| 【発明の名称】 |
田植機における薬剤散布装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】竹田 裕一
【氏名】竹内 修
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| 【要約】 |
【課題】薬剤タンクが変形せず、しかも薬剤が沈殿しない田植機における薬剤散布装置を得ることを課題とする。
【解決手段】植付けと同時に薬剤散布を行える薬剤散布装置を備えた田植機において、薬剤散布装置の薬剤タンクにエアー供給部を設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 植付部に薬剤タンクと薬剤ポンプよりなる薬剤散布装置を設けた田植機において、薬剤タンクにエアー供給部を設けたことを特徴とする田植機における薬剤散布装置。 【請求項2】 エアー供給部は薬剤タンクの下方に案内されるように、案内体で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の田植機における薬剤散布装置。 【請求項3】 案内体の中途部を屈曲させて薬剤タンクの底部の全幅にわたって設けたことを特徴とする請求項1及び2に記載の田植機における薬剤散布装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、植付部に薬剤タンクと薬剤ポンプよりなる薬剤散布装置を設けた田植機における薬剤散布装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、植付部に薬剤タンクと薬剤ポンプよりなる薬剤散布装置を設けて、植え付けと同時に薬剤散布を行うようにする薬剤散布装置を備えた田植機がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような薬剤散布装置を備えた田植機で薬剤散布を行う場合、薬剤タンク内から薬剤を吸い上げると、薬剤タンク内が負圧になり、該タンクの変形する怖れ及び薬剤の沈殿が生じる等の不都合があった。そこで、本発明は、薬剤タンクにエアー供給部を設けることにより、薬剤タンクの変形防止及び薬剤の沈殿防止を目的とする田植機の薬剤散布装置を得ることにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような目的を達成するために、次のような田植機における薬剤散布装置を提供するものである。すなわち、植付部に薬剤タンクと薬剤ポンプよりなる薬剤散布装置を設けた田植機において、前記薬剤散布装置の薬剤タンクにエアー供給部を設けたことを特徴とする田植機における薬剤散布装置である。また、エアー供給部は薬剤タンクの下方に案内された案内体を介してエアーが供給されるように配置され、さらに、その案内体の中途部を屈曲させて薬剤タンクの底部の全幅にわたって設けたことを特徴とするものである。 【0005】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、田植機全体について説明する。図4は田植機の側面図である。図中(1)は作業者が搭乗する走行車体であり、前部にエンジン(2)を搭載する車体フレーム(3)の後部にミッションケース(4)が設けられ、ミッションケース(4)の前方両側にフロントアクスルケース(5)を介して水田走行用前輪(6)を支持させるとともに、ミッションケース(4)の後部両側にリヤアクスルケース(7)を介して水田走行用後輪(8)を支持させている。そして、エンジン(2)等を覆うボンネット(9)の両側に予備苗載台(10)を取り付けるとともに、ステップ(11)を形成する車体カバー(12)によってミッションケース(4)等を覆い、車体カバー(12)上部に運転席(13)を取り付け、その運転席(13)の前方に走行ハンドル(14)を設けている。 【0006】図中(15)は多条植え用の苗載台(16)並びに複数の植付爪(17)などを具備する植付部であり、前高後低の前傾式苗載台(16)を、下部ガイドレール(18)及び上部ガイドレール(19)を介して、中央及び左右の植付伝動ケース(20)に対して左右往復摺動自在に支持させるとともに、一方向に等速回転させるロータリーケース(21)を植付伝動ケース(20)に支持させ、ロータリーケース(21)の回転軸芯を中心として対称となる位置に一対の植付爪ケース(22)を配設し、その植付爪ケース(22)の先端に植付爪(17)を取り付けている。 