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【発明の名称】 自走式播種装置
【発明者】 【氏名】高木 忠夫

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前後に並設した左右一対の前側走行車輪45および後側走行車輪47と、該前側走行車輪45と後側走行車輪47の間に設けた種子供給ホッパー2と、種子供給ホッパー2の下部に設けた外周面に種子嵌合凹部7を有する横軸繰出ロール6と、前記種子供給ホッパー2と前記横軸繰出ロール6との間の供給口8を閉塞する閉塞位置と供給口8を開口させる開口位置とに開閉するシャッター20と、該シャッター20を開閉させるリンク機構40を有する自走式播種装置において、前記前側走行車輪45と後側走行車輪47の何れか一方または両方および前記横軸繰出ロール6はモータ50により駆動回転するようにし、前記シャッター20は、リンク機構40の一部をバネ41により付勢して閉塞位置に保持する構成とした自走式播種装置。
【請求項2】 請求項1において、前記横軸繰出ロール6は、前記モータ50から横軸繰出ロール6に至る伝達経路中にワンウェイクラッチ53を設け、播種装置1が前進しているときのみ回転するようにした自走式播種装置。
【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記リンク機構40用の操作レバー30は後側部32と前側部33により側面視V形状に形成し、後側部32の後端を軸34によりフレーム11に軸装し、操作レバー30にはリンク機構40の上部横軸部29が係合する後側部32の長さ方向に長く形成した閉鎖用溝35と閉鎖用溝35に対して上側直角方向に屈曲して形成した開口用溝36と、閉鎖用溝35と開口用溝36が交わる上側内周面の角部37を有する係合長孔31を形成し、操作レバー30を回動させたとき、前記角部37が常時閉鎖用溝35と開口用溝36に対して下方に位置するように形成した自走式播種装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、播種装置を走行させて種子を播種する自走式播種装置に係るものである。
【0002】
【従来技術】従来公知の実開昭54ー115311号公報には、前後に並設した左右一対の前側走行車輪および後側走行車輪と、該前側走行車輪と後側走行車輪の間に設けた種子供給ホッパーと、種子供給ホッパーの下部に設けた外周面に種子嵌合凹部を有する横軸繰出ロールと、前記種子嵌合凹部に嵌合する閉塞位置と種子嵌合凹部より離脱する開口位置とに開閉するシャッターと、該シャッターを開閉させるリンク機構を有する自走式播種装置について記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記公知例は、手動により播種装置を走行させるので、長時間の作業はできないという課題がある。また、この播種装置にモータを取付けても、操作レバーの操作構成がリンク機構を操作してシャッターを閉塞位置にすると、操作レバーを操作しない限りシャッターは閉塞位置より離脱しないため、誤操作によって動力走行させると、閉塞位置のシャッターあるいは横軸繰出ロールが破損するという課題がある。
【0004】
【発明の目的】駆動式の走行車輪および繰出ロールを有する自走式播種装置の提供、連続播種作業の容易化、シャッターの破損防止、操作性の向上、作業効率の向上。
【0005】
【課題を解決するための手段】よって、本発明は、前後に並設した左右一対の前側走行車輪45および後側走行車輪47と、該前側走行車輪45と後側走行車輪47の間に設けた種子供給ホッパー2と、種子供給ホッパー2の下部に設けた外周面に種子嵌合凹部7を有する横軸繰出ロール6と、前記種子供給ホッパー2と前記横軸繰出ロール6との間の供給口8を閉塞する閉塞位置と供給口8を開口させる開口位置とに開閉するシャッター20と、該シャッター20を開閉させるリンク機構40を有する自走式播種装置において、前記前側走行車輪45と後側走行車輪47の何れか一方または両方および前記横軸繰出ロール6はモータ50により駆動回転するようにし、前記シャッター20は、リンク機構40の一部をバネ41により付勢して閉塞位置に保持する構成とした自走式播種装置としたものである。よって、本発明は、前記横軸繰出ロール6は、前記モータ50から横軸繰出ロール6に至る伝達経路中にワンウェイクラッチ53を設け、播種装置1が前進しているときのみ回転するようにした自走式播種装置としたものである。よって、本発明は、前記リンク機構40用の操作レバー30は後側部32と前側部33により側面視V形状に形成し、後側部32の後端を軸34によりフレーム11に軸装し、操作レバー30にはリンク機構40の上部横軸部29が係合する後側部32の長さ方向に長く形成した閉鎖用溝35と閉鎖用溝35に対して上側直角方向に屈曲して形成した開口用溝36と、閉鎖用溝35と開口用溝36が交わる上側内周面の角部37を有する係合長孔31を形成し、操作レバー30を回動させたとき、前記角部37が常時閉鎖用溝35と開口用溝36に対して下方に位置するように形成した自走式播種装置としたものである。
