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【発明の名称】 乗用型田植機の機体構造
【発明者】 【氏名】吉田 和正

【氏名】田中 政一

【氏名】松村 哲也

【要約】 【課題】各種制約によって左右幅の拡張の難しい前部ステップの幅を広め、そこでの予備苗の出し入れ等の作業性を改善させる。

【解決手段】機体前部のボンネットの左右横側に操縦部のフロアステップ42に続く前部ステップ73を備え、この前部ステップ73の横外側に、これよりも横外側方に張出る延長ステップ68を着脱可能に取付け、その延長ステップ68の横外側部に予備苗載台66を支持する。延長ステップ68上面の足載せ面をパンチングメタルで形成し、操縦部から延長ステップ68を通して前輪1の前部が目視確認できるように構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 機体前部のボンネットの横側に操縦部のフロアステップに続く前部ステップを備え、この前部ステップよりも横外側方に張出る延長ステップを、前記前部ステップの横位置において着脱可能に機体に取付け、その延長ステップの横外側部に予備苗載台を支持可能に構成するとともに、前記延長ステップを、その上方からステップ下方に向かう方向視で透視可能となるように構成してある乗用型田植機の機体構造。
【請求項2】 前記フロアステップへの乗降ステップを、前記フロアステップの後部下方と、後輪用のフェンダ前部に形成されたフロアステップ部分の下方とに跨がる状態で配備するとともに、前記乗降ステップ後部を支持する後支持アームを、前記フロアステップから前記フロアステップ部分に侵入するように後方延出されたステーに取付けてある請求項1に記載の乗用型田植機の機体構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は乗用型田植機の機体構造に係り、詳しくは、畦と操縦部との移動や予備苗の出入れ操作に便利となるように、ボンネット横側方に備えた前部ステップ部分の改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】乗用型田植機の機体前部に配置されたボンネットの左右横側には、枕地に停車した田植機と畦との行き来を圃場に下りること無く行えるようにするとか、ボンネットの横側方の予備苗載台への予備苗の積み降ろし作業時に足場に利用する等のために、フロアステップに続く状態で左右に張り出した前部ステップを設けてあるのが一般的である。例えば、実開昭60‐116819号公報や、特開平9‐28131号公報等において、前部ステップを設けた構造が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前部ステップの左右幅が広いと、横向きになることなく正面を向いた状態で歩行移動できる等、広ければ広い程使い勝っては良いのであるが、実際には種々の制約からおおよその幅が決まってしまい、無闇に前部ステップの幅を広くできないのが現状である。
【0004】すなわち、(1) 2条跨ぎとか4条跨ぎといった具合に、田植機では隣合う植付条どうしの間に車輪を位置させる必要から、植付条数によって前輪トレッドがほぼ決まってしまうこと、(2) トラック荷台への積み降ろし時に、前輪を正確に歩み板に位置させるための目視確認が可能となるように、前部ステップの左右端が前輪よりも機体の左右方向で内側範囲に収まるような設定とすること、(3) エンジンやその補機類は必須の構成部品であり、ボンネット幅を現状よりも狭めることは困難であること、等の制約により、前部ステップの左右幅は、何とか人が移動できる程度の値になってしまうものであった(前述した各公報の図面を参照)。
【0005】しかしながら、近年の植付作業能率をより高める気運から、前部ステップを広くして、予備苗の補給作業や予備苗の苗載台への供給作業等を行い易くするに関する要望を無視できなくなり、なんらかの対策を講じる必要が出てきたのである。本発明の目的は、前述した(1) 〜(3) の制約をクリアしながらも前部ステップの幅を広めて、そこでの作業性を改善させる点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕第1発明は、機体前部のボンネットの横側に操縦部のフロアステップに続く前部ステップを備え、この前部ステップよりも横外側方に張出る延長ステップを、前部ステップの横位置において着脱可能に機体に取付け、その延長ステップの横外側部に予備苗載台を支持可能に構成するとともに、延長ステップを、その上方からステップ下方に向かう方向視で透視可能となるように構成してあることを特徴とする。
