| 【発明の名称】 |
田植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】児島 祥之
【氏名】大内 久平
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| 【要約】 |
【課題】代掻き作業を行わない圃場に苗の移植を行う際に、圃場面のワラ等を排除して感知フロートによる昇降制御を精度高く行う。
【解決手段】苗植付装置Aの前部位置に横向き姿勢の駆動軸68で駆動される耕起装置Bを配置し、この耕起装置Bを駆動軸68と一体回転する大径のローラと、このローラの外面より外方に突出する耕起爪70とで構成し、この感知フロートの前方位置の耕起装置Bにローラより大径のディスク81とを駆動軸68で駆動回転自在に備えた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体の後端にリンク機構を介して昇降自在に苗植付装置を連結し、この苗植付装置に備えた感知フロートを目標姿勢に維持するよう苗植付装置を昇降することで苗植付装置の対地高さを維持する昇降制御手段を備え、この苗植付装置の前部位置に横向き姿勢の駆動軸で駆動される耕起装置を配置してある田植機であって、前記耕起装置が、前記駆動軸と一体回転し、この駆動軸より大径のローラと、このローラの外面より外方に突出し、苗植付装置の苗植付予定位置を耕起するよう配置された耕起爪と、前記感知フロートの前部位置に配置され、前記ローラより大径のディスクとを備えて構成されている田植機。 【請求項2】 前記苗植付装置における1条分の植付予定位置を耕起する前記耕起爪を単一の前記ローラに備え、前記駆動軸の軸芯方向で夫々のローラ同士の間に隙間を形成すると共に、夫々のローラを前記駆動軸に対して軸芯方向への位置を調節自在に備えている請求項1記載の田植機。 【請求項3】 前記ローラが、前記複数の耕起爪の半径方向への挿通を許す孔部を外周面に形成し、内部に耕起爪の取付け許す連結部を形成すると共に、前記ローラが外部からの操作で該ローラの前記駆動軸に対する軸芯方向へ位置を任意に設定して固定する固定部材を備えている請求項2記載の田植機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体の後端にリンク機構を介して昇降自在に苗植付装置を連結し、この苗植付装置に備えた感知フロートを目標姿勢に維持するよう苗植付装置を昇降することで苗植付装置の対地高さを維持する昇降制御手段を備え、この苗植付装置の前部位置に横向き姿勢の駆動軸で駆動される耕起装置を配置してある田植機に関する。 【0002】 【従来の技術】上記のように構成された田植機と同様に苗植付装置の前部位置に耕起装置を備えた田植機として特開平9‐56223号公報に示されるものが存在する。又、苗植付装置に備えた感知フロートを目標姿勢に維持するよう苗植付装置を昇降する制御系を備えたものも従来から存在する。尚、この制御系では感知フロートを横向き姿勢の軸芯周りで揺動自在に支持すると共に、該感知フロートの前部を押し下げる方向に付勢するバネ等を備えて感知荷重を設定し、この感知荷重に抗して感知フロートの前部が目標姿勢を基準に持ち上げられることで苗植付装置を上昇させ、感知フロートの前部が目標姿勢を基準に下がることで苗植付装置を下降させるよう制御系の動作が設定されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】公報番号を挙げた従来例のように苗植付装置の前部位置に耕起装置を備えたものでは、代掻き作業を行わない圃場に対する苗の移植を可能にすると云う良好な面を有するものである。しかし、このように代掻き作業を行わない圃場ではワラ等の夾雑物が多く存在することから作業時には感知フロートの前部に接触した状態でワラ等が滞留することもある。特に感知フロートは下方に向けてバネ荷重を作用させる形態で用いられるので、他のフロートと比較してワラ等がフロートの下面を通り過ぎ難く、実際の作業時にはワラ等が感知フロートの前部に滞留して大きい塊になるまで成長し、この塊から感知フロートに対して持ち上げ方向に力が作用する結果、感知フロートでの感知精度を低下させるものとなる。 