| 【発明の名称】 |
田植機の折り畳み装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】笠原 敏章
【氏名】松岡 秀樹
【氏名】西 陽一朗
【氏名】塩谷 和久
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| 【要約】 |
【課題】植付爪を駆動する植付ケースの左右両端の複数条分を分割して折畳む田植機の植付装置において、植付部の折り畳み時の植付昇降兼作業走行変速用副変速レバー30の誤操作を防止し、収納時に支持フレームと回動フレームを確実に固定できるようにする。
【解決手段】折り畳み機構の回動側よりアーム104を突出し、該アームと植付け作業レバー30をワイヤー101で連結し、折り畳み時に植付作業を規制するように構成し、折り畳み時における前記ワイヤーを収納するアウタケース102端部からワイヤーとアームの連結部までの長さを、作業時のその長さより長くし、また、折り畳み機構の回動フレームと支点フレーの間に、フック部材と係合締付部材からなるワンタッチ式結合機構120を設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 植付爪を駆動する植付ケースの左右両端の複数条分を分割して折畳む田植機の植付装置において、折り畳み機構の回動側と植付け作業レバーを連動連結し、折り畳み時に植付作業を規制するように構成したことを特徴とする田植機の折り畳み装置。 【請求項2】 折り畳み機構の回動側と植付け作業レバーを連結するワイヤーを収納するアウタケース端部からワイヤーとアームの連結部までの長さを、作業時のその長さより長くしたことを特徴とする請求項1記載の田植機の折り畳み装置。 【請求項3】 植付爪を駆動する植付ケースの左右両端の複数条分を分割して折畳む田植機の植付装置において、折り畳み機構の回動フレームと支点フレーの間に、フック部材と係合締付部材からなるワンタッチ式結合機構を設けたことを特徴とする田植機の折り畳み装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は例えば苗載台及び植付爪を備えて連続的に植付作業を行う田植機にあつて、苗載台など植付部の左右全幅を縮小させるようにした田植機の折り畳み部の安全構造に関する。 【0002】 【従来の技術】例えば10条など多条用田植機にあって、苗載台とともに植付ケース及びフロートなど植付部の左右外側の2条分など複数条分を略90度上方に回動させ機体内側に折畳みする手段がある。上記構成において、植付部と植付昇降兼作業走行変速用副変速レバーが独立しており、植付部を折り畳んだ際に、運転席の後方において、ノブネジにより植付け操作レバーに連結されたワイヤを固定し、該ワイヤに連結された植付け操作レバーの回動が規制され、該植付け操作レバーが「入」位置に回動不可能となるようにしていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、植付部の収納操作に伴いノブネジによるワイヤの固定が必要であり、植付部の収納操作が煩雑になる。また、ワイヤの固定を忘れた場合には、植付部が収納状態であっても植付クラッチが「入」位置に回動する可能性がある。また、前記ノブネジをワイヤの一端に設けた輪に挿入することにより、ワイヤを固体するため、該ノブを抜き差しする必要があり、ノブを紛失する恐れがある。 【0004】 【課題を解決するための手段】従って、本発明は、植付爪を駆動する植付ケースの左右両端の複数条分を分割して折畳む田植機の植付装置において、折り畳み機構の回動側と植付け作業レバーを連動連結し、折り畳み時に植付作業を規制するように構成し、また、折り畳み機構の回動側と植付け作業レバーを連結するワイヤーを収納するアウタケース端部からワイヤーとアームの連結部までの長さを、作業時のその長さより長くしたものである。また、折り畳み機構の回動フレームと支点フレーの間に、フック部材と係合締付部材からなるワンタッチ式結合機構を設けたものである。 【0005】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は全体の側面図、図2は同平面図を示し、図中1は作業者が搭乗する走行車であり、エンジン2を車体フレーム3前部上方に搭載させ、ミッションケース4前方にフロントアクスルケース5を介して走行用前輪6を支持させると共に、前記ミッションケース4の後部にリヤアクスルケース7を連設し 前記リヤアクスルケース7に走行用後輪8を支持させる。そして、前記エンジン2等を覆うボンネット9両側に予備苗載台10を取付けると共に、ステップ11を介して作業者が搭乗する車体カバー12によって前記ミッションケース4等を覆い、前記車体カバー12上部に運転席13を取付け、その運転席13の前方で前記ボンネット9後部に操向ハンドル14を設ける。 