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【発明の名称】 ロータリ耕耘装置の草巻付防止装置
【発明者】 【氏名】滝沢 哲也

【氏名】吉野 泰正

【要約】 【課題】軸心廻り回転自在に支持された爪軸29に多数の耕耘爪27が突設された回転式耕耘具14において、取り付けの際に耕耘幅や爪配列に規制される事が無く、爪軸29の空転時及び耕耘時における振動を抑え、組み立てや交換の作業を容易に行えるように構成することを課題とする。

【解決手段】爪固定用のボルトの一端を延ばし、巻き付き防止材40としたものを配設した事を特徴とする回転式耕耘具14の草巻き付き防止装置を構成する。また、該巻き付き防止材40にカラー44を挿嵌し、回動自在に固定するように構成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 回転自在に支持された爪軸上に多数の爪ホルダーを設け、該爪ホルダーに耕耘爪を突出固定したロータリ耕耘装置において、前記耕耘爪を爪ホルダーに固定するボルトの一端に棒状の巻き付き防止材を延設したことを特徴とするロータリ耕耘装置の草巻付防止装置。
【請求項2】 前記巻き付き防止材にカラーを回動自在に外嵌したことを特徴とするロータリ耕耘装置の草巻付防止装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロータリ耕耘装置の耕耘爪軸に草や稈等が巻き付くことを防止する構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ロータリ耕耘装置に草巻き付き防止装置を取り付けようとするものは、特開平8−9702号や特開平5−153801号の如く公知のものであり、爪軸の両端の爪ホルダの間に棒状の巻き付き防止装置を取り付けたり、螺旋状に配置したりして、爪軸に絡みつく草やワラを浮かせて絡みにくくしたり、絡んだ場合でも掃除し易くなるようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の技術の場合、耕耘幅の異なるロータリ耕耘装置に使用可能とする為に、棒状の巻き付き防止材の一部に弾性材を用いているが、それでも寸足らずで性能を十分発揮出来ない場合がある。また、防止装置の取りまわしが複雑になり、耐久性や組み立て性、交換時の作業性が悪い等の問題がある。また、爪軸の空転時の振動は、巻き付き防止材を上下一対にして設ける事によって、ある程度抑える事が可能だが、耕耘時には、長い巻き付き防止材が、表土をたたき振動が発生する。これに対し、特開平5−153801の様に巻き付き防止材を螺旋状に取り付けたり、同実施例の様に隣り合う爪ホルダの間に短い巻き付き防止材を設けたものがあるが、これも耕耘幅や、爪配列上の制約があり、組み立て及び交換時の作業性において、問題が残るものである。
【0004】そこで本発明は、軸心廻りに回転自在に支持された爪軸に多数の耕耘爪が突設されたロータリ耕耘装置において、取り付けの際に耕耘幅や爪配列に規制される事が無く、爪軸の空転時及び耕耘時における振動を抑え、組み立てや交換の作業を容易に行えるように構成する。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するため本発明は、回転自在に支持された爪軸上に多数の爪ホルダーを設け、該爪ホルダーに耕耘爪を突出固定したロータリ耕耘装置において、前記耕耘爪を爪ホルダーに固定するボルトの一端に棒状の巻き付き防止材を延設し、該巻き付き防止材にカラーを回動自在に外嵌したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を添付の図面により説明する。図4は本発明の一実施例を示す全体側面図である。図4において、前輪2及び後輪4を主フレーム3の前後に有し、後輪4の間の上方に設けた座席10に着座し、ハンドル5を左右に回動し、前輪2を操舵し、走行するトラクター1の後部に、左右中央上方のトップリンク7と左右両側下部のロワーリンク12からなる三点リンク13に上下の取り付けピンを介して、ロータリ耕耘装置14を着脱自在に取り付けている。
【0007】トラクタ1の後部には、図示していない油圧シリンダを内装したシリンダケースを設け、油圧シリンダーの動きにより上下動するリフトアーム6の先端とロワーリンク12間をリフトロッド9・9で連結し、ロータリ耕耘装置14の昇降を行っている。11は昇降操作レバーであり、これを前後動すると油圧シリンダーの油路を切り換えてリフトアーム6を上下動する。
【0008】図5はロータリ耕耘装置14を展開した背面図一部断面図であって、農用トラクター1のPTO軸からの駆動力が自在継ぎ手(図示せず)を経て、ロータリ耕耘装置4の左右方向中央に設けた入力軸21へ入力する。該入力軸21はギヤボックス22より前方に突出され、該ギヤボックス22内にはベベルギヤが一対設けられ(図示せず)、側方の伝動ケース25側に動力を伝達し、図示しないチェーンや平ギヤ等を経て耕耘爪軸29を駆動回転する構成としている。
【0009】ロータリ耕耘装置14上方の、左右の伝動ケース25と支枠30間は左右の支持パイプ24・24とギヤボックス22で支板23・23を介し一体的に連結されている。該支板23の前端部にはロワーリンク12の後端のリングボール部(図示せず)を取り付ける。
