| 【発明の名称】 |
苗の取り出し装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】武智 貫太
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| 【要約】 |
【課題】ポット部の個数の異なる複数種の苗トレイが使用できる範囲を大きく採ることができるように考慮する。
【解決手段】並設された一対の苗取出爪76を苗トレイに対して進退自在に備え、この一対の苗取出爪76を、苗トレイのポット部内の苗の床土に突き刺して苗トレイに対して後退させることによって、ポット部内から苗の床土を取り出すようにした苗の取り出し装置において、前記一対の苗取出爪76間の間隔を調節可能とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 並設された一対の苗取出爪を苗トレイに対して進退自在に備え、この一対の苗取出爪を、苗トレイのポット部内の苗の床土に突き刺して苗トレイに対して後退させることによって、ポット部内から苗の床土を取り出すようにした苗の取り出し装置において、前記一対の苗取出爪間の間隔を調節可能としたことを特徴とする苗の取り出し装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、主に走行しながら野菜等の苗を圃場に植え付ける移植機に採用される苗の取り出し装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、移植機として、走行体の後部に、縦横に多数のポット部を有する苗トレイを縦横に移送する苗トレイ送り装置と、ソイルブロック苗を畝に植付ける植付装置と、苗トレイのポット部内からソイルブロック苗を一つずつ取出して植付装置へと搬送する苗分送装置とを支持し、走行しながらソイルブロック苗を畝に自動的に植え付けるようにしたものがある。 【0003】前記苗分送装置には、並設された一対の苗取出爪が苗トレイに対して進退自在に備えられており、この一対の苗取出爪をポット部内の苗の床土に突き刺し、その後苗取出爪を苗トレイに対して後退させることによって、苗の床土をポット部から取り出すようにしている。前記一対の苗取出爪の基部は爪支持体に回動自在に枢着される(したがって、先端側は近接離反自在である)と共に、先端側から爪ガイドのガイド孔に挿通されており、このガイド孔によって苗取出爪の間隔が規制されるようになっている。前記爪ガイドは苗取出爪がポット部内の苗の床土に突き刺されるときには、苗取出爪に対して動かず、ガイド孔によって苗取出爪が案内されるようになっており、苗取出爪がポット部から苗の床土を取り出すときには、爪ガイドが苗取出爪と一体的に後退する。 【0004】また、前記移植機では、トレイの縦横の寸法は同じであるがポット部の個数の異なる2種の苗トレイが採用されており、苗トレイのポット部の個数が異なるとポット部の大きさ(開口寸法及び容積)が異なることとなるが、前記爪ガイドのガイド孔は一対しかなく、このガイド孔の間隔(したがって、苗取出爪の間隔)は、前記2種の大きさのポット部にそれぞれ対応する間隔に形成されていた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】前記従来のものにあっては、ガイド孔の間隔は一定であるので、前記2種のポット部の大きさよりもさらに小さい寸法のポット部を有する第3の苗トレイに対しては、苗取出爪の先端が苗トレイに接触し、該苗トレイに対して使用できないものであった(したがって、前記移植機に使用できる苗トレイの種類は少ないものであった)。一方、ガイド孔の間隔を前記第3の苗トレイのポット部に対応する寸法に形成すると、苗取出爪の間隔が狭くなりすぎて、一番大きな寸法のポット部を有する苗トレイに対しては、苗の床土への突き刺し位置が中央部よりに寄りすぎて、バランスが悪いという問題が生じる。 【0006】そこで、本発明は、前記問題点に鑑みて、ポット部の個数の異なる種類の苗トレイの使用範囲を多く採ることができる苗の取り出し装置を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明が前記目的を達成するために講じた技術的手段は、並設された一対の苗取出爪を苗トレイに対して進退自在に備え、この一対の苗取出爪を、苗トレイのポット部内の苗の床土に突き刺して苗トレイに対して後退させることによって、ポット部内から苗の床土を取り出すようにした苗の取り出し装置において、前記一対の苗取出爪間の間隔を調節可能としたことを特徴とする。