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【発明の名称】 作業車の旋回制御装置
【発明者】 【氏名】曽我 武寛

【氏名】田辺 稔

【氏名】小原 光博

【要約】 【課題】ステアリング操作に連動したオートリフト機構及びオートブレーキ機構を構成した旋回装置を装着した作業車において、作業機の装着及び脱着操作を容易に行うと共に、作業性及び操作性を向上させることを課題とする。

【解決手段】作業機の後進時にオートリフトを非連動とすると共に、1つの操舵角検出スイッチ726によりオートリフトと前輪倍速を制御可能にし、オートブレーキの作動タイミングを作業機のオートリフトのタイミングよりも遅くし、フロントアクスルサポータ541の支持部を上方に配置し、空間を設けると共にオートブレーキ機構の中立位置保持機構563を構成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 作業機を装着し、該作業機の昇降装置を有する作業車の該昇降装置をステアリング操作に連動して、作業状態から非作業状態へ自動的に上昇させるオートリフト機構を構成した旋回装置において、ステアリング操作からの連動と非連動を切り換え可能にする切り替え具及び切り換え状態を表示する表示装置を設けると共に、後進切り換え状態を検出する検出具を設け、後進検出時には前記オートリフト機構の連動状態を強制的に非連動状態にし、連動から非連動への切り換えを表示可能に構成し、PTO入切検出具を用いて、該PTOの入切によりオートリフトの連動状態を制御することを特徴とする作業車の旋回制御装置。
【請求項2】 作業機を装着し、該作業機の昇降装置を有する作業車の該昇降装置をステアリング操作に連動して、作業状態から非作業状態へ自動的に上昇させるオートリフト機構を構成した旋回装置において、操舵リンケージ上に操舵角検出具を設け、ステアリング操作に連動して前輪速度が増加する前輪増速装置を設け、操舵角検出を一つの検出具で検出できるよう構成し、該オートリフトと前輪増速のための一つの操舵角検出具を操舵リンケージから分離した専用リンケージ上であり、フロントアクスルから分離された、非可動部に設け、前記操舵角検出具を装着する専用のリンケージをオートブレーキのリンケージとすることを特徴とする作業車の旋回制御装置。
【請求項3】 作業機を装着し、該作業機の昇降装置を有する作業車のステアリング操作に連動して、小旋回装置とステアリング操作に連動したオートリフトを備えた作業車において、前記小旋回装置が作動するステアリングの操舵角とオートリフトが作動するステアリングの操舵角をそれぞれ独立に設定及び調整可能に構成し、少なくとも小旋回装置が作動する操舵角がオートリフトが作動する操舵角よりも大きくなるよう調節可能にしたことを特徴とする作業車の旋回制御装置。
【請求項4】 作業機を装着し、該作業機の昇降装置を有する作業車の該昇降装置をステアリング操作に連動して、作業状態から非作業状態へ自動的に上昇させるオートリフト機構を構成した旋回装置において、センターピン付近に空間を設け、フロントアクスルサポータ前部にパワーステアリングシリンダに連動する部材及び旋回シャフトに連結する部材を配置可能に構成し、直進状態においてオートブレーキリンクを中立保持する中立保持装置をオートブレーキリンケージ上に設け、該中立保持装置を機械式前輪増速装置のプッシュロッドの中立保持装置として兼用することを特徴とする作業車の旋回制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタ等の作業車における、旋回操作に連動して作業機を自動的に上昇させるバックアップ機構の制御機構の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、トラクタ等の作業車においては、作業機昇降に連動して車速制御がなされる作業機昇降連動式自動変速機構が設けられているものが公知となっており、この場合、高速作業時の旋回直前に作業者が作業機上昇スイッチをONすると、作業機が上昇するとともに、エンジン回転数が下がって減速されて、低速で旋回でき、また、旋回終了後は作業機下降スイッチをONすると、作業機が下降するとともに、エンジン回転数及び速度が旋回前の状態へ戻る。また、このような作業機昇降連動式自動変速機構を設けた作業車において、旋回操作に連動して作業機が自動的に上昇する旋回連動式自動昇降機構(オートリフト機構)を設けたものも公知となっており、この場合には、旋回操作を行えば、作業機が上昇し、更に前記の作業機昇降連動式自動変速機構により、作業機の上昇に伴って車速が変速(減速)される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の公知技術のうち、まず、作業機昇降連動式自動変速機構を設けた作業車においては、作業機上昇のタイミングが重要となる。タイミングが遅れれば、旋回時の減速が遅れてしまい、旋回が不安定となり、早すぎれば、不要な低速走行を行わなければならなくなり、作業効率を低下する。低速作業時には、作業機上昇のタイミングの幅には余裕があるが、問題は、高速作業時であり、タイミングを図ってスイッチ操作をするのは非常に煩雑で気を使う。そして、前述の公知技術のうち、バックアップスイッチを設けた作業車の構成においては、後進時に一々このスイッチ操作をする必要があり、作業が煩雑となっていた。
【0004】作業機の脱着時に、後進しながらステアリング操作をする場合、オートリフトを作動状態にしたまま操作した場合に、前記オートリフトが作動し、作業機の脱着が困難になる可能性がある。また、オートリフト及び前輪増速の為の操舵角検出装置がオートリフト装置及び前輪増速装置それぞれに設けられている為構成部品の点数が多く、整備性及び調節等の作業が煩雑になる可能性がある。
【0005】操舵角センサは操舵角リンケージ上のキングピン部等のフロントアクスル部に設けられており、該フロントアクスル部は操舵の際に振動を受けたり、泥や水に曝される可能性があり、電装部品の寿命を短縮する可能性がある。
【0006】また、圃場耕耘の場合等において小旋回のタイミングよりオートリフトの上昇が遅い場合には、仕上がり不良になる可能性があり、小旋回のタイミングよりオートリフトの上昇がかなり早い場合には、小旋回の軌道修が困難になる可能性がある。