【0007】そして、植付伝動ケース(20)の下方に、中央及び左右の植付用均等フロート(23)(24)を植付深さ調節リンク(25)及び植付深さ調節支持軸(26)などを介して支持するとともに、植付伝動ケース(20)を植付用ミッションケース(27)に連設し、トップリンク(28)及びロワーリンク(29)を含む3点リンク機構(30)を用いて、走行車体(1)後側に植付用ミッションケース(27)を介して植付部(15)を連結し、植付部(15)を昇降させる油圧シリンダー(31)を走行車体(1)後部とロワーリンク(29)との間に介設して、油圧シリンダー(31)の伸縮動作で植付部(15)を昇降させるように構成する一方、植付部(15)を降下させてフロート(23)(24)を着地させ、左右に往復摺動する苗載台(16)から1株分の苗を植付爪(17)によって順次取り出して植え付けるように構成している。 【0008】次に、前記苗載台(16)の後方位置に配設する薬剤散布機(50)について説明する。薬剤散布機(50)は図3に示すように、二つの植付伝動ケース(20)後部に左右二本のステー(32)が立設され、ステー(32)上部の固定プレート(図示せず)の前部に支持フレーム(33)が左右方向に横架されており、この支持フレーム(33)上に薬剤散布機(50)が設置されている。 図示の田植機は八条植えなので、前記ステー(32)(32)は中央側の二個の植付伝動ケース(20)(20)に立設されている。また、前記支持フレーム(33)上に配置された薬剤散布機(50)はリンク機構(34)の第二揺動体(35)を枢支する枢支プレート(36)、薬剤ポンプとしてのチューブポンプ(60)、薬剤タンク(70)が配設されている。前記薬剤タンク(70)は、タンク下部を被装する箱型のケース(71)内に挿入されている。該ケース(71)は、支持フレーム(33)右側に固設した傾斜プレート(72)にケース(71)前面が固設され、該ケース(71)内に収納される薬剤タンク(70)が前低後高に配置される。また、前記第二揺動体(35)とチューブポンプ(60)とはカバー(66)によって被装されている。 【0009】さらに、前記チューブポンプ(60)に動力を伝達するリンク機構(34)について説明する。図3に示すように、該リンク機構(34)は複数個の揺動体とロッドとで構成され、リンク機構(34)の一端は左側のステー(32)を固設した植付伝動ケース(20)後部内に挿入されている。前記植付伝動ケース(20)前後途中位置には、ロータリーケース(21)を駆動する植付爪駆動軸が第一ロッド(37)に枢支されている。該第一ロッド(37)上端が、左側のステー(32)の上下中央位置まで延出されている。左側の該ステー(32)の中央位置の右側にピン(38)が突出され、該ピン(38)に第一揺動体(39)が枢支されている。該第一揺動体(39)の一端に第一ロッド(37)上端が枢支され、第一揺動体(39)の他端に第二ロッド(40)の下端が枢支され、第二ロッド(40)の上端がカバー内に挿入され、前述した第二揺動体(35)に連結されている。なお、前記第二ロッド(40)下端は、第一揺動体(39)の右側面と左側面との何れの側面にも連結される。また、前記第二揺動体(35)の他端が上方に突出され、第三ロッド(41)の左端が連結され、第三ロッド(41)の右端がチューブポンプ(60)を駆動する連動アーム(42)に枢支され、薬剤の圧送するタイミングは植付爪(17)の駆動に連動される。 【0010】また、前記チューブポンプ(60)は、支持フレーム(33)左右中央部に支持プレート(図示せず)が立設され、該支持プレート上部にチューブポンプ(60)が固設されている。該チューブポンプ(60)は、図2に示すように、前後方向に駆動軸(61)が軸支され、該駆動軸(61)に回動アーム(62)の中央部が固設され、回動アーム(62)両端部に当接ロ−ラー(63)(63)が枢支されている。また、前記チューブポンプ(60)のケース内には、U字状にチューブ(64)が配設され、該チューブ(64)の半円部が当接ローラー(63)の回動軌跡上に配置され、チューブ(64)の一端が薬剤タンク(70)内に挿入され、チューブ(64)の他端はチューブホルダー(65)に保持され、チューブ(64)端部をノズル(64A)としている。 