| 【発明の名称】 |
移植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】布野 隆
【氏名】高見 幸徳
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| 【要約】 |
【課題】ロール苗移植機において、エプロンへの押付けに伴うロール苗の浮上り、座屈、損傷、横ズレ等を防止する。
【解決手段】縦送りベルト19の縦送り量L2を、植付爪10のエプロン入り込み量(掻取量)L1よりも少なく設定する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 帯状苗が巻かれたロール苗を繰出自在に保持するロール苗保持装置と、該ロール苗保持装置から繰出されるロール苗を苗載面に沿って下方に案内する苗載台と、該苗載台を左右方向に往復移動させる横送り装置と、苗載台が横送り端に達する毎にロール苗を下方に向けて縦送りする縦送り装置と、苗載台の下端部に沿って配設されるエプロンと、該エプロンに形成される掻取口から適数本の苗を掻取って圃場に移植する移植爪装置とを備える移植機において、前記縦送り装置の縦送り量を、移植爪装置の掻取量よりも少なく設定した移植機。 【請求項2】 帯状苗が巻かれたロール苗を繰出自在に保持するロール苗保持装置と、該ロール苗保持装置から繰出されるロール苗を苗載面に沿って下方に案内する苗載台と、該苗載台を左右方向に往復移動させる横送り装置と、苗載台が横送り端に達する毎にロール苗を下方に向けて縦送りする縦送り装置と、苗載台の下端部に沿って配設されるエプロンと、該エプロンに形成される掻取口から適数本の苗を掻取って圃場に移植する移植爪装置とを備える移植機において、前記縦送り装置の縦送り量を、エプロンにロール苗を押し付けない量に設定した移植機。 【請求項3】 帯状苗が巻かれたロール苗を繰出自在に保持するロール苗保持装置と、該ロール苗保持装置から繰出されるロール苗を苗載面に沿って下方に案内する苗載台と、該苗載台を左右方向に往復移動させる横送り装置と、苗載台が横送り端に達する毎にロール苗を下方に向けて縦送りする縦送り装置と、苗載台の下端部に沿って配設されるエプロンと、該エプロンに形成される掻取口から適数本の苗を掻取って圃場に移植する移植爪装置とを備える移植機において、前記縦送り装置の縦送り量を、移植爪のエプロン入り込み量よりも少なく設定した移植機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、乗用田植機等の移植機の技術分野に属するものである。 【0002】 【従来の技術】近来、田植等の苗移植作業は、移植機の高性能化に伴い略自動的に行うことが可能であるが、圃場への苗運搬作業や移植機への苗補給作業は機械化が困難であるため、依然として人力に頼る重労働であった。そこで、軽量かつ長大な帯状苗(ロングマット水耕苗)を巻き取ってロール苗を形成し、該ロール苗を移植機に載せて移植する技術が提案されている。即ち、苗の軽量化(全体量比較)に伴い苗搬送作業を省力化することができる許りでなく、苗の長大化によって苗補給回数を減らし、苗補給作業の省力化および移植作業の効率アップを計ることが可能になる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、前記ロール苗を移植するにあたり、ロール苗を繰出自在に保持するロール苗保持装置と、該ロール苗保持装置から繰出されるロール苗を苗載面に沿って下方に案内する苗載台と、該苗載台を左右方向に往復移動させる横送り装置と、苗載台が横送り端に達する毎にロール苗を下方に向けて縦送りする縦送り装置と、苗載台の下端部に沿って配設されるエプロンと、該エプロンに形成される掻取口から適数本の苗を掻取って圃場に移植する移植爪装置とを備える移植機が既に提案されている。