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【発明の名称】 施肥装置付き田植機
【発明者】 【氏名】高尾 裕

【要約】 【課題】機体と植付部に跨がって装備される施肥装置の処理を解決し、ミッド施肥装置と植付部着脱装置又は植付部折畳み装置とを組み合わて田植機のバリエーションを多くする。

【解決手段】粉粒状の肥料を繰出す施肥機構Aの複数を走行機体に配備し、施肥機構Aから出された粉粒状肥料を植付部に備えた作溝器21に導く移送経路24を備えてある折り畳み式8条用の施肥装置付き田植機において、移送経路24を、施肥機構A側の経路前部90と、作溝器21側の経路後部91とに分割し、複数の施肥機構Aにおける経路前部90とそれらに対応した複数の経路後部91とを一体的に着脱自在に連結する着脱機構Gを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 粉粒状の肥料を繰り出す施肥機構の複数を走行機体に配備し、前記繰出し機構から出された粉粒状肥料を植付部に備えた作溝器に導く移送経路を備えてある施肥装置付き田植機であって、前記移送経路を、前記施肥機構側の経路前部と、前記作溝器側の経路後部とに分割し、複数の前記施肥機構における経路前部とそれらに対応した複数の経路後部とを一体的に着脱自在に連結してある施肥装置付き田植機。
【請求項2】 ペースト状の肥料を繰り出す施肥機構の複数を走行機体に配備し、前記施肥機構から出されたペースト状肥料を植付部に備えたノズルに導く移送経路を備えてある施肥装置付き田植機であって、前記移送経路を、前記施肥機構側の経路前部と、前記ノズル側の経路後部とに分割し、複数の前記施肥機構における経路前部とそれらに対応した複数の経路後部とを一体的に着脱自在に連結してある施肥装置付き田植機。
【請求項3】 互いに外された状態における前記経路前部と前記経路後部との夫々に対する蓋を備えてある請求項1又は2に記載の施肥装置付き田植機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は施肥装置付き田植機に係り、詳しくは、肥料を繰り出す施肥機構を走行機体に搭載し、肥料を圃場に供給する作溝器を植付部に備えて、施肥機構と作溝器とを移送経路で接続したものにおいて、植付部着脱機構や植付部折り畳み機構に対応させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】前述した田植機としては、特開平9‐140222号公報に示されたもののように、運転席直後の位置に肥料繰出し部を搭載し、この肥料繰出し部と接地フロートに装備された作溝器とを施肥ホースで連結接続したものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】施肥機構を走行機体に搭載した施肥装置、所謂ミッド施肥装置は、施肥機構も植付部に装備させたものに比べて後方バランスを改善できる利点があり、採用が広まってきている。又、特開平8‐242608号公報に示されたもののように、田植機を多目的に使えるように、昇降リンク機構と植付部とを着脱自在に連結させた植付部着脱装置を採用した機種や、特開平9‐154344号公報に示されたもののように、植付部を二つ折りにして幅を狭くする植付部折畳み装置を採用する機種も増えてきている。
【0004】そこで、ミッド施肥装置と、植付部着脱装置又は植付部折畳み装置とを組み合わせてバリエーションを増やし、より広い機種選択ができるようにすることが考えられるが、その場合、機体と植付部に跨がった状態で装備される施肥装置の処理をどうするかが問題である。本発明の目的は、前記問題を解決して、ミッド施肥装置と植付部着脱装置又は植付部折畳み装置とを組み合わた田植機を実現させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕第1発明は、粉粒状の肥料を繰り出す施肥機構の複数を走行機体に配備し、繰出し機構から出された粉粒状肥料を植付部に備えた作溝器に導く移送経路を備えてある施肥装置付き田植機において、移送経路を、施肥機構側の経路前部と、作溝器側の経路後部とに分割し、複数の施肥機構における経路前部とそれらに対応した複数の経路後部とを一体的に着脱自在に連結してあることを特徴とする。
