| 【発明の名称】 |
作業車の昇降用油圧回路構成 |
| 【発明者】 |
【氏名】末松 幸治
【氏名】戸上 修一
【氏名】藤瀬 直樹
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| 【要約】 |
【課題】昇降シリンダの誤動作によって、作業機が誤って上昇してしまうのを防止することができ、作業車の安全性を向上させることができる作業車の昇降用油圧回路構成を提供すること。
【解決手段】作業機を昇降させるための昇降機構(9) に昇降用油圧回路(10)を連動連結し、昇降用油圧回路(10)は、昇降シリンダ(12)と作動油タンク(11)との間にバイパス回路(13)を介設して、昇降シリンダ(12)への作動油の供給を停止できるべく構成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 作業機を昇降させるための昇降機構(9) に昇降用油圧回路(10)を連動連結し、昇降用油圧回路(10)は、昇降シリンダ(12)と作動油タンク(11)との間にバイパス回路(13)を介設して、昇降シリンダ(12)への作動油の供給を停止できるべく構成したことを特徴とする作業車の昇降用油圧回路構成。 【請求項2】 前記昇降用油圧回路(10)は、昇降機構(9) の作動時にのみ昇降シリンダ(12)へ作動油を供給すべく制御したことを特徴とする請求項1記載の作業車の昇降用油圧回路構成。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、作業機を昇降可能に配設した作業車の昇降用油圧回路構成に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の作業車においては、トラクタ等の走行機体の後部に昇降機構を連設し、同昇降機構に耕耘機等の作業機を連結して、走行機体に作業機を昇降可能に連動連結したものが知られている。 【0003】かかる昇降機構には、油圧ポンプと昇降シリンダと作動油タンクとから閉ループ回路を構成する昇降用油圧回路が連動連結しており、同昇降用油圧回路によって昇降シリンダを昇降作動させて、作業機の昇降を行っていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の作業機の昇降用油圧回路にあっては、昇降シリンダの昇降作動の有無に拘わらず、常に昇降シリンダに作動油が供給されていたため、昇降シリンダを昇降作動させるために昇降シリンダに連動連結した電磁バルブを頻繁に開閉作動させると、電磁バルブの摩擦熱によって作動油の油温が上昇してしまい、作動油の熱膨張により昇降シリンダが誤動作して、作業機が誤って上昇してしまうおそれがあった。 【0005】また、前記電磁バルブが頻繁に開閉作動されること等に起因して、電磁バルブのバルブ部分が緩み、作動油がわずかながら電磁バルブを通過してしまい、作業機が不意に上昇してしまうおそれがあった。 【0006】 【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、作業機を昇降させるための昇降機構に昇降用油圧回路を連動連結し、昇降用油圧回路は、昇降シリンダと作動油タンクとの間にバイパス回路を介設して、昇降シリンダへの作動油の供給を停止できるべく構成することとした。 【0007】また、前記昇降用油圧回路は、昇降機構の作動時にのみ昇降シリンダへ作動油を供給すべく制御することとした。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明に係る昇降用油圧回路は、作動油タンクに油圧ポンプを連通連結し、同油圧ポンプに昇降シリンダを連通連結し、しかも、作動油タンクと昇降シリンダとの間にバイパス回路を介設したものである。 【0009】バイパス回路は、作動油タンクと昇降シリンダとの間にバイパス切替バルブを介設し、同バイパス切替バルブの作動によって、昇降用油圧回路の内部を流れる作動油を昇降シリンダに流入させて昇降シリンダを上昇作動させるか、或いは、作動油を作動油タンクに流入させるかを選択できるようにしている。 【0010】バイパス切替バルブは、制御回路によって制御されており、同制御回路は、コントローラに昇降機構を昇降作動させるための昇降スイッチ、昇降機構のリフト角を検出するリフト角センサ、耕耘深さを検出する耕深センサ、作業機の地上高を検出するポジションセンサとを接続する一方、コントローラにシリンダ上昇バルブとシリンダ下降バルブとバイパス切替バルブとを接続している。 