【0004】又、感知フロートの前部にワラ等の滞留物が成長した場合には感知フロートの苗植付装置の対圃場面高さの計測精度が低下するばかりで無く、塊を乗り越える際に感知フロートが大きく揺動する結果、昇降制御を行われることもあり改善の余地がある。 【0005】本発明の目的は、代掻き作業を行わない圃場に対して苗の移植を行う際に、圃場面のワラ等の影響を排除して感知フロートによる昇降制御を精度高く行い得る田植機を合理的に構成する点にある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴(請求項1)は冒頭に記したように、走行機体の後端にリンク機構を介して昇降自在に苗植付装置を連結し、この苗植付装置に備えた感知フロートを目標姿勢に維持するよう苗植付装置を昇降することで苗植付装置の対地高さを維持する昇降制御手段を備え、この苗植付装置の前部位置に横向き姿勢の駆動軸で駆動される耕起装置を配置してある田植機において、前記耕起装置が、前記駆動軸と一体回転し、この駆動軸より大径のローラと、このローラの外面より外方に突出し、苗植付装置の苗植付予定位置を耕起するよう配置された耕起爪と、前記感知フロートの前部位置に配置され、前記ローラより大径のディスクとを備えて構成されている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。 【0007】本発明の第2の特徴(請求項2)は請求項1において、前記苗植付装置における1条分の植付予定位置を耕起する前記耕起爪を単一の前記ローラに備え、前記駆動軸の軸芯方向で夫々のローラ同士の間に隙間を形成すると共に、夫々のローラを前記駆動軸に対して軸芯方向への位置を調節自在に備えている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。 【0008】本発明の第3の特徴(請求項3)は請求項2において、前記ローラが、前記複数の耕起爪の半径方向への挿通を許す孔部を外周面に形成し、内部に耕起爪の取付け許す連結部を形成すると共に、前記ローラが外部からの操作で該ローラの前記駆動軸に対する軸芯方向へ位置を任意に設定して固定する固定部材を備えている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。 【0009】〔作用〕上記第1の特徴によると、駆動軸より大径のローラを備えているのでローラに対するワラの巻き付が抑制されると共に、感知フロートの前方位置の圃場面にワラ等が存在する場合でも、大径のディスクが駆動回転力と上方からの押し込み力とでワラ等を圃場面下に押し込むことになるので感知フロートの前部でのワラ等の滞留が抑制されるものとなる。つまり、本発明では苗植付装置の前部位置に配置された耕起装置にディスクを備えるという簡単な改良によって圃場面のワラ等を強制的に排除できるものとなっている。 【0010】上記第2の特徴によると、表面に泥水の多い圃場であっても、作業時にはローラとローラとの間に泥水を流して泥水を押し出す現象を抑制して、泥水で隣接苗の姿勢を悪化させることがなく、苗の移植位置と耕起位置とを一致させる調節も容易となる。特に、植付条間隔が異なる複数種の田植機を製作する場合でも共通の耕起装置を用い駆動軸に対するローラの取付け位置を調節するだけで適応できるものとなる。 【0011】上記第3の特徴によると、ローラ内部に耕起爪の取付け部が形成されているのでローラの外周面にボルト等が突出する構造を回避してローラの外周面を円滑な状態に維持でき、又、ローラの外部からの操作でローラを駆動軸に固定できるので、駆動軸に対するローラの位置調節も容易に行えるものとなる。 【0012】〔発明の効果〕従って、代掻き作業を行わない圃場に対して苗の移植を行う際でも、圃場面のワラ等の影響を排除して感知フロートによる昇降制御を精度高く行い得る田植機が合理的に構成されたのである(請求項1)。又、泥水の押し出しを抑制して隣接苗の姿勢を悪化させること無く、耕起位置の調節も容易に行いうものとなり(請求項2)、ローラの外周を円滑に維持しできるものとなった(請求項3)。