| 【発明の名称】 |
移植作業機のスタンド |
| 【発明者】 |
【氏名】那須 和洋
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| 【要約】 |
【課題】移植作業機を安定支持するスタンドを提供することを課題としている。
【解決手段】移植作業機8の下方に突出しない格納姿勢Aと移植作業機8の支持姿勢である作用姿勢Bとに切換自在に支持された移植作業機8の支持用のスタンド26が作用姿勢B時に前後方向に延出して接地する接地部27を備え、該接地部27をスタンド26の作用姿勢Bにおける接地時に接地部27全体が接地する全接地姿勢αと、前後の一部分が接地する部分接地姿勢βとに折り畳み可能に構成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体(1)に連結された移植作業機(8)の下方に突出して該移植作業機(8)を支持するスタンド(26)を移植作業機(8)側に設け、該スタンド(26)が移植作業機(8)の下方に突出しない格納姿勢(A)と移植作業機(8)の支持姿勢である作用姿勢(B)とに切換自在に支持され、且つ作用姿勢(B)時に接地する前後方向に延出する接地部(27)を備えたものにおいて、該接地部(27)をスタンド(26)の作用姿勢(B)における接地時に接地部(27)全体が接地する全接地姿勢(α)と、前後の一部分が接地する部分接地姿勢(β)とに折り畳み可能に構成する移植作業機のスタンド。 【請求項2】 移植作業機(8)が苗を搭載する苗載せ台(9)を備え、接地部(27)における折り畳み部分を、スタンド(26)の格納姿勢(A)における折り畳み状態で苗載せ台(9)下端の苗支持用のエプロン(13)を外側よりガードする構造とした請求項1の移植作業機のスタンド。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は乗用田植機やマルチ移植機等に備えられた移植作業機のスタンドに関する。 【0002】 【従来の技術】従来土壌表面をビニールフィルムや紙製等のシートで被覆するマルチ栽培用の移植機(マルチ移植機)や乗用田植機等は、走行機体の後方に移植作業を行う移植作業機を昇降自在に連結し、圃場を走行しながら該移植作業機によって圃場に移植作業を行う構造となっている。そして上記移植作業機には下方に突出して該移植作業機を支持するスタンドが設けられており、該スタンドは移植作業機の下方に突出しない格納姿勢と移植作業機の支持姿勢である作用姿勢とに切換自在に支持されているとともに、作用姿勢時に前後方向に延出して接地する接地部を備えている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし上記スタンドは、移植作業機を走行機体に連結した状態で下降させて地面上に支持することが前提となっており接地部が比較的短いため、移植作業機を走行機体から取り外して単独で格納する場合には安定支持が困難である。このため上記移植作業機の格納時等には上記スタンド以外の専用のスタンドを使用する必要があるという欠点があった。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するための本発明の移植作業機のスタンドは、走行機体1に連結された移植作業機8の下方に突出して該移植作業機8を支持するスタンド26を移植作業機8側に設け、該スタンド26が移植作業機8の下方に突出しない格納姿勢Aと移植作業機8の支持姿勢である作用姿勢Bとに切換自在に支持され、且つ作用姿勢B時に接地する前後方向に延出する接地部27を備えたものにおいて、該接地部27をスタンド26の作用姿勢Bにおける接地時に接地部27全体が接地する全接地姿勢αと、前後の一部分が接地する部分接地姿勢βとに折り畳み可能に構成することを第1の特徴としている。 【0005】また移植作業機8が苗を搭載する苗載せ台9を備え、接地部27における折り畳み部分を、スタンド26の格納姿勢Aにおける折り畳み状態で苗載せ台9下端の苗支持用のエプロン13を外側よりガードする構造としたことを第2の特徴としている。 【0006】 【発明の実施の形態】図1,図2は本発明のスタンドが搭載されたマルチ移植機(田植機)の後方側面図及び全体平面図であり、前後輪2,3に支持された走行機体1の機体フレーム4上に運転席6が搭載されているとともに、上記走行機体1後方には昇降リンク7を介して移植作業機である植付作業機8が昇降及びローリング自在に取り付けられている。 【0007】このとき上記植付作業機8上には上端が前傾する苗載せ台9が斜設されており、また作業機フレームを構成するプランターケース12には該苗載せ台9の背面下端のマット苗を走行機体1の走行とともに順次掻き取って移植する公知の植付杆11が付設されている。なお苗載せ台9側には該苗載せ台9の下端に位置してマット苗を支持するエプロン13が設けられている。 