| 【発明の名称】 |
移植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】野坂 健吉
【氏名】浜田 昭夫
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| 【要約】 |
【課題】走行体に移植装置を左右方向移動自在に備えると共に、走行体に対して移植装置を左右に移動させる位置調節手段を設けて、移植装置が畝に対して左右方向に位置ずれしても、移植装置を適正位置にもどすようにした移植機において、移植装置が左右にハレーション(移植フレーム及び移植装置が左右方向に頻繁に往復移動すること)をおこすのを抑える。
【解決手段】畝Rに対する移植装置の左右方向の一方への位置ずれを検出する第1検出手段22Lと、左右方向の他方への位置ずれを検出する第2検出手段22Rとを設け、第1検出手段22L又は第2検出手段22Rが位置ずれを検出したとき、この第1検出手段22L又は第2検出手段22Rからの検出信号により遅延回路を介して位置調節手段110を作動させて移植装置の左右方向の位置ずれを解消するようにする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行体に移植装置を左右移動自在に備えると共に、走行体に対して移植装置を左右に移動させる位置調節手段を設け、畝に対する移植装置の左右方向の一方への位置ずれを検出する第1検出手段と、左右方向の他方への位置ずれを検出する第2検出手段とを設け、第1検出手段又は第2検出手段が位置ずれを検出したとき、この第1検出手段又は第2検出手段からの検出信号により遅延回路を介して位置調節手段を作動させて移植装置の左右方向の位置ずれを解消するようにしたことを特徴とする移植機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、走行しながら野菜等の苗を圃場に植え付ける移植機に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、移植機として、走行機体の後部に移植装置を備え、畝を跨いで畝長手方向に走行しながら、畝に所定間隔をおいて苗を自動的に植え付けるようにしたものがある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】この種の移植機にあっては、走行機体が蛇行した場合などに、苗が所定の植付位置から左右方向に位置ずれして植えられることとなる。そこで、走行機体に、移植装置が搭載される移植フレームを左右方向に移動自在に取り付けると共に、この移植フレームを左右方向に移動させる油圧シリンダを走行機体と移植フレームとの間に介装し、畝の側面に接当して移植装置の所定位置からの左右方向の位置ずれを検出する検出手段を畝の左右両側に位置するように設け、この左右の検出手段で移植装置の位置ずれを検出すると前記油圧シリンダの制御弁が作動して移植装置を元の所定位置に戻すようにすることが考えられている。 【0004】しかしながら、検出手段の感度を良くすると、左右の検出手段が短い時間で交互に感知して、移植フレーム及び移植装置が左右にハレーション(移植フレーム及び移植装置が左右方向に頻繁に往復移動すること)をおこす。ハレーションをおこすと苗がジグザク状に植え付けられ、植え付け状態が著しく悪くなると共に、移植装置の左右方向の摺動部分及びその他の部分の耐久性が低下するという問題が生じる。 【0005】本発明は、前記ハレーションを抑えることを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明が前記目的を達成するために講じた技術的手段は、走行体に移植装置を左右移動自在に備えると共に、走行体に対して移植装置を左右に移動させる位置調節手段を設け、畝に対する移植装置の左右方向の一方への位置ずれを検出する第1検出手段と、左右方向の他方への位置ずれを検出する第2検出手段とを設け、第1検出手段又は第2検出手段が位置ずれを検出したとき、この第1検出手段又は第2検出手段からの検出信号により遅延回路を介して位置調節手段を作動させて移植装置の左右方向の位置ずれを解消するようにしたことを特徴とする。