【0006】また、図中15は10条植え用の苗載台16並びに複数の植付爪17などを具備する植付部であり、前高後低の合成樹脂製の前傾式苗載台16を下部レール18及びガイドレール19を介して植付ケース20に左右往復摺動自在に支持させると共に、一方向に等速回転させるロータリケース21を前記植付ケース20に支持させ、該ケース21の回転軸芯を中心に対称位置に一対の爪ケース22・22を配設し、その爪ケース22・22先端に植付爪17・17を取付ける。また前記植付ケース20の前側にローリング支点軸23を介して支持フレーム24を設け、トップリンク25及びロワーリンク26を含むリンク機構27を介して走行車1後側に支持フレーム24を連結させ、前記リンク機構27を介して植付部15を昇降させる昇降シリンダ28をロワーリンク26に連結させ、前記前後輪68を走行駆動して移動すると同時に、左右に往復摺動させる苗載台16から一株分の苗を植付爪17によって取出し、連続的に苗植え作業を行うように構成する。 【0007】また、図中29は走行変速レバー、30は植付昇降兼作業走行変速用副変速レバー、31は植付け感度調節レバー、32は主クラッチペダル、33・33は左右ブレーキペダル、34は均平用センターフロート、35は均平用サイドフロート、36は10条用の側条施肥部である。 【0008】前記苗載台16及び植付ケース20など植付部15の左右外側の2条分を機体内側に折畳み自在に設けるもので、前記苗載台16は左右最外側の2条分の苗載台16を分割して折畳み自在な分割苗載台16bに形成し、機体中央の6条用苗載台本体16aに並行折畳み機構37を介して分割苗載台16bを連結させて、苗載台本体16aの作用面上方に略平行で、且つ、2段に分割苗載台16bを折畳みするように設けて、折畳み時苗載台16の左右全幅を略6条分巾と等しくするように構成している。 【0009】図3、図4にも示す如く、前記植付ケース20の左右最外側の2条分を爪ケース22、フロート35、植付探さ調節軸38、苗取出板39など関連部品と一体に折畳み自在に設けるもので、植付ケース20問を連結する伝動パイプ40と、前記調節軸38及び苗取出板39において、左右最外側の植付ケース20とこの内側の植付ケース20との略中央より若干外側でこれらパイプ40、調節軸38、苗取出板39などを分割すると共に、固定側の中央6条分3つの植付ケース20aの後端問を各ブラケット41aを介し支点フレーム42で連結させ、分割側の左右外側各2条分1つの植付ケース20b後端にブラケット41bを介し固設する回動フレーム43と、前記支点フレーム42とを回動支点軸44を介し連結させ、固定側の中央6条分3つの植付ケース20aに対し左右の各2条分1つの植付ケース20b・20bを回動支点軸44を介し略180度内側に回動させて、中央固定側の植付ケース20aの後方で折畳みされた分割苗載台16bより後方位置に分割側の植付ケース20bを折畳みするように構成している。 【0010】上記構成において、図6、図7に示すように前記支点フレーム42は、左右中央で分割されて両側方へ延出され、両側において中央の植付ケース20aの後方のブラッケト41aによって左右の支点フレーム42・42が連結されている。このような構成をとるため、前記支点フレーム42を全幅にわたる一つの大きな部材により構成する必要が無く、製造工程において組み立て性が向上し、効率的である。また、部品を保管する際にも部材の占める空間が少ないため、保管設備を有効に使用可能であり、経済的である。また、部材を交換する際にも、左右のどちらか一方のみの支点フレーム42を交換可能であるため、修理にかかる部品のコストが減少し、経済的である。 【0011】また、回動フレーム43の外側端部を、該回動フレーム43の展開および収納時に把手とし使用可能であり、該回動フレーム43の外側端部を持ち、植付部15の折り畳みや展開の作業を容易に行える。また、図6、図7に二点鎖線で示すように該回動フレーム43の外側端部を前方に延長して爪ケース22を保護するように設け、把手兼用ガード130を構成することも可能である。この場合、爪ケース22およびロータリケース21が障害物に接触し破損する恐れが減少する。そして、植付部15を折り畳む際や展開する際には、前記把手兼用ガード130を持ち、収納および展開操作を行うことが可能である。このため、作業性を向上可能である。また、ガード部材と把手を1つの部材により兼用可能であるため、部材点数を減少させ、製作費を減少させることが可能であるため経済的である。 