| 【発明の名称】 |
移植機における土圧感知装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】石飛 芳夫
【氏名】塚原 譲
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| 【要約】 |
【課題】感知リンク機構に、フロートを上方向に向けて付勢する弾性機構を設け、フロートに作用する感知荷重を一定にする。
【解決手段】乗用田植機1は、フロート14を有する植付部10が、油圧シリンダ装置19により昇降自在に支持されていて、この油圧シリンダ装置19を制御する油圧制御バルブ35は、感知リンク機構15を介してフロート14に連結されている。そして、油圧制御バルブ35は、フロート14に作用する土圧荷重に基づき制御されるようになっており、また感知リンク機構15の植付部10側には、弾性機構78が設けられている。この弾性機構54により、例えば植付部10に施肥機等が付設された場合においても、フロート14には常に上向き方向の弾性力が付与され、この弾性力により施肥機等のノズルによる上動抵抗が吸収され、該フロート14には略々一定の感知荷重が付与される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体に、圃場面に接地されて移動する接地体を有する作業部を、昇降リンク機構を介して油圧シリンダ装置により昇降支持すると共に、該油圧シリンダ装置を制御する油圧制御バルブを、感知リンク機構を介して前記接地体に連結して、該接地体に作用する土圧荷重に基づく接地体の上下移動により前記油圧制御バルブを制御し、前記作業部にて圃場面に苗を移植する移植機において、前記感知リンク機構を機体前後方向に沿って配置すると共に、該感知リンク機構の前記作業部側に、前記接地体を上方向に向けて付勢する弾性機構を設けた、ことを特徴とする移植機における土圧感知装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、乗用田植機等の移植機に関し、詳しくはフロートに作用する土圧荷重に基づき油圧制御バルブを介して作業部を昇降制御し、適正な移植作業を可能とする移植機における土圧感知装置に関する。 【0002】 【従来の技術】乗用田植機等の移植機は、一般に手動位置及び自動位置に操作し得る昇降制御レバーを備えていて、該レバーの手動操作により植付部を昇降制御すると共に、該レバーの自動位置にて、植付部のフロートに作用する土圧を感知して適正植付位置になるように植付部を油圧にて自動昇降制御を行う。 【0003】ところで、圃場面の泥土が軟らかい場合は、一般にフロート前部が下がりぎみになると共に、もぐり込んで泥押しを起こすので、植付部は沈み込んで植付け深さが深くなりすぎる。反対に、圃場面の泥土が硬い場合は、フロート前部が上がりぎみとなって、植付部は浮き上って植付け深さが浅くなると共に、土塊等により頻繁に上下スイングを起こし易い。 【0004】このような不具合を解消すべく、例えば特公平2−58892号公報や実公昭59−30659号公報に記載の技術のように、フロートの感知荷重を変更して対応するようにしたものが知られている。 【0005】この従来例によれば、泥土が軟らかい場合は、フロートを圃場面方向に付勢しているスプリングの張力を弱くして、わずかな土圧によってもフロートが上動可能として鋭い感度でフロートの上下動を制御できるようにし、また、泥土が硬い場合は、前記スプリングの張力を強くして、フロートの上動抵抗を大きくして、大きな土圧でなければフロートが上動しないようにして鈍い感度でフロートの上下動を制御するようにしている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例によると、フロートを圃場面方向に付勢するスプリングをフロート近傍に配置し、このスプリングの付勢力をリンク機構を介してフロートに連結し、更に調節レバーの操作により前記スプリングの張力を変更するものであるため、部品点数が増加すると共に構造が複雑になるという課題があった。 【0007】また、フロートの感知荷重は、フロート重量にリンク抵抗等が加わった荷重であり、また機体に施肥機等が装着されている場合は、フロートに固定されかつ土中に挿入されて走行する施肥用ノズルの重量、及び、フロート滑走に伴い該ノズルに加わる抵抗によりフロート前部が圃場面に押し付けられるため、フロートの感知荷重に変動が生じる。そのため、圃場面において植付部側を一定条件に保つことが難しく、植付け性能を向上させるためには、フロートの感知荷重をある程度安定させる必要があった。 