| 【発明の名称】 |
走行装置における操舵制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】松村 鋼司
【氏名】山田 幸男
【氏名】湯澤 栄晃
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| 【要約】 |
【課題】茶畝等に平行して走行する際に、走行装置自体で自動的に茶畝と平行する走行方向を設定できるようにして経験に関係なく茶畝への損傷を与えることがない走行状態が得られる走行装置の操舵装置を得る。
【解決手段】茶樹畝を跨ぐ構成とされた車体本体の下部に配置されているクローラを正逆回転可能な油圧モータ34,34’により走行駆動および操舵する走行装置3を備えた自走型走行装置1において、上記茶畝の少なくとも幅方向一方で車体本体の走行方向前後に配置されて茶樹裾部との接触状態が変化可能な茶樹検知手段71,72と、上記クローラを駆動する油圧モータ34,34’に対する操舵制御部70とを備え、上記操舵制御部70は入力側に上記茶樹検知手段71,72が接続され、出力側には上記油圧モータ34,34’へのオイルの給排制御を行う切り換え弁64,64’が接続され、上記茶樹検知手段71,72に対する茶樹裾部との接触状態に応じて上記切り換え弁64,64’へのオイルの供給状態を変更する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 茶樹畝を跨ぐ構成とされた車体本体の下部に配置されているクローラを正逆回転可能な油圧モータにより走行駆動および操舵する走行装置を備えた自走型走行装置において、上記茶畝の少なくとも幅方向一方で車体本体の走行方向前後に配置されて茶樹裾部との接触状態が変化可能な茶樹検知手段と、上記クローラを駆動する油圧モータに対する操舵制御部とを備え、上記操舵制御部は入力側に上記茶樹検知手段が接続され、出力側には上記油圧モータへのオイルの給排制御を行う切り換え弁が接続され、上記茶樹検知手段に対する茶樹裾部との接触状態に応じて上記切り換え弁へのオイルの供給状態を変更することを特徴とする走行装置における操舵制御装置。 【請求項2】 請求項1記載の走行装置における操舵制御装置において、上記茶樹検知手段は、上記茶樹裾部との接触状態に応じて揺動する検知板を備え、その検知板が基準位置に対して上記茶樹裾部から離れる方向に揺動する場合と上記茶樹裾部内に入り込む方向に揺動する場合とを検知して上記操舵制御部に信号を出力することを特徴とする走行装置における操舵制御装置。 【請求項3】 請求項1記載の走行装置における操舵制御装置において、上記茶樹検知手段は、上記車体本体の走行方向前後に位置して前進用および後進用として構成されていることを特徴とする走行装置における操舵制御装置。 【請求項4】 請求項1記載の走行装置における操舵制御装置において、上記操舵制御部は、上記茶樹検知手段と上記茶樹裾部との接触状態により、上記茶樹検知手段が上記茶樹裾部から離れる場合には、該茶樹検知手段が設けられている側と反対側に位置する油圧モータへのオイルの供給量を減少させ、上記茶樹検知手段が上記茶樹裾部内に入り込む場合には、該茶樹検知手段が設けられている側に位置する油圧モータへのオイルの供給量を減少させることを特徴とする走行装置における操舵制御装置。 【請求項5】 請求項2または3記載の走行装置における操舵制御装置において、上記茶樹検知手段には、上記茶樹裾部から離れる方向に傾斜面が進行方向前後に形成された検知板が備えられていることを特徴とする走行装置における操舵制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、走行装置における操舵制御装置に関し、さらに詳しくは、クロ−ラを走行装置として備えた乗用型走行装置における操舵制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、作業者の高齢化に伴い、茶園を管理する様々な機械の自動化及び作業負担の軽減が急務とされてきている。