【0006】
【実施例】本発明の一実施例を図により説明すると、1は播種装置であり、上部に種子供給ホッパー2を設け、種子供給ホッパー2の下部は倒八状に流穀板34、4に形成し、一方の流穀板流穀板3には振動板5の基部を回動自在に取付け、振動板5の先端は横軸回転の横軸繰出ロール6の上部外周面に接触させる。横軸繰出ロール6は、その外周面には該ロール6の母線方向に平行な横溝形状の種子嵌合凹部7を所定間隔を置いて全周に形成する。
【0007】前記流穀板4の先端と横軸繰出ロール6の外周面との間には供給口8を形成し、供給口8には繰出量調節体9を設ける。繰出量調節体9はブラシにより形成し、繰出量調節体9には屈曲したアーム10の先端を固定し、アーム10の基部は、播種装置1のフレーム11側に軸装した軸12に固定する。軸12には前側に突き出るアーム13の基部を固定し、アーム13の先端には調節軸14の下端を横軸15により取付け、調節軸14の中間部を横軸16に螺合させる。横軸16は取付板17に回転のみ自在に軸装し、調節軸14は回転すると、アーム13およびアーム10を軸12中心に回動させ、繰出量調節体9と横軸繰出ロール6の外周面との間隔を広狭に調節する。18は調節軸14を回転させるダイヤルである。
【0008】しかして、繰出量調節体9の下方には、供給口8を開閉させるシャッター20を設ける。また、シャッター20は、上部を側面視L型に屈曲させ、前記種子嵌合凹部7に嵌合する嵌合屈曲部21に形成し、嵌合屈曲部21を横軸繰出ロール6の種子嵌合凹部7に嵌合させて回転を停止させる作用も期待している。シャッター20は、前記嵌合屈曲部21の下方には下方に至るに従い前側に位置するように傾斜した上側傾斜部22に形成し、上側傾斜部22の下方には下方に至るに従い後側に位置するように傾斜した下側傾斜部23に形成して側面視「く」の字形状に形成し、下側傾斜部23の下端には側面視L型に屈曲させた下部屈曲部24に形成し、下部屈曲部24には左右に夫々下部横軸25を固定し、各下部横軸25を前記フレーム11に軸装してシャッター20を回動自在に取付ける。
【0009】前記上側傾斜部22の左右両側の下端には夫々操作用ロッド26の下部横軸部27を固定する。下部横軸部27は左右方向であり、下部横軸部27の外端は上方向に屈曲させて縦軸部28に形成し、縦軸部28の上端は外方に屈曲させて前記下部横軸部27と並行の上部横軸部29に形成する。左右の上部横軸部29には、操作レバー30の係合長孔31を挿通する。操作レバー30は後側部32と前側部33により側面視V形状に形成し、後側部32の後端を軸34によりフレーム11に軸装する。
【0010】前記係合長孔31は、後側部32の長さ方向に長く形成した閉鎖用溝35と閉鎖用溝35に対して上側直角方向に屈曲して形成した開口用溝36と、閉鎖用溝35と開口用溝36が交わる上側内周面の角部37により形成し、操作レバー30を軸34中心に回動させたとき、前記角部37が常時閉鎖用溝35と開口用溝36に対して下方に位置するように形成する。それゆえ、前記操作用ロッド26と操作レバー30の係合長孔31によりシャッター20を開閉させるリンク機構40を構成することになる。
【0011】しかして、操作用ロッド26の上部横軸部29とフレーム11の間には操作レバー30を上方に回動するように付勢するバネ41を設け、シャッター20は、リンク機構40の一部をバネ41により付勢して閉塞位置に保持するように構成する。そして、閉鎖用溝35と開口用溝36と角部37は、操作レバー30を軸34中心に回動させたとき、常時閉鎖用溝35と開口用溝36に対して下方に位置するようにしているので、上部横軸部29は角部37を境に閉鎖用溝35と開口用溝36との何れかにのみ係合し、係合するときは角部37を死点として所謂死点越えになるように構成され、操作レバー30は開口位置より単に上方回動させると、シャッター20を閉鎖位置にし、また、単に下方回動させると開口位置に切替えうると共に、夫々の状態にロックする。
