| 【発明の名称】 |
ロータリ作業機におけるチェンケースの組立て構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】安達 哲郎
【氏名】涌田 毅
【氏名】佐藤 周二
【氏名】高城 清
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| 【要約】 |
【課題】逆転耕耘作業において飛散する砂利、小石等がチェンケース下部で突出する排油栓に当接するのを防止して、円滑な耕耘作業を行なえるロータリ作業機におけるチェンケースの組立て構造を提供する。
【解決手段】駆動チェン11への潤滑油を取り込む供給栓17をチェンケース16の上位に設け、かつ廃油をケース外に排出する排油栓18を当該チェンケース16の下位から下方に向けて突設すると共に、上記チェンケースを形成する表裏のカバー体16a、16bの貼り合せ位置でこれを面着固定する螺具のうち、耕耘爪4の回転掻き上げ方向に臨んで排油栓18に近接する螺具の頭部または締着子の外形を球面状とした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 表裏のカバー体を貼り合せて形成されるチェンケース内に、その上下位置に離間して駆動スプロケットと従動スプロケットを軸支し、該両スプロケット間に巻回した駆動チェンの回転で従動スプロケットと同軸状をなす耕耘爪を回転駆動するようにしたロータリ作業機において、上記駆動チェンへの潤滑油を取り込む供給栓をチェンケースの上位に設け、かつ廃油をケース外に排出する排油栓を当該チェンケースの下位から下方に向けて突設すると共に、上記カバー体の貼り合せ位置でこれを面着固定する螺具のうち、耕耘爪の回転掻き上げ方向に臨んで排油栓に近接する螺具の頭部または締着子の外形を球面状としたことを特徴とするロータリ作業機におけるチェンケースの組立て構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、走行機体の後部に連結されて稼動するロータリ作業機のチェンケースに係り、特に逆転耕耘作業において、耕耘爪で耕土を掻き上げた際に飛散する砂利、小石等のチェンケース下部への噛み込みを未然に防止して、当該チェンケースの下部で突出する排油栓の破損、損傷を誘発することなく、円滑な耕耘作業を続行することができるロータリ作業機におけるチェンケースの組立て構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、ロータリ作業機は、表裏のカバー体を貼り合せて形成されるチェンケース内に、駆動チェンを巻回する駆動スプロケットと従動スプロケットを上下位置にそれぞれ軸支し、該従動スプロケットに耕耘爪を同軸状に設けてロータリ耕耘部を形成し、走行機体側から伝達される駆動力によりロータリ耕耘部の耕耘爪を図1に示す点線矢印方向に回転駆動させて圃場における通常の耕耘作業を行うようになっており、また、上記ロータリ作業機を使用して休耕田や荒れ地等の砕土作業を行う場合には、同図に実線矢印で示すように、ロータリ耕耘部の耕耘爪を機体の進行とともに逆回転駆動し、いわゆる逆転耕耘動作で砕土作業を行うことが知られている。 【0003】一方、上述のように表裏のカバー体を貼り合わせて構成されるチェンケースには、駆動チェンへの潤滑油を取り込む供給栓と、使い古しの潤滑油をケース外に排出する排油栓が当該チェンケースの上下位置にそれぞれ設けられており、耕耘爪の正回転駆動で通常の耕耘作業を行う場合には支障のないものの、逆転耕耘作業中においては、耕耘爪で掻き上げた耕耘土に含まれる砂利、小石が耕耘爪の掻き上げ方向に巻き込まれた際に、往々にしてチェンケースの下部で突出する排油栓と耕耘爪との間にこれらの固形物が噛み込んでしまい、この噛み込みによる外力で排油栓をチェンケースに固定している溶接部の破損を誘発し易く、油漏れを引き起こして円滑な耕耘作業を遂行できなくなる惧れを内包するものであった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の如き実状に鑑み従来の不具合を解消すべく創案されたものであって、その目的とするところは、極めて簡素な構成でありながら、逆転耕耘作業中において耕耘爪で掻き上げられた砂利、小石が、耕耘爪とチェンケースの下位で下方に突出する排油栓との間で噛み込む不具合を一掃して、排油栓の損傷、破損を未然に防止し、チェンケースからの潤滑油の漏れを誘発することなく円滑に耕耘作業を進行させることができるロータリ作業機におけるチェンケースの組立て構造を提供しようとするