トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 管理機におけるフロントバンパーの取付け装置
【発明者】 【氏名】中野 将憲

【氏名】中村 忠義

【氏名】野知 晋

【氏名】伊奈 敏久

【要約】 【課題】管理機の前面におけるフロントバンパーの取付けにおいて、部品点数を少なくすることにより、その作業を容易にするとともに、機体フレームとバンパーとの強度の低下を防ぐようにするにある。

【解決手段】エンジンを搭載する機体フレームを、その長さ方向に角形に上下に折曲した板体をもって構成するとともに、その板体の前面に、下方に折曲した前面板を設け、その前面板に設けた切欠部に、バンパーの基部を挿入するとともに、その基部を前面板及び下方に折曲した側縁板に固着した構成をとっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンジンを搭載する機体フレームの前面に折曲した前面板を設け、この前面板に設けた切欠部に、バンパーの基部を挿入するとともに、その基部を前面板及び下方に折曲した側縁板に固着したことを特徴とする管理機におけるフロントバンパーの取付け装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農機具における管理機の分野に属し、詳しくはその前面におけるバンパーの取付け装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の管理機におけるフロントバンパーの取付けは、エンジンを搭載する機体フレームに対し、その両外側より、バンパーの支持部を扁平状に押し潰し、この扁平状部をボルトとナットで締着し、又は機体フレームの両外側より、その基部をボルトとナットとで固定したブラケットに対し、パイプを固定していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の管理機におけるバンパーの取付け手段によると、エンジンを搭載した機体フレームとバンパーとにボルト用の孔を設けることにより、その強度が低下するばかりでなく、取付けのための部品点数が多くなり、それだけ取付け手数がかかるという問題点があった。
【0004】本発明は、このような点に鑑みて研究の結果創出されたもので、その目的とするところは、機体フレームにバンパーを取付けるに当り、部品点数を少なくしてその取付けに手数がかからず、しかも取付けた結果において、機体フレーム及びバンパーの何れの側も、強度が低下しないようにするにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明にあっては、バンパーにその基部を押し潰すというような加工をしないで、またブラケットに取付ける手段を講じないで、バンパーと機体フレーム側とを直接固着するという手段によって問題点の解決を図っている。
【0006】すなわち、本発明の管理機におけるフロントバンパーの取付け装置は、エンジンを搭載する機体フレームの前面に下方に折曲した前面板を設け、この前面板に設けた切欠部に、バンパーの基部を挿入するとともに、その基部を前面板及び下方に折曲した側縁板に固着した構成をとっている。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の管理機におけるフロントバンパーの取付け装置は、従来のように、バンパーの基部を扁平状に押し潰して、この部分を機体フレームの両外側面部にボルトとナットで締着するというような手段はとらず、またブラケットによる取付け手段をとらず、バンパーの屈曲基部を、そのまま機体フレームを構成する前面板に設けた切欠部に挿入し、このバンパーの基部を前面板及び側縁板に固着しただけのもので、部品点数も少なく、したがって取付けに手数がかからず、その上バンパー、機体フレームのいずれの側も強度が低下することがないようにしたものである。
【0008】
【実施例】本発明の管理機(A)は、機体フレーム(a)上にエンジン(b)を搭載するとともに、このエンジン(b)の側部に、エンジン出力軸とミッション入力軸間に設ける伝動機構(以下側部伝動機構部という)(c)が、また後方にミッション(d)が設けられており、動力は、エンジン(b)から側部伝動機構部(c)に、その側部伝動機構部(c)からミッション(d)に伝わるようになっている。このミッション(d)の中央から斜前下方に走行ケース(e)が突設されており、このケース(e)内にはその上部と下部にスプロケットホイールがあり、この両スプロケットホイール間にチェーンが巻回されていて、このチェーンを介して下部のスプロケットホイールによって、走行ケース(e)の先端に設けられているローター(f)が回転するようになっている。
【0009】この機体の後方には、斜上方に向ってハンドルの取付け体(g)が突設されており、この取付け体(g)の両側には斜上方に向かって、ハンドル(h)、(h)が取付けられている。また、取付け体(g)の上方には、燃料タンク(i)が、機体フレーム(a)の前面にはフロントバンパー(j)が、後方には抵抗棒(k)が設けられている。さらに、機体フレーム(a)の水平の両側縁には、耕耘用のローター(f)をカバーするように覆板(m)、(m)が取付けられており、機体の上方にはボンネット(n)が設けられている。
