| 【発明の名称】 |
農作業機の旋回操作装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】藤原 潤一
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】旋回時に操作する操作手段に起因させて少なくとも植付装置や播種装置等の作業装置が油圧装置の旋回操作用副油圧切換弁45の切換作動で若干量上昇して旋回性の向上を図るよう構成するものおいて、この作業装置の旋回時自動上昇完了後に旋回操作用副油圧切換弁45が自動的に中立状態に復帰する切換復帰機構を設けた農作業機の旋回操作装置。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 旋回時に操作する操作手段に起因させて少なくとも植付装置や播種装置等の作業装置が油圧装置の旋回操作用副油圧切換弁45の切換作動で若干量上昇して旋回性の向上を図るよう構成するものおいて、この作業装置の旋回時自動上昇完了後に旋回操作用副油圧切換弁45が自動的に中立状態に復帰する切換復帰機構を設けた農作業機の旋回操作装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、走行車輪を上下に作動制御して植付装置や播種装置等の作業装置を昇降制御したり、作業装置を走行車体に対して上下作動制御する農作業機の旋回操作に係るものである。 【0002】 【従来技術】従来、圃場中で走行しながら作業する農作業機において、当該農作業機を畦際近くで旋回して折り返し作業をする場合に、田植装置や播種装置等の作業装置を圃場の表土面から若干上昇させて旋回し、圃場の表土面を荒さずに確実に旋回できるよう、旋回操作手段に起因して該作業装置が上昇する連動機構を構成する技術はあった。しかし、この連動機構は旋回中常に作業装置を上げ方向に連続させた構成になっており、旋回操作を完了しない限りこの状態になっていた。即ち、田植機のような場合には、作業装置を油圧装置で昇降作動させる構成なっていて、その油圧切換弁を旋回時の田植中断操作に起因させて作業機が上昇するよう構成するもの、あるいは旋回時の操縦ハンドル操作に起因して作業機が上昇するよう構成する等の技術があったが、何れも、旋回完了までの操作中は作業機が上がるよう切換弁が機体上昇側の状態を維持する構成であった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来技術では、旋回中は常に作業装置を上昇方向に作動させ続けるため作動エネルギが多くかかり、エンジン出力を大きくしておかないとエンストが起こるばかりでなく、油圧制御の場合には油温が高くなって出力低下をきたす欠点があった。 【0004】 【課題を解決するための手段】この発明は、前述の課題を解消するために次の技術的な手段を講じた。即ち、旋回時に操作する操作手段に起因させて少なくとも植付装置や播種装置等の作業装置が油圧装置の旋回操作用副油圧切換弁45の切換作動で若干量上昇して旋回性の向上を図るよう構成するものおいて、この作業装置の旋回時自動上昇完了後に旋回操作用副油圧切換弁45が自動的に中立状態に復帰する切換復帰機構を設けた農作業機の旋回操作装置とした。 【0005】 【実施例】この発明の一例である田植機につき詳細に説明する。1は歩行型田植機の前後方向に向かう車体であり、後方側を上方に屈曲ならしめている。この車体先端部に走行ミッションケ−ス2を固着なわしめ、このミッションケ−ス2の前側にエンジンベ−ス3を固着してエンジン4を搭載し、このエンジン4の出力軸に取り付けた原動プ−リ5からミッション側の従動プ−リ6にVベルト7を巻掛けてミッションケ−ス内の伝動機構に動力伝達が行なわれるよう構成している。 【0006】8は推進車輪で、車体1の左右両側にあって、前記ミッションケ−ス2と一体状で左右両側に突出する駆動軸を覆う筒状ケ−ス2a,2bの回りに回動自在に枢着されたスイングケ−ス9a,9bの後端側外部に動力が伝達される駆動軸10取り付けられ、この推進車輪8の回転により車体1が推進される構成になっている。 