| 【発明の名称】 |
クローラ式走行装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】藤田 靖
【氏名】伊藤 孝司
【氏名】白方 幹也
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| 【要約】 |
【課題】コンバインなどのクローラ式の走行機械の回転ハンドルによる操舵操作を容易にしてかつ安全性を改善すること。
【解決手段】回転ハンドル60の下方に設けたハンドルアーム65は左右から荷重バネ77Rおよび77Lにより張力を掛けられているので、回転ハンドル60を操作するオペレータが感知するハンドル荷重はハンドル操作角に比例して大になることはブレーキターンでもスピンターンでも同様であるが、制御装置スピンターンにおいてブレーキターンよりも荷重バネ77Rおよび77Lの張力が大になるようにハンドル荷重用モータ71を作動させるので、あらかじめブレーキターンかスピンターンかのいずれかを選択することにより、ハンドル荷重はハンドル操作角に比例して大になるとともに同一のハンドル操作角においてスピンターンの方が大きなハンドル荷重を感知できるように作用する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右一対のクローラにより走行し、回転操作して操舵を行う回転式の操向操作具を有する走行装置であって、該回転式の操向操作具の回転操作時の操向操作具荷重は操向操作具操作角に比例して大になると共に、あらかじめ緩旋回か急旋回かのいずれかを選択することにより、回転式の操向操作具が同一操作角であっても緩旋回を選択した場合より急旋回を選択した場合の方が操向操作具荷重が大になるように制御する機構を備えたことを特徴とするクローラ式走行装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインまたはハーベスタなどのクローラ式走行装置の操舵手段に関する。 【0002】 【従来の技術】車体フレームの下部側に土壌面を走行する左右一対の走行クローラを有する走行装置を配設し、該車体フレーム上に刈取装置、脱穀装置、穀粒貯溜タンクなどを載置したコンバインがある。このようなコンバインはエンジンの動力により、主変速機であるハイドロスタティックトランスミッション(以下HSTと称する)と副変速機を備えたトランスミッションにより変速制御され、左右一対のクローラに速度差を与えることにより走行方向を変更することができる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】全機械式変速機つきのコンバインでは走行速度の変速は複数のレバーで変速操作する必要があったが、HSTつきのコンバインでは一本のHSTレバーの操作だけで前後進と走行速度を無段階変速ができるようになったので、オペレータは一方の手(例えば左手)でHSTレバーを操作して走行速度を調節し、他方の手(例えば右手)でパワーステアリングレバーを操作して走行方向と刈取装置の高さを調節する、いわゆるワンハンド・ワンレバー操作が可能になった。 【0004】パワーステアリングレバーの採用によりコンバインの走行方向の操舵と刈取装置の昇降を1本の操作桿で行えるようにして、以前に比べてコンバインの操作が簡単かつ容易になったが、乗用車、トラックなど自動車の普及により走行方向の操舵は回転ハンドルの操作による方式が好まれるようになり、回転ハンドル方式で操舵するコンバインが開発されている。 【0005】回転ハンドル方式で操舵するコンバインには次のような解決すべき課題がある。すなわち、乗用車、トラックなど自動車の回転ハンドルによる操舵では、回転ハンドルを回転することにより自動車タイヤの舵取り角度を変化させて走行方向の変更を行っているが、コンバインでは、回転ハンドルによる操舵で左右のクローラに速度差を与えて方向変更を行っており、かつその速度差はトランスミッション内のクラッチのON,OFF、ブレーキのON,OFFまたは逆走クラッチのON,OFFによって与えられるので、熟練したオペレータでければ円滑な操舵操作が困難であったり、また操作が円滑にできないために意図しない急激な旋回が生ずるなどの問題がある。 【0006】そこで本発明の課題は、コンバインの回転ハンドルによる操舵操作を容易にしてかつ安全性を改善することである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は次の構成により解決される。すなわち、左右一対のクローラにより走行し、回転操作して操舵を行う回転式の操向操作具を有する走行装置であって、該回転式の操向操作具の回転操作時の操向操作具荷重は操向操作具操作角に比例して大になると共に、あらかじめ緩旋回か急旋回かのいずれかを選択することにより、回転式の操向操作具が同一操作角であっても緩旋回を選択した場合は急旋回を選択した場合の方が操向操作具荷重が大になるように制御する機構を備えたクローラ式走行装置である。 