| 【発明の名称】 |
トラクタ |
| 【発明者】 |
【氏名】杉山 和臣
【氏名】池田 文博
【氏名】山内 輝仁
【氏名】大和田 利信
【氏名】矢崎 利光
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| 【要約】 |
【課題】トラクタ車体に搭載した油圧昇降装置のメンテナンスを良くする。
【解決手段】リフトアーム9を有する油圧昇降装置10をトラクタ車体5から持上げ可能にする空間30を備えている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 トラクタ車体(5)の後部に搭載された作業機用の油圧昇降装置(10)をおおうようにフロアーシート(22)を設けるとともに、該油圧昇降装置(10)の後方側を開放状に構成したトラクタ(2)において、フロアーシート(22)との間に油圧昇降装置(10)をトラクタ車体(5)から離脱するための持上げ可能な空間(30)を設け、持ち上げられた油圧昇降装置(10)を後方側に挿脱自在に構成していることを特徴とするトラクタ。 【請求項2】 油圧昇降装置(10)を構成する油圧ハウジング(33)に、ドラフト制御弁装置(43)、水平制御弁装置(44)および外部油圧取出用バルブ(35)が装着されていることを特徴とする請求項1記載のトラクタ。 【請求項3】 油圧昇降装置(10)を構成する油圧ハウジング(33)に、当該油圧昇降装置(10)のためのメインポート(42)が形成され、該ポート(42)に左右の横方向から配管が着脱自在に接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載のトラクタ。 【請求項4】 ドラフト制御弁装置(43)、水平制御弁装置(44)、プライオリティバルブ(46)およびリリーフバルブ(42)は、油圧昇降装置(10)を構成する油圧ハウジング(33)の側壁部に装着されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のトラクタ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタ、特に、水田用トラクタに係り、より具体的には、トラクタ車体の後部に作業機用油圧昇降装置を搭載したトラクタに関するものである。 【0002】 【従来の技術】トラクタは走行動力車であって、三点リンク等の作業機連結装置を介して例えばロータリ耕運機等の各種作業機を装着して水田(圃場)の耕運作業等を実施するものであることから、高馬力が要求されるとともに軽量化等が要求される。また、トラクタ車体の後部に搭載した左右のリフトアームを有する作業機昇降用の油圧装置にあっては、軽量化とともに整備性および取扱いの容易性が要求され、当該油圧装置に外部油圧取出装置(補助制御弁)を具備させたものにあっては、該補助制御弁の着脱容易性とともに追加装着が容易であることが要求される。 【0003】特開平4−349802号公報にあっては、「トラクタ車体の後部に搭載された作業機昇降用の油圧装置をおおうように床板を設けると共に、油圧装置の後方側を開放状に構成したトラクタにおいて、油圧装置の一側に、側方に突出する取付ブラケットを設け、この取付ブラケットの後面に、後方側から着脱自在なボルトにより補助制御弁を取付けたことを特徴とするトラクタの補助制御弁取付装置。」が提案されており、この従来の技術にあっては、「トラクタ車体の後部両側には後輪フェンダーがあり、しかも、この左右の後輪フェンダー間に、油圧装置をおおうように床板があるため、補助制御弁の着脱が困難であった。 【0004】従って、従来では既存の補助制御弁に側方から重ね合わせて別の補助制御弁を追加することは事実上できないという欠点」を解決したものであった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】前述した従来の技術にあっては、トラクタ車体後部に搭載した油圧昇降装置が床板(フロアーシート)で被われていることから、該油圧昇降装置のメンテナンスに当っては、フロアーシートを取外すという面倒な作業が必要であった。フロアーシートがキャビンと一体に備えられたものにあっては、油圧昇降装置のメンテナンスの都度、キャビンごと取外す必要があり、油圧昇降装置のメンテナンス(整備性)が実質的に不可能に近いという課題があった。 【0006】すなわち、前述公報で開示の技術を初め、従来技術のトラクタにあっては、リフトアームを有する油圧昇降装置の整備性を考慮していないのがほとんどであった。