【0007】センターピン前部のフロントアクスルサポータの支持部材によりパワーステアリングシリンダと連動する部材や旋回シャフトと連動する部材を取り付けることが困難である。また、オートブレーキロッドの中立位置保持装置がないため、オートブレーキリンクの調整が困難であり、作動タイミングの調整が困難である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、作業車の旋回装置における以上のような課題を解決すべく、次のような手段を用いるものである。即ち、請求項1においては、作業機を装着し、該作業機の昇降装置を有する作業車の該昇降装置をステアリング操作に連動して、作業状態から非作業状態へ自動的に上昇させるオートリフト機構を構成した旋回装置において、ステアリング操作からの連動と非連動を切り換え可能にする切り替え具及び切り換え状態を表示する表示装置を設けると共に、後進切り換え状態を検出する検出具を設け、後進検出時には前記オートリフト機構の連動状態を強制的に非連動状態にし、連動から非連動への切り換えを表示可能に構成し、PTO入切検出具を用いて、該PTOの入切によりオートリフトの連動状態を制御する。
【0009】また、請求項2においては、作業機を装着し、該作業機の昇降装置を有する作業車の該昇降装置をステアリング操作に連動して、作業状態から非作業状態へ自動的に上昇させるオートリフト機構を構成した旋回装置において、操舵リンケージ上に操舵角検出具を設け、ステアリング操作に連動して前輪速度が増加する前輪増速装置を設け、操舵角検出を一つの検出具で検出できるよう構成し、該オートリフトと前輪増速のための一つの操舵角検出具を操舵リンケージから分離した専用リンケージ上であり、フロントアクスルから分離された、非可動部に設け、前記操舵角検出具を装着する専用のリンケージをオートブレーキのリンケージとする。
【0010】また、請求項3においては、作業機を装着し、該作業機の昇降装置を有する作業車のステアリング操作に連動して、小旋回装置とステアリング操作に連動したオートリフトを備えた作業車において、前記小旋回装置が作動するステアリングの操舵角とオートリフトが作動するステアリングの操舵角をそれぞれ独立に設定及び調整可能に構成し、少なくとも小旋回装置が作動する操舵角がオートリフトが作動する操舵角よりも大きくなるよう調節可能にした。
【0011】また、請求項4においては、作業機を装着し、該作業機の昇降装置を有する作業車の該昇降装置をステアリング操作に連動して、作業状態から非作業状態へ自動的に上昇させるオートリフト機構を構成した旋回装置において、センターピン付近に空間を設け、フロントアクスルサポータ前部にパワーステアリングシリンダに連動する部材及び旋回シャフトに連結する部材を配置可能に構成し、直進状態においてオートブレーキリンクを中立保持する中立保持装置をオートブレーキリンケージ上に設け、該中立保持装置を機械式前輪増速装置のプッシュロッドの中立保持装置として兼用する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、添付の図面より説明する。図1は本発明の旋回装置を備えたトラクタを示す全体側面図、図2は同じく平面図、図3は本実施例におけるブレーキペダルの構成を示す正面図、図4は同じく側面図、図5はブレーキロッドの構成を示す平面図、図6は左ブレーキロッドの接続部を示す側面図、図7は右ブレーキロッドの接続部を示す側面図、図8は本実施例のオートブレーキ機構を示す平面図、図9は同じく側面図、図10は操舵角検出装置を示す平面断面図、図11はオートブレーキ切り換えレバーの構成を示す側面図、図12は同じく平面図、図13は本発明の第2実施例をであるオートブレーキの機構を示す平面図、図14は同じく側面図、図15は本発明の第2実施例をであるオートブレーキ中立位置保持機構を示す平面図、図16は同じく側面図、図17は、本発明の後進時作業機上昇防止回路の構成を示す回路図、図18は本発明のオートリフト及び前輪倍速の構成を示す回路図、図19は本発明の第3実施例をであるオートブレーキの機構を示す平面図、図20は同じく側面図、図21は旋回リンクの構成を示す側面図、図22はオートブレーキ及びオートリフトのタイミングの調整の位置例を示す図である。
【0013】まず、本発明の旋回装置を備えたトラクタの概略構成について、図1、図2により説明する。前輪FWと後輪RWとによって、クラッチハウジングCH及びミッションケースMを支持している。クラッチハウジングCHの上部にはボンネットBを載置して、該ボンネットBにはエンジンEを内蔵し、該ボンネットBの後方にステアリングハンドルSを配設し、該ステアリングハンドルSの後方には座席SEを設けている。
【0014】前記クラッチハウジングCH左右側にはステップ1を張り出し、該ステップ1から上方に左右ブレーキペダル301・302を突出している。また、クラッチハウジングCH内には、図示しない油圧駆動装置であるHST式駆動装置を内蔵し、ミッションケースM内における後車軸にはリミッテッドスリップデファレンシャル(以下LSDと記す)を装着して、エンジンEからの駆動力を後輪RW・RWへ伝えている。尚、前記LSDは入力トルクに比例した作動制限トルクを得ることができるトルク感応型のLSDである。そして、座席SEの側方に配設したレバーガイド3・3には、機体の前後進及び停止を操作する主変速レバー60、変速装置の高速及び低速状態を切り換える副変速レバー45、及び後述するオートブレーキ機構などの作動モードを切り換える切り換えレバー32などを配置している。機体後端部には作業機を装着するとともに、昇降可能に構成したリンク機構が配設されている。
【0015】本発明の実施例である作業機のブレーキの構成について説明する。図3乃至図6において、右ブレーキペダル301の基部301aは支持軸303に挿嵌されており、回動自在に枢支されている。また、左ブレーキペダル302の基部302aは、支持軸303に挿嵌固定されており、該左ブレーキペダル302の回動により、前記支持軸303を回動可能に構成している。該支持軸303にはクラッチペダル306に溶接固定されたクラッチペダル基部306aが挿嵌されており、回動自在に枢支されている。該クラッチペダル基部306a似溶接固定されたアームにはロッドが接続されており、該該クラッチペダル306によりクラッチ操作可能に構成されている。
