| 【発明の名称】 |
田植機の苗のせ部 |
| 【発明者】 |
【氏名】児島 祥之
【氏名】大内 久平
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| 【要約】 |
【課題】ロールのアームへの取付け作業性を向上する。
【解決手段】苗のせ台6に、マット苗Lを巻き取り収容するロール10を左右向きのロール軸芯周りに回転自在に両持ち支持する左右一対のアーム12を、ロール10が苗のせ面6Aに対して上下に移動するように左右向き軸芯周りに揺動自在に取り付け、前記アーム12のロール支持部同士を門型のフレーム13で連結する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 苗のせ台に、マット苗を巻き取り収容するロールを左右向きのロール軸芯周りに回転自在に両持ち支持する左右一対のアームを、ロールが苗のせ面に対して上下に移動するように左右向き軸芯周りに揺動自在に取り付けてある田植機の苗のせ部であって、前記アームのロール支持部同士を門型のフレームで連結してある田植機の苗のせ部。 【請求項2】 前記ロールをアームに回転自在に支持させるに、ロールの両端に支軸を突出させ、これら支軸を上方から係合させる切り欠きをアームに形成してある請求項1記載の田植機の苗のせ部。 【請求項3】 前記アームを苗のせ台に着脱自在に取り付けてある請求項1又は2記載の田植機の苗のせ部。 【請求項4】 前記アームを苗のせ台に着脱自在に取り付ける手段を構成するに、アームに左右向き軸芯を構成する支軸を設け、アームを苗のせ台に取り付けるスタンドに前記支軸を上方から係合させる切り欠きを形成してある請求項3記載の田植機の苗のせ部。 【請求項5】 前記アームの基端部同士を連結する連結部材を設けてある請求項1〜4のいずれか1項に記載の田植機の苗のせ部。 【請求項6】 前記連結部材を苗のせ面から設定距離上方に隔てた箇所に位置させるようにアームを苗のせ台に取り付けてある請求項5記載の田植機の苗のせ部。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、長尺のマット苗を巻き取り収容保持する田植機の苗のせ部で、詳しくは、苗のせ台に、マット苗を巻き取り収容するロールを左右向きのロール軸芯周りに回転自在に両持ち支持する左右一対のアームを、ロールが苗のせ面に対して上下に移動するように左右向き軸芯周りに揺動自在に取り付けて、苗植え付けに伴う苗消費に従いロールに巻き取り収容したマット苗を苗のせ台に繰り出し供給するようにしてあるものに関する。 【0002】 【従来の技術】この種の長尺のマット苗を対象とする田植機の苗のせ部は、従前からの短尺のマット苗を対象とする場合に比較して、苗補給回数を大幅に削減して、作業能率の著しい向上を図ることができる利点を有する。 【0003】そのような田植機の苗のせ部として従来では、マット苗を巻き取り収容したロールをアームのロール支持部間にわたる状態に取り付けることで、ロールによりロール支持部同士を連結するものが知られている。つまり、左右のロール支持部は遊端に構成されていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技術によるときは、アームのロール支持部が遊端であったから、アーム同士を左右向き軸芯位置、つまり、基端で連結して左右のアームが一体に上下揺動するようにしてあっても、アームの曲がりなどにより、ロールをロール支持部に取り付ける際、左右のロール支持部が上下に位置ずれしたり、左右のロール支持部の間隔が変化したりして、ロール支持部に対するロールの位置合わせに手数を要し、取付け作業性が悪いものであった。特に、ロールの両端に支軸を突出させ、これら支軸を上方から係合させる切り欠きをアームに形成して、ロールをアームに回転自在に支持させる形態を採用した場合、左右のロール支持部の間隔が広がることで支軸が切り欠きから左右方向に離脱してロールがアームから外れ易いという欠点があった。 【0005】本発明の目的は、ロールのアームへの取付け作業性を向上する点にある。 【0006】 【課題を解決するための手段】請求項1に係る本第1発明の特徴、作用、効果は次の通りである。 【0007】〔特徴〕苗のせ台に、マット苗を巻き取り収容するロールを左右向きのロール軸芯周りに回転自在に両持ち支持する左右一対のアームを、ロールが苗のせ面に対して上下に移動するように左右向き軸芯周りに揺動自在に取り付けてある田植機の苗のせ部であって、前記アームのロール支持部同士を門型のフレームで連結してある点にある。 