【0007】11は車体昇降用のピッチング油圧装置で、前記ミッションケ−ス2の左右中央部に油圧シリンダケ−ス12が後方側に向かって突出され、そのピストンロッド13がシリンダ−ケ−ス12内から後方側に向けて突出して出入りされるよう構成している。そして該ピストンロッド13の後端側に左右中央部が枢支されて平面視で天秤状に回動する横杆14が取り付けられ、この横杆14の左右両端部と前記スイングケ−ス9a,9bに一体の回動メタル部に基部側が固着されて上方側へ突出するア−ム15a,15bとを伸縮制御される油圧シリンダ機構16及びロッド17で連結している。 【0008】18は植付伝動ケ−スで、前記車体1の前後中間位置に取り付けられ、該車体1内の伝動機構で動力が伝動ケ−ス内に伝達されるよう構成されている。この伝動ケ−ス18内の下部側には左右横方向へ突出して回転される突出軸を駆動する伝動系が設けられ、上部側には左右に往復横移動するリ−ドカム機構が内装されてケ−ス18の左右両側に突出して往復作動する移動棒19が設けられている。そして、前記下位側の左右に突出する軸にクランク20を取付け、これに植付具21の上下中間部を枢着し、下端側を揺動ア−ム22に連結し、先端側に苗係合移植爪23を取り付けている。 【0009】24は苗載置台で、前記機枠1の後部上向き部分の上部に前部が下位になるよう傾設させて該車体1に固着の前後の支持金具25a,25bで左右往復可能に支えられており、前端部側は開放して左右側には側壁及び仕切体を有している。また、この苗載置台24の前端開放部に対向させて載置苗が落下しないよう苗受止用L字体26を機枠1に左右方向に延設状態に固着し、この苗受止用L字体26には後述の苗植付具の苗分離移植爪が通過する分割口を設けている。そして、前記移動棒19の左右両端と苗載置台24の左右両端側とを連繋部材27で連繋させ、該苗載置台24が左右に往復横移動するよう構成している。 【0010】28は操縦ハンドルを示し。前記車体1に基端側が固着さてこの固着部から左右に振り分かれて後方に自由端側が延びバ−ハンドルになっている。29a,29bは左右ハンドル部に設けたサイドクラッチレバ−、30は植付クラッチレバ−、31は油圧装置の切換弁を手動で切り換える油圧操作レバ−、32はエンジン始動用ロ−プである。 【0011】33は整地フロ−トで、車体1の下側で前後方向に長くなる形態で配設され、その後部側を機枠1にブラケット34を介してピン35により枢着し、前部が上下動自在になるよう構成している。36はピッチング用の主油圧切換弁で、前記ミッションケ−ス2に取り付けられ、この弁軸に取り付けたア−ム37と前記整地フロ−ト33の前側とをロッド38で連繋し、この主切換弁36がフロ−ト33の上下動で切り換えられて前記ピッチング油圧装置11のピストンロッド13を出入りさせ、天秤杆14、油圧シリンダ機構16及びロッド17及びア−ム15を介してスイングケ−ス9を上下回動ならしめ推進車輪8を昇降作動するよう構成している。即ち、耕盤が深くなってフロ−ト33が上方へ押し上げられるときはピストンロッド13が突出して車輪8を下降させ、逆に浅くなって機枠1とフロ−ト33の上下間隔がひらきすぎるとピストンロッド13が引っ込み車輪8を上昇させるようになっている。 【0012】また、車体1が左右側に大きく傾くときには振り子センサ−39に対して車体1の傾きが起こるため、ロ−リング用の油圧切換弁40が切り換えられ、前記油圧シリンダ機構16を作動してこの側の車輪8を昇降制御ならしめ車体1の左右傾きをほぼ水平状態に復帰させるよう構成している。油圧制御装置の油圧回路を第3図で説明すると、41は油圧タンク、42は油圧ポップ、43は分流弁、44はリリ−フ弁である。 【0013】前記分流弁43で2方に分けられた一方側は、前記切換弁36を介してピッチング油圧装置11の複動シリンダ−ケ−ス12に送りこまれ、ピストンロッド13が出入り切換えられる。そして、前記主切換弁36が中立状態にある場合には、該主切換弁36に送りこまれる作動オイルがそのまま旋回操作用副切換弁45に送られ、旋回操作時でないときはそのまま油圧タンク41へ戻される。 