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】課題を解決するため、本発明が採用した技術的手段は、表裏のカバー体を貼り合せて形成されるチェンケース内に、その上下位置に離間して駆動スプロケットと従動スプロケットを軸支し、該両スプロケット間に巻回した駆動チェンの回転で従動スプロケットと同軸状をなす耕耘爪を回転駆動するようにしたロータリ作業機において、上記駆動チェンへの潤滑油を取り込む供給栓をチェンケースの上位に設け、かつ廃油をケース外に排出する排油栓を当該チェンケースの下位から下方に向けて突設すると共に、上記カバー体の貼り合せ位置でこれを面着固定する螺具のうち、耕耘爪の回転掻き上げ方向に臨んで排油栓に近接する螺具の頭部または締着子の外形を球面状としたことを特徴とするものである。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明の構成を、図面に示した一実施例について詳細に説明する。図1において、1は走行機体2の機体後部にリンク機構3を介して昇降自在に装着されたロータリ作業機であって、該ロータリ作業機1は複数の耕耘爪4、4…を設けてなるロータリ耕耘部5を機体左右方向に延設された支持フレーム6に沿って架設すると共に、上記支持フレーム6の後部には、ロータリ耕耘部5を包覆するリヤカバー7が連結金具8を回動支点として上下回動自在に枢着されている。 【0007】上記ロータリ耕耘部5は、図2に示すように、耕耘爪4、4…を放射状に取着した耕耘軸4aに従動スプロケット9を同軸状に枢着し、該従動スプロケット9と駆動スプロケット10との間に駆動チェン11を巻回すると共に、機体幅方向に延設した支持フレーム6の中空アーム13に、上記駆動スプロケット10を軸支する駆動軸12を内装し、走行機体2の後面に設けたPTO出力軸14からの回転動力を、入力軸15および駆動軸12を介して耕耘軸4aに伝達することにより耕耘爪、4、4…を正逆回転駆動する構成となっている。 【0008】また、上記従動スプロケット9、駆動スプロケット10および駆動チェン11は、後述する表裏のカバー体16a、16bを貼り合せて形成されたチェンケース16内に収納されており、該チェンケース16の上位には駆動チェン11への潤滑油を取り込む供給栓17が設けられていると共に、六角ボルト状の栓部18aを有する排油栓18が、チェンケース16の機体進行方向の前面側の下位から下方に向けて突設され、更に同ケース16の機体進行の後面側には検油栓19が設けられている。そして、供給栓17から潤滑油を取り込む際には、ロータリ耕耘部5を作業姿勢位置に保持した状態で検油栓19から潤滑油が出始めるまで給油し、またロータリ耕耘部5の後部を持ち上げた状態で排油栓18を開放することにより、潤滑油の廃油をチェンケース16内から取り出すように構成されている。 【0009】上記チェンケース16を構成する表裏のカバー体16a、16bには、その各周縁に平面状のスカート面20a、20bが形成されており、該スカート面20a、20bの外周縁を一致させた状態で、周方向に沿う所定間隔毎に複数の固定ボルト21、21…とこれに締着される六角ナットで面着固定することによりチェンケース16が形成されると共に、上記固定ボルト21、21…のうち、排油栓18に近接する固定ボルト21、21を締着するナットは、通常の六角ナットに代えて球面状の頭部22aを有する六角袋ナット22に置換され、更に排油栓18の直下でこれに最近接する固定ボルト21´の六角袋ナット22´は、カバー体16bの側方に臨む栓部18aの外側面から延出する延長線A上と略等しい締付け高さに頭部22aが位置して固定ボルト21´に締結するようになっている。なお、23aはチェンケース16の表側下半部を保護するガードカバー、23bは上記スカート面20a、20bの下半部外周縁を保護するガードレールである。 【0010】本発明は叙上の如く構成されているから、走行機体2の後部に設けたロータリ作業機1を使用して休耕田や荒れ地等の砕土作業を行う場合には、太線矢印方向に進行する走行機体2に対してロータリ耕耘部5の耕耘爪4、4…を図1に示す実線矢印方向に回転駆動させて逆転耕耘作業を行えばよい。 【0011】そして、上記逆転耕耘作業中においては、耕耘爪4、4…で掻き上げられた耕耘土に含まれる砂利、小石が、チェンケース16の下部で突出する排油栓18と耕耘爪4、4…との間で噛み込まれる状況が生じるが、本発明では特に、上記チェンケース16の下方から掻き上げられて排油栓18と耕耘爪4、4…との間で噛み込まれる寸前の小石等Bは、排油栓18の直下でこれに最近接する固定ボルト21´の六角袋ナット22´に当接することになり、排油栓18に直に小石等Bが当接することがないので当該排油栓18と耕耘爪4、4…との間での噛み込みが防止される。 