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【発明の名称】 野菜移植機
【発明者】 【氏名】大前 健介

【氏名】清水 修一

【氏名】伊藤 尚勝

【氏名】蔵屋 芳明

【氏名】石原 幸信

【氏名】竹山 智洋

【要約】 【課題】畝に苗を千鳥配列状に植付けることができる野菜移植機を提供すること。

【解決手段】畝(18)に苗(19)を植付ける植付機構と、同植付機構に苗(19)を供給する苗供給機構(4) とを走行機体(2) にそれぞれ配設して、圃場を走行しながら畝(18)に苗(19)を移植する野菜移植機において、走行機体(2) に左右一対の植付機構(3L,3R) を左右幅方向に間隔を開けて配設し、しかも、苗供給機構(4) によって左右の植付機構(3L,3R) に苗(19)を交互に供給すべく構成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 畝(18)に苗(19)を植付ける植付機構と、同植付機構に苗(19)を供給する苗供給機構(4) とを走行機体(2) にそれぞれ配設して、圃場を走行しながら畝(18)に苗(19)を移植する野菜移植機において、走行機体(2) に左右一対の植付機構(3L,3R) を配設し、しかも、苗供給機構(4) によって左右の植付機構(3L,3R) に苗(19)を交互に供給すべく構成したことを特徴とする野菜移植機。
【請求項2】 前記苗供給機構(4) には、苗供給通路(29)を形成し、同苗供給通路(29)の終端を左右の植付機構(3L,3R) に交互に連通させて、左右の植付機構(3L,3R) に苗(19)を交互に供給すべく構成したことを特徴とする請求項1記載の野菜移植機。
【請求項3】 前記苗供給機構(4) には、中途で分岐して左右両方の植付機構(3L,3R) に連通し、かつ、分岐部に通路切換弁(39)を設けた苗供給通路(43)を形成し、通路切換弁(39)の切換作動により、左右の植付機構(3L,3R) に苗(19)を交互に供給すべく構成したことを特徴とする請求項1記載の野菜移植機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、野菜移植機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の野菜移植機としては、苗取爪によって苗トレイから苗を取り出すとともに、取り出した苗を開孔器に供給し、同開孔器を畝に向けて変位移動させて、圃場を走行しながら畝に苗を移植すべく構成したものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の野菜移植機にあっては、開孔器が1個しか設けられていなかったため、野菜移植機を畝に沿って1回走行させると、1条の苗しか移植することができず、従って、栽培効率を向上させるために畝に苗を2条に移植したり、千鳥状に移植するには、野菜移植機を畝に沿って複数回走行させなければならず、多大な労力や時間を要していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、畝に苗を植付ける植付機構と、同植付機構に苗を供給する苗供給機構とを走行機体にそれぞれ配設して、圃場を走行しながら畝に苗を移植する野菜移植機において、走行機体に左右一対の植付機構を配設し、しかも、苗供給機構によって左右の植付機構に苗を交互に供給すべく構成することとした。
【0005】また、前記苗供給機構には、苗供給通路を形成し、同苗供給通路の終端を左右の植付機構に交互に連通させて、左右の植付機構に苗を交互に供給すべく構成することとした。
【0006】また、前記苗供給機構には、中途で分岐して左右両方の植付機構に連通し、かつ、分岐部に通路切換弁を設けた苗供給通路を形成し、通路切換弁の切換作動により、左右の植付機構に苗を交互に供給すべく構成することとした。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に係る野菜移植機は、畝に苗を植付ける植付機構と、同植付機構に苗を供給する苗供給機構とを走行機体にそれぞれ配設して、圃場を走行しながら畝に苗を移植するものである。
【0008】植付機構は、走行機体に左右幅方向に間隔を開けて配設している。
【0009】苗供給機構には、苗供給通路を形成し、同苗供給通路の終端を左右の植付機構に交互に連通させて、左右の植付機構に苗を交互に供給するように構成している。
【0010】また、苗供給機構に中途で分岐して左右両方の植付機構に連通し、かつ、分岐部に通路切換弁を設けた苗供給通路を形成し、通路切換弁の切換作動により、左右の植付機構に苗を交互に供給するように構成することもできる。