【0014】旋回操作時、例えば植付クラッチをレバ−30で「切」として旋回する場合には副切換弁45が矢印(イ)方向に切り換えられ、作動オイルがブ−ストシリンダ−46に送りこまれる。したがって該シリンダ−46のシリンダ−室(ロ)内のオイルがピストン47で押し出され前記複動シリンダ−ケ−ス12の基部側室内へ送りこまれ、このためにピストンロッド13が突出し左右の推進車輪8,8が主切換弁36が中立状態の位置に保持された状態時にも下降され、フロ−ト33が泥押しせずに旋回される。そして、ピストン47がシリンダ−46の終端壁面に突き当たり作動オイルに大きな流動抵抗が加わると、そのパイロット圧で副切換弁45が中立位置に自動的に戻される。また、植付クラッチレバ−30で副切換弁45を反矢印(イ)方向に切り換えるときは、ピストンロッド13が引っ込み車輪8が上動して機枠1が下降しシリンダ−46のシダンダ−室(ハ)内のオイルがタンク41内に戻って停止する。尚、シリンダ−室(ロ)、(ハ)の容量はシリンダ−12の容量に較べて相当小さくなっており、副切換弁45の切換えによるピストンロッド13の出入りは極く小さく、車輪8の上下作動は小さく機枠1の上下を少なく構成している。 【0015】前記分流弁43で分けられた他方の作動オイルは、前記切換弁40に送り込まれ、この切換弁40が機体傾斜センサ−としての振り子39で切り換えられて片側の車輪8を上下動ならしめロ−リング制御が行なわれるようになっている。尚、旋回操作時の操作として上例では、植付クラッチの切り操作に連繋して切換弁45を切り換える構成としたが、サイドクラッチ操作やハンドル操作であっても差し支えない。次ぎに、上例の作用について説明する。 【0016】苗載置台24に水稲用のマット苗を載置し、エンジン4で各部を駆動すると、水田圃場の耕盤の深さに応じてフロ−ト33が上下動され、このフロ−ト33の動きでピッチング用の主油圧切換弁36が切り換えられて自動的に推進車輪8が上下動し、常に車体1が水田表土面から一定範囲内の高さに保持されながら該推進車輪8の回転により圃場内を走行する。即ち、耕盤が深くなると油圧シリンダ−装置のピストンロッド13が突出するように主切換弁36が切り換わりスイングケ−ス9a,9bの後方側が下降して推進車輪8を下降し、この車輪8が耕盤に当たって車体1を上昇する。逆に耕盤が浅くなるとピストンロッド13が引っ込み推進車輪8が上動して車体1が下降するよう主切換弁36が切り換えられる。 この状態に制御されながら、植付具21がクランク20、揺動ア−ム22で作動され、左右に往復横移動して苗分割口に繰り出される苗を苗係合移植爪23が1株づつ分割係合して下部のフロ−ト33で整地した圃場面に順次植えつける。 【0017】一方、耕盤深さが左右側で異なる場合には、車体1が左右の深い側に傾き、これを傾斜検出センサ−としての振り子センサ−39が検出して、ロ−リング用の切換弁40が切り換えられ油圧シリンダ機構16の伸縮作動がなされ、一方の推進車輪8を上下動させて車体1の左右傾きが修正される。このような田植作業状態において、畦畔近くになり田植機を折り返し旋回するときには、先ず植付クラッチをレバ−30により「切」に操作し、旋回する側のサイドクラッチを操作するサイドクラッチレバ29を操作して旋回側の車輪伝動を「切」として旋回する。このとき、この旋回操作に連繋された旋回操作用副切換弁45が矢印(イ)方向に切り換えられ、作動オイルがブ−ストシリンダ−46のシリンダ−室(ハ)に送り込まれ、ピストン47がシリンダ−室(ロ)内に溜っている作動オイルをピッチング用油圧シリンダ−12内に送り込む。したがって、油圧制御中の車輪8が更に所定量下降し、車体1を若干上昇させた状態で旋回される。このため、旋回時にフロ−ト33が泥を旋回方向へ押し寄せる事態が緩和されてスム−ズで楽に旋回できる。そして、ブ−ストシリンダ−46のピストン47の作動がシリンダ−内壁に突き当たり移動限度にたっすると、送油抵抗が増大してそのパイロット圧で副切換弁45が中立状態に自動的に復帰し旋回が終了するまでこの状態が持続されることなる。 【0018】上述の実施例は、歩行型田植機を例示して説明したが、第4図で示した乗用型田植機についても応用できる。この乗用型田植機の例で簡単に説明すると、1は乗用型走行車体である。