【0008】本発明を具体例で説明すると、図6に示すように回転ハンドル60の下方に設けたハンドルアーム65は左右から荷重バネ77Rおよび77Lにより張力を掛けられているので、回転ハンドル60を操作するオペレータが感知するハンドル荷重はハンドル操作角に比例して大になることは緩旋回(ブレーキターン)でも急旋回(スピンターン)でも同様であるが、本発明の特徴として制御装置90(図7)はスピンターンにおいてブレーキターンよりも荷重バネ77Rおよび77Lの張力が大になるようハンドル荷重用モータ71を作動させるので、回転ハンドル60を操作するオペレータが感知するハンドル荷重はハンドル操作角に比例して大になるとともに同一のハンドル操作角においてスピンターンを選択したときの方がブレーキターンを選択したときよりも大きなハンドル荷重を感知できるように作用する。 【0009】たとえばハンドル操作角βのハンドル荷重はブレーキターンではmであるが、スピンターンではMとなる(図8(e)および図9(e)参照)。スピンターンでコンバインを左に旋回させる場合は、上記右旋回と反対の作動となる。 【0010】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。本発明の一実施の形態を図1ないし図9により説明する。図1は本発明の実施の形態のコンバインの左側面図であり、図2はコンバインの右側面図であり、図3はコンバインの正面図であり、図4はコンバインのトランスミッションの一部切り欠き断面図であり、図5はコンバインの操作席付近の斜視図であり、図6は回転ハンドル部分の斜視図であり、図7は操舵関係の制御回路を示す図であり、図8はブレーキターンを選択した場合の回転ハンドル操作角とクラッチ圧、ブレーキ圧、ハンドル荷重の関係を示す図であり、図9はスピンターンを選択した場合の回転ハンドル操作角とクラッチ圧、ブレーキ圧、ハンドル荷重の関係を示す図である。 【0011】図1ないし図3に示すように、コンバイン1の車体フレーム2の下部側に土壌面を走行する左右一対の走行クローラ3R、3Lを有する走行装置4を配設し、該車体フレーム2の前端側に刈取装置6と供給搬送装置7が設けられている。刈取装置6には、植立穀稈を分草する分草具8と、植立穀稈を引き起こす引起しケースと、植立穀稈を刈り取る刈刃11と、刈り取られた穀稈を挟持して後方に搬送する株元搬送装置12から構成されている。この株元搬送装置12の後方には、該株元搬送装置12から搬送されている穀稈を引き継いで搬送する供給搬送装置7が設けられている。 【0012】前記刈取装置6は、走行装置4の上方の支点を中心にして上下動する刈取装置支持フレーム13で支持されているので、刈取装置6は刈取装置支持フレーム13と共に上下動する構成である。 【0013】車体フレーム2の上方には、供給搬送装置7から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送するフィードチェーン14を有する脱穀装置15と、該脱穀装置15で脱穀選別された穀粒を一時貯溜するグレンタンク16が載置され、グレンタンク16の後部に縦オーガ16aを立設し、さらに縦オーガ16aには横オーガ16bを連接して、グレンタンク16内の穀粒をコンバイン1の外部に排出する構成としている。 【0014】図4に示すように、コンバイン1の走行速度は、エンジン(図示せず)の動力をトランスミッション19の主変速機のハイドロスタティックトランスミッションHST20を主変速HSTレバー51(図3)で操作し、副変速機25の歯車変速手段を副変速桿52(図3)で操作して変速し、左右のクローラ3R、3Lに伝動して任意の速度で走行する。コンバイン1の操舵操作は操作席50において回転ハンドル60を操作して行われる(図3参照)。すなわちコンバイン1の走行方向は回転ハンドル60をコンバイン1を旋回させようとする方向に回転操作することにより、トランスミッション19内のクラッチおよびブレーキを作動させて左右のクローラ3R、3Lに速度差を与えて走行方向の変更を行う構成である。 【0015】図4に示すトランスミッション19の主要部は、主変速機ハイドロスタティックトランスミッションHST20、副変速機25、第一クラッチ36R、36L、第二クラッチ44R、44L、ブレーキ46、クラッチ48、走行軸39R、39L、クローラ駆動スプロケットホイール40R、40Lなどからなり、エンジンからの駆動力の入力プーリ19aおよび刈取装置6へ動力を伝達する刈取装置駆動プーリ27aなどをもつ。 【0016】エンジンから入力プーリ19aへ伝達された機械回転駆動力は、HST20の可変容量油圧ポンプ21で油圧力に変換され、油圧モータ23で再び機械回転力に変換される。可変容量油圧ポンプ21を制御することにより油流量を無段階で0%からプラスマイナス100%に変更できるので、この油圧を受けて油圧モータ23の回転速度を無段階で0%からプラスマイナス100%に変化することができる。 【0017】油圧モータ23の出力軸24は該出力軸24に直結した副変速機入力ピニオン26を駆動し、これに常時噛み合う副変速第一ギヤ31を駆動する。