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【発明の名称】 畦シート敷設装置
【発明者】 【氏名】皆川 功

【氏名】飯岡 毅

【要約】 【課題】被覆シートの一方端縁及び他方端縁を畦面に確実に固定することができ、風等による捲り上がり現象を抑制することができ、畦の上面及び畦の一方側面に畦の長手方向に亙って被覆シートを確実に敷設することができる。

【解決手段】シート張設機構4に被覆シートFの長手方向の一方端縁を畦上面に押圧可能な上部押圧部材25と、被覆シートの長手方向の他方端縁を畦の一方側面の裾部に押圧可能な下部押圧部材30とを備えてなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体に連結機構により機枠を連結し、該機枠に畦の表面に畦の長手方向に亙って被覆シートを敷設可能なシート敷設機構を配設し、該シート張設機構に該被覆シートの長手方向の一方端縁を畦上面に押圧可能な上部押圧部材と、該被覆シートの長手方向の他方端縁を畦の一方側面の裾部に押圧可能な下部押圧部材とを備えて構成したことを特徴とする畦シート敷設装置。
【請求項2】 上記被覆シートの長手方向の他方端縁上に土掛け可能な土掛部材を設けて構成したことを特徴とする請求項1記載の畦シート敷設装置。
【請求項3】 上記下部押圧部材の進行方向前方位置に上記被覆シートにより被覆される畦の一方側面の裾部を整地可能な整地部材を設けて構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の畦シート敷設装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は畦の表面に被覆シートを敷設する際に用いられる畦シート敷設装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から畦の造成作業や修復作業用の機械として、特開昭51−141212号公報、実公昭51−47785号公報、実開昭53−102411号公報、実開昭53−20316号公報、特開昭51−100409号公報、実開昭60−119209号公報、実開昭61−175905号公報、特開昭61−47103号公報、特開昭61−212202号公報、実開昭62−1507号公報、実開昭61−158105号公報、実開平3−79605号公報、実開平5−60207号公報に示す構造のものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来構造の場合、畦の表面は露呈したままの放置状態となっているので、短期間に畦の表面に草が繁茂することになり、このため畦の草刈り作業を余儀なくされると共に風化現象により畦土は崩れ易くなり、耐久性に乏しいことがあるという不都合を有している。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不都合を解決することを目的とするもので、本発明のうちで、請求項1記載の発明は、走行機体に連結機構により機枠を連結し、該機枠に畦の表面に畦の長手方向に亙って被覆シートを敷設可能なシート敷設機構を配設し、該シート張設機構に該被覆シートの長手方向の一方端縁を畦上面に押圧可能な上部押圧部材と、該被覆シートの長手方向の他方端縁を畦の一方側面の裾部に押圧可能な下部押圧部材とを備えて構成したことを特徴とする畦シート敷設装置にある。
【0005】又、請求項2記載の発明は、上記被覆シートの長手方向の他方端縁上に土掛け可能な土掛部材を設けて構成したことを特徴とするものであり、又、請求項3記載の発明は、上記下部押圧部材の進行方向前方位置に上記被覆シートにより被覆される畦の一方側面の裾部を整地可能な整地部材を設けて構成したことを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】図1乃至図12は本発明の実施の形態例を示し、図1乃至図9は第一形態例、図10乃至図12は第二形態例である。
【0007】図1乃至図9の第一形態例において、1は走行機体であって、この場合トラクタが用いられ、走行機体1の後部に三点リンク式の連結機構2により機枠3を上下動可能に連結している。
【0008】4はシート敷設機構であって、この場合畦Wの表面としての上面W1及び畦Wの一方側面W2の長手方向に亙って、合成樹脂フィルム等からなる被覆シートFを敷設可能に構成されている。
