| 【発明の名称】 |
歩行型農作業機 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 主幸
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| 【要約】 |
【課題】歩行型農作業機は、旋回に当って後部のハンドルを押し下げて前輪を地表から浮上させるが、このハンドルを押し下げる荷重が重くて旋回操作が困難である。
【解決手段】後部にハンドル39が設けられている機体6に前輪11L,11Rと後輪8L,8Rが昇降自在に設けられ、前輪11L,11Rと後輪8L,8Rを昇降させる油圧アクチュエータ13が後輪8L,8Rよりも後で機体6に取付けられている歩行型農作業機。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 後部にハンドル39が設けられている機体6に前輪11L,11Rと後輪8L,8Rが昇降自在に設けられ、前輪11L,11Rと後輪8L,8Rを昇降させる油圧アクチュエータ13が後輪8L,8Rよりも後で機体6に取付けられている歩行型農作業機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、畑作用の苗植機その他に有効に用いられるものである。 【0002】 【従来の技術】この種の農作業機は、後部にハンドルが設けられている機体に前輪と後輪が昇降自在に設けられ、前輪と後輪を昇降させる油圧アクチュエータが後輪よりも前で機体に取付けられている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】その農作業機は、枕地に到達すると、前輪と後輪を下降して機体を上昇させたのち、ハンドルを押し下げ、前輪を地表から上昇させて後輪を中心に(後輪が2輪のものは内側の後輪の回転を停止させて)旋回させるが、そのハンドルを押し下げる荷重が重くて婦女子では旋回操作が困難となるおそれがあった。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するため、この発明は、後部にハンドル39が設けられている機体6に前輪11L,11Rと後輪8L,8Rが昇降自在に設けられ、前輪11L,11Rと後輪8L,8Rを昇降させる油圧アクチュエータ13が後輪8L,8Rよりも後で機体6に取付けられている歩行型農作業機とした。 【0005】 【実施例】つぎに、この発明の実施例を説明する。歩行型の走行車体に農作業装置(図では苗植装置)が装着されて歩行型農作業機(図では畑作用の歩行型苗植機)となっている。その走行車体がつぎのように構成されている。パイプフレーム1の前後にエンジン2と主歯車箱3が固定され、主歯車箱3の左右から伝動ケース4とハンドルフレーム5が斜後上に伸びて機体6となっている。一対のチエンケース7L,7Rの前部が主歯車箱3の左右に回動自在に取付けられ、それぞれの後部に前輪8L,8Rが取付けられている。横軸9がエンジン2の前部に固定され、一対の支脚10L,10Rの前部がその両端に回動自在に取付けられ、それぞれの後部に前輪11L,11Rが設けられている。 【0006】エンジン2の動力がベルト2aで主歯車箱3内に導入されたのち、その中の変速機を経由し、それぞれのチエンケース7L,7R内を通って後輪8L,8Rに到達し、これらの回転で機体6が圃場で前進するように出来ている。一対の支板12が伝動ケース4とハンドルフレーム5に固定されている。上端が支板12に回動自在に取付けられた油圧シリンダ13aとこれから下に突出したピストンロッド13bで油圧アクチュエータ13が構成されている。横軸14が支板12に取付けられ、その両端にベルクランク15L,15Rが設けられている。そして、ピストンロッド13bの下端の横棒16の両端がそれぞれのベルクランク15L,15Rの一端に接続し、ベルクランク15L,15Rの他端から前方に伸びたロッド17L,17Rがチエンケース7L,7Rから上に突出したアーム18L,18Rおよび支脚10L,10Rから上に突出したアーム19L,19Rに接続している。なお、右のロッド17Rの後部が水平シリンダ20aとこれから前方に突出したピストンロッド20bで構成されてピストロッド20bの出没で伸縮するようになっている。 【0007】ポンプ21が主歯車箱3の前端に取付けられ、これが吐出した油が油圧シリンダ13aに供給されると、ピストンロッド13aが引き下げられてベルクランク15L,15Rが左側面視で反時計回りに回り、ロッド17L,17Rが後方に移動してアーム18L,18Rおよびアーム19L,19Rを同方向に引き回し、チエンケース7L,7Rおよび支脚10L,10Rが同方向に回って後輪8L,8Rおよび前輪11L,11Rが下降し、機体6が同じ姿勢を保って上昇する。その油をタンク(図示していない)に戻すと、各部が上記の逆に作動して機体6が下降する。 【0008】ポンプ21から分流弁(図示していない)を経由して水平シリンダ20aに供給される油でピストンロッド20bが出没し、右の前輪11Rと後輪8Rが昇降する。機体6は傾斜地で等高線に沿って運転すると横に傾斜する。右の前輪11Rと後輪8Rの昇降で、上記の傾斜が水平に復帰する。油圧シリンダ13aおよび水平シリンダ20aに油を給排する弁については後記する。 【0009】苗植装置がつぎのように構成されている。一対のディスク22aが前部を近寄せて主歯車箱3の後部の下に配置されて作溝器22となり、機体6の前進で、圃場に移植溝を作るように出来ている。中央に苗取口(図示していない)を有する苗受板23の両端が伝動ケース4とハンドルフレーム5に固定されている。主歯車箱3から突出した支杆24と苗受板23の前部で苗載台25が左右に移動自在に支持され、主歯車箱3から左右に突出した移動棒26で左右に往復駆動されている。その苗載台25は、下面にベルトコンベア27が設けられて野菜の集団苗が載せられる。集団苗は、後端が苗受板23上に突出して苗載台25の左右移動で苗取口上を移動し、右および左の横端に来ると、ベルトコンベア27が作動して前後方向の一株分が後に繰り出されるようになっている。 