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図4において、1は野菜等の苗を畝Rに移植する移植機を示し、この移植機1は乗用型であって、走行体2の後方に移植装置3を備え、圃場に形成された畝Rを跨いでその長手方向に走行しながら、移植装置3によって畝にソイルブロック苗を所定間隔をおいて自動的に植え付けるものである。 【0008】走行体2の前部には、エンジン、走行クラッチ及び変速装置等が設けられ、エンジンはボンネット4によって覆われ、該ボンネット4の上部には、操縦ハンドル5が設けられ、該操縦ハンドル5の後方には運転席6が設けられている。また、走行体2には、左右一対の前輪7と左右一対の後輪8とが設けられており、前輪7は操向輪とされ、前輪7および後輪8には走行クラッチ及び変速装置等を介してエンジンからの動力が伝達されて回転駆動可能とされており、これらエンジン、走行クラッチ、変速装置、運転席6、前輪7及び後輪8等は車体フレーム2Aに取り付けられて支持されている。 【0009】図5、図6及び図7に示すように、車体フレーム2Aの後部には、左右一対のトップリンク10と左右一対のロワリンク11とから主構成された昇降リンク機構12を介して装着ブラケット13が昇降自在に取り付けられ、この装着ブラケット13には、移植装置3が搭載される移植フレーム15が左右一対の平行リンク14L,14Rを介して取り付けられている。 【0010】車体フレーム2Aの後部と、トップリンク10との間には、油圧シリンダからなる昇降シリンダ16が介装されており、この昇降シリンダ16のピストンロッドの出退動作により昇降リンク機構12が上下に揺動されて、装着ブラケット13及び平行リンク14L,14Rを介して移植フレーム15が昇降可能とされ、これによって、路上走行時又は枕地での回行時等において、移植装置3を上昇させておくことができると共に、畝Rの高さ変化に対応して移植装置3の昇降制御ができるようになっている。 【0011】移植フレーム15は、前後方向に配置された左右一対の側枠材15Aと、両側枠材15Aの左右中間に位置する中間枠材15Mと、これら側枠材15A及び中間枠材15Mの前部を相互に連結する左右方向の前枠材15Bと、前枠材15Bの左右両側に上方突出状に設けられた左右一対の支柱部材15Cとから主構成されている。 【0012】図1に示すように、左右平行リンク14L,14Rの上部は、装着ブラケット13の上部に支軸17Aを介して前後方向の軸心廻りに回転自在に支持され、左右平行リンク14L,14Rの下部は、移植フレーム15の前枠材15Bに支軸17Bを介して前後方向の軸心廻りに回転自在に枢着されている。また、装着ブラケット13の下部には、背面視下面が下方に突出する円弧状とされた支持板18が設けられ、前枠材15Bには、平行リンク14L,14Rの揺動範囲において、前記支持板18の背面に接当するローラ19が上下方向の軸心廻りに回転自在に設けられると共に、支持板18の前面に接当する係合部材20が設けらている。以上の構成によって、装着ブラケット13に対して移植フレーム15が左右方向移動自在に支持され、したがって、移植装置3が走行体2に左右方向移動自在に備えられている。 【0013】一方、平行リンク14L,14Rの一方と移植フレーム15の支柱部材15Cとの間には油圧シリンダからなる位置調節シリンダ104が介装されており、このシリンダのピストンロッドの出退動作によって平行リンク14L,14Rが左右に揺動されて、移植フレーム15及び移植装置3が左右方向に移動可能とされており、走行体2が蛇行等しても、畝Rに対する苗の植付位置を左右方向に関して適正な位置に修正できるようになっている。 【0014】位置調節シリンダ104は、図3に示すように、油圧回路105によって駆動制御される。この油圧回路105を説明すると、駆動源となる油圧ポンプ106は位置調節シリンダ104を制御する電磁バルブ107のポンプポートPPに接続され、該電磁バルブ107のリターンポートRPはオイルタンク108に接続されている。 