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図8において、1は野菜等の苗を畝Rに移植する移植機を示し、この移植機1は乗用型であって、走行体2の後方に移植装置3を備え、圃場に形成された畝Rを跨いでその長手方向に走行しながら、移植装置3によって畝にソイルブロック苗を所定間隔をおいて自動的に植え付けるものである。 【0009】走行体2の前部には、エンジン、走行クラッチ及び変速装置等が設けられ、エンジンはボンネット4によって覆われ、該ボンネット4の上部には、操縦ハンドル5が設けられ、該操縦ハンドル5の後方には運転席6が設けられている。また、走行体2には、左右一対の前輪7と左右一対の後輪8とが設けられており、前輪7は操向輪とされ、前輪7および後輪8には走行クラッチ及び変速装置等を介してエンジンからの動力が伝達されて回転駆動可能とされており、これらエンジン、走行クラッチ、変速装置、運転席6、前輪7及び後輪8等は車体フレーム2Aに取り付けられて支持されている。 【0010】図9、図10及び図11に示すように、車体フレーム2Aの後部には、左右一対のトップリンク10と左右一対のロワリンク11とから主構成された昇降リンク機構12を介して装着ブラケット13が昇降自在に取り付けられ、この装着ブラケット13には、移植装置3が搭載される移植フレーム15が左右一対の平行リンク14L,14Rを介して取り付けられている。 【0011】車体フレーム2Aの後部と、トップリンク10との間には、油圧シリンダからなる昇降シリンダ16が介装されており、この昇降シリンダ16のピストンロッドの出退動作により昇降リンク機構12が上下に揺動されて、装着ブラケット13及び平行リンク14L,14Rを介して移植フレーム15が昇降可能とされ、これによって、路上走行時又は枕地での回行時等において、移植装置3を上昇させておくことができると共に、畝Rの高さ変化に対応して移植装置3の昇降制御ができるようになっている。 【0012】移植フレーム15は、前後方向に配置された左右一対の側枠材15Aと、両側枠材15Aの左右中間に位置する中間枠材15Mと、これら側枠材15A及び中間枠材15Mの前部を相互に連結する左右方向の前枠材15Bと、前枠材15Bの左右両側に上方突出状に設けられた左右一対の支柱部材15Cとから主構成されている。 【0013】左右平行リンク14L,14Rの上部は、装着ブラケット13の上部に支軸17Aを介して前後方向の軸心廻りに回転自在に支持され、左右平行リンク14L,14Rの下部は、移植フレーム15の前枠材15Bに支軸17Bを介して前後方向の軸心廻りに回転自在に枢着されている。また、装着ブラケット13の下部には、背面視下面が下方に突出する円弧状とされた支持板18が設けられ、前枠材15Bには、平行リンク14L,14Rの揺動範囲において、前記支持板18の背面に接当するローラ19が上下方向の軸心廻りに回転自在に設けられると共に、支持板18の前面に接当する係合部材20が設けらている。以上の構成によって、装着ブラケット13に対して移植フレーム15が左右方向移動自在に支持されている。 【0014】一方、平行リンク14L,14Rの一方と移植フレーム15の支柱部材15Cとの間には油圧シリンダからなる図示省略の位置調整シリンダが介装されており、このシリンダのピストンロッドの出退動作によって平行リンク14L,14Rが左右に揺動されて、移植フレーム15及び移植装置3が左右方向に移動可能とされており、走行体2が蛇行等しても、畝Rに対する苗の植付位置を左右方向に関して適正な位置に修正できるようになっている。 【0015】なお、移植フレーム15の左右側枠材15Aにはそれぞれ畝Rの側面に接当する接当部材22Aを備えた検出手段22が設けられ、これら左右の検出手段22によって、畝Rに対する移植フレーム及び移植装置3の左右方向の位置が適正か否かを検出する。移植装置3は、多数のソイルブロック苗が育苗された苗トレイTを装着する苗載せ台23と、畝に苗を植え付ける植付装置24と、前記苗載せ台23上の苗トレイTから苗を一つずつ取り出して植付装置24へと搬送する苗分送装置25と、植え付けた苗の株際に土寄し、鎮圧するローラからなる覆土部材26と、苗分送装置25を取り付ける苗分送フレーム27と、植付装置24及び覆土部材26を取り付ける植付フレーム28から主構成されており、これらは左右一対備えられており、本実施の形態では、2条植えの移植機1とされている。 