| 【発明の名称】 |
負荷変動吸収装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】後藤 隆志
【氏名】堀尾 光広
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| 【要約】 |
【課題】農用トラクタから作業機に動力伝達軸を介して動力を伝達するようにし、伝導系に過負荷が掛かったときに動力伝達軸において吸収する。
【解決手段】■.動力伝達軸を軸心と直交する方向に分割し、この分割された軸の一方を他方に対して所定範囲で遊転可能に支持し、負荷変動により一方の軸に対して他方の軸が遊転するときに圧縮され負荷の変動を吸収するコイルバネまたは板バネを、軸分割位置の外周部にバネ定数の異なるものを複数個組み合わせるか、他方の軸が遊転直後から圧縮が開始されるものと、他方の軸が一定角度だけ遊転してから圧縮が開始されるものとを組み合わせる。■.動力伝達軸を軸心と直交する方向に3分割し、その2つの軸分割位置の外周部にバネを設けると共に、2つの軸分割位置間に設けたバネのバネ定数を異なるものとする。■.負荷変動吸収装置を農用トラクタのPTO軸に取付ける。■.負荷変動吸収装置を農用トラクタのPTO軸とトラクタに連結する作業機の入力軸を伝導連結するドライブシャフトに取付けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 動力伝達軸を軸心と直交する方向に分割し、この分割された軸の一方を他方に対して所定範囲で遊転可能に支持し、負荷変動により上記一方の軸に対して他方の軸が遊転するときに圧縮され負荷の変動を吸収するコイルバネまたは板バネを、軸分割位置の外周部に設けた負荷変動吸収装置において、上記バネについて、バネ定数の異なるものを複数個組み合わせるか、または、上記他方の軸が遊転直後から圧縮が開始されるものと、他方の軸が一定角度だけ遊転してから圧縮が開始されるものとを組み合わせる構成としたことを特徴とする負荷変動吸収装置。 【請求項2】 上記動力伝達軸を、軸心と直交する方向に3分割し、その2つの軸分割位置の外周部にバネを設けると共に、該2つの軸分割位置間に設けたバネのバネ定数を異なるものとしたことを特徴とする請求項1記載の負荷変動吸収装置。 【請求項3】 上記負荷変動吸収装置を、農用トラクタのPTO軸に取付けたことを特徴とする請求項1又は2記載の負荷変動吸収装置。 【請求項4】 上記負荷変動吸収装置を、農用トラクタのPTO軸と該トラクタに連結する作業機の入力軸を伝導連結するドライブシャフトに取付けたことを特徴とする請求項1又は2記載の負荷変動吸収装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば農用トラクタから作業機に動力伝達軸(ドライブシャフト)を介して動力を伝達するようにし、伝導系に過負荷が掛かったときに動力伝達軸において吸収し、農用トラクタや作業機の耐久性を向上させるようにした負荷変動吸収装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来周知の農用トラクタから作業機に動力伝達する動力伝達軸(ドライブシャフト)Aは、図9に示すように、伝導シャフトBの両端にユニバーサルジョイントC,Cの両一端側を接続し、ユニバーサルジョイントC,Cの両他端側にスプラインDを形成してトラクタのPTO軸及び作業機の入力軸に接続するようにしている。伝導シャフトB及びユニバーサルジョイントC,Cの外周はカバーE,Fにより覆われている。そしてトラクタ側には、図示しないが、主クラッチに緩衝機構が取付けられていて、クラッチの急激な接続時などに発生する突出した負荷のピークを吸収するようにしている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術では、緩衝機構のみで負荷のピークを吸収するので、クラッチ接続時に比べ変動の幅が小さく、周波数も様々な作業時の負荷変動に対しては、効果的に吸収することができなかった。そのため、変動する負荷により、■PTO軸動力伝達系の耐久性確保が必要なこと、即ち、高安全率な設計が必要であること、■エンジン回転ダウンによる作業能率や作業精度の低下、などの問題点があった。 【0004】本発明は、主クラッチが取付けられているエンジン出力軸よりも負荷トルクが3〜5倍程度大きいトラクタPTO軸の基部やドライブシャフトにおいても負荷変動を吸収するようにして、様々な振幅や周波数の負荷変動のピークを低減するようにして、上記の問題点を解決することを目的になされたものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために本発明は、A.