| 【発明の名称】 |
乗用農機 |
| 【発明者】 |
【氏名】布野 隆
【氏名】馬場 馨一
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| 【要約】 |
【課題】運転席下方の収容スペースを広く確保しつつ、乗降スペースを広くして乗降性の向上を計る。
【解決手段】リヤサイドステップ23の前端部に形成される立上げ部23aを、平面視で外側ほど順次後退するように傾斜させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体の上部に運転席を有し、該運転席の前方にメインステップを形成してなる乗用農機において、前記運転席の側方に、メインステップの後端部から立ち上がる立上げ部を形成するにあたり、該立上げ部を、平面視で外側ほど順次後退するように傾斜させた乗用農機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、乗用田植機等の乗用農機の技術分野に属するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、この種乗用農機は、走行機体の上部に運転席を有し、該運転席の前方にメインステップを形成しているが、前記運転席の下方スペースは、油圧機器等の配設スペースとして利用される一方、メインステップの左右側部は、オペレータの乗降スペースとして利用されるようになっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、前記運転席の側方に、メインステップの後端部から立ち上がる立上げ部(後輪フェンダもしくはサイドステップの前端部)を形成したものがあるが、このものでは、前記立上げ部の立上げ位置を前側に設定すると、乗降スペースが狭くなって乗降性が低下する不都合が生じる一方、立上げ位置を後側に設定した場合には、運転席の下方スペースが狭くなって油圧機器等の収容能力が低下する不都合があった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、走行機体の上部に運転席を有し、該運転席の前方にメインステップを形成してなる乗用農機において、前記運転席の側方に、メインステップの後端部から立ち上がる立上げ部を形成するにあたり、該立上げ部を、平面視で外側ほど順次後退するように傾斜させたものである。つまり、立上げ部の機体中心側を可及的に前側に位置させる一方、立上げ部の外側を可及的に後側に位置させることができるため、運転席の下方スペースを広くして油圧機器等の収容能力を向上させることができる許りでなく、乗降スペースを広くして乗降性の向上を計ることができる。 【0005】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態の一つを図面に基づいて説明する。図面において、1は乗用田植機の走行機体であって、該走行機体1は、走行動力、作業動力および油圧ポンプ駆動力を発生するエンジン(図示せず)、該エンジンの発生動力を変速するトランスミッションケース(図示せず)、該トランスミッションケースから出力される走行動力を前輪2に伝動するフロントアクスルケース(図示せず)、トランスミッションケースから出力される走行動力を後輪3に伝動するリヤアクスルケース4等で構成されるが、機体後部には、昇降リンク機構5を介して植付作業機6が連結されている。 【0006】前記植付作業機6は、走行機体1側から供給される作業動力を入力するドライブケース7、該ドライブケース7から後方に突出する複数のプランタケース8、各プランタケース8に設けられる植付爪9、ドライブケース8の上方に左右スライド自在に設けられる苗載台10、ドライブケース8の下方に上下揺動自在に設けられる複数のフロート11等で構成されている。そして、作業走行時には、苗載台10に載置される苗を植付爪9で掻取って田面に植付けるが、前記苗載台10は、前高後低状に傾斜し、その前端部(苗補給部)は、走行機体1の後部近傍位置まで達しているため、走行機体1側から苗補給作業を行うことができるようになっている。 【0007】12は前記走行機体1を上方から覆う機体カバーであって、該機体カバー12の後部には、上方に突出する運転席取付カバー13が形成されている。そして、運転席取付カバー13の上部には、オペレータが着席する運転席14が取付けられる一方、運転席取付カバー13の下方スペースは、燃料タンク15や油圧機器の配設スペースとして利用されるが、運転席取付カバー13の前面部(立上り面部)13aは、外側ほど順次後退する傾斜面に形成されている。 【0008】16は前記運転席取付カバー13の左右両側部に形成されるサイドカバーであって、該サイドカバー16には、油圧感度調節レバー17(作業機自動昇降制御の感度調節を行うためのレバー)や油圧・植付レバー18(作業機昇降操作および植付クラッチ操作に兼用されるレバー)が組込まれるが、サイドカバー16の上面部16aは、運転席取付カバー13よりも一段低く形成される一方、サイドカバー16の前面部16b(立上り面部)は、運転席取付カバー13の前面部13aに連続すべく、外側ほど順次後退する傾斜面に形成されている。 