| 【発明の名称】 |
農業機械 |
| 【発明者】 |
【氏名】田中 武二
【氏名】野島 辰彦
【氏名】田村 智志
【氏名】木村 重治
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| 【要約】 |
【課題】メイン電源ON操作後に各種の設定操作を行うことなく前回と同じ制御状態で作業を開始することを可能にする。
【解決手段】入力機器からの入力信号に基づいて出力機器を制御する制御部7に、メイン電源OFF状態でも記憶データを保持する読み書き自在な状態保存用メモリ12を設け、該状態保存用メモリ12に可変制御データを自動的に保存する一方、メイン電源ON操作時に状態保存用メモリ12から可変制御データを読み込んで前回の制御状態に自動的に復元する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 入力機器からの入力信号に基づいて出力機器を制御する制御部を備えた農業機械において、前記制御部に、メイン電源OFF状態でも記憶データを保持する読み書き自在な不揮発性メモリと、制御状態を不揮発性メモリに自動的に保存する制御状態自動保存手段と、メイン電源ON操作時に不揮発性メモリの記憶データを読み込んで前回の制御状態を自動的に復元する制御状態自動復元手段とを設けた農業機械。 【請求項2】 請求項1の制御状態自動保存手段に、自動保存対象データが変化する毎に不揮発性メモリへの保存を実行する制御状態逐次保存手段を設けた農業機械。 【請求項3】 請求項1の制御状態自動保存手段に、メイン電源OFF操作時またはリセット信号入力時に不揮発性メモリへの保存を実行する制御状態一括保存手段を設けた農業機械。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタ等の農業機械の技術分野に属するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、この種農業機械においては、入力機器(スイッチ、センサ等)からの入力信号に基づいて出力機器(油圧アクチュエータ等)を制御する制御部(マイコン制御ユニット等)を備えるものが知られているが、前記制御部は、予めROM(リードオンリーメモリ)に書き込まれた固定制御データ(制御プログラム、センサ基準データ等)以外にも各種の可変制御データ(自動制御のON−OFFデータ、目標設定データ、感度設定データ、制御範囲補正データ等)を用いて制御を行うようになっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記可変制御データは、RAM(揮発性ランダムアクセスメモリ)上に保持されるため、メイン電源OFF時に消失し、次回メイン電源ON時に初期データがセットされることになる。つまり、メイン電源ON操作時には、前回の制御状態に拘わらず、初期状態で制御が開始されるため、前回の制御状態で作業を開始するには、オペレータが再び各種の設定操作を行う必要があった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、入力機器からの入力信号に基づいて出力機器を制御する制御部を備えた農業機械において、前記制御部に、メイン電源OFF状態でも記憶データを保持する読み書き自在な不揮発性メモリと、制御状態を不揮発性メモリに自動的に保存する制御状態自動保存手段と、メイン電源ON操作時に不揮発性メモリの記憶データを読み込んで前回の制御状態を自動的に復元する制御状態自動復元手段とを設けたものである。つまり、前回作業時の制御状態が自動的に復元されるため、メイン電源ON操作後に各種の設定操作を行うことなく前回と同じ制御状態で作業を開始することが可能になり、その結果、オペレータの操作労力を軽減できる許りでなく、誤った設定に基づいて作業精度を低下させる等の不都合も可及的に防止することができる。また、制御状態自動保存手段に、自動保存対象データが変化する毎に不揮発性メモリへの保存を実行する制御状態逐次保存手段を設けたものである。つまり、メイン電源OFF操作後に自動保存を実行する場合の様に特殊な電源回路を設ける必要がない許りか、意に反して電源が断たれた場合(ヒューズ切れ等)でも制御状態を復元できる利点がある。また、制御状態自動保存手段に、メイン電源OFF操作時またはリセット信号入力時に不揮発性メモリへの保存を実行する制御状態一括保存手段を設けたものである。つまり、制御中に自動保存を実行しないため、自動保存によって制御部の処理負担が増大する不都合を回避することができる。 【0005】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態の一つを図面に基づいて説明する。