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【発明の名称】 く わ
【発明者】 【氏名】浅野 貞栄

【要約】 【課題】刺さりが良好であって、しかも根切りや土起こしも良好となり、更に土離れも良く作業性が著しく向上し、また強度も向上して耐久性にも秀れた極めて実用性に秀れたくわを提供すること。

【解決手段】くし歯状に所定間隔を置いて複数本の打ち込み杆1を並設状態にして握持杆2に対して垂設し、この夫々の打ち込み杆1の下端に肉薄とした刃縁3を形成したくわにおいて、前記打ち込み杆1に下端へ向かう程横幅が広くなるハ字状幅広部4を設け、このハ字状幅広部4の下端部に下端へ向かう程横幅が狭くなる逆ハ字状幅狭部5を設け、この逆ハ字状幅狭部5の下端に前記打ち込み杆1の長さ方向と略直交する平坦な肉薄平坦縁6を形成し、この肉薄平坦縁6を前記肉薄の刃縁3とし、前記ハ字状幅広部4の左右側縁部の角縁を面取りした左右面取部7を設けたくわ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 くし歯状に所定間隔を置いて複数本の打ち込み杆を並設状態にして握持杆に対して垂設し、この夫々の打ち込み杆の下端に肉薄とした刃縁を形成したくわにおいて、前記打ち込み杆に下端へ向かう程横幅が広くなるハ字状幅広部を設け、このハ字状幅広部の下端部に下端へ向かう程横幅が狭くなる逆ハ字状幅狭部を設け、この逆ハ字状幅狭部の下端に前記打ち込み杆の長さ方向と略直交する平坦な肉薄平坦縁を形成し、この肉薄平坦縁を前記肉薄の刃縁とし、前記ハ字状幅広部の左右側縁部の角縁を面取りした左右面取部を設けたことを特徴とするくわ。
【請求項2】 前記ハ字状幅広部の左右側縁部の角縁を面取りして前記打ち込み杆の表面中央部から左右外側方向に傾斜する傾斜面が形成される前記左右面取部を設け、前記逆ハ字状幅狭部の左右側縁部の角縁も面取りして左右外側方向に傾斜する左右傾斜面と下端方向へ傾斜する正面傾斜面とを形成して、逆ハ字状幅狭部の左右の逆ハ字状側縁と逆ハ字状幅狭部の下端の前記肉薄平坦縁とを肉薄とし夫々を前記肉薄の刃縁としたことを特徴とする請求項1記載のくわ。
【請求項3】 前記各打ち込み杆の裏面の少なくとも下端部を平滑面とし、表面側に前記左右面取部,左右傾斜面及び正面傾斜面を設けたことを特徴とする請求項2記載のくわ。
【請求項4】 前記各打ち込み杆の裏面側の途中の左右側縁部の角縁を面取りした裏面左右面取部を設けたことを特徴とする請求項3記載のくわ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、くし歯状の打ち込み杆の形状を改良したくわに関するものである【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、様々な形状のものが提案されているが、打ち込み杆の下端の刃縁を平坦縁としたものは、根切りや土起こしは良好となるが刺さりが悪く、また刃縁を先細り状としたものは刺さりは良いが、逆に根切りや土起こしは悪くなる。
【0003】本発明は、従来の様々な形状と機能の優劣を吟味し、試作試験を繰り返す中で、刺さりが良好であって、しかも根切りや土起こしも良好となり、更に土離れも良く作業性が著しく向上し、また強度も向上して耐久性にも秀れた極めて実用性に秀れたくわを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0005】くし歯状に所定間隔を置いて複数本の打ち込み杆1を並設状態にして握持杆2に対して垂設し、この夫々の打ち込み杆1の下端に肉薄とした刃縁3を形成したくわにおいて、前記打ち込み杆1に下端へ向かう程横幅が広くなるハ字状幅広部4を設け、このハ字状幅広部4の下端部に下端へ向かう程横幅が狭くなる逆ハ字状幅狭部5を設け、この逆ハ字状幅狭部5の下端に前記打ち込み杆1の長さ方向と略直交する平坦な肉薄平坦縁6を形成し、この肉薄平坦縁6を前記肉薄の刃縁3とし、前記ハ字状幅広部4の左右側縁部の角縁を面取りした左右面取部7を設けたことを特徴とするくわに係るものである。
