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【発明の名称】 耕耘機
【発明者】 【氏名】野 知 晋

【要約】 【課題】機体構造の簡略化及び小型化などを図ると共に、耕耘機能の向上などを図る。

【解決手段】バッテリ(14)を電源とする電動ロータリモータ(17)を設けて耕耘爪(5)を駆動する耕耘機において、前記耕耘爪(5)を設ける爪軸(4)内部に前記ロータリモータ(17)を取付けたことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バッテリを電源とする電動ロータリモータを設けて耕耘爪を駆動する耕耘機において、前記耕耘爪を設ける爪軸内部に前記ロータリモータを取付けたことを特徴とする耕耘機。
【請求項2】 爪軸にロータリモータを固定させると共に、前記ロータリモータの出力軸を機体フレームに固定させたことを特徴とする請求項1に記載の耕耘機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えばロータリ耕耘爪を装備させて耕耘作業など各種管理作業を行う耕耘機に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、バッテリを電源とする電動ロータリモータを設けて耕耘爪を駆動する技術があるが、耕耘爪上側を覆うフェンダ上面側に前記ロータリモータを取付けることにより、バッテリ及びモータなどの重量物が高位置に配置され、機体重心を容易に低下し得ないと共に、バッテリ及びモータの取付け位置が互に制限され、バッテリまたはモータの取付スペースを容易に確保し得ず、しかも前記モータの駆動力を耕耘爪に伝える伝動ケースを設ける必要があるから、伝動ケースの取付けによって耕耘爪の残耕を容易に低減し得ず、機体構造の小型化及び簡略化並びに耕耘機能の向上などを容易に図り得ない等の問題がある。
【0003】
【課題を解決するための手段】然るに、本発明は、バッテリを電源とする電動ロータリモータを設けて耕耘爪を駆動する耕耘機において、前記耕耘爪を設ける爪軸内部に前記ロータリモータを取付けたもので、前記ロータリモータを低い位置に配置させて機体重心の低下を容易に行い得、また前記ロータリモータによって制限されることなく機体上部にバッテリ取付スペースを容易に確保し得、機体構造の簡略化及び小型化などを容易に図り得ると共に、前記爪軸を軸支させる機体フレームに機械的伝動部材を組込む必要がないから、爪軸を取付ける機体フレームの左右幅を縮少して耕耘爪の残耕を容易に低減し得、耕耘機能の向上などを容易に図り得るものである。
【0004】また、爪軸にロータリモータを固定させると共に、前記ロータリモータの出力軸を機体フレームに固定させたもので、前記爪軸にロータリモータを組込んでユニット構成し得、ロータリモータの着脱など取扱い作業性の向上などを容易に図り得るものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は全体の側面図、図2は背面拡大説明図を示し、立設させる中空の機体フレーム(1)上端にフェンダフレーム(2)を一体連設させ、該フェンダフレーム(2)の下面にフェンダ(3)を固定させ、ドラム型の爪軸(4)外周に複数の耕耘爪(5)…を植設させた一対の左右耕耘ロータリ(6)(6)を前記フェンダ(3)下側に配設させる。また、前記フェンダフレーム(2)の後部にハンドルホルダ(7)を介して操向ハンドル(8)を取付けると共に、耕深を調節する抵抗棒(9)をフェンダフレーム(2)後端のヒッチ(10)に取付ける。
【0006】また、前記フェンダフレーム(2)上面に架台(11)を固定させ、バッテリケース(12)を前記架台(11)上面に前後方向取付け位置変更自在にネジ(13)止め固定させると共に、前記バッテリケース(12)にバッテリ(14)を内設させている。
