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【発明の名称】 乗用移動農機における操舵装置
【発明者】 【氏名】田中 周二

【氏名】横山 芳樹

【要約】 【課題】ステアリング入力軸の長さを短くして捻じれに対する軸強度を確保するようにした。

【解決手段】ミッションケース15の内壁面から突設する軸支部15cの上面に設けられた第1の軸受部15fによって下側ステアリングシャフト27を回転可能に支持するとともに、軸支部15cの下面に設けられた第2の軸受部15gによってセクタシャフト29を回転可能に支持し、かつ下側ステアリングシャフト27の回転を軸支部15cの貫通孔15dを貫通する中間軸28を介在させて歯車機構27a,28a,28b,29aによってセクタシャフト29に伝達させる。これにより下側ステアリングシャフト27およびセクタシャフト29の長さを短くでき、下側ステアリングシャフト27およびセクタシャフト29に作用する捩れ力に対する強度を確保するようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ミッションケースに支持するステアリング入力軸と中間軸とステアリング出力軸とを介して、前記ステアリング入力軸の上端に取付けられたステアリングホイールの回転を、前記ステアリング出力軸に伝達してなる乗用移動農機における操舵装置において、前記ミッションケース内に、ミッションケースの内壁面より突設形成され、前記中間軸を貫通させる貫通孔を有する軸支部と、該軸支部の上面に設けられ、前記ステアリング入力軸を支持する第1の軸受部と、前記軸支部の下面に設けられ、前記ステアリング出力軸を支持する第2の軸受部と、を備えた、ことを特徴とする乗用移動農機における操舵装置。
【請求項2】 前記ステアリング入力軸から前記中間軸に回転を伝達するように、該ステアリング入力軸の下端と該中間軸の上側とを連結する第1の歯車機構を前記軸支部の上方に配設し、かつ前記中間軸から前記ステアリング出力軸に回転が伝達するように、該中間軸の下側と該ステアリング出力軸の上端とを連結する第2の歯車機構を前記軸支部の下方に配設した、ことを特徴とする請求項1記載の乗用移動農機における操舵装置。
【請求項3】 前記軸支部は、前記第1の軸受部および前記第2の軸受部を有する、ことを特徴とする請求項1記載の乗用移動農機における操舵装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば乗用田植機などの乗用移動農機に係り、詳しくはステアリング入力軸、ステアリング減速機構およびステアリング出力軸を介して車輪にステアリングホイールの操舵力を伝達させるようにした操舵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の乗用移動農機における操舵装置には、例えば図7に示すようにステアリングホイール1と、このステアリングホイール1の操向操作により回転させられる上側ステアリングシャフト2と、この上側ステアリングシャフト2の回転に伴って駆動力を発生するトルクジェネレータ3と、このトルクジェネレータ3の駆動力に基づいて回転し、ミッションケース4内に第1ギヤ5aを有する下側ステアリングシャフト5と、この下側ステアリングシャフト5の回転力が第1ギヤ5aに噛合する第2ギヤ6aを介して伝達されるカウンタシャフト6と、このカウンタシャフト6の外周のギヤ6bに噛合するセクタギヤ7aによってカウンタシャフト6の回転が伝達されるセクタシャフト7と、ミッションケース4の外部に突設したセクタシャフト7の下端に取付けられたピットマンアーム8とが備えられている。
【0003】また、このピットマンアーム8の先端には、ドラッグリンク(図示省略)を介して図示を省略したフロントアクスルに連設されており、このフロントアクスルを介して左右の前輪を操舵するように構成されている。
