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【発明の名称】 苗植付装置における苗縦送り量調節構造
【発明者】 【氏名】久保 守

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 植付け用苗が載置され往復横移動する苗のせ台(1)の横移動ストロークエンドにおいて、基準待機位置に復帰回動付勢される縦送り用駆動軸(20)に一方向回転クラッチを介して連係した駆動アーム(22)を、回転カム(24)により付勢力に抗して設定量接当回動させて、載置苗を設定量縦送りさせる縦送り装置(18)を備え、前記駆動アーム(22)の前記基準待機位置を接当規制する規制部材(25)を回動方向に位置調節する調節操作具(15)を備えてある苗植付装置における苗縦送り量調節構造であって、前記駆動アーム(22)の左右両側において前記駆動軸(20)に相対回動自在に外嵌された一対の支持部材(26),(26)に亘り前記規制部材(25)を架設支持して、この規制部材(25)の左右両側端部に連動連結した連係部材(27)を前記調節操作具(15)に連係させてある苗植付装置における苗縦送り量調節構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、植付け用苗が載置され往復横移動する苗のせ台の横移動ストロークエンドにおいて、基準待機位置に復帰回動付勢される縦送り用駆動軸に一方向回転クラッチを介して連係した駆動アームを、回転カムにより付勢力に抗して設定量接当回動させて、載置苗を設定量縦送りさせる縦送り装置を備え、前記駆動アームの前記基準待機位置を接当規制する規制部材を回動方向に位置調節する調節操作具を備えてある苗植付装置における苗縦送り量調節構造に関する。
【0002】
【従来の技術】上記苗植付装置における苗縦送り量調節構造において、従来では、例えば特願平4‐19327号に示されるように、縦送り用駆動軸に一体回動自在に取付けたアームに片持ち状に接当ピンを固定し、この接当ピンにより一方向回転クラッチの駆動アームを接当回動させるよう構成するとともに、この駆動アームに片持ち状に固定したピンに長孔連係部材〔前記規制部材に相当〕を介して調節操作具にワイヤ連係させ、前記駆動アームの基準待機位置を変更させて縦送り量を変更させるよう構成したものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来構造においては、回動するアームに対して片持ち状に接当ピンを固定する構造であるから、縦送り量調節のための操作力に起因して捩じれたり、ガタつきが生じることが無いように、駆動アームの枢支ボス部分を精度よく加工する必要があるとともに、接当ピンを強固に片持ち状に形成するために溶接加工を必要とし、加工工数が大になって作製コストが高くなる欠点があり改善の余地があった。本発明は上記不具合点を解消することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴構成は、冒頭に記載した苗植付装置における苗縦送り量調節構造において、前記駆動アームの左右両側において前記駆動軸に相対回動自在に外嵌された一対の支持部材に亘り前記規制部材を架設支持して、この規制部材の左右両側端部に連動連結した連係部材を前記調節操作具に連係させてある点にある。
【0005】
【作用】前記駆動アームを接当規制する規制部材が、駆動部材の左右両側において連動連結される連係部材を介して調節操作具により位置変更調節される構成であるから、規制部材を両持ち状態で接当反力が支持されるから、捩じれによる拗れやガタつきの生じるおそれが少ない。しかも、規制部材は両持ち支持構造であるから、例えば嵌め合い係合等による簡単な連係構造を採用することが可能で、溶接等の煩わしい加工を行う必要が無い。又、規制部材は駆動アームと同一軸芯周りで回動自在に配備された支持部材により両持ち状態で架設支持されるから、規制部材の位置を変更調節した場合であっても、規制部材と駆動アームとの相対位置関係が常に一定で苗縦送り変更調節の精度を高いものにできる。
【0006】
【発明の効果】従って、合理的連係支持構造によってガタつきや拗れの生じにくい円滑な作動を行えるとともに、組付け作業を簡素化することができて作製コストの低減を図ることが可能な苗の縦送り構造を提供できるに到った。
【0007】