【0008】一方植付作業機8の底面側には、機体走行中に圃場面に追従転接してその転接圧又は高さを感知して昇降リンク7の揺動を制御し、植付作業機8を所定高さに支持せしめる前後2本の長尺ローラからなるセンサーローラ14がイコライザアーム16により横設支持されるとともに、該センサーローラ14の前方上部位置には段ボール紙の再生紙等よりなる紙シート製のローラー状に巻かれたシート17(図3参照)を回転自在に左右方向に内蔵軸支する筒状のシートケース18が作業機フレームを構成して取り付けられている。 【0009】そして上記構造のマルチ移植機は、植付作業機8を所定高さに支持せしめるように圃場面上に降ろし、走行機体1を走行せしめながらロール状のシート17を順次後方に繰り出して圃場面を被覆しながら植付杆11によりマット苗から苗を掻き取り被覆されたシート部材の上から植え付け、圃場に苗の移植(マルチ移植)作業を行う構造となっている。 【0010】なお植付作業機8の後方位置には、植付作業機8側方に揺動自在に軸支されたカッターアーム19の後端に支持されてシートカッタユニット21が設けられており、運転席側方のカッター操作用のレバー22によって牽引操作される操作ワイヤ23を介してカッターアーム19の後端が昇降揺動され、カッタユニット21が圃場面に降ろされることによって、シート17がシート被覆終了位置において切断される。 【0011】一方上記植付作業機8には、植付作業機8を走行機体1から取り外して単独で格納する際、及び植付作業機8を走行機体1に連結した状態で下降させて地面上に支持する場合等に植付作業機8の下方に突出してこの植付作業機8を支持するスタンド26が苗載せ台9の左右に突出せしめられて設けられている。このとき該スタンド26は図3に示されるように植付作業機8の下方に突出しない格納姿勢Aと植付作業機8を支持すべく植付作業機8の下方に突出する作用姿勢Bとに切換回動自在に植付作業機8(作業機フレーム)側に支持されている。 【0012】次に上記スタンド26の構造について詳細に説明する。上記スタンド26は平面視(図2参照)で略L字形をなす杆(パイプ)状部材で形成されており、一端側が植付作業機8(作業機フレーム)側に挿脱自在に挿入されて回動自在に支持されている。一方他端側は側面視(図1,図3参照)で略V字形に湾曲しており、スタンド26が作用姿勢Bを採ると先端側が前後方向に延出して接地し、植付作業機8を支持するように構成されている。 【0013】つまり上記V字形の先端側が作用姿勢B時に接地する接地部27となっている。なお上記接地部27は略中央位置で屈曲端側(基端部側)の固定接地部27aと先端側の可動接地部27bとに2分割されており、可動接地部27bが連結部28を介して固定接地部27aに回動自在に連結された構造となっている。 【0014】このとき上記連結部28は図4,図5(a)に示されるように固定接地部27aを外側から挟持するように固着された2枚のプレート30からなるブラケット29と、可動接地部27bにおける固定接地部27aとの連結端側に固着されてブラケット29の両プレート30間に位置する連結プレート31とにより構成されており、該連結プレート31の両端部分には中空のパイプ42,43が固着され可動接地部27aに溶着されている。 【0015】なお両パイプ42.43ともブラケット29(両プレート30)に挟持される位置(ブラケット29の間)に配置されており、可動接地部27aにおける連結端側のパイプ43の孔(連結孔)43aを介して支点軸であるピン32によりパイプ43がブラケット29に回動自在に軸支されて可動接地部27bと固定接地部27aとが回動自在に連結されている。 【0016】そして可動接地部27bを固定接地部27aに対して回動させることで接地部27を、可動接地部27bと固定接地部27aが連続して同心上に位置し、接地時に可動接地部27bと固定接地部27aとが共に接地して接地部27全体が接地する全接地姿勢αと、可動接地部27bの先端が側面視においてスタンド26の回動中心を向くように(上方に)可動接地部27bが固定接地部27aに対して屈曲し、接地時に接地部27の前後の一部分である固定接地部27aのみが接地する部分接地姿勢βとに折り畳み回動させることができる。 【0017】このときブラケット29には、接地部27が全接地姿勢α及び部分接地姿勢βを採る際に連結プレート31(可動接地部27a)の他方のパイプ42の孔(位置決め孔)42aと相対する位置に全接地支持孔29a及び部分接地支持孔29bが穿設されており、可動接地部27bを固定接地部27aに対して回動させて位置決め孔42aと全接地支持孔29a又は部分接地支持孔29bとを連結用のピン33で連結することにより接地部27を全接地姿勢α又は部分接地姿勢βに保持することができる。 【0018】つまり接地部27は全接地姿勢αと部分接地姿勢βとに折り畳み可能に構成されている。なお図3に示されるように接地部27は、接地部27が部分接地姿勢βに切り換えられた状態でスタンド26が格納姿勢Aを採ると、可動接地部27bが前述のエプロン13の外側方に位置し、スタンド26がエプロン13を外側よりガードするように可動接地部27bの折り畳み状態が設定されている。 【0019】また図4に示されるように上記ピン32,33は一端にヘッド32a,33aが設けられているとともに、他端には図4,図5(b)に示されるように抜け防止のためR形状のピン(抜け防止ピン)34が挿脱自在に挿入されており、可動接地部27bの回動は上記抜け防止ピン34をピン32から外した後にピン32を位置決め孔42aから抜いて行われる。 