油圧昇降装置に、上昇と下降のソレノイドバルブとパイロット切換バルブを一体化した電磁パイロットバルブを用いたオートドラフト制御弁装置を具備させた場合、当該バルブはゴミ、不純物に敏感であることおよび故障した場合、その部位の判断ができないことから、その整備頻度が多くなるのに、このような課題について考慮していないものであった。 【0007】本発明は、トラクタ車体の後部に搭載されているリフトアームを有する油圧昇降装置をフロアーシートでおおったトラクタであっても、油圧昇降装置の整備が極めて容易かつ確実に実施できるようにしたことが目的である。また、油圧昇降装置に外部油圧取出装置を付帯させてトラクタの多機能化を実現できながらも、油圧昇降装置とともに外部油圧取出装置も併せてメンテナンスのためにトラクタ車体から取外すことができるようにしたことも本発明の目的である。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、トラクタ車体5の後部に搭載された作業機用の油圧昇降装置10をおおうようにフロアーシート22を設けるとともに、該油圧昇降装置10の後方側を開放状に構成したトラクタ2において、前述の目的を達成するために次のような技術的手段を講じているのである。 【0009】すなわち、本発明に係るトラクタ2では、フロアーシート22との間に油圧昇降装置10をトラクタ車体5から離脱するための持上げ可能な空間30を設け、持ち上げられた油圧昇降装置10を後方側に挿脱自在に構成していることを特徴とするものであり、このような構成を採用したことによって、油圧昇降装置10を整備するには、リフトアーム9に装着しているリフトロッド等の三点リンク11を切離した状態および油圧配管(メイン配管)並びに電装品のための配線を切離した状態(これらの作業は従来同様である)にして、トラクタ車体5にボルト止めされている油圧ハウジング33の当該ボルトを外し(フロアーシート22に形成されている窓を介してボルトを外すがこれについても従来同様である)、油圧ハウジング33をトラクタ車体5より持上げる。 【0010】フロアーシート22との間に持上げ可能な空間30が形成されていることから、油圧ハウジング33の持上げは容易にできる。ここで、持上げ量(高さ)は、油圧ハウジング33の台座部36がトラクタ車体5(ミッションケース7を施蓋しているインロー嵌合量に相当)に嵌合させていることからこの嵌合量(高さ)である。 【0011】油圧昇降装置10を構成する油圧ハウジング33を空間30内で持上げてから、後方側に抜き出すことによって該油圧昇降装置10がトラクタ車体5から離脱され、該油圧昇降装置10はこれを単位として整備されるのであり、故障部位が判断できなくとも単位としての整備が可能なのである。整備後にあっては、前述と逆動作にて油圧昇降装置10はトラクタ車体5に搭載固定されるのである。 【0012】本発明においては、油圧昇降装置10を構成する油圧ハウジング33に、ドラフト制御弁装置43、水平制御弁装置44および外部油圧取出用バルブ35が装着されていることから、油圧昇降装置10の整備のため、油圧ハウジング33をトラクタ車体5から離脱(分離)させると、ドラフト制御弁装置43、水平制御弁装置44および外部油圧取出用バルブ35は油圧ハウジング33とともに(一緒に)トラクタ車体5から離脱され、これらの整備も容易となるのである。 【0013】特に、ドラフト制御弁装置43として上昇と下降のソレノイドバルブとパイロット切換バルブを一体化した電磁パイロットバルブを採用したときには、当該バルブがゴミ等に敏感であることから、整備頻度が多くなることから意義は大きくなるのである。本発明においては、油圧昇降装置10を構成する油圧ハウジング33に、当該油圧昇降装置10のためのメインポート42が形成され、該ポート42に左右の横方向から配管が着脱自在に接続されていることにより、メイン配管は、通常鋼管であったとしても、メインポート42のネジ部を締結弛緩する際に、横方向から簡単にできるのであり、整備性と取扱いが向上できるのである。 【0014】更に、本発明においては、ドラフト制御弁装置43、水平制御弁装置44、プライオリティバルブ46およびリリーフバルブ42は、油圧昇降装置10を構成する油圧ハウジング33の側壁部に装着されていることによって、油圧昇降装置10の整備にあたって後方側(トラクタ車体5の前後方向を意味する)に該装置10を挿脱するとき、ドラフト制御弁装置43、水平制御弁装置44、プライオリティバルブ46およびリリーフバルブ47が障害となることは少なくなるのであり、特に、上記バルブ(弁)43〜47に対する油路45が油圧ハウジング33に形成されていることから、配管部材の脱着作業が不要となるのである。