。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成3年(1991)4月5日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−155323
【公開日】 平成11年(1999)6月15日
【出願番号】 特願平10−255218