副変速第二ギヤ30および副変速第三ギヤ29は第一ギヤ31と一体に固設され、副変速軸27に軸方向に摺動自在かつ相対回転不能に遊嵌され、図示しない副変速シフタにより軸方向にシフトされて、それぞれ第一ギヤ31と第一カウンタギヤ31’、第二ギヤ30と第二カウンタギヤ30’、第三ギヤ29と第三カウンタギヤ29’のいずれかの噛み合いにより高速、中速、低速に副変速される。また副変速軸27は第一ギヤ31と共に回転して刈取装置駆動プーリ27aに動力を伝達する。 【0018】第一カウンタギヤ31’は第二カウンタシャフト32に固着したギヤ32aと直接噛み合って(図4は展開図であるので、ギヤ31’とギヤ32aは噛み合ってないように見える。)、副変速されたカウンタシャフト28の回転を伝達し、第二カウンタシャフト32に固着されたピニオン32bは、第一クラッチ軸33のクラッチギヤ34に直接噛み合って(図4は展開図であるので、ピニオン32bとクラッチギヤ34は噛み合ってないように見える。)動力を伝達する。 【0019】クラッチギヤ34はそのギヤ円盤の内周側左右両側面に円環状で軸方向に凸凹に突設する軸方向クラッチ歯形34R、34Lを刻設し、第一クラッチ軸33に円環状で軸方向クラッチ歯形34Rとは反対の軸方向に凸凹に突設する第一クラッチ歯形右35Rを刻設した第一クラッチ右36Rを軸方向摺動自在に遊嵌し、かつ常時はコイルバネ33Rに付勢されて軸方向クラッチ歯形34Rと第一クラッチ歯形右35Rとは相対回転不能に噛み合って第一クラッチ右36Rに動力を伝達し、伝達された動力は第一クラッチ右36Rに固着されたピニオン37Rに噛み合う第一走行ギヤ38Rに伝えられ、走行軸右39R、右クローラ駆動スプロケット40Rを経て右クローラ3Rを駆動する。 【0020】第一クラッチ軸33にはまた円環状で軸方向クラッチ歯形34Lとは反対の軸方向に凸凹に突設する第一クラッチ歯形左35Lを刻設した第一クラッチ左36Lを軸方向摺動自在に遊嵌し、かつ常時はコイルバネ33Lに付勢されて軸方向クラッチ歯形34Lと第一クラッチ歯形左35Lとは相対回転不能に噛み合って第一クラッチ左36Lに動力を伝達し、伝達された動力は第一クラッチ左36Lに固着されたピニオン37Lと噛み合う第一走行ギヤ38Lに伝えられ、走行軸左39L、左クローラ駆動スプロケット40Lを経て左クローラ3Lを駆動する。 【0021】トランスミッション19は2個のクラッチシフタ41R、41Lをもち、該クラッチシフタ41R、41Lはそれぞれ2本の腕を持ってほぼL字型をなし、L字型の角隅部を回動軸で支持し図示しないアクチュエータで回動することにより、上述の第一クラッチ36R、36Lと以下に述べる第二クラッチ44R、44Lとをそれぞれ接続、開放する。 【0022】第一クラッチ右36Rの外周はブレーキギヤ42Rを形成し、該ブレーキギヤ42Rは第二クラッチ軸43に軸方向摺動可能かつ回転自在に遊嵌する第二クラッチ右44Rと一体のクラッチピニオン43Rに噛み合う。 【0023】第一クラッチ左36Lの外周はブレーキギヤ42Lを形成し、該ブレーキギヤ42Lは第二クラッチ軸43に軸方向に摺動可能かつ回転自在に遊嵌する第二クラッチ左44Lと一体のクラッチピニオン43Lに噛み合う。 【0024】第二クラッチ軸43には2枚のクラッチプレート45Rおよび45Lが固着されていて第二クラッチ右44Rとクラッチプレート45R、第二クラッチ左44Lとクラッチプレート45Lとはそれぞれ軸方向に突出するクラッチ歯形を形成していて、クラッチシフタ41Rおよび41Lの作動によりクラッチを接続または開放する。 【0025】第二クラッチ軸43の一つの軸端には多板式油圧ブレーキ46が固着されていてブレーキアーム47を操作することにより第二クラッチ軸43の回転を制動する。 【0026】第二クラッチ軸43の他の軸端には油圧式のクラッチ48の被動側が固着されているが、通常時はクラッチ48の駆動側とは絶縁されていて、駆動側と被動側とは相対的に自由に回転する。第二カウンタシャフト32の回転は該カウンタシャフト32に固着した逆回転用ギヤ32c、該逆回転用ギヤ32cに噛み合う第三カウンタシャフト49のカウンタシャフトギヤ49c、カウンタシャフトピニオン49a、図示しないアイドラーギヤ、クラッチ48の駆動側と一体のクラッチギヤ48aを介してクラッチ48の駆動側に伝達されるが、その回転方向は上記の第一クラッチ36を接続した場合の第二クラッチ軸43の回転方向とは逆方向である。 【0027】すなわちトランスミッション19は、エンジンの回転動力を主変速HST20および副変速機25で変速して、第一クラッチ36R、36Lが接続している場合は走行軸39R、39L、したがってクローラ駆動スプロケット40R、40Lを等速で駆動して、クローラ3Rおよびクローラ3Lを等速前進させる。 【0028】図4はクラッチシフタ右41Rが無作動で第一クラッチ右36Rが接続、第二クラッチ右44Rが開放(非接続)、クラッチシフタ左41Lは作動して第一クラッチ左36Lが開放(非接続)、第二クラッチ左44Lが接続の状態を示していて、この状態においてブレーキ46もクラッチ48も作動させないとクローラ右3Rは前進し、クローラ左3Lはフリーになるのでコンバイン1は左にゆっくりと旋回する。 【0029】図4に示す状態においてブレーキ46を作動させるとブレーキ力は、第二クラッチ左44L、ピニオン43L、ブレーキギヤ42L、第一クラッチピニオン37L、走行ギヤ38L、クローラ駆動スプロケット40Lを介してクローラ左3Lに伝達される。