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図を参照しながら説明すると、本発明に係る2軸4車輪形のトラクタ2の全容を示している図1において、当該トラクタ2は左右の前輪3と左右の後輪4とを備え、前輪3は操向輪であるとともに駆動可能であり、ここに、四輪駆動トラクタとされているが、前輪3はこれに対する動力を断接して二輪駆動(後輪駆動)にすることもできる。 【0016】トラクタ車体5は搭載エンジン6の後部にクラックハウジングを介してミッションケース7を連設することで構成されており、エンジン6およびこの前方に備えたラジエータ等のエンジン補器は天板を開閉自在としたボンネット8で被われている。トラクタ車体5の後部上面には、左右のリフトアーム9を有する油圧昇降装置10が搭載されており、図では三点リンク11によってロータリ作業機12を昇降制御可能として着脱自在に装着している。 【0017】左右の後輪4はそれぞれその内側に立設されている後輪フェンダ13で被われており、この左右の後輪フェンダ13間に運転席14が配置されており、この運転席14の前方に備えている操縦ハンドル15とによって運転操縦装置16が構成されており、当該装置16は左右の後輪フェンダ13を含んだ独立装着形(車体5上に脱着自在に搭載したものをいう)のキャビン17によって取囲まれている。 【0018】キャビン17は左右一対の前支柱18と、左右一対の後支柱19と、前・後支柱18,19の中間でかつ後支柱19側に寄った後輪フェンダ13から立上った中間支柱20と、空調装置(冷房、暖房、冷・暖房、換気等)を有する天井部21とで箱形に構成されていて該キャビン17の底部板(フロアーシート)22は運転席14の装着部位22Aがその前方部位22Bよりも一段高くなっていて、該フロアーシート22で油圧昇降装置10を上方から被っている。 【0019】更に、キャビン17は、中間支柱20に備えたピボット金具20Aを支点として開閉固定可能なドア23を備え、このドア23の開閉部位が昇降口とされているとともにステップ24を備え、前後左右の底部に備えている防振ゴム等による防振支持手段によってトラクタ車体5に搭載されている。また、キャビン17の後支柱19は中間の屈折連結部19Aを介して逆くの字形に形成されていて、該屈折連結部19Aがリフトアーム9の回動支点(アーム軸)を横切る鉛直平面近傍に位置することで、キャビン17の全体が前方(従来より約5cm程)に相対的に位置して搭載され、トラクタ2全体の重心が前方に転移されることになって、ロータリ作業機12を昇降自在に装着しても前後重量バランスが良好で、この結果としてトラクタ全体は軽量化され水田作業に適応可能とされている。 【0020】図2を参照すると、キャビン17における左右の後支柱19は、後車軸ケース25にボルト止めされているハット型支持台26に、ブラケット27と防振支持手段28によってトラクタ車体6に搭載されており、後支柱19の下端に固着している左右の下部体29が前方に延伸されていて左右の前支柱18に連結されている。 【0021】すなわち、従来では左右の下部体29の後底面29Aをハット型支持台26に防振支持手段28を介して搭載していたのに対し、本発明の実施形態では、後支柱19の下方部位を後車軸ケース25の前方側で上下方向に位置させて該支柱19に固着したブラケット27と防振支持手段28を介してトラクタ車体5に搭載し、ここに、キャビン17は従来よりも5cm程度前方に位置し、後支柱19の下方部位が後上り傾斜であることから、キャビン17を従来より前方位置にしても居住空間は確保し、また、キャビン17を従来よりも前方位置に搭載したことから、トラクタ車体5の上面に着脱自在に搭載固定した油圧昇降装置10をメンテナンスするときの持上げ空間30を確保しているのである。 【0022】油圧昇降装置10のヘッド部分10Aはフロアーシート22の装着部位22Aで上方から被われており、この装着部位22A上には、シート支持体31を介して運転席14が装着されており、当該運転席14はシート支持体31とともに装着部位22A上に着脱自在であり、これら14,31を取外した状態で装着部位22Aに形成した開口窓を介して上方から油圧昇降装置10を車体6に固定している上下方向のボルトを締結弛緩可能とし、ここに、油圧昇降装置10を車体6から上方に上記空間30内で持上げて後方に抜き出すことで該油圧昇降装置10をメンテナンス可能としている。 