【0016】前記右ブレーキペダル301の基部301aに溶接固定されたアームには、ロッド309が連結連動しており、該ロッド309には軸400に回動自在に挿嵌したパイプ402aに溶接固定し、前方に突出したアーム402bに接続している。該アーム402bには円弧上の長孔が設けられており、該長孔にロッド309の下端に固定されたピン309bが挿嵌されている。該ピン309bは、前記右ブレーキペダル301が踏み込まれていない状態においては、前記アーム402bの長孔の上部内側に当接している。
【0017】上記構成によりロッド309とアーム402bが連動連結されているため、前記右ブレーキペダル301を踏み込んだ場合には、該右ブレーキペダル基部301aに溶接固定したアーム307が上方に回動し、前記ロッド309が上方に摺動され、アーム402bが上方に回動する構成になっている。また、右ブレーキペダル301が踏み込まれず、前記ロッド309が上方に摺動しない場合においても、前記アーム402bのみが上方に回動可能に構成されている。即ち、ロッド309の上方摺動によりアーム402bが回動するが、アーム402bの回動によりロッド309は上方摺動しない構成になっている。
【0018】また、前記左ブレーキペダル302の基部302aの固設した支持軸303の左端にはアーム308が溶接固定されており、該アーム308にはロッド310の上端が回動自在に連結している。該ロッド310の下端は軸400の一端に回動自在に挿嵌したパイプ403aに溶接固定し、前方に突出したアーム403bに接続している。該アーム403bには円弧上の長孔が設けられており、該長孔にロッド310の下端に固定されたピン310bが挿嵌されている。該ピン310bは、前記左ブレーキペダル302が踏み込まれていない状態においては、前記アーム403bの長孔の上部内側に当接している。
【0019】上記構成によりロッド310とアーム403bが連動連結されているため、前記左ブレーキペダル302を踏み込んだ場合には、該左ブレーキペダル基部302aに固定した軸303の左端に固定されたアーム308が上方に回動し、前記ロッド310が上方に摺動され、アーム403bが上方に回動する構成になっている。また、左ブレーキペダル302が踏み込まれず、前記ロッド310が上方に摺動しない場合においても、前記アーム403bのみが上方に回動可能に構成されている。即ち、ロッド310の上方摺動によりアーム403bが回動するが、アーム403bの回動によりロッド310は上方摺動しない構成になっている。
【0020】前記アーム402には、ブレーキロッド406の前端部がピン406aにより回動自在に枢支されており、アーム402の前方への回動にともない、前記ブレーキロッド406を前方に摺動可能に構成している。また、前記アーム403には、ブレーキロッド405の前端部がピン405aにより回動自在に枢支されており、アーム403の回動にともない、前記ブレーキロッド405を摺動可能に構成している。ブレーキロッド405・406の後端は、それぞれブレーキカム34a・34bに接続されており、前記ブレーキカム34aを前方に回動することにより、左ブレーキ装置を作動可能であり、ブレーキカム34bを前方に回動することにより、右ブレーキ装置を作動可能である。
【0021】また、ブレーキロッド405の前端には、ロッド415が連結接続されており、ロッド415の長孔にブレーキロッド405の前端のピン405bを挿嵌されている。ブレーキ操作が行われない場合には、ピン405bはロッド415の長孔の後端内側に当接している。このため、ロッド415の前方摺動により、ブレーキロッド405は前方に摺動するが、ブレーキロッド405が前方に摺動することによりロッド415が前方に摺動することはない。同様に、ブレーキロッド406の前端には、ロッド416が連結接続されており、ロッド416の長孔にブレーキロッド406の前端のピン406bを挿嵌されている。ブレーキ操作が行われない場合には、ピン406bはロッド416の長孔の後端内側に当接している。このため、ロッド416の前方摺動により、ブレーキロッド406は前方に摺動するが、ブレーキロッド406が前方に摺動することによりロッド416が前方に摺動することはない。
【0022】上記構成においてブレーキペダル301を踏み込むことにより、右側ブレーキ装置を作動可能であり、ブレーキペダル302を踏み込むことにより左側ブレーキ装置を作動可能である。また、ブレーキペダル301・302はそれぞれバネにより上方に付勢されている。このため、ブレーキペダル301・302より足をはなすことにより、該ブレーキペダル301・302が上方に回動し、本来の位置に戻る構成になっている。
【0023】次に、オートブレーキ機構について説明する。図8、図9において、作業車の下部フレーム502には、凹部502aが設けられており、該凹部502aの前部には支持部540が装着されており、該支持部540にはフロントアクスルサポータ541が固設されている。該凹部502aの下方には、パワーステアリングシリンダ503が配設されている。該パワーステアリングシリンダ503のロッドの両端には、パワーステアリングステー501が装着されている。該パワーステアリングステー501は略コの字型に構成されており、該パワーステアリングステー501の開口部にパワーステアリングシリンダ503を配置可能に構成されている。また、該パワーステアリングステー501の中央部には水平方向に長孔が設けられており、該長孔にはボルト501bを挿嵌しており、該ボルト501bによりパワーステアリングステー501が支持されいる。上記の構成により、ステアリングハンドルの操作により、パワーステアリングシリンダ503のロッドが摺動することにより、前記パワーステアリングステー501も同様に水平摺動する構成になっている。
【0024】パワーステアリングステー501の両外側前部にはステー501a・501aが溶接固定されており、該ステー501aは前方に突出した構成になっている。該ステー501aの前端にはバネ508が装着されている。該バネ508の他端は、機体中心軸付近に設けられたオートリフトアーム510の後端に接続されている。該オートリフトアーム510の前端は、後述するステアリング角検知部530に回動自在に枢支されている。このため、前記パワーステアリングステー501が、パワーステアリングシリンダ503により摺動した場合には、バネ508によりオートリフトアーム510が前記パワーステアリングステー501の摺動方向に付勢され、ステアリング角検知部530を中心として回動する構成になっている。
