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【発明の名称】 移植機
【発明者】 【氏名】大 垣 洋 三

【氏名】清 水 修 一

【氏名】和 田 俊 郎

【氏名】伊 藤 尚 勝

【氏名】竹 山 智 洋

【要約】 【課題】苗載台の横送りに適正に縦送りのタイミングを合せた精度良好な苗取出作業を可能にする。

【解決手段】横送りされる苗載台(21)の苗トレイ(22)から苗取出爪(23)によって順次取出した苗(N)を苗植付爪(25)に受継いで植付ける移植機において、苗トレイ(22)の横送り1行程の偶数及び奇数のポット数にタイミングを対応させて苗トレイ(22)の縦送りを行う縦送り手段(59)を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 横送りされる苗載台の苗トレイから苗取出爪によって順次取出した苗を苗植付爪に受継いで植付ける移植機において、苗トレイの横送り1行程の偶数及び奇数のポット数にタイミングを対応させて苗トレイの縦送りを行う縦送り手段を設けたことを特徴とする移植機。
【請求項2】 苗トレイの左右横送り端で縦送りを行う縦送りカムを備えた縦送り手段にあって、奇数と偶数のポット数で縦送りカムの位相を異ならせるように設けたことを特徴とする請求項1記載の移植機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は苗トレイから1株分の玉ネギなどの野菜苗を取出して圃場に植付ける移植機に関し、比較的植付条間隔の狭い野菜苗などに良好に用いる移植機に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】通常1つの苗載台に対しては1組の植付機構を備えて、1つの苗トレイより1条分の苗が取出されその植付けが行われているが、1つの苗載台しか有しない歩行形移植機にあっては、1行程の作業で1条分の植付けしか行われず、1畝上に多条植えを行う場合その条数分に応じた行程の作業を行う必要がある。そこで例えば1つの苗トレイから2条分の苗を取出し同時2条の植付けを行って、1行程の作業で2条分の植付けを行う構造のものがあるが、苗トレイの種類によっては苗トレイ横送りの1行程のポット数が例えば200穴(横10×縦20)のとき5、また288穴(横12×縦24)のとき6の如く、奇数・偶数となって、同一機種を使用する場合、縦送りとの間のタイミングに狂いが生じ、奇数・偶数のポット数に応じて縦送りのタイミングをその都度調整を必要とする作業の煩わしさがあった。
【0003】
【課題を解決するための手段】したがって本発明は、横送りされる苗載台の苗トレイから苗取出爪によって順次取出した苗を苗植付爪に受継いで植付ける移植機において、苗トレイの横送り1行程の偶数及び奇数のポット数にタイミングを対応させて苗トレイの縦送りを行う縦送り手段を設けて、横送り1行程の偶数及び奇数のポット数に容易に苗トレイの縦送りを同調させて苗取り精度を向上させるものである。
【0004】また、苗トレイの左右横送り端で縦送りを行う縦送りカムを備えた縦送り手段にあって、奇数と偶数のポット数で縦送りカムの位相を異ならせるように設けて、例えば奇数のポット数の場合苗トレイの左右横送り端で作動する左右縦送りカムのうち、片側カムの取付位相を180度異ならせて、苗トレイの左右横送り端にタイミングを合わせた適正な苗トレイの縦送りを可能とさせるものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は移植部の平面説明図、図2は移植機の全体側面図、図3は同全体平面図、図4は同全体背面図であり、図中(1)はエンジン(2)を搭載する移動機体、(3)は前後スライドフレーム(4)(5)に機体(1)を左右スライド自在に支持する固定フレーム、(6)はスライドアーム(7)を介して機体(1)をスライド動作させる油圧式スライドシリンダ、(8)はミッションケース(9)からの駆動横軸(10)に左右伝動ケース(11)を介し上下揺動自在に支持する左右の後車輪、(12)は前記固定フレーム(3)の前端側にアクスルフレーム(13)を介し上下揺動自在に支持する左右の前車輪、(14)は固定フレーム(3)後端側のスイング軸(15)を介し前後車輪(12)(8)を上下揺動させる油圧式スイングシリンダ、(16)は機体(1)の後方にシャーシフレーム(17)を介し装設する