図面において、1はトラクタの走行機体であって、該走行機体1の後部には、昇降リンク機構2を介してロータリ等の作業機3が連結されている。そして、作業機3は、左右一対のリフトロッド4を介して昇降リンク機構2を吊持するリフトアーム5の上下揺動に伴って昇降する一方、左右何れかのリフトロッド4に介設されるリフトロッドシリンダ6の伸縮に伴って左右傾斜するが、これらの基本構成は何れも従来通りである。 【0006】7はMPU(マイクロプロセッサユニット)8を備える制御部であって、該制御部7のMPU8には、電源を供給する電源回路9、リセット信号や割込み信号を入力するリセット回路10、予め固定制御データ(制御プログラム、センサ基準データ等)が書き込まれるROM(リードオンリーメモリ)11、後述する可変制御データ(自動制御のON−OFFデータ、目標設定データ、感度設定データ、制御範囲補正データ等)が書き込まれる状態保存用メモリ12、接点信号(耕深自動スイッチ接点信号、傾斜自動スイッチ接点信号、バックアップスイッチ接点信号、自動保存モード切換スイッチ接点信号等)を入力する接点入力回路13、アナログ信号(リフトアームセンサ信号、リフトロッドセンサ信号、耕深センサ信号、傾斜センサ信号、ポジションセンサ信号、耕深設定ボリューム信号、傾斜設定ボリューム信号等)を入力するA/D入力回路14、出力機器(リフトアーム用電磁切換バルブ、リフトロッド用電磁切換バルブ、警報ブザー、モニタランプ等)に作動信号を出力する出力回路15等が接続されている。 【0007】前記状態保存用メモリ12としては、EEPROM(Electrically erasableprogramable readonly memory)等の読み書き自在な不揮発性メモリ(磁気記憶装置やバッテリバックアップメモリを含む)が採用されている。つまり、状態保存用メモリ12に書き込まれたデータは、メイン電源のOFF操作(キースイッチOFF操作)に伴って消去されることなく、少なくとも次回のメイン電源ON操作時まではそのまま保持されるようになっている。 【0008】また、前記電源回路9は、バッテリ電源を変圧してMPU8、ROM11、状態保存用メモリ12等に電源供給を行うものであるが、本実施形態の電源回路9には、所定の静電容量を有するコンデンサ(図示せず)が組み込まれている。そして、前記コンデンサは、メイン電源OFF後の放電作用に基づいて電源電圧を所定時間保持(緩やかに降下)するため、メイン電源OFF後であっても、状態保存用メモリ12への書込み処理を実行することができるようになっている。 【0009】また、前記リセット回路10は、リセットスイッチ16の接点信号をMPU8に入力するものであるが、本実施形態のリセット回路10には、電源電圧の降下を検出する電源電圧監視回路と、MPU8からのウォッチドック信号出力(暴走検出信号出力)を検出するウォッチドック回路とが組み込まれており、該ウォッチドック回路がウォッチドック信号出力を検出した場合には、MPU8にリセット信号もしくは割込み信号を入力してMPU8の処理を停止させるようになっている。一方、リセット回路10がリセットスイッチ16の接点信号を入力した場合や、電源電圧監視回路が電源電圧の降下を検出した場合には、MPU8に割込み信号を入力した後、所定時間経過してからリセット信号を入力するようになっている。即ち、リセットスイッチ操作時やメイン電源OFF操作時には、後述する「割込み処理(一括保存モード)」を実行した後、MPU8をリセットするようになっている。 【0010】さて、前記ROM11には、ポジション目標値(ポジションセンサ値)とリフトアームセンサ値との偏差に基づいてリフトアーム5を自動的に昇降制御する「ポジション制御」、耕深目標値(耕深設定ボリューム値)と耕深センサ値との偏差に基づいてリフトアーム5を自動的に昇降制御する「耕深自動制御」、傾斜目標値(傾斜設定ボリューム値)と作業機傾斜値(傾斜センサ値に基づいて演算)との偏差に基づいてリフトロッドシリンダ6を自動的に伸縮制御する「傾斜自動制御」、機体後進時にリフトアーム5を自動的に上昇制御する「バックアップ制御」、所定の可変制御データを状態保存用メモリ12に自動保存する「制御状態自動保存(逐次保存モード)」および「割込み処理(一括保存モード)」、状態保存用メモリ12から可変制御データを読み込んで前回の制御状態に自動的に復元する「制御状態自動復元」等の制御プログラムが予め書き込まれており、以下、本発明の要部である「制御状態自動保存(逐次保存モード)」、「割込み処理(一括保存モード)」および「制御状態自動復元」をフローチャートに基づいて説明する。