【0025】前記オートリフトアーム510の先端には、ステアリング角検知部530に接続されている。該オートリフトアーム510の先端は、ステアリング角検知部530において上下方向に配設された、中間軸531に挿嵌固定されており、該中間軸531は前記オートリフトアーム510の回動に伴い回動可能に構成されている。中間軸531には支軸532が挿嵌固定されている。支軸532の全長は、前記中間軸531より長く構成されているため、支軸532の上端が中間軸531の上部より突出する構成になっている。
【0026】ステアリング角検知部530は、下部フレーム502に横設されたブラケット502bに固設されており、該ステアリング角検知部530には、操舵角検出スイッチ533が装着されている。該操舵角検出スイッチ533は、作業車内に配置されたコントローラに接続されており、操舵角検出スイッチ533の先端部が押し込まれることにより、電流が通じ、前記作業車内に配置されたコントローラにより、作業機を上昇可能に構成している。前記操舵角検出スイッチ533及び、中間軸531は、図10に示すように、該操舵角検出スイッチ533は先端部を中間軸531方向に装着されており、該中間軸531は操舵角検出スイッチ533当接部付近において、えぐられた構成を取っている。該構成において、前輪の操向が一定量以内の場合には、該中間軸531が、操舵角検出スイッチ533に当接することがなく、前輪の操向が一定量以上の場合には、該中間軸531が、操舵角検出スイッチ533に当接し、作業機が上昇する構成になっている。
【0027】また、中間軸531が操舵角検出スイッチ533に当接する前輪の操向回動量は、該操舵角検出スイッチ533に挿嵌されるシム534により調節可能である。すなわち、操舵角検出スイッチ533に挿嵌されるシム534の厚みを増すことにより、中間軸531と操舵角検出スイッチ533の距離が離れるため、該中間軸531が操舵角検出スイッチ533に当接する前輪の操向量を大きくし、前記シム534の厚みを減少させることにより、中間軸531が操舵角検出スイッチ533に当接するのに必要な前輪の操向量を小さくすることが可能である。
【0028】前記ステアリング角検知部530の上部には、オートブレーキステー561がステアリング角検知部530のクラッチ536を介して接続されている。該クラッチ536は支持軸532に嵌合されている。クラッチ536の底面は、中間軸531の上面の爪部に嵌合可能に構成されており、中間軸531の回動に伴い回動可能に構成されている。また、前記オートブレーキステー561の中央部は、クラッチ536に挿嵌固定されており、中間軸531の回動によりクラッチ536が回動し、該クラッチ536に挿嵌固定されたオートブレーキステー561を回動可能に構成している。
【0029】前記オートブレーキステー561の両端には、前記ロッド415・416が可動自在に接続されている。このため、パワーステアリングシリンダ503による前輪の回動に伴い、パワーステアリングステー501が摺動し、オートリフトアーム510が回動し、ステアリング角検知部530の中間軸531が回動され、前記オートブレーキステー561が回動される。これにより、オートブレーキステー561に接続されたロッド415・416が摺動する構成になっている。上記構成において、ロッド415が前方に摺動された場合には、該ロッド415後端に接続したロッド405が前方に摺動すると共に、ブレーキカム34aを前方に回動させ、左後輪のブレーキ装置が作動する。また、 ロッド416が前方に摺動した場合には、同様にして右後輪のブレーキ装置が作動する。
【0030】オートブレーキステー561の中央部先端には、中立保持バネ563の一端が装着されており、該中立保持バネ563の他端はステアリング角検知部530の前方に配設されたステー562に装着されている。これにより、オートブレーキステー561の前部が、中立保持バネ563により前方に付勢される。即ち、該中立保持バネ563により、オートブレーキステー561は、中立位置に回動する様に付勢される構成になっている。
【0031】前記ステアリング角検知部530の上部のクラッチ536には、嵌合部536aが、前記クラッチ536の円周に設けられており、該嵌合部536aには、回動軸701に固設されたアーム702の一端が嵌合している。回動軸701は下部フレーム502の右側において、左右方向に配設されている。該アーム702は、回動軸701の回動に伴い上方に回動され、クラッチ536を上方に摺動可能に構成している。前記回動軸701はパイプ703に回動自在に挿嵌されており、該パイプ703は下部フレーム502に固定されている。
【0032】該パイプ703の右側端には回動軸701の他端が突出しており、該回動軸701の他端にはアーム701aが固設されている。該アーム701aにはバネ705の一端が装着されており、該アーム701aを後方に回動するように付勢している。また、該アーム701aには、図示しないバネを装着したプッシュロッド706が当接しており、該図示しないバネにより前記アーム701aを前方に回動する様に付勢している。該プッシュロッド706は、ワイヤ707に接続されており、該ワイヤ707を後方に摺動することにより、プッシロッド706を後方に移動可能に構成している。また、ワイヤ707の他端は後述するオートブレーキ切り換えレバーに接続している。
【0033】上記構成において、ワイヤ707を後方に摺動することにより、前記プッシュロッド706を後方に摺動させ、バネ705の付勢力により、アーム701aを後方に回動可能であり、該アーム701aの回動により回動軸701が回動し、該回動軸701 に固設したアーム702により、前記ステアリング角検知部530の上部のクラッチ536を上方に摺動可能である。これにより、クラッチ536とステアリング角検知部530の中間軸531が連動しなくなるため、前記オートブレーキステー561が該オートブレーキステー561前部に装着したバネ603により中立位置に保持され、オートブレーキの作動を停止可能である。