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、ステアリング操作される駆動型の前車輪1、及び、駆動型の後車輪2を備えた走行機体3の前部にエンジン4を搭載すると共に、この走行機体3の後部にエンジン4からの動力が伝えられる静油圧式の無段変速装置5、及び、ミッションケース6を配置し、又、走行機体3の中央部にステアリングハンドル7と運転座席8とを配置し、このステアリングハンドル7の左側位置に前記無段変装装置5を変速操作する主変速レバー9を配置し、走行機体3の後端部に対しリフトシリンダ10で駆動昇降するリンク機構11を介して苗植付装置Aを連結し、又、この苗植付装置Aの前部位置に部分耕起装置Bを備えて乗用型の田植機を構成する。 【0014】図7に示すように、前記無段変速装置5は可変容量型のアキシャルプランジャ型の油圧ポンプ5Pとアキシャルプランジャ型の油圧モータ5Mとを備えて成り、ミッションケース6の内部には油圧モータ5Mからの駆動力を後車輪2に対する差動装置12に伝える伝動系と、この走行用の伝動系から分岐した動力を前車輪1に伝えるためミッションケース前面に突出形成した前輪駆動軸13に伝える伝動系とが形成されている。又、この走行用の伝動系と同期した駆動力を株間変速装置14、ジャンプクラッチ15、及び、植付クラッチ16を介して、ミッションケース6の後面の第1動力取出し軸17に伝える伝動系と、前記油圧ポンプ5Mを駆動する動力をミッションケース後面の第2動力取出し軸18に伝える伝動系とが形成され、第1動力取出し軸17と苗植付装置Aとの間には第1伝動軸19を備え、第2動力取出し軸18と前記部分耕起装置Bとの間には第2伝動軸20が介装されている。 【0015】図3及び図5に示すように、前記リンク機構11は上部位置のトップリンク11Tと、下部位置のロアーリンク11Lと、夫々のリンク11T,11Lの後端位置に連結する縦リンク11Vとを備えて構成され、この縦リンク11Vの後面位置に対して、着脱自在に苗植付装置A側の中間フレーム23が連結されている。この中間フレーム23の上端位置に縦リンク11Vのフック24に上方から係合するための係合ロッド25を備え、下部位置には縦リンク11Vの係合凹部26に係入するピン27を備え、このピン27に係合して中間フレーム23と縦リンク11Vとを連結状態に保持するロックアーム28を縦リンク11Vに対して揺動自在に備えている。又、中間フレーム23は後方側ほど下方に向かう傾斜姿勢に形成され、この中間フレーム23の後方下方位置にローリングボス29を形成し、このローリングボス29に対して苗植付装置Aが前後向き姿勢のローリング軸芯X周りでローリング自在に支持されている。 【0016】尚、この苗植付装置Aでは、前記中間フレーム23の後端上部位置に対して電動モータ、あるいは、油圧シリンダで成るローリングアクチュエータ(図示せず)を備えると共に、苗植付装置Aに対して重力の作用方向を基準にして該苗植付装置Aのローリング姿勢を計測する傾斜センサ(図示せず)を備え、この傾斜センサで目標とするローリング角が計測されるようローリングアクチュエータを駆動することで苗植付装置Aを所定の目標姿勢に維持する制御を行い得るよう構成されている。 【0017】図3及び図8に示すように、苗植付装置Aのローリングボス29の両側部には苗植付装置Aのツールフレーム43から前方に突出する形態で規制片30,30を形成し、夫々の規制片30,30の孔部に対して規制ロッド31を上下方向に貫通配置し、この規制片30を上下方向から挟み込む位置に上下一対の圧縮バネ32,32を規制ロッド31に外嵌状態で備え、左右の規制ロッド31,31の上端に連結する左右のベルクランク33,33を中間フレーム23の後端の横向き姿勢の支軸34周りで揺動自在に支持してある。又、苗植付装置Aを上限近くまで上昇させた際には左右のロアーリンク11L,11Lの下面に対して、前端が接当して揺動操作される接当アーム35,35が、中間フレーム23の前部位置の横向き姿勢の支軸36周りで揺動自在に支持され、この接当アーム35と一体揺動するアーム部35Aと前記ベルクランク33とを操作ロッド37を介して連結してあり、更に、一方の接当アーム35と一体形成したアーム部35Aと、部分耕起装置Bの切換クラッチC(後述する)とを操作ワイヤ38を介して連係してある。 【0018】このように構成したことから、苗植付装置Aを上限近くまで上昇させた場合には左右の接当アーム35,35からの力で左右の規制ロッド31,31が引き上げられ下方の圧縮バネ32,32の付勢力の上昇によって苗植付装置Aのローリングが規制されると共に、操作ワイヤ38を介して切換クラッチCが切り操作されることで部分耕起装置Bが停止するものとなっている。 