【0015】位置調節シリンダ104は単ロッド形複動シリンダで構成され、電磁バルブ107は直動スプール形3位置切換弁で構成されており、この電磁バルブ107は中立位置のときにポンプポートPPとリターンポートRPとが接続されていて、位置調節シリンダ104が伸縮不能とされている。そして、電磁バルブ107の第1ソレノイド109Lが励磁されると電磁バルブ107が図3において中立位置から左方に切換操作され、ポンプポートPPが位置調節シリンダ104のピストンロッド側に接続されて位置調節シリンダ104が収縮し、移植フレーム15を走行体2に対して左方に変位させる。 【0016】また、電磁バルブ107の第2ソレノイド109Rが励磁されると電磁バルブ107が図3において中立位置から右方に切換操作され、ポンプポートPPが位置調節シリンダ104のピストン頂部側に接続されて位置調節シリンダ104が伸長し、移植フレーム15を走行体2に対して右方に変位させる。したがって、前記位置調節シリンダ104及び油圧回路105によって、走行体2に対して移植装置3を左右方向に移動させる位置調節手段110が構成されている。 【0017】図1、図2及び図4に示すように、移植フレーム15には、該フレーム15の左側に位置する第1検出手段22Lとフレーム15の右側に位置する第2検出手段22Rとが設けられ、これら左右の検出手段22L,22Rによって、畝Rに対する移植フレーム15及び移植装置3の左右方向の位置が適正か否か(所定の植付位置から左右方向に位置ずれしているか否か)を検出する。 【0018】第1検出手段22L及び第2検出手段22Rは、左右側枠材15Aに固定の左右の取付部材111に固定された左右方向の支持杆112に左右方向位置調節自在に取り付けられている。これら第1検出手段22L及び第2検出手段22Rの構造及び取付構造を詳細に説明すると、支持杆112の左右両側には、U字形の挟持片113が左右方向摺動自在に嵌合保持され、蝶ボルト114によって、支持杆112に対して挟持片113がそれぞれ締め付け固定されており、蝶ボルト114の弛緩により挟持片113が左右方向に移動調節可能とされている。 【0019】また、左右各挟持片113には、固定板115を介して揺動板116が縦軸123廻りにに揺動可能に取り付けられ、左右各揺動板116には支持アーム117を介して摺接板118L,118Rが支軸119廻りに上下揺動可能に支持されている。左右揺動板116と左右支持アーム117との間にはバネ120が介装され、このバネ120は摺接板118L,118Rを支軸119廻りに下方に付勢している。 【0020】また、左右各揺動板116には、支持片121を介してストッパ122が斜め上方に出退調節自在に設けられ、ストッパ122は、バネ120の付勢力によって摺接板118L,118Rが支軸119廻りに前方に揺動するのを規制している。したがって、走行中に摺接板118L,118Rが石等の障害物に衝当した場合、摺接板118L,118R及び支持アーム117がバネ120に抗して支軸119廻りに上方に揺動して障害物を乗り越えることができるようになっている。 【0021】なお、左右の支持アーム117は図示省略のバネによって左右方向内方に付勢され、畝Rの側面に接当するようになっている。また、左右各固定板115にはリミットスイッチ124L,124Rがそれぞれ設けられており、移植フレーム15及び移植装置3が畝Rに対して左右方向に変位すると、摺接板118L,118Rが畝Rの外側面で左右方向外方に押圧され、摺接板118L,118Rが、支持アーム117及び揺動板116と共に縦軸123廻りに左右方向外方に揺動し、揺動板116がリミットスイッチ124L,124Rを押圧し、これによってリミットスイッチ124L,124Rがオンするようになっている。 【0022】したがって、左側の挟持片113、固定板115、揺動板116、支持アーム117、摺接板118L及びリミットスイッチ124L等によって第1検出手段22Lが構成され、この第1検出手段22Lは、リミットスイッチ124Lのオンによって、畝Rに対する移植装置3等の右方への位置ずれを検出するようになっている。 【0023】また、右側の挟持片113、固定板115、揺動板116、支持アーム117、摺接板118R及びリミットスイッチ124R等によって第2検出手段22Rが構成され、この第2検出手段22Rは、リミットスイッチ124Rのオンによって、畝Rに対する移植装置3等の左方への位置ずれを検出するようになっている。 