これらの、要望に答えるべく、例えば、クローラを用いた走行装置の上に運転席を設けると共に、茶葉摘採装置あるいは茶園管理用の防除装置などを搭載し、クローラを畝間に位置させて自走させながら必要な作業を行えるようにした装置が提案されている。 【0003】このような自走式乗用型の走行装置では、極端な傾斜地でない限り、茶畝に乗り入れて摘採作業をはじめとする茶園管理作業を行うことができる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した自走式乗用型の走行装置を用いた場合には、茶畝の方向に平行するように走行する場合、ハンドルを用いて操舵を行うが初心者では茶畝に平行させて走行させることが比較的難しい。つまり、茶畝に平行するようにハンドルを操舵する場合、走行速度にあわせて茶畝と平行するようにハンドルを微調整するような場合には、操舵具合に慣れが必要であることから簡単に操舵するということが難しい。一方、前進時には、茶畝の状態を視認できるのでさほどではないが、後進時には走行装置に搭載されている装置によって後方確認が行いにくいことから初心者ならずとも茶畝と平行させて後進させることがきわめて困難となる。このため、茶畝と平行した走行ができないと、クローラが茶樹側に突っ込んでしまうことがあり、この場合には茶樹が損傷を受けることになる。このような後進走行は、1条の茶畝の末端部に旋回代がないような場合に行われる走行であり、1条の茶畝を走行した後にそのまま後進する場合に相当している。このような不具合は、クローラを用いた走行装置だけでなく、ホイールやキャタピラを用いた場合においても同様に生じる。 【0005】本発明の目的は、上記クローラ等を用いた走行装置における問題に鑑み、茶畝等に平行して走行する際に、走行装置自体で自動的に茶畝と平行する走行方向を設定できるようにして経験に関係なく茶畝への損傷を与えることがない走行状態を得ることができる走行装置における操舵制御装置を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、請求項1記載の発明は、茶樹畝を跨ぐ構成とされた車体本体の下部に配置されているクローラを正逆回転可能な油圧モータにより走行駆動および操舵する走行装置を備えた自走型走行装置において、上記茶畝の少なくとも幅方向一方で車体本体の走行方向前後に配置されて茶樹裾部との接触状態が変化可能な茶樹検知手段と、上記クローラを駆動する油圧モータに対する操舵制御部とを備え、上記操舵制御部は入力側に上記茶樹検知手段が接続され、出力側には上記油圧モータへのオイルの給排制御を行う切り換え弁が接続され、上記茶樹検知手段に対する茶樹裾部との接触状態に応じて上記切り換え弁へのオイルの供給状態を変更することを特徴としている。 【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の走行装置における操舵制御装置において、上記茶樹検知手段は、上記茶樹裾部との接触状態に応じて揺動する検知板を備え、その検知板が基準位置に対して上記茶樹裾部から離れる方向に揺動する場合と上記茶樹裾部内に入り込む方向に揺動する場合とを検知して上記操舵制御部に信号を出力することを特徴としている。 【0008】請求項3記載の発明は、請求項1記載の走行装置における操舵制御装置において、上記茶樹検知手段は、上記車体本体の走行方向前後に位置して前進用および後進用として構成されていることを特徴としている。 【0009】請求項4記載の発明は、請求項1記載の走行装置における操舵制御装置において、上記操舵制御部は、上記茶樹検知手段と上記茶樹裾部との接触状態により、上記茶樹検知手段が上記茶樹裾部から離れる場合には、該茶樹検知手段が設けられている側と反対側に位置する油圧モータへのオイルの供給量を減少させ、上記茶樹検知手段が上記茶樹裾部内に入り込む場合には、該茶樹検知手段が設けられている側に位置する油圧モータへのオイルの供給量を減少させることを特徴としている。 【0010】請求項5記載の発明は、請求項2または3記載の走行装置における操舵制御装置において、上記茶樹検知手段には、上記茶樹裾部から離れる方向に傾斜面が進行方向前後に形成された検知板が備えられていることを特徴としている。 