【0011】そして、畝上を1回走行させるだけで、左右の植付機構の植付作動によって、畝に苗を二条同時に植付けることができ、しかも、左右の植付機構によって畝に苗を交互に植付けるように作動させることにより、畝に苗を等間隔の千鳥配列状に植付けることができ、これにより、移植作業に要する時間や労力を大幅に削減することができるものである。
【0012】
【実施例】以下に、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0013】図1は、本発明に係る野菜移植機1を示した図であり、同野菜移植機1は、自走可能な走行機体2の後部に、畝18に苗19を植付ける左右一対の植付機構3L,3Rと、同植付機構3L,3R に苗19を供給する苗供給機構4と、同苗供給機構4に苗19を搬送する苗搬送機構5とをそれぞれ配設している。
【0014】そして、野菜移植機1は、走行機体2によって圃場を走行しながら、植付機構3L,3R によって畝18に苗19を移植するようにしている。
【0015】走行機体2は、図1に示すように、走行フレーム6の前部に左右一対の遊動輪7,7 をそれぞれ遊動輪支持アーム8,8 を介して取付けるとともに、走行フレーム6の後部に左右一対の駆動輪9,9 をそれぞれ伝動ケース10,10 を介して取付けており、左右側の駆動輪9,9 と遊動輪7,7 は、上下位置調節手段11によって一体的に上下方向に昇降することにより、上下位置調節可能に構成している。図中、12は原動機であり、伝動機構13を介して駆動輪9,9 や植付機構3L,3R 等に動力を伝動している。また、17は覆土輪、27は覆土輪支持枠である。
【0016】また、走行機体2は、植付機構3L,3R と苗供給機構4と苗搬送機構5とを支持するための支持フレーム14を機体の後方へ向けて伸延させ、同支持フレーム14の後端にハンドルフレーム15の基端を取付け、同ハンドルフレーム15の先端に各種操作部材16を取付けている。
【0017】苗搬送機構5は、支持フレーム14の後端に機体の前下部から後上部へ向けて傾斜状に形成されており、複数の苗19を格子状に収容した苗トレイ20を機体の後上部から前下部へ向けて縦方向に搬送する縦搬送装置と、同縦搬送装置を左右幅方向へ向けて横方向に搬送する横搬送装置とから構成されている。
【0018】左右の植付機構3L,3R は、走行機体2の後部に左右幅方向へ向けて間隔を開けて配設されている。
【0019】すなわち、支持フレーム14の下部に左右一対の支持体21,21 を左右幅方向に間隔を開けて垂設し、それぞれの支持体21に植付機構3L(3R)を取付けている。
【0020】各植付機構3L(3R)は、支持体21に、原動機12に連動連結した伝動ケース22(22') を取付け、同伝動ケース22(22') に変位移動装置23(23') を連動連結し、同変位移動装置23(23') に前後一対の開孔片24,24(24',24')からなる開孔器25,25'を連動連結している。
【0021】そして、各植付機構3L(3R)は、変位移動装置23(23') によって、前後一対の開孔器24,24(24',24')の先端が縦長楕円軌跡26を描くように往復運動させるとともに、同縦長楕円軌跡26の下端部分において、開孔片24,24(24',24')を前後方向に拡開させて、各植付機構3L(3R)に供給された苗19を畝18に植付けるようにしている。
【0022】尚、本実施例では、各植付機構3L(3R)にそれぞれ変位移動装置23(23') を設けているが、両変位移動装置23,23'の機能を兼用し、一体的に構成された装置によって両植付機構3L,3R に植付作動させる構成とすることもできる。
【0023】苗供給機構4は、図1に示すように、開孔器25,25'の直上方位置に配設されており、前記変位移動装置23,23'に二股状の苗取出爪28を連動装置(図示省略)を介して連動連結している。
【0024】また、苗供給機構4には、左右いずれか一方の植付機構3L(3R)に連通する苗供給通路29を設けている。
【0025】すなわち、支持フレーム14の後部に中空状の苗供給管30の始端を回動自在に取付けており、同苗供給管30は、中途で折曲するとともに、終端を左右いずれか一方の開孔器25(25') の上部開口に連通させ、更には、同苗供給管30の中空部に苗供給通路29を形成している。
【0026】そして、苗取出爪28によって苗トレイ20から苗19を取出し、同苗19を苗供給管30の上端開口に投入して、苗供給通路29を介して苗19を開孔器25,25 に供給するようにしている。
【0027】苗供給管30の中途部には、連動回動装置31を連動連結しており、同連動回動装置31によって、苗供給機構4の苗取出爪28による苗供給作動に連動して、苗供給通路29を左右交互に回動させるようにしている。