【0004】ところで、カウンタシャフト6を回転自在に支持しているカウンタ軸支持部4aは、図8および図9に示すようにミッションケース4の一内壁面から突設されて形成されている。同様にセクタシャフト7を回転自在に支持しているセクタ軸支持部4bは、図8および図9に示すようにカウンタ軸支持部4aよりも下方のミッションケース4の一内壁面から突設されて形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の乗用移動農機における操舵装置は、第2ギヤ6aに噛合している第1ギヤ5aを有する下側ステアリングシャフト5がトルクジェネレータ3の駆動力に基づいて回転するとともに、操向時には下側ステアリングシャフト5の回転力がカウンタシャフト6を介してセクタシャフト7に伝達され、さらにセクタシャフト7からピットマンアーム9を介して車輪を操向させるようにしたので、下側ステアリングシャフト5にはトルクジェネレータ3の駆動力に基づく捻じれが作用するとともに、セクタシャフト7にはカウンタシャフト6を介して作用する下側ステアリングシャフト5の回転力および操向時の車輪からの反力が作用する。
【0006】このため、下側ステアリングシャフト5およびセクタシャフト7の強度を確保する必要があり、そのためには下側ステアリングシャフト5およびセクタシャフト7の長さを短くする必要があった。ところが、下側ステアリングシャフト5およびセクタシャフト7の長さを短くすると、セクタ軸支持部4bがギヤ6aと当接してしまうという問題点があった。
【0007】この発明は、上記のような課題を解消するためになされたもので、ミッションケースの内壁面から突設する軸支部のそれぞれの面でステアリング入力軸およびステアリング出力軸を支持するようにして、ステアリング入力軸の長さを短くして捻じれに対する軸強度を確保するようにした乗用移動農機における操舵装置を提供することを目的とする。
【0008】
【発明を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1記載の発明に係る乗用移動農機における操舵装置では、ミッションケース(15)に支持するステアリング入力軸(27)と中間軸(28)とステアリング出力軸(29)とを介して、前記ステアリング入力軸(27)の上端に取付けられたステアリングホイール(23a)の回転を、前記ステアリング出力軸(29)に伝達してなるものであって、前記ミッションケース(15)内に、ミッションケース(15)の内壁面より突設形成され、前記中間軸(28)を貫通させる貫通孔(15d)を有する軸支部(15c)と、前記軸支部(15c)の上面に設けられ、前記ステアリング入力軸(27)を支持する第1の軸受部(15f)と、前記軸支部(15c)の下面に設けられ、前記ステアリング出力軸(29)を支持する第2の軸受部(15g)とを備えたことを特徴とする。
【0009】請求項2記載の発明は、前記ステアリング入力軸(27)から前記中間軸(28)に回転を伝達するように、該ステアリング入力軸(27)の下端と該中間軸(28)の上側とを連結する第1の歯車機構(27a,28a)を前記軸支部(15c)の上方に配設し、かつ前記中間軸(28)から前記ステアリング出力軸(29)に回転を伝達するように、該中間軸(28)の下側と該ステアリング出力軸(29)の上端とを連結する第2の歯車機構(28b,29a)を前記軸支部(15c)の下方に配設した。
【0010】請求項3記載の発明によれば、前記軸支部(15c)は、前記第1の軸受部(15f)および第2の軸受部(15g)を有する。
【0011】[作用]以上の構成の請求項1によると、軸支部(15c)の上面に設けられた第1の軸受部(15f)にステアリング入力軸(27)やステアリングホイール(23a)の重量などが下向きの力となって作用し、軸支部(15c)の下面に設けられた第2の軸受部(15g)にステアリング出力軸(29)などによって上方に突き上げられるような上向きの力が作用する。これにより、軸支部(15c)において上述の下向きの力と上向きの力とが適度に相殺される。
【0012】なお、上述の括弧内の符号は、図面を対照するためのものであって、この発明の構成を何ら限定するものではない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0014】図1は、この発明の第1の実施の形態に係る操舵装置を示す全体概略構成図、図2は、この発明の第1の実施の形態に係る操舵装置を含むミッション部分を示す断面図、図3は、操舵装置の要部を示す底面図、図4(a)(b)(c)は、この発明の要部を示す断面図、図5は、ミッション部分を示す展開断面図、図6は、乗用移動農機を示す全体構成図である。乗用移動農機である乗用田植機10は、図6に示すように操舵装置11によって操舵される車輪である前輪12aおよび後輪12bによって支持されている走行機体13を有している。この走行機体13の前部にはエンジン14およびミッションケース15(図1,図2参照)が搭載されるとともに、後部には運転席16aを有する運転台16が配置されている。また走行機体13の後方にはリンク17を介して植付け部18が昇降自在に支持されており、かつこの植付け部18には苗載せ台19、プランタ20およびフロート21が取付けられている。
