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【発明の名称】 部分正逆転ロ−タリにおける土砂等堆積防止装置
【発明者】 【氏名】浜脇 吉乃夫

【要約】 【課題】部分正逆転ロ−タリのアップカットロ−タリ部が跳ね上げる土砂や草藁等の堆積膨大化するのを阻止する。

【解決手段】耕耘伝動ケ−スに隣接するアップカットロ−タリ部の横側部にダウンカットロ−タリ部を同芯状に並設して構成される部分正逆転ロ−タリにおいて、アップカットロ−タリ部の前方に生ずる空間部を閉塞する有底体を設けて土砂や草藁等の堆積膨大化を防止する。また、有底体を後部有底体と前部有底体とで形成して前部有底体を上下方向に移動可能に設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行車体(11)に装設するロ−タリ耕耘部(12)の耕耘ロ−タリ(13)を、耕耘伝動ケ−ス(14)に隣接配置されるアップカットロ−タリ部(13A)と、アップカットロ−タリ部(13A)の軸心方向横側部位に並設されるダウンカットロ−タリ部(13B)とで構成してある部分正逆転型のロ−タリ耕耘部において、前記アップカットロ−タリ部(13A)の進行方向前方に生ずる側面視三角状の空間部(SP)を閉塞する有底体(15)を設けたことを特徴とする部分正逆転ロ−タリにおける土砂等堆積防止装置。
【請求項2】 走行車体(11)に装設するロ−タリ耕耘部(12)の耕耘ロ−タリ(13)を、耕耘伝動ケ−ス(14)に隣接配置されるアップカットロ−タリ部(13A)と、アップカットロ−タリ部(13A)の軸心方向横側部位に並設されるダウンカットロ−タリ部(13B)とで構成し、アップカットロ−タリ部(13A)の進行方向前方に生ずる側面視三角状の空間部(SP)を閉塞する有底体(15)を設けた部分正逆転型のロ−タリ耕耘部において、上記有底体(15)をアップカットロ−タリ部(13A)の回転軌跡(RL)内に位置する後部有底体(15A)と、後部有底体(15A)の前方に配置する前部有底体(15B)とで構成してある部分正逆転ロ−タリにおける土砂等堆積防止装置。
【請求項3】 走行車体(11)に装設するロ−タリ耕耘部(12)の耕耘ロ−タリ(13)を、耕耘伝動ケ−ス(14)に隣接配置されるアップカットロ−タリ部(13A)と、アップカットロ−タリ部(13A)の軸心方向横側部位に並設されるダウンカットロ−タリ部(13B)とで構成し、アップカットロ−タリ部(13A)の進行方向前方に生ずる側面視三角状の空間部(SP)を閉塞する有底体(15)を設けた部分正逆転型のロ−タリ耕耘部において、上記有底体(15)をアップカットロ−タリ部(13A)の回転軌跡(RL)内に位置する後部有底体(15A)と、後部有底体(15A)の前方に配置する前部有底体(15B)とで構成し、前部有底体(15B)を上下方向に移動可能に設けてある部分正逆転ロ−タリにおける土砂等堆積防止装置。
【請求項4】 走行車体(11)に装設するロ−タリ耕耘部(12)の耕耘ロ−タリ(13)を、耕耘伝動ケ−ス(14)に隣接配置されるアップカットロ−タリ部(13A)と、アップカットロ−タリ部(13A)の軸心方向横側部位に並設されるダウンカットロ−タリ部(13B)とで構成し、アップカットロ−タリ部(13A)の進行方向前方に生ずる側面視三角状の空間部(SP)を閉塞する有底体(15)を設けた部分正逆転型のロ−タリ耕耘部において、上記有底体(15)をアップカットロ−タリ部(13A)の回転軌跡(RL)内に位置する後部有底体(15A)と、後部有底体(15A)の前方に配置する前部有底体(15B)とで構成し、前部有底体(15B)をロ−ラ−体に形成してある請求項2又は請求項3に記載の部分正逆転ロ−タリにおける土砂等堆積防止装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、部分正逆転型のロ−タリ耕耘部における土砂等の堆積防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】走行車体に装設するロ−タリ耕耘部の耕耘ロ−タリを、耕耘伝動ケ−スに隣接配置するアップカットロ−タリ部と、そのアップカットロ−タリ部の軸心方向横外側部位に並設するダウンカットロ−タリ部とで構成して、両ロ−タリ部の背反方向の土中打ち