苗取出機構である苗供給装置、(18)は左右の後車輪(8)間でミッションケース(9)に植付伝動ケース(19)を介して装設する苗植付機構である苗植付装置、(20a)(20b)は畝面(M)を鎮圧する左右1対の大径及び小径の鎮圧ローラであり、前記苗供給装置(16)の左右往復移動する苗載台(21)上の苗トレイ(22)より1株分のポット苗(N)を箸形苗取出爪(23)でもって取出し、この取出されたポット苗(N)を前記苗植付装置(18)のマルチカッタ(24)と連動して上下動するホッパ形苗植付爪(25)に放出供給して、操向ハンドル(26)操作による機体(1)の走行中畝面(M)に一定間隔毎のポット苗(N)の植付けつまり移植を行うように構成すると共に、機体(1)の左右スライド調節によって植付条位置の変更などを行うように構成している。
【0006】また、(27)は前記スイングシリンダ(14)を動作させて機体(1)を昇降操作する昇降レバー、(28)は植付クラッチの入切を行う植付クラッチレバー、(29)は走行速度を変速する主変速レバー、(30)は機体(1)を左右方向に位置調節するスライド調節レバー、(31)は左右後車輪(8)の駆動を停止させて機体(1)を旋回操作する左右サイドクラッチレバーである。
【0007】図4乃至図10に示す如く、前記苗取出爪(23)及び苗植付爪(25)は、1つの苗載台(21)の苗トレイ(22)に対し一定の間隔を有して左右に各2つ並設させ、同位相駆動して1つの苗トレイ(22)から2条分の苗取りを行うと共に、同時2条の植付けを行うもので、前記シャーシフレーム(17)側に連結する左右ケースブラケット(32)(32)にロータリ入力軸(33)・ロータリケース(34)・クランクアーム(35)・取出アーム(36)をそれぞれ介し2つの苗取出爪(23)(23)を左右対称に配設させ、ミッションケース(9)に入力軸(37)を連動連結する植付クラッチケース(38)の出力軸(39)(40)端に、左右のロータリ入力軸(33)(33)を駆動系であるチェン(41)を介しそれぞれ連結させ、植付クラッチケース(38)の植付クラッチ(38a)の入時に左右2つの苗取出爪(23)(23)を同位相で駆動して、1つの苗トレイ(22)より2条分のポット苗(N)の同時取出しを行って、取出し後植付爪(25)との受継ぎ位置まで下向きに移動させるように構成している。
【0008】また、前記苗植付爪(25)は、ミッションケース(9)に入力軸(42)を連動連結する単一の伝動ケース(11)の出力軸(43)両端にロータリケース(44)・クランクアーム(45)・植付アーム(46)をそれぞれ介して左右の苗植付爪(25)を左右対称に取付けるもので、前記出力軸(43)回りにロータリケース(44)を回転させ、クランクアーム(45)を介して昇降ガイドレール(47)に沿って植付アーム(46)を前後揺動させ乍ら昇降させ、植付爪(25)を楕円形状の植付け軌跡で上下運動させると共に、開閉自在に分割された半円錐形状の2つの爪体(25a)(25b)によって植付爪(25)を形成し、ロータリケース(44)の1回転中において植付爪(25)が上昇したとき、前記取出爪(23)から苗(N)を受取り、植付爪(25)が下降したときクランクアーム(45)のカム(48)と植付アーム(46)のロッド(49)とのカム作用によって、各爪体(25a)(25b)を前後に開動させて畝面(M)に開孔を形成させ、各爪体(25a)(25b)内部の苗(N)を畝面(M)の開孔に落下させるように構成している。
【0009】さらに前記苗載台(21)は、シャーシフレーム(17)に固設する左右サイドフレーム(49)間のガイドレール(50)と横送り駆動軸(51)に左右往復動自在に支持させると共に、苗載台(21)に縦送り駆動軸(52)を介し支持する駆動スプロケット(53)と、遊転軸(54)を介し支持する遊転スプロケット(55)間に張架する縦送りチェン(56)の所定間隔毎の縦送りピン(57)を苗トレイ(22)のポット底部間に掛合させて、苗載台(21)が左右移動終端に到達したとき縦送り軸(58)の縦送り手段である縦送りカム(59)を介して苗トレイ(22)を1ピッチ分縦送りするように構成している。