【0008】本発明は、斯かる課題を解消するためになされたもので、その目的とするところは、油圧制御バルブと接地体とを連結する感知リンク機構に、接地体を上方向に向けて付勢する弾性機構を設けることにより、接地体に作用する感知荷重を略々一定にし得る移植機における土圧感知装置を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、本発明は、走行機体(5)に、圃場面に接地されて移動する接地体(14)を有する作業部(10)を、昇降リンク機構(8)を介して油圧シリンダ装置(19)により昇降支持すると共に、該油圧シリンダ装置(19)を制御する油圧制御バルブ(35)を、感知リンク機構(15)を介して前記接地体(14)に連結して、該接地体(14)に作用する土圧荷重に基づく接地体(14)の上下移動により前記油圧制御バルブ(35)を制御し、前記作業部(10)にて圃場面に苗を移植する移植機(1)において、前記感知リンク機構(15)を機体前後方向に沿って配置すると共に、該感知リンク機構(15)の前記作業部(10)側に、前記接地体(14)を上方向に向けて付勢する弾性機構(78)を設けた、ことを特徴とする。(作用)以上の発明特定事項により、作業部(10)は油圧シリンダ装置(19)により昇降自在に支持されていて、この油圧シリンダ装置(19)を制御する油圧制御バルブ(35)は、感知リンク機構(15)を介して接地体(14)に連結され、この接地体(14)に作用する土圧荷重に基づく該接地体(14)の上下移動により制御されるようになっている。 【0010】前記感知リンク機構(15)は、機体の前後方向に沿って配置されていて、この感知リンク機構(15)の作業部(10)側に設けられた弾性機構(78)により、接地体(14)には常時上方向に向けた付勢力が付与される。このため、例えば作業部(10)に施肥機等が付設された場合においても、前記弾性機構(54)により、接地体(14)には常に上向き方向の弾性力が付与されるから、この弾性力により施肥機等のノズルによる上動抵抗が吸収され、該接地体(14)には略々一定の感知荷重が付与されることになる。 【0011】なお、上述したカッコ内の符号は図面を参照するために示すものであって、本発明の構成を何ら限定するものではない。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。 【0013】図1は、本発明を適用した乗用田植機の全体側面図であり、同図に示すように、乗用田植機1は、前輪2及び後輪3により支持された走行機体5を有しており、該走行機体5にはその前方部分にエンジン6が搭載されていて、前後輪2,3の略々中間位置にシート7を有する運転席9が配設されている。この運転席9には、機体走行速度を制御するエンジンスロットルレバー74と、植付クラッチの入切を行う植付クラッチレバー70とが配設されている(図2参照)。 【0014】前記走行機体5の後方には、植付部(作業部)10が、アッパリンク8aとロアリンク8bを有する昇降リンク機構8により昇降自在に支持され、該植付部10には多数の植付杆11、フロー卜(接地体)14、及びマット苗を載置し得る苗載せ台12が備えられている。なお、この植付部10は、昇降リンク機構8の後端部のリンク支え枠55(図2参照)に設置されたローリング軸(図示せず)により、ローリング自在とされている。 【0015】また、前記走行機体5の前部に設けられたミッションケース16と前記昇降リンク機構8との間には、油圧シリンダ装置19が配設されており、この油圧シリンダ装置19は油圧制御バルブ35の作動に基づき伸縮して、前記植付部10を昇降制御する。 【0016】この油圧制御バルブ35は、ロータリスプールバルブからなり、図1及び図2に示すように、運転席9の下方に配置されていて、そのスプールと一体の軸35aにアーム37が取り付けられている。このアーム37が、後述する感知リンク機構15を介して前記フロー卜14に連結され、該フロート14に作用する土圧変動に基づき前記油圧制御バルブ35が自動的に制御されて、前記油圧シリンダ装置19が伸縮するようになっている。 【0017】前記フロート14は、図2に示すように、その後部を、伝動ケース61の下部に設けられた軸58を中心として一体的に回動可能なアーム57,59を介して回動可能に軸着され、その前部には感知プレート62が枢支・連結されている。また、前記伝動ケース61に設けられた支点軸67には、植付け深さ調節レバー68およびブラケット66が一体固定されており、更に該ブラケット66と前記アーム57とがピン結合されていて、前記植付け深さ調節レバー68を手動操作することにより、前記フロート14はその上下位置が調整可能とされている。 【0018】なお、詳細な説明は省略するが、前記植付け深さ調節レバー68を上下に操作してフロート14を上方または下方に調節すると、その支点軸67が回転すると共に連結ロッド65が移動し、これにより揺動アーム75の回動支点60が昇降リンク機構8の連結軸21を中心として上下に移動する。 