しかるに、このようなものでは、ロール苗が縦送りベルトの縦送り力を受けてエプロンに押し付けられた場合、ロール苗の浮上りや座屈が生じる許りでなく、苗載台の横送りに伴うエプロンとの摺接でロール苗が損傷(胚乳を含む籾の脱落等)したり、横ズレする不都合が生じ、その結果、移植精度や移植後の生育に悪影響を及ぼす可能性があった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、帯状苗が巻かれたロール苗を繰出自在に保持するロール苗保持装置と、該ロール苗保持装置から繰出されるロール苗を苗載面に沿って下方に案内する苗載台と、該苗載台を左右方向に往復移動させる横送り装置と、苗載台が横送り端に達する毎にロール苗を下方に向けて縦送りする縦送り装置と、苗載台の下端部に沿って配設されるエプロンと、該エプロンに形成される掻取口から適数本の苗を掻取って圃場に移植する移植爪装置とを備える移植機において、前記縦送り装置の縦送り量を、移植爪装置の掻取量よりも少なく設定したものである。つまり、ロール苗のエプロンへの押し付けを防止したため、押付けに伴うロール苗の浮上り、座屈、損傷、横ズレ等を回避することができ、その結果、移植精度の向上を計ることができる許りでなく、移植後の生育に悪影響を及ぼす不都合も回避することができる。また、帯状苗が巻かれたロール苗を繰出自在に保持するロール苗保持装置と、該ロール苗保持装置から繰出されるロール苗を苗載面に沿って下方に案内する苗載台と、該苗載台を左右方向に往復移動させる横送り装置と、苗載台が横送り端に達する毎にロール苗を下方に向けて縦送りする縦送り装置と、苗載台の下端部に沿って配設されるエプロンと、該エプロンに形成される掻取口から適数本の苗を掻取って圃場に移植する移植爪装置とを備える移植機において、前記縦送り装置の縦送り量を、エプロンにロール苗を押し付けない量に設定したものである。つまり、ロール苗のエプロンへの押し付けを防止したため、押付けに伴うロール苗の浮上り、座屈、損傷、横ズレ等を回避することができ、その結果、移植精度の向上を計ることができる許りでなく、移植後の生育に悪影響を及ぼす不都合も回避することができる。また、帯状苗が巻かれたロール苗を繰出自在に保持するロール苗保持装置と、該ロール苗保持装置から繰出されるロール苗を苗載面に沿って下方に案内する苗載台と、該苗載台を左右方向に往復移動させる横送り装置と、苗載台が横送り端に達する毎にロール苗を下方に向けて縦送りする縦送り装置と、苗載台の下端部に沿って配設されるエプロンと、該エプロンに形成される掻取口から適数本の苗を掻取って圃場に移植する移植爪装置とを備える移植機において、前記縦送り装置の縦送り量を、移植爪のエプロン入り込み量よりも少なく設定したものである。つまり、ロール苗のエプロンへの押し付けを防止したため、押付けに伴うロール苗の浮上り、座屈、損傷、横ズレ等を回避することができ、その結果、移植精度の向上を計ることができる許りでなく、移植後の生育に悪影響を及ぼす不都合も回避することができる。 【0005】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態の一つを図面に基づいて説明する。図面において、1は乗用田植機の走行機体であって、該走行機体1の後部には、昇降リンク機構2を介して植付部3が連結されている。そして、前記植付部3は、昇降リンク機構2に着脱自在に連結されるホルダフレーム4、該ホルダフレーム4にローリング自在に連結される植付部フレーム5、該植付部フレーム5に一体的に組付けられるドライブケース6、該ドライブケース6から後方に突出する複数の植付ケース7、該植付ケース7の上方に左右方向を向いて配設されるエプロン8、該エプロン8に沿って左右移動自在な苗載台9、該苗載台9の下端部から苗を掻取って田面に植付ける植付爪10、該植付爪10の前方位置で田面を均すフロート11等で構成されているが、これらの基本構成は何れも従来通りである。 【0006】前記苗載台9は、ドライブケース6の上方に前高後低状の傾斜姿勢で配設されており、その上面(後面)には、上下方向を向く複数のガイドリブ(凸部)12で仕切られた植付条数分(例えば5条分)の苗載面13が形成されている。つまり、各苗載面13にセットされた後述のロール苗14を、左右のガイドリブ12で横ズレを規制しながら下方の植付爪10に向けて供給ガイドするが、苗載台9全体は、ドライブケース6に組込まれる苗載台横送り機構(図示せず)の動力で左右方向に往復移動するようになっている。 【0007】15は前記植付ケース7の後端部に組付けられるロータリケースであって、該ロータリケース15は、両端部に一対の植付爪10を備えると共に、自らの回転に伴って一対の植付爪10を所定の軌跡に沿って回転運動させる遊星ギヤ機構(図示せず)を内装している。