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【発明の名称】 施肥装置付き田植機
【発明者】 【氏名】高尾 裕

【氏名】北井 浩昭

【氏名】山本 進

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 苗の植え付けに伴って肥料を圃場に送り込んでいく施肥装置(3)を、機体左右方向に配置された横フレーム(25)に支持させて、肥料を圃場に送り込む為の作業位置と前記作業位置から上方に離れた非作業位置とに亘り、前記作業位置での姿勢を維持した状態で、前記施肥装置(3)を移動自在に支持する昇降機構(23)を備えると共に、前記施肥装置(3)とは別の出力部(19)から前記施肥装置(3)に動力を伝達する伝動機構(20)を備えて、前記伝動機構(20)からの動力を受け取る前記施肥装置(3)の入力部を、前記横フレーム(25)の近傍に配置してある施肥装置付き田植機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、苗植付装置における苗のせ台の下端部から苗を取り出して植付ける植付機構の上方箇所に施肥装置を装着するとともに、苗のせ台上の載置苗の浮き上がりを阻止する苗押さえステーを苗載置面に沿った作用姿勢と上方に退避する退避姿勢とに亘り苗移動方向下手側の横軸芯周りで回動自在に設けてある施肥装置付き田植機に関する。
【0002】
【従来の技術】上記施肥装置付き田植機において、従来では、例えば実開平3‐22616号公報に示されるように、前記施肥装置は植付伝動ケースから立設した支持フレームにより位置固定状態で配備する構成となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来構造においては、苗植付け箇所の上方に背高の施肥装置が各条毎に複数配備される構成であるから、例えば、ある圃場での作業が終了した時点で、苗のせ台上に少しだけ残っている載置苗を取り出し作業する場合、この施肥装置が邪魔になって作業が行う難いものになる弊害があり、改善の余地があった。本発明は上記不具合点を解消することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴構成は、冒頭に記載した施肥装置付き田植機において、前記苗植付装置のフレームから立設した支持レールに、前記施肥装置を下方側の作業位置と上方に退避する位置とに亘り上下位置変更自在に支持するよう構成するとともに、この施肥装置の上方退避位置を、前記苗押さえステーの退避姿勢への揺動操作の際に干渉しない位置に設定してある点にある。
【0005】
【作用】施肥装置を植付機構に近い上方箇所の作業位置に装着して有効に施肥作業を行うことができるとともに、植付け作業終了後に少量の残り苗を苗のせ台から取り出す場合には、施肥装置を支持レールに沿って上方の高い位置に退避移動させることで、苗のせ台下端部の外方側が大きく開放されることとなり、苗取り出し作業が容易に行えるものとなる。又、このとき、施肥装置を上方退避位置に移動させた際に、残り苗の上方側に押さえ作用姿勢で残る苗押さえステーを外方側の退避姿勢に開放揺動させても、施肥装置に干渉することが無く、植付機構の上方箇所には何も存在しないので、苗押さえステーを大きく開放させることができて、大きく開放された状態で残り苗を容易に取り出すことができる。
【0006】
【発明の効果】従って、植付け作業状態では、施肥装置を植付機構に出来るだけ近接させて、植付け苗に極力近接した箇所に有効に肥料供給を行えるとともに、苗のせ台上の載置苗の植付け作動に伴う縦送り作動の際に苗の浮き上がりを有効に阻止して円滑な植付け作業を続行することができるものでありながら、作業終了後における残り苗の取り出し作業を能率良く楽に行えるものを提供できるに到った。
【0007】
【実施例】以下、実施例を図面に基いて説明する。図1に施肥装置付き田植機の後部を示している。この田植機は図外の走行機体の後部にリンク機構1を介して苗植付装置2を昇降自在に連結し、苗植付装置2の後方に施肥装置3を装着して構成してある。苗植付装置2は、フレーム兼用の植付伝動ケース4に対して一定ストロークで往復横移動する苗のせ台5、苗のせ台5の下端部から苗を一株づつ取り出して圃場に植付ける植付機構6、複数の整地フロート7等を備えて構成され、植付機構6は横軸芯周りで回転駆動される回転ケース8の両端部に夫々、先端に植付爪9を備えた植付アーム10を相対回動自在に支承し、図示しないギア機構により回転ケース8の回転駆動に伴って植付爪9が側面視ほぼ楕円軌跡を描きながら、植付け作動を行うよう構成してある。苗のせ台5の苗載置面における下方側箇所には、載置苗の浮き上がりを阻止する苗押さえステー11を苗載置面5aに近接する作用姿勢と上方外方に離間する退避姿勢とに亘り、後部横軸芯X1周りで切り換え揺動自在に設けてある。この苗押さえステー11は、苗のせ台5の各条仕切り部5aに立設したブラケットに亘って架設した支軸11aに固定連設され、この支軸11aを操作具11bにより回動操作することで、上記姿勢切り換え操作を行えるよう構成してある。前記施肥装置3は、図3,図4に示すように、上部に粉粒状の肥料を貯溜するホッパー12を2条毎に備え、このホッパー12に下方に各条に繰り出し機構13を装着するとともに、繰り出されてきた肥料を作溝器14により圃場面に作成された溝内に流下案内させる流下パイプ15を配備して構成してある。