【0007】さらに、前記機体フレーム(1)下端に中空の芯軸(15)を固定させ、芯軸(15)に前記爪軸(4)を回転自在に片持ち支持させると共に、前記爪軸(4)の内部にステー(16)を介して電動ロータリモータ(17)を取外し自在に固定させ、前記モータ(17)の出力軸(18)を芯軸(15)に係脱自在に係止させ、機体フレーム(1)の中空部に内挿させる電気配線と導電スリップリングなどを用いて前記モータ(17)をバッテリ(14)に電気接続させ、バッテリ(14)を電源として前記モータ(17)を正逆転させて前後進移動させ、前記モータ(17)の正転によって前進させ乍ら、耕耘爪(5)の回転によって土を耕起させるように構成している。
【0008】上記から明らかなように、バッテリ(14)を電源とする電動ロータリモータ(17)を設けて耕耘爪(5)を駆動する耕耘機において、前記耕耘爪(5)を設ける爪軸(4)内部に前記ロータリモータ(17)を取付け、前記ロータリモータ(17)を低い位置に配置させて機体重心を低下させ、また前記ロータリモータ(17)によって制限されることなく機体上部にバッテリ(14)取付スペースを確保し、機体構造の簡略化及び小型化などを図ると共に、前記爪軸(4)を軸支させる機体フレーム(1)に機械的伝動部材を組込む必要がなく、爪軸(4)を取付ける機体フレーム(1)の左右幅を縮少して耕耘爪(5)の残耕を低減させ、耕耘機能の向上などを図れる。また、爪軸(4)にロータリモータ(17)を固定させると共に、前記ロータリモータ(17)の出力軸(18)を機体フレーム(1)に固定させ、前記爪軸(4)にロータリモータ(17)を組込んでユニット構成し、ロータリモータ(17)の着脱など取扱い作業性の向上などを図れるように構成している。
【0009】さらに、図1,図3に示す如く、マイクロコンピュータで形成する走行コントローラ(19)を操向ハンドル(8)の握部に取付けると共に、前記の左右ロータリモータ(17)(17)を駆動するドライバ(20)を電気接続させ、かつ前記コントローラ(19)及びドライバ(20)にキースイッチ(21)を介してバッテリ(14)を電気接続させている。また、前記の左右モータ(17)(17)を略同時にオンまたはオフにする走行スイッチ(22)と、左右モータ(17)(17)の両方を正転させる前進スイッチ(23)と、左右モータ(17)(17)の両方を逆転させる後進スイッチ(24)と、左右モータ(17)(17)の一方を正転させ乍らもう一方を停止させる左右旋回スイッチ(25)(26)と、バッテリ(14)の適正出力を表示するバッテリ表示ランプ(27)と、左右モータ(17)(17)の適正負荷での駆動を表示する左右負荷表示ランプ(28)(28)と、バッテリ(14)の電力不足並びに左右モータ(17)(17)の過負荷運転を警報するブザー(29)を、前記コントローラ(19)に電気接続させる。
【0010】そして、操向ハンドル(8)の握部に設ける切換レバー(30)によって前記各スイッチ(23)〜(26)を択一的に操作し、前後進及び左右旋回移動し乍ら耕耘作業を行わせるもので、図4のフローチャートに示す如く、走行スイッチ(22)のオン操作によってバッテリ(14)の電力量及び左右モータ(17)(17)の負荷を確認し、バッテリ(14)の電力不足によってブザー(29)による充電警報を行い、また左右モータ(17)(17)の過負荷によってブザー(29)による左右過負荷警報を行うと共に、前記切換レバー(30)操作によって前進スイッチ(23)をオンにしたとき、左右モータ(17)(17)を正転させて前進移動して耕耘作業を行い、また切換レバー(30)操作によって後進スイッチ(24)をオンにしたとき、左右モータ(17)(17)を逆転させて後進移動させ、また切換レバー(30)操作によって左旋回スイッチ(25)をオンにしたとき、左モータ(17)を停止させて右モータ(17)の正転によって左旋回移動させ、また切換レバー(30)操作によって右旋回スイッチ(26)をオンにしたとき、右モータ(17)を停止させて左モータ(17)の正転によって右旋回移動させるものである。