【0024】一方、走行体2の運転席6の下方には前記電磁バルブ107を制御するコントローラ125が設けられ、図3に示すように、このコントローラ125に左右のリミットスイッチ124L,124R、すなわち第1検出手段22L又は第2検出手段22Rからの検出信号が入力されるようになっていると共に、コントローラ125から電磁バルブ107の第1ソレノイド109L又は第1ソレノイド109Rに出力信号が出されるようになっている。 【0025】したがって、移植装置3及び移植フレーム15が畝Rに対して右方に変位して、第1検出手段22Lからの検出信号がコントローラ125に入力されると、該コントローラ125から電磁バルブ107の第1ソレノイド109Lに出力信号が出され、位置調節シリンダ104を収縮させて移植装置3及び移植フレーム15を左方に移動させて、移植装置3及び移植フレーム15を元の位置にもどす。 【0026】また、移植装置3及び移植フレーム15が畝Rに対して左方に変位して、第2検出手段22Rからの検出信号がコントローラ125に入力されると、該コントローラ125から電磁バルブ107の第2ソレノイド109Rに出力信号が出され、位置調節シリンダ104を伸長させて移植装置3及び移植フレーム15を右方に移動させて、移植装置3及び移植フレーム15を元の位置にもどす。 【0027】また、前記コントローラ125には遅延回路126が組み込まれており、この遅延回路126によって、コントローラ125から第1ソレノイド109L又は第2ソレノイド109Rへの出力信号が所定時間遅れて出力されるようになっている(或いは、第1検出手段22L又は第2検出手段22Rからの検出信号が所定時間遅れてコントローラ125に入力されるようになっている)。 【0028】したがって、第1検出手段22Lと第2検出手段22Rとが短い時間で交互に感知しても、ハレーションの周期が長くなり、実用上問題なく植付作業がなされる。また、畝Rの側面に土塊などの局部的な盛上り部分がある場合において、第1、第2検出手段22L,22Rが該盛上り部分を検出してリミットスイッチ124L,124Rがオンされても、コントローラ125から第1,第2ソレノイド109L,109Rへ出力信号が出されるまでに、摺接板118L,118Rが盛上り部分を乗り越えてリミットスイッチ124L,124Rがオフされると、コントローラ125から第1,第2ソレノイド109L,109Rへ出力信号が出されず、前記盛上り部分によって移植装置3及び移植フレーム15は動かされないようになっている。 【0029】移植装置3は、多数のソイルブロック苗が育苗された苗トレイTを装着する苗載せ台23と、畝に苗を植え付ける植付装置24と、前記苗載せ台23上の苗トレイTから苗を一つずつ取り出して植付装置24へと搬送する苗分送装置25と、植え付けた苗の株際に土寄し、鎮圧するローラからなる覆土部材26と、苗分送装置25を取り付ける苗分送フレーム27と、植付装置24及び覆土部材26を取り付ける植付フレーム28から主構成されており、これらは左右一対備えられており、本実施の形態では、2条植えの移植機1とされている。 【0030】なお、苗トレイTは、プラスチック製で、薄肉に形成されて可撓性を有し、縦横に所定ピッチで碁盤目状に配列されて背面に突出する多数のポット部Pを備えており、このポット部Pに床土を供給し、そこへ播種し、育苗することで、ソイルブロック苗が育成されている。図7に示すように、苗分送フレーム27は、前部を構成する円筒状の筒状部27Aの左右両端部から後方に側枠材27Bを突出すると共に、左右の側枠材27Bの後端部を後枠材27Cで相互に連結して方形枠状に形成され、植付フレーム28は、前部を構成する円筒状の筒状部28Aの左右両端部から後方に側枠材28Bを突出すると共に、左右の側枠材28Bの後端部を後枠材28Cで相互に連結して方形枠状に形成されている。 【0031】図5及び図6に示すように、移植フレーム15の前枠材15Bの左右方向中央下部には、エンジンから移植装置3の各駆動部分への動力を断接する植付クラッチ30が装着されている。