【0028】すなわち、前記変位移動装置23,23'の左右クランクアーム32,32'に左右連動アーム33,33'を上方へ向けて突設し、同左右連動アーム33,33'の先端に左右ローラ34,34'を回動自在に取付け、同左右ローラ34,34'を回動自在に取付け、同左右ローラ34,34'を、支持フレーム14の下部に垂設した平面視で断面略コ字状の左右ガイドレール35,35'の凹部に収容して、左右連動アーム33,33'が左右ガイドレール35,35'に沿って上下方向に摺動するようにし、同左右連動アーム33,33'の先端に連動杆36,36'の基端を取付け、同連動杆36,36'の先端を、支持フレーム14に枢着した逆T字形クランク42の左右両端に枢着し、同逆T字形クランク42の先端に作動杆37の基端を枢着し、同作動杆37の先端を苗供給管30の中途部外周面に枢着している。一方、変位移動装置23,23'には、前述したように、苗取出爪28が連動連結されている。
【0029】そして、植付機構3L(3R)の開孔器25,25'による植付作動に連動して、苗供給機構4の苗取出爪28が苗供給作動を行うとともに、左右連動アーム33,33'が交互に上下移動し、それに伴って、作動杆37によって苗供給管30が左右交互に回動するようにしている。
【0030】このようにして、苗取出爪28によって苗供給管30に投入された苗19を、左右交互に回動する苗供給通路29を介して、左右の開孔器25,25'に交互に供給するようにしている。
【0031】従って、畝18上を1回走行するだけで、左右開孔器25,25'の植付作動によって、畝18に苗19が二条の千鳥配列状に植付けることができ、これにより、移植作業に要する時間や労力を大幅に削減することができる。
【0032】図5は、他実施例としての苗供給管38を示した図であり、同苗供給管38は、中空部に苗供給通路43を形成しており、中途で二股状に分岐して左右両方の植付機構3L,3R に連通し、しかも、分岐部に通路切換弁39を配設している。
【0033】通路切換弁39は、前述した左右連動アーム33,33'に、支持フレーム14に枢着したI字形クランク40を左右連動杆36,36'を介して連動連結し、同I字形クランク40に弁体41を取付けている。
【0034】そして、植付機構3L(3R)の開孔器25,25'の植付作動に連動して、苗供給機構4の苗取出爪28が苗供給作動を行うとともに、左右連動アーム33,33'が交互に上下移動し、それに伴って、弁体41が左右交互に回動し、左右いずれか一方の植付機構3L,3R に苗供給通路43が連通するようにしている。
【0035】このようにして、苗取出爪28によって苗供給管30に投入された苗19を、左右交互に回動する通路切換弁39によって、左右の開孔器25,25'に交互に供給するようにしている。
【0036】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0037】(1) 請求項1記載の本発明では、走行機体に左右一対の植付機構を左右幅方向に間隔を開けて配設し、しかも、苗供給機構によって左右の植付機構に苗を交互に供給すべく構成しているため、畝上を1回走行させるだけで、左右の植付機構の植付作動によって、畝に苗を二条同時に植付けることができ、しかも、左右の植付機構によって畝に苗を交互に植付けるように作動させることにより、畝に苗を等間隔の千鳥配列状に植付けることができ、従って、移植作業に要する時間や労力を大幅に削減することができる。
【0038】(2) 請求項2記載の本発明では、苗供給機構に苗供給通路を形成し、同苗供給通路を、左右の植付機構に交互に連通させているため、左右の植付機構に苗を交互に供給することができ、これによっても、畝に苗を千鳥配列状に植付ることができ、移植作業に要する時間や労力の削減を図ることができる。
【0039】(3) 請求項3記載の本発明では、苗供給機構に中途で分岐して左右両方の植付機構に連通し、かつ、分岐部に通路切換弁を設けた苗供給通路を形成し、通路切換弁の切換作動により、左右の植付機構に苗を交互に供給しているため、構造を簡単なものとすることができ、しかも、これによっても、移植作業に要する時間や労力の削減を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【出願日】 平成9年(1997)11月28日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 憲一郎
【公開番号】 特開平11−155311
【公開日】 平成11年(1999)6月15日
【出願番号】 特願平9−328553