動力伝達軸を軸心と直交する方向に分割し、この分割された軸の一方を他方に対して所定範囲で遊転可能に支持し、負荷変動により上記一方の軸に対して他方の軸が遊転するときに圧縮され負荷の変動を吸収するコイルバネまたは板バネを、軸分割位置の外周部に設けた負荷変動吸収装置において、上記バネについて、バネ定数の異なるものを複数個組み合わせるか、または、上記他方の軸が遊転直後から圧縮が開始されるものと、他方の軸が一定角度だけ遊転してから圧縮が開始されるものとを組み合わせる構成としたことを特徴としている。 【0006】B.上記動力伝達軸を、軸心と直交する方向に3分割し、その2つの軸分割位置の外周部にバネを設けると共に、該2つの軸分割位置間に設けたバネのバネ定数を異なるものとしたことを特徴としている。 【0007】C.上記負荷変動吸収装置を、農用トラクタのPTO軸に取付けたことを特徴としている。 【0008】D.上記負荷変動吸収装置を、農用トラクタのPTO軸と該トラクタに連結する作業機の入力軸を伝導連結するドライブシャフトに取付けたことを特徴としている。 【0009】 【作用】上記の構成によって本発明の負荷変動吸収装置は、次のような作用をする。 【0010】■.上記A.の構成により、負荷の変動を吸収するコイルバネまたは板バネを、バネ定数の異なるものを複数個組み合わせるか、または他方の軸が遊転直後から圧縮が開始されるものと、他方の軸が一定角度だけ遊転してから圧縮が開始されるものとを組み合わせることで、主クラッチが取付けられているエンジン出力軸よりも負荷トルクが3〜5倍程度大きい、トラクタPTO軸の基部やドライブシャフトにおいても負荷変動を吸収し、様々な振幅や周波数の負荷変動のピークを低減する。そして、負荷変動の低減によりトラクタPTO動力伝達部の耐久性を向上させ、また、負荷の均一化による作業速度の向上により作業能率を向上させ、さらに、PTO軸回転数の低下防止により作業精度を向上させる。 【0011】■.上記B.の構成により、動力伝達軸が軸心と直交する方向に3分割され、その2つの軸分割位置の外周部にバネを設け、該2つの軸分割位置間に設けたバネのバネ定数を異なるものとすることで、トラクタPTO軸の基部やドライブシャフトにおいて負荷変動を吸収すると共に、様々な振幅や周波数の負荷変動のピークを低減させる。 【0012】■.上記C.の構成により、負荷変動吸収装置を農用トラクタのPTO軸に取付けることで、PTO軸の負荷変動を低減させ、PTO動力伝達部の耐久性を向上させる。また、PTO軸回転数の低下が防止されて作業精度を向上させる。 【0013】■.上記C.の構成により、負荷変動吸収装置を農用トラクタのPTO軸と該トラクタに連結する作業機の入力軸を伝導連結するドライブシャフトに取付けることで、PTO動力伝達部の耐久性を向上させると共に、負荷が均一化されて作業速度が向上し、作業能率が向上する。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付の図面に基づいて具体的に説明する。 【0015】図1及び図2において、符号1は図示しない農用トラクタのPTO軸から作業機の入力軸に動力伝達する動力伝達軸(ドライブシャフト)で、この動力伝達軸1は、伝導シャフト2の両端に第1のユニバーサルジョイント3及び第2のユニバーサルジョイント4の各一端側を接続している。第1のユニバーサルジョイントの他端側にはスプライン5を形成していてトラクタのPTO軸(作業機の入力軸でもよい)が接続される。伝導シャフト2及びユニバーサルジョイント3,4の外周はそれぞれカバー6,7,8により覆われている。 【0016】上記第2のユニバーサルジョイント4の他端側は、伝達軸部分を軸心と直交する方向に前部伝達軸9aと後部伝達軸9bとに2分割し、この分割された軸9aと9bの一方を他方に対して軸受10,11を介して所定範囲で遊転可能に支持し、動力伝達軸1の負荷変動により上記一方の軸(例えば9a)に対して他方の軸(例えば9b)が遊転するときに圧縮され負荷の変動を吸収するコイルバネ12,12(板バネでもよい)を軸分割位置の外周部に対向して設けている。後部伝達軸9bにはスプライン13が形成されていて、作業機の入力軸(トラクタのPTO軸でもよい)に接続される。 【0017】上記コイルバネ(または板バネ)12,12と直交する軸分割位置の外周部には、コイルバネ(または板バネ)12,12とバネ定数の異なるコイルバネ(または板バネ)12a,12aが配設されている。そして、バネ定数の異なるものを複数個組み合わせることにより、動力伝達軸(ドライブシャフト)1において負荷変動を複数段に吸収するようにしている。 【0018】図3及び図4に示す本発明の第2実施例において、14は農用トラクタのPTO軸であり、ケース15に軸受16,17により軸支され、このケース15内で第1軸14a、第2軸14bに分割されて、第2軸14bをケース15から外側に突出させている。