【0016】なお、苗トレイTは、プラスチック製で、薄肉に形成されて可撓性を有し、縦横に所定ピッチで碁盤目状に配列されて背面に突出する前面開口状の多数のポット部Pを備えており、このポット部Pに床土を供給し、そこへ播種し、育苗することで、ソイルブロック苗が育成されている。図11に示すように、苗分送フレーム27は、前部を構成する円筒状の筒状部27Aの左右両端部から後方に側枠材27Bを突出すると共に、左右の側枠材27Bの後端部を後枠材27Cで相互に連結して方形枠状に形成され、植付フレーム28は、前部を構成する円筒状の筒状部28Aの左右両端部から後方に側枠材28Bを突出すると共に、左右の側枠材28Bの後端部を後枠材28Cで相互に連結して方形枠状に形成されている。 【0017】図9及び図10に示すように、移植フレーム15の前枠材15Bの左右方向中央下部には、エンジンから移植装置3の各駆動部分への動力を断接する植付クラッチ30が装着されている。この植付クラッチ30は、電磁クラッチから構成されており、運転席6の側方に配置される植付クラッチレバー(又はクラッチペダル、クラッチスイッチ等の操作手段)によって、手動によって断続操作可能とされていて、枕地での回行時、路上走行時又は格納時等において、植付装置3への動力を切断できるようになっている。 【0018】また、この植付クラッチ30の入力軸30aは前方に突出されており、該入力軸30aには、走行体2のエンジンに連動連結されたPTO軸31からの回転動力が、第1伝動軸32、中継軸33、第2伝動軸34を介して伝動される。なお、これら各軸30a,31,32,33,34は、自在継手、たわみ継手、カップリング等を介して適宜連結されている。 【0019】前記中継軸33は、車体フレーム2Aの後下部に設けられたブラケット35の下端部に、軸受36を介して支持され、第2伝動軸34は伸縮自在に構成されている。また、中継軸33には、該軸33の回転数を検出する回転センサ37が設けられていて、エンジンと植付クラッチ30との間の動力伝達系統に回転センサ37が設けられている。 【0020】図9、図11乃至図14に示すように、植付クラッチ30の後方には、移植フレーム15の中間枠材15Mに取付固定されたギアボックス38が配置されており、このギアボックス38内のベベルギヤ伝動機構に植付クラッチ30の出力軸30bが接続され、該ベベルギヤ伝動機構から左右方向の駆動主軸39に動力が伝動されるように構成されている。 【0021】駆動主軸39は、移植フレーム15の左右側部に取付けられた軸受40と、ギアボックス38の側部に設けられた軸受41とにより軸心廻りに回転自在に支持されているとともに、これら軸受40,41により支持されている部分を除く部位は六角軸状に形成されている。この六角軸状の駆動主軸39には、内周面が六角筒状で且つ外周面が円筒状に形成された伝動筒軸43が、軸方向摺動自在で且つ駆動主軸39と一体回転するように外嵌されている。そして、この伝動筒軸43の外周に、前記植付フレーム28前部の筒状部28Aが、ベアリングを介して回転自在に外嵌されていて、植付フレーム28が、駆動主軸39に軸方向(左右方向)に移動自在で且つ軸心廻りに相対揺動自在に支持されている。 【0022】前記構成では、植付フレーム28を左右方向に移動させると、該フレーム25と共に伝動筒軸43も一体的に移動するようになっている。駆動主軸39の前上方であって、移植フレーム15の中間枠材15Mと左右側枠材15Aとの間の前部には、円筒棒状に形成された左右一対の案内部材45が取付固定されており、左右各案内部材45には、植付フレーム28の上方に位置する左右一対の苗分送フレーム27の筒状部27Aが外嵌されていて、該苗分送フレーム27が左右方向移動(摺動)自在に支持されている。 【0023】なお、前記案内部材45は、移植フレーム15の左右側枠材15A及び中間枠材15Mに形成された支持孔50に挿通され、左右各案内部材45の左右外端部に固定された取付板46がボルト51によって側枠材15Aに固定されることで取り付けられている。また、移植フレーム15の左右側枠材15A間の後端部には、角筒状の支持部材47が固定され、この左右支持部材47間には、左右方向に配置された断面略コ字状のスライドレール48が固定されており、このレール48には、苗分送フレーム27の前後中途部にブラケットを介して取り付けられた左右一対のローラ49が左右方向転動自在に嵌合されて、苗分送フレーム27の後部が移植フレーム15に左右移動可能に支持されている。 