【0019】図1,図2,図3に示すように、前記苗植付装置Aは、マット状苗Wを載置する苗載せ台41と、この苗載せ台41の下端から苗を1株ずつ切り出して圃場面Pに移植する植付作動系と、圃場面Pに接地する3つの整地フロート42‥を備えて構成されている。つまり、苗植付装置Aは横長姿勢のツールフレーム43を備えると共に、このツールフレーム43の左右方向での中央位置に対して走行機体から第1伝動軸19を介して動力が伝えられる伝動ケース44を備え、このツールフレーム43に対して4つのチェーンケース45‥の前端を連結し、夫々のチェーンケース45に対して伝動ケース44からの動力が伝えられる伝動系を形成し、又、チェーンケース45の後端位置の両側面位置に対して一対の植付アーム46,46を有したロータリケース47を備え、図10に示すように、夫々のチェーンケース45の上面に横長姿勢で備えた摺動レール48に対して前記苗載せ台41を横方向に往復移動自在に支持し、又、チェーンケース45下面側に横長姿勢に備えた植付深さ調節軸49に一体形成された複数の支持アーム50‥夫々の端部に対して横向き姿勢の支軸51周りで揺動自在に前記夫々の整地フロート42の後端部が揺動自在に支持されている。 【0020】又、これらの整地フロート42‥のうち左右方向での中央位置のものを苗植付装置Aの対圃場高さを計測する感知フロート42Cとして使用している。つまり、図10に示すように、前記感知フロート42Cの後部は、前述のように植付深さ調節軸49から後方に延設した支持アーム50の後端に支軸51周りで揺動自在に支持されると共に、この感知フロート42Cの前部は、植付深さ調節軸49から前方に向けて形成されたリンク部材52に対して支持され、これによって前記支軸51周りでの揺動で、その前部が上下方向に変位自在となるよう構成されている。 【0021】ツールフレーム43の前面側に操作軸53で回動操作されるポテンショメータ型のフロートセンサ54を配置すると共に、この操作軸53と一体揺動するアーム53Aと感知フロート42Cの前端位置に形成したブラケット55との間にロッド56を介装し、又、アーム53Aを介して感知フロート42Cの前端を下方に向けて付勢する圧縮バネ57を備えて圃場面Pに対する苗植付装置Aの高さを計測する系が形成されている。 【0022】尚、夫々の整地フロート42は部分耕起装置Bを備えない苗植付装置Aのものと兼用され、部分耕起装置Bを備えた苗植付装置Aに用いる場合には図10〜図12に示すように、夫々の整地フロート42の底面に形成された泥水通過用の溝42Aを金属製の板材62で閉塞して整地フロート42の底面を平滑化してワラ等が溝42A内に滞留しないよう構成されている。 【0023】そして、この感知フロート42Cを用いて苗植付装置Aの昇降制御が行われる際には、ダイヤル63Aで操作されるポテンショメータ型の感度設定器63(図13を参照)で設定される電圧信号と、フロートセンサ54で計測される電圧信号との比較を行い、差異が存在する場合には等しくなる側に前記リフトシリンダ10を制御して苗植付装置Aの昇降を行い、この昇降によって感度設定器63で設定される電圧信号を基準に形成される不感帯の電圧域内にフロートセンサ54で計測される電圧信号が達すると昇降制御が停止するよう制御が行われるものとなっている。尚、この昇降制御を行う装置類を併せて請求項1の昇降制御手段が構成されている。 【0024】図2,図4,図6に示すように、前記部分耕起装置Bは前記ツールフレーム43から前方側に延設された複数のアーム66‥の端部の軸受67に対して横長姿勢で断面形状六角形の駆動軸68を支承し、この駆動軸68と同軸上に筒状のローラ69を複数配置し夫々のローラ69の外周面から突出する状態の複数の耕起爪70‥を備えている。この耕起爪70は苗植付装置Aにおける苗の植付位置の直前の圃場面Pを耕起する位置に配置され、駆動軸68は前記ミッションケース6から前記第2伝動軸20を介して動力が伝えられる駆動ケース71を介して動力が伝えられる。 【0025】前記ローラ69は金属材で構成され、このローラ69の内部には軸芯と直交する姿勢に支持プレート72を溶接固定し、ローラ69の両端部には着脱自在に閉塞プレート73,73を備えいる。又、このローラ69の外周面には前記4つの耕起爪70夫々が挿通するための4つの孔部69A‥と、ボルト操作用の貫通孔69Bとが穿設されている。