この乗用型走行車体50は、フレ−ム51の前後中間部にエンジン52を搭載し、前、後に推進用の前輪53と推進用の後輪54とを軸架し、前輪53は操舵可能に構成されている。 【0019】55は操縦用枠で、前記車体50の前端側左右中央部に立設され、この操縦枠55の上側にステアリングポストを設けて操縦ハンドル56を設け、この操縦ハンドル56で前輪53を操縦できるよう構成している。57は操縦座席である。58は車体50の後部で左右中間部に立設そた支柱であり、この支柱58に上下のリンク杆59a,59bの基部側を枢着し、これら後端部側を縦リンク杆59cで枢結ならしめ、車体側にシリンダ−基部を枢着してピストン先端側を上リンク杆59aに枢結して昇降リンク機構60を構成している。即ち、この油圧シリンダ−62aとそのピストンロッド62bが昇降油圧シリンダ−機構61になっている。 【0020】63は作業機としての苗植付機で、植付伝動ケ−ス64、苗植付具65、左右に往復横移動する苗載置台66及び中央部整地フロ−ト67a、左右側の整地フロ−ト67b等から構成されている。そして、この作業機である苗植付機63の左右中心部前部を前記縦リンク59cにロ−リング自在に連結し、耕盤深さが左右側で変化して傾いているときに、走行車体50が耕盤の深い側に傾くとき、左右のフロ−ト67a,67aが水田表土面に当接するため、該作業機としての苗植付機63は車体50に追随せず傾かない。尚、縦リンク59aと苗植付機63の中心位置から左右側へ一定寸法離れた部分とをスプリング68で平面視ハ字状に連結して常時苗植付機63が左右側に傾かないよう構成している。 【0021】69は作業機昇降用の油圧切換弁で、前記中央部整地フロ−ト67aの上下動で切り換えられるよう弁軸とフロ−トとを連繋している。70は旋回時用油圧切換弁で、図例では操縦ハンドル56を大きく回して田植機を旋回するとき、この操縦ハンドル56と切換弁70とが連繋されていて該切換弁70が矢印(イ)方向側に切り換えられ、作動オイルがブ−ストシリンダ−71のシリンダ−室(ハに送り込まれ、ピストン72が押されてシリンダ−室(ロ)内に溜っている作動オイルを昇降用油圧シリンダ−62a内に送り込み、ピストンロッド62が少し突出して昇降リンク機構60を介して作業機としての苗植付機63が表土面よりもやや高くなるよう上昇される。そして、前記ブ−ストシリンダ−71内のピストン72がシリンダ−室(ロ)側の内壁面に突き当たり送油抵抗がかかるとそのパイロット圧で切換弁70が中立位置に自動的に戻される。 【0022】この状態で旋回され、作業機としての苗植付装置63が無闇に上昇することなく旋回できる。なお、畦畔が高くて大きく苗植付装置63を振り上げないと旋回出来ないような場合には油圧切換レバ−73を操作して切換弁69を切り換えることにより行なえる。 【0023】 【発明の作用効果】この発明によれば、走行型の農作業機の作業部が圃場の表土面に作用する形態であり、その作業部が推進車輪の上下あるいは車体に対して作業部を油圧装置により上下制御するものにおいて、旋回操作に起因して前記油圧装置の主油圧切換弁とは別異の副油圧切換弁を切換えて少なくとも作業部を所定高さだけ自動的に上昇ならしめ、圃場表面を荒らさないで旋回性能を向上できるものげありながら、前記所定高さ上昇した時点で前記副油圧切換弁を自動的に中立位置に切換復帰させ、リリ−フ弁を経ないで抵抗なく油圧タンクに作動オイルを還元し作動オイルの油温を無闇に上昇させないで高精度な旋回作業が図れる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月17日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−32525 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)2月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−192409 |
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