すなわち、クローラ左3Lは制動され、クローラ右3Rは前進を続けるので、したがってコンバイン1は左旋回(ブレーキターン)する。ブレーキ46のブレーキ力の大小により旋回半径の大小が変化する。 【0030】図4に示す状態においてブレーキ46を作動させないで、クラッチ48を作動させると、第二カウンタギヤ32aの動力は逆回転ギヤ32c、カウントシャフトギヤ49c、カウンタシャフトピニオン49a、クラッチギヤ48aに伝達され、第二クラッチギヤ43を回転する。このとき左クローラ3Lは右クローラ3Rに対して減速して前進するのでゆっくり緩旋回(マイルドターン)する。このとき、逆回転ギヤ32cを横方向にスライドさせて逆回転ギヤ32cとクラッチギヤ48aを噛み合わせると、第二カウンタシャフト32の動力は第二クラッチ軸43を回転させ、左クローラ3Lを逆走させる。このとき、右クローラ3Rは前進しているので、コンバイン1は左回りに急旋回(スピンターン)する。 【0031】図5はコンバイン1の操作席50付近の斜視図であり、操作席50の前方の操作パネル17に回転ハンドル60が配置され、スピンターン・ブレーキターン選択スイッチ69およびハンドル荷重設定ダイアル70が設けられ、操作席50の左側方に主変速HSTレバー51および副変速桿52が配置されている。 【0032】図6は回転ハンドル60の部分のみを取りだして示した斜視図である。すなわち回転ハンドル60は円環状のハンドルホイール61を複数本のハンドルスポーク62でハンドルボス63に接続し、ハンドルコラム64の頂部に固着する。ハンドルコラム64は図示しない軸支手段により回動自在に支承され、該ハンドルコラム64の下方でハンドルコラム64の軸線に垂直方向にハンドルアーム65を突出固着し、該ハンドルアーム65のハンドルコラム64から離隔した位置にハンドルコラム64と平行なピン66を植立し、該ピン66にセンサヨーク67の一端を遊嵌し、該センサヨーク67の他端はハンドルポジションセンサ67の回動軸に固着して、ハンドルポジションセンサ67の回動軸をハンドルホイール61の回転角度に比例して回動する。したがってハンドルポジションセンサ67はハンドルアーム65、センサヨーク68を介して、ハンドルホイール61の回転角度に比例した信号を発信する。 【0033】本発明においてハンドルアーム65の植立ピン66に接近した左右位置に、2本のコイルスプリングなどによる荷重バネ77R、77Lのそれぞれの一端を接続し、荷重バネ77Rの他端は第一L字型リンク73の一端部に、荷重バネ77Lの他端は第二L字型リンク76の一端部に接続する。 【0034】第一L字型リンク73は該リンクの中央部(L字型の隅角部)を減速モータなどからなるハンドル荷重用モータ71の軸72に固着支持し、該リンク73の他端部はタイリンク74の一端部にピン接続する。第二L字型リンク76は該リンク76の中央部(L字型の隅角部)を不動支点75により回動自在に支持し、該リンク76の他端部はタイリンク74の他端部にピン接続する。ハンドル荷重用モータ71を時計回りに回転させると、第一L字型リンク73も時計回りに回転して荷重バネ77Rに張力を与える。同時にタイリンク74の作用により第二L字型リンク76は反時計回りに回転して荷重バネ77Lに張力を与える。すなわちハンドル荷重用モータ71を時計回りに回転すると荷重バネ77Rおよび荷重バネ77Lは伸張されて張力がかかり、ハンドルアーム65、したがってハンドルホイール61を回動させようとすると抵抗力すなわちハンドル荷重を与え、かつ回転ハンドル60の回転角に比例したハンドル荷重を与えるように作用する。 【0035】本発明では操作パネル17(図5)にスピンターン・ブレーキターン選択スイッチ69(図5)を設けて、該選択スイッチ69をあらかじめスピンターンまたはブレーキターンのいずれかに選択しておくことにより回転ハンドル60に作用するハンドル荷重をブレーキターンを選択した場合に比べてスピンターンを選択した場合に大になるよう制御する構成としていることを特徴とする。さらに操作パネル17にはハンドル荷重設定ダイアル70(図5)を設けてハンドル荷重を任意に変更できる構成としている。 【0036】図6に示すように、第一L字型リンク73のタイリンク74を接続するピン73aは若干突設されていてハンドル荷重センサ79のセンサヨーク78に係合して、第一L字型リンク73の回動すなわち荷重バネ77Rおよび荷重バネ77Lの伸張度を検出できる構造として、ハンドル荷重センサ79からハンドル荷重を発信できるようにしている。 【0037】図7は操舵操作に関係する部分のみを表示した制御回路90の図であり、ハンドルポジションセンサ67、ブレーキ46の圧力センサ、クラッチ48の圧力センサ、クラッチシフタ左41Lの圧力センサ、クラッチシフタ右41Rの圧力センサ、車速センサ、ハンドル荷重センサ79、スピンターン・ブレーキターン選択スイッチ69、ハンドル荷重設定ダイアル70のそれぞれの信号をCPU91に入力し、CPU91で演算して出力信号に変換し、クラッチシフタ左41Lのソレノイド、クラッチシフタ右41Rのソレノイド、ブレーキ46のソレノイド、クラッチ48のソレノイド、ハンドル荷重用モータ71をそれぞれ制御する構成としている。 