【0024】植付フレーム28の後端部は、図9及び図16に示すように、苗分送フレーム27の後端部にリンク機構42を介して、駆動主軸39廻りの上下揺動が許容されるように連結され、植付フレーム28の左右両側枠材28Bにはブラケット44が下方突出状に固定され、このブラケット44に、覆土フレーム51の前部が左右方向の軸心廻りに回転自在に取り付けられている。 【0025】この覆土フレーム51に苗植付部分を挟むように配置された左右一対の覆土部材26が回転自在に取付支持されると共に、覆土フレーム51の後部に固定した係止板52が苗分送フレーム27の後端に固定された係止レバー53に係止されていて、覆土部材26が畝R上を転動することによって、植付フレーム28が畝Rの高さ変化に追従して上下揺動可能に支持されている。 【0026】なお、係止板52の係止レバー53に対する係止位置は上下方向に位置変更自在に構成されており、この係止板52の係止レバー53に対する係止位置を変更することによって、植付フレーム28の後部と覆土部材26との上下方向の間隔が調節可能とされていて、植付装置24による苗の植付深さが調節できるように構成されている。 【0027】図14に示すように、苗分送フレーム27の筒状部27Aには、植付フレーム28の筒状部28Aに向けて延びる連係ブラケット54が固定され、植付フレーム28の筒状部28Aには、連係ブラケット54の先端部が嵌まる左右対向状の一対の係合片55が設けられていて、左右同側にある苗分送フレーム27と植付フレーム28とが一体的に左右移動可能とされている。 【0028】一方、植付フレーム28が駆動主軸39廻りに揺動するときには、連係ブラケット54の先端部は一対の係合片55間を前後方向に移動自在となるので、植付フレーム28の揺動動作を妨げることはない。前記苗分送フレーム27の上方には、図11、図12、図13及び図15に示すように、左右苗載せ台23が配置され、移植フレーム15前端の左右支柱部材15Cの上端部間に断面コ字状の支持レール57が架設されると共に、移植フレーム15の左右側枠材15A間に前後一対の断面コ字状の支持レール58が架設されており、これら支持レール57,58に、苗載せ台23側の適宜の箇所に設けたローラ59が係合されて、該苗載せ台23が左右方向へは円滑に摺動するが、前後方向及び上下方向には移動しないように支持されている。 【0029】左右の苗載せ台23は、左右方向の連結ロッド60によって互いに連結されていて、一体的に左右方向に移動するようになっている。この連結ロッド60は、中央部が六角軸となされ、左右両端側にはねじ部60L,60Rが形成され、左端側のねじ部60Lと右端側のねじ部60Rは互いに逆ねじとなされ、これらねじ部60L,60Rに、左右の苗載せ台23の底面部に設けられたナット部材61がそれぞれ螺合されている。従って、連結ロッド60を回転駆動することにより、左右の苗載せ台23の左右方向の間隔が調節可能である。 【0030】また、連結ロッド60の中央部の六角軸部には、スプロケット62が軸方向相対移動自在で一体回転自在に外嵌され、このスプロケット62は移植フレーム15の中間枠材15Mに回転自在に支持されている。この連結ロッド60と平行として配置された調節駆動軸63が移植フレーム15に軸心廻りに回転可能に支持され、この調節駆動軸63の一端部には、電動モータ65が連結されており、該モータ65によって駆動軸63が正逆回転可能とされている。 【0031】この駆動軸63の軸方向略中央にはスプロケット66が固定され、このスプロケット66と連結ロッド60に外嵌されたスプロケット62とに亘ってチェーン67が掛装されており、調節駆動軸63と連結ロッド60とが同期的に回転するようになっている。また、駆動軸63の外周には、軸中央から右側方と左側方とで互いに逆ねじとなるねじ溝が刻設され、このねじ溝のピッチは、連結ロッド60に形成したねじ溝のピッチと同じとなされている。そして、駆動軸63の右側ねじ部には、右側の苗分送フレーム27に固着されたブラケット54の上端部が螺合され、駆動軸63の左側ねじ部には、左側の苗分送フレーム27に固着されたブラケット54の上端部が螺合されている。 