即ち、植付爪10は、エプロン8に形成される掻取口8aに所定寸法L1だけ入り込んでロール苗14の下端部から1株分の苗を掻取る掻取行程と、田面に突入して掻取苗を放出する植付行程との間を循環的に回転運動するようになっている。 【0008】16は前記苗載台9の各苗載面13に設けられる縦送り機構であって、該縦送り機構16においては、下側の駆動ローラ17と上側の従動ローラ18との間に、突起付き幅広ベルトからなる縦送りベルト19を懸回すると共に、駆動ローラ軸17aを、ラチェット機構(図示せず)を介して縦送りレバー(図示せず)に連動連結している。つまり、苗載台9が横送り端に達すると、ドライブケース6に設けられる縦送り駆動カム(図示せず)が縦送りレバーを叩き上げるように構成されており、そして、縦送りレバーが叩き上げられた場合には、ラチェット機構を介して連動連結される駆動ローラ17が所定量回転するのに伴い、縦送りベルト19の張り側(苗接触側)が所定の送り量L2だけ下動してローラ苗14をエプロン8に向けて縦送りするが、本実施形態では、各条の縦送り機構16を上下2段に構成すると共に、上下の縦送り機構16をチェン伝動機構20を介して連動連結している。 【0009】21は各条の苗載面13に対向して配設されるロール苗保持部であって、該ロール苗保持部21は、ガイドリブ12に立設される保持部ブラケット22、該保持部ブラケット22間に左右方向を向いて架設されるアーム支軸23、該アーム支軸23に回動自在に外嵌するアームボス24、該アームボス24に所定間隔を存して溶着される上下揺動自在(苗載面接離方向移動自在)な左右一対の支持アーム25、該支持アーム25を所定の位置に保持する支持アーム保持機構26、左右の支持アーム25間に着脱自在で、かつ自由回転自在に支持されるロール苗保持軸27等で構成されている。即ち、ロール苗保持部21にロール苗14を補給する場合には、ロール苗14をロール苗保持軸27に挿通した後、該ロール苗保持軸27の両端部を、支持アーム25の先端部に形成されるフック溝25aに引っ掛け状にセットするようになっている。そして、左右の支持アーム25間にセットされたロール苗14は、平面視で左右のガイドリブ12間に位置するため、外周側から連続的に繰出されるロール苗14は、無理なく左右のガイドリブ12間に導かれるようになっている。 【0010】ところで、前記ロール苗14は、長大(例えば、幅30センチメートル、長さ6メートル)な育苗ケースに、不織布等の補強用マット材を敷き、ここに所定量の種籾を播種した後、所定期間水耕栽培で育苗して根絡み状態の帯状苗(ロングマット水耕苗)を作る育苗作業と、この帯状苗を苗が巻取方向に倒伏するようにロール芯28に巻取る巻取作業とを経て得られるものである。そして、前記帯状苗の幅寸法および長さ寸法は均一であるが、厚さ寸法は育苗環境に応じて多少の変動があるため、ロール苗14の巻径には多少のバラツキがあり、また、巻取り時には、帯状苗の横ズレや延びが生じるため、ロール苗14の幅寸法にも多少のバラツキが出るのが実状である。 【0011】前記支持アーム保持機構26は、保持部ブラケット22に前後揺動自在に取付けられるアーム保持レバー29と、該アーム保持レバー29を支持アーム25の基端部に向けて付勢する弾機30とで構成されている。つまり、支持アーム25の基端部にストッパ片25bを形成する一方、アーム保持レバー29に係止溝29aを形成し、該係止溝29aでストッパ片25bを係止することにより支持アーム25を所定位置に保持するが、アーム保持レバー29には、上下方向に並ぶ複数の係止溝29aが形成されるため、ロール苗14の繰出しに適した繰出位置と、苗載面13に近接する格納位置と、繰出位置から上方に退避する退避位置とに支持アーム25を選択的に保持することができるようになっている。尚、保持位置の切換えは、支持アーム25を手で支えた状態でアーム保持レバー29を非係止方向に揺動操作し、この状態で支持アーム25を所望の切換位置に揺動操作した後、アーム保持レバー29を放せば、該切換位置で支持アーム25が保持されることになる。 【0012】さて、ロール苗14の植付けを行う場合には、前記支持アーム25を繰出位置に保持し、かつ左右の支持アーム25間にロール苗14(ロール苗保持軸27)をセットすることになるが、そのセット位置(ロール苗保持位置)は、繰出初期状態のロール苗14が側面視でガイドリブ12と重合しない位置、もしくは重合幅がロール苗一巻き分の厚さ寸法以下となる位置に設定されている。