| 【発明の名称】 |
水田作業機 |
| 【発明者】 |
【氏名】久保下 竹男
|
| 【要約】 |
【課題】直播作業機の播種処理を行う装置類の左右方向の寸法の縮小を可能にする【解決手段】 走行機体3の後端に備えた複数のホッパー6のうち端部位置のものを縦向き姿勢の軸芯周りでの揺動によって機体内方側へ折り畳み自在に構成し、複数の接地フロート17のうち端部位置のものを前後向き姿勢の軸芯周りでの揺動によって、外端側が上方が向かう姿勢に折り畳み自在に構成した。
【解決手段】走行機体3の後端に備えた複数のホッパー6のうち端部位置のものを縦向き姿勢の軸芯周りでの揺動によって機体内方側へ折り畳み自在に構成し、複数の接地フロート17のうち端部位置のものを前後向き姿勢の軸芯周りでの揺動によって、外端側が上方が向かう姿勢に折り畳み自在に構成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体の後端に対して昇降自在に対地作業装置を連結すると共に、この対地作業装置に対して複数の接地フロートを横方向に並列配置し、この対地作業装置、若しくは、走行機体の後端位置に横長姿勢の貯留手段を備え、この貯留手段の貯留物を走行機体の走行と連動して圃場に対して送り出す供給手段を対地作業装置に備えることで複数条の対地作業を行うよう構成した水田作業機であって、前記貯留手段の端部の姿勢切換によって、貯留手段の横方向への張出し量を低減する姿勢切換機構を備えている水田作業機。 【請求項2】 前記貯留手段が、横方向に並列配置された複数のホッパーで構成されると共に、前記姿勢切換機構が、端部位置のホッパーを縦向き姿勢の軸芯周りでの揺動自在に支持する揺動部材の揺動によって該端部位置のホッパーの横方向を前後方向に変更するよう構成されている請求項1記載の水田作業機。 【請求項3】 走行機体の後端に対して昇降自在に対地作業装置を連結すると共に、この対地作業装置に対して複数の接地フロートを横方向に並列配置し、この対地作業装置、若しくは、走行機体の後端位置に横長姿勢の貯留手段を備え、この貯留手段の貯留物を走行機体の走行と連動して圃場に対して送り出す供給手段を対地作業装置に備えることで複数条の対地作業を行うよう構成した水田作業機であって、前記接地フロートのうち端部位置のものの姿勢切換によって、接地フロートの横方向への張出し量を低減する姿勢切換機構を備えている水田作業機。 【請求項4】 前記姿勢切換機構が、端部位置の接地フロートを前後向き姿勢の軸芯周りで揺動自在に支持する揺動部材の揺動によって端部位置の接地フロートの横方向の外端側を上方に向かう姿勢に変更するよう構成されている請求項3記載の水田作業機。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体の後端に対して昇降自在に対地作業装置を連結すると共に、この対地作業装置に対して複数の接地フロートを横方向に並列配置し、この対地作業装置、若しくは、走行機体の後端位置に横長姿勢の貯留手段を備え、この貯留手段の貯留物を走行機体の走行と連動して圃場に対して送り出す供給手段を対地作業装置に備えることで複数条の対地作業を行うよう構成した水田作業機の改良に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、上記のように構成された水田作業機として、圃場面に対して種籾を播く作業を行う直播機が存在し、多条の播種を行う直播機では横方向に並列配置された複数の接地フロートの配置寸法が広く、又、種籾を貯留するホッパー等の貯留手段の横方向への寸法が大きいものとなっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、この種の作業機はトラックの荷台に搭載して移動することから、ホッパーの横方向での寸法が大きい場合にはトラックの荷台に対して作業機を搭載することが不能、あるいは、搭載した場合に荷台から横方向に張り出すものとなる。又、これと同様に、接地フロートの配置幅の寸法が大きい場合にもトラックの荷台に対して作業機を搭載することが不能となり改善の余地がある。 【0004】本発明の目的は、横幅方向への寸法の縮小が可能な水田作業機を合理的に構成する点にある。