この植付クラッチ30は、電磁クラッチから構成されており、運転席6の側方に配置される植付クラッチレバー(又はクラッチペダル、クラッチスイッチ等の操作手段)によって、手動によって断続操作可能とされていて、枕地での回行時、路上走行時又は格納時等において、植付装置3への動力を切断できるようになっている。 【0032】また、この植付クラッチ30の入力軸30aは前方に突出されており、該入力軸30aには、走行体2のエンジンに連動連結されたPTO軸31からの回転動力が、第1伝動軸32、中継軸33、第2伝動軸34を介して伝動される。なお、これら各軸30a,31,32,33,34は、自在継手、たわみ継手、カップリング等を介して適宜連結されている。 【0033】前記中継軸33は、車体フレーム2Aの後下部に設けられたブラケット35の下端部に、軸受36を介して支持され、第2伝動軸34は伸縮自在に構成されている。また、中継軸33には、該軸33の回転数を検出する回転センサ37が設けられていて、エンジンと植付クラッチ30との間の動力伝達系統に回転センサ37が設けられている。 【0034】図5、図7乃至図10に示すように、植付クラッチ30の後方には、移植フレーム15の中間枠材15Mに取付固定されたギアボックス38が配置されており、このギアボックス38内のベベルギヤ伝動機構に植付クラッチ30の出力軸30bが接続され、該ベベルギヤ伝動機構から左右方向の駆動主軸39に動力が伝動されるように構成されている。 【0035】駆動主軸39は、移植フレーム15の左右側部に取付けられた軸受40と、ギアボックス38の側部に設けられた軸受41とにより軸心廻りに回転自在に支持されているとともに、これら軸受40,41により支持されている部分を除く部位は六角軸状に形成されている。この六角軸状の駆動主軸39には、内周面が六角筒状で且つ外周面が円筒状に形成された伝動筒軸43が、軸方向摺動自在で且つ駆動主軸39と一体回転するように外嵌されている。そして、この伝動筒軸43の外周に、前記植付フレーム28前部の筒状部28Aが、ベアリングを介して回転自在に外嵌されていて、植付フレーム28が、駆動主軸39に軸方向(左右方向)に移動自在で且つ軸心廻りに相対揺動自在に支持されている。 【0036】前記構成では、植付フレーム28を左右方向に移動させると、該フレーム25と共に伝動筒軸43も一体的に移動するようになっている。駆動主軸39の前上方であって、移植フレーム15の中間枠材15Mと左右側枠材15Aとの間の前部には、円筒棒状に形成された左右一対の案内部材45が取付固定されており、左右各案内部材45には、植付フレーム28の上方に位置する左右一対の苗分送フレーム27の筒状部27Aが外嵌されていて、該苗分送フレーム27が左右方向移動(摺動)自在に支持されている。 【0037】なお、前記案内部材45は、移植フレーム15の左右側枠材15A及び中間枠材15Mに形成された支持孔50に挿通され、左右各案内部材45の左右外端部に固定された取付板46がボルト51によって側枠材15Aに固定されることで取り付けられている。また、移植フレーム15の左右側枠材15A間の後端部には、角筒状の支持部材47が固定され、この左右支持部材47間には、左右方向に配置された断面略コ字状のスライドレール48が固定されており、このレール48には、苗分送フレーム27の前後中途部にブラケットを介して取り付けられた左右一対のローラ49が左右方向転動自在に嵌合されて、苗分送フレーム27の後部が移植フレーム15に左右移動可能に支持されている。 【0038】植付フレーム28の後端部は、図5及び図12に示すように、苗分送フレーム27の後端部にリンク機構42を介して、駆動主軸39廻りの上下揺動が許容されるように連結され、植付フレーム28の左右両側枠材28Bにはブラケット44が下方突出状に固定され、このブラケット44に、覆土フレーム51の前部が左右方向の軸心廻りに回転自在に取り付けられている。 【0039】この覆土フレーム51に苗植付部分を挟むように配置された左右一対の覆土部材26が回転自在に取付支持されると共に、覆土フレーム51の後部に固定した係止板52が苗分送フレーム27の後端に固定された係止レバー53に係止されていて、覆土部材26が畝R上を転動することによって、植付フレーム28が畝Rの高さ変化に追従して上下揺動可能に支持されている。 