つまり、繰出初期状態であっても、巻装状態のロール苗14が二巻き以上に亘ってガイドリブ12に摺接することを防止しているため、ガイドリブ12とロール苗14との間に大きな摺接抵抗が生じたり、摺接抵抗が大きく変動することがなく、その結果、ロール苗14の繰出しをスムーズに行うことができるようになっている。尚、前述した繰出初期状態とは、ロール苗14を全く繰出していない状態(巻径=最大)と、ロール苗14を植付可能な位置まで手動で繰出した状態(巻径<最大)との両者を示唆するものである。 【0013】また、前記ロール苗保持軸27は、支持アーム25の左右間隔よりも多少長く形成される軸部材27aに、ロール芯28の内径よりも僅かに小径な左右一対のホイールプレート27bを溶着すると共に、左右のホイールプレート27bを図示しない補強ステーで連結して形成されている。そして、ロール苗保持軸27にロール苗14をセットする場合には、ロール苗保持軸27の一端側からロール苗14のロール芯28を挿通(またはロール芯28の一端側からロール苗保持軸27を挿通)するが、ロール芯28の内周面一端部には予め段差部28aが形成されているため、該段差部28aと一端側ホイールプレート27bとの接当に基づいてロール苗14が略適正セット位置で係止されるようになっている。そのため、ロール苗14の適正位置へのセット作業を簡略化することができる許りでなく、ロール苗保持軸27の一端側から挿通させたロール苗14が他端側から抜け落ちる不都合を防止することができ、しかも、ロール苗保持軸27の一端側を持ってロール苗14を持ち運びすることができるようになっている。 【0014】また、前記ロール苗14を適正セット位置で係止するにあたり、本実施形態では、ロール苗14の一端側への移動を許容しているため、ロール苗14のセット位置が苗載面13に対して左右方向に位置ズレしていた場合に、ロール苗14の移動を許容して繰出し苗の捻れを防止することができ、その結果、ロール苗14の捻れに起因する繰出不良等の不都合を解消することができるようになっている。 【0015】31は前記上側縦送りベルト19の対向位置に配設される上側回転苗押え体であって、該上側回転苗押え体31は、前記保持部ブラケット22に上下揺動自在(苗載面接離方向移動自在)に設けられる左右一対の苗押えアーム32、該左右の苗押えアーム32間に架設される苗押え支軸33、該苗押え支軸33に回転自在に外嵌する複数の苗押え円盤34、該苗押え円盤34を位置決めするカラー35等で構成されている。そして、上記苗押え円盤34は、上側縦送りベルト19に沿って繰出されるロール苗14を、自重(アーム荷重等を含む)もしくは図示しない弾機の付勢力で上側縦送りベルト19に押付けながら従動的に回転するため、ロール苗14の浮上りに伴う上側縦送りベルト19のスリップを防止すると共に、ロール苗14の横ズレを規制することができ、その結果、所定量(縦送り量)のロール苗14を横ズレを規制しながら引出す(繰出す)ことができるようになっている。 【0016】36は前記下側縦送りベルト19の上部対向位置に配設される下側第一回転苗押え体であって、該下側第一回転苗押え体36は、苗載台9の左右両端部に立設される一対の苗押えブラケット37、該苗押えブラケット37の上端部に上下揺動自在(苗載面接離方向移動自在)に設けられる左右一対の第一苗押えアーム38、該左右の第一苗押えアーム38間に架設される第一苗押えフレーム39、該第一苗押えフレーム39から各条の下側縦送りベルト19に向けて突設される複数の第一苗押えステー40、該第一苗押えステー40の先端部に溶着されるボス41、該ボス41に回転自在に挿通される第一苗押え支軸42、該第一苗押え支軸42に回転自在に外嵌する複数の第一苗押え円盤43、該第一苗押え円盤43を位置決めするカラー44等で構成されている。そして、上記第一苗押え円盤43は、下側縦送りベルト19に沿って繰出されるロール苗14を、自重(アーム荷重等を含む)もしくは図示しない弾機の付勢力で下側縦送りベルト19の上部に押付けながら従動的に回転するため、ロール苗14の浮上りおよび横ズレが規制されることになるが、各条の下側縦送りベルト19に対向する複数の下側第一回転苗押え体36を、単一の第一苗押えフレーム39に一体的に設けているため、第一苗押えフレーム39に設けられる退避操作レバー45の操作に伴って各条の下側第一回転苗押え体36を同時に非浮上り規制位置に退避させることができるようになっている。 