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴(請求項1)は冒頭に記したように、走行機体の後端に対して昇降自在に対地作業装置を連結すると共に、この対地作業装置に対して複数の接地フロートを横方向に並列配置し、この対地作業装置、若しくは、走行機体の後端位置に横長姿勢の貯留手段を備え、この貯留手段の貯留物を走行機体の走行と連動して圃場に対して送り出す供給手段を対地作業装置に備えることで複数条の対地作業を行うよう構成した水田作業機において、前記貯留手段の端部の姿勢切換によって、貯留手段の横方向への張出し量を低減する姿勢切換機構を備えている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。 【0006】本発明の第2の特徴(請求項2)は請求項1において、前記貯留手段が、横方向に並列配置された複数のホッパーで構成されると共に、前記姿勢切換機構が、端部位置のホッパーを縦向き姿勢の軸芯周りでの揺動自在に支持する揺動部材の揺動によって該端部位置のホッパーの横方向を前後方向に変更するよう構成されている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。 【0007】本発明の第3の特徴(請求項3)は冒頭に記したように、走行機体の後端に対して昇降自在に対地作業装置を連結すると共に、この対地作業装置に対して複数の接地フロートを横方向に並列配置し、この対地作業装置、若しくは、走行機体の後端位置に横長姿勢の貯留手段を備え、この貯留手段の貯留物を走行機体の走行と連動して圃場に対して送り出す供給手段を対地作業装置に備えることで複数条の対地作業を行うよう構成した水田作業機において、前記接地フロートのうち端部位置のものの姿勢切換によって、接地フロートの横方向への張出し量を低減する姿勢切換機構を備えている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。 【0008】本発明の第4の特徴(請求項4)は請求項3において、前記姿勢切換機構が、端部位置の接地フロートを前後向き姿勢の軸芯周りで揺動自在に支持する揺動部材の揺動によって端部位置の接地フロートの横方向の外端側を上方に向かう姿勢に変更するよう構成されている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。 【0009】〔作用〕上記第1の特徴によると、姿勢切換機構によって貯留手段の端部のものの姿勢を切換えることで該貯留手段の横方向への張出し量を低減し得るものとなる。 【0010】上記第2の特徴によると、貯留手段の横方向への寸法を小さくする場合には、貯留手段を構成する複数のホッパーのうち端部位置のホッパーを縦軸芯周りで揺動させて、その外端部位置が機体の前後方向に向かうよう姿勢変更を行うことで横方向への寸法の縮小が可能となる。 【0011】上記第3の特徴によると、姿勢切換機構に複数の接地フロートの端部位置のものの姿勢を切換えることで該接地フロートの横方向への張出し量を低減し得るものとなる。 【0012】上記第4の特徴によると、接地フロートの横幅方向への配置寸法を縮小する場合には、複数の接地フロートのうち端部位置のものを前後向き姿勢の軸芯周りで揺動させることで、その接地フロートの横方向への外端側が上方に向かう姿勢に変更され横幅方向への配置寸法が縮小されるものとなる。 【0013】〔発明の効果〕従って、貯留手段の張出し量の低減で横幅方向への寸法を縮小できる水田作業機が構成されたのである(請求項1)。特に、貯留手段としてのホッパーの無理のない姿勢変更で寸法の縮小が合理的に行えるものとなった(請求項2)。又、接地フロートの張出し量の低減で横幅方向への寸法を縮小できる水田作業機が構成されたのである(請求項3)。特に、接地フロートの無理のない姿勢変更で寸法の縮小が合理的に行えるものとなった(請求項4)。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2(イ),(ロ)に示すように、夫々左右一対の前車輪1及び後車輪2を備えた乗用型の走行機体3の後端にリフトシリンダ4の駆動で昇降操作されるリンク機構5を介して前後向き姿勢の軸芯X周りでローリング自在に対地作業装置としての作業部Aを支持すると共に、走行機体3の後端に備えた貯留手段としての4つのホッパー6からの種籾を作業部Aを介して圃場面下に送り込む作業を行う水稲用の直播作業機を構成する。 