【0038】上記のように構成した本発明の実施の形態の作用を図8および図9を用いて説明する。図8(a)ないし(e)ならびに図9(a)ないし(e)において横軸はいずれも回転ハンドル60の操作角であり、図8はブレーキターンを選択した場合の作用を示す図で、図9はスピンターンを選択した場合の作用を示す図である。 【0039】まず、オペレータがスピンターン・ブレーキターン選択スイッチ69(図5)をブレーキターンに選択した場合について説明する。図8(a)に示すように回転ハンドル60を操作すると、ハンドルポジションセンサ67はハンドル操作角に比例したポジション値を発信する(図6参照)。図8(b)に示すようにハンドル操作角がプラスマイナスαの区間はいわゆるハンドルの遊び区間であり、クラッチ操作およびフレーキ操作の不感帯で、クラッチシフタ右41Rおよびクラッチシフタ左41Lは動作せず、したがって第一クラッチ右36Rおよび第一クラッチ左36Lはともに接続して、左右のクローラ3Rおよび3Lは等速で進行し、コンバイン1は直進する。 【0040】コンバイン1を右に旋回させる場合はハンドル60を右に回転させる。ハンドル操作角がαに達するとクラッチシフタ右41Rが作動して(図8(b))第一クラッチ右36Rが接続を切られ、同時に第二クラッチ右45Rが接続して、エンジンの動力はクローラ右3Rには伝達されなくなり該クローラ右3Rはフリー状態となるが、このとき第一クラッチ左36Lは接続しているのでエンジンの動力はクローラ左3Lに伝達され走行を続けるので、コンバイン1は右方向にゆっくりと旋回する。ハンドル操作角をαを超えてさらに大にすると、ブレーキ圧が上昇し(図8(c))、ブレーキ46が作動を開始する。該ブレーキ46の作動により、第二クラッチ右45Rに接続するクローラ右3Rはブレーキ力を及ぼされて走行速度が低下し、したがってコンバイン1を右回りに旋回させる。ハンドル操作角がαとβとの間ではハンドル操作角が大のほどブレーキ圧が大(図8(c))になるので、ハンドル操作角が大であるほどコンバイン1の右旋回は急激になる。 【0041】ハンドル操作角がβに達するとブレーキ圧、つまりブレーキ力は最大になり、クローラ右3Rは停止して、コンバイン1はクローラ右3Rを旋回中心として旋回するのでブレーキターンでもっとも急激な旋回となる。ハンドル操作角がβ以上に大となってもブレーキ圧、つまりブレーキ力はハンドル操作角βの場合と同じ値を保ち(図8(c))、コンバイン1の旋回状況もハンドル操作角βの場合と同様である。回転ハンドル60の下方に設けたハンドルアーム65は左右から荷重バネ77R、77Lにより張力を掛けられているので(図6参照)、回転ハンドル60を操作するオペレータが感知するハンドル荷重(ハンドル操作角βのハンドル荷重=m)はハンドル操作角に比例して大になる(図8(e))。 【0042】ブレーキターンでコンバイン1を左に旋回させる場合は、上記右旋回と反対の作動となる。なお、ブレーキターンを選択した場合はスピンターンとマイルドターン用のクラッチ48を作動させないので、ハンドル操作角にかかわらずスピンクラッチ圧はゼロのまま変化しない(図8(d))。 【0043】次に、オペレータがスピンターン・ブレーキターン選択スイッチ69をスピンターンに選択した場合について説明する。図9(a)に示すように回転ハンドル60を操作すると、ハンドルポジションセンサ67はハンドル操作角に比例したポジション値を発信する。図9(b)に示すようにハンドル操作角がプラスマイナスαの区間はいわゆるハンドルの遊び区間であり、左右のクローラ3Rおよび3Lは等速で進行し、クローラ1は直進する。 【0044】クローラ1を右に旋回させる場合はハンドル60を右に回転させる。ハンドル操作角がαに達するとクラッチシフタ右41R(図4)が作動して(図9(b))第一クラッチ右36R(図4)が接続を切られ、同時に第二クラッチ右45R(図4)が接続して、エンジンの動力はクローラ右3Rには伝達されなくなり、該クローラ右36Rはフリー状態となる。しかし、このとき第一クラッチ左36Lは接続しているのでエンジンの動力はクローラ左3Lに伝達されて走行を続けるので、コンバイン1は右方向にゆっくりと旋回する。ハンドル操作角をαを超えてさらに大にすると、ブレーキ圧が上昇し(図9(c))、ブレーキ46が作動を開始する。該ブレーキ46の作動により、第二クラッチ右45Rに接続するクローラ右3Rはブレーキ力を及ぼされて走行速度が低下し、したがってクローラ1を右回りに旋回させる。ハンドル操作角がαとβとの間ではハンドル操作角が大であるほどブレーキ圧が大(図9(c))になるので、ハンドル操作角が大であるほどコンバイン1の右旋回は急激になる。 【0045】ハンドル操作角がβに達するとブレーキ圧、つまりブレーキ力は最大になり、クローラ右3Rは停止して、コンバイン1はクローラ右3Rを旋回中心として旋回するのでブレーキターンで最も急激な旋回となる。