トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 管理機におけるフエンダ
【発明者】 【氏名】中村 忠義

【氏名】中野 将憲

【要約】 【課題】本発明の管理機におけるフエンダは、メインフエンダの左右側に増設する延長フエンダによって耕耘ロータに対する安全を確保するとともに、延長フエンダの製造コストの低減を計り、また増設の締付け用の透孔列部の強度の低下を防ぐとともに、彎曲部における延長フエンダのメインフエンダに対する締付けを容易にするにある。

【解決手段】機体に設けたメインフエンダと、このメインフエンダの上面に重ね、左側と右側とに増設する延長フエンダとは、共に後方に延長するとともに下方に彎曲する構成であり、延長フエンダはその増設側の側辺縁部において、左右の延長フエンダが互いに共用できるように締付け用の透孔を両辺縁部に穿設する構成であり、このメインフエンダ及び延長フエンダの締付け用の透孔は一直線上にならないように、千鳥状の構成をとっており、さらにメインフエンダ及び延長フエンダの後方における下方への彎曲の度合いを、延長フエンダの方がメインフエンダの方よりもわずかに大きくすることによって、両者間に間隙を設けた構成をとっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 機体に設けたメインフエンダと、このメインフエンダの左側と右側とに増設する左側延長フエンダと右側延長フエンダとは、メインフエンダと共に後部を下方に湾曲することを特徴とする管理機におけるフエンダ。
【請求項2】 左右の延長フエンダは、メインフエンダに増設される左右の辺縁部において、その両側に左右共用の締付け用の透孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の管理機におけるフエンダ。
【請求項3】 メインフエンダ及び延長フエンダにおいて、その辺縁部に透孔を千鳥状に穿設することを特徴とする請求項2に記載の管理機におけるフエンダ。
【請求項4】 メインフエンダ及びこれの上方に重ねる延長フエンダの後方における下方への湾曲の度合いを、延長フエンダがメインフエンダよりもわずかに大きくして両者間に間隙を生じる程度であることを特徴とする請求項1に記載の管理機におけるフエンダ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農業機械における管理機の分野に属し、詳しくはそれのフエンダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の管理機にあっては、メインフエンダ及び延長フエンダは共に水平状であり、左右側の延長フエンダは、左右別形状に造っていた。さらに、従来の延長フエンダは、その締付け用の透孔を一側辺縁に設け、その透孔は一直線上に穿設していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の管理機にあっては、メインフエンダ及び延長フエンダは水平状であるため、耕耘作業時に、土壌面とメインフエンダ及び延長フエンダとの間が大きく、作業者の足がこの間に入り、足を怪我するおそれがあった。
【0004】また、延長フエンダは、その締付け用の透孔が一側辺縁であるところから、左右の延長フエンダを共用することはできず、左右の延長フエンダを別々に造るところから型代が高くなり、また側辺縁部の締付け用の透孔は一直線上にあるところから、長い使用からこの部分が変形し易く、亀裂を生ずるおそれがあった。
【0005】本発明は、このような点に鑑みて創出されたもので、その目的とするところは、メインフエンダの左右側に増設する延長フエンダによって耕耘ロータに対する安全を確保するとともに、延長フエンダの製造コストの低減を計り、また増設の締付け用の透孔列部の強度の低下を防ぐとともに、延長フエンダのメインフエンダに対する取付けを容易にするにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明にあっては、増設の延長フエンダをメインフエンダと共に後方に延長するとともに、これを下方に彎曲し、延長フエンダの左右の側辺縁部にそって増設のための締付け用の透孔を設けることによって、左右の延長フエンダを共用できるようにし、また、この締付け用の透孔列の透孔を千鳥状にすることによってこの透孔列部の強度の低下を防ぎ、延長フエンダの後方における下方への彎曲度合いを、メインフエンダの後方における下方への彎曲度合いよりもわずかに大きくすることによって、メインフエンダに対する締付けを容易にしている。
【0007】すなわち、本発明は、機体に設けたメインフエンダと、このメインフエンダの左側と右側とに増設する左側延長フエンダと右側延長フエンダとは、メインフエンダと共に、後部を下方に湾曲する構成をとっており、増設の左右の延長フエンダは、メインフエンダに増設される左右の側辺縁部において、その両側に左右共用の締付け用の透孔が設けられている構成であり、メインフエンダ及び延長フエンダにおいて、その辺縁部に締付け用の透孔を千鳥状に穿設した構成をとっている。さらに、メインフエンダ及びこれの上方に重ねる延長フエンダの後方における下方への湾曲の度合いを、延長フエンダがメインフエンダよりもわずかに大きくして両者間に間隙を生じる程度であるように構成している。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、農業機械における管理機において、機体に設けたメインフエンダと、このメインフエンダの機体の進行方向に対し、左右において、その上面側に増設する延長フエンダとに関するもので、特に両フエンダの後方への延長による作業者の保護と、左右の延長フエンダの左右の側辺縁部に穿設した締付け用の透孔により左右の延長フエンダを共用することができるようにするとともに、この締付け用の透孔を千鳥状にすることにより、透孔列にそう方向の変形を防ぐようにし、さらにメインフエンダ及び延長フエンダの後方部における下方への彎曲度合いを、上方にある延長フエンダの方が、メインフエンダの方より大きくすることにより、両者の固定をし易くするようにしたものである。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1及び図2は、本発明におけるメインフエンダに延長フエンダを増設した管理機(A)の側面図及び平面図である。機体(a)に対し、メインフエンダ(b)は周設されており、機体(a)の進行方向に対し、メインフエンダ(b)の左側部(b1 )及び右側部(b2 )には、その上面に、延長フエンダ(c)の左側延長フエンダ(c1 )及び右側延長フエンダ(c2 )が増設されている。