尚、本実施形態では、可変制御データのうち、耕深自動スイッチ(モーメンタリスイッチ)の操作で反転する耕深自動ON−OFFデータ、傾斜自動スイッチ(モーメンタリスイッチ)の操作で反転する傾斜自動ON−OFFデータ、バックアップスイッチ(モーメンタリスイッチ)の操作で反転するバックアップON−OFFデータ、適宜補正されるリフトアーム5の上限データ、リフトロッドシリンダ6の最伸データおよび最縮データを自動保存対象データに設定している。 【0011】前記「制御状態自動保存(逐次保存モード)」は、サブルーチンとして定義されるため、制御中に繰り返し実行されるようになっている。そして、「制御状態自動保存(逐次保存モード)」では、自動保存モード切換スイッチの切換モード(自動保存OFF、逐次保存モード、一括保存モード)を判断し、ここで切換モードが逐次保存モードであると判断した場合には、後述する復元完了フラグがセットされていることを確認した後、自動保存対象の可変制御データが変化したか否かを判断し、該判断がYESの場合には、自動保存対象の全ての可変制御データ、もしくは変化した可変制御データのみを状態保存用メモリ12に書き込むようになっている。 【0012】また、「割込み処理(一括保存モード)」は、前述したリセットスイッチ操作時やメイン電源OFF操作時にのみ実行されるようになっている。そして、「割込み処理(一括保存モード)」では、自動保存モード切換スイッチの切換モードを判断し、ここで切換モードが一括保存モードもしくはOFFであると判断した場合には、自動保存対象の全ての可変制御データを状態保存用メモリ12に書き込むようになっている。 【0013】一方、「制御状態自動復元」では、自動保存モード切換スイッチの切換モードを判断し、ここで切換モードが逐次保存モードもしくは一括保存モードであると判断した場合には、初期設定でリセットされる復元完了フラグのセット状態を判断する。そして、復元完了フラグがリセット状態である場合には、メイン電源ON操作直後であると判断して状態保存用メモリ12から可変制御データを読み込むと共に、該読込データをRAM上の可変制御データにセットし、しかる後、復元完了フラグをセットするようになっている。 【0014】叙述の如く構成されたものにおいて、入力機器からの入力信号に基づいて出力機器を制御する制御部7に、メイン電源OFF状態でも記憶データを保持する読み書き自在な状態保存用メモリ12を設け、該状態保存用メモリ12に可変制御データを自動的に保存する一方、メイン電源ON操作時に状態保存用メモリ12から可変制御データを読み込んで前回の制御状態に自動的に復元するため、メイン電源ON操作後に各種の設定操作を行うことなく前回と同じ制御状態で作業を開始することが可能になり、その結果、オペレータの操作労力を軽減できる許りでなく、前回の設定と今回の設定との相違に基づいて作業精度を低下させる等の不都合を防止することができる。 【0015】また、逐次保存モードを選択した場合には、自動保存対象データが変化する毎に状態保存用メモリ12への書込みが実行されるため、メイン電源OFF後(コンデンサによる電源保持状態)に状態保存用メモリ12への書込みを実行する場合に比して確実な書込み処理を行うことができる許りか、意に反して電源が断たれた場合(ヒューズ切れ等)でも制御状態を復元できる利点がある。 【0016】また、一括保存モードを選択した場合には、メイン電源OFF操作時にのみ状態保存用メモリ12への書込みが実行されるため、制御中に自動保存を実行する場合に比してMPU8の処理負担を軽減することができる。 【0017】また、本実施形態では、リセットスイッチ16を操作した場合でも、状態保存用メモリ12への一括保存が実行されるため、リセット操作前の制御状態を自動的に復元できる利点がある。 【0018】また、本実施形態では、自動保存モード切換スイッチがOFF状態であっても、状態保存用メモリ12への一括保存が実行されるため、メイン電源OFF状態において、自動保存モード切換スイッチをOFF位置から逐次保存モード位置もしくは一括保存モード位置に切換えれば、前回の制御状態を復元できる利点がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月24日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】廣瀬 哲夫
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| 【公開番号】 |
特開平11−32511 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)2月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−214175 |
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