| 【発明の名称】 |
耕耘作業機における耕起用装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】並河 正人
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| 【要約】 |
【課題】浅耕時にトラクタの走行によって圃場面に形成された車輪跡を耕起して均平にする。
【解決手段】トラクタ10の機体後部に装着されて耕耘作業を行うロータリ装置26は、回転する耕耘爪50を有し、この耕耘爪50により圃場面を耕耘する。軟らかい圃場面では、前記トラクタ10の走行に伴い車輪跡が形成されるため、該トラクタ10の後車軸(リヤアクスル)23に、後車輪14の後方に位置するように耕起具60を装着し、この耕起具60に設けられたスクレーパ66により圃場面に形成された車輪跡を耕起する。前記耕起具60は、それ自身所定重量を有し、トラクタ10の前進に伴い圃場面を引っ掻いて土を掘り起こす。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 牽引用農機の機体後部に装着され、回転する耕耘爪により圃場面を耕耘する耕耘作業機において、前記牽引用農機の後車軸に、後車輪の後方に位置しかつ自身所定重量を有する耕起具を着脱自在に装着し、該耕起具により圃場面に形成された車輪跡を耕起するようにした、ことを特徴とする耕耘作業機における耕起用装置。 【請求項2】 前記耕起具は、圃場面を掻き取るスクレーパを備えている、ことを特徴とする請求項1記載の耕耘作業機における耕起用装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は耕耘作業機における耕起用装置に係り、詳しくは牽引用農機の機体後部に装着された耕耘作業機により圃場の耕耘を行う際に、走行車輪の沈下に拘らず均平な圃場面を得ることが可能な耕耘作業機における耕起用装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、トラクタによってロータリ装置を牽引し、このロータリ装置によって例えば軟らかい圃場において浅耕を行う場合、車輪による沈下部の土不足のため、耕耘跡にスジが発生し、均平性が悪いという課題があった。 【0003】これに関し、例えば実開昭57−56412号、実開昭52−145109号、実開昭52−90408号公報に記載の如く、ロータリ装置の上方を覆うカバーの後端に整地板を装着し、該整地板の下面に土寄せ板を配置したり、又はロータリ装置の前方に整地用ディスクを装着したり、或いは代掻きロータの前方に整地板を設けて、車輪跡の凹部に土壌を埋めていく技術が知られている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述した従来の整地装置は、いずれも車輪跡の凹部を掘り起こすものではなく、車輪跡の凹部に周囲の土を寄せて単に該凹部を土で覆うだけのものなので、雑草等がすぐに伸びてくるという不具合があった。 【0005】また、前記整地装置は、トラクタの後部又はロータリ装置の前部に取り付けられるが、土寄せするための整地板や土寄せ板等はボルト・ナット等の締結具にて前記トラクタやロータリ装置に固定されるものであるため、取付け機種ごとに異なる仕様の整地板等を用意しなければならなかった。 【0006】本発明は斯かる課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、牽引用農機の後部に簡単に装着できると共に、牽引用農機の走行に伴い圃場面に形成された車輪跡を耕起して均平にすることのできる耕耘作業機における耕起用装置を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、本発明は、牽引用農機(10)の機体後部に装着され、回転する耕耘爪(50)により圃場面を耕耘する耕耘作業機(26)において、前記牽引用農機(10)の後車軸(23)に、後車輪(14)の後方に位置しかつ自身所定重量を有する耕起具(60)を着脱自在に装着し、該耕起具(60)により圃場面に形成された車輪跡を耕起するようにした、ことを特徴とする。 【0008】また、本発明は、前記耕起具(60)は、圃場面を掻き取るスクレーパ(66,72)を備えている、ことを特徴とする。 