【0034】上記のようにオートブレーキの切り換えクラッチ536及びアーム702、回動軸701の下部が下部フレーム502に横設されたブラケット502b及びステアリング角検知部530により保護されるため、作業中の泥水の飛散等より、オートブレーキの切り換えクラッチ536及びアーム702、回動軸701を保護可能である。また、オートブレーキの切り換えクラッチ536及びアーム702、回動軸701のための特別な保護装置を必要としないため、構成が簡便であり、耐久性を向上可能である。また、組み立て性及び整備性を向上可能である。
【0035】次に、オートブレーキ切り換えレバー32の構成について説明する。図11、図12において、座席SEの側方に配設したレバーガイド3・3に配設された変速レバー45の後方には、オートブレーキ切り換えレバー32が拝察されており、該オートブレーキ切り換えレバー32の下端部は、ステー103の後端に接続されている。前記ステー103は、ブラケット104にピン104aにより回動自在に枢支されており、該ステー103の前部は、前記変速レバー45に当接可能に構成されている。また、ステー103の変速レバー当接部とピン104aの間にはワイヤ707が接続されており、オートブレーキ切り換えレバー32を上下摺動することにより、ワイヤ707を上下に摺動可能である。
【0036】上記構成において、オートブレーキ切り換えレバー32を上方に摺動することにより、ステー103を回動し、該ステー103を前方に突出させることにより、前記変速レバー45の回動範囲を規制可能である。これにより、変速レバー45を高速域に回動不可能であり、該変速レバー45を高速域を規制可能である。また、ワイヤ707が下方に摺動される。該ワイヤ707は、前記プッシュロッド706に接続しており、ワイヤ707が下方に摺動されることにより、該プッシュロッド706が前方に摺動され、オートブレーキを作動させることが可能である。
【0037】また、オートブレーキ切り換えレバー32を下方に摺動することにより、ステー103を上方に回動し、前記変速レバー45の回動範囲外にステー103を位置させることが可能である。また、ワイヤ707が上方に摺動され、前記プッシュロッド706にが後方に摺動され、回動軸701に固設したアーム702を上方に回動し、クラッチ536と中間軸531の接続を断ち、オートブレーキの作動を停止可能である。
【0038】上記の如く、オートブレーキ切り換えレバー32を構成したので、容易に変速レバー45の回動域を規制可能であり、変速レバー45による高速域の規制が可能である。また、オートブレーキ切り換えレバー32のステー103により、ワイヤ707の上下摺動及び変速レバー45の回動域の規制が可能であり、簡便な構成を実現可能である。これにより、構成部品の点数を減少可能であり、製造コストを減少可能である。また、オートブレーキ切り換えレバー32および変速レバー45の回動域規制具の耐久性を向上可能である。また、オートブレーキ切り換えレバー32および変速レバー45の構成部材を減少可能であるため、オートブレーキ切り換えレバー32および変速レバー45の重量を軽減可能であり、操作性を向上可能である。
【0039】次に、本発明の第2実施例の旋回装置について説明する。まず、オートブレーキ機構について説明する。図13乃至図16において、図示しないステアリングハンドルを回転操作すると、該操作に連動してナックルアーム20が回動軸20aを中心に回動し、前輪FW・FWを操向するように構成している。
【0040】前記クラッチハウジングCHの下部には、中間軸11を機体左右方向に横設し、クラッチハウジングCH前方に位置するエンジンE下方には回動支軸9が回動自在に配設されている。回動支軸9には、回動アーム13が該回動支軸9に対して回動自在に嵌装され、該回動アーム13と前記ナックルアーム20とが検出リンク19で連結されて、ナックルアーム20の回動動作は、検出手段である検出リンク19により取り出されて回動アーム13へ伝達される。また、回動支軸9の上端からはクラッチ31が抜脱自在に嵌入し、該クラッチ31と回動支軸9とは一体的に回動可能となっている。クラッチ31にはカムアーム37を固設し、該カムアーム37に固設した固定ピン37aを、前記回動アーム13に形成した固定孔へ摺動自在に嵌入して、回動アーム13とカムアーム37とが一体的に回動可能に構成している。そして、回動支軸9の下端部には旋回リンク21を固設して、該旋回リンク21と前記中間軸11とが連結ロッド25を介して連結されている。
【0041】中間軸11の後方にはブレーキシャフト12を回動自在に横設し、該中間軸11と略平行に配置している。ブレーキシャフト12の一側には、左右ブレーキペダル67・68の左右支持軸56・57を嵌装し、左支持軸56はブレーキシャフト12と一体的に回動可能に構成し、右支持軸57はブレーキシャフト12に対して回動自在に構成している。また、該左右ブレーキペダル67・68はスプリング28・28によりそれぞれ上方へ付勢されている。
【0042】ブレーキシャフト12の他端はブレーキロッド61の前端と連結され、該ブレーキロッド61の後端は左後輪ブレーキ装置を作動させる左ブレーキレバー65と連結している。そして、左ブレーキペダル67を下方に踏圧すると、左支持軸56とともにブレーキシャフト12が回動して、ブレーキロッド61が前方へ移動し、左ブレーキレバー65を前方へ回動させて左後輪ブレーキ装置が作動するよう構成している。
【0043】また、右ブレーキペダル68の右支持軸57と、右後輪ブレーキ装置を作動させる右ブレーキレバー66とがブレーキロッド62を介して連結されている。そして、右ブレーキペダル68を下方に踏圧すると右支持軸57が回動してブレーキロッド62が前方へ移動し、右ブレーキレバー66を前方へ回動させて右後輪ブレーキ装置が作動するよう構成している。尚、左右ブレーキペダル67・68はスプリング28・28によって上方に付勢されているので、該左右ブレーキペダル67・68から足を離すと、左右ブレーキペダル67・68は上方に回動して、左右後輪ブレーキ装置の作動は停止する。
【0044】前記ブレーキシャフト12にはカムレバー22が、該ブレーキシャフト12に対して回動自在に嵌装され、該カムレバー22の上下端部にステー22a・22bが形成されている。上下一方のステー22aと前記中間軸11とが連結ロッド24で連結され、上下他方のステー22bと前記左ブレーキレバー65とがオートブレーキロッドバネ26により連結され、中間軸11と右ブレーキレバー66とがオートブレーキロッドバネ27により連結されている。