【0011】したがって、前記駆動軸(61)が回動すると、当接ローラー(63)(63)が回動し、当接ローラー(63)(63)によってチューブ(64)の内周側を押し潰し、一方の当接ローラー(63)(図2の上方)と、該当接ローラー(63)より先行する側の当接ローラー(63)(図2の下方)との間のU字状に保持されているチューブ(64)の半円部内の薬剤に圧力がかけられている。このチューブ(64)内の薬剤に圧力をかけた状態でさらに駆動軸(61)を回動させると、先行側の当接ローラー(63)がチューブ(64)より離れ、圧力のかけられていた薬液を吐出側に圧送し、ノズル(64A)より一固まりの薬剤として瞬間的に摘下することができ、前記駆動軸(61)を駆動し続けることで、ノズル(64a)より薬液を間欠的に摘下するチューブポンプ(60)が構成される。 【0012】このような構成の薬剤散布装置を備えた田植機において、植付爪(17)の駆動に連動して、チューブポンプ(60)が駆動して、薬剤を圧送すると、薬剤タンク(70)内が負圧になり、該薬剤タンク(70)が変形する怖れ及び薬剤の沈殿等の不都合が生じる。そこで、本発明では、図1に示すように、薬剤タンク(70)にエアー供給部(80)を設けることによって、上記の不都合を解消した。すなわち、植付伝動ケース(20)の後部上方に配したチューブポンプ(60)と薬剤タンク(70)よりなる薬剤散布装置に、エアー供給部(80)を並置するように構成した。詳しくは、(80)はエアー供給部であり、エアーコンプレッサー(81)に接続されている案内体として、例えばエアー供給パイプ(82)が薬剤タンク(70)上部のパイプ挿入孔(74)を介して薬剤タンク(70)内に収納載置されている。なお、エアーコンプレッサー(81)は田植機本体(1)に載置されたモーター(図示せず)を動力源として運転席(13)の操作スイッチにより適宜作動可能になっている。 【0013】また、エアー供給パイプ(82)は薬剤タンク(70)の内側壁に沿って延設され、該タンク(70)の底部付近で略90度に折曲形成されている。さらに、エアー供給パイプ(82)の薬剤タンク(70)底部近傍に接した供給パイプ水平部分(82A)には複数のエアー吐出孔(82H)(82H)が穿設されている。なお、薬剤タンク(70)の他方の挿入孔(73)を介して挿入されているチューブ(64)及びチューブポンプ(60)の関連構成及び薬剤の圧送は従来例で説明したとおりである。 【0014】以上のような薬剤散布装置を備えた田植機で植付けを行うと、植付伝動軸、リンク機構を介して、第三ロッド(41)の右端がチューブポンプ(60)を駆動する連動アーム(42)に枢支され、薬剤の圧送するタイミングは植付爪(17)の駆動に連動される。このような薬剤圧送動作において、オペレーターが運転席(13)の操作スイッチをONにすると、エアーコンプレッサー(81)が作動して供給パイプ(82)の水平部分(82A)に穿設されたエアー吐出孔(82H)からエアーを吐出して薬剤タンク(70)内部の負圧が防止できるので、薬剤タンク(70)が変形するような怖れがなく、また、薬剤タンク(70)内の薬剤が攪拌されるので、薬剤の沈殿の防止にも寄与する。なお、エアーコンプレッサー(81)を設けず、薬剤タンク(70)内の負圧によってエアーが供給されるようにしても良い。 【0015】 【発明の効果】本発明は以上のように構成したのもで、請求項1のものによれば、薬剤タンク内にエアーが供給されるので、薬剤タンク内の負圧が防止されて、タンクの変形する怖れがなくなる。また、請求項2のものによれば、供給エアーが薬剤タンク内を上昇するときに薬剤を攪拌して、沈殿を防止できる。さらに、請求項3のものによれば、攪拌作用は薬剤全体に均一に作用するので沈殿防止の効果がより一層のものになる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)11月10日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】渡邊 敏
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| 【公開番号】 |
特開平11−137034 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)5月25日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−307107 |
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