【0011】そして、昇降スイッチ、リフト角センサ、耕深センサ、ポジションセンサのいずれかによって、コントローラに昇降機構を上昇作動させるための要求信号が入力された場合には、コントローラからシリンダ上昇バルブに作動信号が出力されるとともに、バイパス切替バルブにも同時に作動信号が出力され、バイパス切替バルブが作動して、昇降用油圧回路は、作動油を作動油タンクに流入させるバイパス回路から、作動油を昇降シリンダに流入させて昇降シリンダを上昇作動させる回路へと切り替わる。 【0012】一方、昇降スイッチ、リフト角センサ、耕深センサ、ポジションセンサのいずれからも、コントローラに昇降機構を上昇作動させるための要求信号が入力されない場合には、バイパス切替バルブが作動せず、昇降用油圧回路は、作動油を作動油タンクに流入させるバイパス回路に切り替わる。 【0013】従って、本発明では、昇降用油圧回路が、昇降シリンダと作動油タンクとの間にバイパス回路を介設しているため、昇降シリンダへの作動油の供給を停止することができ、昇降シリンダの誤動作を防止することができるものである。 【0014】また、前記昇降用油圧回路を、昇降機構の作動時にのみ昇降シリンダへ作動油を供給すべく制御することにより、路上走行時やフロント作業時等の昇降シリンダの非作動時においては、作動油が昇降シリンダへ流入せずに作動油タンクへ流入することとなり、昇降用油圧回路内での作動油の圧力損失を可及的に低減することができるものである。 【0015】しかも、例え作動油の油温が上昇し、作動油が熱膨張しても、或いは、各バルブが頻繁に開閉作動されること等によって、各バルブのバルブ部分が緩み、作動油がわずかながら各バルブを通過しても、作動油が昇降シリンダへ流入することはなく、昇降シリンダの誤動作による作業機の誤動作を防止することができ、作業車の安全性を向上させることができるものである。 【0016】 【実施例】以下に、本発明の実施例について、添付図面を参照して具体的に説明する。 【0017】図1は、本発明に係る昇降用油圧回路構成を具備する作業車1としてのクローラ式トラクタを示した図であり、作業車1は、機体フレーム4の前後部にそれぞれ左右側前後車輪5,5,6,6 を配設し、機体フレーム4の前側上部に原動機部7を配設し、同原動機部7の後部に運転部8を配設している。図中、3は履帯である。 【0018】また、走行機体2は、機体フレーム4の後部に3点リンク式の昇降機構9を取付けており、同昇降機構9に連結した耕耘機等の作業機を昇降できるようにしている。 【0019】昇降機構9には、同昇降機構9を昇降作動させるための昇降用油圧回路10を連動連結している。 【0020】昇降用油圧回路10は、図2に示すように、作動油タンク11に油圧ポンプ35を連通連結し、同油圧ポンプ35に昇降シリンダ12を連通連結している。しかも、作動油タンク11と昇降シリンダ12との間には、バイパス回路13を介設している。図中、34は作動油タンク11に連通連結したポート、14はUFO 用バルブ、15は複動用バルブ、16はシリンダ昇降切替バルブであり、シリンダ上昇バルブ17とシリンダ下降バルブ18とから構成している。 【0021】バイパス回路13は、作動油タンク11と昇降シリンダ12との間にバイパス切替バルブ19を介設し、同バイパス切替バルブ19の作動によって、昇降用油圧回路10の内部を流れる作動油を昇降シリンダ12に流入させて昇降シリンダ12を上昇作動させるか、或いは、作動油を作動油タンク11に流入させるかを選択できるようにしている。 【0022】バイパス切替バルブ19は、図3に示す制御回路21によって制御されており、同制御回路21は、コントローラ22の第一入力ポート23に昇降機9を昇降作動させるための昇降スイッチ24を接続する一方、コントローラ22の第一出力ポート25にシリンダ上昇バルブ17とシリンダ下降バルブ18とバイパス切替バルブ19とを接続し、さらに、コントローラ22の第二入力ポート26に、昇降機構9のリフト角を検出するリフト角センサ27と、昇降機構9に連結した作業機のリヤカバー(図示省略)に設けて耕耘の深さを検出する耕深センサ28と、作業機の地上高を検出するポジションセンサ29とを接続している。図中、30はメインスイッチ、31は上昇リレー、32は下降リレー、33はバイパスリレーである。 