【0009】(作用)前記発明特定事項により、本発明において、耕耘作業機(26)は牽引用農機(10)の機体後部に装着されて、回転する耕耘爪(50)により圃場面を耕耘するが、前記牽引用農機(10)の後車軸(23)には、耕起具(60)が後車輪(14)の後方に位置するように着脱自在に装着され、この耕起具(60)により圃場面に形成された車輪跡を耕起して圃場面を均平にする。そして、前記耕起具(60)は自身所定の重量を有していて、牽引用農機(10)の前進に伴い自重によって先端のスクレーパ(66,72)が土中に突き刺さり、土を掘り起こして圃場面を耕起する。 【0010】なお、上述カッコ内の符号は、図面と対照するものであるが、何ら本発明の構成を限定するものではない。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。 【0012】図1及び図2は、トラクタの後部にロータリ装置を装着したときの外観を示す図であり、トラクタ10は左右一対の前輪12及び後輪14によって支持された走行機体16を備えていて、該走行機体16の後方にはロータリ装置26が装着されている。この走行機体16の前部のボンネット17内には、エンジン18が搭載されており、走行機体16の下部には、前後方向に向けて略々水平に走行フレーム20がリヤアクスルケース22の近傍まで延びている。このリヤアクスルケース22の後方には、リンク機構24が設けられており、このリンク機構24を介して前記ロータリ装置26が装着されている。 【0013】前記走行フレーム20の中間位置の上部には、ステップ28が敷設され、該ステップ28の後方には運転席シート30が配置されている。この運転席シート30の左右両側には、夫々フェンダ32が取り付けられていて、このフェンダ32は、後輪14の外周の前方側上方を覆うように円弧状に形成され、その前端側は前記ステップ28に固定され、後端側は安全フレーム用支柱34の上部に固定されている。この安全フレーム用支柱34は、前記リヤアクスルケース22に取り付けられていて、その上端部はフェンダ32の上面を貫通して、取付部材36を介して安全フレーム38が立設されている。 【0014】前記トラクタ10の後部には、下部左右側にロアリンク40,40が枢支され、また上部中央にトップリンクサポート42が固定され、更にこのトップリンクサポート42の後方にトップリンク44を介してヒッチ部46が設けられている。このヒッチ部46の下部は、ロアリンク40の後部のロアリンクピン40aに連結されて、前述したリンク機構24が形成されている。 【0015】前記ロータリ装置26は、チェーンケース48内のチェーンによって動力が伝達され、回転するロータリ爪50と該ロータリ爪50を覆うカバー52と、ロータリ爪50の後方でツールバー54によって支持された尾輪56とを有している。この尾輪56は、尾輪調節ハンドル58の回動操作により上下位置が調節され、該尾輪56の設定位置により耕耘深さが調節される。 【0016】ここで、本実施の形態においては、前記トラクタ10の後車軸に、後車輪14の後方に位置しかつ自身所定重量を有する耕起具を着脱自在に装着し、該耕起具により圃場面に形成された車輪跡を耕起するようにしている。 【0017】すなわち、図3に示すように、走行機体16の後方下部に設けられたトランスミッションケース19には、差動機構21が内蔵され、該トランスミッションケース19の左右両側には、前記リヤアクスルケース22,22が固着されている。更に、このリヤアクスルケース22,22から左右方向に向け、後車輪14,14を夫々駆動するリヤアクスル(後車軸)23,23が突設されている。 【0018】そして、各後車輪14の内側のリヤアクスル23には、フック部62を介して該リヤアクスル23に装着され、かつ自由端側にスクレーパ66を有する耕起具60が夫々着脱自在に装着されていて、該耕起具60の自由端側は後車輪14の後方に位置するように折曲されている。 【0019】この耕起具60は、図4〜図6に示すように、弾性体からなるフック部62を前記リヤアクスル23に引っ掛けて装着されるものであり、該リヤアクスル23への引っ掛け側に前記フック部62が連結固定され、更に4本のパイプ部材65a〜65dを溶接してクランク状に折曲形成されたクランク部64と、該クランク部64の他端に連結された前記スクレーパ66とを有している。 【0020】また、この耕起具60は、トラクタ10の前進に伴い、前記スクレーパ66が土中に突き刺さって土を耕起するに十分な所定の重量を有しており、前記フック部62により、全ての機種のトラクタ10にワンタッチにて簡単に装着することができる。