【0011】 【作用】請求項1、2および4記載の発明では、茶樹検知手段と茶樹裾部との接触状態に応じて、油圧モータへのオイルの供給状態が変更されることで自動的に操舵制御が行われる。特に、請求項2および4記載の発明では、茶樹検知手段に対する茶樹裾部の接触状態として茶樹検知手段が茶樹裾部から離れる状態では茶樹検知手段が設けられている側と反対側に位置する油圧モータへのオイルの供給量が減少されることで茶樹検知手段が設けられている側のクローラが反対側のクローラよりも進行量を多くされることにより走行装置の進行方向が矯正され、また茶樹検知手段が茶樹裾部内に入り込む状態では茶樹検知手段が設けられている側の油圧モータへのオイルの供給量が減少されることで茶樹検知手段が設けられている側と反対側のクローラが茶樹検知手段が設けられている側のクローラよりも進行量を多くされることにより走行装置の進行方向が矯正され、これによって、自動的に茶畝と平行した状態で走行させることができる。 【0012】請求項3および5記載の発明では、走行装置の前進および後進に拘わらず、茶樹検知手段と茶畝裾部との接触状態を検知することができるので、前進時および後進時において自動的に茶畝と平行させた走行装置の走行が行える。しかも、前進および後進の際に茶樹と接触する可能性のある茶樹検知手段は、走行方向前後に傾斜面が設けられているので、茶樹を折損することがなく、茶畝裾部との接触状態を検知する際の茶樹の損傷を低減することができる。 【0013】 【実施例】以下、図示実施例により本発明の詳細を説明する。図1は、本発明実施例による操舵制御装置が適用される走行装置を備えた簡易式乗用型摘採機を示す斜視図であり、同図において簡易式乗用型摘採機(便宜上、摘採機という)1は、車体本体2と、走行装置3と、摘採装置4と、荷台5と、荷受部材6とを備えて構成されている。なお、走行装置には、上記茶葉の摘採を対象とする機器を搭載するだけでなく、茶葉の防除などを対象とする機器を搭載することも可能である。 【0014】図1において車体本体2は、車体の前後に配設される門型フレーム21,22と、該門型フレーム21,22の間において車体の幅方向両端にそれぞれ配設される昇降フレーム23と、門型フレームのうちで車体前側に位置する門型フレーム21の一部をなす乗車板24とで構成されている。車体前側に位置する門型フレーム21は、車体後側に位置する門型フレーム22よりも高さが低くされ、乗車板24に対する作業者の乗降労力を軽減するようになっている。門型フレーム21、22間には車体本体2の走行方向に沿って連結フレーム25が設けられている。連結フレーム25は、図2に示すように、車体前側に位置する門型フレーム21から後方に向け延長される途中が段差部とされて車体後側の門型フレーム22との高さが整合されており、その途中には、摘採装置4を昇降ガイドするための縦フレームからなる昇降フレーム23の一部が固定されている。門型フレーム21、22は、茶樹畝を跨いだ状態での剛性を確保できる材質おおよび形状に設定されている。乗車板24は、作業者が乗車した際の曲げ剛性を確保できる板材で構成されており、上面には作業者が座る操縦席26と操縦席26の前方に位置する操縦部27と手すり用フレーム28とが設けられている。乗車板24の近傍には、連結フレーム25の前側上面に取り付けられているエンジン60と、車体前側の門型フレーム21に取り付けられているオイルタンク61とが配置されている。オイルタンク61は、オイルポンプ60の燃料供給部材として用いられる。連結フレーム25には、昇降フレーム23の頂部に対応する位置に後述する摘採装置4の昇降体を駆動するための昇降モータ(便宜上、符号48を用いる)が配置され、さらにその昇降モータ48の後方には、支柱部材25Aおよびエンジン用のバッテリー29がそれぞれ固定されている。昇降モータ48は、上記した昇降フレーム23の頂部に限るものではなく昇降フレーム23の適宜な位置に配置すること勿論可能であり、さらに、昇降フレーム23の両方あるいは一方にのみ設けることも可能である。 