【0017】46は前記下側縦送りベルト19の下部対向位置に配設される下側第二回転苗押え体であって、該下側第二回転苗押え体46は、前記苗押えブラケット37の上端部に上下揺動自在(苗載面接離方向移動自在)に設けられる左右一対の第二苗押えアーム48、該左右の第二苗押えアーム48間に架設される第二苗押えフレーム49、該第二苗押えフレーム49から各条の下側縦送りベルト19に向けて突設される複数の第二苗押えステー50、該第二苗押えステー50の先端部に溶着されるボス51、該ボス51に回転自在に挿通される第二苗押え支軸52、該第二苗押え支軸52に回転自在に外嵌する複数の第二苗押え円盤53、該第二苗押え円盤53を位置決めするカラー54等で構成されている。そして、上記第二苗押え円盤53は、下側縦送りベルト19に沿って繰出されるロール苗14を、自重(アーム荷重等を含む)もしくは図示しない弾機の付勢力で下側縦送りベルト19の下部に押付けながら従動的に回転することになる。即ち、下側縦送りベルト19の対向位置に、上下二列の回転苗押え体36、46を設けてロール苗14の浮上りおよび横ズレを規制しているが、各回転苗押え体36、46の苗押え円盤43、53は、ロール苗接離方向に独立的に移動自在であるため、ロール苗14の厚さ寸法にバラツキがあっても、各苗押え円盤43、53が独立移動して適度にロール苗14を押圧することになり、その結果、下側縦送りベルト19がスリップしてロール苗14の縦送り量にバラツキが生じる等の不都合を可及的に防止することができるようになっている。尚、各条の下側縦送りベルト19に対向する複数の下側第二回転苗押え体46を、単一の第二苗押えフレーム49に一体的に設け、該第二苗押えフレーム49の退避操作に伴って各条の下側第二回転苗押え体46を同時に退避し得ることは下側第一回転苗押え体36と同様である。 【0018】ところで、前記第二苗押えアーム48は、第一苗押えフレーム39の上方近傍(後方近傍)を通って第一苗押え円盤43の下方まで達しており、そのため、下側第一回転苗押え体36を退避操作した場合には、第一苗押えフレーム39が第二苗押えアーム48を押し上げて下側第二回転苗押え体46も連動的に退避させるようになっている。つまり、上下二列の下側回転苗押え体36、46を独立移動自在に構成したものでありながら、退避操作時には、上下二列の下側回転苗押え体36、46を一体的に退避させることができるため、各回転苗押え体36、46を別々に退避操作する場合に比して苗補給作業等を容易に行うことができるようになっている。 【0019】また、55は前記下側第一回転苗押え体36を退避位置に保持する退避保持機構であって、該退避保持機構55は、苗押えブラケット37の基端部に揺動自在に設けられる退避ロックレバー56、該退避ロックレバー56をレバー基端部のロック溝56aが進出する方向に付勢する弾機57、前記第一苗押えアーム38の基端部に一体形成されるストッパプレート38a等で構成されている。つまり、下側第一回転苗押え体36を非浮上り規制位置に退避操作した場合には、ストッパプレート38aの先端部が退避ロックレバー56を非ロック姿勢側に押しながらロック溝56aに入り込んで係止されるため、下側第一回転苗押え体36(連動退避する下側第二回転苗押え体46を含む)が所定の退避位置で自動的に位置保持されることになり、一方、退避ロックレバー56を非ロック姿勢側に揺動操作すれば、ロック溝56aによるストッパプレート38aの係止が解除されて下側第一回転苗押え体36が浮上り規制位置に復帰するようになっている。従って、下側回転苗押え体36、46を非浮上り規制位置に退避させるにあたり、退避させた下側回転苗押え体36、46を手で保持する必要がなく、その結果、苗補給時や苗載台清掃時の作業性を向上させることができるようになっている。 【0020】ところで、各回転苗押え体31、36、46の苗押え円盤34、43、53は、ボス部材58の一端部に、外周に凹凸を有する円盤部材59を溶着した共通部品であり、そのため製造コストの削減および組立性の向上に寄与し得るが、さらに本実施形態では、苗押え円盤43、53の左右組付方向を、下側第一回転苗押え体36と下側第二回転苗押え体46とにおいて反転させているため、苗押え円盤43、53を共通化したものでありながら、各苗押え円盤43、53の苗え位置を左右方向にずらして苗押えに伴うロール苗14の損傷を分散することができるようになっている。 