【0009】この場合、上記シート敷設機構4は、上記機枠3に取付部材5を横設し、取付部材5の左右両側位置に支持枠6・6を左右移動調節自在に取付け、支持枠6・6にそれぞれ上下のピン6a・6aにより支持アーム7・7を上下二段に揺動自在に突設し、支持枠6に支持板8を固定立設し、上側の支持アーム7に連結枠板9を立設し、連結枠板9の上部にナット部10をピン11により揺動自在に枢着し、支持板8に螺軸12を回動自在に枢着し、螺軸12をナット部10に螺着し、これら上下位置調節機構13の螺軸12の正逆回動により支持アーム7・7をピン6a・6aを中心として上下調節自在に設け、連結枠板9の下部にピン9aにより調節アーム14を揺動自在に枢着し、調節アーム14の先端部にバネ掛けピン15を横設すると共に調節アーム14の先端部寄りに上側の支持アーム7の上面に当接可能な調節ボルト16を螺着し、かつ支持枠6に取付板17を突設し、取付板17の先端部にバネ掛けピン18を横設し、バネ掛けピン15・18の左右両端部間に二個宛左右計四個の弾圧用バネ19を掛架し、これら弾圧機構20の調節ボルト16の正逆回動により弾圧用バネ19のバネ圧を調節して支持アーム7・7を下方に弾圧付勢するように構成している。
【0010】又、この場合、上記取付部材5の中間位置に保持枠21を取付け、保持枠21に保持アーム22を固定突設し、保持アーム22に装着部材23を設け、装着部材23に被覆シートFを巻回した巻反ロールRを着脱自在に取り付けて構成している。
【0011】又、この場合、上記一方の支持アーム7の先端部に上下調節自在に縦杆24を取付け、縦杆24の下端部に被覆シートFの長手方向の一方端縁F1を畦Wの上面W1に弾圧機構20により押圧可能な上部押圧部材25を車軸25aにより遊転自在に取付け、この場合、上部押圧部材25は薄円盤状に形成され、上部押圧部材25の側面に外周面部分に畦上面を押圧可能なスポンジ、ゴム等の可撓性部材26aを配置したロール状の案内部材26を固着し、かつ縦杆24の下端部に上部押圧部材25の進行方向後方側方位置にして被覆シートFの上面を押圧して被覆シートFの略U状の押込部F3を圧潰可能なロール状の圧潰部材27を車軸27aにより遊転自在に取付け、案内部材26により畦の上面を押圧しつつ上部押圧部材25により被覆シートFの一方端縁F1を畦Wの上面に押し込んで被覆シートFを畦の上面に固定すると共に、その進行方向後方位置の圧潰部材27により被覆シートFの上面を押圧し、圧潰部材27の側面と外周面との角部に形成された弧状面としての押寄部28により被覆シートFを介して畦上面の土を被覆シートFの略U状の押込部F3の側に押し寄せ、この押し寄せにより押込部F3の回りの土を介して押込部F3の上部開口部を閉口圧潰するように形成され、この場合、薄円盤状の上部押圧部材25の外周に複数個の突凸部25bを突設して構成している。
【0012】又、この場合、上記他方の支持アーム7の先端部に上下調節自在に縦杆29を取付け、縦杆29の下端部に被覆シートFの長手方向の他方端縁F2を畦Wの一方側面W2の裾部に弾圧機構20により押圧可能な下部押圧部材30を車軸30bにより遊転自在に取付け、この場合、下部押圧部材30は金属製にして幅厚の円筒盤状に形成され、外周面に被覆シートFの滑曲面30aが形成され、この滑曲面30aにより被覆シートFの面を滑らせながら下方に押圧して被覆シートFを緊張しつつ被覆シートFの他方端縁F2を畦Wの一方側面の裾部に押圧するように構成している。
【0013】31は土掛部材であって、上記保持アーム22に連結杆32を突設し、連結杆32に縦杆33を上下調節自在に取付け、縦杆33の下端部に湾曲皿盤状の土掛部材31を進行方向に対して稍傾けて遊転自在に取り付けて構成している。
【0014】34は整地部材であって、この場合、鋤状に形成され、上記縦杆29に上下調節自在に取り付けられ、下部押圧部材30の進行方向前方位置に配置され、畦Wの一方側面W2の裾部に存在する凸凹等の表面土を側方に排出して被覆シートFにより被覆される畦Wの一方側面W2の裾部を整地し、被覆シートFが裾部に確実に敷設されるように構成している。
【0015】この実施の第一形態例は上記構成であるから、走行機体1を旧畦に沿って走行すると、シート敷設機構4により、畦Wの表面としての畦Wの上面W1及び畦の一方側面W2に畦Wの長手方向に亙って被覆シートFを敷設することができ、畦の表面の草の繁茂を抑制することができると共に風化現象による影響を抑制することができ、堅牢な畦を維持することができ、この際、シート張設機構4に、被覆シートFの長手方向の一方端縁F1を畦上面に押圧可能な上部押圧部材25と、被覆シートFの長手方向の他方端縁F2を畦の一方側面の裾部に押圧可能な下部押圧部材30とを備えているから、被覆シートFの一方端縁F1及び他方端縁F2を畦上面に確実に固定することができ、風等による捲り上がり現象を抑制することができ、畦Wの表面としての畦Wの上面W1及び畦の一方側面W2に畦Wの長手方向に亙って被覆シートFを確実に敷設することができる。
【0016】又、この場合、上記被覆シートFの長手方向の他方端縁F2上に土掛け可能な土掛部材31を設けて構成しているから、土掛部材31の土掛けによって被覆シートFの風による捲れ現象を抑制することができ、それだけ耐久性の高い畦を得ることができ、又、この場合、上記下部押圧部材30の進行方向前方位置に上記被覆シートFにより被覆される畦の一方側面の裾部を整地可能な整地部材34を設けているから、畦Wの一方側面W2の裾部に存在する凸凹となっている表面土を側方に排出し、被覆シートFにより被覆される畦Wの一方側面W2の裾部を整地することができ、それだけ被覆シートFを裾部まで確実に敷設することができる。