【0045】そして、前記連結ロッド25が後方に移動すると中間軸11のステー11aが後方へ回動して連結ロッド24が後方へ移動し、カムレバー22が回動するとともにオートブレーキロッドバネ26が前方へ引っ張られ、左ブレーキレバー65を前方へ回動させて左後輪ブレーキ装置が作動するよう構成している。このように、検出リンク19により伝達されたナックルアーム20の回動力が、中間軸11を介してブレーキシャフトへ伝達されるのである。この場合、オートブレーキロッドバネ27は、収縮して移動しないように構成されている。即ち、ペダル操作を優先させているのである。
【0046】また、連結ロッド25が前方に移動すると中間軸11のステー11bが前方へ回動してオートブレーキロッドバネ27が前方に引っ張られ、右ブレーキレバー66を前方へ回動させて右後輪ブレーキ装置が作動するよう構成している。この場合、連結ロッド24は前方に移動してカムレバー22が回動するが、この場合、オートブレーキロッドバネ26は、収縮して移動しないように構成されている。即ち、ペダル操作を優先させているのである。このように、検出リンク19により伝達されたナックルアーム20の回動力は、中間軸11を介してブレーキシャフトへ伝達されるのである。
【0047】また、直進時はもちろんのこと、オートブレーキ機構を作動させながらの旋回中(旋回内側のブレーキ装置の作動時)においても、通常のペダル操作が優先される。更に、左右のブレーキペダル67・68が連結装置で連結された状態でも、オートブレーキ機構を作動させて旋回(旋回内側のブレーキ装置のみが作動)することが可能となる。従って、オートブレーキ機構の入切にかかわらず、左右ブレーキペダル67・68は、通常のペダル操作が可能である。
【0048】本発明の第二実施例のカムレバー22の中立保持機構について説明する。前記構成において、ステアリングハンドルを回転して左旋回を行なうと、検出リンク19がステアリングハンドルの回転角度に応じて右方へ移動するとともに、連結ロッド25が後方に移動することで、前述のように左後輪ブレーキ装置が作動する。また、ステアリングハンドルを回転して右旋回を行なうと、検出リンク19がステアリングハンドルの回転角度に応じて左方へ移動するとともに連結ロッド25が前方に移動することで、前述のように右後輪ブレーキ装置が作動するのである。
【0049】カムレバー22の後方には、ステー801が設けられており、カムレバー22の略中央部後端には、中立保持バネ802の前端が接続され、後端は前記ステー801に接続されている。該構成により、カムレバー22の中央部後端が後方に付勢されることにより、該カムレバー22を中立位置方向に付勢可能である。これにより、ステアリングハンドルを旋回状態より直進状態に操作した場合には、中立保持バネ802の付勢力により、オートブレーキの作動が停止される構成になっている。
【0050】上記の構成により、カムレバー22を中立位置に保持可能であり、これによりオートブレーキ機構の調整を容易に行うことが可能である。また、該カムレバー22は前輪の操向回動機構に接続されており、該前輪増速装置は前輪の操向回動機構に連動しているため、カムレバー22は前輪増速装置に関連した構成になっている。このため、カムレバー22により前輪増速の調整が可能であり、該中立保持バネ802により前輪増速装置の中立位置保持も可能である。このため、構成部品の点数を減少可能であり、耐久性を向上可能である。また、オートブレーキ機構及び前輪増速装置の整備性を向上可能である。
【0051】次に、旋回時の旋回連動式自動変速機構について説明する。図17において、おいて、コントローラ721には、作業車が後進する際に鳴るバックブザー712が接続されており、該バックブザー712よりバック信号を入力可能に構成している。これにより、コントローラ721において作業車の後進状態を認識可能である。前記コントローラ721の上げ信号入力ポートには、ステアリング切れ角スイッチ726が解除リレー724を介して接続されており、また、ワンタッチ上昇スイッチ731も接続されている。
【0052】旋回上昇入切スイッチ725を入れることにより旋回上昇ランプ728を点灯させ、旋回上昇入切スイッチ725の状態を確認可能である。また、該旋回上昇入切スイッチ725を入れることにより旋回上昇入切リレー727に通電可能に構成されている。前記解除リレー724にはPTO入切検出スイッチ731が接続されている。このため、旋回上昇入切スイッチ725を入れ、PTO入切検出スイッチ731が切れた状態において操舵角検出スイッチ726が入った場合には上げ信号がコントローラ721に入力され、作業機が上昇する構成になっている。
【0053】図17において、バック上昇入切スイッチ729を接続することにより、バック上昇ランプ723が点灯する構成になっており、該バック上昇ランプ723の点灯により、オートリフトの連動を認識可能に構成されている。前記バック上昇入切スイッチ729を閉じることにより、コントローラ721に後進上昇信号を入力可能である。
【0054】該PTO入切検出スイッチ731は、PTOに連動しており、該PTOが作動しない状態においては、「入る」状態となり、解除リレー724への通電がされ、操舵角検出スイッチ726による上げ信号を断絶する構成になっており、該PTOが作動する状態においては、「切る」状態となり、解除リレー724への通電が断絶され、操舵角検出スイッチ726による上げ信号をコントローラ721に入力可能に構成されている。
【0055】オートリフト機能は主にロータリーなどのPTO作動状態で行われるため、オートリフト機能を維持可能であり、PTOが「切る」状態の場合のみに作業機の脱着可能に構成されており、上記の構成により作業機の脱着および、作業機が不完全に装着された状態においてオートリフトが作動する可能性が無く、作業機の装着および脱着作業を容易に行うことが可能である。
【0056】次に本発明の第二実施例の回路について説明する。コントローラ601はスイッチ605を介して図示しない電源に接続されており、該昇降スイッチ614には操舵信号リレー612が接続されており、操舵信号リレー612に通電がなされることにより、該昇降スイッチ614を介して、下げ信号及び上げ信号を入力可能に構成されている。