前記支持プレート72は中心位置に前記駆動軸68がトルク伝動自在に挿通する六角孔74Aを有したボス部74を溶接固定し、このボス部74の外周面に対して該ボス部74の六角孔74Aに対する駆動軸68の軸芯方向での位置関係を設定して固定する固定部材としてのボルト75を螺合して構成され、このボルト75は前記貫通孔69Bを介して回動操作できるよう貫通孔69Bに隣接配置されると共に、このボルト75で駆動軸68を締め付けた場合には、このボルト75の外端がローラ69の外面より突出しないよう寸法関係が設定されている。 【0026】又、支持プレート72には前記耕起爪70を支持するよう断面形状「コ」字状の4つの金具76‥を溶接固定すると共に、この金具76に対してボルトの頭部、あるいは、ナットの頭部が嵌め込まれる六角形状の嵌合孔76Aを形成し、この嵌合孔76Aと対向する位置の支持プレート72に対してボルト挿通用の孔部72Aを形成してあり、この支持プレート72に対して耕起爪70を取り付ける場合には、両端の閉塞プレート73,73を開放した状態で金具76と支持プレート72との隙間に耕起爪70の基端部を挿通し、金具76の嵌合孔76Aにナット77を嵌め込んだ状態で、支持プレート72の孔部72Aと耕起爪70の基端部の孔部70Aとに亘ってボルト78を挿通しでナット77に螺合させ、該ボルト78の締め付け操作で耕起爪70を固定するものとなっている(嵌合孔76Aにボルト78の頭部を嵌合させた状態で締め付けることも可能である)。 【0027】前記閉塞プレート73は、その中心位置に前記駆動軸68がトルク伝動自在に挿通する六角孔74Aを有したボス部74を溶接固定し、その外周部にはローラ69の内周面に接する連結片79を突出形成し、この閉塞プレート73をローラ69に取り付ける際には、閉塞プレート73をローラ69の端部に嵌め込んだ状態でローラ69に外面から貫通させた皿ビス80を連結片79に螺合させるものとなっている。 【0028】図4に示すように、ローラ69の一方の端部から耕起爪70までの距離aと、ローラ69の他方の端部から耕起爪70までの距離bとを異なる値に設定してあり、又、苗植付装置Aを条間距離の異なるもの取換えた場合にも駆動軸68に対するローラ69の取付け位置の設定で耕起爪70を苗植付位置に一致させ得るものとなっている。そして、この田植機では図2,図4に示す如く、前記感知フロート42Cの前方に位置する一対のローラ69,69に対して該ローラ69の外面より外方に突出する形態で、かつ、耕起爪70の外端位置より小径で薄板状のディスク81を備えてあり、作業時には、圃場面Pのワラ等を圃場面下の押し込んで感知フロート42Cの前部でのワラ等の滞留を発生させないものにしてある。尚、ディスク81は円形に成形されると共に、閉塞プレート73に側面に添着状態で形成することでローラ69と一体回転するよう構成されている。 【0029】図4及び図9に示すように、この駆動ケース71は前記第2伝動軸20とユニバーサルジョイント84を介して連結する入力軸85からの動力をベベルギヤ機構86を介して横向き姿勢の伝動軸87に伝え、又、この伝動軸87からの動力は該伝動軸87に外嵌したジャンプクラッチJと切換クラッチCとを介して増速型のギヤ伝動機構88に伝え、更に、駆動軸68にトルク伝動自在に外嵌するスリーブ89に伝えるように構成されている。 【0030】前記ジャンプクラッチJは伝動軸87に対して軸芯方向に移動自在に外嵌した筒状部材90の鍔状部90Aと、伝動軸87に対して固設した鍔状部材91と、夫々を接近方向に付勢する圧縮コイルバネ92と、過負荷の作用時には鍔状部材91から筒状部材90を離間させる方向への力を発生させる複数のボール93を筒状部材90の鍔状部90Aと鍔状部材91との間に係入配置して構成されている。又、伝動軸87には前記ギヤ伝動機構88を構成するギヤを一体形成した筒体94をトルク伝動自在に備えており、切換クラッチCは筒体94に対してスプライン嵌合構造を介して軸芯方向にスライド移動自在に外嵌され、かつ、爪体95Aが形成されたスリーブ95と、この爪体95Aと係脱自在に構成された鍔状部材91の反ボール側面に形成した爪体91Aとで構成され、このスリーブ95をシフト操作するシフトアーム96を駆動ケース71に貫通支持した操作軸97に備え、この操作軸97の外端には操作アーム98が形成され、この操作アーム98と前記操作ワイヤ38とが連係されている。