【0007】第2発明は、第1発明において、フロアステップへの乗降ステップを、フロアステップの後部下方と、後輪用のフェンダ前部に形成されたフロアステップ部分の下方とに跨がる状態で配備するとともに、乗降ステップ後部を支持する後支持アームを、フロアステップからフロアステップ部分に侵入するように後方延出されたステーに取付けてあることを特徴とする。
【0008】〔作用〕請求項1の構成によれば、予備苗載台を支持可能な延長ステップを、前部ステップの横側端から横へ張出る状態で着脱可能に取付けたので、ボンネットの横側方に予備苗を搭載しての田植え作業時には、延長ステップの分前部ステップの幅が広くなって足場が広がるので、機体後部の苗載台と予備苗載台とを頻繁に往来しての苗補給作業や、畦と予備苗載台とを頻繁に往来しての予備苗積下ろし作業を、姿勢や足の置き場所を気にすることなく行えるようになる。
【0009】そして、延長ステップは、上方からステップ下方に透視可能であるから、運転席から立ち上がって、前輪の前端部位置と歩み板、或いは溝渡り用としての渡り木との目視による位置合わせを、延長ステップを見通して行えるようになる。つまり、延長ステップは丁度前輪の上方に位置するものでありながら、前輪位置の目視確認が可能であり、前述した(1) 〜(3) の制約をクリアしながら前部ステップの横幅を広めることができた。
【0010】ところで、前部ステップの幅自体を延長ステップ幅を含む広いものとして構成し、かつ、延長ステップ部分に相当する箇所に前輪見通し用として複数の小孔を多数形成することにより、上記作用と同等の作用を得ることができそうである。しかしながら、予備苗を搭載して機体の左右部分を重くすると、バランス上で操縦し難くなること等から、狭い圃場では畦に苗を置いておき、ボンネット横に予備苗を搭載しない使い方も多い。その場合では畦から操縦部への移動という頻度の少ない使い方さえできれば良く、前部ステップ部の幅は特に問題にならないので、前輪位置を明確に目視できるとか、前輪部分の点検整備のし易さ、及び機体のスマートな外観の点等から、延長ステップが存在しない方が望ましい。
【0011】つまり、予備苗をボンネット横に搭載するか否かの使い方によって延長ステップが必要か無くても良いかに別れるものであるから、前述した比較例のように前部ステップを元から幅広とする手段より、必要なときにだけ延長ステップを後付け可能であり、不必要なときには前輪の目視確認性や外観に優れ、かつ、操縦もし易い状態にできる本願の手段の方が田植え作業の実情に適合した望ましいものであると言える。
【0012】請求項2の構成によれば、乗降ステップの後部をフロアステップから後方延出したステーに取付けてあるから、フェンダと乗降ステップとの連結部分が存在しないようにできる。従って、点検や整備時にフェンダを取り外した状態でも、乗降ステップを強度十分な本来の状態で使用できるようになる。従来では、乗降ステップ後部をフェンダと共に機体フレーム側の部材にボルト止めしてあったので、フェンダを外した状態では乗降ステップ後部も外れた状態になって使用できない不便があったが、本請求項のものではその不便が解消される作用がある。
【0013】〔効果〕請求項1又は2に記載の乗用型田植機では、(イ)ボンネット横の前部ステップの使い方を熟知しての、予備苗載台を支持する下方透視可能な延長ステップを着脱可能に前部ステップに備えるという工夫により、前述した(1) 〜(3) の制約条件を満たしながら、予備苗搭載に起因した作業を幅の広いステップ面で軽快に行えて作業性を改善できたとともに、不必要時には取り外して楽に操縦でき、かつ、外観も良好な状態を実現できる機体構造を提供できた。
【0014】請求項2に記載の機体構造では、上記効果(イ)に加えて、フェンダ取外し時でも良好に乗降ステップを使用でき、点検や整備作業性に優れる利点がある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、左右一対の前輪1及び後輪2を備えた乗用型の走行機体の後方にリンク機構3を介して植付部である苗植付装置4が昇降自在に連結され、苗植付装置4の前方側であり、かつ、運転席67の直後となる位置に施肥装置Aを装備してミッド型施肥装置付き田植機を構成してある。尚、43は肥料ホッパー18への肥料補給の労力を軽減するための肥料載台ある。