【0009】19は前記運転席取付カバー13の前側に形成されるメインステップ(メインフロア)であって、該メインステップ19は、機体カバー12の左右全幅に亘って略平坦状に形成されている。そのため、走行機体1の左右両側から乗り降りすることができると共に、走行機体1上での移動を容易に行うことができるようになっている。 【0010】20は前記走行機体1の前部に設けられるエンジンカバーであって、該エンジンカバー20は、前記エンジンが収容されるエンジンルームを開閉自在に覆蓋するものであるが、エンジンカバー20の左右両側にはフロントサイドステップ21が形成されている。そして、フロントサイドステップ21の後端部は、前記メインステップ19に段差無く連続するため、メインステップ19から機体前側への移動を容易に行うことができるようになっている。 【0011】一方、22は前記機体カバー12の後端部に形成される左右のリヤステップであって、該リヤステップ22は、メインステップ19の後方で、かつメインステップ19のステップ面よりも高い位置に形成されている。つまり、苗載台10の近傍に位置するリヤステップ22に片足もしくは両足を載せることができるため、走行機体1側からの苗補給を容易に行うことが可能になるが、本実施形態においては、リヤステップ22の下面を、後輪3に所定間隔を存して対向させているため、リヤステップ22が後輪フェンダとしても機能するようになっている。 【0012】ところで本実施形態では、前記リヤステップ22を、上方に僅かに膨出する曲面とし、かつ前低後高状に緩やかに傾斜させている。そのため、リヤステップ22に水や泥が溜まる不都合を防止できる許りでなく、リヤステップ22を可及的に後輪3の円弧に沿わせて後輪フェンダとしての性能を向上させることができるようになっている。 【0013】23は前記運転席取付カバー13(サイドカバー16)の左右両側方に形成されるリヤサイドステップ(サイドステップ)であって、該リヤサイドステップ23は、メインステップ19の左右両端部とリヤステップ22の前端部とを繋ぐように形成されている。即ち、メインステップ19側からリヤステップ22に足を載せて苗補給を行う場合に、リヤサイドステップ23を通路もしくは踏み台として機能させるが、リヤサイドステップ23の前端部には、メインステップ19の後端部から略垂直方向に立ち上がる立上げ部23aが形成されているため、リヤサイドステップ23の前端位置を明確化して足を上げる意識を喚起することができるようになっている。 【0014】前記リヤサイドステップ23の下面は、後輪3に所定間隔を存して対向するため、リヤステップ22と共に後輪フェンダとして機能するが、前記立上げ部23aの上端部は、上方に膨出する曲面部23bを介してリヤステップ22の前端部に連続するため、リヤサイドステップ23を後輪3の円弧に可及的に沿わせることができ、その結果、リヤサイドステップ23と後輪3との間に適正な間隔(泥溜り空間)を確保して後輪フェンダとしての性能を向上させることができるようになっている。 【0015】ところで、リヤサイドステップ23の立上げ部23aは、前記サイドカバー16の前面部16bに対し、所定寸法だけ後方にセットバックするように形成されるが、さらに立上げ部23aは、平面視で外側ほど順次後退する傾斜面に形成されている。即ち、運転席取付カバー13の側方に、メインステップ19の後端部から立ち上がる立上げ部23aを形成するにあたり、該立上げ部23aを、平面視で外側後方に向けて傾斜させているため、運転席取付カバー13の前面部13aに対して立上げ部23aの外端部を可及的に後側に位置させることができ、その結果、運転席取付カバー13の下方スペースを広く確保しつつ、メインステップ19の乗降部幅(左右両端部の前後幅)を広くすることができるようになっている。 【0016】また、23cはリヤサイドステップ23に形成される凹凸部であって、該凹凸部23cは、曲面部23bの上面に階段状に形成されている。そして、リヤサイドステップ23を踏み台にしてリヤステップ22に乗る際に、凹凸部23cを滑り止めとして機能させるが、凹凸部23cをリヤサイドステップ23に一体形成した本実施形態においては、凹凸部23cが補強リブとしても機能するようになっている。 【0017】さらに、24は前記メインステップ19、フロントサイドステップ21、リヤステップ22およびリヤサイドステップ23の外縁部に形成される凸部であって、該凸部24は、オペレータが走行機体1上で苗補給等の作業を行う際に、ステップ外縁位置を意識させる許りでなく、オペレータの足をステップ外縁位置で係止して落下防止をするようになっている。即ち、オペレータがステップ外縁部で足を滑らしたり、踏み外すことを防止するため、走行機体1上での作業性および作業効率を向上させることができ、また、凸部24を各ステップに一体形成した本実施形態においては、凸部24を補強リブに兼用して各ステップの強度アップを計ることができるようになっている。 