このように構成されたことから、部分耕起装置Bに対して過負荷が作用した場合にはジャンプクラッチJの作動によって一時的に動力を遮断して装置Bの破損を防止し、又、苗植付装置Aを上限近くまで上昇させた場合には切換クラッチCの切り操作で部分耕起装置Bを自動的に停止させ、逆に、苗植付装置Aを下降させた場合には部分耕起装置Bを自動的に作動させるものとなっている。 【0031】この種の田植機では図14に示すように部分耕起装置Bを備えない苗植付装置Aをリンク機構11に対して連結して苗植付作業を行う場合と、前述のように部分耕起装置Bを備えた苗植付装置Aを連結して苗植付作業を行う場合とがあり、運転座席前方位置のパネルには 図13に示すように部分耕起装置Bを備えない苗植付装置Aに対応して走行機体3の各種装置類、あるいは、苗植付装置Aの稼働状況を表示する複数の表示ランプ類101を備えると共に、燃料残量メータ102、エンジン回転数を設定するアクセルレバー103、前記感度設定器のダイヤル63A、この側部位置に前記主変速レバー9を配置してあり、部分耕起装置Bを備えた苗植付装置Aを連結した場合には、パネル面の必要な情報を選別して認識させるよう、このパネル面にシート104を被せるようなっている。 【0032】又、このシート104は透明の樹脂フィルム等で構成されると共に、苗植付作業を行う場合より低速で機体3を走行させる目的と部分耕起装置Bの駆動速度が高速化しないように主変速レバー9の適正な操作域を示す速度指標104Aと、部分耕起装置Bを備えない苗植付装置Aでの作業時より昇降制御の感度を少し高めるよう感度設定器63のダイヤル63Aの操作域を示す感度指標104Bと、該ダイヤル63Aが挿通する孔部104Hとが形成されると共に、この作業時に使用することのない機器類を覆い隠す部位104Cとが形成されている。 【0033】このように構成したことから、感知フロート42Cの前方位置の圃場面Pにワラ等が存在する場合でも、ディスク81が駆動回転力と上方からの押し込み力とでワラ等を圃場面下に強制的に押し込む結果、感知フロート42Cの前部にワラ等が滞留することが無く、ボルト75の操作だけで苗の移植位置と部分耕起装置Bの耕起位置とを一致させる調節も容易となる。又、表面に泥水の多い圃場でもローラ69同士の間の隙間に泥水を流すことで、泥水を前方へ押し流す現象を回避して隣接苗の姿勢を悪化させることがない。更に、ローラ69の内部に耕起爪70の取付け部が形成されているのでローラ69の外周面にボルト等が突出することを回避してローラ69の外周面を円滑な状態に維持でき、又、ローラ69の外部からの操作でローラ69を駆動軸68に固定できるので、駆動軸68に対するローラ69の位置調節も容易に行えるものとなる。 【0034】又、本発明では、部分耕起装置Bを備えない苗植付装置Aに対応してリンク機構11の前後長さを設定してあるものの、部分耕起装置Bを備えた苗植付装置Aをリンク機構11に連結する際には中間フレーム23によって苗植付装置Aの全体が後方に変位した形態となるので機体3の後車輪2と部分耕起装置Bとの干渉を避けることが可能になるばかりで無く、第2伝動軸20の両端位置のユニバーサルジョイントの屈折角度を小さくして部分耕起装置Bを円滑に駆動できるものとなっている。特に、苗植付装置Aの製作時においては植付条間隔が異なる複数種の苗植付装置Aを組み立てる場合でも、部分耕起装置Bを複数種製作する必要が無く、駆動軸68に対するローラ69の取付け位置を調節だけで適応できるものとなる。 【0035】〔別実施の形態〕本発明は上記実施の形態以外に、例えば、単一のディスクを備えて良く、又、3つ以上のディスクを備えても良い。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)6月11日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開平11−16 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月6日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−153262 |
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