更に、前記スクレーパ66は、掻取り板66aと掻取り爪66bとを有し、正面視が略々熊手の形状をなしている。 【0021】以上により、例えば浅耕作業の際、トラクタ10の前進に伴い、後車輪14の後方に位置する耕起具60の自由端側のスクレーパ66が、該後車輪14によって形成された車輪跡を掘り起こし、更にロータリ装置26のロータリ爪50が回転して雑草の根を切りながら圃場面を耕耘する。 【0022】図7及び図8は、前記耕起具の他の実施の形態を示すもので、この実施の形態では、前記と同様に、耕起具60’は、リヤアクスル23への引っ掛け側にフック部68と、一端に該フック部68が連結固定され全体としてクランク状に折曲形成されたクランク部70と、該クランク部70の他端に連結されたスクレーパ72とを有している。 【0023】前記クランク部70は、2本のパイプ部材71a,71bを溶接して略々L字状に形成された第一のアーム部71と、2本のパイプ部材73a,73bと1本の丸棒73cとを溶接して形成された第二のアーム部73とを有し、前記丸棒73cには長手方向に沿い複数の穴74が形成され、前記パイプ部材71bには穴75が形成されている。 【0024】そして、前記丸棒73cに形成された穴74と前記パイプ部材71bに形成された穴75との間にピン76が挿通されて、クランク部70の長さを任意に変更できるようになっている。この耕起具60’も、それ自身土中に突入して土を耕起するに十分な所定の重量を有していて、前記スクレーパ72は、圃場面を掻取り可能な掻取り爪72aを有している。 【0025】次に、図9〜図11は、ロータリ装置による耕耘作業の際のダッシング防止用の抵抗棒についての実施の形態を示す。 【0026】すなわち、ロータリ装置26により圃場を耕耘するとき、該ロータリ装置26によりトラクタ10の機体が前進方向(正転時)に押されて、機体走行速度が速くなる傾向にある。特にHST車においては、硬い圃場では耕耘スピードと旋回スピードとの差が大きく、耕耘作業に困難が生じる。 【0027】これを防止するため、本実施の形態では、図9及び図10に示すように、トラクタ10の後部において、チェックチェン82とリフトロッド84によって支持されるロアリンク40に抵抗部材80を取り付けたものである。 【0028】図11(a)〜(d)に示すように、前記抵抗部材80は、板状体をなして上端側に折曲部80aが設けられ、下端側に突出部80bを有し、上部には取付穴80cが形成されている。この抵抗部材80の取り付けは、前記取付穴80cにボルト86を挿入し、ナット88にて抵抗部材80をロアリンク40の穴に共締めして取り付ける。そして、前述したロータリ装置26を上昇させると抵抗部材80も上昇し、耕耘作業時のみ該抵抗部材80により機体に抵抗が加わるようになっている。 【0029】以上により、これまで特にHST車で耕耘するときは変速レバーを遅くし、旋回時には速くする等して変速操作を数回行う必要があったが、前記抵抗部材80によって変速操作を行う必要がなくなり、楽な作業が可能となる。 【0030】図12〜図14は、前記抵抗部材80の他の実施の形態を示す。 【0031】この実施の形態では、前記抵抗部材80は、図14(a)〜(f)に示すように、平板状をなして下端側に突出部80bを有し、上部には取付穴80cが形成されていて、前記抵抗部材80を取付ける金具90は、断面コ字状をなして中央部に取付穴90aを有している。また、抵抗部材80の取り付けのために、図のようなピン92とクレビスピン94を用いる。 【0032】そして、前記抵抗部材80のロアリンク40への取り付けは、まず前記金具90を溶接にてロアリンク40に固定し、ロアリンク40と金具90との間に抵抗部材80を挿入し、前記2つの取付穴80c,90a間にピン92を挿入し、クレビスピン94にて着脱自在に取り付ける(図14(e),(f)参照)。なお、トラクタ10をトラックに積み込み等するときには、前記ピン92とクレビスピン94を抜き取って取り外すことができる。 【0033】図15〜図17は、前記抵抗部材80の更に他の実施の形態を示す。 【0034】この実施の形態では、ロアリンク40に取り付けた抵抗部材80を、ロータリ装置26を上昇させると該抵抗部材80が自動的に格納され、ロータリ装置26を下降させると自動的に作業状態となる構成とした。 