【0015】そして、エンジン14の出力軸14aとミッションケース15の入力軸15aとの間にはベルト式無段変速装置22が配置されている。
【0016】この発明の操舵装置は、ミッションケースに支持するステアリング入力軸と、中間軸と、ステアリング出力軸とを介して、ステアリング入力軸の上端側に取付けられたステアリングホイールの回転を、ステアリング出力軸の下端側に取付けられた車輪に伝達するようにしたものであって、前記ミッションケース内に、ミッションケースの内壁面より突設形成され、前記中間軸を貫通させる貫通孔を有する軸支部と、前記軸支部の上面に設けられ、前記ステアリング入力軸を支持する第1の軸受部と、前記軸支部の下面に設けられ、前記ステアリング出力軸を支持する第2の軸受部とを備えたものである。
【0017】すなわち、操舵装置11は、上端にステアリングホイール23aを有し、ミッションケース15に回転可能に支持される上側ステアリングシャフト23と、この上側ステアリングシャフト23に第1ジョイント24を介して連結されるトルクジェネレータ25と、このトルクジェネレータ25に第2ジョイント26を介して連結されるステアリング入力軸である下側ステアリングシャフト27と、下側ステアリングシャフト27の回転を伝達するために第1ギヤ27aに噛合する第2ギヤ28aを有する中間軸であるカウンタシャフト28と、このカウンタシャフト28の外周の第3ギヤ28bに噛合するセクタギヤ29aによってカウンタシャフト28の回転が伝達されるステアリング出力軸であるセクタシャフト29と、このセクタシャフト29のミッションケース15の外部に突出する下端に取付けられたピットマンアーム30とを備えている。
【0018】また、このピットマンアーム30の先端には、ドラッグリンク61を介して図示を省略したフロントアクスルに連設されており、このフロントアクスルを介して左右の前輪12a,12aを操舵するように構成されている。
【0019】ところで、下側ステアリングシャフト27は、図4(a)に示すようにミッションケース15内に第1ギヤ27aを有するように下端側がミッションケース15の上側軸受部15bとミッションケース15の隣り合う2内壁面から一体に突設する軸支部15cの第1の軸受部15f(図4参照)とによって回転可能に支持されている。これにより下側ステアリングシャフト27の下部には油圧ポンプ駆動軸31の配設が可能となっている。
【0020】また、カウンタシャフト28は、図4(b)に示すように軸支部15cに穿設された貫通孔15dを貫通し、かつ上側軸受部15bと下側軸受部15eとの間に回転可能に支持されている。
【0021】同様に、セクタシャフト29は、図4(c)に示すように軸支部15cの第2の軸受部15gと下側軸受部15eとの間に回転可能に支持されている。
【0022】また、ミッションケース15内には、ミッション入力軸32が回転自在に支持されており、このミッション入力軸32の外部突出部分にはベルト式無段変速装置22の従動プーリ33の固定シーブ33aのボス部33bが回動自在に支持されている。また、上記ボス部33bには可動シーブ33cのボス部33dがキーに沿って摺動自在に支持されており、この可動シーブ33cのボス部33dには変速操作用カム34が支持されている。この変速操作用カム34は、ローラ支持体35に回転自在に支持されているローラ35aと当接している端面カム部34aを有するとともに、外径方向に伸びるアーム部34bを有している。そして、変速操作用カム34は図示を省略した駆動プーリ側の変速操作用カム(図示せず)と連結されて一体に連動するようになっている。
【0023】上記ベルト式無段変速装置22は、駆動プーリ(図示省略)、従動プーリ33およびこれら駆動プーリと従動プーリ33とに巻き掛けられているVベルト36などを備えている。
【0024】一方、ミッションケース15は、図5に符号Xで示された部分から左右を2つに分割可能に形成されるとともに、左ケース部15lに右ケース部15rを螺着させ、これを機体フレーム(図示省略)に取付けたもので、内部にミッション入力軸32が貫通支持されている。このミッション入力軸32の左ケース部15lの内部挿入部分には外周軸37が回転自在に嵌挿されており、ミッション入力軸32の先端部32aは右ケース部15rにベアリング38によって回転自在に支承されている。