【0040】なお、係止板52の係止レバー53に対する係止位置は上下方向に位置変更自在に構成されており、この係止板52の係止レバー53に対する係止位置を変更することによって、植付フレーム28の後部と覆土部材26との上下方向の間隔が調節可能とされていて、植付装置24による苗の植付深さが調節できるように構成されている。 【0041】図10に示すように、苗分送フレーム27の筒状部27Aには、植付フレーム28の筒状部28Aに向けて延びる連係ブラケット54が固定され、植付フレーム28の筒状部28Aには、連係ブラケット54の先端部が嵌まる左右対向状の一対の係合片55が設けられていて、左右同側にある苗分送フレーム27と植付フレーム28とが一体的に左右移動可能とされている。 【0042】一方、植付フレーム28が駆動主軸39廻りに揺動するときには、連係ブラケット54の先端部は一対の係合片55間を前後方向に移動自在となるので、植付フレーム28の揺動動作を妨げることはない。前記苗分送フレーム27の上方には、図7、図8、図9及び図11に示すように、左右苗載せ台23が配置され、移植フレーム15前端の左右支柱部材15Cの上端部間に断面コ字状の支持レール57が架設されると共に、移植フレーム15の左右側枠材15A間に前後一対の断面コ字状の支持レール58が架設されており、これら支持レール57,58に、苗載せ台23側の適宜の箇所に設けたローラ59が係合されて、該苗載せ台23が左右方向へは円滑に摺動するが、前後方向及び上下方向には移動しないように支持されている。 【0043】左右の苗載せ台23は、左右方向の連結ロッド60によって互いに連結されていて、一体的に左右方向に移動するようになっている。この連結ロッド60は、中央部が六角軸となされ、左右両端側にはねじ部60L,60Rが形成され、左端側のねじ部60Lと右端側のねじ部60Rは互いに逆ねじとなされ、これらねじ部60L,60Rに、左右の苗載せ台23の底面部に設けられたナット部材61がそれぞれ螺合されている。従って、連結ロッド60を回転駆動することにより、左右の苗載せ台23の左右方向の間隔が調節可能である。 【0044】また、連結ロッド60の中央部の六角軸部には、スプロケット62が軸方向相対移動自在で一体回転自在に外嵌され、このスプロケット62は移植フレーム15の中間枠材15Mに回転自在に支持されている。この連結ロッド60と平行として配置された調節駆動軸63が移植フレーム15に軸心廻りに回転可能に支持され、この調節駆動軸63の一端部には、電動モータ65が連結されており、該モータ65によって駆動軸63が正逆回転可能とされている。 【0045】この駆動軸63の軸方向略中央にはスプロケット66が固定され、このスプロケット66と連結ロッド60に外嵌されたスプロケット62とに亘ってチェーン67が掛装されており、調節駆動軸63と連結ロッド60とが同期的に回転するようになっている。また、駆動軸63の外周には、軸中央から右側方と左側方とで互いに逆ねじとなるねじ溝が刻設され、このねじ溝のピッチは、連結ロッド60に形成したねじ溝のピッチと同じとなされている。そして、駆動軸63の右側ねじ部には、右側の苗分送フレーム27に固着されたブラケット54の上端部が螺合され、駆動軸63の左側ねじ部には、左側の苗分送フレーム27に固着されたブラケット54の上端部が螺合されている。 【0046】したがって、電動モータ65により調節駆動軸63を回転駆動すると、左右の苗分送フレーム27及び苗分送装置25が互いに近接又は離反する方向に左右移動するとともに、左右の植付フレーム28及び植付装置24も苗分送装置25と一体的に左右移動し、さらに、調節駆動軸63の回転動力がチェーン67を介して連結ロッド60に伝動されているので、苗分送装置25の移動量と同じ量だけ左右の苗載せ台23も左右に移動する。 【0047】次に、移植装置3の構成及び動力伝達系統について説明する。各植付装置24は、図5及び図12に示すように、苗を植付けるべく畝Rに突入される植付体68と、この植付体68を昇降自在に支持する揺動リンク機構69とを備えてなる。植付体68は、上部が上下開口状の筒体69Aで構成され、下部に前後に開閉自在なくちばし状の開孔器69Bが設けられてなる。 