【0016】この田植機は、走行機体のボンネット5内に搭載したエンジンEの動力が、前伝動ケース6を介して前輪1に伝達されるとともに、走行系伝動軸7及び後伝動ケース8を介して後輪2に伝達される四輪駆動型であり、搭乗運転部9の操縦ハンドル10の操作で左右前輪1を操舵するように構成してある。又、前伝動ケース6から植付系伝動軸であるPTO軸11を後方に向けて延設してあり、そのPTO軸11から苗植付装置4に動力を伝達することにより、圃場内を走行しながら苗植付け作業を行えるように構成してある。
【0017】苗植付装置4は、昇降用の油圧シリンダ12の伸縮操作に伴って、下端部が圃場面に接地する苗植付け用の作業位置と、大きく上方に移動する上昇位置とに亘って昇降操作自在である。そして、リンク機構3に連結支持される植付部フレーム13に対して車体横幅方向に沿って設定ピッチで往復横移動する苗のせ台14、苗のせ台14に載置された植付け対象苗の下端部から一株ずつ苗を取出して圃場に植付ける複数(6個)の植付機構15、圃場に接地しながら泥面を整地する接地フロート58等を備えた6条植え形式に構成してある。
【0018】苗載台14の苗載置部には、横移動ストロークエンドにおいて載置している苗を植付機構15に向けて設定量ずつ送り出す縦送り装置16が各植付条毎に設けられている。この縦送り装置16は、上下一対のプーリに亘って突起付きベルトが巻回され、下方側のプーリがストロークエンドにおいて接当作用により、所定量ずつ回動操作されるように構成されている。
【0019】又、この縦送り装置16には、構造は詳述しないが、2条毎に縦送り作動を行う状態と作動を停止する状態とに切り換え自在な縦送りクラッチ(図示せず)が設けられている。そして、接地フロート58には、各植付条における苗の植付け部位に隣接する夫々の箇所において、接地面よりも下方側に向けて泥土層に入り込み、泥面上に肥料を供給する為の溝を形成する作溝器17を設けてある。
【0020】次に、施肥装置Aについて説明する。図2に示すように、施肥装置Aは、粉粒状の肥料を貯溜する3条一体型の肥料ホッパー18と、そこからの肥料を所定量ずつ繰り出す繰出し機構19と、繰り出された肥料を苗植付装置4の作溝器17に向けて送る施肥ホース(流下経路の一例)21とを備えて構成してある。繰出し機構19は、肥料ホッパー18の各条用の漏斗部18aの下方に位置して、各植付条に対応して複数(6個)設けてある。各繰出し機構19から繰り出された肥料を、ブロア20の送風によって、施肥ホース21を通して各作溝器17に向けて各別に強制移送するように構成してある。
【0021】図3に示すように、繰出し機構19は、ケーシング22の内部に、肥料ホッパー18の底部開口部分に臨む状態で、繰出し軸23に一体回動自在に外嵌されるとともに、外周部に所定ピッチをあけて複数の肥料入り込み用の凹部24が形成された繰出し回転体25が設けられ、繰出し回転体25の回転に伴って凹部24内に貯められた肥料が下方側の漏斗状の案内部26に流下案内されるように構成されている。尚、凹部24内に所定量ずつ貯めるように擦り切り用のブラシ27が設けられている。
【0022】ブラシ27は、繰出し回転体25の外周面に位置する作用位置と、繰出し回転体25から離間する肥料排出位置とに亘って横軸芯P周りで揺動自在で、且つ、ケーシング22の横側外方に設けられた切換操作具31の切り換え操作に伴って一体的に揺動して、各位置にて位置保持されるようにしてある。
【0023】複数の各繰出し機構19における各ケーシング22は、機体フレームFから固定立設された縦フレーム29によって支持され、車体横方向に延設された横フレーム30によって固定支持されている。繰出し軸23は、一対の繰出し機構19毎に夫々の繰出し回転体25が一体的に回動するように三本に分割されて設けられ、6個の繰出し機構19のうち2個の繰出し機構19毎に各別に駆動並びに停止できるように構成されている。
【0024】繰出し機構19の駆動構成について説明する。図2に示すように、繰出し機構19の後方側箇所に、車体横幅方向に沿って施肥装置Aのほぼ全幅に亘る長さで、且つ、両側端部にて回動自在に支持される状態で駆動軸32が配置され、この駆動軸32の横幅方向中間部にワンウェイクラッチ33を設けてある。ワンウェイクラッチ33の操作アーム34と、ベベルギア機構28を介してPTO軸11で回転駆動される横向き伝動軸35に取付られた回転アーム36とを連動ロッド37で枢支連結してあり、回転アーム36の回転に伴う操作アーム34の揺動移動を、ワンウェイクラッチ33によって駆動軸32を所定方向にのみ間欠的に回転するようにしてある。
【0025】そして、駆動軸32と三本の各繰出し軸23とは夫々に取付けられたギヤ39,40の咬合によって連動するように構成されるとともに、それら両軸32,23の間に、各別に動力を入切り自在な施肥クラッチ38を設けてある。
