| 【発明の名称】 |
穀物収穫機における回転式操向操作具自動回転装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】藤田 靖
【氏名】伊藤 孝司
【氏名】白方 幹也
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| 【要約】 |
【課題】自動方向制御が働いて機体の進行方向が変更されるとき、丸ハンドルの回転方向と回転角度を機体の旋回方向と旋回角度に合わせる。
【解決手段】自動方向制御装置が左右のクローラを制動するタイミングに合わせて、ハンドル回転角度検出センサ81のセンサ出力値をフィードバックしながらハンドルモータ85を駆動して丸ハンドルを回転する。このときの丸ハンドルの回転方向は、左側のスイッチ82Laがオンになったときは右に、右側のスイッチ82Raがオンになったときは左に回転するようにハンドルモータ85の回転方向を制御する。また、このときの丸ハンドルの回転角度は、方向制御用切換弁76のパルス制御のオンタイム時間に比例してハンドルモータ85を駆動し、ブレーキの作動時間に応じて丸ハンドルの回転角度を大きくする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 穀稈列の有無を検出する条刈方向センサを左右一対に設け、このセンサ信号にもとづいて、機体の進行方向を変更することにより、機体の進路を穀稈列に沿わせる自動方向制御機構付きの穀物収穫機において、手動で機体の進路を変更するときは、右へ回すと右に進路を変更し、左へ回すと左に進路を変更する回転式操向操作具を設け、この回転式操向操作具を回転する回転手段に前記左右の条刈方向センサを接続し、これらのセンサ信号にもとづいて、機体が前記自動方向制御により右に進路変更するときは、前記回転式操向操作具を右に回転し、左に進路変更するときは、左に回転することを特徴とする回転式操向操作具自動回転装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、自動方向制御装置を有すると共に、丸ハンドルを回動して機体を旋回するコンバインやハーベスタのような穀物収穫機に関する。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】自動方向制御は、分草杆の左右に取り付けた条刈方向センサの一方が穀稈列に触れると信号を出力し、この信号にもとずいて片側のクローラにブレーキを掛けて、機体の進行方向を穀稈列より離れる方向に変更することにより、機体を穀稈列に自動的に沿わせるという公知の制御である。 【0003】一方、クローラ式作業車の進路を変更するには、左右いづれか一方のクローラを制動して旋回する基本のブレーキターンの他に、左右のクローラを互いに逆方向に回転させて旋回するスピンターンと、左右のクローラの一方を減速させて旋回するマイルドターンの3通りの方法がある。 【0004】従来、これらのターンは、スピンターンとマイルドターンのターンモードを選択するスイッチを別に設け、このスイッチを切換える切換レバーと、左右に傾動して旋回方向内側のクローラのクラッチ接続やブレーキを制御する操向レバーを併用して実行していた。 【0005】これらのターンを操作するレバー以外にも、車速を変速するHST(静油圧式無段変速装置)レバーや副変速レバーがあり、これらの操作を全てレバーで行っていたため、操作が複雑で操縦を難しくしていた。また、操向レバーは傾動するのに大きな操作力を必要とした。 【0006】このため、従来のレバーの代りにターンの操作を丸ハンドルに集約し、車速を変速するレバーと区別して操作を簡素化すると共に、従来のレバーに比べ操作力を低減して作業車の操縦を容易にする試みがなされている。 【0007】ところで、この丸ハンドルの操作は、ハンドルの回転方向と機体の旋回方向が一致するように設定されている。そこで、クローラ式作業車の走行中に自動方向制御が働くと、丸ハンドルの回転方向と機体の旋回方向が一致しなくなる。