【0048】揺動リンク機構69は、植付フレーム28に固定のブラケット69Aに前後揺動自在に支持された第1平行リンク69Bと、中継プレート69Cと、この中継プレート69Cに上下揺動自在に枢着された第2平行リンク69Dとを備えて構成され、第2平行リンク69Dの後端部に植付体68の筒体69Aが枢着されている。 【0049】第2平行リンク69Bの上側のリンクには軸受69Eが固定され、この軸受69Eには、植付フレーム28に左右軸廻りに回転自在に支持されたクランク軸70のクランクアーム70A間のクランクピン70Bが挿通されており、クランク軸70が図12において反時計方向に回転することによって、植付体68が前後に揺動しながら昇降して、上下に長い略楕円軌道を描きながら運動し、上昇した際に苗分送装置25から苗が供給されると共に下降して畝Rに突入し、突入後、連動具によって開孔器68Bが前後に開かされて、畝Rに植付孔が形成されると共に、該植付孔に苗が落下放出されるようになっている。 【0050】なお、苗放出後は、前記覆土部材26によって株際に土寄せされると共に株際が鎮圧される。クランク軸70にはスプロケット71が設けられ、このスプロケット71と、前記駆動主軸39に外嵌している伝動筒軸43に一体形成されたスプロケット72とがチェーン73を介して連動連結されており、駆動主軸39の回転動力によって、すなわちエンジンEの回転動力によって植付体24が昇降される。 【0051】苗分送装置25は、苗分送フレーム27の移植フレーム15から後方に突出した部分に配置され、主軸74の回転によって作動される爪動作機構75によって、前記植付体68と苗載せ台23との間で苗取出爪76を往復動作させ、この苗取出爪76により苗載せ台23に装着された苗トレイTのポット部Pからソイルブロック苗を一つずつ取出して植付体68に供給するものである。 【0052】左右各苗分送装置25の主軸74への動力伝動系統は、図10に示すように、伝動筒軸43に一体形成されたギヤ77を備え、このギヤ77は、苗分送フレーム27の前部側に回転自在に支持されたギヤ78に噛合されている。このギヤ78にはスプロケット79が一体形成され、該スプロケット79と、苗分送フレーム27の後部側に回転自在に支持されたスプロケット80とに亘ってチェーン81が巻回されている。また、スプロケット80には同軸上にスプロケット82が一体的に設けられており、該スプロケット82と、主軸74に一体のスプロケット83とに亘ってチェーン84が掛装されている。これによって駆動主軸39の回転動力によって主軸74を回転し、苗分送装置25を駆動可能としている。 【0053】図5、図8、図10及び図11に示すように、各苗載せ台23は、苗トレイTの底部を横一列のポット部Pに亘って支持する支持板23Aを備え、この支持板23Aは左右側板23B間に取付固定されている。また、この苗載せ台23は、苗取出爪76によってポット部Pから苗が取り出される間、停止し、苗取出爪76が苗取出後該苗を植付体68に供給して元の位置の戻るまでに、ポット部Pの横1ピッチ分左右方向に横送りされるように、横送り機構85によって往復間欠横送りされるように構成されていると共に、苗トレイTの横一列分の苗を取り出した時点で苗トレイTをポット部Pの縦1ピッチ分上下方向に縦送りする縦送り機構86を備えている。 【0054】横送り機構85は、左側の苗載せ台23の下方に配置された左右方向の横送り軸87を備えている。この横送り軸87の内端部(右端部)は、左側の苗分送フレーム27に設けた支持枠88に軸受を介して回転自在に支持されているとともに、横送り軸87の外端部(左端部)は、左側の苗分送フレーム27にブラケット89を介して取付けられた変速ギアボックス90の出力軸90aに連結されている。 【0055】このギアボックス90の入力軸90bにはスプロケット91が設けられ、該スプロケット91と、左側の苗分送フレーム27の前側部に支持されたギア78と一体回転するスプロケット92とが、チェーン93を介して連動連結されており、駆動主軸39の回転動力により横送り軸87が回転駆動されるようになっている。 