【0010】また図11に示す如く、前記苗載台(21)の苗(27)を取出爪(23)が取出すときに下から押上げる押出ピン(60)を苗載台(21)に設け、縦送り軸(58)の押出カム(61)によってピン(60)を押上げ動作させると共に、前記苗載台(21)に縦送り変速ケース(62)を設け、変速レバー(63)によって切換える低速ギヤ(64)及び高速ギヤ(65)を前記ケース(62)に内設させると共に、縦送り軸(58)の一対の縦送りカム(59)(59)によって前記ギヤ(64)または(65)を駆動し、苗載台(21)が左右往復動端部に移動したとき、カム(59)及びギヤ(64)または(65)を介して駆動軸(52)を回転させ、縦送りチェン(56)を作動させて1株(横一列)分だけ苗トレイ(15)を縦送り動作させるように構成している。
【0011】また前記ミッションケース(9)からの駆動力を入力軸(66)に伝える苗載台駆動ケース(67)を備え、前記縦送り軸(58)に1対の減速ギヤ(68)を介し入力軸(66)を連動連結させると共に、横送り出力軸(69)に1対の間欠ギヤ(70)を介し入力軸(66)を連動連結させ、交換自在な1対2組の低速ギヤ(71)及び高速ギヤ(72)でもって横送り出力軸(69)と横送り駆動軸(51)とを横送り量切換自在に連結させるように構成している。
【0012】そして図12、図13に示す如く、前記横送り駆動軸(51)に横送りネジ溝(51a)に摺動子(73)を嵌合させる苗載台(21)の摺動体(74)の送り量を、前記高速ギヤ(72)及び低速ギヤ(71)の切換でもって大或いは小とさせて、爪(23)の苗取りタイミングに各横送り軌跡(C1)(C2)上の苗取り位置(a)を合せて、200穴(10×20)或いは288穴(12×24)のトレイ(22a)(22b)に対応させたピッチ(A)或いはピッチ(B)の横送りを行うように構成している。なお(b)は前記横送り軌跡(C1)(C2)上における苗取出爪(23)の上部停止時のタイミング位置を表したものである。
【0013】図14、図15に示す如く、200穴或いは288穴などトレイ(22a)(22b)の種類に対応させ苗取出爪(23)の横方向の取付位置を調節して、隣接する2つの爪(23)(23)の中心間の距離(K)の調整を可能とさせるもので、前記ロータリケース(34)の出力軸(75)に締付ボルト(76)及び沈みキー(77)を介してクランクアーム(35)の基端を左右位置調節に取付けている。また2種類のトレイ(22a)(22b)の略中央部のポット穴(22c)上端に両端2つの下面突出部(78a)を上方より嵌合させる2種類の爪セットゲージ(78)を設けるもので、2つの爪(23)(23)で取出されるトレイ(22a)(22b)のポット穴(22c)に対応する外形状と距離(K)を2つ突出部(78a)は有するように形成し、突出部(78a)に対応するゲージ(78)の表面に、苗取出爪(23)の巾寸法(W)を表示する表示部(78b)を形成し、調整操作時にはトレイ(22a)(22b)に嵌合させるゲージ(78)の表示部(78b)の巾寸法(W)に合せて爪(23)と一体にクランクアーム(35)の取付位置を調節して、苗取り精度の向上を図るように構成している。
【0014】而して図16に示す如く、移植作業においては、1行程の植付作業で同時2条の植付けを行い、この植付け作業終了後機体を旋回させ2行程目の同時2条の植付けを行うことによって1畝面(M)上に4条分の苗の植付けが行われ、さらに機体(1)をスライドさせ既植の左右の各2条間に植付けを行うことによって1畝面(M)上に6条或いは8条など多条の植付けも可能とさせることができる。また、1行程の植付作業時に機体(1)の最大スライド量(L0)の範囲で右側に調節することによって、左後輪(8)の中心から最右条の苗(N)間の距離をL1からL2(L2=L1+L0)の範囲で調節できる。さらに同時2条の植付けによって苗載台(21)の横送り量を小(200穴で横一列のポット数が10の場合5ポット分を横送り、288穴で横一列のポット数が12の場合6ポット分を横送り)とさせて苗供給装置(16)の全巾を縮小させることができると共に、植付けた苗(N)の条間(L3)を常に一定に揃えることができ、また広巾畝においても機体(1)を最左側位置とすることによって、左後輪(8)後方の値間の作業者位置より容易にハンドル(26)操作を可能とさせることができて、このハンドル(26)操作性を向上させることができる。
【0015】またさらに、機体(1)の略中心に対し植付爪(23)や鎮圧ローラ(20a)(20b)など植付装置(18)の中心を合せるように構成することにより、植付爪(23)の畝面(M)から受ける外力と鎮圧ローラ(20a)(20b)からのピッチング外力などを左右略均等に受けることを可能とさせて、機体の安定性を向上させることができるものである。