【0023】油圧昇降装置10の前方のミッションケース7上には、エンジン6によって駆動される油圧ポンプ装置32が設けられており、該油圧ポンプ装置32は装着部位22Aによって被われているとともに、該部位22Aに形成した開口窓を介してヘッド部10Aとともにメンテナンスが可能とされている。油圧ポンプ装置32はエンジン6の出力軸に直結されたPTO推進軸を介して図外のギヤ等を介して駆動されており、該油圧ポンプ装置32は通常(従来)では、エンジン6の側面に設けられていたものを、ミッションケース7上面に設けることにより、ミッションケース7自体が作動油タンクも兼ねていることから、配管部材を省略又は短尺化できるとともに、エンジン6の側面に備えたときは前輪3の操向角に制限を与えていたのを併せて解消しているのである。 【0024】また、フロアーシート22は装着部位22Aを薄手板で構成し、前方部位22Bを厚手板で構成しており、これによっても、車体重心を前方に転移させているのであり、装着部位22Aを薄手板で構成してもその開口窓の周縁に固着しているシート支持体31のためのステーによって強度は確保されているのである。図3〜図5を参照すると、左右のリフトアーム9を有する油圧昇降装置10に、外部油圧取出装置1を装着した本発明に係るトラクタ1の実施形態が示してあり、油圧昇降装置10を構成する油圧ハウジング(油圧シリンダ本体)33に外部油圧取出用の油路34が形成されており、該油路34に連絡(連通)されている外部油圧取出用のバルブ35を、前記油圧ハウジング33の上部で左右のリフトアーム9間に設けているのである。 【0025】具体的に説明すると、油圧ハウジング33は鋳物製であって台座部36にミッションケース7に対する取付孔36Aが形成されており、台座部36に膨出形成した本体部37の後部左右壁にリフトアーム9のためのアーム軸38を回動自在に支持する左右ボス39が形成されているとともに、本体部37の前内部には前上り傾斜状としてシリンダチューブ40が内装され、このシリンダチューブ40にピストンが摺動自在に嵌合されていてヘッド蓋41によってチューブ40の開口端が閉塞されていて、この油圧ハウジング33の台座部36がミッションケース7の上面開口部を施蓋した状態でインロー嵌合されこの台座部36を上下方向のボルトで着脱自在として搭載されている。 【0026】油圧ハウジング33の側壁(図では右側壁)には、油圧ポンプ装置32からの作動油のための入口(メイン)ポート42が形成されており、該ポート42は実質的にネジ管構成とされており、該ポート42に鋼管製の配管が左右方向の横から着脱自在として接続可能である。油圧ハウジング33には、ドラフト制御弁装置43と水平制御弁装置44が左右に振分けられて装着されており、これら弁装置43,44のための油路45、プライオリティバルブ46、リリーフバルブ47等が装着されているとともに、トラクタ2にフロントローダを装着したときにはこのローダのための油圧取り出しポート48、ニュートラルポート49およびドレンポート50等が具備されていて、プライオリティバルブ46とリリーフバルブ47は油圧ハウジング33の左側壁に前後配置で並設されている。 【0027】ドラフト制御弁装置43は、上昇と下降のソレノイドバルブとパイロット切換バルブを一体化した電磁パイロットバルブであり、図6で示すようにドラフトセンサ51、リフトアームセンサ52からの信号をコントロールボックス53に送信し、このコントロールボックス53からの制御信号でドラフト制御が自動的に可能とされている。 【0028】水平制御弁装置44は、トラクタ車体6に備えている図6に示すローリングセンサ54の信号をコントロールボックス53に送信し、三点リンク11におけるリフトシリンダ(リフトロッド)55をストロークセンサ56からの信号等によって制御するものである。図6において、コントロールボックス53は、ドラフト・水平制御切換、ドラフト制御およびポジション制御等のスイッチボックス57から各制御が設定、切換自在であり、勿論ドラフト・ポジション制御については後述するマニアル操作も可能であり、このため、油圧シリンダ本体33の右側にはマニアル操作のための取付穴が開口されており、この開口は自動制御(オートドラフト制御)のときは着脱自在なカバーによって施蓋されている。 【0029】リフトアーム9には持上げ揚力(油圧力増強補助)のための伸縮形油圧シリンダ(アシストシリンダ)の取付孔9Aが形成されており、このアシストシリンダのための油圧取出口58がシリンダヘッド41に形成されているとともに該ヘッド41には落下調整弁59が組込まれている。