【0008】〔作用〕本第1発明によるときは、アームのロール支持部同士を門型のフレームで連結することにより、左右のロール支持部の上下の位置ずれ及び左右のロール支持部の間隔が変化することを防止するようにしてあるから、アームにロールを取り付ける際のロールのロール支持部に対する位置合わせを容易に行える。 【0009】〔効果〕従って、本第1発明によれば、アームにロールを作業性良く取り付けることができるようになった。 【0010】請求項2に係る本第2発明の特徴、作用、効果は次の通りである。 【0011】〔特徴〕上記本第1発明の特徴において、前記ロールをアームに回転自在に支持させるに、ロールの両端に支軸を突出させ、これら支軸を上方から係合させる切り欠きをアームに形成してある点にある。 【0012】〔作用〕本第2発明によるときは、フレームで左右のロール支持部同士を連結したことで左右のロール支持部の間隔が固定されることに着目して、ロールの両端に支軸を突出させ、これら支軸を上方から係合させる切り欠きをアームに形成して、ロールをアームに回転自在に支持させるようにしてあるから、支軸を切り欠きに係合させた状態での支軸の切り欠きからの左右の離脱をなくして、支軸を切り欠きに確実に係合させることができる。その結果、ロールのアームへの取付け形態として、支軸を切り欠きに上方から係合させるといった簡単容易な作業形態を採用することができる。 【0013】〔効果〕従って、本第2発明によれば、アームにロールを確実に取り付けることができながらも、アームにロールを作業性良く迅速に取り付けることができるようになった。 【0014】請求項3に係る本第3発明の特徴、作用、効果は次の通りである。 【0015】〔特徴〕上記本第1発明や本第2発明の特徴において、前記アームを苗のせ台に着脱自在に取り付けてある点にある。 【0016】〔作用〕本第3発明によるときは、アームを苗のせ台に対して着脱自在としてあるから、ロールの苗のせ台へのセット形態として、畦や路上などの作業環境の良い箇所でアームにロールを取付け、そのロールが取り付けられたアームを苗のせ台に取り付けるといった形態を採用することができる。 【0017】〔効果〕従って、本第3発明によれば、アームへのロールの取付けを容易、迅速の行えるようになった。 【0018】請求項4に係る本第4発明の特徴、作用、効果は次の通りである。 【0019】〔特徴〕上記本第3発明の特徴において、前記アームを苗のせ台に着脱自在に取り付ける手段を構成するに、アームに左右向き軸芯を構成する支軸を設け、アームを苗のせ台に取り付けるスタンドに前記支軸を上方から係合させる切り欠きを形成してある点にある。 【0020】〔作用〕本第4発明によるときは、アームに設けた左右向き軸芯を構成する支軸を苗のせ台に取り付けたスタンドに形成の切り欠きに上方から係合させることにより、アームを苗のせ台に対して着脱自在に取り付けるようにしてあるから、アームにロールを取り付けた後にそのロール付きのアームを苗のせ台に取り付ける形態を採用した場合であっても、アームがロールに巻き取り収容されたマット苗で重いものにくなっているにかかわらず、支軸を切り欠きに上方から係合させるだけの操作により、アームを容易に苗のせ台に取り付けることができる。 【0021】〔効果〕従って、本第4発明によれば、アームの苗のせ台に対する着脱を容易迅速に行うことができるようになった。 【0022】請求項5に係る本第5発明の特徴、作用、効果は次の通りである。 【0023】〔特徴〕上記本第1発明や本第2発明、本第3発明、本第4発明の特徴において、前記アームの基端部同士を連結する連結部材を設けてある点にある。 【0024】〔作用〕本第5発明によるときは、連結部材でアームの基端部同士を連結して、アームのロール支持部同士をフレームで連結していることとの相乗で、左右のアーム、フレーム、連結部材との全体を一体のフレーム構造にすることができるから、全体を剛性の高いものにできる。特に、アームを苗のせ台に対して着脱自在なものにする場合には、フレーム及び連結部材を持ち運び用の把手に利用できて取り扱い容易なものにできる。 【0025】〔効果〕従って、本第5発明によれば、剛性を高いものにできることでアームの揺動性を高めて、ロールに巻き取り収容されたマット苗の繰り出しに伴うアームの下方への揺動を円滑に行わせて、苗のせ台へのマット苗の供給性を良好に維持でき、特に、アームを苗のせ台に対して着脱自在とした場合には、ロールを取り付けたアームの苗のせ台への取付け及び取り外しを作業性良く行うことができるようになった。 