【0015】この直播作業機では、走行機体3の前部ボンネット内に搭載したエンジン7の動力を、ベルト式の無段変速装置Vを介して前部伝動ケース8に伝える伝動系を形成すると共に、この前部伝動ケース8からの動力を前車輪1に伝え、又、この前部伝動ケース8からの動力を中間軸9を介して後部伝動ケース10に伝え、更に、この後部伝動ケース10からの動力を後車輪2に伝えるよう走行用の伝動系が形成されている。同図に示すように、走行機体3の運転座席11の前部位置に左右の前車輪1を操向操作する操縦ハンドル12を配置し、運転座席11の右側部位置に前記作業部Aの昇降と後記する作業クラッチCとを制御する昇降レバー13を配置してある。 【0016】又、前記作業部Aは前記リンク機構5の後端に対してローリング自在に連結する連結部材14に対して横向き姿勢の支持フレーム15を連結し、この支持フレーム15から後方に延設した複数のアーム16の後端夫々の位置に対して横向き姿勢の軸芯P周りで揺動自在に接地フロート17を連結することで横方向に並列する状態に5つの接地フロート17…を備え、又、夫々の接地フロート17…に対して一対の供給手段としての作溝器18,18と、この作溝器18夫々の後部位置に覆土板19を配置することで10条の播種を行えるよう構成されている。尚、作溝器18は接地フロート17に固設した溝切り板20の後端位置に上下位置調節自在に備えられ、覆土板19は後端側が下がる側に向けてバネ付勢されている。 【0017】図2(イ)に示すように、この直播作業機では5つの接地フロート17のうち左右方向での中央位置のものを走行機体の左右方向での中心を基準する前後向き姿勢の中心線M上に配置し、その両側部に2つずつの接地フロート17,17を左右方向に対称関係に配置してあり、又、この中央位置の接地フロート17の揺動姿勢を計測して該作業部の対圃場面高さを計測するセンサ(図示せず)を備えると共に、このセンサからの計測結果が目標値に維持されるよう前記リフトシリンダ4を駆動することで該作業部Aの圃場面に対する高さを維持する制御系が備えられている。 【0018】又、この作業部Aでは左右両端位置の接地フロート17,17を上方に持ち上げる姿勢に切換えることで、該作業部Aの横方向への寸法の短縮化を図り得るよう構成されている。つまり、図5に示すように、支持フレーム15は中央の第1フレーム部15Aと、両側部の第2フレーム部15B,15Bとで構成され、この第1,第2フレーム部15A,15B夫々を姿勢切換機構としてのリンク部材Lを介して連結してある。このリンク部材Lは第1,第2フレーム部15A,15B夫々に連結するブラケット22,22同士を前後向き姿勢の揺動軸23周り揺動自在に枢支連結して構成され、第1,第2フレーム部15A,15B夫々の連結部位同士を連結固定するバックル24を備えることで、作業時には同図に実線で示すように、第1,第2フレーム15A,15Bを横長姿勢に設定し、バックル24で連結固定するものとなっており、折り畳む際には、同図に仮想線で示す如く、バックル24で連結を解除し揺動軸23周りで第2フレーム15Bの外端部を上方に持ち上げる姿勢に切換えるものとなっている。 【0019】図2〜図4に示すように、4つのホッパー6は前記中心線Mを基準に中央側に3条分の種籾を貯留するものを対称関係に配置し、その外側に2条分の種籾を貯留するものを中心線Mを基準に対称関係に配置してある。又、夫々のホッパー6の下部位置にはホッパー6から設定量づつ下方側に向けて種籾を繰り出す繰出し機構27がそのホッパー6の条数に対応した数だけ備えられ、この繰出し機構27で繰り出された種籾を前記作溝器18に送り込む可撓性の供給ホース28が備えられ、この供給ホース28に種籾を送り流すための空気流を供給するよう電動モータ29で駆動される送風ブロアー30が備えられている。 【0020】前記繰出し機構27は、ケーシング27Aの内部に対して回動軸31と一体回転する繰出しロール27Bを収めることで、繰出しロール27Bの外周に形成された複数の凹部(図示せず)に入り込んだ種籾を回転とともに下部の漏斗状の案内部27Cに落とし込む繰出し作動を行うよう構成され、このケーシング27Aの外部には回転軸31に回転力を伝える受動ギヤ32を回転軸31に外嵌状態で備え、又、この受動ギヤ32に咬合する駆動ギヤ33をケーシング27Aの後面部に支承した駆動軸34に外嵌固定し、この駆動軸34の中間部に一対の一方向クラッチ35,35を設け、夫々の一方向クラッチ35の操作アーム36と、前記前部伝動ケース8から走行速度と同期した動力が伝えられるギヤケース37の回動アーム38とを押し引きロッド39で枢支連結してある。