【0015】昇降フレーム23の内部にはネジ棒(図示されず)が設けられており、ネジ棒は、図1に示すように、昇降モータ48の回転力が減速機構(便宜上、符号48Aを用いる)を介して伝達されるようになってる。支柱部材25Aは、車体後側の門型フレーム22の頂部と同じ高さとなるように上端位置が位置決めされて設けられている。この支柱部材25Aには、後述するが、荷受部材6が配置されるようになっている。 【0016】走行装置3は、駆動輪31および従動輪32との間に捲装されたゴムクローラ33を備えており、駆動輪31には、各クローラに対応させて油圧モータ34、34’が連結されている。駆動輪31と従動輪32とには、補強フレーム35がその延長方向両端を連結されており、その補強フレーム35の延長方向に沿って複数の転輪36が回転自在に支持されている。補強フレーム35には、その上面に門型フレーム21、22および昇降フレーム23の下端が固定されており、ここに車体本体としての骨格を構成するようになっている。 【0017】油圧モータ34、34’は、図3に示す油圧制御回路によって回転制御されるようになっている。つまり、図3において油圧制御回路は、エンジン60によって駆動されるオイルポンプ62(図1参照)からのオイルを各油圧モータ34、34’に対して供給制御する方向切り換え弁63と、油圧モータ34、34’の油量制御のための電磁駆動式の回転用方向切り換え弁64、64’とを主要部として備えている。方向切り換え弁63および回転用方向切り換え弁64,64’は、いずれも4ポート2位置制御弁で構成されており、それらのうち、方向切り換え弁63はオイルの供給および停止を行うことで走行装置の駐車あるいは緊急停止を司る弁として用いられている。回転用方向切り換え弁64,64’に連通する油路中には、可変絞り弁が設けられており、後述する操舵制御部70からの信号によりポートの連通状態が切り換えられてこの油路が連通した際には、油圧モータ34、34’へのオイルの供給量が減少するようになっている。回転用方向切り換え弁64、64’は、通常、可変絞り弁を有する油路を連通させない状態を維持されており、この場合には、油圧モータ34、34’が所定の回転速度により回転するようになっている。 【0018】上記摘採装置4は、支持フレーム41,41の両側端部に対をなす側板42,42を備えており、この側板42,42間の下部前側に、茶樹畝の頂面の幅全域を覆うことが可能な円孤状のバリカン刃からなる刈刃43が往復動自在に支持されている。また該摘採装置4の左右両端には、エンジン44,45が配設されており、該エンジン44,45には送風管46が連通されている。そしてエンジン44は前記刈刃43を往復動させると同時に送風管に空気を送り込み、エンジン45は送風管に空気を送込む専用のものである。支持フレーム41は、後述する茶袋等の収容体の開口端部を取り付けるための箇所として用いられる。なお、送風管46への送風源および刈刃43を往復動駆動源は、上記したエンジン44、45が用いられるのに限らず、単一エンジンを用い、そのエンジンからの駆動力を各駆動源として用いるように構成することも可能である。上記送風管46には、複数のノズル46aが設けられており、刈刃43の上方から、刈刃43の後方に向け圧力風を吹き付け、刈刃43により摘採された茶葉を後方に吹き飛ばすように,所定間隔に配設されている。また摘採装置4の後部開口部の底面として案内板49が着脱自在に連結されている。 【0019】また上記摘採装置4には昇降体47が設けられており、該昇降体47は、図示しないが、昇降フレーム23内に位置するネジ棒に噛み合うボールネジを備えることにより、ネジ棒の回転方向に応じて昇降動作することができる。また、昇降体47には、昇降フレーム23と平行して配置されているガイドロッド23aに嵌合するローラ47aが設けられており、昇降時でのガイドが行われるようになっている。 【0020】上記荷台5は、摘採装置4の後方に位置する案内板49とその案内板49の後方に連結された副荷台5Aとを備えており、案内板49は、昇降体47に一体的に取り付けられて昇降体47を有する摘採装置4とともに昇降動作することができるようになっている。