ハンドル操作角がβを超えるとブレーキ圧、つまりブレーキ力はゼロとなる(図9(c))と同時にスピンクラッチ圧が上昇して(図9(d))クラッチ48が接続し、第二クラッチ軸43が逆回転し、その結果、最終的にクローラ右3Rが逆進するが、クローラ左3Lは引き続き前進するので、コンバイン1はその場で急旋回(スピンターン)する。 【0046】図6に示すように回転ハンドル60の下方に設けたハンドルアーム65は左右から荷重バネ77Rおよび77Lにより張力を掛けられているので、回転ハンドル60を操作するオペレータが感知するハンドル荷重はハンドル操作角に比例して大になることはブレーキターンでもスピンターンでも同様であるが、本発明の特徴として制御装置90はスピンターンにおいてブレーキターンよりも荷重バネ77Rおよび77Lの張力が大になるようハンドル荷重用モータ71を作動させるので、回転ハンドル60を操作するオペレータが感知するハンドル荷重はハンドル操作角に比例して大きくなるとともに同一のハンドル操作角においてブレーキターンよりもスピンターンの方が大きなハンドル荷重を感知できるように作用する。たとえばハンドル操作角βのハンドル荷重はブレーキターンでmであるが、スピンターンではMとなる(図8(e)および図9(e)参照)。スピンターンでコンバイン1を左に旋回させる場合は、上記右旋回と反対の作動となる。 【0047】なお、図9(d)のハンドル操作角βにおいてスピンクラッチ圧をステップ上昇させているが、ブレーキ圧と同様にハンドル操作角に比例してランプ上昇させる作動をするようにスピンクラッチ圧を設定することも可能であり、この方が急旋回の急激さが緩和できる。 【0048】上記のように作用するコンバイン1では以下に述べる効果が得られる。すなわち、左右一対のクローラ3R、3Lを走行装置4に持つコンバイン1などの走行装置であって、該走行装置の操舵手段が回転ハンドル60であり、該回転ハンドル60の回転操作時のハンドル荷重がハンドル操作角に比例して大になると共に、同一操作角であってもオペレータがあらかじめブレーキターンかスピンターンかのいずれかを選択することにより、スピンターンを選択した場合の方がハンドル荷重が大になるよう制御する構成を特徴とするので、例えば常時はブレーキターンを選択して操作が容易であり運転操作の危険性の少ない走行である刈り取りなどの作業を行い、狭隘な場所における作業など超急旋回を必要とする場合にはスピンターンを選択して小回りの利く運転、操舵を行うことができる。 【0049】さらに、上記構成によりブレーキターンあるいはスピンターンのいずれが選択されているかを、一回毎に選択スイッチ69を確認する必要なく、回転ハンドル60のハンドル荷重の大小で判断することができ、かつ超急旋回できるが操舵操作に危険性を伴いやすいスピンターンを選択した場合のハンドル荷重を大になるようにしたので、オペレータはハンドル操作を行えばブレーキターンかスピンターンかのどちらが選択されているかを容易に感知することができるので、不用意に危険なスピンターンをすることがなくなり安全性が保てる。 【0050】また、操作席50の操作パネル17にハンドル荷重設定ダイアル70を設置し(図5)、手動で任意のハンドル荷重を制御装置90のCPU91に入力できる構成(図7)としてオペレータがハンドル荷重を調整できるようにすると、オペレータの体力に応じてハンドル荷重を調節したり、オペレータの希望によりブレーキターンとスピンターンとのハンドル荷重の差を調節できるので、回転ハンドル60によるクローラ3を有する走行装置の操舵の操作性を一層向上できる。また、選択スイッチ69はマイルドターンを選択するように設定しても良い。 【0051】さらに、回転ハンドル60のハンドル荷重は走行装置の走行速度に比例して増大させることが好ましいが、スピンターンなどでクローラ3が逆走する場合でも適正なハンドル荷重を与えられることが必要であるので、走行装置4の車速に代わる検出値として主変速HSTレバー51の回動角度を検出した値、またはトランスミッション19のカウンタシャフト28の回転速度を検出した値を採用することにより、前進走行時は車速に比例した値が得られる。 【0052】前記構成を採用することにより、スピンターンなど逆走時で車速がほとんどゼロの場合でもゼロにならない検出値が得られるので、これを図7に示すように車速センサの検出値として制御装置90のCPU91に入力して、車速が速いほど、またスピンターンなど旋回量が大きいほど回転ハンドル60のハンドル荷重を大にする制御を行うことができて、回転ハンドル60によるクローラ3を有する走行装置の操舵の操作性を一層向上できる。 【0053】上記図1ないし図9に示す実施の形態のコンバイン1などの走行装置の操作性向上および安全性向上を図った変形例を図10に示す。すなわち、コンバイン1において変速および前後進を司る主変速機HST20は操作席50の側方に設けたHSTレバー51をオペレータが左手で操作するか、操作席50の前方下部のステップ面53に設けたフートペダル80をオペレータの足で操作して、そのいずれからも操作を行うことができる構成としているが、従来のフートペダル80はオペレータの足を乗せる水平なステップ53の上にほぼ水平に設けていたので足踏み操作がしにくいことと、操作席50への乗降に際してフートペダル80に足先をひっかけやすいことなどの問題があった。 