【0016】ところで図5、図6、図14に示す如く、前記クランクアーム(35)先端のカム軸(79)に、左右1対の苗取出爪(23)の先端部の開閉を行う爪開閉カム(80)を一体的に取付けると共に、前記苗取出アーム(36)の中間部を揺動自在にカム軸(79)に取付けるもので、前記開閉カム(80)は両側面に爪開閉用の突起させた平坦状の閉カム面と、陥没させた開カム面を有すると共に、苗取出爪(23)の先端側外側に先端輪状部(81a)を遊嵌させる線状の苗押出部材(81)を摺動作するための円周カム面(80a)をカム(80)の外周面に有している。
【0017】また前記苗取出アーム(36)は、一端側にL形状の左右揺動支点軸(82)及び揺動板(83)を介して前記苗取出爪(23)を一体支持させ、後端側のガイド体(84)を前記ブラケット(32)に一体的に固定するアームガイド板(85)のガイド溝(86)に係合させ、前記ロータリ入力軸(33)を中心とする出力軸(75)の公転時、前記苗取出アーム(36)の後端側をガイド溝(86)に沿って移動させて、トレイ(22)上方の苗取出位置と苗植付爪(25)上方の苗放出位置間で取出爪(23)を往復揺動させるように構成している。
【0018】前記苗取出爪(23)の中心と苗植付爪(25)の中心とは左右方向に寸法(E)オフセットしていて、左右苗取出爪(23)(23)の中心間の距離(K)より、左右苗植付爪(25)(25)の中心間の距離(F)を大(F>K)に形成し、これら苗取出爪(23)と苗植付爪(25)との間にカップ形苗中継ガイド(87)を介設させ、苗取出爪(25)より放出された苗(N)を中継ガイド(87)を介し苗植付爪(25)に投入するように構成している。
【0019】図17、図18に示す如く、前記シャーシフレーム(17)は、操向ハンドル(26)を後端に連結する左右のシャーシパイプ(88a)(88b)と、左シャーシパイプ(88a)に基端を固設して該パイプ(88a)の前端左外側に配設する平面視匚形状の左サイドパイプ(89)と、左シャーシパイプ(88a)と左サイドパイプ(89)に基端を固設する平面視匚形の左サイドフレーム(90a)と、右シャーシパイプ(88b)に基端を固設して該パイプ(88b)の中間右外側に配設するコ形の右サイドフレーム(90b)とを有し、左右のシャーシパイプ(88a)(88b)は本機の機体(1)の中心に対し左右略均等に振分けると共に、パイプ(88a)(88b)前端をフレーム座(91)を介し機体(1)に連結させ、左シャーシパイプ(88a)を左右の苗植付爪(25)(25)間を通す位置に設けて、幅狭のハンドル(26)を形成するように構成している。
【0020】また、左サイドパイプ(89)と左サイドフレーム(90a)間、及び右シャーシパイプ(88b)と右サイドフレーム(90b)間に左右サイドブラケット(92a)(92b)を立設固定させ、左右の前記ケースブラケット(32)(32)を左右サイドブラケット(92a)(92b)の内側に固設して、苗取出爪(23)のロータリケース(34)などを回転自在にケースブラケット(32)(32)に支持すると共に、ケースブラケット(32)(32)を左サイドパイプ(89)と左サイドフレーム(90a)、及び右サイドフレーム(90b)それぞれの補強部材として、苗取出爪(23)や苗植付爪(25)の関連寸法の精度向上を図るように構成している。そして、左側の植付爪(25)を左シャーシパイプ(88a)と左サイドパイプ(89)とで、また右側の植付爪(25)を左右シャーシパイプ(88a)(88b)とで囲む状態に配置させて左右の植付爪(25)(25)の外部からの安全保護を図るように構成している。
【0021】図7、図8に示す如く、左右の苗取出爪(23)(23)は相互の爪(23)(23)側を内側に対向させて対称に配備させ、左右サイドブラケット(92a)(92b)より外側に突出させるロータリ入力軸(33)(33)の左右スプロケット(93)(93)を、左右ケースブラケット(32)(32)より外側の左右チェン(41)(41)を介し左右出力軸(40)(39)のスプロケット(94)(94)に連結させて、植付条間の狭い条件に苗取出爪(23)(23)を対応させるように構成している。