【0035】すなわち、図17(a)〜(d)に示すように、前記抵抗部材80は平板状をなして上部に2つの取付穴80c,80dを有すると共に、下端側に突出部80bを有し、ジョイント96は両端側に取付穴96a,96bを有している。そして、図15,図16に示すように、前記抵抗部材80を、その一方の取付穴80dを介してボルト・ナットにてロアリンク40に取り付け、他方の取付穴80cをジョイント96の一方の取付穴96aを介してピン100とクレビスピン102にて取り付け、更に、ジョイント96の他方の取付穴96bをトップリンク支点上部のブラケット98の穴に、ピン100とクレビスピン102にて取り付ける。これにより、前記ロアリンク40が上下動すると、抵抗部材80も自動的に作動する。 【0036】本実施の形態によれば、ロータリ装置26を上昇させると抵抗部材80が自動的に格納されるため、トラック等への積み込み時に抵抗部材80を取り外す必要がない。 【0037】次に、図18及び図19は、エンジン冷却水を利用してトラクタに湯沸かし器を設置すべく、ボンネット横に湯沸かしタンクを設置した実施の形態を示す。 【0038】これまで、トラクタ自身には湯沸かし装置がなく、圃場での休憩時等に手洗い等する場合には、水路を流れる冷たい水を使用していたが、本実施の形態では、トラクタ10のボンネット17の左右側部に、取り付け金具104を介して夫々湯沸かしタンク106,106を取り付け、この湯沸かしタンク106の下部にエンジン冷却水パイプ108又は排気ガスを循環させるテールパイプ112を敷設したものである。 【0039】前記湯沸かしタンク106は、給水口114と蛇口116とを有し、給水口114から湯沸かしタンク106内に水が供給され、加温されたタンク106内の水は蛇口116から取り出される。 【0040】これにより、エンジンヒートバランスの向上を図ると共に、農作業の休憩時等に湯で手洗い等をすることができるようになり、また、ボンネット17の横に設けられた前記湯沸かしタンク106によりトラクタ10の前後バランスが向上し、バンパーウェイトを取り付ける必要もなくなる。なお、タンク106内の温度は、給水量や作業時間により変更できる。 【0041】図20及び図21は、エンジン冷却水や排気ガスを利用してトラクタに湯沸かし器を設置すべくボンネット横に湯沸かしタンクを設置し、該タンク内に加温室を設置した実施の形態を示す。 【0042】すなわち、前記と同様に、トラクタ10のボンネット17の左右側部に、取り付け金具104を介して夫々湯沸かしタンク106,106を取り付け、この湯沸かしタンク106の下部にエンジン冷却水パイプ108又は排気ガスを循環させるテールパイプ112を敷設し、更に前記湯沸かしタンク106内に加温室110を設け、蓋118を開いて缶コーヒー等またはタオル、弁当等を収納可能としたものである。 【0043】本実施の形態によれば、畑、水田のように離れた所で熱いものを飲んだり食べたりでき、快適な農作業が可能となる。 【0044】 【発明の効果】本発明によれば、牽引用農機の後車軸に装着した耕起具により、例えば浅耕時等に圃場に形成された車輪跡を掘り起こして、該車輪跡を解消することができるため、耕耘作業時の均平性を向上することができる。また、本発明によれば、前記耕起具により車輪跡を掘り起こし、更に耕耘装置により雑草等の根を切断することになるので、雑草等がすぐに伸びてくるのを防止することができる。 【0045】しかも、前記耕起具は、牽引用農機の後車軸に着脱自在に装着されるため、牽引用農機の機種を問わず略々全ての機種に簡単に取り付けることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)11月18日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】近島 一夫
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| 【公開番号】 |
特開平11−146704 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)6月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−317458 |
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