【0054】そこで図10の操作席50付近の一部断面を含む側面図に示すように、操作席50の高さ位置および前後位置ならびにステップ53の高さ位置がいずれも調節可能なコンバイン1であって、該コンバイン1の操舵操作を回転ハンドル60で行うものにおいて、操作席50の前方でステアリングポストカバー60aの内側部分のステップ53を前方を高く、後方を低く傾斜させたステップ53aにして、該傾斜ステップ53aの上面で回転ハンドル60の鉛直下方よりも前方にフートペダル80を揺動可能に設置した。 【0055】フートペダル80は側面視逆へ字形の足乗せ板81を逆へ字屈曲点付近で揺動自在に傾斜ステップ53aにピン82で支承し、足乗せ板81の前後方向の揺動運動を伝達するワイヤ83、84を連結することにより、回動支点86で支承されたT字形中間アーム85を回動させ、該T字形中間アーム85の回動をさらにワイヤ87によりHST20の可変容量油圧ポンプ21のトランスピニオン軸21aに伝達する構造とし、足乗せ板81を前方に踏めば前進し、足乗せ板81を後方に踏めば後進するように、かついずれの方向にも強く踏むほど増速するようにHST20にある可変容量油圧ポンプ21のトランスピニオン軸21aを回動する構成としている。 【0056】図10の構成によればオペレータは無理な姿勢をとることなく、操作席50に正しい姿勢で着座したまま、両手(または右手)で回転ハンドル60を支持してコンバイン1の走行方向を操舵しながら、両足(または片足)でフートペダル80を踏み込み操作して、コンバイン1の前進、後退、増速、減速を容易に行うことができ、左手は主変速HSTレバー51の操作を行う必要が全くなくなり、余裕を持って左手で操作パネル17のスイッチ類の操作を行うことができるという運転操作上の極めて優れた効用が得られると共に、フートペダル80の位置をステアリングポストカバー60aの内側に設けるようにしたのでオペレータの操作席50への昇降に際してフートペダル80に足先をひっかけるなど安全上の問題も解決できる。 【0057】上記図1ないし図9に示す実施の形態のコンバイン1などの走行装置の車高上下昇降に関する操作性向上および安全性向上を図った変形例を図11ないし図16に示す。図11はコンバイン1の左側面図であり、図12は車体フレーム2および走行装置4の一部切り欠き断面を含む詳細側面図であり、図13は車体フレーム2および走行装置4の一部切り欠き断面を含む平面図であり、図14は操作席50付近の斜視図であり、図15は回転ハンドル60の断面図であり、図16は図15のA−A線矢視側面図である。 【0058】左右一対のクローラ3を走行装置4とする走行装置、特にコンバイン1では湿地帯、湿田を走行する際に車高を高くすることが必要であり、そのために車体フレーム2を昇降する昇降手段103(図12)が設けられている。 【0059】車高を上下できるコンバイン1を示す図11ないし図13において、該コンバイン1の走行装置4は、無端帯状のクローラ3と、該クローラ3を駆動する駆動スプロケット40と、所定間隔をおいて設けられていてクローラ3を地面に接地させる複数の接地転輪116と、地面の凹凸に対応する可動転輪117と、前記接地転輪116と可動転輪117を支持するトラックローラフレーム118と、クローラ3に張力を与える移動スプロケット119と、該移動スプロケット119を移動調節する調節装置120と、クローラ3の垂れ下がりを防止する支持転輪121等から構成されていて、これと同じ構成のものが左右一対に設けられている。 【0060】図12に示すように前記昇降手段103は前述の走行装置4の左右に、左右の昇降が個別にできるように各々設けられているが、左右の昇降手段を同時に作動させて車体フレーム2の全体を昇降させることができる。昇降手段103は次のように構成される。トラックローラフレーム118には、その前部に前部アーム122がピン123に遊嵌連結し、後部には後部アーム124がピン125に遊嵌連結している。前部アーム122の他端は、車体フレーム2に固定されている支持台126の前部ローリング軸127に遊嵌連結していて、さらに、前部ローリング軸127にはアーム130が遊嵌連結している。 【0061】前部アーム122とアーム130は連結固定されている。前記後部アーム124の他端は、車体フレーム2に固定している連結アーム129の後部ローリング軸128に遊嵌連結していて、さらに、後部ローリング軸128にはアーム131が遊嵌連結している。後部アーム124とアーム131は連結固定されている。また、アーム130とアーム131は、連結ロッド132で遊嵌連結していて、さらに、前記アーム131の端部には、油圧シリンダ133のピストンロッド134の端部が遊嵌連結している。油圧シリンダ133は、車体フレーム2に対して遊嵌しているプレート133aに遊嵌していて、その遊嵌軸心からプレート133bが設けられ、その端部はピッチングアーム139に連結している。 【0062】前記プレート133bは油圧シリンダ133のピストンロッド134を移動可能にするためのものである。