【0021】さらに、60は前記下側第二回転苗押え体46とエプロン8(苗掻取位置)との間に配設される棒状苗押え体であって、該棒状苗押え体60は、苗送り方向を向く複数の棒状部材60aを、左右方向に所定間隔を存して並列させたものであるが、複数の棒状部材60aは、前記第二苗押えフレーム49に一体的に溶着されているため、下側第二回転苗押え体46と一体的にロール苗接離方向に移動しつつロール苗14を苗載面13に対して適度に押し付けるようになっている。つまり、下側第二回転苗押え体46とエプロン8との間において、巻き癖によるロール苗14の浮上り、エプロン8との摺接に伴うロール苗14の横ズレ、掻取抵抗によるロール苗14の引き摺り出し等を規制することができ、しかも、棒状苗押え体60は、下側第二回転苗押え体46に連動して非浮上り規制位置に退避するため、棒状苗押え体60と下側第二回転苗押え体46とを別々に退避操作する場合に比して苗補給時等の作業性を向上させることができるようになっている。 【0022】さて、前記棒状苗押え体60で浮上り規制されたロール苗14は、エプロン8の掻取口8aから入り込む植付爪10で一株分ずつ掻取られる毎に横送りされ、苗載台9が横送り端に達した時点で縦送りベルト19の縦送り作用を受けるが、ロール苗14の下端部は、前記縦送り作用を受けてもエプロン8に押し付けられないようになっている。つまり、前記縦送りベルト19の縦送り量L2を、植付爪10のエプロン入り込み量(掻取量)L1よりも少なく設定することによってロール苗14のエプロン8への押付けを防止しており、その結果、エプロン8への押付けに伴うロール苗14の浮上り、座屈、損傷、横ズレ等を回避することができるようになっている。 【0023】叙述の如く構成されたものにおいて、ロール苗14の植付けを行う場合には、ロール苗保持部21の左右の支持アーム25間にロール苗14をセットすることになるが、そのセット位置は、繰出初期状態のロール苗14が側面視でガイドリブ12と重合しない位置、もしくは重合幅がロール苗一巻き分の厚さ寸法以下となる位置に設定されているため、繰出初期状態であっても、巻装状態のロール苗14が二巻き以上に亘ってガイドリブ12に摺接することを防止できる。従って、ガイドリブ12とロール苗14との間に大きな摺接抵抗が生じたり、摺接抵抗が大きく変動する不都合を解消してロール苗14の繰出しをスムーズにすることができ、その結果、不規則な繰出しに伴う掻取量のバラツキや欠株の発生を防止して植付精度の向上を計ることができる。 【0024】また、前記ロール苗14をロール苗保持軸27の一端側から挿通状にセットするにあたり、ロール芯28の内周面一端部に予め段差部28aを形成したため、該段差部28aがロール苗保持軸27の一端側ホイールプレート27bに接当してロール苗14を略適正セット位置に係止することになる。従って、ロール苗14の適正位置へのセット作業を簡略化することができる許りでなく、ロール苗保持軸27の一端側から挿通させたロール苗14が他端側から抜け落ちる不都合を防止することができ、しかも、ロール苗保持軸27の一端側を持ってロール苗14を持ち運びできる利点がある。 【0025】また、前記ロール苗14を適正セット位置で係止するものでありながら、ロール苗14の一端側への移動を許容しているため、ロール苗14のセット位置が苗載面13に対して左右方向に位置ズレした状況や、左右方向に位置ズレした状態で巻き取られたロール苗14を繰出している状況において、ロール苗14の移動を許容して繰出し苗の捻れを防止することができ、その結果、ロール苗14の捻れに起因する繰出不良等の不都合を解消することができる。 【0026】また、下側縦送りベルト19の対向位置に、上下二列の回転苗押え体36、46を設けてロール苗14の浮上りおよび横ズレを規制するにあたり、各回転苗押え体36、46の苗押え円盤43、53を、ロール苗接離方向に独立的に移動できるようにしたため、ロール苗14の厚さ寸法にバラツキがあっても、各苗押え円盤43、53が独立移動して適度にロール苗14を押圧することになり、その結果、下側縦送りベルト19がスリップしてロール苗14の縦送り量にバラツキが生じる等の不都合を可及的に防止することができる。 