【0025】そして、ミッション入力軸32の先端部32aと外周軸37との間にはメインクラッチ39が設けられ、このメインクラッチ39を接離させてミッション入力軸32の回転を外周軸37に伝達させたり、切断させたりしている。また、ミッションケース15には、走行用変速機構40および植付け用変速機構41が設けられている。
【0026】このうちの走行用変速機構40は、ミッション入力軸32の回転を走行用第1軸42に伝達させるために外周軸37と走行用第1軸42との間に噛合する第1変速ギヤ群43と、走行用第1軸42に伝達された回転を走行用第2軸44に伝達させるために両軸42,44間に噛合する第2変速ギヤ群45とを備えている。
【0027】この走行用第2軸44の左ケース部15l側の一端に前輪駆動ギヤ46が取付けられている。この前輪駆動ギヤ46には、走行用第2軸44にほぼ平行して配設されている前輪駆動軸47に設けられたデファレンシャル48のデフリングギヤ48aが噛合している。すなわち、このデファレンシャル48は、前輪駆動軸47の左側駆動軸47lの先端にかさ歯車48bを固定するとともに、このかさ歯車48bに対向するように右側駆動軸47rの先端にかさ歯車48cを固着し、これら両かさ歯車48bと48cとの間に軸48dに回転自在に支持されたかさ歯車48e,48fを対向させた構成である。なお、前輪駆動ギヤ46と、この前輪駆動ギヤ46に噛合しているデフリングギヤ48aとによって前輪動力伝達手段が構成されている。
【0028】また、走行用第2軸44には、右側駆動軸47rに回転自在に支持された左旋回ギヤ49lに噛合している第1ギヤ50aが取付けられるとともに、右側駆動軸47rに回転自在に支持された右旋回ギヤ49rに噛合している第2ギヤ50bが取付けられている。
【0029】また、左旋回ギヤ49lおよび右旋回ギヤ49rにはそれぞれ爪49a,49bが設けられ、この爪49a,49bのいずれかにクラッチ爪51を噛合させて前輪駆動軸47に走行用第2軸44の回転を伝達させるように構成している。
【0030】さらに、走行用第2軸44の右ケース部15r側の他端には、これに直角に後輪走行用PTO軸53が配設されるとともに、走行用第2軸44の他端と後輪走行用PTO軸53の一端とをベベルギヤによって構成される後輪動力伝達手段としての後輪駆動ギヤ群52を介して噛合している。これにより前輪駆動軸47と直交配置される後輪走行用PTO軸53はデファレンシャル48を回避して配設されることになる。
【0031】また、植付け用変速機構41は、ミッション入力軸32の回転を植付け用第1軸54に伝達させるために外周軸37と植付け用第1軸54との間に噛合する第1株間変速ギヤ群55と、植付け用第1軸54に伝達された回転を植付け用第2軸56に伝達させるために両軸54,56間に噛合する第2株間変速ギヤ群57とを備えている。
【0032】植付け用第2軸56のほぼ中央で、右ケース部15r側には、植付け用第2軸56に直角に植付け用PTO軸58が配設されるとともに、植付け用第2軸56から植付け用PTO軸58へと回転を伝達するために両者の間を噛合するようにベベルギヤによって構成される植付け部駆動ギヤ群59が設けられている。なお、植付け用PTO軸58と走行用PTO軸53とは、図2に示すようにミッションケース15の右ケース部15r側に、しかも同一の方向に向けて配設されている。これによりミッションケース15の一方のケース部のみに植付け用PTO軸58または走行用PTO軸53を回転自在に支持する軸受の孔を加工すればよく、両方のケース部にそれぞれのPTO軸53,58を支持するための孔を加工する必要がなく、正確な位置合わせ加工をする必要がなくなる。
【0033】なお、図中、60は、クラッチ爪51をスライドさせるために左ケース部15の下面に設けられたシフトシャフトである。
【0034】次に、作用について説明する。
【0035】エンジンの回転は、ベルト式無段変速装置22に伝達され、従動側プーリ33を回転させることになる。そして、従動側プーリ33の回転は、ミッション入力軸32に伝達され、メインクラッチ39が接続されている場合においては、外周軸37を回転させることになる。この外周軸37の回転は、第1変速ギヤ群43を介して走行用第1軸42に伝達されるとともに、第1株間変速ギヤ群55を介して植付け用第1軸54に伝達される。