【0018】25はメインステップ19の左右外縁部(乗降部)に形成される凸部であって、該凸部25は、前記凸部24に比して突出寸法が小さく設定(あるいは突出無し)されている。そのため、ステップ外縁部に滑り止め用の凸部24、25を形成したものでありながら、機体の乗り降りに際して凸部25が邪魔になる不都合を回避することができる許りでなく、ステップ全周に凸部24を形成した場合に比してステップ面の水捌けを良くすることができるようになっている。 【0019】叙述の如く構成されたものにおいて、運転席14の側方に、メインステップ19とリヤステップ22とを繋ぐリヤサイドステップ23を形成し、該リヤサイドステップ23を、苗補給時の通路もしくは踏み台として機能させるものであるが、リヤサイドステップ23の前端部に、メインステップ19の後端部から略垂直方向に立ち上がる立上げ部23aを形成したため、リヤサイドステップ23の前端位置を明確化して足を上げる意識を喚起することができ、その結果、躓き等でオペレータが姿勢を崩す不都合を可及的に防止することができる。 【0020】また、前記立上げ部23aを、平面視で外側ほど順次後退するように傾斜させているため、運転席取付カバー13の前面部13aに対して立上げ部23aの外端部を可及的に後側に位置させることができ、その結果、運転席取付カバー13の下方スペースを広く確保しつつ、メインステップ19の乗降部幅(左右両端部の前後幅)を広くすることができる。 【0021】また、前記リヤサイドステップ23を後輪フェンダとして機能させるにあたり、前記立上げ部23aを、上方に膨出する曲面部23bを介してリヤステップ22の前端部に連続させているため、リヤサイドステップ23を後輪3の円弧に可及的に沿わせることができ、その結果、リヤサイドステップ23と後輪3との間に適正な間隔(泥溜り空間)を確保して後輪フェンダとしての性能を向上させることができる。 【0022】また、前記リヤサイドステップ23の曲面部23b(上面)に階段状の凹凸部23cを形成したため、リヤサイドステップ23を踏み台にしてリヤステップ22に乗る際に、足を滑らせる不都合を可及的に防止することができる許りでなく、凹凸部23cを補強リブとして機能させてリヤサイドステップ23の強度アップを計ることができる。 【0023】また、前記リヤステップ22を、上方に僅かに膨出する曲面(リヤサイドステップ23に連続する曲面)とし、かつ前低後高状に緩やかに傾斜させているため、リヤステップ22に水や泥が溜まる不都合を防止できる許りでなく、リヤステップ22を可及的に後輪3の円弧に沿わせて後輪フェンダとしての性能を向上させることができる。 【0024】また、前記メインステップ19、フロントサイドステップ21、リヤステップ22およびリヤサイドステップ23の外縁部に凸部24を形成したため、オペレータが走行機体1上で苗補給等の作業を行う際に、ステップ外縁位置を意識させることができる許りでなく、オペレータの足をステップ外縁位置で係止して落下防止をすることができ、しかも、ステップ外縁部に凸部24を一体形成すれば、凸部24を補強リブに兼用して各ステップの強度アップを計ることができる。 【0025】また、前記メインステップ19の左右外縁部(乗降部)に形成される凸部25を、他の凸部24に比して低く形成したため、ステップ外縁部に滑り止め用の凸部24、25を形成したものでありながら、機体の乗り降りに際して凸部25が邪魔になる不都合を回避することができる許りでなく、ステップ全周に凸部24を形成した場合に比してステップ面の水捌けを良くすることができる。 【0026】尚、本発明は、前記実施形態に限定されないものであることは勿論であって、例えば凹凸部23cや凸部24、25を、ステップに一体形成することなく、別部材で形成してもよい。また、前記実施形態では、乗降部(メインステップ19の左右両端縁部)に突出寸法が小さい凸部25を形成しているが、図6および図7に示す第二実施形態の如く、乗降部に形成される凸部25の突出寸法を他のステップに形成される凸部24の突出寸法と同じに設定してもよい。また、第二実施形態では、リヤステップ22を平坦面に形成しているが、この場合には、リヤステップ22に水抜き孔を形成すれば、リヤステップ22のステップ面に水や泥が溜まる不都合を回避することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)6月12日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】廣瀬 哲夫
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| 【公開番号】 |
特開平11−12 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月6日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−171025 |
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