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【発明の名称】 田植機の苗載装置
【発明者】 【氏名】青 木 荘 吾

【要約】 【課題】苗載台から植付爪によって取出される苗の苗取り量を調節する苗取量調節機構の組立及び分解作業の能率向上化を図る。

【解決手段】苗載台(16)上の苗の苗取量を調節する苗取量調節軸(60)を備えた田植機の苗載装置において、植付ケース(20)に前記調節軸(60)の両端側を取付ける支持ブラケット(59)を設けると共に、植付ケース(20)に前記調節軸(60)の略中央部を案内するガイドブラケット(65)を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 苗載台上の苗の苗取量を調節する苗取量調節軸を備えた田植機の苗載装置において、植付ケースに前記調節軸の両端側を取付ける支持ブラケットを設けると共に、植付ケースに前記調節軸の略中央部を案内するガイドブラケットを設けたことを特徴とする田植機の苗載装置。
【請求項2】 ガイドブラケットの軸案内部は一側を開放させたことを特徴とする請求項1記載の田植機の苗載装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は苗載台及び植付爪を備えて連続的に苗植作業を行う田植機の苗載装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】苗取量調節軸に揺動アームを介し苗取出板を上下位置調節自在に連結させて、苗取出板の上下位置調節によって苗載台上の苗の苗取量を調整するようにした手段にあって、前記苗取出量調節軸は植付ケースにそれぞれ支持用ブラケットを介し取付けられている。しかし乍ら5条植付用以上で植付ケースが3つ以上あるものにおいては、支持用ブラケットも3つ以上となって、それらをボルトで植付ケースに組付ける場合、組立工数も極めて多く、また分解時には取外すボルト数も多くなって、その取扱作業で極めて煩わしいものであった。
【0003】
【課題を解決するための手段】したがって本発明は、苗載台上の苗の苗取量を調節する苗取量調節軸を備えた田植機の苗載装置において、植付ケースに前記調節軸の両端側を取付ける支持ブラケットを設けると共に、植付ケースに前記調節軸の略中央部を案内するガイドブラケットを設けて、例えば植付ケースを3つ以上必要とする5条以上の多条植付用苗載装置においても、支持ブラケットを左右外側の2つの植付ケースのみに設置させて、支持ブラケットの設置数を有効に減少させて部品点数を削減させ、苗取量調節機構の組立及び分解を容易とさせると共に、ガイドブラケットによって調節軸の撓みなどを防止して調節軸の取付精度の安定維持も図るものである。
【0004】また、ガイドブラケットの軸案内部は一側を開放させて、植付ケースに対する苗取量調節軸の取付け及び取外し時にはその都度ブラケットを取外しする手間の煩わしさなく、植付ケースにブラケットを固着させたままの状態で調節軸の容易な取付け及び取外しを可能とさせて、この作業性を向上させるものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は苗取量調節軸部の斜視説明図、図2は乗用田植機の側面図、図3は同平面図を示し、図中(1)は作業者が搭乗する走行機体である走行車であり、エンジン(2)を車体フレーム(3)に搭載させ、ミッションケース(4)前方にフロントアクスルケース(5)を介して水田走行用前輪(6)を支持させると共に、前記ミッションケース(4)の後部にリヤアクスルケース(7)を連設し、前記リヤアクスルケース(7)に水田走行用後輪(8)を支持させる。そして前記エンジン(2)等を覆うボンネット(9)両側に予備苗載台(10)を取付けると共に、ステップ(11)を介して作業者が搭乗する車体カバー(12)によって前記ミッションケース(4)等を覆い、前記車体カバー(12)上部に運転席(13)を取付け、その運転席(13)の前方で前記ボンネット(9)後部に操向ハンドル(14)を設ける。
【0006】また、図中(15)は6条植え用の苗載台(16)並びに複数の植付爪(17)などを具備する植付部であり、前高後低の合成樹脂製の前傾式苗載台(16)を下部レール(18)及びガイドレール(19)を介して植付ケース(20)に左右往復摺動自在に支持させると共に、一方向に等速回転させるロータリケース(21)を前記植付ケース(20)に支持させ、該ケース(21)の回転軸芯を中心に対称位置に一対の爪ケース(22)(22)を配設し、その爪ケース(22)(22)先端に植付爪(17)(17)を取付ける。また前記植付ケース(20)の前側にローリング支点軸(23)を介してヒッチブラケット(24)を設け、トップリンク(25)及びロワーリンク(26)を含む昇降リンク機構(27)を介して走行車(1)後側にヒッチブラケット(24)を連結させ、前記リンク機構(27)を介して植付部(15)を昇降させる昇降シリンダ(28)をロワーリンク(26)に連結させ、前記前後輪(6)(8)を走行駆動して移動すると同時に、左右に往復摺動させる苗載台(16)から一株分の苗を植付爪(17)によって取出し、連続的に苗植え作業を行うように構成する。
【0007】また、図中(29)は主変速レバー、(30)は植付昇降兼作業走行変速用副変速レバー、(31)は植付け感度調節レバー、(32)は主クラッチペダル、(33)(33)は左右ブレーキペダル、(34)は2条分均平用センターフロート、(35)は2条分均平用サイドフロート、(36)は側条施肥機である。