【0023】そして、昇降スイッチ24、リフト角センサ27、耕深センサ28、ポジションセンサ29のいずれかによって、コントローラ22に昇降機構9を上昇作動させるための要求信号が入力された場合には、コントローラ22からシリンダ上昇バルブ17に作動信号が出力されるとともに、バイパスリレー33を介してバイパス切替バルブ19にも同時に作動信号が出力される。これにより、バイパス切替バルブ19が作動して、昇降用油圧回路10は、作動油を作動油タンク11に流入させるバイパス回路13から、作動油を昇降シリンダ12に流入させて昇降シリンダ12を上昇作動させる回路へと切り替わる。 【0024】このようにして、昇降用油圧回路10は、昇降シリンダ12を上昇作動させて、作業機を上昇させるようにしている。 【0025】一方、昇降スイッチ24、リフト角センサ27、耕深センサ28、ポジションセンサ29のいずれからも、コントローラ22に昇降機構9を上昇作動させるための要求信号が入力されない場合には、コントローラ22からバイパスリレー33に作動信号が出力されず、従って、バイパス切替バルブ19が作動せず、昇降用油圧回路10は、作動油を作動油タンク11に流入させるバイパス回路13に切り替わる。 【0026】このようにして、昇降用油圧回路10は、昇降シリンダ12を上昇作動させない場合には、昇降シリンダ12への作動油の供給を停止するようにしている。 【0027】従って、昇降シリンダ12を昇降作動させるために昇降シリンダ12に連動連結したシリンダ上昇バルブ17等の各バルブを頻繁に開閉作動させることに起因して、各バルブの摩擦熱によって作動油の油温が上昇し、作動油が熱膨張しても、作動油が昇降シリンダ12へ流入することはなく、昇降シリンダ12の誤動作による作業機の誤動作を防止することができ、作業車1の安全性を向上させることができる。 【0028】また、例え各バルブが頻繁に開閉作動されること等によって、各バルブのバルブ部分が緩み、作動油がわずかながら各バルブを通過しても、作動油が昇降シリンダ12へ流入することはなく、作業機が誤動作することはない。 【0029】しかも、路上走行時やフロント作業時等の昇降シリンダ12の非作動時においては、作動油が昇降シリンダ12へ流入せずに作動油タンク11へ流入するため、昇降用油圧回路10内での作動油の圧力損失を可及的に低減することができる。 【0030】 【発明の効果】本発明は、以上説明してきたような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。 【0031】即ち、本発明では、作業機を昇降させるための昇降機構に昇降用油圧回路を連動連結し、昇降用油圧回路は、昇降シリンダと作動油タンクとの間にバイパス回路を介設しているため、昇降シリンダへの作動油の供給を停止することができ、昇降シリンダの誤動作を防止することができる。 【0032】また、前記昇降用油圧回路を、昇降機構の作動時にのみ昇降シリンダへ作動油を供給すべく制御することにより、路上走行時やフロント作業時等の昇降シリンダの非作動時においては、作動油が昇降シリンダへ流入せずに作動油タンクへ流入することとなり、昇降用油圧回路内での作動油の圧力損失を可及的に低減することができる。 【0033】しかも、例え作動油の油温が上昇し、作動油が熱膨張しても、或いは、各バルブが頻繁に開閉作動されること等によって、各バルブのバルブ部分が緩み、作動油がわずかながら各バルブを通過しても、作動油が昇降シリンダへ流入することはなく、昇降シリンダの誤動作による作業機の誤動作を防止することができ、作業車の安全性を向上させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005164 【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社 【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月8日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】松尾 憲一郎
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| 【公開番号】 |
特開平11−75418 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月23日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−242587 |
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