外部油圧取出用のバルブ35は、バルブケース61に切換用スプール62を備えて構成されており、該スプール62は揺動アーム63を介してプッシュプルケーブル64の操作力によって切換自在であり、油圧取出部(油圧取出と戻りを含む)35Aは、実質的に油圧取出ホースを着脱自在とするクイックカプラーで構成されている。 【0030】この外部油圧取出用のバルブ35(バルブケース、スプールを含む、以下同じ)は、油圧ハウジング33の上面に、油路34と連通して直接装着することもできるが、図示例では油路34と連通した連絡油路60Aを有するスペーサ60を介在して油圧ハウジング33上部に着脱自在に装着されている。また、バルブ35はこれのひとつを装着しても良いが図示例では中間スペーサ65およびヘッドスペーサ66を介して複数個を上下方向に積み重ねてボルト67によって着脱自在として装着されており、油圧取出部35Aは水平面上において後方に延伸されていて油圧取出ホースの脱着が容易とされているのである。 【0031】油圧外部取出用のバルブ35に対する油路34が油圧ハウジング33に形成されていることから、外部にむき出しの配管は不要となり、スペーサ60、中間スペーサ(これにも油路がある)65を積み重ねるとき位置決めと重合面のシールを確実にすることで油洩れは確実に防止できるのであり、また、左右のリフトアーム9間に設けられていることから、リフトアーム9の昇降動作に油圧取出ホースとともに支障とならないのである。 【0032】油圧ハウジング33には、その後立面にトーションバー(荷重感知部材であり、ドラフトセンサとなる)68を有するトップリンク取付台装置69が装着され、また、ミッションケース7に対する作動油の給油プラグA等が備えられることから、図4および図5で示すようにバルブ35は左右方向一方、図では左方向に偏在して装着され、これによって三点リンク11を昇降動作させたとき、バルブ35との干渉を少なくしており、この結果として三点リンク11(左右のリフトアーム9)の揚程角は充分に確保されているのである。 【0033】図7〜図13を参照すると、連絡通路60Aを有するスペーサ60の詳細が図解されており、該スペーサ60は油圧ハウジング33に対する着座部60Bに複数のボルト挿通孔60Cを有し、該着座部60Bにドレンポート50が形成されているとともに、ボルト挿通孔60Cに挿通した上下方向のボルトによって油圧ハウジング33の上面に着脱自在として装着されていることから、油圧ハウジング33をトラクタ車体6に装着した状態でスペーサ60を介してバルブ35が脱着自在とされているのである。 【0034】更に、スペーサ60にはバルブ35の取付座60Dが膨出形成されており、この取付座60Dにバルブ35が中間スペーサ65、ヘッドスペーサ66を介してボルト67により着脱自在であり、このことから、油圧ハウジング33にスペーサ60を装着した状態でバルブ(バルブユニット)35を着脱自在であり、これによって、メンテナンスがより一層容易とされているのである。 【0035】図14を参照すると、アーム軸38は油圧ハンジング33に左右方向として貫通した筒状ボスに挿通されていて該筒状ボスとの間に介在した左右の筒状ブシュ70を介して回動自在に支持されている。この筒状ブシュ70は微振動による焼付けが激しいことから潤滑することが必要であり、本実施形態ではドラフト制御弁装置43および水平制御弁装置44が油圧ハウジング33の左右側壁に左右分配して配置されていることから、ドラフト制御弁装置43の戻り油口(タンクポート)に配管部材71を遊挿接続して戻り油の一部を配管部材71を介して右側のブシュ70に送液して当該ブシュ70を半強制潤滑しており、一方、水平制御弁装置44の戻り油口(タンクポート)に配管部材72を遊挿接続して戻り油の一部を配管部材72を介して左側のブシュ70に送液して当該ブシュ70を半強制潤滑してブシュ70の焼付けを防止しているのであり、図14で示すように、ブシュ70の外側にはOリング73とカラー74を設けて戻り油の外部洩出を防止しているのであり、左右のブシュ70に油膜を造成した残余の油はミッションケース7内に還流されるのである。 【0036】なお、配管部材71については、右側にドラフト制御弁装置(オートドラフト)の代りに、メカニカル(機械)操作される(人為操作される)ドラフト制御弁を設けたときには、このドラフト制御弁のタンクポートに遊挿接続されるものである。