【0026】請求項6に係る本第6発明の特徴、作用、効果は次の通りである。 【0027】〔特徴〕上記本第5発明の特徴において、前記連結部材を苗のせ面から設定距離上方に隔てた箇所に位置させるようにアームを苗のせ台に取り付けてある点にある。 【0028】〔作用〕本第6発明によるときは、苗のせ面を横断する連結部材を苗のせ面から設定距離上方に隔てた箇所に位置させるようにアームを苗のせ台に取り付けて、連結部材と苗のせ面との間に空間を形成してあるから、設定距離を適宜選択することにより、連結部材の下方を通して短尺なマット苗を苗のせ台に供給することができる。 【0029】〔効果〕従って、本第6発明によれば、アームを苗のせ台から取り外すことなく短尺なマット苗を用いての植え付け作業をも行うことができるようになった。 【0030】 【発明の実施の形態】田植機は、図1に示すように、乗用型の自走機体1の後部に、複数条植え式の苗植付装置2をリンク機構3及び油圧シリンダ4を介して昇降操作自在に連結して構成されている。 【0031】前記自走機体1はキャビンCを備えている。 【0032】前記苗植付装置2は、リンク機構3で支持される植付フレーム5に、左右方向設定範囲内で往復駆動移動される前傾姿勢の苗のせ台6と、この苗のせ台6の移動に連動して回転することにより苗のせ台6の各苗のせ面6Aから植付単位量のマット苗を取り出して圃場に植え付ける複数の回転式の植付機構7と、圃場のうち植付予定箇所を滑走してその植付予定箇所を整地する複数の整地フロート8とを装備させて構成されている。 【0033】前記苗のせ台6には、各苗のせ面6Aに載置されたマット苗を前記植付機構7による苗取り出しに連動して苗取出口6a側に送る供給ベルト9が取り付けられている。 【0034】かつ、苗のせ台6は、ロール10に巻き取り収容された長尺なマット苗Lを各苗のせ面6Aに繰り出し供給可能に支持する苗支持装置を有する。 【0035】前記苗支持装置は、図2にも示すように、苗のせ台6のうち、各苗のせ面6Aに載置されたマット苗Lの左右位置を規制する規制リブ6Bの上端側部分にスタンド11を取り付け、前記ロール10を左右向きのロール軸芯P1周りに回転自在に両持ち支持する左右一対のアーム12を各苗のせ面6Aに対応する状態でロール10が苗のせ面6Aに対して上下に移動するように左右向き軸芯P2周りに揺動自在に前記スタンド11に取り付け、前記左右のアーム12のロール支持部同士をフレーム13で連結して構成されている。前記ロール10をアーム12に回転自在に支持させる手段は、ロール10の両端に支軸14をロール軸芯P1上に位置する状態で突出させ、これら支軸14を上方から係合させる切り欠き15をアーム12に形成することで構成されている。つまり、支軸14を切り欠き15に係合させることにより、ロール10の苗のせ面6Aに沿った傾斜下方への移動及びアーム12のロール10に対する下方への揺動を阻止した状態でロール10をアーム12で回転自在に支持するように構成されている。前記フレーム13は、ロール10に巻き取り収容させたマット苗Lを迂回する門型形状に構成されている。 【0036】そして、フレーム13を把手としてアーム12を上方に揺動させた状態でマット苗Lを巻き取り収容したロール10をアーム12に取り付けたのち、アーム12を下方に揺動させてマット苗Lを苗のせ面6A上にのせることにより、マット苗Lを供給可能な状態となるように構成されている。もちろん、マット苗Lが苗のせ面6Aにのる位置は、供給ベルト9がマット苗Lに作用する位置である。 【0037】前記アーム12をスタンド11に揺動自在に取り付ける手段は、左右のアーム12を連結する状態で左右向き軸芯P2を構成する支軸16の両端をスタンド11に形成の孔17に抜け止め挿通させる手段である。つまり、支軸16が左右のアーム12の基端部同士を連結する連結部材18を兼用しており、孔17は、支軸16を苗のせ面6Aから設定距離上方に位置させるようにスタンド11に形成されて、支軸16の下方に短尺な普通のマット苗Sを通過させる空間を形成するようになっている。 【0038】前記短尺な普通のマット苗Sは、普通、幅が30cm、長さが60cmの大きさのものであり、長尺なマット苗Lは、幅が30cm、長さが600cmの大きさのものである。つまり、長尺なマット苗Lは普通のマット苗Sの10枚分の長さを有するものである。 