さらに、荷台5は、昇降体47とは別に、車体後側の門型フレーム22の設置位置に対応してガイド体51が一体化されており、そのガイド体51に有するローラを門型フレーム22に嵌合させることにより、昇降時でのガイドが行われるようになっている。副荷台5Aは、案内板49に対してヒンジ部5A1を介して揺動可能に支持されており、その揺動端部側の側面には、ガイド体51に基部を支持されているシリンダ52のプランジャ52Aが連結されている。シリンダ52は、プランジャ52Aが伸張した際には副荷台5Aを略水平状態に展開し、プランジャ52Aが収縮した際には、ヒンジ部5A1を支点として副荷台5Aを略垂直状態に折り畳むようになっている。 【0021】一方、荷受部材6は、連結フレーム25の上面に位置する支柱部材25Aおよび車体後側の門型フレーム22によって長手方向一端および中央部をそれぞれ支持されている上部および車体前後端部を除く底枠6A、固定側枠6B、可動側枠6Cを備え、茶袋等の収容体を搭載できる大きさとされている。図4に示すように、底枠6Aには、門型フレーム22および支柱部材25Aと対応する位置に垂直方向に垂下するブラケット6A1が設けられており、このブラケット6A1は、門型フレーム22の近傍に設けられている係止部22bおよび支柱部材25Aに対して挿脱可能な係止ピン6Dを挿入することにより一体化されている。係止ピン6Dが抜き去られると底枠6Aが門型フレーム22および支柱部材25Aから取り外すことができる。また、支柱部材25A側に位置する係止ピン6Dのみを抜き去ると、門型フレーム22側を支点として、図1において二点鎖線で示すように、副荷台5A側が下になるように傾けることができる。 【0022】枠体のうちで、車体内側に位置する固定側枠6Bは底枠6Aと一体化されて形成されている一方、車体外側に位置する可動側枠6Cは底枠6Aに対し、図1中、符号θで示すように揺動することができるようになっている。図5(A)に示すように、底枠6Aの車幅方向外側に位置する枠部材と可動側枠6Cの最底部の枠部材とは同一位置とされ、同一位置にある枠部材は互いに係脱可能に支持されている。つまり、図5(B)は、係脱機構の構造原理を示すために底枠6Aと可動側枠6Bとを展開して示した模式図であり、同一位置にある枠部材(便宜上、底枠6A側の枠部材を符号6A2で示し、可動側枠6C側の枠部材を符号6C1で示す)は係脱可能なクラウンギヤ7の一方7Aおよび他方7Bにそれぞれ連結されている。クラウンギヤ7の一方7Aおよび他方7Bのうち、一方7Aは底枠6A側の枠部材6A2に、そして他方7Bは可動側枠6Cの枠部材6C1にそれぞれ連結され、可動側枠6Cの枠部材6C1を車体前後方向に動かすことで、図5(B)および図5(C)に示すように、クラウンギヤ7の噛み合いおよび噛み合い解除ができるようになっている。車体本体2に有する支柱部材25A側に位置するクラウンギヤ7の他方7B外表面には、車体本体2の不動部に支持されているL字状レバーからなるトグルレバー8が配置されている。トグルレバー8は、力点を操作ハンドル部8Aとされ、作用点8Bがクラウンギヤ7の他方7Bに対向するように位置決めされており、作用点8Bがクランウンギヤ7の他方7Bに対向当接することでクラウンギヤ7の他方7Bを押圧し、そして、作用点8Bがクラウンギヤ7の他方7Bから離れると、図5(C)に示すように、クラウンギヤ7の他方7Bが内部に挿通されている支軸9に沿って移動することができる。図5(C)に示した状態では、可動側枠6C1を揺動させることができ、所望する角度に可動側枠6Cを揺動させた後、再度トグルレバー8を揺動操作して作用点8Bをクラウンギヤ7の他方7Bに押圧させることで噛み合わせてその態位を保持する。 【0023】一方、走行装置3は、図6に示す操舵制御部によって操舵制御されるようになっている。