【0036】さらに、走行用第1軸42に伝達された回転は、第2変速ギヤ群45を介して走行用第2軸44に伝達され、走行用第2軸44から前輪駆動軸47に前輪駆動ギヤ46およびデファレンシャル48を介して伝達される。また、走行用第2軸44の回転は、第1ギヤ50から左旋回ギヤ49lに、さらに第2ギヤ50bから右旋回ギヤ49rに伝達される。
【0037】この場合、走行機体13を直進させる場合に、左旋回ギヤ49lおよび右旋回ギヤ49rは、共に空転して走行用第2軸44の回転が右側駆動軸47rに伝達されず、前輪駆動ギヤ46およびデファレンシャル48を介して走行用第2軸44の回転がデフリングギヤ48aに伝達されるのみとなり、このデフリングギヤ48aによって走行用第2軸44の回転が前輪駆動軸47に伝達される前輪駆動軸47に回転が伝達される。
【0038】また、例えば右旋回する時は、図示を省略したハンドルの切れ角によりシフトシャフト60が右側にスライドし、同時にクラッチ爪51が右旋回ギヤ49rの爪49bに噛合し、デファレンシャル48を介さないで直接前輪駆動軸47に動力を伝達し右前輪12aを駆動する。
【0039】一方、前輪駆動ギヤ46によりデフリングギヤ48aを駆動し、デファレンシャル48の差動作用により左側駆動軸47lを右側駆動軸47rより速く回転させて左前輪12aを駆動させるようにする。
【0040】走行用第2軸44の回転は、後輪駆動ギヤ群52を介して後輪走行用PTO軸53に伝達される。
【0041】また、ステアリングホイール23aを操舵することにより上側ステアリングシャフト23が回転する。そして、トルクジェネレータ25は、上側ステアリングシャフト23の回転に基づき、油圧に倍加した力を下側ステアリングシャフト27に伝達することになる。
【0042】この下側ステアリングシャフト27に伝達された回転は、第1ギヤ27aから第2ギヤ28aを介してカウンタシャフト28に伝達され、さらにカウンタシャフト28の第3ギヤ28bからセクタギヤ29aを介してセクタシャフト29に伝達される。これによって下側ステアリングシャフト27の回転速度が減速されてセクタシャフト29に伝達され、ピットマンアーム30をステアリングホイール23aの旋回方向に対応させて動作させる。
【0043】そして、ピットマンアーム30に連結したドラッグリンク61によりフロントアクスルを介して前輪12aの舵取りを行うようにしている。
【0044】上述したように下側ステアリングシャフト27の下端をミッションケース15の内壁面より突設されている軸支部15cによって回転可能に支持するとともに、セクタシャフト29の上端を軸支部15cにより回転可能に支持するようにしたので、下側ステアリングシャフト27の長さを短くでき、下側ステアリングシャフトをフロントアクスルより大幅に前方に突出させることがない。これによりエンジン位置も後方に下げることができ、オーバハングを短くすることができる。また、下側ステアリングシャフト27の長さを短くすることによりトルクジェネレータ25の駆動力により捩られる下側ステアリングシャフト27の強度を確保することができる。
【0045】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発明によれば、ミッションケース内に、該ミッションケースの内壁面から突設する軸支部の上面に設けられた第1の軸受部によってステアリング入力軸を回転可能に支持するとともに、軸支部の下面に設けられた第2の軸受部によってステアリング出力軸を回転可能に支持し、かつ中間軸を前記軸支部の貫通孔を貫通させ、前記ステアリング入力軸の回転を前記軸支部の貫通孔を貫通する中間軸を介在させて第1の歯車機構および第2の歯車機構によって前記ステアリング出力軸に伝達させるように構成したので、前記ステアリング入力軸および該ステアリング出力軸の長さを短くでき、ステアリング入力軸およびステアリング出力軸に作用する捩れ力に対する強度を確保することができる。
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【出願日】 平成9年(1997)11月27日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】近島 一夫
【公開番号】 特開平11−155321
【公開日】 平成11年(1999)6月15日
【出願番号】 特願平9−326615