【0019】前記感知プレート62は、図3に示すように、下端部がフロート14に連結ピン62aにて枢支されており、かつその上端近傍に長孔62bが形成されている。また、該感知プレート62の上端部分にはボーデンワイヤ71が固定されており、該ワイヤ71のインナワイヤ71aに固定されたピン72が前記長孔62bに嵌入している。 【0020】ここで、本実施の形態においては、前記感知リンク機構15を機体前後方向に沿って配置すると共に、該感知リンク機構15の前記作業部10側に、前記接地体14を上方向に向けて付勢する弾性機構を設けた、ことを特徴としている。 【0021】すなわち、図3において、前記感知リンク機構15は機体前後方向に沿って配置されていて、前記感知プレート62と、該感知プレート62に揺動アーム75を介して連結された感知ロッド39と、該感知ロッド39にリンク比調整部20を介して連結された連牽リンク42とを有し、この連牽リンク42の他側は前記油圧制御バルブ35に連結されている。 【0022】また、前記揺動アーム75は、回動支点60を中心として一体的に揺動可能な二又状のアーム75a,75bから成り、該アーム75a,75bは、昇降リンク機構8の後部で機体左右側のロアリンク8b,8bを連結している連結軸21に装着された連結プレート23により、該連結軸21に近接配置されている。このため、前記回動支点60は、昇降リンク機構8の連結軸21に対し、前記回動支点60と連結軸21との間の寸法に等しい半径で回動自在とされている。 【0023】そして、前記感知プレート62と一方のアーム75aとは、該感知プレート62の長孔62bに嵌入されたピン72を介して連結されていて、該アーム75aは、前記連結軸21に当接しないように円弧状に湾曲形成されている。また、他方のアーム75bの先端には、ピン32を介して前記感知ロッド39が連結されている。 【0024】以上により、前記揺動アーム75の一方のアーム75aの先端側は、ピン72を介して前記感知プレート62に連結され、また他方のアーム75bの先端側は、ピン32を介して前記感知ロッド39に連結されていて、これら両連結部72,32は前記連結軸21に対し、略々上下方向に離間して配置されている。 【0025】一方、前記ピン72には前述のボーデンワイヤ71が連結され、該ワイヤ連結ピン72とフロート連結ピン62aの間にはスプリング76が張設されていて、該スプリング76はインナワイヤ7laを張って、前記ワイヤ連結ピン72とフロート連結ピン62aとの間の長さからなる感知プレート62の作用長を位置決め設定している。 【0026】次に、前記感知ロッド39は、長手方向の中央側に細長状のロッド部材を有し、該ロッド部材の後端にはリンク金具40が一体的に取り付けられ、前部にはピン継手部38が取り付けられている。前記リンク金具40は、その一側中央寄りにピン40aが植立され、他側端部には長孔40bが形成されている。そして、前記長孔40bには、揺動アーム75bの先端に固着されたピン32が嵌入され、このピン32と前記ピン40aとの間にスプリング41が張設されている。 【0027】また、前記感知ロッド39の植付部10側には、弾性機構54が設けられていて、この弾性機構54は、前記感知ロッド39の後部に固定されたバネ取付金具77と、前記連結プレート23の前部に形成されたバネ取付孔23aと、該バネ取付孔23aと前記バネ取付金具77に穿設された多数の小孔77aとの間に張設されたスプリング78とを有している。このスプリング78は、前記フロート14を常時上方向に向けて付勢する役目をなす。 【0028】前記リンク比調整部20は、感知ロッド39と連牽リンク42とを連結する変換レバー22を有し、該変換レバー22の揺動側先端と感知ロッド39のピン継手部38とがピン27にて回動可能に軸着されている。また、前記変換レバー22の基端側は、枢支連結部17によりロアリンク8bに回動可能に軸着されている。 【0029】前記変換レバー22には、その長手方向に沿って複数個の穴22aが穿設されており、該穴22aに挿入されるピン46により前記連牽リンク42の一端が取り付けられている。このピン46は、抜き差しにより自由にその差し込み位置を変えることができるが、例えばアクチュエータを介して自動的にピン46の差し込み位置を変更制御することもできる。 【0030】前記連牽リンク42の他端は、前述のようにピン43を介して油圧制御バルブ35のアーム37に連結されている。更に、前記連牽リンク42の中間部にはピン44が植設されていて、該ピン44には戻しスプリング45が張設され、該戻しスプリング45により前記連牽リンク42は常時フロート14の下げ方向に付勢されている。 