【0022】また前記出力軸(39)の入力ギヤ(95)と出力軸(39)間に介設する植付クラッチ(38a)は、安全クラッチも兼用させ、植付クラッチ(38a)の下流側で分岐して左右苗取出爪(23)(23)の駆動力を確保して、植付クラッチ(38a)の入切や安全クラッチの作動が行われても左右苗取出爪(23)(23)の間にタイミングの狂いが生じるのを防止している。さらに、苗取出爪(23)(23)の取付関連部品となる左右ケースブラケット(32)(32)や出力軸(40)の軸受(96)などは、全てシャーシフレーム(88a)(88b)側に固定して、苗取出爪(32)関連部品の分解及び組立での作業性を向上させると共に、取付精度を高めて苗取精度を向上させるように構成している。
【0023】図19、図20に示す如く、前記苗供給装置(16)は苗載台(21)の左側板(97)外側に縦送り変速ケース(62)を設けるもので、前記縦送り軸(58)に取付けて常時回転する左右の縦送りカム(59a)(59b)と、前記変速ケース(62)の枢軸(98)に基端を回動自在に枢支させて苗載台(21)の左右移動終端時に左右カム(59a)或いは(59b)にそれぞれ当接させる縦送り従動カム(99)及びロックアーム(100)と、前記変速ケース(62)のフオロワカム軸(101)に一方向クラッチ(102)及び筒軸(103)を介して支持して前記枢軸(98)の揺動アーム(104)先端の回転子(105)に係合溝(106a)を係合させるフオロワカム(106)と、前記フオロワカム軸(101)に設けてロックアーム(100)のロック用回転子(107)に外周部のロック溝(108a)を係合させる歯車形のロック体(108)と、前記縦送り駆動軸(52)の低速及び高速ギヤ(64)(65)に連動連結させるフオロワカム軸(101)の常時噛合式縦送り変速ギヤ(109)(110)と、縦送り駆動スプロケット(53)を有する縦送り駆動軸(52)に遊転軸支するスプライン筒軸(111)と、前記スプライン筒軸(109)に遊転軸支する低速及び高速ギヤ(64)(65)の内ギヤ(64a)(65a)に噛合せる2つの外ギヤ(112a)(112b)を有して筒軸(111)とは軸方向に摺動自在にスプライン嵌合する切換ギヤ(112)と、前記駆動軸(52)の外端部で筒軸(111)に一体連結する円板(113)に位相調節ボルト(114)を介して位相調節自在に駆動軸(52)を連動連結させる位相調節板(115)とを備え、前記変速レバー(63)操作でもって切換ギヤ(112)の外ギヤ(112a)(112b)をシフター(116)を介し内ギヤ(64a)(65a)に切換自在に噛合せ連結させるとき、縦送り駆動軸(52)を低速或いは高速で回転させて苗トレイ(22)の種類(200穴或いは288穴)に対応させた縦送り量に調節するように構成している。
【0024】図23乃至図25にも示す如く、前記苗載台(21)の横送り量を切換える低速ギヤ(71)(288穴)及び高速ギヤ(72)(200穴)は、横送り出力軸(69)と横送り駆動軸(51)間の各1組の噛合ギヤ(71a)(71b)・(72a)(72b)の歯数を、低速ギヤ(71)のギヤ(71a)(71b)の場合15と24、高速ギヤ(72)のギヤ(72a)(72b)の場合15と20に設けて、低速ギヤ(71)のとき横送り出力軸(69)の1回転で駆動軸(51)を略1.3回転(略480°)、また高速ギヤ(72)のとき横送り出力軸(69)の1回転で駆動軸(51)を略1.6回転(略576°)させて、苗トレイ(22)の200穴或いは288穴に応じ横送り出力軸(69)を5回転(低速ギヤ(71)の場合)或いは6回転(高速ギヤ(72)の場合)させるとき、駆動軸(51)を略8回転させて苗載台(21)を各横送り軌跡(C1)(C2)のタイミングで距離(K)だけ横移動させるように構成している。
【0025】図21にも示す如く、前記苗載台(21)の左右横送り端で苗トレイ(22)を1ピッチ縦送りする左右の縦送りカム(59a)(59b)は、苗取出爪(23)の苗トレイ(22)上方の苗取出位置と苗植付爪(25)上方の苗放出位置間を往復揺動する1行程の取出動作で、縦送り軸(58)を1/2回転させるもので、苗取出爪(23)が苗取出位置となる上部停止位置のタイミングに横送りネジ溝(51a)の左右両端を一致させ、苗載台(21)が左或いは右横送り端となるときには縦送りカム(59a)(59b)を図23乃至図25の[2][4]位置とさせ、この[2][4]位置よりカム(59a)(59b)を略90度回転させる[1][3]位置となるとき、横送り軌跡(C1)(C2)の苗取出位置に苗取出爪(23)の苗取出しタイミングを合わせて苗トレイ(22)より苗を取出すものである。そして縦送りカム(59a)(59b)が[1]から[2]位置に移動変化するとき、前記回転子(107)によるロック体(108)のロックを解除すると共に、縦送り従動カム(99)を動作させてカム(59a)(59b)が[2]位置まで移動するときには縦送りを終了させるもので、前記苗載台(21)の左右横送り端のタイミングとこの縦送りカム(59a)(59b)の[2]位置の縦送り終了のタイミングを一致させるように構成している。