【0039】上記の構成によれば、植え付けに伴う苗消費による供給ベルト9の作動によりロール10に巻き取り収容されたマット苗Lが繰り出され、マット苗Lの巻き取り半径が次第に減少する。その巻き取り半径の減少に伴いマット苗Lやロール10、アーム12、フレーム13の重量でアーム12が下方に揺動して巻き取り半径の減少にかかわらず、マット苗Lの供給ベルト9上への載置が維持されて繰り出しが保証される。また、支軸16が苗のせ面6Aを横断するものであるにかかわらず、支軸16の下方に普通のマット苗Sの通過を許容する空間が形成されているから、その空間を通して普通のマット苗Sを供給ベルト9の位置まで供給することにより、アーム12を苗のせ台6から取り外すことなく、普通のマット苗Sを用いての植え付けも行うことができる。しかも、普通のマット苗Sを使用する場合に比較して、苗補給回数を大幅に削減できる(上記実数値例の場合、1/10に削減できる)ので、運転部のキャビン化を図ることができ、これにより、キャビンC内部の温度など運転環境を一定にして、快適な植え付け作業を行えるのである。 【0040】次に、前記長尺なマット苗Lの作成装置について述べる。 〈その1〉図3の(イ)(ロ)(ハ)に示すように、底板に、複数の水抜き孔30と、底板を支持するための複数の脚31が形成された育苗箱を用い、育苗箱の底部に不織布32を敷き、その上に種子33を蒔き、覆土34を施して育苗する装置であって、育苗箱は、底板部35aと左右一対の側板部35bと端部側板部35cとを有する端部部材35と、底板部36aと左右一対の側板部36bとを有する第1中間部材36と、底板部37aと左右一対の側板部37bとを有する第2中間部材37とのうち、二つの端部部材35と設定数の第1中間部材36と設定数の第2中間部材37を連結することにより構成されている。 【0041】前記端部部材35の一端及び第1中間部材36の両端のそれぞれには、差し込み連結用の凹部35A,36Aが形成され、第2中間部材37の両端には、前記凹部35A,36Aに差し込み可能な差し込み連結用の突出片37Aが形成され、突出片37Aには、端部部材35及び第1中間部材36に形成の孔35B,36Bに弾性的に係合して抜け止めする係合突起37Bが一体形成されている。つまり、端部部材35に第2中間部材37を差し込み連結し、その第2中間部材37に第1中間部材36を差し込み連結し、この第1中間部材36に第2中間部材37を差し込み連結し、このようなことを設定回数繰り返したのち、第2中間部材37に端部部材35を差し込み連結することにより、設定長さの育苗箱を構成するようになっている。最小長さの育苗箱は、二つの端部部材35と一つの第2中間部材37とを連結することで得ることができる。なお、端部部材35、第1中間部材36、第2中間部材37は合成樹脂性のものであって、前記係合突起37Bの孔35B,36Bへの弾性係合は、合成樹脂の弾性力で行われる。 【0042】上記の構成によれば、第1中間部材36及び第2中間部材37の使用数を選択するだけで長さの異なるマット苗Lを容易に作成することができる。つまり、一体型の育苗箱を用いて育苗する場合には、要求される長さの育苗箱を一々用意する必要があったのに対し、この構成によれば、第1中間部材36と第2中間部材37とを適当数用意しておくだけでよく、ローコストで所定の長さのマット苗Lを作成することできる。 【0043】〈その2〉図4の(イ)(ロ)(ハ)(ニ)に示すように、底板に、複数の水抜き孔30と、底板を支持するための複数の脚31が形成された育苗箱を用い、育苗箱の底部に不織布32を敷き、その上に種子33を蒔き、覆土34を施して育苗する装置であって、育苗箱は、合成樹脂製で上面に長手方向に間隔を隔てて形成した複数の折れ曲がり用の切り溝40Aでの折れ曲がりとそれ自身の曲がりとで巻き取り収納可能な底板部材40と、その回りに配置する周壁とからなる。周壁は、二つの端部板部材41と、左右複数対の側板部材42とから構成されている。長手方向で隣合う側板部材42同士及び端に位置する側板部材42と端部板部材41とは、それぞれ、一方に形成した蟻形の突出部43と他方に形成した突出部43と同形の溝44とを嵌合させる蟻継ぎで連結するようになっている。 【0044】この構成の場合、一体型の育苗箱を用いる場合に比較して、非使用時の保管をスペース的に有利に行える。つまり、底板部材40を巻き取り収納することにより底板部材40を小型にでき、周壁を端部板部材41と側板部材42とに分解することにより周壁をコンパクトに纏めることができる。 