ここで、タンクポートに配管部材71,72を遊挿接続したことにより、戻り油の一部はその遊挿接続部を介してミッションケース内に戻り、残余の戻り油が配管部材71,72を介して左右のブシュ70を半強制潤滑するのであり、上述のように、油圧ハウジングの左右にドラフト制御弁(オート又はメカニカルを含む)と水平制御弁をそれぞれ左右振り分けて設け、この各バルブのタンクポートに配管部材71,72を介在することでブシュ70の焼付けを防止しており、この配管部材71,72も油圧ハウジング33で被ったかたちで前後方向に配置すれば良く、配管部材71,72の配管も容易となるのである。 【0037】なお、配管部材71,72については、油圧ハウジング33に孔形状として構成しても良く、油圧ハウジング33に、外部油圧取出用の油路34、弁装置43,44のための油路45等を形成することによって、該油圧ハウジング33は大容量でありながらも、軽量化が図れて水田用トラクタにおける油圧昇降装置10として意義があるのである。 【0038】図15〜図18は、キャノピー(日除け)75を有するトラクタ2に適用しているとともに、ドラフト制御弁装置についてはメカニカル(マニアル)としたものであり、前述した構成と共通する部分は共通符号で示し、以下、相違する構成について説明する。図15,図16において、キャノピー75は、左右の後車軸ハウジン25からフェンダ13の上面近傍まで立設されている下部支柱75Aと、該下部支柱75Aの上部に入れ子構成にて挿脱自在として挿通され、ボルト締結具75Cによって装着された上部支柱75Bとから構成されている。 【0039】油圧ハウジング33上に積み重ねられている外部油圧取出用のバルブ35は、ボーデンケーブル63にて遠隔操作されるが、該遠隔操作レバー76は運転席14の右脇にフロアーシート22に横方向の枢支軸77を介して備えられており、フロアーシート22の段差部(立上り面)22Cに窓を形成して、この窓からレバー76が突出されている。 【0040】段差部22Cの窓の左右を補強するかたちでブラケット78が段差部22Cにボルト止めしてあり、このブラケット78に枢支軸77が備えられ、レバー76の根元部の筒部が枢支軸77に回動自在に套嵌され、この筒部に形成したアーム部に、金具79を介してケーブル63が接続されているのであり、ケーブル63は右側から油圧ハウジング33の上方を運転席14の後方を迂回して左側に延伸されている(この操作レバー76等については、図1〜図14の実施形態についても採用される)。 【0041】オートドラフト制御装置に代替してマニアル操作(人為操作)される油圧制御レバー装置80が備えられており、このレバー装置80は、ポジション用レバー81とドラフト用レバー82からなり、油圧ハウジング33の右側(オートドラフト制御弁のやや後方)に形成した開口を塞ぐかたちで内・外2重軸としたコントロール軸83を内挿支持した支持アーム84を右外方に突出させており、コントロール軸83をレバー81,82の前後操作にて回動して、油圧ハウジング33に内装したバルブを制御するものである。 【0042】なお、図16,図17においては、85はデフロックペタルを示しており、前輪用と後輪用が踏込み自在に並設されている。上述した本発明は、キャビン17、キャノピー75を具備していないトラクタ2(但し、フロアーシート22を有する)について適用することも可能であり、また、バルブ35については図示した上下方向だけでなく左右方向に積み重ねることもできる。 【0043】更に、ドラフト制御弁装置について、特に、オートドラフト制御弁にあっては、メンテナンスの機会が多くなることから、本発明についての適用意義が大であるけれども、マニアル操作のドラフト制御弁についても意義がある。 【0044】 【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、フロアーシートで被われている油圧昇降装置はトラクタ車体から持上げ可能であり、メンテナンスも良好にできるのである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)8月13日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】安田 敏雄
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| 【公開番号】 |
特開平11−56010 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−218596 |
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