【0012】図5に示すように、前記回動支点軸44は、前高後低状に略45度に傾斜させて、前記支点フレーム42左右両端の苗載台16の6条巾位置左右外側の各2つの植付ケース20a・20b問の略中央に配置させるもので、支点フレーム42左右両端に固設する筒軸45と、左右回動フレーム43の内端に固設する筒軸46とを下及び上位置に重接嵌合させて蝶番47に形成し、前記支点フレーム42と回動フレーム43は各筒軸45・46の重接面から下方向及び上方向に等距離離れた位置で相互に連結している。 【0013】そして、固定側及び分割側の植付ケース20a20bにボルト48止め固定するコ形状のブラケット41a・41bの後側面に、前記フレーム42・43の円周に沿う略半円状の円弧溝49a・49bを上下に形成し、固定側の支点フレーム42にあってはブラケット41aの下位置の円弧溝49bに、また分割側の回動フレーム43にあってはブラケット41bの上位置の円弧溝49aにそれぞれ係合固定させて、前記支点軸44を中心として分割側の回動フレーム43を略180度内側に回動させるとき、固定側ブラケット41aの上位置の円弧溝49aで回動フレーム43を係合保持して、分割側の植付ケース20bを前端側を上方向とした垂直姿勢に折畳み収納するように構成している。なお分割側の植付ケース20bの折畳み時にあって固定側の左右両側の植付ケース20a後方にフレーム42を中心として対称状に植付ケース20bか折畳みされるものである。 【0014】従来、爪クラッチ63の嵌合面は図9の上側に示すように、同形状の大きさの「山」と「山」を軸中心に対して対称位置に配置し、他の部分を「谷」に構成したり、または、図9の下側に示すように、大きさの異なる「山」と「山」を軸中心に対して反対側に設けていた。しかし、いずれの場合においても、接合面は対称の形となり、同一のものは使用できず、二種類の爪部材が必要となる。本発明におけるクラッチ63の嵌合面は、図8に示すように、嵌合面を正面視左右2等分する対称線で区切った半円部において、端部より「山」を嵌合面の中心よりの角度が0°より大きく90°未満に構成し、残りの部分に「谷」を形成し、前記対称線に対して「山」の対称位置に「谷」を形成し、「谷」の対称位置に「山」を形成した。 【0015】このようにクラッチ63の嵌合面を形成したので、クラッチ63は一回転に一回しか嵌合しない。このため、固定側の中央6条分3つの植付ケース20aのロータリーケース21の回動周期と左右の各2条分1つの植付ケース20b・20bロータリーケース21の回動周期が一致する。これにより、植付ケース20b・20bを収納状態より、展開した場合においても、植付部15のロータリーケース20の回動周期が全て一致し、同じ周期で植付可能である。また、クラッチ63の嵌合面において、固定側パイプ40a側のクラッチ63の嵌合面と分割側パイプ40b側の嵌合面の形状が同一に構成される為、該クラッチ63を同じ部材により構成可能である。これにより、部材の種類の減少が可能であり、製造過程において、二種類の鋳型が必要になるなどの手間を省くことが可能であり、経済的である。 【0016】また、図10に示すように、植付昇降兼作業走行変速用副変速レバー30は軸110に枢支されており、後方へ回動した位置においては植付部15への動力の伝達が停止され、植付部15を上昇させることができる。前方に回動させると該植付部15へ動力が伝達され植付作業ができる構成になっている。また、該植付昇降兼作業走行変速用副変速レバー30の基部近傍には、ワイヤ101が連結されている。該ワイヤ101は軸110の後方においてフレーム111に固設されたステー105に固定されているアウタケース102に挿嵌されている。このように構成されているため、前記植付昇降兼作業走行変速用副変速レバー30を後方へ回動することは可能である。また、該ワイヤ101およびアウタケース102の他側は植付部15の支点フレーム42へ延設されている。 【0017】前記ワイヤ101及びアウタケース102の他端は図11、図12に示すように、該アウタケース102は前記支点フレーム42に溶接固定されたステー103に固設されており、前記ワイヤ101は、回動フレーム43を固設した筒軸46に突設されたアーム104の一端に連結されている。前記アーム104は後方内側に突設されているため、前記回動フレーム43を回動支点軸44を中心に180°回動した場合においても、該アーム104に連結した前記ワイヤ101は筒軸46・45に接触しない構成になっている。そして、折り畳み時における前記ワイヤー101を収納するアウタケース102端部からワイヤー101とアーム104の連結部までの長さL2は、作業時のアウタケース102端部からワイヤー101とアーム104の連結部までの長さL1より長くしている。但し、該ワイヤ101を保護するため、該ワイヤ101を蛇腹に挿嵌することも可能である。 【0018】上記の構成を取るため、図11に示すように前記回動フレーム43を収納した場合、前記アーム104がワイヤ101を外側に引っ張る。