【0010】本発明の特徴とする機体フレーム(a)に対すフロントバンパー(j)の取付け装置について説明する。エンジン(b)を搭載する機体フレーム(a)を構成する鋼板は、図3に示すような長さ方向に角形に上下に折曲げられ、中央部の凹字状に折曲げられた条溝部(1)とその両側の下方に折曲げられた側縁板(2)、(2)との間は、その上面板(3)、(3)の長さ方向とクロスするよう下方向に折曲げられ、この折曲げられた前面板(4)、(4)には、その側縁板(2)、(2)側の上部の隅角部に切欠部(5)、(5)が設けられている。
【0011】一方、フロントバンパー(j)はパイプ状物より構成されるもので、その基部(6)、(6)は直角状に折曲げられている。このように基部(6)、(6)が直角状に折曲げられたバンパー(j)は、その基部(6)、(6)を、機体フレーム(a)の前面板(4)、(4)の切欠部(5)、(5)に挿入し、この基部(6)、(6)と切欠部(5)、(5)との接触の対称及び側縁板(2)側において溶接(7)、(7)、(8)している。この基部(6)、(6)の溶接によって、フロントバンパー(j)は機体フレーム(a)の前面より突出することになる。
【0012】次に、側部伝動機構部(c)は、表カバー(p)と裏カバー(p’)とで被覆されており、この側部伝動機構部(c)は、エンジン(b)より駆動されるV形プーリー(9)と後方ミッション(d)に回転を伝えるV形プーリー(10)と、これらの両プーリー間にV形ベルト(11)を巻回した伝動機構よりなるもので、このV形ベルト(11)にはたるみがあり、下方側V形ベルト(11’)には、その下方よりテンションローラー(12)が当接するようになっている。
【0013】このテンションローラー(12)は、これの回動杆(13)の端部に固定された軸管(14)において、機体の下方よりの支板(15)に対し、支軸(16)をもって回動自在に支承されている。この軸管(14)には、ばね(17)が巻回されていて、これによって、テンションローラー(12)が下方側のV形ベルト(11’)より離れる方向に付勢されている。回動杆(13)には牽引用の鶴巻きばね(18)が掛けられ、このばね(18)には牽引用のワイヤー(19)が連結されている。
【0014】従来は、上記のような側部伝動機構部(c)において、テンションローラーの回動の支点の部材、ミッションケースの締結部材、裏カバーの締結部材はそれぞれ別個であるから、部品点数が多く、それだけ組立てにも手数のかかるものであった。
【0015】図面に基づいて説明すると、従来品にあっては、例えば図6に示すように、手前より長ボルト(20)、軸管(21)、角頭部と円筒部とを有する中間部材(22)、長ボルト(23)とよりなるもので、これを組立てるには、テンションローラーの軸管(21)とミッションケース(d’)との間に、中間部材(22)を介在させ、それの円筒部(22’)を軸管(21)に嵌入するとともに、角頭部(22”)をミッションケース(d’)に当接し、長ボルト(23)をミッションケース(d’)の軸孔部(24)に挿通して、その先端を中間部材(22)の角頭部(22”)の螺孔に螺入するとともに、反対側の長ボルト(20)を軸管(21)に嵌入されている中間部材(22)の円筒部(22’)の螺孔に螺入する。このとき、長ボルト(20)と軸管(21)との間に、機体側よりの支板及び裏カバーを介在させる。
【0016】以上のような従来品に対し、1本のボルトを使用すれば、その構成が簡単となる。すなわち、図7に示すように機体の下方よりの支板(15)、テンションローラー(12)の軸管(14)、筒管(25)、ナット(26)、機体側よりの支板(27)、(27)で支えられたミッション(d)のミッションケース(d’)の軸孔部(24)に対し、テンションローラー(12)の軸管(14)側より長ボルト(28)を挿通し、その端部にナット(29)を螺締する。以上のような構成にすると、1本の長ボルト(28)によって、テンションローラー(12)の軸管(14)の回動の支点と、ミッションケース(d’)の機体側に対する締結部材とを兼用することができる。また、裏カバー締結部材として容易に兼用可能となり、テンションローラーの戻しばねの引掛け部として容易に使用可能となる。
【0017】
【発明の効果】本発明の管理機におけるフロントバンパーの取付け装置は、エンジンを搭載する機体フレームの前面に下方に折曲した前面板を設け、この前面板に設けた切欠部に、バンパーの基部を挿入するとともに、その基部を前面板及び下方に折曲した側縁部に固着した構成であるから、バンパーを機体フレームに取付けるに当り、固着だけで、部品点数も少なくして、その取付け作業も簡単であり、しかも、バンパーを扁平状に押潰したり、孔を明けたり、機体フレームに孔を明けることがないから、その取付けた結果において、機体フレーム及びバンパーの何れの側にも強度を低下させるおそれはない。また、機体フレーム上下方向横方向の強度、ねじれに対する強度を上げることができる。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【識別番号】390029621
【氏名又は名称】ニューデルタ工業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)11月17日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 敏
【公開番号】 特開平11−146702
【公開日】 平成11年(1999)6月2日
【出願番号】 特願平9−315110