【0006】第2発明は、ペースト状の肥料を繰り出す施肥機構の複数を走行機体に配備し、施肥機構から出されたペースト状肥料を植付部に備えたノズルに導く移送経路を備えてある施肥装置付き田植機において、移送経路を、施肥機構側の経路前部と、ノズル側の経路後部とに分割し、複数の施肥機構における経路前部とそれらに対応した複数の経路後部とを一体的に着脱自在に連結してあることを特徴とする。
【0007】第3発明は、第1又は第2発明において、互いに外された状態における経路前部と経路後部との夫々に対する蓋を備えてあることを特徴とする。
【0008】〔作用〕請求項1及び2の構成によれば、移送経路部分において、機体に装備される施肥機構側部分と、植付部に装備される作溝器側部分又はノズル側部分とに施肥装置を分割することができるので、植付部を取り外すとか折り畳むときには、その着脱自在に構成された経路前部と経路後部とを外せば良く、作溝器又はノズルと移送経路とを外すとか、施肥機構と移送経路とを外す等に比べて操作簡単である。請求項1の構成は粒状や粉状の肥料に適し、請求項2の構成は、ペースト状肥料に適する。
【0009】しかも、その着脱操作は、複数の施肥機構毎で一体に行えるものであるから、例えば、植付部着脱機構を備えた6条用田植機において、経路前部と経路後部との着脱を6条分一体に行えるようにして、施肥装置を機体側部分と植付部側部分との分離及び装着が1回の着脱操作で済むようにできるとか、植付部折畳み装置付き8条用田植機において、経路前部と経路後部との着脱を左右4条ずつで一体に行えるようにして、折畳みの際には2回の着脱操作で施肥装置を機体側と植付部側とに分離でき、しかも植付部側部分は折り畳み後の左右の分割植付部毎に一体に纏まった状態になる等、操作がより簡単に、かつ、迅速に行えるとともに、分離後された移送経路は複数毎に繋がっているので、単独で外した場合のようにぶらぶらと不安定な状態になることも無い。
【0010】請求項3の構成によれば、分離されたときには経路前部及び後部に蓋をすることができるから、経路内に存在する肥料の漏れ出しや、経路内へのゴミや雨水等の侵入を防止することができるようになる。
【0011】〔効果〕請求項1〜3のいずれに記載の施肥装置付き田植機でも、移送経路部分で複数の経路前部と経路後部とを一体で着脱自在とすることにより、ミッド施肥装置と植付部着脱装置又は植付部折畳み装置とを組合わせながら、植付部の着脱操作又は折畳み操作に伴う施肥装置の分離及び装着操作が簡単化されるとともに、分離後に経路前部や経路後部の保持もし易いものにでき、不都合なくバリエーションンを増やすことができた。
【0012】請求項3に記載の施肥装置付き田植機では、経路前部と後部とを分離しても肥料の漏れ出しや移送経路内への異物侵入が回避でき、不都合なく施肥装置の分離及び装着ができる利点がある。
【0013】
【発明の実施の形態】
−第1実施形態−(粉粒状肥料の施肥装置付き)
【0014】図1に示すように、左右一対の前輪1及び後輪2を備えた乗用型の走行機体の後方にリンク機構3を介して植付部である苗植付装置4が昇降自在に連結され、苗植付装置4の前方側であり、かつ、運転席13の直後となる位置に施肥機構aが配置される構造の施肥装置Aを装備してミッド施肥装置付き田植機を構成してある。
【0015】この田植機は、走行機体のボンネット内に搭載したエンジン5の動力を、主クラッチ14、伝動軸15を介して主ミッション7に装着されたHST6に伝達し、後輪用ミッション8を介して後輪2を、かつ、前輪駆動用伝動軸16、及び前輪用ミッション10を介して前輪1を夫々駆動可能な四輪駆動型であり、操縦ハンドル12の操作で左右前輪1を操舵するように構成してある。又、主ミッション7からPTO軸17を後方に向けて延設してあり、そのPTO軸17から苗植付装置4に動力を伝達することにより、圃場内を走行しながら苗植付け作業を行えるように構成してある。
【0016】苗植付装置4は、昇降用の油圧シリンダ9の伸縮操作に伴って、下端部が圃場面に接地する苗植付け用の作業位置と、大きく上方に移動する上昇位置とに亘って昇降操作自在である。そして、リンク機構3に連結支持される植付部フレーム11に対して車体横幅方向に沿って設定ピッチで往復横移動する苗載台18、苗載台18に載置されたマット苗の下端部から苗を取出して圃場に植付ける複数(8組)の植付機構19、圃場に接地しながら泥面を整地する接地フロート20等を備えた折り畳み可能な8条植え形式に構成してある。接地フロート20には、各植付条における苗の植付け部位に隣接する夫々の箇所において、接地面よりも下方側に向けて泥土層に入り込み、泥面上に肥料を供給する為の溝を形成する作溝器21を設けてある。