【0010】前記爪軸29の外周には爪ホルダ28が、設定間隔で複数個放射状に取り付けられており、該爪軸29には、例えば爪ホルダ28が耕耘幅1.7メートルならば40本前後配置される構成となる。この爪ホルダ28に耕耘爪27・27・・・が取り付けられる。支持パイプ24下部で耕耘爪27・27・・・上方間には、主カバー26が設けられて、耕耘時の泥や土が上方へ飛散することを防止し、更に主カバー26後端にはリヤカバー15が上下動自在に枢支されており、自重またはバネ圧(図示せず)により加圧平均される。
【0011】そして、図1に示すように、耕耘爪27は、爪軸29上に溶接固定された爪ホルダ28に挿嵌され、巻き付き防止体40および、ナット42、スプリングワッシャ41により固定されている。巻き付き防止体40は、図2に示すように、ボルト部40aと巻き付き防止材40bからなり、一般的なロータリ耕耘装置14の耕耘爪固定用のボルトの頭部に棒状部材を延長して一体的に設けたものであり、ボルトに棒材を溶接固定しても、棒材にネジ部とボルト頭を鍛造等で構成しても、型で構成しても良く、その形成方法は限定しない。また、ボルト部40aのネジ端面から径の細い巻き付き防止材40bを延長突出する構成することも可能である。また、巻き付き防止体40の長さは強度的なものを考慮し構成されており、隣接する爪ホルダ28までの長さ程度として、全ての爪ホルダー28に巻き付き防止体40を取り付けたときに何れかの巻き付き防止体40と重複して配置されるようにしている。
【0012】このように構成して爪軸29を回転させ、耕耘作業を行う際に、耕耘面に長い草やワラがあって、爪軸29の回転により、草やワラが巻き付こうとするが、この巻き付き防止材が無いものは爪軸29の外周に沿って、草やワラが爪軸29の外周に隙間無く巻き付き除去作業が困難である。
【0013】本実施例では、巻き付き防止体40を設けているため、爪軸29を回転させ耕耘作業を行う場合、草やワラは巻き付き防止体40の上を通って爪軸29に巻き付こうとする。ところが、巻き付き防止体40が爪軸29より離れた位置に配設されているので、巻き付く為の外径が大きくなり、巻き付こうとする草やワラが、相当長いものでないかぎり爪軸29には巻き付くことができない。仮に巻き付いても、草やワラは巻き付き防止体40を経由しているため、爪軸29との間に空間ができ、草刈り鎌などで容易に取り除くことが可能である。
【0014】図3に本発明の他の実施例を示す。これは、更に草やワラの巻き付き防止の性能を向上させることを目的としたもので、巻き付き防止体40の巻き付き防止材40b外周に巻き付き防止カラー44を設けている。該巻き付き防止カラー44は、巻き付き防止材40aに挿嵌され、クリップ45で回動自在に固定されている。このため爪軸29を回転させ耕耘作業を行う場合、草やワラが巻き付こうとすると、前記巻き付き防止カラー44が回転し、草やワラが滑るため巻き付き防止体40に巻き付くのを防止するものである。上記巻き付き防止カラー44の部材は、草やわらが巻き付きにくい部材であれば良いが、上記の効果を向上させるために、摩擦の少ない樹脂製の部材を用いる事により、軽量化と同時に効果を更に向上させる事も可能である。また、耕耘爪27の配列は、バランスよく爪軸29上に配置されており、空転時の重量バランスや、耕耘時の振動を抑える様に配列されている。このため、耕耘爪27を固定する固定ボルト兼巻き付き防止材40も空転時の重量バランスや、耕耘時の振動を抑える様に配置することが可能である。
【0015】
【発明の効果】以上のように構成したので、本発明は次の様な効果を奏するものである。請求項1のように、ロータリ耕耘装置の耕耘爪を爪ホルダーに固定するボルトの一端に棒状の巻き付き防止材を延設したので、草やワラ等の巻き付き防止材と耕耘爪固定用ボルトが兼用されて、簡単な構造により巻き付き防止材を構成することが可能となったのである。また、取り付け上、耕耘幅や爪配列に規制される事がないので、巻き付き防止材をバランスよく配設することができ、巻き付き防止材は短く、軽量なので、空転転時や耕耘時に振動が発生することがないのである。また、巻き付き防止材は一端が開放されているので、例え固く巻き付いても、巻き付いた稈を側方へズラせるだけで簡単に除去でき、鎌で切断するこも容易にできるのである。また、耕耘爪固定用のボルトと巻き付き防止材が一体構成されるので、ナットにより固定でき、組立てが容易であり、新たに取り付け部材を追加する必要もなく、そして、摩耗しても交換がし易く整備性を向上できる。
【0016】また、請求項2のように巻き付き防止材にカラーを回動自在に外嵌したので、固定用ボルト兼巻き付き防止材自体への巻き付きを抑止することが可能である。また、構成が簡単であるため修理や交換が容易であり、巻き付き防止カラーのみを容易に交換可能であるため経済的である。カラーに摩擦の少ない樹脂を用いることにより、軽量に構成可能であり、耐久性の高いカラーを使用することで、固定用ボルトの耐久性を向上することも可能である。
【出願人】 【識別番号】000198330
【氏名又は名称】石川島芝浦機械株式会社
【出願日】 平成9年(1997)12月1日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
【公開番号】 特開平11−155303
【公開日】 平成11年(1999)6月15日
【出願番号】 特願平9−330066