このため、オペレータの操作感覚と機体の旋回方向にずれが生じ、操作性が悪くなる。 【0008】そこで本発明は、自動方向制御が働いて機体の進行方向が変更されると、丸ハンドルを自動的に回転し、丸ハンドルの回転方向と機体の旋回方向を一致させることを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するために、本発明は以下のように構成した。 【0010】すなわち、穀稈列の有無を検出する条刈方向センサを左右一対に設け、このセンサ信号にもとづいて、機体の進行方向を変更することにより、機体の進路を穀稈列に沿わせる自動方向制御機構付きの穀物収穫機において、手動で機体の進路を変更するときは、右へ回すと右に進路を変更し、左へ回すと左に進路を変更する回転式操向操作具を設け、この回転式操向操作具を回転する回転手段に前記左右の条刈方向センサを接続し、これらのセンサ信号にもとづいて、機体が前記自動方向制御により右に進路変更するときは、前記回転式操向操作具を右に回転し、左に進路変更するときは、左に回転することを特徴とする回転式操向操作具自動回転装置である。 【0011】 【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。 【0012】図1に、本発明を実施したコンバインの全体図を示す。図中、11はコンバイン1のクローラで、12(12R,12L)はクローラ駆動軸、13は刈取部、14は脱穀した穀物を貯留する穀物タンクを示す。 【0013】図2は、本発明を実施したコンバインの走行伝達装置(ミッション)を展開して示す縦断面図である。本発明の走行伝達装置はエンジン(図示しない)の動力を入力プーリ15を介して静油圧式無段変速装置(HST)のポンプ16に入力し、併設のHSTモータ17を駆動する。18は、走行伝達装置の入力軸で、HSTモータ17の出力側に接続して第1伝動ギア19を固着する。 【0014】20は、HST入力軸18の伝動下手側に配設する変速軸で、変速軸20の外周に外周筒21を回転自在に嵌合し、外周筒21には、低速ギア22、中速ギア23および高速ギア24をスプライン結合する。低速ギア22、中速ギア23および高速ギア24は一体に回転し、フォーク部材(図示しない)により外周筒21上を横移動し、高速ギア24は、第1伝動ギア19に常時噛合する。 【0015】外周筒21には、環状の凹溝を外周に形成したシフタ25をスプライン結合すると共に、シフタ25に対向して変速軸20の右端部に逆転防止のワンウエイクラッチ26を配設する。このワンウエイクラッチ26は、走行伝達装置の逆回転の動力を刈取部(図示しない)に伝達しないためのもので、刈取部が逆転すると刈取部が破損するので、それを防止するものである。ワンウエイクラッチ26の入力側とシフタ25の間に爪クラッチPを形成し、ワンウエイクラッチ26の出力側は変速軸20に連結する。28はシフタ25を移動するシフタフォークである。 【0016】変速軸20の右端には刈取プーリ30を固定し、爪クラッチPを経てこの刈取プーリ30より刈取部(図示しない)へ動力を伝達する。 【0017】31は第1中間軸で、変速軸20の伝動下手側に配設し、第2伝動ギア32、第3伝動ギア33および第4伝動ギア34をそれぞれ固着する。第2伝動ギア32は低速ギア22に、第3伝動ギア33は中速ギア23に、第4伝動ギア34は高速ギア24にそれぞれ噛合する。 【0018】35は第2中間軸で、第1中間軸31の伝動下手側に配設し、中央に第5伝動ギア36を、右端に第6伝動ギア37をそれぞれ固着する。第6伝動ギア37は第1中間軸31の第4伝動ギア34に常時噛合する。 【0019】38は制御軸で、第2中間軸35の伝動下手側に配設し、左端にブレーキ39、中央部に左右の切換クラッチ40、41をそれぞれ配設する。左右の切換クラッチ40、41の原動側は制御軸38に固着し、受動側を制御軸38に遊嵌して切換ギア42と切換ギア43をそれぞれ切換クラッチ40、41の受動側に固着する。