【0017】次に、図2〜図8を参照して施肥装置Aについて説明する。施肥装置Aは、粉粒状の肥料を貯溜する8条一体型の肥料ホッパ22と、そこからの肥料を所定量ずつ繰り出す繰出し機構23とで成る施肥機構a、及び繰り出された肥料を苗植付装置4の作溝器21に向けて送る施肥ホース24とを備えて構成してある。肥料ホッパ22の下方に位置する繰出し機構23は、各植付条に対応して8個設けてあり、そこから繰り出された肥料を、ブロア25の送風によって、施肥ホース24を通して各作溝器21に向けて各別に強制移送する送風装置Dを設けてある。つまり、施肥機構aは運転席13の直後位置における走行機体に搭載支持され、作溝器21は植付部4に装備されている。
【0018】繰出し機構23は、外周に所定ピッチをあけて多数の粉粒体入り込み用の凹部70が形成された繰出しロール71と、その下方に連続する三股状のロート部72とで構成され、その2組が単一の漏斗部22aの下方において近接させて左右に並列配備してある。すなわち、繰出しロール71は、受動ギヤ40を一体に備えた円柱状の合成樹脂材で形成してあり、2個の仕切りリング75,75と、略ギヤ状の3個の繰出しリング76a,76b,76cを外嵌装着している。つまり、凹部70は繰出しリング76a,76b,76cの凹んだ部分である。
【0019】互いに隣合う一対の繰出しロール71,71は、夫々の繰出しリング側を向け合い、かつ、回転軸芯Yを共有した状態であり、ギヤ側は各別の軸受け機構73,73を介して、そして、繰出しリング側は両ロール71,71に内嵌する共通軸である支軸74を介して夫々ロールケース26に回転自在に支承してある。支軸74と各繰出しロール71,71とは回転自在であり、一対の繰出しロール71,71夫々を別々に駆動可能である。ロールケース26の上部26Aには漏斗部22aが嵌合装着してあり、繰出しロール71の回転に伴って凹部70内に貯められた肥料が下方のロート部72に流下案内されるように構成してある。
【0020】繰出しロール71における軸受け機構73支承側に動力入力用の受動ギヤ40を備えてあるから、動力伝達による力をまともに受ける側は軸受け機構73によってしっかりと支持され、ギヤ咬合状態を良好に維持し易い。そして、動力伝達による力には殆ど耐えなくても良い繰出しロール71の支軸74支承側は、回転自在に支承すれば足りるものとなり、共通軸による簡易な軸受け構造で済む。従って、単一の支軸74で2個の繰出しロール71,71の片側を支承する経済的な手段を採用しながら、ギヤによる確実な動力を入力できて良好に繰出し機構23を駆動できる利点がある。
【0021】4箇所のロールケース26は、機体フレームから固定立設された縦フレーム(図示せず)で支持される横フレーム30によって固定支持されている。各繰出しロール71には受動ギヤ40が一体形成されており、4対で計8個の繰出し機構23夫々を単独駆動可能となるように、繰出し機構23毎に各別に駆動並びに停止できるように構成されている。
【0022】繰出し機構23の駆動構成について説明する。
【0023】繰出し機構23の後方側箇所に、車体横幅方向に沿って施肥装置Aのほぼ全幅に亘る長さで回動自在に支持される駆動軸32が配置され、この駆動軸32の横幅方向中間部に上ベベル機構33を備える。そして、PTO軸17に動力伝達する植付系伝動軸36から動力伝達される状態の下ベベル機構34を主ミッション7内に備え、上下のベベル機構33,34を連動する連動軸35を設けてあり、株間変速後の動力を苗植付装置4と施肥装置Aの駆動軸32とに伝達するように構成する。
【0024】そして、この駆動軸32における各駆動ギヤ39毎に、計8個の施肥クラッチ38を設けてある。図4,図8に示すように、施肥クラッチ38は、駆動ギヤ39とクラッチ片41とを咬合及び離脱操作可能に設けて構成されている。すなわち、駆動軸32に相対回動自在に外嵌された駆動ギア39と、繰出しロール71の受動ギヤ40とを噛合う状態で設け、駆動ギア39の横側に、六角軸状の駆動軸32に一体回動自在でかつ軸芯方向にスライド自在なクラッチ片41を駆動ギア39に近接する方向に向けて巻きバネ77で付勢する状態で外嵌してある。そして、クラッチ片41と駆動ギア39の対向する箇所に噛合部kを形成し、クラッチ片41のスライド操作により、噛合部kが咬合すればクラッチ入りになり、咬合を解除すればクラッチ切りとなる。