図6は、操舵制御部の構成を説明するためのブロック図であり、同図において、操舵制御部70は、マイクロコンピュータによって主要部が構成され、図示しないI/Oインターフェースを介して入力側には前進用茶樹検知手段71と後進用茶樹検知手段72が接続され、出力側には油圧モータ34、34’を駆動するための回転用方向切り換え弁64、64’と、図6には示さないが緊急停止を兼ねた駐車および走行のための方向切り換え弁63(図3参照)がそれぞれ接続されている。なお、図示しないが、操舵制御部70の入力側には、始動スイッチや前進・後進切換スイッチが接続されている。 【0024】前進用および後進用茶樹検知手段71、72は、図2に示すように、門型フレーム21、22における下部、つまり、茶樹の高さに対応させてクローラの上部に配置されており、その構造が図7に示されている。図7は、茶樹検知手段の原理構造を説明するための斜視図であり、同図において前進用および後進用茶樹検知手段71、72は、走行装置3における茶畝幅方向一方で門型フレーム21、22に設けられている。前進用および後進用茶樹検知手段71、72は、一部を除いて略同様な構成であるので、図7においては後進用茶樹検知手段72についてその構成を説明する。図7において、後進用茶樹検知手段72は、門型フレーム22に一体化されている上部ブラケット72Aおよび下部ブラケット72Bにより回転可能に支持されている基軸72Cを備えており、この基軸72Cには、茶樹の側面に対向可能な検知板72Dの基端が一体化されている。基軸72Cには、同じ側の周面に引張バネ74およびストッパ75が設けられており、引張バネ74は、検知板72Dを茶樹側面に向けた揺動習性(図中、矢印Sで示す揺動習性)を付与している。この揺動習性による検知板72Dの揺動位置は、不動部(二点鎖線で示す部材)に締結されているボルト76にストッパ75が当接することが規定されるようになっている。ボルト76は、簡易式乗用型茶葉摘採樹1を茶畝に乗り入れた際に茶畝裾部に検知板72Dが引張バネ74の習性によって極端に入り込むことがないようにその揺動を規制するために用いられる。これにより、簡易式乗用型茶葉摘採樹1が茶畝内に乗り入れた際に茶樹が検知板72Dによって折損されたりすることがないようにされる。 【0025】検知板72Dは、前進あるいは後進方向に対応させて走行方向前後が茶樹から離れる向き、換言すれば、平面視形状が茶樹側に向け中央部が凸状となるように傾斜面72D1、72D1’が形成されている。この傾斜面72D1,72D1’は、茶樹に接触した際、検知板72Dの端縁によって茶樹が傷つけられることがないようにするために設けられている。 【0026】基軸72Cの軸方向一端には、茶樹検知手段の要部をなす角度センサ77が配置されている。角度センサ77は、検知板72Dの揺動方向を検知することにより、検知板72Dが茶畝裾部から離れる方向に揺動する場合と茶畝内に入り込む方向に揺動する場合とを検知することができるようになっている。このため、角度センサ77においては、簡易式乗用型茶葉摘採樹1を茶畝に乗り入れた際に、検知板72Dが茶畝裾部に当たるように検知板72Dと茶畝裾部との位置関係が調整され、当たった位置を基準位置、つまり、揺動始点位置とし、引張バネ74の習性により茶畝の内側に入り込む揺動方向あるいは茶畝裾部に押されて引張バネ74の習性に抗して茶畝の外側に向け離れる揺動方向がそれぞれ検知できるようになっており、揺動方向に応じた信号を操舵制御部70に出力するようになっている。なお、角度センサ77での揺動始点位置は、簡易式乗用型茶葉摘採樹1を茶畝に乗り入れさせて検知板72Dを茶畝裾部に当てるように位置調整した位置であり、この位置に対応した角度センサ77の角度読みとり値は更新できるようになっている。 【0027】茶畝に乗り入れた際に検知板72Dが茶畝裾部に当たるように大まかな位置決めを行う必要がある。このため、上部ブラケット72Aおよび下部ブラケット72Bに取り付けられている位置調整部材78,79が用いられるようになっている。つまり、位置調整部材78は、茶畝の幅方向に長手方向を有するガイド孔78Aが形成されたアングル片で構成されており、その一片が上部ブラケット72Aに固定されている。また、位置調整部材79は、基軸72cの軸受け72C1を支持する片部を有したアングル片で構成されており、下部ブラケット72Bに固定されるようになっている。