左右の切換クラッチ40、41の原動側と受動側の向かい合う面には、両者を結合する係合歯40a、41aを形成する。切換ギア42と切換ギア43は、左右の切換クラッチ40、41の受動側と一体に回転して、かつ軸方向に一体的に移動する。 【0020】ブレーキ39はディスク形式で、ブレーキ本体44とブレーキケース45からなり、ブレーキ本体44は制御軸38に固着し、ブレーキケース45はミッションケースに固着する。ブレーキ39は、ブレーキ本体44側に一体のディスク(図示しない)と、ブレーキケース45側に一体のディスク(図示しない)を交互に複数枚づつ配置した構造である。 【0021】46はサイドクラッチ軸で、制御軸38の伝動下手側に配設し、中央部に直進ギア47を固着し、左サイドギア48と右サイドギア49を遊嵌する。左サイドギア48と右サイドギア49には、直進ギア47と向かい合う面に係合歯48a、49aを形成し、ばねにより付勢して左サイドギア48と右サイドギア49を直進ギア47に係合させて左右のサイドクラッチを構成する。 【0022】左サイドギア48には第10伝動ギア50を固着して、左サイドギア48と切換ギア42を常時噛合する。そして、左サイドギア48と第10伝動ギア50は一体的に軸方向に移動する。同様に、右サイドギア49には第11伝動ギア51を固着して、右サイドギア49と切換ギア43を常時噛合する。そして、右サイドギア49と第11伝動ギア51は一体的に軸方向に移動する。 【0023】第10伝動ギア50と第11伝動ギア51には溝部を形成して、この溝部に係合するサイドクラッチシフトフォーク52L、52Rを配設する。第10伝動ギア50と第12伝動ギア53を常時噛合し、第11伝動ギア51と第13伝動ギア54を常時噛合する。第12伝動ギア53は左クローラ駆動軸12Lに固定し、第13伝動ギア54は右クローラ駆動軸12Rに固定する。 【0024】56は逆転伝動軸で、第2中間軸35と同軸線上にスプライン結合で着脱自在に連結して両軸を一体に回転するように構成すると共に、旋回入力ギア57を急旋回・緩旋回軸56にスプライン結合する。旋回入力ギア57はフォーク部材(図示しない)により軸方向に移動する。 【0025】58は減速伝動軸で、逆転伝動軸56の伝動下手側に配設し、第15伝動ギア59と第16伝動ギア60を固着する。 【0026】61は、旋回制御軸で、逆転伝動軸56の伝動下手側に配設して制御軸38と同一軸線上に着脱自在に連結する。旋回制御軸61には、ディスク形式のクラッチ62を配設する。クラッチ62は、クラッチ本体側に一体のディスクとクラッチケース側に一体のディスクを交互に配置した構造である。クラッチ本体を旋回制御軸61にスプライン結合し、クラッチケースに第17伝動ギア63を連結する。第17伝動ギア63は旋回制御軸61に遊嵌する。 【0027】付設ギヤボックス55を装着したトランスミッションでは、制御軸38の左端にブレーキ39を配設し、旋回制御軸61の右端にクラッチ62を配設する。 【0028】本発明を実施したコンバイン1の走行伝達装置は以上のような構成で、コンバイン1を直進する場合は、エンジンの動力がHSTポンプ16とHSTモータ17を介して走行伝達装置の入力軸18に伝達し、第1伝動ギア19と高速ギア24を回転する。そして、高速ギア24の回転と一体に低速ギア22と中速ギア23を回転し、シフタフォーク(図示しない)により低速、中速或いは高速に切換えて、第2伝動ギア32または第3伝動ギア33または第4伝動ギア34を介して第1中間軸31を回転する。 【0029】第1中間軸31の回転が、第4伝動ギア34から第6伝動ギア37を介して、第2中間軸35を回転し、第5伝動ギア36と第5伝動ギア36に噛合する直進ギア47が回転する。そして、直進ギア47にばねで付勢された左サイドギア48と右サイドギア49が結合して、左サイドギア48から第10伝動ギア50、第12伝動ギア53を介して左側のクローラ軸12Lが回転すると共に、右サイドギア49から第11伝動ギア51および第13伝動ギア54を介して右側のクローラ軸12Rが回転する。