【0025】又、各クラッチ片41が操作ワイヤ42の引き操作によって各別に切り操作可能に構成されている。つまり、横フレーム30から固定延設された支持部30aによりクラッチ片41に対して係合作用する操作体57が縦軸芯X3周りで揺動自在に支持され、バネ付勢力によって噛合部kが噛み合うクラッチ入状態になり、操作ワイヤ42の引き操作によって、バネ力に抗して噛合部kが離間してクラッチ切り状態に切り換えられるようになっている。
【0026】次に、送風機構Dについて説明する。
【0027】図3に示すように、繰出し機構23の下方前側に配置されて左右に延びる状態で両端がブラケット46で支持された送風管45と、この送風管45の左端に装備されて送風管45内に送風するブロワ25と、後端がロート部72の前端部に連通され、かつ、後端が送風管45に突入された送風取込み管78,79とを一体に備えて送風機構Dを構成してある。そして、互いに近接して並列配備された2個の送風取込み管78,79のうち、送風管45における送風方向下手側の右送風取込み管79の送風管45内への突入量を、送風方向上手側の左送風取込み管78の突入量よりも大きくしてある。
【0028】各送風取込み管78,79における左側(送風方向上手側)部分に切欠き部78a,79aを形成してあり、左から右に吹く風を効率良く取り込めるようにしてある。そして、左右の送風取込み管78,79が左右に極めて近接しているので、左送風取込み管78の存在によって右送風取込み管79に風が当たり難くなることを解消するために、図4に示すように、切欠き部79aの分だけ右送風取込み管79を、より前側に寄るように配置してある。
【0029】図4,図5に示すように、各ロート部72の後端開口部72aに施肥ホース24を差込み装着する。そして、ロートケース26の前部上部には、排出パイプ48が接続される肥料の排出口54を形成してあるとともに、肥料ホッパ22から落下供給されてくる肥料を、繰出しロール71の方に導く作用状態と、排出口54に導く排出状態とに切換え可能な経路切換えシャッター59を、ロールケース26内に備えてあり、その切換レバー80をロールケース26外に設けてある。尚、通常は、送風パイプ45の右端を開閉自在な蓋体45aで閉塞してある。
【0030】図2,図4,図6に示すように、施肥機構aと作溝器21とに亘る移送経路Hを、施肥機構a側の経路前部Haと、作溝器21側の経路後部Hbとに分割し、複数の施肥機構aにおける経路前部Haとそれらに対応した複数の経路後部Hbとを一体的に着脱自在に連結する着脱機構Gを備えてある。つまり、施肥供給口51が経路前部Haに、かつ、施肥ホース21が経路後部Hbに夫々相当し、左右4条分の施肥機構aの4箇所の施肥供給口51を囲繞して一体化する前フランジ90と、4箇所の施肥ホース21前端部を囲繞して一体化する後フランジ91とを設け、これら前及び後フランジ90,91を連結及び分離自在な左右一対のバックル92を備えて着脱機構Gを構成してある。
【0031】又、互いに外された状態における経路前部Haと経路後部Hbとの夫々に対する蓋93,94を備えてある。経路前部Ha用の前蓋93は、前フランジ90の上部に備えた支点y1 で揺動自在に枢支されており、4箇所の施肥供給口51を同時に閉塞及び開放可能である。経路後部Hb用の後蓋94は、後フランジ91の下部に備えた支点y2 で揺動自在に枢支されており、4箇所の施肥ホース21前端を同時に閉塞及び開放可能である。図示しないが、各支点y1,y2 に、各蓋93,94を閉じ付勢する巻きバネを装着しておけば、移送経路Hを分離すれば自動的に各蓋93,94が閉じられて便利である。
【0032】つまり、前及び後の蓋93,94を開けた状態で一対のバックル92を閉じ操作すれば、4箇所の施肥供給口51と施肥ホース21とが連通接続されて肥料供給可能状態になる(図2参照)。そして、一対のバックル92を開き操作すれば、4箇所の施肥供給口51と施肥ホース21とが分離した分割状態になり、その状態においては各蓋93,94を閉じ操作することができる。
【0033】又、分割状態でも、4本の施肥ホース21はその前端部が後フランジ91で互いに連結一体化されているので、各施肥ホース21がブラブラすることがないとともに、引っ掻けフック等を用いることにより、外された後フランジ91は苗載台18の裏側に係止可能に構成してある。