また、前記プレート133aにて油圧シリンダ133をつり下げ状態としているのは、ピッチング油圧シリンダ143を作動させたときにおいて、油圧シリンダ133のピストンロッド134が移動しないようにするためである。ピストンロッド134の動き量はポテンショメータ134aで検出され、ロッド134bで駆動される。 【0063】したがって、油圧シリンダ133のピストンロッド134を伸ばすと、図12に示す左側面図において、アーム131は時計方向に回転して連結ロッド132を引っ張り、該連結ロッド132はアーム130を時計方向に回転させる。すると、後部アーム124と前部アーム122は共に時計方向に回転して、これにより、トラックローラフレーム118は車体フレーム2に対して下方へと下がる。左右の油圧シリンダ133のピストンロッド134を同時に伸ばすと、地面に対しては、車体フレーム2を上昇させることになる。なお、車体フレーム2の前後方向の傾動調整はピンチングシリンダ143で行われる。 【0064】また、油圧シリンダ133のピストンロッド134を縮めると、前述の作動と反対に作動するので、トラックローラフレーム118は車体フレーム2に対して上方へと上がる。左右の油圧シリンダ133のピストンロッド134を同時に短縮すると、地面に対しては車体フレーム2は下降することになる。 【0065】図14は図11に示すコンバイン1の操作席50付近の斜視図であり、操作席前方の操作パネル17から回転ハンドル60が突出しかつ操作パネル17に回転ハンドル60のコラム64が前後動できる長穴60bおよび該回転ハンドル60の前後動を停止するロック装置99が設けられている。 【0066】図15は回転ハンドル60の縦断面図であり、ハンドルコラム64は二つのシールつきベアリング64aおよび64bで回転自在に支承され、ベアリング64aおよび64bはハンドルハウジング縦92aに嵌着され、該ハンドルハウジング縦92aと一体のハンドルハウジング横92bの両側面にジャーナル93および94を突出して該ジャーナル93、94をベアリング93a、94aで回動自在に支承し、ハンドルハウジング横92bの内部にはハンドルアーム65、ピン66、センサヨーク68およびハンドルポジションセンサ67を内蔵して、以下に述べるハンドルコラム64を前後に移動する操作を行っても、操舵のためのハンドルホイール61の回転角は正確にハンドルポジションセンサ67に伝達できる構造としている。 【0067】図16に示すようにハンドルコラム64は回転ハンドル60のハンドルホイール61をオペレータが押し引きすることによりハンドルハウジング92aおよび92bがジャーナル93、94を回動中心として回動して、回転ハンドル60のハンドルホイール61を前方に押したときにはハンドルハウジング92aに固着したプッシュレバー95aが車高上下スイッチ95を押してスイッチ回路をONにして図示しない制御回路に信号を送り、車高を下げる制御信号出力により車体フレーム昇降手段103(図12)を作動させて車高を降下させる。 【0068】また、回転ハンドル60のハンドルホイール61を後方に引いたときにはハンドルハウジング92aに固着したプッシュレバー96aが車高上下スイッチ96を押してスイッチ回路をONにして図示しない制御回路に信号を送り、車高を上げる制御信号出力により車体フレーム昇降手段103を作動させて車高を上昇させるように作用する。 【0069】なお、ハンドルハウジング92aは前後方向から張力バネ97および98により引っ張って常時はハンドルコラム64を中立位置に静止するようにし、かつハンドルコラム64を前後方向に操作する場合にオペレータに対して適当な反力荷重を感知させる構成とし、また、路上走行時など車高変更を行う必要がない場合に誤操作して車高を昇降させることを避けるために、操作パネル17に設けたハンドルロック装置99(図14)により回転ハンドル60の前後動をロックできる構成としている。 【0070】上記構成のコンバイン1においては、オペレータは回転ハンドル60から手を離すことなくで回転ハンドル60で操舵操作を行いながら、該回転ハンドル60を前後に傾倒させて走行装置の車高を昇降制御できるので、車高の昇降操作が極めて容易になり、かつロック装置99により回転ハンドル60の前後傾倒をロックできるので不用意な誤操作による車高昇降を防止できてコンバイン1の走行安全性が向上する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月3日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】松永 孝義
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| 【公開番号】 |
特開平11−75425 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月23日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−237938 |
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