【0012】しかして、前記フレーム11の前側に左右一対の前側走行車輪45の回転軸46を軸装し、前記フレーム11の後側に左右一対の後側走行車輪47の走行走行回転軸48を軸装し、走行回転軸48の一端には受動歯車49を設け、受動歯車49にはモータ50の出力歯車51の間にチエン52を掛け回す。走行回転軸48の他端にはワンウェイクラッチ53を設けた中間歯車54を設け、前記横軸繰出ロール6のロール回転軸55に設けたロール受動歯車56の間にチエン57を掛け回し、横軸繰出ロール6は播種装置1が前進しているときのみ回転し、播種装置1を後進させたときは回転させない。前記前側走行車輪45および後側走行車輪47は、育苗用容器60の側壁61上面に載置して走行し、側壁61の上縁に当接するフランジ部62を設ける。前記播種装置1は、育苗用容器60の側壁61上を走行して播種するものであり、実施例では、育苗用容器60に種子63を播種して水耕栽培により育苗し、前記育苗用容器60は左右幅300mm程度で長さ方向を5m 程度に長く形成することにより、一枚の長いロングマット苗と当業者が呼ぶ苗を得る。また、育苗用容器60内には、不織布等により形成した床部材64を敷設し、育苗用容器60は前後方向に、前後何れか一方から供給した水が何れか他方より排出するように僅かに傾斜させると、育苗用容器60内に水が滞留せず育苗が良好になって好適である。
【0013】
【作用】次に作用を述べる。操作レバー30を上方回動させると、操作用ロッド26の上部横軸部29はバネ41により常時下部横軸25中心に上方回動するように付勢されているから、上部横軸部29が係合長孔31の角部37を過ぎると、閉鎖用溝35に侵入し、操作用ロッド26は下部横軸25中心に上方(後方)回動し、これによりシャッター20も下部横軸25中心に後方回動して、シャッター20の上端の嵌合屈曲部21が横軸繰出ロール6の種子嵌合凹部7に嵌合し、閉塞状態にする。
【0014】この状態で、種子供給ホッパー2に種子を投入し、前側走行車輪45および後側走行車輪47を育苗用容器60の側壁61上に載置する。次に、前記と反対に操作レバー30を下方回動させると、上部横軸部29が係合長孔31の角部37を過ぎると、開口用溝36に侵入し、操作用ロッド26は下部横軸25中心に下方(前方)回動し、これによりシャッター20も下部横軸25中心に前方回動して、シャッター20の上端の嵌合屈曲部21が横軸繰出ロール6の種子嵌合凹部7より離脱して、開口状態にする。この状態で、前進スイッチを入りにすると、モータ50に通電して播種装置1は前進しながら、横軸繰出ロール6を回転させ、種子供給ホッパー2内の種子は流穀板4および振動板5上を流下して供給口8より横軸繰出ロール6の外周上面にいたり、種子は各種子嵌合凹部7に嵌合して横軸繰出ロール6と共回りし、種子嵌合凹部7に嵌合しない余分な種子は繰出量調節体9により除去され、種子嵌合凹部7に嵌合した種子が育苗用容器60内に落下して播種される。
【0015】育苗用容器60の終端に播種装置1がいたると、前進スイッチを切り、モータ50への通電を断って播種装置1の走行を停止させる。次に、前記したように次の育苗用容器60の側壁61上に播種装置1を載置する。このとき、前進スイッチに代えて、後進スイッチを入りにすると、モータ50に通電して播種装置1を後進させるが、播種装置1の回転はワンウェイクラッチを介して横軸繰出ロール6に伝達しているから、横軸繰出ロール6を回転させることなく、所望位置にまで播種装置1を後進走行させ、後進スイッチを切りにして播種装置1の走行を停止させ、あらためて前進スイッチを入りにして播種装置1を前進させて播種する。
【0016】したがって、モータ50により前後進するように構成した播種装置1でありながら、前進走行のみ播種できるから、僅かに後進させるときまで一々シャッター20を閉めなくても、播種することはなく、操作性を向上させ、播種装置1の育苗用容器60に対する位置合わせを容易にする。この場合、前記シャッター20は操作用ロッド26の上部横軸部29をバネ41により牽引して閉塞状態を保持しているから、誤って、シャッター20を閉状態で播種装置1を前進させても、シャッター20の嵌合屈曲部21はバネ41の弾力に抗して横軸繰出ロール6の種子嵌合凹部7に押されて前側回動させられるだけで、破損することはない。したがって、モータ50により動力走行する播種装置1でありながらシャッター20を設けることができる。