これにより左右のクローラは同一方向、同一速度で回転して機体が直進する。 【0030】なお、逆転伝動軸56が回転するとき、旋回入力ギア57は第15伝動ギア59か第17伝動ギア63に噛合し、いずれの場合も第17伝動ギア63が回転するが、クラッチ62は「「切り」」の状態にあるため、第17伝動ギア63は空転するだけで、逆転伝動軸56の回転は旋回制御軸61に伝達しない。 【0031】コンバイン1の方向制御において、コンバイン1を左方向に旋回する場合は、左サイドクラッチシフトフォーク52Lにより直進ギヤ47から左出力ギヤ48を離間して、左側の切換クラッチ40を「入り」の状態にする。このとき右側の切換クラッチ41は「切り」の状態にある。 【0032】そしてブレーキ39を作動することにより制御軸38を制動し、左切換クラッチ40、切換ギヤ42、左出力ギヤ48、第10伝動ギヤ50、第12伝動ギヤ53および左側のクローラ軸12Lを介して左側のクローラを制動する。 【0033】コンバイン1を右方向に旋回する場合は、右サイドクラッチシフトフォーク52Rにより直進ギヤ47から右出力ギヤ49を離間して、右側の切換クラッチ41を「入り」の状態にする。このとき左側の切換クラッチ40は「切り」の状態にある。 【0034】そしてブレーキ39を作動することにより制御軸38を制動し、右切換クラッチ41、切換ギヤ43、右出力ギヤ49、第11伝動ギヤ51、第13伝動ギヤ54および右側のクローラ軸12Rを介して右側のクローラを制動する。 【0035】次に、図3に示す回路図を参照して方向制御用の油圧系統について説明する。油圧系統は、油タンク70に吸込みフィルタ71を介して油圧ポンプ72を接続する。油圧ポンプ72には、フィルタ73を介してプライオリティバルブ(分流弁)74を接続し、絞り弁75を介して方向制御用切換弁76を接続する。方向制御用切換弁76には、サイドクラッチシフトフォーク52L、52Rを作動する方向制御用アクチュエータ77L、77Rをそれぞれ接続する。方向制御用アクチュエータ77L、77Rには、ブレーキ・クラッチ切換弁78を介してブレーキ39とクラッチ62を接続する。79はリリーフ弁である。 【0036】油圧系統は以上のような構成で、エンジン駆動中はプライオリティバルブ(分流弁)74が図中左側に切換えられ、一定油量を方向制御用切換弁76に供給する。そして、方向制御用切換弁76を左側あるいは右側に切換えて方向制御用アクチュエータ77L、77Rを作動し、直進ギヤ47から左サイドギア48あるいは右サイドギア49を離間して、左側の切換クラッチ40あるいは右側の切換クラッチ41を「入り」の状態にする。これにより、制御軸38の動力伝達経路を左右のクローラ軸12L、12Rに接続し、制御軸38の左端に配設したブレーキ39を作動して制御軸38を制動し、左右いずれかのクローラを制動する。 【0037】図4に、本発明のハンドル自動回転装置のブロック図を示す。ハンドル自動回転装置は、方向制御プログラムを実行するコントローラ80の入力側に、丸ハンドルの回転角度を検出するポテンショメータで構成するハンドル回転角度検出センサ81と、コンバイン1の走行方向を検知する左右の条刈方向センサ82L、82Rと、方向制御プログラムの作動をオン・オフするセンサチェックスイッチ83を接続し、コントローラ80の出力側に、方向制御用切換弁76を左側あるいは右側に切換える左右のソレノイドバルブ84L、84Rと、丸ハンドルを回動するハンドルモータ85を接続する。 【0038】図5に、条刈方向センサ82L、82Rの概略図を示す。条刈方向センサ82L、82Rは、基部に設けたスイッチ82La、82Raと髭状の触角82Lb、82Rbから成り、コンバイン1の刈取部13の先端の分草杆13aの左右両脇に取付ける。条刈方向センサ82L、82Rは以上のような構成で、左側の触角82Lbが穀稈の株元に触れると、左側のスイッチ82Laがオンになり、反対に右側の触角82Rbが穀稈の株元に触れると、右側のスイッチ82Raがオンになる。