【0032】したがって、電動モータ65により調節駆動軸63を回転駆動すると、左右の苗分送フレーム27及び苗分送装置25が互いに近接又は離反する方向に左右移動するとともに、左右の植付フレーム28及び植付装置24も苗分送装置25と一体的に左右移動し、さらに、調節駆動軸63の回転動力がチェーン67を介して連結ロッド60に伝動されているので、苗分送装置25の移動量と同じ量だけ左右の苗載せ台23も左右に移動する。 【0033】次に、移植装置3の構成及び動力伝達系統について説明する。各植付装置24は、図9及び図16に示すように、苗を植付けるべく畝Rに突入される植付体68と、この植付体68を昇降自在に支持する揺動リンク機構69とを備えてなる。植付体68は、上部が上下開口状の筒体69Aで構成され、下部に前後に開閉自在なくちばし状の開孔器69Bが設けられてなる。 【0034】揺動リンク機構69は、植付フレーム28に固定のブラケット69Aに前後揺動自在に支持された第1平行リンク69Bと、中継プレート69Cと、この中継プレート69Cに上下揺動自在に枢着された第2平行リンク69Dとを備えて構成され、第2平行リンク69Dの後端部に植付体68の筒体69Aが枢着されている。 【0035】第2平行リンク69Bの上側のリンクには軸受69Eが固定され、この軸受69Eには、植付フレーム28に左右軸廻りに回転自在に支持されたクランク軸70のクランクアーム70A間のクランクピン70Bが挿通されており、クランク軸70が図16において反時計方向に回転することによって、植付体68が前後に揺動しながら昇降して、上下に長い略楕円軌道を描きながら運動し、上昇した際に苗分送装置25から苗が供給されると共に下降して畝Rに突入し、突入後、連動具によって開孔器68Bが前後に開かされて、畝Rに植付孔が形成されると共に、該植付孔に苗が落下放出されるようになっている。 【0036】なお、苗放出後は、前記覆土部材26によって株際に土寄せされると共に株際が鎮圧される。クランク軸70にはスプロケット71が設けられ、このスプロケット71と、前記駆動主軸39に外嵌している伝動筒軸43に一体形成されたスプロケット72とがチェーン73を介して連動連結されており、駆動主軸39の回転動力によって、すなわちエンジンの回転動力によって植付体24が昇降される。 【0037】苗分送装置25は、図11乃至図14に示すように、苗分送フレーム27の、移植フレーム15から後方に突出した部分に配置され、左右一対の針形状の苗取出爪76と、この一対の苗取出爪76を取付支持して苗トレイTに対して進退する爪支持体104と、爪支持体104の進退を案内するガイド体105と、一対の苗取出爪76の進退を案内する爪ガイド106と、前記爪支持体104及びガイド体105をそれぞれ長手方向往復動自在に支持する保持体107と、爪支持体104及びガイド体105を適正に動作させる爪動作機構75とを有している。 【0038】爪動作機構75は、苗分送フレーム27に固定の支持フレーム108に支持された回動軸109を備え、この回動軸109には、クランク体110とカム体111とが固定されている。また、支持フレーム108には、揺動アーム112の下部が揺動軸113により枢結され、この揺動アーム112に形成された長孔114にクランク体110のクランクピン110Aに外嵌されたローラ115が挿通係合され、揺動アーム112の上部には保持体107の筒状部107がピン116を介して枢結されている。前記筒状部107には、軸方向移動自在にパイプ製の爪支持体104が挿通案内されて、爪支持体104が苗トレイTに対して出退可能とされている。 【0039】また、保持体107にはブラケット117を介して遊転自在にローラ118が取り付けられ、このローラ118はガイド板120に形成されたカム溝121に係合され、ガイド板120は支持フレーム108の上部に固定の支持板143にピン119を介して揺動自在に取り付けられている。ガイド板120は転動ローラ120Aを有し、この転動ローラ61はバネ120Bによって付勢されてカム体111に押し付けられるように当接されていて、カム体111の反時計方向の回転によりガイド板120がピン119を中心として揺動可能とされている。 【0040】爪支持体104の外周には、その基端部に設けた基体122と保持体107の筒状部107との間に、コイルスプリング66が圧縮状に介装されており、爪支持体104の前端部には爪取付具124が嵌合固定されている。この爪取付具124に一対の苗取出爪76の基部がそれぞれ支軸125を介して上下方向の軸心廻りに回動自在に枢支されており、一対の苗取出爪76は爪取付具124に対して先端が遠近移動するように揺動可能になっている。 