【0012】また、上述のような耕耘爪4、4…で掻き上げられた耕耘土に含まれる砂利、小石が、固定ボルト21´の六角袋ナット22´との間で噛み込まれるような場合でも、当該六角袋ナット22´の頭部22aは球面状の外形となっているので、小石等Bは上記頭部22aの外面に沿って逃げ易く噛み込みに至ることはない。したがって、上記固定ボルト21´の六角袋ナット22´が、その直上の栓部18aを含む排油栓18を保護するガード体として機能するため、当該排油栓18自体の損傷や、これをチェンケース16に固定している溶接部の破損を未然に防止することができ、油漏れを誘発することなく円滑に逆転耕耘作業を遂行することができる。 【0013】更に本実施例では、排油栓18の直下でこれに最近接する固定ボルト21´を含めて上下に位置する固定ボルト21、21についても六角袋ナット22を用いて表裏のカバー体16a、16bを面着固定する構成としているので、掻き上げられた耕耘土に含まれる砂利、小石が飛散して、上記各六角袋ナット22、22に当接するような場合でも、各固定ボルト21、21の先端部を損傷することがなく、分解、組立てを伴うチェンケース16の点検保守作業において作業者に不要な負担を負わせることがない。 【0014】図6は、前記実施例の固定ボルト21´および六角袋ナット22、22´に代えて、表裏のカバー体16a、16bを排油栓18に近接する位置で面着固定する螺具として丸平ネジ24、24および固定ナット25を用いた他の実施例を示すものであって、上記丸平ネジ24、24の頭部24aはそれぞれ球面状に形成され、その中央に図示しない螺工具の先端を嵌入する十文字溝26が刻設されていると共に、上記丸平ネジ24、24のうち、排油栓18の直下で最近接する丸平ネジ24´は、その球面状の頭部24aをカバー体16bの側方に臨む栓部18aの外側面から延出する延長線A上と略等しい締付け高さに位置させて締着するようになっている。 【0015】したがって、前記実施例と同様に、逆転耕耘作業中において、耕耘爪4、4…で掻き上げられた耕耘土に含まれる砂利、小石が、チェンケース16の下部で突出する排油栓18と耕耘爪4、4…との間で噛み込まれるような状況が生じても、排油栓18と耕耘爪4、4…との間で噛み込まれる寸前で小石等Bは、当該排油栓18の直下でこれに最近接する丸平ネジ24´の頭部24aに当接することになり、排油栓18に直に小石等Bが当接することがないので当該排油栓18と耕耘爪4、4…との間での噛み込みを未然に防止することができる。 【0016】 【発明の効果】これを要するに本発明は、表裏のカバー体を貼り合せて形成されるチェンケース内に、その上下位置に離間して駆動スプロケットと従動スプロケットを軸支し、該両スプロケット間に巻回した駆動チェンの回転で従動スプロケットと同軸状をなす耕耘爪を回転駆動するようにしたロータリ作業機において、上記駆動チェンへの潤滑油を取り込む供給栓をチェンケースの上位に設け、かつ廃油をケース外に排出する排油栓を当該チェンケースの下位から下方に向けて突設すると共に、上記カバー体の貼り合せ位置でこれを面着固定する螺具のうち、耕耘爪の回転掻き上げ方向に臨んで排油栓に近接する螺具の頭部または締着子の外形を球面状としたから、極めて簡単な構成でありながら、従来におけるチェンケースの構成に使用する螺具をそのまま用いて、当該チェンケースの下位で下方に突出する排油栓に対して、耕耘爪で掻き上げた耕耘土中に含まれる小石等の噛み込みを一掃することができ、排油栓の破損、損傷を未然に防止して油漏れを誘発することなく円滑な耕耘作業を行うことができる、という有用な新規的効果を奏するものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)6月27日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】稲葉 昭治
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| 【公開番号】 |
特開平11−9004 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月19日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−187617 |
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