【0031】以上により、前記フロート14に作用する土圧荷重は、前記リンク比調整部20を介して所定比率に変更され、該変更後のフロート感知荷重にて前記油圧制御バルブ35が制御される。 【0032】すなわち、前記リンク比調整部20において、中間のピン46の抜き差しにより変換レバー22と連牽リンク42との連結点を変更すると、枢支連結部17を中心とする感知ロッド39に加わる荷重(フロート14感知荷重)と連牽リンク42に伝達される荷重とが連結点に応じて変更される。 【0033】例えば、図3において、変換レバー22の枢支連結部17と先端のピン27との距離をR、枢支連結部17と中間のピン46との距離をrとすると、感知ロッド39に加わる荷重(フロート14の感知荷重)と連牽リンク42に伝達される荷重との比は、r/Rとなり、感知ロッド39に加わる荷重は拡大されて連牽リンク42に伝達される。 【0034】これを、フロート14の感知荷重の観点からみると、フロート14を下げ方向に付勢している戻しスプリング45の付勢力をPとした場合、感知ロッド39にはP・r/Rに縮小された荷重が伝達され、この荷重(P・r/R)に比例した荷重がフロート14の下げ方向に作用する(但し、フロート自身の重量とリンク間の摩擦は除く)。 【0035】これに対し、前記リンク比調整部20におけるリンク比を変えない場合(リンク比=R/R)は、戻しスプリング45の付勢力Pがそのまま感知ロッド39に伝達されるから、前記のようにリンク比を変えると、該リンク比を変えない場合に比較して、より小さい荷重がフロート14の下げ方向に作用する。従って、リンク比を変えると、フロート14は小さな土圧荷重によつても上方移動が可能となり、こうしてフロート感知荷重が変更される。 【0036】なお、以上において、前記リンク比調整部20のリンク比調整により、土圧感知感度やフロート感知荷重が変更されても、フロート14の滑走姿勢は何ら変化しない。 【0037】次に、前記フロート14には、ワイヤ部材71を介して感度調節レバー50が接続され、この感度調節レバー50の操作により、前記フロート前部の上下位置が変更自在とされている。 【0038】すなわち、前記感知プレート62の長孔62bに嵌入されたワイヤ連結ピン72は、インナワイヤ71bを介して感度調節レバー50の基部側の作動部50aに連結されている。そして、この感度調節レバー50の操作により、前記作動部50aは回動支点51を中心として回動し、これによりインナワイヤ71bが伸縮操作される。こうして、前記フロート14前部の上下位置が変更され、フロート14の滑走姿勢が変更される。 【0039】従って、前記感度調節レバー50の操作によりフロート14の滑走姿勢を変更することができると共に、前記リンク比調整部20によりフロート14に作用する土圧荷重を所定比率に変更し、該変更後のフロート荷重にて前記油圧制御バルブ35を制御するようにすれば、フロート感知荷重に合わせてフロート姿勢を自由に設定することができる。 【0040】更に、図3において、前記感度調節レバー50にはワイヤ24が接続され、該ワイヤ24の他端は、戻しスプリング45を介して前記連牽リンク42に植立されたピン44に接続されている。前記戻しスプリング45は、油圧制御バルブ35を常時フロート14の下げ方向に付勢する役目をなす。 【0041】すなわち、前記ワイヤ24は、図4に示すように、内部にインナワイヤ24aを有し、該インナワイヤ24aの一端に連結金具25が取り付けられ、他端にヒンジ部26が取り付けられている。そして、前記連結金具25には、丸穴28と長円孔29が形成されていて、この長円孔29を介して該連結金具25は感度調節レバー50の突起50bに係止されている。 【0042】なお、前記丸穴28にはスロットルワイヤ73の一端が連牽されており、このワイヤ73の他端はエンジンスロットルレバー74に接続されている。 【0043】以上により、前記感度調節レバー50を傾動操作すると、その作動部50aも回動支点51を中心として揺動するため、この作動部50aに連結されたボーデンワイヤ71を介して前記フロート14前部の上下位置が変更される。また、これと同時に、この感度調節レバー50の突起50bに係止されたワイヤ24が、連結金具25の長円孔29の長さ範囲で移動することにより、前記戻しスプリング45の付勢力が変更される。 【0044】この戻しスプリング45の付勢力の変更は、前記連牽リンク42とリンク比調整部20、及び感知ロッド39等を介してフロート14に伝達され、フロート感知荷重が変更される。 【0045】これにより、前記フロート14の滑走姿勢の変更と、戻しスプリング45によるフロート14の感知荷重の変更とを可能としたので、例えば、軟らかい田面ではフロート感知荷重を軽減すると共に感知ポイントを早くし、硬い田面ではフロート感知荷重を重くすると共に感知ポイントを遅らせることにより、硬い田面から軟らかい田面に至るまで適応範囲を広げることができる。 