【0026】図2に示すように、ケーシング22の前方側に丸筒状の送風パイプ45を、その長手方向が車体横幅方向に沿う状態で配置し、かつ、両端側にて支持ブラケット46を介して横フレーム30に支持される状態で設けてあり、送風パイプ45の横一側端部に備えたブロア20の風が送風パイプ45内部に供給されるようになっている。
【0027】図3に示すように、漏斗状の案内部26の下端出口50に連通して機体後方に向けて開口する施肥供給部51を形成し、そこに施肥ホース21を差込み装着する。そして、施肥供給部51の前方側には、下端出口50と送風パイプ45の内部とを連通接続するエアー供給部52が形成されており、エアー供給部52と施肥供給部51とを、車体前後方向に沿って略一直線状に連なるように形成してある。又、下端出口50の下側には、それと排出パイプ48の内部とを連通接続する排出経路53を構成するための排出部54を形成してある。尚、送風パイプ45の他端を、開閉自在な蓋体45aで通常は閉塞してある。
【0028】繰出し機構19から繰り出された粉粒状の肥料を、施肥ホース21に案内する供給作用状態と、排出経路53に向けて案内する排出状態とに切り換え自在な経路切換板55を、繰出し機構19の夫々に対応して設けてある。経路切換板55は左右軸芯X周りで揺動自在に枢支されており、案内部26の外部に設けられた切換レバー(図示せず)の操作によって、供給位置と排出位置とに切換可能である。供給位置は、排出経路53を閉塞して下端出口50に対して、施肥供給部51、即ち、施肥ホース21及び送風パイプ45を連通する位置であり、排出位置は、施肥供給部51の内部通路を閉塞して下端出口50に対して、排出経路53及び送風パイプ45を連通する位置である。
【0029】各排出部54の夫々には、排出される肥料を機体前方下方に向けて案内排出する排出管路48を連通接続する状態で設け、各排出管路48は、図1,図2に示すように、左右両側の3本ずつのものが、夫々、肥料案内方向下手側部分において大径の1本の合流管路48aに合流して左右両側部に振り分けてあり、共通の肥料排出口49から肥料を排出するように構成してある。
【0030】苗植付作業時に施肥を行う場合には、経路切換板55を供給位置に切換えるとともに、ブロア20の送風作動を開始し、繰出し機構19から所定量ずつ繰り出された肥料を、風力によって下端出口50から施肥供給部51及び施肥ホース21を通過して作溝器17に向けて送り出して圃場に供給するのである。
【0031】植付作業終了後において、肥料ホッパー18内に残った肥料を回収する場合には、切換レバー56を排出位置に切り換えるとともに、繰出し機構19におけるブラシ27を繰出し回転体25から離間した肥料排出位置に切換えて肥料を排出させ、かつ、ブロア20による送風を実行して、排出された肥料を下端出口50から排出経路53及び排出パイプ48を通過させて、肥料排出口49から外部に排出するようになる。従って、肥料排出口49に対応して回収容器等を位置させれば肥料回収が可能である。
【0032】図2に示すように、各繰出し機構19毎の繰出し量調節機構(図示せず)を操作するギヤ状の回転調節具70夫々に対して係合及び離脱可能な6個のギヤ状の駆動回転体71を、回動自在な操作ロッド72に連結する。操作ロッド72の左方向へのスライド移動によって各駆動回転体71と各回転調節具70とが咬合する調節作用状態と、操作ロッド72の右方向へのスライド移動によって各駆動回転体71と各回転調節具70との係合が解除される非作用状態とを現出可能に構成してある。そして、操作ロッド72の右端には、回動操作用のハンドル75を装備してあるとともに、ハンドル75による全繰出し機構19の繰出し量調節時に駆動軸32に作用して繰出し軸23を固定するための切換レバー76を備えている。
【0033】次に、後輪用フェンダBの構造について説明する。図4〜図6に示すように、後輪用のフェンダBは、左右の後輪2,2の泥除け部41,41と、フロアステップ42の後部に相当するフロアステップ部分44を含んだ樹脂製の一体部材で構成されており、その後部中央に運転席67が配置されている。左右の泥除け部41,41の後部は、フロアステップ42面から上方に高く立ち上がった位置においてほぼ水平な足置き用の載置面47に形成されており、その載置面47の後端に、上方に突出した凸部56を形成してある。
【0034】つまり、フェンダBの成形時に、載置面47後端を盛り上げて凸部56を一体形成してあり、足を載置面47の後方に踏み外し難いように規制する作用と、載置面47の強度を改善する作用とを備えている。載置面47には、足が滑り難くなるように滑り止め材57を貼着してある。