【0006】また、前記ハ字状幅広部4の左右側縁部の角縁を面取りして前記打ち込み杆1の表面中央部から左右外側方向に傾斜する傾斜面が形成される前記左右面取部7を設け、前記逆ハ字状幅狭部5の左右側縁部の角縁も面取りして左右外側方向に傾斜する左右傾斜面8と下端方向へ傾斜する正面傾斜面9とを形成して、逆ハ字状幅狭部5の左右の逆ハ字状側縁と逆ハ字状幅狭部5の下端の前記肉薄平坦縁6とを肉薄とし夫々を前記肉薄の刃縁3としたことを特徴とする請求項1記載のくわに係るものである。
【0007】また、前記各打ち込み杆1の裏面の少なくとも下端部を平滑面10とし、表面側に前記左右面取部7,左右傾斜面8及び正面傾斜面9を設けたことを特徴とする請求項2記載のくわに係るものである。
【0008】また、前記各打ち込み杆1の裏面側の途中の左右側縁部の角縁を面取りした裏面左右面取部11を設けたことを特徴とする請求項3記載のくわに係るものである。
【0009】
【発明の実施の形態】好適と考える本発明の実施の形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいてその作用効果を示して簡単に説明する。
【0010】ハ字状幅広部4を有するため、打ち込み杆1の下端部の横幅を広くでき、下端の肉薄平坦縁6を刃縁とすることで、根切りや土起こしが良好に行える。
【0011】また、ハ字状幅広部4の下端には逆ハ字状幅狭部5を設けられ、先細り状となっているため、刺さりも良い。
【0012】また、ハ字状幅広部4の左右側縁の角縁を面取りして左右面取部7を設けているため、土に対する抵抗も少なくなり一層刺さりが良くなると共に、打ち込み杆1の表面に土が付着しにくく土離れも良い。また、このように角縁面取り構造のため曲げ強度も向上し、耐久性も向上する。
【0013】また、刃先はハ字状幅広部4に逆ハ字状幅狭部5を設け、下端を平坦縁としているから、下端外縁の四つの角がいずれも鈍角となる構造のため、刃先が欠けにくく、この点においても耐久性に秀れる。
【0014】
【実施例】本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0015】くし歯状に所定間隔を置いて三本の打ち込み杆1を並設状態に設けた刃部12に握持杆2の差し込み取付部13を設け、この差し込み取付部13に握持杆2を差し込み嵌合し、前記打ち込み杆1を握持杆2に対して垂設している。
【0016】この夫々の打ち込み杆1に下端へ向かう程横幅が徐々に広くなるハ字状幅広部4を打ち込み杆1の基端部から略下端近くに至る位置まで設け、このハ字状幅広部4の下端部に逆に下端へ向かう程横幅が急激に狭くなる逆ハ字状幅狭部5を連設し、この逆ハ字状幅狭部5の下端に打ち込み杆1の長さ方向と略直交し、打ち込み杆1の基端部の横幅と略同一幅の略平坦な肉薄平坦縁6を形成し、この肉薄平坦縁6を刃縁3としている。
【0017】また、本実施例では、手前側となる打ち込み杆1の裏面は、打ち込み杆1の途中から下端まで平滑に研摩した平滑面10に形成し、反対側の正面側の表面には前記ハ字状幅広部4の左右側縁部の角縁を面取りした左右面取部7を設けている【0018】具体的には、前記ハ字状幅広部4の左右側縁部の角縁を面取りして打ち込み杆1の略平坦面にした表面中央部から左右外側方向に傾斜する傾斜面が形成される前記左右面取部7を設け、前記逆ハ字状幅狭部5の左右側縁部の角縁も面取りして左右外側方向に傾斜する左右傾斜面8と下端方向へ傾斜する正面傾斜面9とを形成して、逆ハ字状幅狭部5の左右の逆ハ字状側縁と逆ハ字状幅狭部5の下端の前記肉薄平坦縁6とを肉薄として夫々を前記肉薄の刃縁3としている。
【0019】このハ字状幅広部4の左右側縁部の角縁を面取りした左右面取部7は、打ち込み杆1の略中間高さ位置から下端近傍に設けた逆ハ字状幅狭部5に至るまで設けられ、逆ハ字状幅狭部5の左右傾斜面8と連設するように形成している。
【0020】また、打ち込み杆1の表面中央部の略平坦面の横幅は下端に至るまでほとんど変わらない一定幅とし、従って前記左右面取部7の幅が下端へ向かう程徐々に広くなるように形成している。