【0027】また、下側第一回転苗押え体36を退避操作した場合には、第一苗押えフレーム39が第二苗押えアーム48を押し上げて下側第二回転苗押え体46も連動的に退避させるため、上下二列の下側回転苗押え体36、46を独立移動自在に構成したものでありながら、退避操作時には、上下二列の下側回転苗押え体36、46を一体的に退避させることができ、その結果、各回転苗押え体36、46を別々に退避操作する場合に比して苗補給作業等を容易に行うことができる。 【0028】また、各条の下側縦送りベルト19に対向する複数の下側回転苗押え体36、46を、非浮上り規制位置に一体的に退避させることができるため、各条の下側回転苗押え体36、46を個別に退避させる場合に比して苗補給時等の作業性を向上させることができる。 【0029】また、下側回転苗押え体36、46を退避位置に保持する退避保持機構55を設けたため、退避させた下側回転苗押え体36、46を手で保持する必要がなく、その結果、苗補給時等の作業性を向上させることができる。 【0030】また、下側第二回転苗押え体46とエプロン8との間で、巻き癖によるロール苗14の浮上り、エプロン8との摺接に伴うロール苗14の横ズレ、掻取抵抗によるロール苗14の引き摺り出し等を規制する棒状苗押え体60を設けるにあたり、該棒状苗押え体60を下側第二回転苗押え体46に一体的に設けたため、棒状苗押え体60は、別途位置調整等を行わなくても、下側第二回転苗押え体46と一体的にロール苗接離方向に移動しつつロール苗14を適度に押圧することになり、しかも、棒状苗押え体60は、下側第二回転苗押え体46に連動して非浮上り規制位置に退避するため、棒状苗押え体60と下側第二回転苗押え体46とを別々に退避操作する場合に比して苗補給時等の作業性を向上させることができる。 【0031】また、縦送りベルト19の縦送り量L2を、植付爪10のエプロン入り込み量(掻取量)L1よりも少なく設定しているため、ロール苗14がエプロン8に押付けられる不都合を防止することができる。従って、エプロン8への押付けに伴うロール苗14の浮上り、座屈、損傷、横ズレ等を回避することができ、その結果、植付作業精度を向上させることができる許りでなく、植付後の良好な生育に貢献することができる。 【0032】尚、本発明は、前記実施形態に限定されないものであることは勿論であって、例えば図6に示す第二実施形態の様に、ロール苗保持部21の支持アーム25を、保持部ブラケット22に設けられるストッパプレート61で繰出適正位置に保持するようにしてもよく、この場合には、第一実施形態の支持アーム保持機構26に比して構造を簡略化できる利点がある。また、第一実施形態では、ロール苗14を自由回転状態で保持しているが、図7に示す第三実施形態の様に、ロール苗14を多少の回転抵抗(支持アーム25に形成した凸部25cとロール芯28との摺接抵抗)を与えた状態で保持してもよく、この場合には、ロール苗14が慣性力で先行回転する不都合を回避できる利点がある。また、第一実施形態では、ロール苗14を適正セット位置で係止する手段(段差部28a)をロール芯28側に形成しているが、図8に示す第四実施形態の如く、ロール苗保持軸27側に形成してもよい。つまり、第四実施形態では、ロール苗保持軸27の一方のホイールプレート27bに段差部27cを形成し、該段差部27cとの接当でロール芯28を適正セット位置で係止するようになっている。また、前記第一実施形態では、ロール苗保持部21におけるロール苗14の保持高さ設定に基づいて巻装状態のロール苗14とガイドリブ12との摺接を防止しているが、図9に示す第五実施形態の様に、ガイドリブ12に切欠き部12aを形成してロール苗14との摺接を防止することも可能である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)8月8日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】廣瀬 哲夫
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| 【公開番号】 |
特開平11−56021 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−227132 |
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