【0017】しかして、操作レバー30の閉鎖用溝35と開口用溝36と角部37は、操作レバー30を軸34中心に回動させたとき、角部37が常時閉鎖用溝35と開口用溝36に対して下方に位置するようにし、閉鎖用溝35と開口用溝36は側面視V形状にしているから、操作レバー30は開口位置より単に上方回動させるとシャッター20を閉鎖位置にし、また、単に下方回動させると開口位置に切替えることができ、操作性を頗る向上させる。また、操作レバー30の閉鎖用溝35と開口用溝36と角部37は、操作レバー30を軸34中心に回動させたとき、角部37が常時閉鎖用溝35と開口用溝36に対して下方に位置するようにしているので、上部横軸部29は角部37を境に閉鎖用溝35と開口用溝36との何れかにのみ係合し、係合するときは角部37を死点として所謂死点越えになるから、確実にロックされ、別途ロック装置を不要とし、かつ、前記バネ41の作用によりロックするので、誤操作によって播種装置1を前進させても、シャッター20は退避させることができる。
【0018】しかして、育苗用容器60内にて育苗すると、発生した根が絡んでマット状になって苗マットを構成するが、苗マットは育苗用容器60の左右幅で形成され、切断することなく、所望長さの苗マットを得ることができ、移植機に合わせた長さの苗マットを得ることができる。
【0019】
【効果】本発明は、前後に並設した左右一対の前側走行車輪45および後側走行車輪47と、該前側走行車輪45と後側走行車輪47の間に設けた種子供給ホッパー2と、種子供給ホッパー2の下部に設けた外周面に種子嵌合凹部7を有する横軸繰出ロール6と、前記種子供給ホッパー2と前記横軸繰出ロール6との間の供給口8を閉塞する閉塞位置と供給口8を開口させる開口位置とに開閉するシャッター20と、該シャッター20を開閉させるリンク機構40を有する自走式播種装置において、前記前側走行車輪45と後側走行車輪47の何れか一方または両方および前記横軸繰出ロール6はモータ50により駆動回転するようにし、前記シャッター20は、リンク機構40の一部をバネ41により付勢して閉塞位置に保持する構成とした自走式播種装置としたものであるから、モータ50により駆動回転して自走するので、作業が容易であり、作業効率を向上させることができ、また、シャッター20を設けているから、移動中の種子の飛散を防止でき、また、誤操作によりシャッター20を閉めたまま走行させても、バネ41の弾力に抗してシャッター20は開口位置側に退避するので破損を防止できる効果を奏する。本発明は、前記横軸繰出ロール6は、前記モータ50から横軸繰出ロール6に至る伝達経路中にワンウェイクラッチ53を設け、播種装置1が前進しているときのみ回転するようにした自走式播種装置としたものであるから、播種装置1を後進させるときは播種しないので、位置合わせを容易にできる効果を奏する。本発明は、前記リンク機構40用の操作レバー30は後側部32と前側部33により側面視V形状に形成し、後側部32の後端を軸34によりフレーム11に軸装し、操作レバー30にはリンク機構40の上部横軸部29が係合する後側部32の長さ方向に長く形成した閉鎖用溝35と閉鎖用溝35に対して上側直角方向に屈曲して形成した開口用溝36と、閉鎖用溝35と開口用溝36が交わる上側内周面の角部37を有する係合長孔31を形成し、操作レバー30を回動させたとき、前記角部37が常時閉鎖用溝35と開口用溝36に対して下方に位置するように形成した自走式播種装置としたものであるから、閉鎖用溝35と開口用溝36は側面視V形状になるので、操作レバー30は開口位置より単に上方回動させるとシャッター20を閉鎖位置にし、また、単に下方回動させると開口位置に切替えることができ、操作性を頗る向上させることができる効果を奏し、また、操作レバー30を軸34中心に回動させたとき、角部37が常時閉鎖用溝35と開口用溝36に対して下方に位置するようにしているので、上部横軸部29は角部37を境に閉鎖用溝35と開口用溝36との何れかにのみ係合し、係合するときは角部37を死点として所謂死点越えになって、確実にロックされ、別途ロック装置を不要とし、かつ、前記バネ41の作用によりロックするので、誤操作によって播種装置1を前進させても、シャッター20は退避させることができる効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】000132219
【氏名又は名称】株式会社スズテック
【出願日】 平成9年(1997)9月30日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】新関 宏太郎 (外1名)
【公開番号】 特開平11−103618
【公開日】 平成11年(1999)4月20日
【出願番号】 特願平9−282765