又、ケーシング27Aの前方側には、前記送風ブロア30から空気流が送り込まれる丸筒状の送風パイプ40が、その長手方向が機体横幅方向に沿う状態で配置され、この送風パイプ40から分岐する状態で前後向き姿勢で形成された供給路41が繰出し機構27の下部の案内部27Cと連通し、この供給路41と同軸上に設定して案内部27Cと連通する状態に排出路42を形成し、この排出路42に対して前記供給ホース28が連結されている。 【0021】前記前部伝動ケース8の内部には前記ギヤケース37に動力を伝える入り状態と遮断する切り状態とに切換自在な作業クラッチCを備えており、作業時には、この作業クラッチCを入り状態にすると共に、送風ブロアー30を駆動した状態で機体3を走行させることで、機体3の走行と同期した速度で回転アーム38が回転し、この回転力が押し引きロッド39、一方向クラッチ35を介して駆動軸24を所定方向に間歇的に回動させ、この回動力が駆動ギヤ33、受動ギヤ32、回転軸31夫々を介して繰出しロール27Bを回転操作することにより、所定走行距離毎に決まった量の種籾が作溝器18を介して圃場面下に送り込まれるものとなっている。 【0022】又、複数のホッパー6のうち両端部位のものを機体内方に向けて折り畳み自在に構成されている。つまり、送風パイプ40は左右方向での中央位置の第1パイプ40Aと、その両端の第2パイプ40Bとで構成され、第1パイプ40Aは走行機体3の機体フレーム44に対して支柱状部材45を介して連結支持され、この第1パイプ40Aの両端位置に対して姿勢切換機構としてのリンク部材Lを介して第2パイプ40Bが支持されている。又、駆動軸34は第1パイプ部40Aに対応した第1駆動軸34Aと第2パイプ部40Bと対応した第2駆動軸34Bとで構成され、夫々の中間部に咬合式のクラッチと同様の構造で連結状態と分離状態とに切換自在な2部材で成る連結機構47を備えている。更に、第1パイプ部40Aは支柱状部材45に連結支持された横長姿勢のフレーム部材49に対してブラケット48を介して支持され、このフレーム部材49に対して中央位置の一対のホッパー6が支持され、左右の第2パイプ部40B夫々に対応する位置に配置された横長姿勢のフレーム部材49に対して左右のホッパー6が支持されている。リンク部材Lは第1パイプ部40Aに端部の縦向き姿勢の第1軸51と第2パイプ部40Bの内端側部の縦向き姿勢の第2軸52とを中間部が縦向き姿勢の第3軸53で連結された揺動部材としての一対のリンク片54,54で構成され、第1パイプ部40Aと第2パイプ部40Bとの間、及び、中央位置と左右位置のフレーム部材49,49夫々の間には連結状態を維持するバックル55が備えられている。 【0023】このように構成されたことから、この直播作業機をトラックの荷台等に積み込む等、走行機体3の横方向への寸法の縮小を図る場合には、作業部Aの支持フレーム15の第1,第2フレーム15A,15B同士の連結をバックル24の解除操作で分離した後に、左右の接地フロート17,17の外端部を上方に持ち上げ操作して図5に仮想線で示す如く、夫々の接地フロート17,17を格納姿勢に設定し、又、送風パイプ40の第1,第2パイプ40A,40Bの連結、及び、中央位置と左右位置のフレーム部材49,49の連結をバックル55の解除操作で分離した後に、左右両端のホッパー6,6と繰出し機構27とを一体的に機体外方に平行移動状態で移動させ、更に、図2(ロ)に示す如く、格納姿勢に切換得るものとなっている。 【0024】〔別実施の形態〕本発明は上記実施例以外に、例えば、左右両端位置の接地フロートを上方に持ち上げた状態で内方にスライド移動させるよう構成する、あるいは、左右両端位置のホッパーを機体前方側に揺動させることで格納を行うよう構成するよう姿勢切換機構を構成することも可能である。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
|
| 【出願日】 |
平成9年(1997)8月25日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
|
| 【公開番号】 |
特開平11−56019 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−227787 |
|