【0021】また、前記各打ち込み杆1の裏面側の途中の中間高さ位置から前記平滑面10が形成される位置まで左右側縁部の角縁を面取りした裏面左右面取部11を設けている。
【0022】従って、ハ字状幅広部4を有するため、打ち込み杆1の下端部の横幅を広くでき、下端の肉薄平坦縁6を刃縁とすることで、根切りや土起こしが良好に行える。
【0023】また、ハ字状幅広部4の下端には逆ハ字状幅狭部5を設けられ、先細り状となっているため、刺さりも良い。
【0024】即ち、本実施例は図面に示すように、土へ打ち込まれる中間高さ位置から下端近傍付近まで徐々に末広がりとなり横幅が基端部の約2倍に確保される上に、下端は急激に先細りとなり、下端は平坦縁となる構成のため、刺さりが良い上、先細りでありながら横幅が十分に確保できるから根切りや土起こしも良好に行える。
【0025】しかも本実施例では、打ち込み杆1が土に刺さり込む中間高さ位置から、下端へ行く程この左右面取部7が徐々に幅広となるように形成しているため、刺さりも良く土離れ作用が極めて良好となり、肉薄幅広となって行く構造であっても、この左右面取部7も幅広となるから曲げ強度も極めて向上する。
【0026】また、裏面は途中から下端まで平滑面10が形成されているから刺さりも根切りや土起こしも良好となり、平滑面10より上部には裏面左右面取部11が形成されているから、一層刺さりも良好となり、土離れも良く強度も向上する。
【0027】また、ハ字状幅広部4の左右側縁の角縁を面取りして左右面取部7を設けているため、土に対する抵抗も少なくなり一層刺さりが良くなると共に、打ち込み杆1の表面に土が付着しにくく土離れも良い。また、このように角縁面取り構造のため曲げ強度も向上し、耐久性も向上する。
【0028】また、刃先はハ字状幅広部4に逆ハ字状幅狭部5を設け、下端を平坦縁としているから、下端外縁の四つの角がいずれも鈍角となる構造のため、刃先が欠けにくく、この点においても耐久性に秀れる。
【0029】また、本実施例では、図3に示すように複数の打ち込み杆1の中央の打ち込み杆1を左右の打ち込み杆1より垂下長をわずかに短くし、左右の打ち込み杆1の刃縁3が接地して刺さり込んだ後に刺さり込むようにしている。従って、土面が凹凸面であっても安定性良く刺さり込み、また打ち込み杆1が先ず左右から刺さり込むので刺さり込みが安定し、またこのように一斉に同時に刺さり込まず、打ち込み杆1が順次刺さり込むようになるから(刺さるタイミングがズレるから)、刺さりも一層良好となる。
【0030】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したから、幅広となりながら先細りである故に、刺さりが良い上、根切りや土起こしも良好に行え、また左右面取部を設けているため、土に対する抵抗も少なくなり一層刺さりが良くなると共に、打ち込み杆の表面に土が付着しにくく土離れも良く、またこのように角縁面取り構造のため曲げ強度も向上し、耐久性も向上するなど極めて画期的なくわとなる。
【0031】また、請求項2記載の発明においては、下端へ行く程この左右面取部が徐々に幅広となるように形成しているから、刺さりも良く土離れ作用が極めて良好となり、下端に向かって肉薄幅広となって行く構造であっても、この左右面取部も幅広となるから曲げ強度が極めて向上する一層秀れたくわとなる。
【0032】また、請求項3記載の発明においては、裏面には平滑面を形成することで、一層刺さりも根切りや土起こしも良好となる。
【0033】また、請求項4記載の発明においては、一層刺さりも良好となり、土離れも良く強度も向上する。
【出願人】 【識別番号】595146600
【氏名又は名称】有限会社浅野木工所
【出願日】 平成9年(1997)10月27日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛 (外1名)
【公開番号】 特開平11−127601
【公開日】 平成11年(1999)5月18日
【出願番号】 特願平9−294066