【0008】図4にも示す如く、機体を構成する左右一対の車体フレーム(3)後部に立設する門形支柱(37)と、植付部(15)前部のヒッチブラケット(24)間に前記リンク機構(27)を設けるもので、前記支柱(37)上部に固設する左右一対の上部フレーム(38)のトップリンク取付軸(39)と、ヒッチブラケット(24)上端のトップヒッチ軸(40)間に前記トップリンク(25)を設けると共に、前記支柱(37)基端間のロワーリンク取付軸(41)と、ヒッチブラケット(24)下端のロワーヒッチ軸(42)間に前記ロワーリンク(26)を設け、前記取付軸(41)上でロワーリンク(26)に一体連結させる左右リフトアーム(43)先端のアーム軸(44)に昇降シリンダ(28)のピストンロッド(28a)先端を連結させ、前記アーム軸(44)とロワーヒッチ軸(42)間に横振れ防止用の左右ロワーリンクサポート(45)を介設している。
【0009】また図6にも示す如く、前記ロワーリンク(26)は前端側に1本の四角パイプ(46)を用いて、該パイプ(46)の後端側に開脚状のヒッチ取付体(47)を固設し、該取付体(47)の開脚端に枢支するヒッチ軸(42)の略中央に前記ヒッチブラケット(24)を支持させている。さらに前記ヒッチ軸(42)より下位置で機体の中心ラインより右位置に、本機PTO軸(48)からの植付駆動用伝動軸(49)を前後方向に配置させて、中央植付ケース(20)の植付入力軸(50)にその駆動力を伝達すると共に、右側の前記サポート(45)後端内側に、前記伝動軸(49)上方を覆う保護カバー(51)を固設して、苗載台(16)を上昇させたときなどにヒッチ取付体(47)の内側隙間(52)より伝動軸(49)に作業者の手が入るのをカバー(51)で阻止するように構成している。
【0010】図1、図5、図7、図8に示す如く、前記苗載台(16)傾斜下端の苗取出部に苗取出板(53)を取付け、該苗取出板(53)方向に苗マット(54)を縦送り移動させる搬送ベルト(55)を苗載台(16)底部にローラ(56)を介して張設させると共に、苗取出板(53)の案内部(53a)を下部レール(18)に嵌合させ、且つ取付部(53b)を植付ケース(20)にガイド軸(57)を介し苗マット(54)の縦送り方向に上下移動自在に連結させている。そして植付ケース(20)にボルト(58)を介し取外し自在に固定する支持ブラケット(59)に苗取量調節軸(60)を回動自在に枢支させ、前記調節軸(60)に基端を固設する係合アーム(61)を係合ロッド(62)を介し苗取出板(53)に連結させて、苗取量調節レバー(63)でもって調節軸(60)を回動操作するとき、苗取出板(53)を苗マット(50)の縦送り方向に上下移動させ、植付爪(17)との相対位置を変化させて、植付爪(17)によって1回に取出される1株分の苗取出量を調節するように構成している。
【0011】図1にも示す如く、前記支持ブラケット(59)は3つの植付ケース(20)のうち左右外側の植付ケース(20b)(20b)の外側壁に各1つを固定させると共に、中央植付ケース(20a)にボルト(64)を介し取外し自在に固定するガイドブラケット(65)でもって前記調節軸(60)の略中央を回動自在に支持するように設けている。前記ガイドブラケット(65)は植付ケース(20a)(20b)間を連結する伝動パイプ(66)と共締めするようにボルト(64)で植付ケース(20a)に下部を固定して、ガイドブラケット(65)専用の取付ボルトの使用を不要とさせると共に、上部後面側に後方を開放とする円弧状の係合案内部(65a)を形成し、該案内部(65a)でもって前記調節軸(60)の中央を案内支持させ、前記調節軸(60)を着脱操作する場合でもその都度ガイドブラケット(65)を取外すことなく固定保持させた状態で調節軸(60)の着脱を可能とさせるように構成している。
【0012】また、苗取量を自動調節する連動ワイヤ(67)のワイヤ取付プレート(68)を、前記調節軸(60)のガイドブラケット(65)近傍位置に設けるもので、ワイヤ(67)の操作力による調節軸(60)の撓みの発生などもガイドブラケット(65)で防止すると共に、調節レバー(63)にワイヤ(67)を取付ける従来手段に比べ調節軸(60)の左右方向に自由度良好にプレート(68)を固定させて、干渉物などがある場合にもこれを良好に回避させたワイヤ(67)の取付けを可能とさせるように構成している。
【0013】なお、本実施例では6条用苗載装置を用いたが、6条用以上でも同様である。
【0014】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、苗載台(16)上の苗の苗取量を調節する苗取量調節軸(60)を備えた田植機の苗載装置において、植付ケース(20)に前記調節軸(60)の両端側を取付ける支持ブラケット(59)を設けると共に、植付ケース(20)に前記調節軸(60)の略中央部を案内するガイドブラケット(65)を設けたものであるから、例えば植付ケース(20)を3つ以上必要とする5条以上の多条植付用苗載装置においても、支持ブラケット(59)を左右外側の2つの植付ケースのみに設置させて、支持ブラケットの設置数を有効に減少させて部品点数を削減させ、苗取量調節機構の組立及び分解を容易とさせると共に、ガイドブラケット(65)によって調節軸(60)の撓みなどを防止して調節軸(60)の取付精度の安定維持も図ることができるものである。
【0015】また、ガイドブラケット(65)の軸案内部(65a)は一側を開放させたものであるから、植付ケース(20)に対する苗取量調節軸(60)の取付け及び取外し時にはその都度ブラケット(65)を取外しする手間の煩わしさなく、植付ケース(20)にブラケット(65)を固着させたままの状態で調節軸(60)の容易な取付け及び取外しを可能とさせて、この作業性を向上させることができるものである。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【出願日】 平成9年(1997)8月19日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 忠治
【公開番号】 特開平11−56043
【公開日】 平成11年(1999)3月2日
【出願番号】 特願平9−238937