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【発明の名称】 作業機装着構造
【発明者】 【氏名】岡本 栄一

【氏名】谷 真介

【要約】 【課題】農作業等を行うトラクタの前部にフロントローダを容易に装着することを可能とする。

【解決手段】本機の機体フレーム3よりメインフレーム10を両側に立設し、該メインフレーム10にフロントローダ9後部のサブフレーム14を係合固定するフロントローダの装着部において、前記サブフレーム14の下部に係止ピン16を設けてメインフレーム10に形成した係合凹部10dに嵌合するとともに、メインフレーム10上部にボス42を固設し、サブフレーム14に前記ボス42の位置に合わせてボス32を軸芯を合わせて設け、該一方のボスに他方のボス外周の一部を嵌合する係合部を形成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 本機の機体フレームよりメインフレームを両側に立設し、該メインフレームにフロントローダ後部のサブフレームを係合固定するフロントローダの装着部において、前記サブフレームの下部に係止ピンを設けてメインフレームに形成した係合凹部に嵌合するとともに、メインフレーム上部にボスを固設し、サブフレームに前記ボスの位置に合わせてボスを軸芯を合わせて設け、該一方のボスに他方のボス外周の一部を嵌合する係合部を形成したことを特徴とする作業機装着構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農作業等を行うトラクタの前部に装着するフロントローダの着脱構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からトラクタ等の走行機体の前部左右側面にメインフレームを立設し、該メインフレーム上部に回動自在にリフトアームを枢支して、該リフトアームの前端部に装着用部材であるキャリアツールを枢支し、該キャリアツールを用いてアタッチメントであるバケット等を装着し、前記リフトアーム下方に配設するリフトシリンダーを駆動して昇降できるようにしたフロントローダは公知となっている。
【0003】これらのリフトアームやリフトシリンダー等のフロントローダの基部は、図9、図10に示すように、支持部材であるサブフレーム14・14に枢支され、該サブフレーム14・14がメインフレーム10上部に着脱自在に構成されていた。該サブフレーム14・14をメインフレーム10に装着するときには、サブフレーム14・14の下端部間に横設した係止ピン16を、メインフレーム10前下部に設けた係合凹部10dに係止する。そして、前記メインフレーム10の上部にはボス42が横設され、前記サブフレーム14・14の中途部にはストッパー40が横設固定され、サブフレーム14・14の後部にはボス41・41が固設され、前記ストッパー40をメインフレーム10上部に当接させると、前記ボス41・41とボス42の軸芯の位置が合い、該ボス41・41とボス42に締結ピン17を挿入して装着する構成としていたのであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述のような装着構成においては、前記ストッパー40の溶接ひずみや溶接誤差、さらには磨耗等のために、前記ボス41・41とボス42の軸芯の位置がズレ、そのため、締結ピン17を挿入することができず、従って、フロントローダをトラクタ等の作業機に容易に装着することができなくなってしまうのであった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明が解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。即ち、本機の機体フレームよりメインフレームを両側に立設し、該メインフレームにフロントローダ後部のサブフレームを係合固定するフロントローダの装着部において、前記サブフレームの下部に係止ピンを設けてメインフレームに形成した係合凹部に嵌合するとともに、メインフレーム上部にボスを固設し、サブフレームに前記ボスの位置に合わせてボスを軸芯を合わせて設け、該一方のボスに他方のボス外周の一部を嵌合する係合部を形成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を説明する。図1は前部にローダを装着したトラクタの側面図、図2は本発明のフロントローダを支持するフレームを示す平面断面図、図3は図2のA−A部分断面図、図4は断面視凹形状のスタンドを使用した際の部分側面図、図5は同じく断面図、図6はスタンドを連結フレームの下方に収納可能とする構成とした際の部分側面図、図7は同じく部分平面図、図8はスタンドを右方向に回動し、連結フレームの下方に収納した際の部分平面図、図9は従来のフロントローダを支持するフレームを示す平面断面図、図10は図9のB−B部分断面図である。