【0026】而して苗トレイ(22)が200穴(10×20)の場合5ポット分、288穴(12×24)の場合6ポット分の横送りが行われるものであるが、図25に示す如く6ポットの偶数の場合苗載台(21)の横送り端と縦送りカム(59a)(59b)の[2]位置の縦送り終了のタイミングが一致するものであるが、図24に示す如く5ポット分の奇数の場合縦送りカム(59a)(59b)のタイミング位置は180度反対方向の[4]位置となるため、縦送り動作が行われない。したがって奇数ポットの横送りを行う場合には左右の縦送りカム(59a)(59b)の位相を180度異ならせて、奇数ポットの横送りの場合でも図24仮想線に示す如く、縦送りカム(59a)(59b)の[2]位置の縦送り終了のタイミングに合せた横送りを行うように構成している。
【0027】図21、図22は左右縦送りカム(59a)(59b)のうち、左右一方の縦送りカム(59a)の位相を180°変更可能に設けて、偶数・奇数のポットの何れのトレイ(22)に適応させるもので、左右の縦送りカム(59a)(59b)は縦送り軸(58)に固設する左右各1対のブラケット(117a)(117b)・(118a)(118b)に縦送りローラ(121)を先端に有する縦送り体(122)を長孔(119)及び調節ボルト(120)を介し突出作用長さ調節自在に取付けるもので、前記縦送り体(122)は平面視門形形状でこの先端開口部にローラ軸(123)を介し縦送りローラ(121)を取付けると共に、基端連結部に側面視半円状の切欠(122a)を形成して、縦送り軸(58)に切欠(122a)を係合させるように構成している。
【0028】また縦送り軸(58)の軸端側のブラケット(117a)(117b)は180°対称形状に形成して、軸(58)を中心とした前記長孔(119)の反対方向にも長孔(119a)設けて、縦送り体(122)をこの長孔(119a)に取付けることによって、もう一方のブラケット(118a)(118b)に取付ける縦送り体(122)とは180度位相を異ならせて、横送りポット数が奇数となるトレイ(22)の横送りに縦送りのタイミングを一致させるように構成している。
【0029】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、横送りされる苗載台(21)の苗トレイ(22)から苗取出爪(23)によって順次取出した苗(N)を苗植付爪(25)に受継いで植付ける移植機において、苗トレイ(22)の横送り1行程の偶数及び奇数のポット数にタイミングを対応させて苗トレイ(22)の縦送りを行う縦送り手段(59)を設けたものであるから、横送り1行程の偶数及び奇数のポット数に容易に苗トレイ(22)の縦送りを同調させて苗取り精度を向上させることができるものである。
【0030】また、苗トレイ(22)の左右横送り端で縦送りを行う縦送りカム(59a)(59b)を備えた縦送り手段(59)にあって、奇数と偶数のポット数で縦送りカム(59a)(59b)の位相を異ならせるように設けたものであるが、例えば奇数のポット数の場合苗トレイ(22)の左右横送り端で作動する左右縦送りカム(59a)(59b)のうち、片側カム(59a)の取付位相を180度異ならせて、苗トレイ(22)の左右横送り端にタイミングを合わせた適正な苗トレイの縦送りを可能とさせることができるものである。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【識別番号】000125853
【氏名又は名称】株式会社 神崎高級工機製作所
【出願日】 平成9年(1997)10月15日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 忠治
【公開番号】 特開平11−113328
【公開日】 平成11年(1999)4月27日
【出願番号】 特願平9−299471