| 【発明の名称】 |
トラクタの油圧リフト構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】山崎 康秀
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| 【要約】 |
【課題】トランスミッションケース1上に固定された油圧ケース2に、油圧の制御用バルブ機器5をメンテナンス性よく且つコンパクトに設置することができるトラクタの油圧リフト構造を提供する。
【解決手段】トランスミッションケース1上にリフトアーム3の上下回動用の油圧シリンダSを内装した油圧ケース2を固定したトラクタにおいて、油圧ケース2の前部に油圧シリンダSを内装するシリンダ室20よりも低い位置で、板状に形成した取付カバー部21を延設し、この取付カバー部21上に制御用バルブ機器5を設置したトラクタの油圧リフト構造。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 トランスミッションケース1上にリフトアーム3の上下回動用の油圧シリンダSを内装した油圧ケース2を固定したトラクタにおいて、前記油圧ケース2の前部に油圧シリンダSを内装するシリンダ室20よりも低い位置で板状に形成した取付カバー部21を延設し、該取付カバー部21上にバルブ機器5を設置したことを特徴とするトラクタの油圧リフト構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタの油圧リフト構造におけるバルブ機器5の設置構成に関する。 【0002】 【従来の技術】近年の農用トラクタは、ロータリ耕耘作業の際に耕深を自動的に制御する耕深制御装置や本機の傾きに関係なく作業機の作業姿勢を水平に保持する水平制御装置を備えたものが多くなってきており、このような各種トラクタ制御装置は、一般に作業機の作業高さや作業姿勢等を角度センサやポテンションメータ等の検知手段で検出し、その検出信号をマイクロコンピュータからなる制御部に送信して、各制御用バルブ機器を切換制御して油圧ポンプからの圧油の流路を変え夫々機体各部に設けた油圧シリンダを作動させるようにした構造にしている。 【0003】このようなトラクタにおいて、上記バルブ機器は、トランスミッションケースの上部を蓋するように設置してリフトアーム作動用の油圧シリンダを内装した油圧ケースの側面や、トランスミッションケースの側壁に取付けて、油圧ケース高さを抑えながらこの上部に操縦部のシートを設置するようにしている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の構造の装置のように油圧ケース等の側面に取付けられたバルブ機器に対して、後方に設置された作業機で跳ね飛ばされる飛散土が付着し易く、これの除去作業、また弁やポート部の分解清掃、並びにトラブルによるバルブ交換等のメンテナンス作業を行なう際に、制御用バルブ機器が装着されたままの状態でメンテナンス作業を行なう場合は、フェンダとの間に設置されたコントロールレバー類やハーネス類に邪魔されて作業が困難になる等の問題がある。 【0005】特に制御用バルブ機器は油圧ケースの前方に重合して設けられている場合が多く、従って取付ボルト等を取外す際はフェンダ等が干渉してボルトが外し難いので、このフェンダ等を大幅に取外して作業を行なわねばならず、メンテナンス作業が煩雑となるという問題があった。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記従来の装置の問題を解決するための本発明に係るトラクタの油圧リフト構造は、トランスミッションケース1上にリフトアーム3の上下回動用の油圧シリンダSを内装した油圧ケース2を固定してなるトラクタにおいて、前記油圧ケース2の前部に油圧シリンダSを内装するシリンダ室20よりも低い位置で板状に形成した取付カバー部21を延設し、該取付カバー部21上にバルブ機器5を設置している。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明のトラクタの油圧リフト構造の実施の形態につき説明する。1はトラクタの後部機体フレームを兼ねるように構成されたトランスミッションケース(伝動ケース)であり、この伝動ケース1は車輪を取付ける車軸1aを左右方向に軸支し、内部に変速伝動機構や油圧装置の油タンクを形成しており、両側に離間させて取付けた左右のフェンダ1b(図2)によって車輪の内側及び上方を覆うとともに、方形状に開口した上部面に作業機昇降用の油圧シリンダS(図4)を内蔵した後述する構成の油圧ケース2を取付固定して覆っている。 【0008】この油圧ケース2は、図2、図3に示すように油圧シリンダSを内装させるシリンダ室20を下向きコ字状の中空室となるように中高に形成して、その後部に油圧シリンダSのピストンと連結し、作業機を昇降動作する左右のリフトアーム3の支軸30を回動可能に軸支しているとともに、上記シリンダ室20の前側に、後述する油圧回路Uのバルブ機器5等が、このシリンダ室20の上面より大きく突出しないで取付設置可能な取付空間部Tを形成するように、取付カバー部21を一段と低くした平板状で、図1に示すように前方に向けて伝動ケース1の前面より長くなるように延長形成している。 