【0007】図1において、本機をトラクター2として、該トラクター2にフロントローダ9を装着する実施例について説明する。前輪7及び後輪8によって支持される機体フレーム3の上部において、前方にエンジンを覆うボンネット1を配置し、その後部には運転部5を配置している。該運転部5はキャビン6によって覆われ、キャビン6内には操向操作をするためのステアリングホイルや主変速レバーや副変速レバーや作業機の昇降レバー等を配置している。
【0008】そして、前記機体フレーム3の後両側部にはフロントローダ9を取り付けるためにメインフレーム10・10を上方に突出して固設し、該メインフレーム10上部にフロントローダ9の取付部材であるサブフレーム14・14を着脱可能としている。図1、図2、図3に示すように、前記メインフレーム10は、機体フレーム3に取り付けるための前後方向に延設した固定部10aと、該固定部10aより上方へ延出した装着部10bからなり、鋼板により側面視略逆T型に形設している。前記メインフレーム10の装着部10bの上部にはボス42を横設し、前上下中途部には側面視略U字型の係合凹部10dを形設している。また、前記ボンネット1の後端部には、後面視門形状のヒッチフレーム11を設け、該ヒッチフレーム11より前方に取付プレート12・12を突設しており、該取付プレート12・12の前部に挿入孔12a・12aを開口して、該挿入孔12a・12aを、装着部10bに横設されたボス42と軸芯を一致させて配置している。
【0009】また、前記サブフレーム14・14は左右の二枚の板体を平行状に配置し、その間に連結部材15・15を挟持配置して両者を連結している。該サブフレーム14には、上方より、リンク取付孔14a、リフトアーム取付孔14b、リフトシリンダ取付孔14cを開口し、更に、サブフレーム14・14の下部には係合用の係合ピン16を横設し、該サブフレーム14・14の後上下中途部には締結ピン17を挿入するためのボス32・32が軸芯を一致させて固設し、該ボス32・32の位置は、前記係合ピン16と締結ピン17の軸芯間の距離が、メインフレーム10の係合凹部10dの軸芯と装着部10bに固設されたボス42の軸芯との距離が同じとなる位置としている。
【0010】そして、図2、図3に示すように、前記ボス32・32の左右内側面の後側には、側面視半円弧状の係合部32b・32bが形成されており、該係合部32b・32bの円弧の内周面はボス42の外周面の形状に一致させると共に、軸芯も一致させている。但し、係合部はボス42側に形成することも可能である。従って、フロントローダ9を取り付ける場合には、まず、メインフレーム10・10の上方にサブフレーム14・14を位置させ、サブフレーム14・14をを傾けて係合ピン16を係合凹部10dに係合し、該係合ピン16を中心に更に傾倒して、ボス32の係合部32b・32bにボス42の左右両側を係合することによって、ボス32・32の軸芯とボス42の軸芯とを合わせることができ、この状態で、ボス32・32とボス42に締結ピン17を挿入して連結する構成としている。
【0011】よって、ボス32及びその係合部32b・32bは切削や鍛造やキリ孔加工等で高精度で製作でき、従来のようにストッパー40によって位置合わせを行なう必要はなくなり、ストッパー40を取り付ける時の溶接ひずみや溶接誤差のために、ボス32・32とボス42の軸芯の位置がずれることはなくなる。さらに、係合凹部10dや係止ピン16が磨耗した場合でも、前記ボス32・32の軸芯とボス42の軸芯の位置がずれるようなことはなくなるのである。
【0012】そして、取付けプレート12の側方より締結ピン17をボス32・32、取付プレート12・12の挿入孔12a・12a、装着部10bに横設されたボス42に挿入して、取付プレート12の他面で締結ピン17の他端をナット等を用いて容易に係止することができるのである。