左側のスイッチ82Laがオンになったときは、コンバイン1の走行が穀稈列に対し左方向に傾いていることが判り、反対に右側のスイッチ82Raがオンになったときは、コンバイン1の走行が右方向に傾いていることが判る。 【0039】本発明のハンドル自動回転装置は以上のような構成で、センサチェックスイッチ83がオンになったら、コントローラ80の方向制御プログラムは、左側のスイッチ82Laがオンになったときは右側のソレノイドバルブ84Rを作動して方向制御用切換弁76を右側に切換え、方向制御用アクチュエータ77Rを作動して右側の切換クラッチ41を「入り」の状態にして右側のクローラを制動する。反対に右側のスイッチ82Raがオンになったときは左側のソレノイドバルブ84Lを作動して方向制御用切換弁76を左側に切換え、方向制御用アクチュエータ77Lを作動して左側の切換クラッチ40を「入り」の状態にして左側のクローラを制動する。 【0040】コントローラ80は、左右のクローラを制動するタイミングに合わせて、ハンドル回転角度検出センサ81のセンサ出力値をフィードバックしながらハンドルモータ85を駆動して丸ハンドルを回転する。このときの丸ハンドルの回転方向は、左側のスイッチ82Laがオンになったときは右に、右側のスイッチ82Raがオンになったときは左に回転するようにハンドルモータ85の回転方向を制御する。また、このときの丸ハンドルの回転角度は、方向制御用切換弁76のパルス制御のオンタイム時間に比例してハンドルモータ85を駆動し、ブレーキの作動時間に応じて丸ハンドルの回転角度を大きくする。なお、ハンドルモータ85の伝達機構は、ハンドルモータ85の回転を丸ハンドルに伝えるが、丸ハンドルの回転はハンドルモータ85に伝えない片方向の伝達機構とする。 【0041】次に、自動方向制御による進路変更に連動して丸ハンドルを回転するしないを選択可能にしたコンバインについて説明する。このコンバインは、図6に示すように、自動方向制御連動選択スイッチ86をコントローラ80の入力側に接続する。 【0042】そして、コントローラ80は、ハンドルモータ85を駆動して丸ハンドルを回転するとき、自動方向制御連動選択スイッチ86のオン・オフを判定して丸ハンドルを回転するしないを決定する。従って、オペレータの操作感覚に応じて自動方向制御に連動して丸ハンドルを回転するかどうかを選択できるので好都合である。 【0043】次に、図7に示すように、丸ハンドル2を前後に傾動して刈取部を上下動するコンバインについて説明する。図8と図9に、この丸ハンドル2の正面図と側面図を示す。丸ハンドル2は、縦軸2aの先端に把手部2bを取り付け、縦軸2aの基端をベベルギア3を介して横軸2cに接続する。横軸2cの先端には左右の旋回スイッチ4L、4Rとリリーフ弁79のプッシュシリンダを押圧するカム5を取り付ける。縦軸2aと横軸2cは、それぞれ軸受6aで軸支する縦軸ケース6と、軸受7aで軸支する横軸ケース7に収容し、縦軸ケース6を横軸ケース7に対し回動自在に連結する。縦軸ケース6は、左右をばね6bで押圧して直立姿勢を維持すると共に、縦軸ケース6の前後に刈取上下スイッチ8U、8Dを配設する。 【0044】この丸ハンドル2は以上のような構成で、把手部2bを左右いずれかの方向に回動すると、縦軸2aに連動して横軸2cが回動し、横軸2cの先端のカム5が左右いずれかの旋回スイッチ4L、4Rを押圧してスイッチを作動する。これにより、方向制御用切換弁76を左右いずれかの方向に切換えて左右の切換クラッチ40、41を「入り」の状態にし、カム5でプッシュシリンダを押圧してリリーフ弁79を絞り込み、ブレーキ39を作動して制御軸38を制動し、左右いずれかのクローラを制動して旋回する。また、丸ハンドル2を前後に傾動すると、縦軸ケース6の前後にある刈取上下スイッチ8U、8Dのいずれかを押圧してスイッチを作動する。これにより、刈取部が上下動する。 