【実施例】以下、実施例を図面に基いて説明する。図1に苗植付装置を示している。この苗植付装置は、植付け用苗を載置して一定ストロークで往復横移動する苗のせ台1、苗のせ台1の下端部から一株づつ苗を取り出して植付ける6個の植付機構2、3個の整地フロート3等を備えて成り、図外の乗用型走行機体の後部にリンク機構4を介して昇降自在並びに前後軸芯Y周りで左右ローリング自在に連結してある。前記リンク機構4の後部リンク4aに形成した枢支ボス部5に前後軸芯Y周りで相対回動自在にフィードケース6を取付け、このフィードケース6の下方に角パイプ形のメインフレーム7をボルトで締付け連結してある。メインフレーム7は横方向に延設してあり、断面コの字形に屈曲成形した一対の板金材を合わせ面部分で溶接連結して構成してある。前記フィードケース6には、動力取り出し軸8を介して走行機体側から動力が伝えられ、この動力を、該ケース6に内装した苗のせ台1の横送り駆動機構及び前記各植付機構2に供給するよう構成してある。
【0008】図4に示すように、メインフレーム7の後部面側には、所定間隔をあけて3個の植付ケース9を後方に向けて片持ち状にボルトで締付け連結してあり、各植付ケース9の後部の左右両側に夫々植付機構2を配設して6条植えに構成してある。つまり、各植付ケース9に内装したチェーン伝動機構10を介して回転ケース11を回転駆動させ、この回転ケース11の回転に伴って該ケース11内に設けた図示しないカム機構により、両端部に取付けた植付爪12の先端がほぼ楕円軌跡を描きながら上下動するよう植付機構2を構成してある。そして、フィードケース6からメインフレーム7の後方側外方に配備された横向き駆動軸13を介して各植付機構2に動力を分岐伝動するよう構成してある。
【0009】苗のせ台1上の載置苗の下端部を摺動自在に支持する摺動レール14を、調節レバー15により上下スライド調節させて植付爪12による苗取り出し量を複数段階に変更調節できるよう構成してある。つまり、摺動レール14の近傍において植付ケース9に対して回動自在に支架される横軸16に苗取り量調節レバー15を連結し、この横軸16から摺動レール14を係合する駆動アーム17を延設して、前記調節レバー15を上下回動させることで摺動レール14、即ち苗のせ台全体を苗供給方向に沿ってスライド調節できるよう構成してある。
【0010】前記苗のせ台1には、その横移動ストロークエンドにおいて載置苗を所定量づつ植付機構2に向けて縦送りする縦送り装置18を各状毎に備えてある。この縦送り装置18は、図2に示すように、上下一対のプーリ18a,18bに亘って突起付き無端状の縦送りベルト18cを巻回してあり、下方側のプーリ18bを駆動回動させることで、縦送り作動するよう構成してある。つまり、苗のせ台1のほぼ全幅に亘って延びる六角形状の駆動軸20に、各駆動側プーリ18bをトルク伝達自在に外嵌装着し、駆動軸20からボールクラッチ式の一方向回転クラッチ〔図示せず〕を介して延設され、下方側に回動付勢された駆動アーム22に対して、苗のせ台1のストロークエンドにおいて、フィードケース6から横外方に突出させた縦送り回転軸23に設けた回転カム24が接当して所定量だけ回動駆動して、縦送りベルト18cを所定量づつ回動駆動させるよう構成してある。
【0011】そして、駆動アーム22の基準待機位置を接当規制する規制ピン25〔規制部材の一例〕を回動方向に位置調節自在に設け、回転カム24による回動縦送り量を変更調節できるよう構成してある。詳述すると、図3に示すように、駆動アーム22の左右両側において前記駆動軸20に対して遊転外嵌された左右一対の支持部材26,26に亘り規制ピン25を挿通させて架設支持し抜け止めしてある。又、前記駆動アーム22を上方側から跨ぐ状態で正面視コの字形の連係部材27を規制ピン25の左右両端部に差し込み係合連係し、更に、規制ピン25は左右両側を引っ掛け係合したコイルバネ28,28により下方側に引張り付勢してある。このように差し込み係合連係により構成され、片持ち状部材を溶接する等の煩わしい作製工程は不要であり、且つ、拗れやガタつきの生じにくい規制位置調節構造となっている。前記連係部材27上部の横延設部27aに操作ワイヤ29をネジで締付け連係し、この操作ワイヤ29は、前記苗取り量調節用横軸16に一体形成したアーム30に連動連係してあり、苗のせ台1の往復横移動を許容しながら、苗取り量を多い側に変更調節すると縦送り量が大側に変更し、苗取り量を少ない側に変更調節すると縦送り量が小側に変更されるよう連動操作されるよう構成してある。従って、この構成においては、苗取り量調節レバー15が縦送り量の調節レバーを兼用する構成となっている。
【0012】上記したように、縦送り量の調節レバーと苗取り量調節レバーとを兼用する構成に代えて、縦送り量調節専用の調節レバーを備える構成としてもよい。
【0013】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を容易にするために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成5年(1993)6月8日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開平11−137028
【公開日】 平成11年(1999)5月25日
【出願番号】 特願平10−266171