込みによって走行車体のダッシュ現象を抑止するようにした部分正逆転型のロ−タリ耕耘部が知られている(例えば、特公昭46−39041号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかるロ−タリ耕耘部においては、アップカットロ−タリ部の耕耘爪が、耕起土砂や圃場に散在する草藁類などを進行方向に向けて跳ね上げるので、それ等の土砂や草藁等が、耕耘ロ−タリを支承する耕耘伝動ケ−スの前面と走行車体との間の側面視三角状空間部に付着堆積して次第に膨大化しロ−タリ耕耘部を持ち上げるように作用して正常な耕耘を妨げたり、装置の各部に故障を生じさせたりするといった問題が生起する。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、アップカットロ−タリ部の耕耘爪によって進行前方向きに跳ね上げられる耕起土砂や草藁などが、耕耘伝動ケ−スの前面と走行車体との間の側面視三角状空間部に付着堆積して次第に膨大化するのを阻止する手段を設けて、部分正逆転型ロ−タリ耕耘部による耕耘が正常に行われるとともに、装置各部に故障が生ずることのないようにしたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】次に、実施例について図面を参照して説明するが、図1は本発明装置が実施された部分逆転型ロ−タリ耕耘部の要部側面図、図2は部分逆転型ロ−タリ耕耘部の耕耘ロ−タリの平面概略図、図3は部分逆転型ロ−タリ耕耘部を備えた歩行型トラクタの全体側面図である。
【0006】先ず、図3によって歩行型トラクタの全体的な構成から説明すると、歩行型トラクタの走行車体(11)は、ミッションケ−ス(16)の下部に支承された左右車軸(17)に嵌着する走行車輪(18)を、前記ミッションケ−ス(16)から前延するフレ−ムに搭載したエンジン(19)の動力で駆動して走行し、ミッションケ−ス(16)から延設する操縦ハンドル(20)の手元部において運転操作を行うように構成され、ミッションケ−ス(16)の後方部位に部分正逆転型のロ−タリ耕耘部(12)を一体的又は着脱自在に連設するものとなっている。
【0007】そして、部分正逆転型のロ−タリ耕耘部(12)は、走行車体(11)から斜め後下方に延設される耕耘伝動ケ−ス(14)と、耕耘伝動ケ−ス(14)の下部に支承横設される耕耘ロ−タリ(13)と、耕耘ロ−タリ(13)の回転圏外方を被蓋する耕耘カバ−(21)と、耕耘部カバ−(21)の後尾部に設けられる尾輪装置(22)等によって構成されている。
【0008】前記耕耘ロ−タリ(13)は、耕耘伝動ケ−ス(14)に隣接配置されるアップカットロ−タリ部(13A)と、アップカットロ−タリ部(13A)の軸心方向横外側部位に並設されるダウンカットロ−タリ部(13B)とで構成され、アップカットロ−タリ部(13A)は、耕耘伝動ケ−ス(14)の左右両脇部位に配設される左右一対の爪軸筒(23)(23)にアップカット耕耘爪(24)を装備して構成され、また、ダウンカットロ−タリ部(13B)は、前記爪軸筒(23)(23)の外側部位に各々同芯状に配設される爪軸筒(25)(25)にダウンカット耕耘爪(26)を装備して構成されている。
【0009】しかして、耕耘伝動ケ−ス(14)に収容組成される伝動機構(図示省略)によって、アップカットロ−タリ部(13A)の爪軸筒(23)(23)が走行車輪(18)とは逆のアップカット方向に回転駆動されるとともに、ダウンカットロ−タリ部(13B)の爪軸筒(25)(25)が前記走行車輪(18)と同方向のダウンカット方向に回転駆動され、両爪軸筒(23)(23)、(25)(25)の耕耘爪(24)(26)群により所定の耕起幅を耕耘を行うようになっている。
【0010】このように構成される部分正逆転型のロ−タリ耕耘部にあっては、耕耘伝動ケ−ス(16)に隣接するアップカットロ−タリ部(13A)が車体進行方向に向かって下方から上方に回転し、耕耘爪(23)(23)によって跳ね上げられる耕起土砂や草藁などが耕耘伝動ケ−ス(14)とミッションケ−ス(16)との間の側面視三角状の空間部(SP)に向けて投擲されて同部分に付着堆積するので、その堆積膨大化を阻止するために、前記空間部(SP)を閉塞する有底体(15)が設けられている。