【0013】次に、前記フロントローダ9の構成について説明する。図1に示すように、該フロントローダ9はリフトアーム18と、リフトアーム18の前端部に枢支するキャリアツール30と、該キャリアツール30によって装着するバケット50等のアタチメントより構成されている。前記リフトアーム18は、前後方向略中央部を屈曲して側面視「く」字状に構成してあり、中央部にブラケット19を固設し、該ブラケット19下部にリフトシリンダー20の基部を枢支している。そして、前記サブフレーム14のリフトアーム取付孔14bにリフトアーム18の後端部を枢支し、リフトシリンダ取付孔14cにリフトシリンダー20のロッド側を枢支して、リフトアーム18をリフトシリンダー20の駆動によって上下方向に昇降自在にしている。
【0014】また、前記リフトアーム18のブラケット19の上部には連結体21を前後方向に回動自在に枢支している。該連結体21の前部に作業機シリンダー22の基部を枢支し、作業機シリンダー22のロッドの先端部にアーム23・24を介してキャリアツール30を連結している。前記連結体21の後部にリンクロッド25を枢支し、該リンクロッド25端部をサブフレーム14のリンク取付孔14aに枢支している。よって、前記リフトシリンダー20を駆動し、リフトアーム18を昇降すると、リンクロッド25により構成された平行リンク機構によりバケット50はその姿勢を維持した状態で昇降される。また、左右のリフトアーム18・18は前部で連結フレーム26によって連結され補強されている。
【0015】また、前記リフトアーム18の前端下部には取付金具35を固設し、該取付金具35の側面に枢支孔を設け、スタンド36の基部側にも枢支孔を設け、該枢支孔と、前記取付金具35の側面に設けられた枢支孔とをピン等により貫通して、スタンド36を上下方向に回動可能に枢支している。従って、フロントローダ9を外す際には、前記スタンド36を図1の二点鎖線のように下方に回動して固定し、また、フロントローダ9を取り付けて作業を行なう際には、該スタンド36を上方に回動して、リフトアーム18の下部に収納するのである。
【0016】該スタンド36は、図4、図5に示すように、断面視凹形状に形成して、該スタンド36の凹部がリフトアーム18の外形に一致して嵌合して収納できるようにしている。即ち、前記スタンド36の一端(下側)はリフトアーム18の下面に固設した枢支体35に枢支し、該枢支体35を中心にスタンド36を上方に回動して、側面視リフトアーム18に重なるように嵌合して収納し、コンパクトに収納できるようにしている。
【0017】また、図7、図8に示すように、枢支体35をリフトアーム18の前端下面で、回動軸38を中心に回動可能に枢支し、該枢支体35にスタンド39を前記回動軸38と直角方向に枢支軸37を設けて上下方向に回動可能に枢支する構成とすることもできる。このような構成とすることによって、前記スタンド39を上方に回動して折り畳み、更に、図7から図8に示すように、回動軸38を中心にして、右方向に回動して、連結フレーム26の下方に収納するようにしている。よって、側面視コンパクトな構成とすることができるのである。
【0018】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。請求項1に記載するように、本機の機体フレームよりメインフレームを両側に立設し、該メインフレームにフロントローダ後部のサブフレームを係合固定するフロントローダの装着部において、前記サブフレームの下部に係止ピンを設けてメインフレームに形成した係合凹部に嵌合するとともに、メインフレーム上部にボスを固設し、サブフレームに前記ボスの位置に合わせてボスを軸芯を合わせて設け、該一方のボスに他方のボス外周の一部を嵌合する係合部を形成したことによって、サブフレームに固設したボスと、メインフレームに固設されたボスの軸芯の位置をズレることなく一致させることができ、締結ピンを挿入することが容易にできるようになり、フロントローダを装着する時に位置決めが容易に行え、作業時間を減少できたのである。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【出願日】 平成10年(1998)2月27日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
【公開番号】 特開平11−243713
【公開日】 平成11年(1999)9月14日
【出願番号】 特願平10−47647