【0046】次いで、上述した本実施の形態の作用について説明する。 【0047】図示しない昇降制御レバーを自動位置に操作すると、フロート14に作用する土圧に基づき、揺動アーム75を介して感知リンク機構15により油圧制御バルブ35が制御される。即ち、植付部10が適正植付位置にある場合、油圧制御バルブ35の作動軸35aを介して図示しない制御プレー卜が固定位置にあり、油圧制御バルブ35をホールドして植付部10をその位置に保持する。 【0048】この状態から、植付部10が田面に対して上昇してフロート14に作用する土圧が減少すると、フロート14の前方が下がり、該動きは感知プレート62及び長孔62bの所定位置に位置決めされているピン72を介して揺動アーム75aに反時計方向の回転として伝えられ、更に回動支点60を介して揺動アーム75bも同方向に回転して感知ロッド39を左方向に押圧する。 【0049】なお、植付作業に先立ち、予めリンク比調整部20のリンク比をピン46の抜き差しにより調整しておくが、この例では田面が軟らかい場合として、ピン46を変換レバー22の長手方向の中間位置に位置決めしておく。 【0050】このときの感知ロッド39の左方向への押圧力は、枢支連結部17を中心として変換レバー22を反時計方向に回転させる。すると、枢支連結部17を中心とする感知ロッド39の反時計方向への回動量と、連牽リンク42の同方向への回動量との比はR/rとなり、感知ロッド39の回動量は縮小されて、連牽リンク42に図面左方向への移動量として伝達される。 【0051】更に、この連牽リンク42に伝達された図面左方向への移動量は、ピン43を介してアーム37に伝達され、油圧制御バルブ35の作動軸35aを時計方向に回転させて、油圧制御バルブ35を、油圧シリンダ装置19内の油を排出するように切換え、該シリンダ装置19を収縮して植付部10を下げる。 【0052】また反対に、植付部10が下降してフロート14に作用する土圧が増大すると、フロート14の前方が持上り、該動きは感知プレート62、揺動アーム75a,75b、及び感知ロッド39を介して、変換レバー22を枢支連結部17を中心として時計方向に回動させる。この変換レバー22の回動により、連牽リンク42に図面右方向への移動量として伝達され、更に該連牽リンク42とピン43を介してアーム37に伝達され、油圧制御バルブ35の作動軸35aを反時計方向に回転させて、油圧制御バルブ35は油圧シリンダ装置19に圧油を圧送するように切換えられ、該シリンダ装置19のロッドを伸張して植付部10を適正位置まで上昇させる。 【0053】以上において、植付部10に施肥機等が付設されたとしても、感知リンク機構15の植付部10側に設けられた弾性機構54により、フロート14には常に上向き方向の弾性力が付与されるから、この弾性力により施肥機等のノズルによる上動抵抗を吸収して該フロート14には略々一定の感知荷重が付与されることになり、よって略々一定の植付け深さにて移植作業を行うことができる。 【0054】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、作業部に施肥機等が付設されたとしても、前記弾性機構により接地体には常に上向き方向の弾性力が付与されるから、この弾性力により施肥機等のノズルによる上動抵抗を吸収して該接地体には略々一定の感知荷重が付与されるため、略々一定の植付け深さにて移植作業を行うことができる。 【0055】また、植付け深さを上下変更したとしても、前記弾性機構の弾性力はほとんど変動することがないため、接地体の感知荷重に及ぼす影響は少なく該感知荷重は略々一定に保持される。 【0056】更に、前記弾性機構の装着位置から接地体に至る途中にリンク抵抗が発生したとしても、最終的にはこれらのリンク抵抗は前記弾性機構の弾性力にて打ち消すことができるため、接地体の感知荷重は安定化する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月30日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】近島 一夫
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| 【公開番号】 |
特開平11−103624 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月20日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−267327 |
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