【0010】第1ケース28が伝動ケース4の右に配置され、エンジン2の動力で、左側面視で下部の軸の回りに時計方向に回転するように出来ている。第2ケース29の基部が第1ケース28の先端部に取付けられ、その中の遊星歯車により、第1ケース28の回転で反時計回りに回転するようになっている。なお、それぞれの歯車の歯数により、第1ケース28が前又は後に向いたときには第2ケース29が第1ケース28の向きとは反対側に向くとともに、前者が上又は下に向いたときには後者も同方向に向く。植込ケース30が第2ケース29の先端部に取付けられ、その中の遊星歯車により、第2ケース29の旋回中に上下に長い長円軌道で同じ姿勢を保って旋回するように出来ている。一対の板で構成された植込杆31が植込ケース30に取付けられ、上記の旋回で、下降の途中に苗受板23の苗取口を通ってその上の一株分の苗を保持し、下端で前記の移植溝に到達してその苗をその中に置くようにして移植する。 【0011】一対の支杆32の前端が主歯車箱3に回動自在に取付けられ、それぞれの中間に取付けた車輪33aの下端が接近して覆土輪33となり、苗が移植された移植溝を左右から埋め戻すとともに、苗の両横を軽く押し硬めるようになっている。植付深さ調節杆34の前端が支板12に軸35で回動自在に取付けられている。その中間に回動自在に取付けた弁箱36aと、これから出没自在に下に突出した弁棒36bで昇降弁36が構成されている。左右の支杆32の後端が杆37で連結され、その中間が弁棒36bの下端に接続している。伝動ケース4とハンドルフレーム5から斜後上に伸びた一対のパイプ38の上端にハンドル39が固定されている。パネル40がハンドル39に固定され、これに回動自在に設けた昇降レバー41を前に押すと、弁棒36bが引き上げられて昇降弁36が「上げ」となり、前記のように、油圧シリンダ13aに油が供給されて機体6が上昇する。その昇降レバー41を後に引くと、弁棒36bが下って昇降弁36が「下げ」となり、油圧シリンダ13a内の油がタンクに戻って機体6が下降する。昇降レバー41を両者の中間で止めると、昇降弁36が「中立」となって、油圧シリンダ13a内に油を閉じるとともに、ポンプ21が吐出した油がタンクに戻り、機体6の高さがその状態に保たれるようになっている。 【0012】前記昇降レバー41の「下げ」状態で一対の支杆32が主歯車箱3に対して上下に回動することによる覆土輪33の上下動により、苗を移植中の機体6が自動的に昇降するようになっている。すなわち、苗を移植中は、昇降レバー41を後に引いて「下げ」にして運転する。すると、機体6が下降して覆土輪33が圃場に接触したのち、弁棒36bが押し上げられて昇降弁36が「中立」になる。そして、機体6の前進中に車輪8L,8R,11L,11Rが必要以上に沈下して機体6と地表の間隔が狭くなりすぎると、覆土輪33が弁棒36bを押し上げて昇降弁36が「上げ」となり、機体6が上昇する。これとは逆に、車輪8L,8R,11L,11Rが硬い所に来て機体6と地表の間隔が広くなりすぎると、覆土輪33が弁棒36bを引き下げて昇降弁36が「下げ」となり、機体6が下降する。なお、この自動昇降は、車輪8L,8R,11L,11Rが畝の谷間で前進して苗がその頂上に移植されるとき、畝の高さの変動に応じて有効に作用する。 植付深さ調節レバー34を上下させて掛け止めると、弁箱36aが上下に移動して昇降弁36の「中立」の位置が変化し、苗の植付深さが調節できる。 【0013】水平弁42が一対の支板12の間に取付けられ、機体6の左右方向の傾斜で揺動する振子43で水平シリンダ20aに供給される油が切り替わるようになっている。すなわち、機体6が右上りに傾斜すると、ピストンロッド20bが突出し、前輪11Rと後輪8Rが上昇してその傾斜が水平に復帰し、右下りに傾斜すると、ピストンロッド20bが引き戻され、前輪11Rと後輪8Rが下降してその傾斜が自動的に水平に復帰する。 【0014】苗を移植中の機体6が枕地に来ると、オペレータは、昇降杆41を前に押し、昇降弁36を「上げ」にして機体6を上昇させたのち、その昇降杆41を中間に戻し、昇降弁36を「中立」にして機体6の上昇を保つ。そののち、ハンドル39を押し下げて前輪11L,11Rを地表から浮かせ、旋回の内側の後輪8L又は8Rの動力伝達を断つ(左又は右のサイドクラッチレバー44を握る)。すると、機体6が旋回を開始する。所定の位置に旋回すると、動力伝達を再開し、昇降杆41を引いて昇降弁36を「下げ」にする。すると、機体6が下降し、苗の移植が再開される。 【0015】上記の実施例によると、従来は苗載台25の下にあった油圧アクチュエータ13が後輪8L,8Rよりも後に来て、苗載台25を下げることができる。そのため、重心が下って機体の安定性が向上し、前方視界が良好になることはもとより、植込杆31が苗を下降させる距離が短くなって植付姿勢が向上する。なお、油圧アクチュエータ13を、横から見て、前又は後に傾斜させることができる。このように構成すると、ハンドル39や走行型農作業機の重心が下がって安定性が向上する。 【0016】 【効果】この発明によると、重量のある油圧アクチュエータ13が後輪8よりも後に配置されて機体の重心が後寄りになるので、旋回に当って前輪11を地表から浮かすためにハンドル39を押し下げる荷重が軽減される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)6月17日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−4602 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月12日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−159642 |
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