【0045】このコンバインは、丸ハンドル2を左右に回動すると機体が左右に旋回し、前後に傾動すると刈取部が上下動する。従って、従来の操向レバーと似た操作感覚が得られるので、従来の操向レバーに慣れたオペレータにとって違和感がない。 【0046】次に、図10に示すように、丸ハンドル2を前後に傾動して車速を変更するコンバインについて説明する。このコンバインは、図11に示すように、丸ハンドル2の前後の傾動角を検出するポジションセンサ87のセンサ出力にもとづいてコントローラ88により車速モータ89を回転してHSTモータ17の斜板を傾動し、コンバインの車速を増速あるいは減速する。このとき、車速変更を操作するHSTレバーも追従して動くように制御する。従って、従来の操向レバーとHSTレバーの両方の操作を同一の操作具で行うことができるので、コンバインの操作性が良くなる。 【0047】次に、丸ハンドルを一定の角度以上回すと自動的に刈取部を上昇するコンバインについて説明する。このコンバインは、図12に示すように、刈取上げソレノイド90Uをコントローラ80の出力側に接続する。また、刈取部を上昇するしないを選択する刈取上昇選択スイッチ91Uをコントローラ80の入力側に接続する。そして、ハンドル回転角度検出センサ81のセンサ出力により丸ハンドル2の回転角度を判定し、図13に示すように、回転角度が刈取自動上げ位置を超えていたら刈取上げソレノイド90Uを作動して刈取部を上昇する。コンバインは旋回する際に刈取部をいったん上げて旋回するので、このように刈取部の上昇を自動化するとオペレータの負担を軽減できる。また、コントローラ80は、刈取上げソレノイド90Uを作動して刈取部を上昇するとき、刈取上昇選択スイッチ91Uのオン・オフを判定して刈取部を上昇するしないを決定する。従って、オペレータの操作感覚に応じて刈取部を上昇するかどうかを選択できるので好都合である。 【0048】次に、丸ハンドルを中立位置に戻すと自動的に刈取部を下降するコンバインについて説明する。このコンバインは、図14に示すように、刈取下げソレノイド90Dをコントローラ80の出力側に接続する。また、刈取部を下降するしないを選択する刈取下降選択スイッチ91Dをコントローラ80の入力側に接続する。そして、ハンドル回転角度検出センサ81のセンサ出力により丸ハンドル2の回転角度を判定し、図15に示すように、回転角度が刈取自動下げ領域にあるときは刈取下げソレノイド90Dを作動して刈取部を下降する。コンバインは旋回しないときは刈取部を下げて刈取りを行うので、このように刈取部の下降を自動化すると作業効率が良くなる。また、コントローラ80は、刈取下げソレノイド90Dを作動して刈取部を下降するとき、刈取下降選択スイッチ91Dのオン・オフを判定して刈取部を下降するしないを決定する。従って、オペレータの操作感覚に応じて刈取部を下降するかどうかを選択できるので好都合である。 【0049】 【発明の効果】以上のように、本発明では、自動方向制御が働いて機体の進行方向が変更されると、丸ハンドルを自動的に回転し、丸ハンドルの回転方向を機体の旋回方向に合わせる。従って、本発明によれば、丸ハンドルの回転方向と機体の旋回方向が常に一致するので、オペレータの操作感覚と機体の旋回方向にずれがなく違和感がない。また、自動方向制御が働いて機体の進行方向が変更されたことが丸ハンドルを通してオペレータが認識できるので便利である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)8月27日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】牧 哲郎 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−56012 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−246037 |
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