【0041】保持体107の下端部には、押出リンク126がピン127を介して回動自在に枢結され、この押出リンク126の先端部には長溝128が形成され、爪取付具124の突出腕に設けたピン129と係合されている。また、押出リンク126にはクランクピン110Aに嵌合されたローラ115と当接可能なカム板130が設けられている。 【0042】ガイド体105は、丸棒で形成されていて、前端に爪ガイド106が取付固定され、後端に側面視L字板状の作動部材131が装着され、中途部に止め具132が固着され、止め具132と基体122との間にスプリング133が介装されている。爪ガイド106は、図1乃至図3に示すように、ガイド体105の先端側に軸心廻りに回動自在で且つ嵌脱自在に外嵌される筒部134と、この筒部134の前端側に外嵌固定されたガイド板135とから構成されている。筒部134は、該筒部134とガイド体105に亘って貫通される取付ピン136によってガイド体105に対して回動不能で抜脱不能に固定され、ガイド板135には、上側に左右一対の第1のガイド孔(ガイド部)137が形成され、下側に左右一対の第2のガイド孔(ガイド部)138が形成され、この第1のガイド孔137又は第2のガイド孔138に前記苗取出爪76が挿通されて、左右苗取出爪76の間隔が規制される。 【0043】図1では、第1のガイド孔137に苗取出爪76が挿通されて案内されるようになっており、取付ピン136を抜脱して爪ガイド106をガイド体105の軸心廻りに180°反転させた後、取付ピン136を再び筒部134とガイド体105とに亘って挿通することによって、図2に示すように、第2のガイド孔138に苗取出爪76が挿通可能とされる。 【0044】前記第1及び第2のガイド孔137,138の中心間の間隔L1,L2は、前記支軸125の中心間の間隔よりも小く形成されていて、左右の苗取出爪76は基部から先端に向かうにしたがって間隔が漸次狭くなるようになっており、苗取出爪76と爪ガイド106との、ガイド体軸心方向の相対移動によって、苗取出爪76の先端間の間隔が広狭する。 【0045】この苗取出爪76は、爪先端部がガイド孔137,138付近に在る位置から、爪支持体104がガイド体105に対して前方移動することによって、苗Sの床土に突き刺されて苗Sを保持し、苗取出爪76が苗Sの床土を突き刺したまま爪支持体104及びガイド体105が一緒に後退することによって、苗Sの床土がポット部Pから取り出されるようになっている。したがって、左右の苗取出爪76は、苗Sの床土を突き刺すにしたがって先端間の間隔が狭くなるように構成されている。 【0046】また、第2のガイド孔138の中心間の間隔L2は第1のガイド孔137の中心間の間隔L1よりも小さく形成されていて、第1のガイド孔137に苗取出爪76を挿通案内させることによって、ポット部Pの開口寸法が在る大きさ以上の苗トレイTに対応し、第2のガイド孔138に苗取出爪76を挿通案内させることによって、ポット部Pの開口寸法が前記在る大きさ以下の苗トレイTに対応するようになっており、したがって、ポット部Pの大きさに対応して、苗取出爪76間の間隔が調節(選択)できるようになっている。 【0047】なお、本実施の形態では、爪ガイド106には、間隔の相違する一対のガイド孔が2組形成されたものが例示されているが、間隔の相違する一対のガイド孔を3組以上設けてもよい。また、本実施の形態では、ガイド板135を回転させることによって、2組の一対のガイド孔の内1組のガイド孔を所定位置に移動させるようにしているが、ガイド板135を上下方向又は左右方向にスライドさせることによって複数組の一対のガイド孔の内1組のガイド孔を所定位置に移動させるようにしてもよい。 【0048】前記保持体107には作動片140が軸141を介して枢支され、スプリングによって図5において時計方向に付勢されており、この作動片140は1本の足と左右両腕とを有する略T字形状であり、左腕にはロック部140Aが、右腕には解除部140Bが、足には押動部140Cが形成されている。前記爪支持体104の後端の基体122にはロックアーム142が枢支されており、このロックアーム142はスプリングによって図5において時計方向に付勢されている。 【0049】次に、前記爪動作機構75による苗取出爪76の苗取出動作を説明する。