【0057】前記操舵信号リレー612にはオートリフトリレー602及び前輪増速リレー608、操舵角検出スイッチ613に接続されており、該操舵角検出スイッチ613及び、オートリフトリレー607が通電することにより、操舵信号リレー612に通電する構成になっている。また、オートリフトリレー602が通電することにより、前記操舵信号リレー612に通電すると共に、オートリフトランプ610が点灯する構成になっている。四輪駆動レバースイッチ604及び、前輪増速スイッチ606、前記操舵角検出スイッチ613を通電させることにより、前記前輪増速リレー608に通電可能であり、前輪増速ソレノイド603に通電し、該前輪増速ソレノイド603を摺動可能である。
【0058】上記の構成において、四輪駆動レバースイッチ604及び前輪増速スイッチ606を共に入る状態にした場合、操舵角が予め設定された角度に達した場合に、操舵角検出スイッチ613が入り、前輪増速ソレノイド603が摺動され、前輪増速が行われる。また、オートリフトスイッチ602を入れ、操舵角が予め設定された角度に達した場合に、操舵角検出スイッチ613が入り、オートリフトが可動する構成になっている。
【0059】即ち、操舵角検出スイッチ613により操舵角の検出を行い、前輪増速及びオートリフトの作動時期を設定可能である。また、操舵角の検出が操舵角検出スイッチ613により検出された後の前記前輪増速及びオートリフトの作動時期をコントローラ601において調節することも可能である。
【0060】また、上記の構成において、操舵角スイッチ613をフロントアクスル等の可動部分より分離し、機体フレーム等の振動を受けにくい部分に装着することにより、該操舵角スイッチ613の精度及び耐久性を向上可能である。このため、前輪増速の為の操舵角検出とオートリフトの為の操舵角の検出を前記検出スイッチ613により行うことが可能であり、操舵角の検出を共通の一つの検出スイッチにより行うことが可能である為、該検出スイッチの耐久性及び整備性を向上可能である。
【0061】次に本発明のオートブレーキのタイミング調節の第2実施例について説明する。まず、オートブレーキ機構について説明する。図19乃至図22において、ステアリングポスト17に支持されたステアリングハンドルSを回転操作すると、ピットンアーム16が上下に回動して、ドラッグロッド15によってピットンアーム16と連結されたピットマンアーム13が回動するとともにドラッグロッド14を前後移動させ、タイロッド18が左右に移動して前輪FW・FWを操向するように構成している。
【0062】また、ピットマンシャフト11を、前記クラッチハウジングCHの下部において機体左右方向に回動自在に横設して、ピットマンアーム13の回動動作とともに回動するよう構成し、該ピットマンアーム13の配設側とは反対側端部にクラッチ31を配設して、該クラッチ31をピットマンシャフト11に挿脱可能に嵌入している。該クラッチ31にカムアーム37を固設し、該カムアーム37に形成した固定ピンを、ピットマンシャフト11に回動自在に嵌装した旋回リンク21の固定孔に摺動自在に嵌入し、カムアーム37と旋回リンク21とが一体的に回動可能に構成している。
【0063】ピットマンシャフト11の後方には、ブレーキシャフト12を横設して、該ブレーキシャフト12には、左右カムレバー22・23を嵌装し、左カムレバー22はブレーキシャフト12と一体的に回動して、右カムレバー23はブレーキシャフト12に対して回動自在としている。左右カムレバー22・23のステー22a・23aは、前記旋回リンク21のステー21a・21bと左右連結ロッド24・25を介して連結され、また、ブレーキシャフト12は左後輪ブレーキ装置を作動させる左ブレーキカム34aと、左ブレーキロッド26を介して連結され、右カムレバー23は右後輪ブレーキ装置を作動させる右ブレーキカム34bと、右ブレーキロッド27を介して連結されている。
【0064】そして、旋回リンク21の固定孔21cが前方に回動すると左ブレーキカム34aが回動して左後輪ブレーキ装置が作動し、固定孔21cが後方に回動すると右ブレーキカム34bが回動して右後輪ブレーキ装置が作動するように構成している。また、前述の切り換えレバー32を上下に回動して切り換えロッド33を前後に移動させ、回動軸34を中心に切り換えピン35を回動させることで、クラッチ31をピットマンシャフト11に対して挿脱させて、オートブレーキ機構の作動モードを入切することができる。
【0065】このようにオートブレーキ機構を構成して、例えば機体が左へ旋回する方向へステアリングハンドルSを回転操作すると、該回転操作に連動してピットマンシャフト11が回動し、クラッチ31に固設したカムアーム37と一体的に回動するように構成した旋回リンク21のステー21aが前方に回動する。すると、左連結ロッド24によりステー21aと連結したステー22aが前方に回動し、左カムレバー22とブレーキシャフト12が一体的に回動して、ブレーキロッド26を前方に移動させるとともに左ブレーキカム34aを前方に回動させて、左後輪ブレーキ装置を作動させる。この場合、右後輪ブレーキ装置は作動しないように構成している。
【0066】逆に、機体が右へ旋回する方向へステアリングハンドルSを回転操作すると、旋回リンク21のステー21bが前方へ回動し、該ステー21bに取付けられた右連結ロッド25が前方へ移動して、右連結ロッド25で連結したステー23aを前方に回動する。そして、右カムレバー23に前端を連結したブレーキロッド27が前方へ移動するとともに右ブレーキカム34bを前方に回動して右後輪ブレーキ装置が作動する。この場合、左後輪ブレーキ装置は作動しないように構成している。
【0067】次に、作業者がブレーキペダル2を踏圧して左右後輪ブレーキ装置を作動させるブレーキ機構について説明すると、前記ブレーキシャフト12には左右カムレバー22・23が嵌装され、該左右カムレバー22・23間にはブレーキペダル2のブレーキ支持軸が回動自在に嵌装され、該ブレーキペダル2の操作部2aを踏圧するとブレーキ支持軸が回動するよう構成している。