【0017】又、この場合、上部押圧部材25の側方位置の被覆シートFの上面を押圧して被覆シートFの押込部F3を圧潰可能な圧潰部材27を設けて構成しているから、上部押圧部材25により被覆シートFの一方端縁F1を畦Wの上面に押し込んで被覆シートFを畦の上面に固定すると共に、その進行方向後方側方位置の圧潰部材27により被覆シートFの上面を押圧し、圧潰部材27により被覆シートFを介して畦上面の土を被覆シートFの略U状の押込部F3の側に押し寄せ、この押し寄せにより押込部F3の回りの土を介して押込部F3の上部開口部を閉口圧潰することができ、よって、被覆シートFの一方端縁F1を畦上面に確実に固定することができ、下部押圧部材30は被覆シートFの長手方向の他方端縁F2を畦の一方側面の裾部に押圧し、従って、畦Wの表面としての畦Wの上面W1及び畦の一方側面W2に畦Wの長手方向に亙って被覆シートFを確実に敷設することができる。
【0018】この場合、上部押圧部材25の側面に外周面部分に畦上面を押圧可能なスポンジ、ゴム等の可撓性部材26aを配置したロール状の案内部材26を固着しているから、案内部材26により畦の上面を押圧しつつ上部押圧部材25により被覆シートFの一方端縁F1を畦Wの上面に押圧するので、巻反ロールRから繰り出されてくる被覆シートFを畦の表面に畦の長手方向に亙って良好に繰出案内しつつ固定することができ、円滑に被覆シートFを敷設することができ、かつ、この場合、下部押圧部材30の滑曲面30aを、被覆シートFの面を滑らせながら下方に押圧して被覆シートFを張設するので、被覆シートFを畦の上面W1及び畦の一方側面W2裾部に亙って弛みを抑制して敷設することができ、それだけ良好なシート敷設作業を行うことができる。
【0019】図10乃至図12の第二形態例は、下部押圧部材30及び整地部材34の別例構造を示し、この場合下部押圧部材30の外周部分をスポンジやゴム等の弾性部材により形成して弾性凹み可能な弾性屈曲部30cを形成し、この弾性凹み部50cにより弾圧機構20によって下部押圧部材30を被覆シートFの面を凹みながら下方に押圧して被覆シートFを緊張しつつ被覆シートFの他方端縁F2を畦Wの一方側面の裾部に押圧するように構成している。
【0020】又、この場合、整地部材34を湾曲皿盤状に形成し、上記縦杆29に上下調節自在に取り付けられ、下部押圧部材30の進行方向前方位置に進行方向に対して稍傾けて遊転自在に配置され、畦Wの一方側面W2の裾部に存在する凸凹の表面土を湾曲皿盤状内面により側方に排出して被覆シートFにより被覆される畦Wの一方側面W2の裾部を整地するように構成している。
【0021】この第二形態例によっても、上記第一形態例と同様な作用効果を得ることができる。
【0022】尚、本発明は上記実施の形態例に限られるものではなく、シート張設機構4の構造は適宜選択され、例えば土掛部材31を左右に配置し、被覆シートFの一方端縁F1及び他方端縁F2に土掛けする構造を採用することもあり、又、上部押圧部材25や下部押圧部材30、圧潰部材27の構造等は適宜選択される。
【0023】
【発明の効果】本発明は上述の如く、請求項1記載の発明にあっては、走行機体を旧畦に沿って走行すると、シート敷設機構により、畦の上面及び畦の一方側面に畦の長手方向に亙って被覆シートを敷設することができ、畦の表面の草の繁茂を抑制することができると共に風化現象による影響を抑制することができ、堅牢な畦を維持することができ、この際、シート張設機構に、被覆シートの長手方向の一方端縁を畦上面に押圧可能な上部押圧部材と、被覆シートの長手方向の他方端縁を畦の一方側面の裾部に押圧可能な下部押圧部材とを備えているから、被覆シートの一方端縁及び他方端縁を畦上面に確実に固定することができ、風等による捲り上がり現象を抑制することができ、畦の上面及び畦の一方側面に畦の長手方向に亙って被覆シートを確実に敷設することができる。
【0024】又、請求項2記載の発明にあっては、上記被覆シートの長手方向の他方端縁上に土掛け可能な土掛部材を設けて構成しているから、土掛部材の土掛けによって被覆シートの風による捲れ現象を抑制することができ、それだけ耐久性の高い畦を得ることができ、又、請求項3記載の発明にあっては、上記下部押圧部材の進行方向前方位置に上記被覆シートにより被覆される畦の一方側面の裾部を整地可能な整地部材を設けて構成しているから、畦の一方側面の裾部に存在する凹凸の表面土を側方に排出して被覆シートにより被覆される畦の一方側面の裾部を整地することができ、被覆シートを裾部まで確実に敷設することができる。
【0025】以上の如く、所期の目的を充分達成することができる。
【出願人】 【識別番号】395008849
【氏名又は名称】株式会社富士トレーラー製作所
【出願日】 平成10年(1998)3月31日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 勇治
【公開番号】 特開平11−275905
【公開日】 平成11年(1999)10月12日
【出願番号】 特願平10−86927