図5の状態で、保持体107は苗トレイ2に最接近した位置にあり、この状態からクランク体110が反時計方向に回動すると、ローラ115がカム板130を押動し、押出リンク126がピン127を中心に揺動され、爪取付具124を介して爪支持体104及び苗取出爪76をポット部P内の苗Sの床土に向けて前進させる。 【0050】このとき、図6に示すように、ガイド体105及び爪ガイド106は作動部材131が作動片140に当接していて不動であり、基体122が前進することにより、スプリング123,133が圧縮され、ロックアーム142の被係合部142aは保持体107の係合部107aに係合して戻り動作が阻止される。また、不動の爪ガイド106に対して苗取出爪76が前進するため、左右一対の苗取出爪76はガイド孔137又は138に規制されて、苗取出爪76の先端が前進しながらかつ爪先端間距離を狭めながら苗Sの床土に突き刺さる。 【0051】苗取出爪76による苗Sの床土の突き刺し完了後に、クランク体110が回転すると、クランクピン110A及びローラ115を介して揺動アーム112が左方向に揺動し、苗取出爪76及びガイド体105が共に苗トレイTから後退し、ポット部Pから苗Sの床土が取り出される。一方、保持体107はそれに設けたローラ118がガイド板120のカム溝121に案内され、これにより苗取出爪76及びガイド体105は、略水平の取出し姿勢から図7に示す略下向きの離脱姿勢に変更され、ローラ118がカム溝121の後端近傍まで移動してくると、作動片140の押動部140Cがロック解除部材144に当接し始める。 【0052】作動片140がロック解除部材144に当接して回動を開始すると、ロック部140Aが作動部材131のロックを解除し、ガイド体105はそれまで圧縮されていたスプリング133によって弾発的に突出され、不動の苗取出爪76に対して爪先端側へ前進し、突き刺していた苗Sの床土を押し出して離脱させ、植付体68へと苗Sを落下供給する。 【0053】一方、作動片140の解除部140Bはロックアーム142を押し上げ被係合部142aと係合部107aとの係合を解除する。そのため突出状態に保持されていた爪支持体104は、圧縮状態にあったスプリング133によって弾発的に後退される。その後は、クランク体110の回動により図5に位置に戻り、前記動作を繰り返す。 【0054】左右各苗分送装置25の主軸74への動力伝動系統は、図14に示すように、伝動筒軸43に一体形成されたギヤ77を備え、このギヤ77は、苗分送フレーム27の前部側に回転自在に支持されたギヤ78に噛合されている。このギヤ78にはスプロケット79が一体形成され、該スプロケット79と、苗分送フレーム27の後部側に回転自在に支持されたスプロケット80とに亘ってチェーン81が巻回されている。また、スプロケット80には同軸上にスプロケット82が一体的に設けられており、該スプロケット82と、主軸74に一体のスプロケット83とに亘ってチェーン84が掛装されている。これによって駆動主軸39の回転動力によって主軸74を回転し、苗分送装置25を駆動可能としている。 【0055】図9、図12、図14及び図15に示すように、各苗載せ台23は、苗トレイTの底部を横一列のポット部Pに亘って支持する支持板23Aを備え、この支持板23Aは左右側板23B間に取付固定されている。また、この苗載せ台23は、苗取出爪76によってポット部Pから苗が取り出される間、停止し、苗取出爪76が苗取出後該苗を植付体68に供給して元の位置の戻るまでに、ポット部Pの横1ピッチ分左右方向に横送りされるように、横送り機構85によって往復間欠横送りされるように構成されていると共に、苗トレイTの横一列分の苗を取り出した時点で苗トレイTをポット部Pの縦1ピッチ分上下方向に縦送りする縦送り機構86を備えている。 【0056】横送り機構85は、左側の苗載せ台23の下方に配置された左右方向の横送り軸87を備えている。この横送り軸87の内端部(右端部)は、左側の苗分送フレーム27に設けた支持枠88に軸受を介して回転自在に支持されているとともに、横送り軸87の外端部(左端部)は、左側の苗分送フレーム27にブラケット89を介して取付けられた変速ギアボックス90の出力軸90aに連結されている。 【0057】このギアボックス90の入力軸90bにはスプロケット91が設けられ、該スプロケット91と、左側の苗分送フレーム27の前側部に支持されたギア78と一体回転するスプロケット92とが、チェーン93を介して連動連結されており、駆動主軸39の回転動力により横送り軸87が回転駆動されるようになっている。 