【0020】一方図3,図6に示されるようにスタンド26の回動基端部側にはスタンド26と一体回動する位置決め部材であるリング36が外嵌して設けられており、また植付作業機8側にはホルダ37にリング36の径方向にスライド自在に保持された側面視で略L字形をなす位置決め用のロッド38が、上記ホルダ37が作業機フレーム側に取り付けられて設けられている。このときリング36の周面とロッド38の先端とは相対しており、リング36の周面におけるスタンド26の格納姿勢A及び作用姿勢Bでロッド38の先端と相対する部分それぞれにロッド38の挿入が可能な挿入孔39が穿設されている。 【0021】これによってスタンド26を回動せしめロッド38をいずれか一方の挿入孔39に挿入することでスタンド26が図6(b)に示されるように格納姿勢A又は図6(a)に示されるように作用姿勢Bに保持される。なおロッド38はホルダ37内においてロッド38に外嵌されているスプリング41によってリング36方向に付勢されており、スタンド26の姿勢切換の際には上記付勢力に抗してロッド38をリング36から抜き、スタンド26を回動させ、スタンド26が所定の姿勢に切り換えられると、ロッド38と挿入孔39とが相対して上記付勢力により自動的にロッド38が挿入孔39に挿入されスタンド26の姿勢が保持される。 【0022】以上に示される構造のスタンド26により、植付作業機8を走行機体1から取り外して単独で格納する際にスタンド26の作用姿勢Bで接地部27を全接地姿勢αとすることで、接地部27は可動接地部27bと固定接地部37aが共に接地して接地部分が比較的長くなるため、植付作業機8を安定支持することができ、植付作業機8が前方に転倒する等の不都合が発生しない。このため植付作業機8を走行機体1から取り外して支持する際の専用のスタンド等が不要でありコスト的にも有利である他、植付作業機8の格納作業等が容易となる。 【0023】なお植付作業機8を走行機体1に連結した状態で下降させて地面上に支持する場合はスタンド26の作用姿勢Bで接地部27を部分接地姿勢βとすることで、接地部27は固定接地部27aのみが接地する構造となりスタンド26が比較的コンパクトになるため、この比較的短いコンパクトなスタンド26により従来同様植付作業機8を支持することができる。一方スタンド26が不必要な場合は作業機フレーム側から抜き去ることもできる。 【0024】またスタンド26は接地部27が部分接地姿勢βの状態のまま格納姿勢Aとすることで、苗載せ台9のエプロン13を外側よりガードするため、格納姿勢A時にはスタンド26がエプロンガードとして機能し、エプロンガードを専用に設ける必要がない。このとき接地部27がコンパクトに折り畳まれているためスタンド26はコンパクトに収納される。 【0025】なおスタンド26の格納状態からロッド38をリング36より引き抜くと、スタンド26は自重により作用姿勢Bに切り換えられる方向に揺動(左側面視における時計方向に回動)するが、ロッド38の引き抜き後に前述のスプリング41の付勢力に抗する力(ロッド38を引き抜く力)を解除すると、ロッド38の先端がリング36の周面と当接(スプリング41の付勢力により押接)しながらスタンド26が回動し、スタンド26が作用姿勢Bとなるとロッド38(先端)と挿入孔39が相対し、スプリング41の付勢力によってロッド38が自動的に挿入孔39に挿入され、スタンド26は自動的に作用姿勢Bに保持(セット)される。このためスタンド26の格納姿勢Aから作用姿勢Bへの切り換えは特に容易である。 【0026】 【発明の効果】以上のように構成される本発明の構造によれば、移植作業機を走行機体から取り外して単独で格納する際にスタンドを作用姿勢で全接地姿勢とすることで、比較的長い接地部により移植作業機を安定支持することができる他、移植作業機を走行機体に連結した状態で下降させて地面上に支持する場合は接地部を作用姿勢で部分接地姿勢とすることで、接地部が比較的短いコンパクトなスタンドにより移植作業機を支持することができるという効果がある。 【0027】またスタンドが格納姿勢における折り畳み状態で苗載せ台のエプロンを外側よりガードする構造とすることで、格納姿勢時にはスタンドをエプロンガードとして使用することができるという利点もある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)8月20日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】河野 誠
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| 【公開番号】 |
特開平11−56034 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−238904 |
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