下部ブラケット72Bに固定される片部には茶畝の幅方向を長手方向として有するガイド孔79Aが形成されている。このような構成からなる位置調整部材78、79は、ガイド孔78A、79A内に固定ボルト80.80’を挿通し、位置調整部材78側では角度センサ77が載置固定されている支持板81に形成されているネジとこれに締結されるボルト80との締結位置をガイド孔78A内で変更することにより基軸72Cが支持されている支持板81の位置を、図7において矢印Lで示すように、茶畝の幅方向に変位させて検知板72Dの位置を変更させて茶畝に当てるようにすることができる。また位置調整部材79側では下部ブラケット72Bに形成されているネジとこれに締結されるボルト80’との締結位置をガイド孔79A内で変更することにより上部ブラケット72A側での位置変更に合わせて基軸72Cの下部側を茶畝幅方向で変位させて検知板72Dの位置を変更させて茶畝に当てるようにすることができる。上記した位置調整部材78、79の構成に関しては、下部ブラケット72B側に位置する位置調整部材79がガイド孔79Aに代えて複数のボルト貫通孔とされることもある。 【0028】上記構成を備えた前進および後進用茶樹検知手段71、72からの信号が入力される操舵制御部70では、茶畝裾部に対する検知板72Cの接触状態に応じて揺動する方向を角度センサ77からの信号により判別し、次の制御モードを実行するようになっている。 (1)検知板72Dが茶畝裾部から離れる方向に揺動した場合には、検知板72Dが設けられている側と反対側に位置するクローラを駆動する油圧モータへのオイルの供給量を減少させる。 (2)検知板72Dが茶畝裾部内に入り込む方向に揺動した場合には、検知板72Dが設けられている側に位置するクローラを駆動する油圧モータへのオイルの供給量を減少させる。 このような制御モードは、操舵制御部70から回転用方向切り換え弁64,64’に対して選択的に出力される信号により設定される。つまり、図3において、回転用方向切り換え弁64,64’のいずれかに対して可変絞り弁が配置された油路が連通状態とされると、いま仮に、符号64で示す回転用方向切り換え弁が、検知板72Dが設けられている側のクローラを駆動する油圧モータ34への回転用方向切り換え弁であるとした場合、油圧モータ34に流れるオイルの一部が微少量リークすることになる。これによって、油圧モータ34へのオイルの供給量が減少するので、油圧モータ34での回転速度が低下することになる。この場合、検知板72Dが設けられている側と反対側に位置する油圧モータ34’に対しては回転用方向切り換え弁64’が通常状態に維持されるので、所定量のオイルの供給が維持される。このため、油圧モータ34’側のクローラが検知板72Dが位置する側のクローラよりも進行するので、検知板72Dが位置する側のクローラを支点として走行装置3の走行方向が矯正される。このような油圧モータへのオイルの供給量の減少は、検知板72Dが設けられていない側に位置する油圧モータ34’に対しても検知板72Dの揺動方向によって動作される。 【0029】本実施例は以上のような構成であるから、茶畝間にクローラを位置させて走行装置3を駆動することにより茶葉摘採機1が走行できる。走行時には、茶畝の大きなな曲がりなどの方向の変化あるいは旋回に対しては運転する作業車の目視により操舵することができ、ハンドル角度に応じた油圧モータ34、34’の選択駆動によって車体本体2が転回されるようになる。 【0030】一方、1条の茶畝に平行して走行する場合には、茶畝に乗り入れた後、茶樹検知手段71,72のうち、走行方向前側に位置する茶樹検知手段(例えば、茶樹検知手段72)に有する検知板72Dが茶畝に当たるように位置調整される。このときには、基軸72Cの調整に加えてあるいはこの調整を行わないで検知板72Dの揺動始点位置が調整される。検知板72Dの揺動支点位置が設定されると、角度センサ77での揺動支点位置が更新され、この位置を基準として茶畝との接触状態に応じた揺動方向が検知される。