【0045】〈その3〉図5の(イ)(ロ)に示すように、育苗箱50の底部に不織布32を敷き、その上に種子33を蒔き、覆土34を施して育苗する装置であって、育苗箱50は、その底面を空気に曝すように支脚51を介して支持されており、育苗箱50の底板には、種子33の根を空気に接触させるための空気孔52が形成されており、また、底板及び周壁は、全体が内部に空洞部50Aを形成する二重壁構造に構成されており、長手方向の一端には、底板及び周壁の空洞部50Aに地温制御用の温水を供給するための温水供給口54が形成され、長手方向の他端には、空洞部50Aから温水を排出する温水排出口55が形成されて、空洞部50Aへの温水供給量や供給温水温度を調整することにより地温を設定値に維持するように構成されている。 【0046】上記の構成による場合、底板に空気孔52を形成して根を空気に接触させるようにしてあって、根は、空気に触れることを避ける性質があるため、根の育成は育苗箱50内で行われ、その結果、育苗箱50内での根絡みが促進され、根絡みによるマット形成が良好に行われる。しかも、底板及び周壁を空洞部50Aを有するものとし、その空洞部50Aに温水を供給するようにして地温を設定値に維持するようにしてあるから、寒冷地での育苗であっても、苗の育成不良を防止することができる。つまり、育苗箱50の底面を空気に曝すので寒冷地においては底板を加温しなければ底板が冷却され、種子の保温ができなくなり、つまり、地温を保てなくなり、苗の育成不良が発生する。これに対し、この構成では、空洞部50Aを流れる温水により底板を加温して種子を保温できるから、上記のように底板を空気に曝して根絡みを良くしてマット形成を促進しながらも、苗の育成を良好に行わせることができる。すなわち、従来のように空気を加温して地温を間接的に設定値に維持する場合に比較して、温水により直接的に地温を設定値に維持するから、地温維持を精度良く行うことができる。なお、上記の構成では、底板及び周壁の全体に空洞部50Aを形成したが、底板及び周壁の一部にのみ空洞部50Aを形成して実施しても良い。 【0047】〈その4〉図6の(イ)(ロ)に示すように、底板に複数の水孔56が形成された水耕ベッド57の底部に不織布32を敷き、その上に種子33を蒔き、覆土34を施し、そのような水耕ベッド57を水耕槽58内の水耕液に浸漬させて育苗する水耕栽培装置であって、水耕ベッド57の長手方向の両端には、浮力調整用の中空部57Aを互いに連通する状態に設け、一方の中空部57Aに水などの浮力調整用液体を供給するための供給路59と、他方の中空部57Aから浮力調整用液体を排出するための排出ポンプ60P付きの排出路60とを設けて、中空部57A内の浮力調整用液体の量を調節することにより、水耕ヘッド57の浮力を調整することで水耕ヘッド57底面の水耕液液面からの深さ、つまり、水耕ヘッド57内の水耕液の液位を調節するように構成してある。なお、水耕ヘッド57は水耕液に浮くものである。61は、水耕槽58に水耕液を供給するための水耕液供給路である。 【0048】上記の構成による場合は、中空部57Aに対する浮力調整用液体の給排により水耕ヘッド57の浮力を調節して水耕ヘッド57を水耕槽58の水耕液液面に対して上下に位置変更させることにより、水耕ヘッド57の液位を育成ステージに応じた液位に調整するのであって、水耕ヘッド57の長手方向両端に設けた中空部57Aに対する浮力調整用液体の給排で両中空部57Aの浮力を等しくさせる状態で水耕ヘッド57の浮力を調整するから、水耕ヘッド57底面を常に水平に位置させて、水耕ヘッド57の液位を全域において等しくでき、水耕ヘッド57の全域において等しく育成させることができる。すなわち、従来のように水耕槽58の内部に水耕ヘッド57を置き、水耕槽58内の水耕液量の調整により液位を調節する場合には、液位を僅かに変更するときにも水耕槽58に対して給排する水耕液の量が多くなり、その結果、容易、迅速に液位を調整することが難しい。これに対して、上記構成によるときは、水耕槽58に比べて容量が小さい中空部57に対する浮力調整用液体の給排により液位を調整するから、浮力調整用液体の給排に液位が敏感に反応し、容易、迅速に液位を調節することができる。 【0049】〔別実施形態〕 〈1〉上記実施の形態において、図7に示すように、アーム12を苗のせ台6に着脱自在に取り付け、支軸16とは別にアーム12の基端部同士を連結する連結部材18を設けたものである。