第1軸14aと第2軸14bの分割外周部には、相対向する第1のコイルバネ18,18と第2のコイルバネ18a,18aが交叉するように配設されている。この第1のコイルバネ18と第2のコイルバネ18aは長さが異なっている。そして、上記第1軸14aまたは第2軸14bが遊転直後から第1のコイルバネ18または第2のコイルバネ18aの圧縮が開始され、第1軸14aまたは第2軸14bが一定角度だけ遊転してから他方のコイルバネが圧縮を開始するようになっている。 【0019】図5及び図6に示す本発明の第3実施例において、上記図1及び図2の第1実施例と同じ構成部分には同じ符号を付して説明を省略するが、この実施例では、伝導シャフト2がユニバーサルジョイント4との連結部分の直前で第1の伝導シャフト2aと第2の伝導シャフト2bに分割されており、この分割部分の外周にコイルバネ(または板バネ)12,12とバネ定数の異なるコイルバネ(または板バネ)12a,12aが配設されている。また、第1の伝導シャフト2aと第2の伝導シャフト2bの分割部分の外側はカバー19により覆われている。 【0020】図7及び図8に示す本発明の第4実施例において、上記図3及び図4の第2実施例と同じ構成部分には同じ符号を付して説明を省略するが、この実施例では、農用トラクタのPTO軸14を軸心と直交する方向に14a,14b,14cに3分割し、その2つの軸分割位置の外周部の一方に相対向する第1のコイルバネ18,18と第2のコイルバネ18a,18aを交叉するように配設し、他方に相対向する第1のコイルバネ20,20と第2のコイルバネ20a,20aを交叉するように配設すると共に、該2つの軸分割位置間に設けたバネのバネ定数を異なるものとしている。 【0021】 【発明の効果】以上説明したように本発明の負荷変動吸収装置によれば、以下の効果を奏することができる。 【0022】■.動力伝達軸を軸心と直交する方向に分割し、この分割された軸の一方を他方に対して所定範囲で遊転可能に支持し、負荷変動により一方の軸に対して他方の軸が遊転するときに圧縮され負荷の変動を吸収するコイルバネまたは板バネを、軸分割位置の外周部に設け、該バネは、バネ定数の異なるものを複数個組み合わせるか、または、他方の軸が遊転直後から圧縮が開始されるものと、他方の軸が一定角度だけ遊転してから圧縮が開始されるものとを組み合わせたので、主クラッチが取付けられているエンジン出力軸よりも負荷トルクが3〜5倍程度大きいトラクタPTO軸の基部やドライブシャフトにおいても負荷変動を吸収し、様々な振幅や周波数の負荷変動のピークを低減することができる。その結果、負荷変動の低減によってトラクタPTO動力伝達部の耐久性を向上させることができる。また、負荷の均一化によって作業速度が向上して作業能率を向上させることができる。さらに、PTO軸回転数の低下防止によって作業精度を向上させることができる。 【0023】■.動力伝達軸を、軸心と直交する方向に3分割し、その2つの軸分割位置の外周部にバネを設けると共に、該2つの軸分割位置間に設けたバネのバネ定数を異なるものとしたので、トラクタPTO軸の基部やドライブシャフトにおいて負荷変動を吸収することができる。そして、様々な振幅や周波数の負荷変動のピークを低減させることができる。 【0024】■.負荷変動吸収装置を、農用トラクタのPTO軸に取付けたので、PTO軸の負荷変動を低減させ、PTO動力伝達部の耐久性を向上させることができる。また、PTO軸回転数の低下が防止されて、作業精度を向上させることができる。 【0025】■.負荷変動吸収装置を、農用トラクタのPTO軸と該トラクタに連結する作業機の入力軸を伝導連結するドライブシャフトに取付けたので、PTO動力伝達部の耐久性を向上させると共に、負荷が均一化されて作業速度を向上させることができ、作業能率を向上させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000195568 【氏名又は名称】生物系特定産業技術研究推進機構
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)11月25日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】小橋 信淳
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| 【公開番号】 |
特開平11−155307 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)6月15日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−322638 |
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