検知板72Dに対する茶畝の接触状態が変化した場合、つまり、検知板72Dが茶畝内に入り込む方向に揺動した場合には上記(1)に挙げた制御モードが実行され、また、検知板72Dが茶畝から離れる方向に揺動した場合には上記(2)に挙げた制御モードが実行される。検知板72Dにおいて揺動支点位置からの揺動が行われない場合、操舵制御部70では各油圧モータ34,34’に対するオイル供給量を所定値に設定維持し、直進走行状態を設定する。 【0031】なお、上記実施例では、操舵制御部70において実行される制御モードでは、検知板72Dの揺動方向に応じてクローラを駆動する油圧モータを即応させて制御するようになっているが、例えば、検知板72Dによって茶畝との接触状態の変化が検知された時点からの時間を計測しておき、所定時間経過した時点で油圧モータを停止させるようにしてもよい。このような制御によれば、油圧モータへの油圧制御による操舵が走行速度との関係で間に合わないような場合にクローラが茶畝に突っ込んでしまうような事態を防止することができる。また、本発明では、乗用型専用機としての防除機あるいは選枝機に対しても適用すること勿論可能である。さらに、走行装置としては、クローラだけでなく、ホイールを用いた構造あるいはキャタピラを用いた構造を対象とすること勿論可能である。しかも、茶葉検知手段は、単に茶畝幅方向一方で走行方向前後に設けることに限らず、例えば、対角線上に配置することも可能である。 【0032】 【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、請求項1、2および4記載の発明によれば、茶樹検知手段と茶樹裾部との接触状態に応じて、油圧モータへのオイルの供給状態が変更されることで自動的に操舵制御が行われるので、運転経験に関係なく茶畝に平行して走行させることが可能になる。特に、請求項2および4記載の発明によれば、茶樹検知手段に対する茶樹裾部の接触状態として茶樹検知手段が茶樹裾部から離れる状態では茶樹検知手段が設けられている側と反対側に位置する油圧モータへのオイルの供給量が減少されることで茶樹検知手段が設けられている側のクローラが反対側のクローラよりも進行量を多くされることにより走行装置の進行方向が矯正され、また茶樹検知手段が茶樹裾部内に入り込む状態では茶樹検知手段が設けられている側の油圧モータへのオイルの供給量が減少されることで茶樹検知手段が設けられている側と反対側のクローラが茶樹検知手段が設けられている側のクローラよりも進行量を多くされることにより走行装置の進行方向が矯正され、これによって、自動的に茶畝と平行した状態で走行させることができる。 【0033】請求項3および5記載の発明によれば、走行装置の前進および後進に拘わらず、茶樹検知手段と茶畝裾部との接触状態を検知することができるので、前進時および後進時において自動的に茶畝と平行させた走行装置の走行が行える。しかも、前進および後進の際に茶樹と接触する可能性のある茶樹検知手段は、走行方向前後に傾斜面が設けられているので、茶樹を折損することがなく、茶畝裾部との接触状態を検知する際の茶器の損傷を低減することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000250270 【氏名又は名称】落合刃物工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月5日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】小橋 信淳
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| 【公開番号】 |
特開平11−164604 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)6月22日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−336049 |
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