【0011】そして、図1〜図3に示した実施例においては、上記有底体(15)が、アップカットロ−タリ部(13A)の耕耘爪(23)の回転軌跡(RL)内に位置する後部有底体(15A)と、後部有底体(15A)の前方に配置する前部有底体(15B)とで構成されている。
【0012】後部有底体(15A)は、耕耘伝動ケ−ス(14)の左右両側部に位置する耕耘爪(23)(23)の回転に支障を与えない横幅及び形状の中空体に形成されて、その有底下辺部(a)が、ロ−タリ耕耘部(12)を略最大耕深状態に下げた場合に地面(GL)にほぼ接する高さにして耕耘伝動ケ−ス(14)に取付固定されている。
【0013】また、前部有底体(15B)は、後部有底体(15A)の前辺壁部(b)に対し適宜離間して対応位置する縦方向の遮壁(c)の下端から前方斜め上方に向けて底遮壁(d)を連設するとともに、前記縦方向の遮壁(c)の後背部に左右一対の側板(e)を連設して形成されて、左右一対の側板(e)(e)の後部を後部有底体(15A)の左右側壁の外方に重合させるものとなっている。
【0014】そして、この前部有底体(15B)がミッションケ−ス(16)に設けられている支持座(27)に支持杆(28)を介して取付けられると共に、前部有底体(15B)の上部が上下方向に移動可能な支持構造(29)によって耕耘伝動ケ−ス(14)側に支持されている。
【0015】なお、上述した前部有底体(15B)の上下移動は、前部有底体(15B)を必要に応じて上下方向に動かして任意の移動位置に固定保持する調節手段にする場合と、前部有底体(15B)を設定範囲内で自由に上下動させる可動手段にする場合とがある。また、(30)は、前部有底体(15B)の縦遮壁(c)に下端部を止着し回転軌跡(RL)の適宜外方に沿って後延させたゴム等の可撓板、(31)は、耕耘伝動ケ−ス(14)の前面上部からミッションケ−ス(16)の後背面にかけての部分を覆って設けられるゴム等の可撓板であるが、これらの可撓板(30)(31)は設けられない場合もある。
【0016】さらに、前部有底体(15B)は、図4に示しているように、ミッションケ−ス(16)側の支持座(27)から延出する支持杆(28)によって遊転状に支持されるロ−ラ−体に構成される場合もあり、この場合にも、ロ−ラ−体は、その上下位置を調節自在とする或いは自由に上下動し得るように設けるのがよい。また、図1〜図3および図4には、有底体(15)を、後部有底体(15A)と前部有底体(15B)とで構成した実施例を示しているが、有底体(15)の全体を一体的に構成するものであってもよい。
【0017】
【発明の効果】本発明は、以上に説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0018】耕耘伝動ケ−ス(14)に隣接位置するアップカットロ−タリ部(13A)の進行方向前方に生ずる側面視三角状の空間部(SP)を閉塞する有底体(15)を設けたことにより、アップカットロ−タリ部(13A)が空間部(SP)に向けて跳ね上げる耕起土砂や草藁等が有底体(15)に沿ってアップカットロ−タリ部(13A)の進行方向後方及び左右両側方に効率的に排除されることとなって、空間部(SP)への土砂等の付着堆積が可及的に減少され、堆積物によりロ−タリ耕耘部が浮き上がって正常な耕耘が行われなくなるとか、装置各部に故障が生じるようなことがなくなり部分正逆転ロ−タリによる耕耘が良好に行われる。
【0019】また、有底体(15)をアップカットロ−タリ部(13A)の回転軌跡(RL)内に位置する後部有底体(15A)と前部有底体(15B)とで構成したことによって有底体(15)への土砂等の付着も少なくなり、さらに、前部有底体(15B)を上下移動可能に設けたことによりロ−タリ耕耘部(12)の耕深調節状態に適合しながら土砂等の排除誘導を良好に行わせることができ、また、前部有底体(15B)をロ−ラ−体に形成することによって土砂等の排除作用を一層良好に発揮させることができる。
【出願人】 【識別番号】000005164
【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)8月20日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−56003
【公開日】 平成11年(1999)3月2日
【出願番号】 特願平9−240482