【0010】この増設は、メインフエンダ(b)の左側部(b1 )及び右側部(b2 )の辺縁部にそって穿設された締付け用透孔(1)と左側延長フエンダ(c1 )及び右側延長フエンダ(c2 )の両側の側辺部にそって設けられた締付け用透孔(2)とにより、延長フエンダ(c1 )及び(c2 )をメインフエンダ(b)の左側部(b1 )及び右側部(b2 )の上に重ね、透孔(1)及び(2)を通して締結手段である、例えばボルトとナットとで締付ける。
【0011】メインフエンダ(b)と延長フエンダ(c)の左側延長フエンダ(c1 )と右側延長フエンダ(c2 )とは、共に後方に延長されて下方に彎曲している。この後方への延長により、作業者の足元が耕耘ロータ側に入ることを防ぐようにしている。
【0012】この延長フエンダ(c)の増設のための締付け用透孔(1)及び(2)は、単に一直線上に穿設したものではなく、図3に示すようにわずかに左右に振って一直線にならないようにしている。すなわち、メインフエンダ(b)の左側部(b1 )及び右側部(b2 )にあっては、3個設けられた透孔(1)のうち、中央の透孔(1’)の方が、他の両側の透孔(1”)よりもわずかに外方にある。これに対し、延長フエンダ(c)の左側延長フエンダ(c1 )も右側延長フエンダ(c2 )も、それの両側辺縁部にそう締付け用透孔(2)は、いずれも3個のうちの中央の透孔(2’)は他の両側の2個の透孔(2”)よりも、わずかに内方にある。
【0013】このように透孔(1)及び(2)を一直線上からわずかに左右に振らせたのは、この部分の一直線上に集中して力の加わるのを防ぎ、作業時、移動時等における上下方向の振動によって生ずる変形、亀裂を防ぐためである。延長フエンダ(c)において、その左右の側辺縁部に同様の透孔(2)を設けることによって、左右の延長フエンダ(c1 )、(c2 )を共用できるようにし、これにより成形の型代を削減し、その管理をし易くして、経費の節約を計っている。
【0014】また、図4、図5に示すように、メインフエンダ(b)と、これの上面に重なる延長フエンダ(c)の後部(3)、(3’)とにおける下方への彎曲において、その彎曲度合いを、例えばメインフエンダ(b)の後部(3)における彎曲率θ1 =30°として、延長フエンダ(c)の後部(3’)における彎曲率θ2 =28°として、延長フエンダ(c)の後部(3’)を、メインフエンダ(b)の後部(3)よりも若干大きくしておくことにより、彎曲部において、両者間にわずかの間隙部(4)を生ずる。
【0015】このように両者間にわずかに間隙(4)を設けることにより、後部(3)及び(3’)の重ね部におけるボルトとナットとによる締付けにおいて、後部(3)側の締付け用透孔(5)と、後部(3’)側の締付け用透孔(5’)との間に多少の位置的なずれがあっても、延長フエンダ(c)の後部(3’)側の押えは、間隙部(4)によって後部(3)と(3’)間に多少の動きの融通ができ、この後部(3)と(3’)との透孔(5)と(5’)とを合わせ易く、そのボルトとナットとによる締付けが容易にとなる。
【0016】これが、図6に示すように、メインフエンダ(b)と延長フエンダ(c)との後部における下方への彎曲部において、その彎曲度が同じであると、ボルトとナットとの締付けにおいて融通性がなくなり、締付け用の透孔がずれを起こしているような場合は、締付けが困難となる。なお、図中(d)は操縦ハンドル、(e)は燃料タンク、(f)はボンネット、(g)は側部ミッション、(h)はフロントバンパー、(i)は耕耘ロータ、(j)は抵抗棒である。
【0017】
【発明の効果】本発明は、管理機において、機体に設けたメインフエンダと、このメインフエンダの左右において、その上面に重ねて増設する延長フエンダとを共に後方に延長して、下方に彎曲した構成であるから、作業時における作業者の足元が、耕耘ロータ側に入ることを防ぎ安全を確保することができる。延長フエンダは、その左右の辺縁部に対し、左右の締付け用の透孔が、同じ位置関係にあるように穿設されているから、延長フエンダは左右共用することができ、これによる成形の金型は1つですむから、型代を節減することができ、生産コストの低減を計ることができる。
【0018】また、このメインフエンダ及び延長フエンダのそれぞれの側辺縁部に穿設した締付け用の透孔は、千鳥状に穿設されているから、締結部材による締結後において、この透孔列部に加わる力を一直線上より分散することができ、これにより作業時、移動的等におけるこの部分に加わる荷重にて生ずる変形を防ぐことができる。
【0019】さらに、メインフエンダとその上面に重なる延長フエンダとの後方彎曲部における重なり部が、延長フエンダの彎曲度合いをメインフエンダのそれよりもわずかに大きくすることにより、両者間に間隙を設けたものであるから、締結部材による締結の際に、締付け用の透孔にわずかな位置的ずれがあっても、彎曲により動きに融通ができ、締付けを容易にすることができる。以上のように、本発明の管理機におけるメインフエンダと延長フエンダとは、その構成により多大な効果を奏するものである。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【出願日】 平成9年(1997)11月17日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 敏
【公開番号】 特開平11−146703
【公開日】 平成11年(1999)6月2日
【出願番号】 特願平9−315108