【0034】図9〜図12に、8条用苗植付装置4の折り畳み手順が示されている。概略説明すると、先ず、苗載台18全体を左側に寄せ(図9参照)、次いで右分割台18bを左分割台18aに対して右に寄せて、苗植付装置4を左右の分割植付部18a,18bに分ける(図10参照)。それから、分割植付部18a,18bを、夫々可動支持部28,27に対して左右の外端部が前方による方向に回動させながら、各可動支持部28,27を、昇降リンク機構3側の固定支持部31両側の第1軸心Qを中心として後方に揺動移動させることにより(図11参照)、左右の分割植付部18a,18bが背中合わせで並ぶ折り畳み姿勢(図12参照)が現出される。
【0035】上述した折り畳み作動の開始前に、各着脱機構Gを操作して前フランジ90から外された各後フランジ91,91を、夫々分割植付部18a,18bの背面部分に係止させておくことにより、8本の施肥ホース24が邪魔になることなく苗植付装置4を折り畳み操作できるのである。尚、苗植付装置4の折り畳み構造は公知技術に付き、これ以上の詳細な説明は割愛する。
【0036】−第2実施形態−(ペースト状肥料の施肥装置付き)
【0037】図13に、ペースト状肥料を圃場供給可能なミッド施肥装置Bを備えた6条用田植機が示されている。第1実施形態と異なる点について説明すれば、機体前部の左右横側に配置される肥料タンク37、及び運転席13の直後に配置の肥料繰出しポンプ43とで成る施肥機構bと、接地フロート20に装備される施肥ノズル44と、ポンプ43と施肥ノズル44とを連通接続する施肥ホース47を備えてペースト状肥料用の施肥装置Bを構成してある。
【0038】又、この田植機では昇降リンク機構3の後部に、植付部側のフレーム51を着脱自在に連結する植付部着脱機構Eを設けてある。つまり、苗植付装置4に代えて防除機や代掻機等の他の作業装置に付換え可能としての多目的化により、田植機に汎用性を出す公知(特開平8‐242608号公報等)のものである。
【0039】図14,図15に示すように、施肥機構bと施肥ノズル44とに亘る移送経路Iを、施肥機構b側の経路前部Iaと、施肥ノズル44側の経路後部Ibとに分割し、6組の施肥機構bにおける経路前部Iaとそれらに対応した6個の経路後部Ibとを一体的に着脱自在に連結する着脱機構Jを備えてある。つまり、施肥ポンプ43の吐出口43aが経路前部Iaに、かつ、施肥ホース47が経路後部Ibに夫々相当し、6条分全ての吐出口43aを囲繞して一体化する前フランジ52と、6箇所の施肥ホース47前端部を囲繞して一体化する後フランジ53とを設け、これら前及び後フランジ52,53を連結及び分離自在な左右一対のバックル55を備えて着脱機構Jを構成してある。
【0040】そして、互いに外された状態における経路前部Iaと経路後部Ibとの夫々に対する蓋56,58を備えてある。経路前部Ia用の前蓋56は、前フランジ52の上部に備えた支点y1 で揺動自在に枢支されており、6箇所の吐出口43aを同時に閉塞及び開放可能である。経路後部Ib用の後蓋58は、後フランジ53の下部に備えた支点y2 で揺動自在に枢支されており、6箇所の施肥ホース47前端を同時に閉塞及び開放可能である。図示しないが、各支点y1,y2 に、各蓋56,58を閉じ付勢する巻きバネを装着しておけば、移送経路Iを分離すれば自動的に各蓋56,58が閉じられて便利である。
【0041】6本の施肥ホース47はその前端部が後フランジ53で互いに連結一体化されているので、着脱機構Jによる分離状態でも、各施肥ホース21がブラブラすることがないとともに、引っ掻けフック等を用いることにより、外された後フランジ53は苗載台18の裏側に係止可能に構成してある。従って、植付部着脱機構Eによる苗植付装置4の取外しに先立って経路後部Ibを外して苗載台18背面に係止させることにより、施肥ホース47がブラブラせず、苗植付装置4の着脱操作の妨げにもならないのである。
【0042】図16に示すように、吐出口43aが上向きに、かつ、施肥ホース47前端部が下向きとなるように着脱機構Jを構成しても良い。これによれば、前述した実施形態のような蓋を設けなくても、施肥ポンプ43からペースト状肥料の漏れだしを阻止することができる。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成9年(1997)9月5日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開平11−75450
【公開日】 平成11年(1999)3月23日
【出願番号】 特願平9−240747