前記繰り出し機構13は、繰り出しケース16内に、外周面に肥料入り込み用凹部を形成した繰り出しロール17を配備するとともに、この繰り出しロール17を駆動軸18により回動させ、凹部内に溜められた肥料だけを下方に流下パイプ15を介して流下案内させるよう構成してある。植付機構6における各植付アーム10横側に亘り架設した支持部材19に、回転ケース8の回転軸芯と偏芯した位置で枢支連結したロッド20を駆動軸18に連動連係させて駆動軸18が回動するよう構成してある。そして、前記施肥装置3は全条のものを一体的に、植付機構6の上方側に近接して配備される作業位置と、上方側の退避位置とに亘り上下位置変更自在に支持するよう構成してある。つまり、植付伝動ケース4の後部側から左右一対の支持レール23,23を立設するとともに、各条の施肥装置3を支持アーム24を介して一体的に連結固定した横フレーム25を、左右一対の可動フレーム26,26に連結し、左右夫々の可動フレーム26,26を上下一対のガイドローラ27によりスライド移動自在に支持レール23,23に係合支持させてある。図8に示すように、前記各可動フレーム26,26には、支持レール23,23に形成した係合孔28に入り込む係合作用位置と上方側に揺動して係合を解除するスライド操作位置との切り換え揺動自在並びに係合側に図示しないバネにより回動付勢したロック具29を備え、支持レール23,23には下方側作業位置に施肥装置3を係止保持する位置と、最大上昇させた退避位置に係止保持する位置の夫々に係合孔28を形成してあり、上方にスライド移動させると、自動的に係合ロックが掛かるよう構成してある。又、前記退避位置まで施肥装置3を上昇させると、苗押さえステー11が退避姿勢への切り換え作動に際して施肥装置3が邪魔にならない位置になるよう設定してある(図2参照)。前記植付機構6及び作溝器14は位置固定状態に設けられるから、上記したように施肥装置3がスライド移動するに伴って、これらとの間の連係を解除するよう構成してある。つまり、肥料流下経路の途中部に分離部30を形成し、この分離部30の下部側がラッパ状に形成して差し込み装着並びに分離が容易に行えるよう構成してある。又、繰り出し駆動用ロッド20は植付機構6側の端部を容易に連結を解除できるようにしてある。この連結箇所は図6に示すように、ロッド端部に設けられるボールジョイント31の連結用軸部32に支持部材19に対して相対回動自在に嵌合する筒体33を螺合装着し、支持部材19に取付けてあるストッパー部材34により、筒体33の抜け止めを行うよう構成し、ストッパー部材34をピン35長孔36係合により抜け止め係合位置と係合解除位置とにスライド自在に設け、このストッパー部材34をスライドさせて筒体33を抜き外すことで容易に連結を解除できるよう構成してある。そして、このように連結が解除されたロッド20は、施肥装置3を上方に退避させた場合に、苗取り出しに邪魔にならないよう位置保持するようにしてある。つまり、施肥装置3の後方側に横軸芯X2周りで揺動開閉自在な蓋体45で繰り出し機構13を覆うよう構成するとともに、図9に示すように、この蓋体45に係止フック46を設け、開放させた状態でこの係止フック46に係止して、苗のせ台5の上方を開放させた姿勢で前記ロッド20を係止保持させるようにしてある。図4,図5に示すように、左右各支持レール23,23の上部同士に亘って横支持杆37を架設連結し、この横支持杆37に横方向に沿ってブラケットを介して付勢機構の一例としてのガススプリング39を架設支持してある。そして、前記左右可動フレーム26,26の下部に夫々、ワイヤ40,40の一端を連結し、各ワイヤ40,40を横支持杆37の左右両側部に支承したプーリ41,42、中間部に支承したプーリ43並びにガススプリング39の移動ロッド39aの先端部に支承した可動プーリ44を介して巻回して、横支持杆37に夫々の他端を連結支持してある。つまり、ガススプリング39の付勢力により可動プーリ44の横移動付勢力により、各ワイヤ40,40の可動フレーム26,26側が上方に持ち上げ方向に補助的な付勢力が付与されることになる。従って、施肥装置3を下方作業位置から上昇操作する際に、人為操作により持ち上げ操作しても、その操作を軽く行えることとなる。そして、施肥装置3を上方退避位置に移動させた状態で、苗のせ台5上の残り苗を取り出す作業を行う場合には、施肥装置3が誤って支持レール23,23に沿って下方に落下するのを阻止するロック機構を備えてある。つまり、図10に示すように、苗押さえステー11の回動支軸11aの近傍にこの苗押さえステー11が作用姿勢から退避姿勢に切り換わるとそのことを検出する検出スイッチSWを設け、この検出スイッチSWが検出状態になると、施肥装置3が退避位置に保持されている状態でガイドローラ27に係止してその位置をロック保持させる電磁ソレノイドSLを支持レール23に取付けてある。この電磁ソレノイドSLは苗押さえステー11が作用姿勢に戻し操作され、検出スイッチSWが非作動状態になると、落下牽制状態を解除して、下方移動を許容するよう構成してある。
【0008】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を容易にするために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成4年(1992)5月26日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開平11−123013
【公開日】 平成11年(1999)5月11日
【出願番号】 特願平10−248344