【0035】又、フェンダBの載置面47の左右両横外側に補助ステップ60を配備し、機体フレームFに支持された左右に長い単一材である支持パイプ(支持部材の一例)61の両端部で左右の補助ステップ60,60を取付支持してあるとともに、その支持パイプ61にフェンダB後部を取付けてある。補助ステップ60は、板材で成る平面視で矩形の枠60a内に、前後向き帯鋼60bと複数の左右向き帯鋼60cを固着して成り、支持パイプ61に溶着固定されている。又、前伝動ケース6と後伝動ケース8とを連結して機体フレームFを補強する連結パイプ64と、補助ステップ60の左右向き帯鋼60cの一つに固定されたブラケット60Aとに亘って補強パイプ65を架設してあり、補助ステップ60の強度を改善してある。
【0036】支持パイプ61は、これに固着された左右一対の支持ステー61a,61aを介して機体フレームFの上部にボルト止めされている。そして、フェンダBの後端部に設けた取付け座62,62を、支持パイプ61のブラケット63,63に前後向きでボルト止めしてある。
【0037】次に、ボンネット横の延長ステップ68について説明する。図8〜図10に示すように、ボンネット5の左右に、フロアステップ42に続く前部ステップ(ラウンドステップとも言う)73,73を備えてあり、それら前部ステップ73,73の横外側部分に、その横外側縁よりも横外側方に張出る延長ステップ68を着脱可能に取付けてある。延長ステップ68の横外側部に予備苗載台66を支持してあり、又、延長ステップ68は、その上方からステップ下方に向かう方向視では透視可能となるように構成されている。
【0038】すなわち、延長ステップ68は、板材を矩形に折曲げた枠体74と、足置き用のステップ面77とで構成されており、ステップ面77をパンチングメタルで形成することにより、上下方向に透視可能としてある。前部ステップ68下方の機体フレーム側部材78に枠体74を前後のボルト79,79で取付けるとともに、予備苗載台66の2本の縦支柱66a,66aを枠体74の外側面の内側に差し込み装着し、かつ、ボルト止めすることにより、延長ステップ68に予備苗載台66を取付けてある。尚、80は予備苗台、81はマーカアームである。
【0039】図8に示すように、フロアステップ42及び前部ステップ73によるステップ外端縁ラインaは前方程幅狭の先細り湾曲形状に形成されており、平面視では前輪1の後部はフロアステップ42下方に位置して隠れており、前輪1の前部は辛うじて前部ステップ73より外側に張出すような状況にある。延長ステップ73は、前輪1の外端縁ラインaより横に出た前部の真上に位置しているが、パンチングメタルの多数の孔により、操縦部から前輪1の前端部を見通すことが可能である。
【0040】従って、図9に示すように、歩み板82を使ってトラック荷台に積み込むようなときには、ステップフロア42上に立った操縦者は延長ステップ73越しに前輪1の前端位置を見ることができ、歩み板82と前輪1との左右位置が合っているかどうかの目視確認ができるのである。又、延長ステップ68のステップ面77がパンチングメタルであるから、泥や土が抜け落ちて堆積し難く、それによって滑り止め作用が期待できるものでもある。
【0041】図5に示すように、フロアステップ42への乗降ステップ69を、フロアステップ42の後部下方と、フェンダB前部に形成されたフロアステップ部分44の下方とに跨がる状態の側面視上向きコ字状部材として配備してある。フロアステップ42は、その下方のフロアフレーム部84に被せるようにして装着してあるとともに、そのフロアフレーム部84の一部に、乗降ステップ69前部を支持する前支持アーム69fをボルト止めしてある。
【0042】そして、乗降ステップ69後部を支持する後支持アーム69rは、フロアフレーム84から後方延出されたステー83にボルト止めしてあり、そのステー83は、フロアステップ42からフロアステップ部分44に侵入する状態に設けられている。つまり、乗降ステップ69はフロアフレーム84のみで支持してあり、フェンダB及びその着脱手段とは無関係である。
【0043】〔別実施形態〕延長ステップ68のステップ面77をプレス成形による多数の孔付き鋼板で構成するとか、補助ステップ60のように、枠体74内に帯鋼を前後左右に固着したものでも良い。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成9年(1997)7月9日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開平11−18521
【公開日】 平成11年(1999)1月26日
【出願番号】 特願平9−183333