アーム12を苗のせ台6に着脱自在に取り付ける手段は、前記スタンド11に前記支軸16を上方から係合させる切り欠き19を形成することで構成されている。前記スタンド11は、規制リブ6Bに取り付けられる柱状の本体11Aと、この本体11Aに本体長手方向(上下方向)に位置調整自在にセットボルト11aで取り付けられる受け部11Bとからなり、前記切り欠き19はこの受け部11Bに形成されている。この別実施形態〈1〉においても、連結部材18及び連結部材18を兼用する支軸16と苗のせ面6Aとの間に短尺なマット苗Sが通過可能な空間を形成するようにアーム12が取り付けられている。 【0050】この別実施形態〈1〉による場合は、アーム12が苗のせ台6に対して着脱自在であるから、アーム12を苗のせ台6から取り外すことにより、アーム12へのロール10の取り付けを畦や路上など作業を行い易い箇所で行え、アーム12へのロール10の着脱作業性を優れたものにできる。しかも、落とし込み形式でアーム12を苗のせ台6に装着することと、フレーム13及び連結部材18を把手としてアーム12を取り扱うことができることとの相乗により、ロール10を取り付けたアーム12の苗のせ台6への取り付けを作業性良く行える。 【0051】〈2〉施肥装置付き田植機への適用例を示し、図8に示すように、施肥装置は、苗植付装置2に、植付作業走行に伴い圃場に施肥用の溝を形成するとともに搬送されてくる肥料を溝内に供給する作溝器21を取り付け、自走機体1に、肥料を貯留するホッパー22と、このホッパー22内の肥料を定量繰り出しする繰り出し装置23と、繰り出された肥料をホース24を介して前記作溝器21に気流搬送するブロワ25とを配備して構成されている。 【0052】そして、アーム12は、規制リブ6Bのうち下端側部分に装着のスタンド11に左右向き軸芯P2周りに揺動自在に取り付けられており、揺動により、ロール10又はロール10に巻き取り収容された長尺なマット苗Lを供給ベルト9上にのせさせる前倒れの供給作用姿勢と、ロール10を後方に位置させてロール10の着脱を行わせるロール着脱姿勢とに切り換え自在に構成されている。 【0053】この構成の場合、苗植付装置2の後部を畦に近づけ、その状態でフレーム13を把手としてアーム12をロール着脱姿勢に揺動させることにより、畦上からアーム12に対するロール交換作業が行え、ロール交換作業性を良好なものにできる。しかも、施肥装置の全体を苗植付装置2に設けるのではなく、施肥装置の重量の大部分を占めるホッパー22、繰り出し装置23、ブロワ25を自走機体1に装備させてあるから、苗植付装置2に長尺なマット苗Lを巻き取り収容したロール10を支持させながらも、苗植付装置2の大重量化を防止でき、しかも、機体全体の前後バランスを良好化できる。その上、供給ベルト9の搬送始端部にロール10がのるようにする必要がなく、供給ベルト9の搬送中間部にロール10をのせるようにしても良いから、上記実施の形態の場合に比較してアーム12の長さを短くでき、コストダウン及び軽量化を図ることができる。更に、長尺なマット苗Lのみを使用する場合には、供給ベルト9よりも上方の苗のせ台部分が不要であるから、苗のせ台6を短くすることが可能である。 【0054】〈3〉上記実施の形態及び別実施形態〈1〉では、施肥装置を持たない田植機への適用例を示したが、実施の形態及び別実施形態〈1〉を施肥装置を備えた田植機に適用しても良い。この場合、施肥装置の全体を苗植付装置2に装備させる形式を採用しても良いが、別実施形態〈2〉で示したように、施肥装置のうちホッパー22、繰り出し装置23、ブロワ25を自走機体1に装備させる形式を採用しても良い。 【0055】〈4〉マット苗Lの長さは適宜変更可能である。 【0056】〈5〉マット苗Lとしては、各種の作成手段で作成されたものを用いることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)6月30日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開平11−9037 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月19日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−173676 |
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