これにより、該ワイヤ101の他端に連結された前記植付昇降兼作業走行変速用副変速レバー30は後方に引っ張られ、回動が規制される。このため、回動フレーム43を収納した場合には、植付昇降兼作業走行変速用副変速レバー30を植付駆動位置に回動することができなくなる。なお、回動フレーム43が展開されている場合には、前記ワイヤ101は緩んだ状態にあるため、前記植付昇降兼作業走行変速用副変速レバー30の回動を規制しない構成になっている。 【0019】また、前記回動フレーム43は筒軸45・46および回動支点軸44を介して、支点フレーム42に接続されている。回動フレーム43の端部付近には図13および図14に示すようにワンタッチ式結合機構120のフック部材142が固設されており、また支点フレーム42略中央内側付近には該結合機構120の係合締付部材が設けられており、該係合締付部材はハンドル145と係合体141と枢軸143とハンドル支持体146からなり、ハンドル支持体145が支点フレーム42に固設されており、該ハンドル支持体145は枢軸143に軸支されている。なお、該ハンドル支持体146は支点フレーム42の前方に突設されており、回動フレーム43の回動に支障を与えない。 【0020】該ハンドル145には係合体141が回動自在に枢支されており、前記フック部材142と結合可能に構成されている。該回動フレーム43を後方へ回動して内側に折り畳んで固定するときには、回動フレーム43上のフック部材142に係合体141の先端をかけ、ハンドル145をハンドル支持体146側へ回動しながら押し込むことにより、フック部材142を前方に引っ張り、係合体141の取付側支点が枢軸143を越した死点越えとなり、該フック部材142に固設された回動フレーム43を前方に引っ張り、その状態を維持してロックすることができる。 【0021】また、前記ハンドル支持体146の後面には円弧状の溝が形成されており、該溝に前記回動フレーム43が当接し、該回動フレーム43を前方に押す構成になっている。このため、前記回動フレーム43には前後方向に挟持され、結合機構120により係合保持される。このような構成により、回動フレーム43を折り畳んだ場合には、該結合機構120により、支点フレーム42に回動フレーム43の係合保持が可能である。 【0022】 【発明の効果】本発明は異常の如く構成したので、次のような効果を奏する。まず、請求項1の如く、折り畳み機構の回動側と植付け作業レバーを連動連結し、折り畳み時に植付作業を規制するように構成したので、植付ケースを折り畳んだ状態においては、該植付昇降兼作業走行変速用副変速レバーの回動が規制され、誤ってレバー操作をしても、植付ケースが折り畳まれた状態において植付部が駆動されることがなく、植付爪やその他の駆動部分に損傷を与えることがなく、運転者は移動走行にのみ集中することが可能である。 【0023】また、請求項2の如く、折り畳み時におけるワイヤーを収納するアウタケース端部からワイヤーとアームの連結部までの長さを、作業時のその長さより長くしたので、ワイヤーの長さの変更だけで、折り畳みに連動して植付作業レバーの規制が可能となり、ワイヤにより連動させているため、簡単な構造により折り畳み安全装置を構成可能であり、安価に規制機構が構成できる。 【0024】また、請求項3の如く、折り畳み機構の回動フレームと支点フレーの間に、フック部材と係合締付部材からなるワンタッチ式結合機構を設けたので、植付部がしっかり固定され、移動中のガタつきを抑えることが可能であり、振動や騒音をなくし、不用意に折り畳みフレームが展開し、植付昇降兼作業走行変速用副変速レバーの規制が解除されることが無い。このため、運転者の移動走行中の植付部への注意を軽減可能である。また、同一の折り畳み回動支点を有する支持フレームおよび回動フレームを固定するため、固定位置のズレを少なくすることが可能である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月28日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 寿一郎
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| 【公開番号】 |
特開平11−127638 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)5月18日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−295961 |
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