【0058】横送り軸87には、いわゆるトラバース溝87aが軸方向略全長にわたって形成されたナピヤねじが用いられており、該溝87aに係合する摺動体94が横送り軸87に外嵌され、この摺動体94は、左側の苗載せ台23の下部に連結されている。左右の苗載せ台23は前述したように連結ロッド60によって一体連結されているので、横送り軸87を回転させることにより左右の苗載せ台23が左右方向に往復移動動可能となっている。 【0059】なお、ギアボックス90の動力伝達機構は、ポット部Pの個数及び大きさの異なる(ポット部Pの中心間のピッチの異なる)複数種類の苗トレイTを横送りできるように、苗載せ台23の横送り量を変更できるように構成されている。左右側板23A間下部には、左右の苗載せ台23に亘って配置された縦送り駆動軸96が左右方向に配置されて設けられ、左右側板23A間上部には、左右各苗載せ台23にそれぞれ設けられた縦送り従動軸97が左右方向に配置されて設けられ、駆動軸96には左右各側板23Aの内面側に配置されていて左右各苗載せ台23にそれぞれ一対設けられた駆動スプロケット98が固定され、左右各従動軸97には左右各側板23Aの内面側に配置された一対の従動スプロケット99が固定されている。 【0060】また、駆動スプロケット98と従動スプロケット99との間には、これらに亘ってエンドレスチェーン100が掛装され、このチェーン100に、縦方向のポット部P間の間隙に係合する搬送ピン101が取付けられている。したがって、駆動軸96が、図15に矢示Aで示す方向に回転動作することによって苗トレイTが縦送り可能とされている。 【0061】なお、この搬送ピン101は、ポット部Pの個数の異なる複数種の苗トレイTのポット部P間のピッチに合う位置に設けられるか或いは取付位置が変更可能とされる。また、縦送り駆動軸96は左右の苗載せ台23の間隔調節に対応して伸縮自在に構成されている。横送り軸87の左右両側には縦送りカム102が固定されており、苗載せ台23がその移動範囲の最左端又は最右端にまで移動したときに前記縦送りカム102が縦送り機構86のホロワに係合して、縦送り駆動軸96が図15の矢示A方向に回転し、苗トレイTがポット部Pの縦方向の1ピッチ分縦送りされるようになっている。 【0062】この移植機1にあっては、走行体2の前部左右両側には、苗が育成された予備の苗トレイTを載置する予備苗置台145が設けられると共に、基部側が左右方向の軸心廻りに回動自在に取り付けらたマーカ146が設けられている。前記構成の移植機1にあっては、エンジンを始動させ、植付クラッチレバーによって植付クラッチ30を接続させると共に、畝Rを跨いで走行体2を走行させることによって、走行しながら苗が畝Rに所定間隔をおいて植え付けられる。 【0063】一方、平畝に移植する場合において、既に植え付けた条の隣の条に苗を植え付けるときに、既移植条を植え付けるときに形成された轍に前輪7を合わせて走行して、植付作業をするようにしているが、前記構成の移植機1にあっては、走行体2や予備苗置台145によって視界が阻まれ、轍を視認しにくいので、マーカ146を轍に合わせることによって、植付精度の確保が図られている。 【0064】 【発明の効果】本発明によれば、並設された一対の苗取出爪を苗トレイに対して進退自在に備え、この一対の苗取出爪を、苗トレイのポット部内の苗の床土に突き刺して苗トレイに対して後退させることによって、ポット部内から苗の床土を取り出すようにした苗の取り出し装置において、前記一対の苗取出爪間の間隔を調節可能としたので、一対の苗取出爪の間隔をポット部の大きさに対応した間隔に設定でき、ポット部の個数の異なる種類の苗トレイの使用範囲を大きく採ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)8月19日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】安田 敏雄
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| 【公開番号】 |
特開平11−56024 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−222771 |
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