【0056】横送り軸87には、いわゆるトラバース溝87aが軸方向略全長にわたって形成されたナピヤねじが用いられており、該溝87aに係合する摺動体94が横送り軸87に外嵌され、この摺動体94は、左側の苗載せ台23の下部に連結されている。左右の苗載せ台23は前述したように連結ロッド60によって一体連結されているので、横送り軸87を回転させることにより左右の苗載せ台23が左右方向に往復移動動可能となっている。 【0057】なお、ギアボックス90の動力伝達機構は、ポット部Pの大きさの異なる(ポット部Pの中心間のピッチの異なる)2種類の苗トレイTを横送りできるように、苗載せ台23の横送り量を変更できるように構成されている。左右側板23A間下部には、左右の苗載せ台23に亘って配置された縦送り駆動軸96が左右方向に配置されて設けられ、左右側板23A間上部には、左右各苗載せ台23にそれぞれ設けられた縦送り従動軸97が左右方向に配置されて設けられ、駆動軸96には左右各側板23Aの内面側に配置されていて左右各苗載せ台23にそれぞれ一対設けられた駆動スプロケット98が固定され、左右各従動軸97には左右各側板23Aの内面側に配置された一対の従動スプロケット99が固定されている。 【0058】また、駆動スプロケット98と従動スプロケット99との間には、これらに亘ってエンドレスチェーン100が掛装され、このチェーン100に、縦方向のポット部P間の間隙に係合する搬送ピン101が取付けられている。したがって、駆動軸96が、図11に矢示Aで示す方向に回転動作することによって苗トレイTが縦送り可能とされている。 【0059】なお、この搬送ピン101は、ポット部Pの間隔が異なる2種の苗トレイTのポット部P間のピッチに合う位置に設けられるか或いは取付位置が変更可能とされる。また、縦送り駆動軸96は左右の苗載せ台23の間隔調節に対応して伸縮自在に構成されている。横送り軸87の左右両側には縦送りカム102が固定されており、苗載せ台23がその移動範囲の最左端又は最右端にまで移動したときに前記縦送りカム102が縦送り機構86のホロワに係合して、縦送り駆動軸96が図8の矢示A方向に回転し、苗トレイTがポット部Pの縦方向の1ピッチ分縦送りされるようになっている。 【0060】前記移植機1にあっては、エンジンを始動させ、植付クラッチレバーによって植付クラッチ30を接続させ、畝Rを跨いで走行体2を走行させることによって、走行しながら苗が畝Rに所定間隔をおいて植え付けられる。 【0061】 【発明の効果】本発明によれば、走行体に移植装置を左右移動自在に備えると共に、走行体に対して移植装置を左右に移動させる位置調節手段を設け、畝に対する移植装置の左右方向の一方への位置ずれを検出する第1検出手段と、左右方向の他方への位置ずれを検出する第2検出手段とを設け、第1検出手段又は第2検出手段が位置ずれを検出したとき、この第1検出手段又は第2検出手段からの検出信号により遅延回路を介して位置調節手段を作動させて移植装置の左右方向の位置ずれを解消するようにしたので、第1検出手段と第2検出手段とが短い時間で交互に感知しても、前記遅延回路によってハレーションの周期を長くでき、実用上問題なく植付作業が行える。 【0062】また、畝の側面に土塊など局部的な盛上り部分があると、第1検出手段又は第2検出手段がそれを感知して、間違って(位置ずれしていないのに)移植装置を動かすが、本発明のように遅延回路があると、短時間の検出信号は無視されるので、前記のような畝の側面に局部的な盛上り部分があっても、移植装置は動かされないという効果も奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)8月11日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】安田 敏雄
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| 【公開番号】 |
特開平11−56029 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−216844 |
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