【0009】また、上記油圧ケース2の前後部には運転席のシート4を設置するための取付部85、85…を形成し、これら前後の取付部85、85にレール枠40を張設し、このレール枠40にシート4を前後方向に位置調節可能に構成している。10は、伝動ケース及び油圧ケース2の前面を覆うように着脱自在に取付けられたケースカバーであり、このケースカバー10の適当な部分から油圧ケース2に形成した油圧シリンダSの下降スピード調節用のバルブを操作する調整ノブ25を突出させている。 【0010】また、シート4の両側には従来のものと同様な配置で構成された図示しない各種の操作レバーを設けて、上記油圧回路Uの制御用バルブ機器5等の操作や変速等各種の操作を行なうことができるように構成している。この油圧回路Uは、図4に示すように、トラクタに搭載されたエンジンEによって駆動される油圧ポンプ6で発生した圧油を、分流弁7及び昇降操作バルブ70を介して前記油圧シリンダSに送ってリフトアーム3で作業機を昇降動作可能にしているとともに、上記分流弁7から分岐させる圧油を傾斜制御バルブ8を介して耕深制御用の傾斜油圧シリンダ80に送ることにより、従来の装置と同様に耕耘ロータリ等の作業機の姿勢を、水平等所望の姿勢に制御することができるように構成している。 【0011】上記制御用バルブ機器5のうち傾斜制御バルブ8は、油圧ケース2のシリンダ室20の右側面に取付ブラケット81(図3)を介して、このシリンダ室20の上面より大きく突出しないように着脱可能に取付けているとともに、分流弁7と昇降操作バルブ70を取付カバー部21の上面に前後方向に配列して着脱可能に取付け、これらの上面の高さが、図1に示すようにシリンダ室20の上面から大きく突出することなく、取付空間部T内にコンパクトに納まるように設置している。 【0012】そしてこれらの制御用バルブ機器5の取付けにあたっては、メンテナンスを要するポート部や電磁コイル部分等が横側方を向くように構成してあるからから、これらを通常のメンテナンス作業時においては取り外すことなく、側方のフェンダ1bとの間に形成される空間部から手を差し伸べて簡単に行なうことができるようにしている。 【0013】以上のようにトラクタの油圧リフト構造を構成したトラクタは、油圧ケース2とシート4との間に主要な制御用バルブ機器5類、即ち分流弁7及び昇降操作バルブ70等を、シート4の高さを高くすることなくコンパクトな状態で設置することができるとともに、各制御用バルブ機器5を近接設置して油路も最短なものに節約することができる等の特徴がある。 【0014】また油圧ケース2の前方において取付カバー部21上に横向きに取付けられた制御用バルブ機器5は、後方の作業機による飛散土の付着を防止することができる利点があるとともに、フェンダ1bを取外すことなく、その空間部から手を容易に差し伸べればバルブ機器5のメンテナンス作業を簡単且つ能率よく行なうことができるものである。 【0015】なお、上記のような構成において、図5、図6に示すように油圧ケース2に延設した取付カバー部21は伝動ケースの前部における裏側面にも制御用バルブ機器5を取付けるようにすると、さらにメンテナンス性の向上と取付構造の簡潔化と、更に低コスト化を図ることができるものである。即ち、図示例では取付カバー部21の裏側には傾斜制御バルブ8の一部の要メンテナンス部品8aを分離した状態で取付けることにより、メンテナンス性の向上を図るようにしている。 【0016】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明によるトラクタの油圧リフト構造は、トランスミッションケース1の上部を蓋をするように設けた油圧ケース2を、シリンダ室20の前部に取付カバー部21を延設して取付空間部Tを形成したので、該取付空間部T内でバルブ機器5がシリンダ室20上面より大きく突出しないように納まるように取付けることができる。 【0017】従って、シート4の高さを高くすることなくトランスミッションケース1上においてシート4を良好に設置して支持することができるとともに、横向きに設置されたバルブ機器5は、これを取外すことなく側方からメンテナンス作業等を容易に行なうことができる。なお、油圧ケース2の前方に制御用バルブ機器5が重なって設けられることが多いが、このような場合に取付ボルトを外す際には、フェンダに工具等が干渉してボルトの取外しが困難となるため、フェンダ等を大幅に取外して行う必要があったが、本発明によるとこのような操作は不要となり、メンテナンス作業が容易になるという利点がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月4日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】小川 信一 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−164603 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)6月22日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−334059 |
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