【0011】さらに、図5に示す如く、軸受(30)を有するサイドフレーム(31)を設け、芯軸(15)と反対側の爪軸(4)端部をサイドフレーム(31)に軸受(30)を介して回転自在に軸支させ、機体フレーム(1)とサイドフレーム(31)によって爪軸(4)を両持ち支持し、図2のように左右爪軸(4)(4)間に残耕が形成される不具合をなくすことも行える。
【0012】さらに、図6,図7に示す如く、爪軸(4)を遊転軸支させるサイドフレーム(31)に換気筒(32)を設け、爪軸(4)内部のロータリモータ(17)に換気筒(32)を介して外気を取入れ、モータ(17)の暖気を機体フレーム(1)中空部から排出させ、空冷によってモータ(17)の温度上昇を防ぎ、長時間に渡って連続して耕耘作業を行える。なお、機体フレーム(1)を介してモータ(17)に外気を取入れ、換気筒(32)からモータ(17)の暖気を排出してもよく、サイドフレーム(31)を中空に形成して換気筒(32)をサイドフレーム(31)によって兼用することも行える。
【0013】さらに、図8に示す如く、一対の左右耕耘ロータリ(6)(6)の左右幅略中央後側に耕耘ロータリ(6)を配設させ、3基の耕耘ロータリ(6)(6)(6)を同一平面上に取付け、各ロータリ(6)の耕耘爪(5)を各爪軸(4)内部のロータリモータ(17)によって各別に夫々駆動するもので、前側の一対のロータリ(6)(6)の正転駆動によって耕耘し乍ら、後側のロータリ(6)の逆転駆動によって走行抵抗を発生させて耕耘させる作業を行える一方、前側の各ロータリ(6)(6)の間に形成される残耕を後側のロータリ(6)の正転または逆転によって耕耘させることにより、前側の各ロータリ(6)(6)の取付け間隔を大きくして全体の耕耘幅を大きく形成することも行える。
【0014】さらに、図9に示す如く、機体フレーム(1)とサイドフレーム(31)の間に爪軸(4)を回転自在に取付け、換気筒(32)を形成する筒軸体(33)にロータリモータ(17)を固定させ、ロータリモータ(17)の出力軸(18)を爪軸(4)にリブ(34)を介して固定させるもので、前記フレーム(1)(31)で形成する機体側にロータリモータ(17)を固定させ、略一定姿勢にロータリモータ(17)を固定させて爪軸(4)だけを回転させ、バッテリ(14)とロータリモータ(17)の電気接続を簡単に行えるように構成してもよい。
【0015】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、バッテリ(14)を電源とする電動ロータリモータ(17)を設けて耕耘爪(5)を駆動する耕耘機において、前記耕耘爪(5)を設ける爪軸(4)内部に前記ロータリモータ(17)を取付けたもので、前記ロータリモータ(17)を低い位置に配置させて機体重心の低下を容易に行うことができ、また前記ロータリモータ(17)によって制限されることなく機体上部にバッテリ(14)取付スペースを容易に確保でき、機体構造の簡略化及び小型化などを容易に図ることができると共に、前記爪軸(4)を軸支させる機体フレーム(1)に機械的伝動部材を組込む必要がないから、爪軸(4)を取付ける機体フレーム(1)の左右幅を縮少して耕耘爪(5)の残耕を容易に低減でき、耕耘機能の向上などを容易に図ることができるものである。
【0016】また、爪軸(4)にロータリモータ(17)を固定させると共に、前記ロータリモータ(17)の出力軸(18)を機体フレーム(1)に固定させたもので、前記爪軸(4)にロータリモータ(17)を組込んでユニット構成でき、ロータリモータ(17)の着脱など取扱い作業性の向上などを容易に図ることができるものである。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【出願日】 平成9年(1997)12月12日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 忠治
【公開番号】 特開平11−168901
【公開日】 平成11年(1999)6月29日
【出願番号】 特願平9−362924