【0068】ブレーキペダル2のブレーキ支持軸の下端部にはバランス機構であるイコライザ30が固設され、該イコライザ30により、ブレーキペダル2を踏圧した場合に左右後輪ブレーキ装置を同時に作動させ、かつ、該ブレーキ装置が等しい制動力を生じるように構成している。また、本実施例では、ブレーキペダルを1本のブレーキペダル2で構成しているが、左右後輪ブレーキ装置を別々に操作する左ブレーキペダルと右ブレーキペダルとの2本のブレーキペダルで構成してもよい。
【0069】上記構成において、オートブレーキの掛かるタイミングをオートリフトの作動するタイミングより遅らせることが可能である。図21において、旋回リンク21のステー21a・21bに挿嵌された左右連結ロッド24・25の前端部にはナット901・901がそれぞれ螺装されており、左右連結ロッド24・25の該ナット901・901の後方にはカラー902・902が挿嵌されている。
【0070】該構成において、ステアリングハンドルの回動に伴い、ピットマンシャフト11とともに旋回リンク21が回動することにより旋回リンク21のステー21aもしくはステー21bが左右連結ロッド24・25に一方のカラー902に当接し、該カラー902が連結ロッド24もしくは連結ロッド25先端のナット901に当接し、カムレバー22もしくはカムレバー23が回動する。
【0071】即ち、旋回リンク21のステー21aと連結ロッド24の先端のナット902間の距離及び、旋回リンク21のステー21bと連結ロッド25の先端のナット902間の距離をナット902の螺装位置及びカラー902により調節することにより、オートリフトが作動した後にオートブレーキを作動可能である。
【0072】図22において、Aは前記連結ロッド24の前端に設けたナット901及びカラー902とステー21aの隙間と前記連結ロッド25の前端に設けたナット901及びカラー902による隙間を共に0mmとした場合のオートリフトによる作業機の上昇タイミングの構成を示す。Dは前記連結ロッド24の前端に設けたナット901及びカラー902とステー21aの隙間と前記連結ロッド25の前端に設けたナット901及びカラー902による隙間を共に10mmとした場合のオートリフトによる作業機の上昇タイミングの構成を示す。
【0073】Tはタイミングチャートを示す欄であり、2点破線Saはステアリング操作角の変化を示すものである。また、cは作業機の上昇するタイミングを示し、2点破線rはブレーキ作動域の下限を示すものであり、Baは設定Aにおけるブレーキの作動開始のタイミングを示すものであり、Bdは設定Dおけるブレーキの作動開始のタイミングを示すものである。
【0074】設定Aにおいて、ブレーキ作動開始のタイミングBaは、作業機の上昇するタイミングcよりも早く構成されている。このため、オートリフト機構により作業機が上昇開始する前に、オートブレーキを作動可能である。また、設定Dにおいて、ブレーキ作動開始のタイミングBdは、作業機の上昇開始のタイミングcよりも遅く構成されている。このため、オートリフト機構により作業機が上昇した後に、オートブレーキを作動可能である。
【0075】即ち、前記連結ロッド24の前端に設けたナット901及びカラー902とステー21aの隙間と前記連結ロッド25の前端に設けたナット901及びカラー902による隙間を調節することにより、オートブレーキのタイミングを調節可能である。また、前記操舵角検出スイッチ533をシム534を介して装着することによりオートリフトのタイミングを調節可能であるため、オートブレーキのタイミング及びオートブレーキのタイミングを容易に調節可能であり、これにより、使用者に応じたオートブレーキのタイミング及びオートブレーキのタイミングを実現可能であり、作業の能率化及び作業精度の向上をステアリング操作により実現可能である。
【0076】
【発明の効果】本発明は、作業車において、以上のような構成とすることで、次のような効果を奏する。請求項1の如く構成したため、作業機の装着を容易に行うことが可能であり、該作業機の装着作業を円滑に行えるため、作業機の耐久性を向上可能である。さらに作業者による作業状態の確認が行え、作業車による作業を円滑に行うことが可能であり、作業性を向上可能である。
【0077】また、前述の請求項2の如く構成したので、前輪増速及びオートリフトのための操舵角の検出を共通の操舵角検出装置を用いて行うことが可能である。これにより、前輪増速及びオートリフトのための操舵角の検出装置の構成部品の部品点数を減少可能であり、該操舵角検出装置の耐久性を向上可能であり、整備性を向上可能である。また、前記操舵角検出装置を機体フレームに横設したブラケット上に配置し、操舵角検出スイッチを含むステアリング角検出部において、オートブレーキ機構が連結されているため、構成部品の点数を減少可能であり、組み立て性を向上可能であり、製造コストを削減可能である。また、該操舵角検出装置及びオートブレーキ機構の耐久性を向上可能である。
【0078】また、前記請求項3の如く構成したので、オートブレーキのタイミング及びオートブレーキのタイミングを容易に調節可能であり、これにより、使用者に応じたオートブレーキのタイミング及びオートブレーキのタイミングを実現可能であり、作業の能率化及び作業精度の向上をステアリング操作により実現可能である。
【0079】また、前記請求項4の如く構成したので、従来の作業車にオートブレーキ機構及びステアリング角検出部を装着することにより構成可能であり、ブレーキ機構及びステアリング装置を流用可能である。また、下部フレームの下方に空間を設けることが可能であるため、前述の構成を容易に実現可能である。これにより、製造コストを減少可能である。また、フロントアクスルサポータの支持部を下部フレームの下面まで上げて配設可能であり、該構成により下部フレーム下方に空間を確保可能であり、作業車にオートブレーキ機構及びステアリング角検出部を容易に装着可能である。また、中立位置保持機構を設けたので、オートブレーキの調整を容易に行うことが可能であり、整備性を向上可能である。また、前輪増速装置の中立位置保持機構と兼用可能であるため、構成部品を減少可能であり、製造コストを削減可能である。
【出願人】 【識別番号】000006781
【氏名又は名称】ヤンマーディーゼル株式会社
【出願日】 平成10年(1998)3月18日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
【公開番号】 特開平11−262301
【公開日】 平成11年(1999)9月28日
【出願番号】 特願平10−68948