トップ :: H 電気 :: H04 電気通信技術

【発明の名称】 加入者無線制御方式
【発明者】 【氏名】森 健
【氏名】千喜良 博
【課題】ネットワークに新しいサービス、機能を負荷しても、加入者には従来と全く変わることなく通常の一般接続と同様な可聴音サービスを提供する。

【解決手段】ローカル交換機の加入者端子から端末の間を集線機能を有する無線回線で接続する加入者無線システムで、上記ローカル交換機の上記加入者端子から加入者無線システムに着信した場合、上記加入者無線システムは上記ローカル交換機側をリングトリップさせ、上記ローカル交換機が発呼側に送出する呼出音と被呼側に送出する呼出信号を停止させ、上記加入者無線システムが被呼側の話中、無線回線使用中あるいはシステムの障害の状態を認識した時に発呼側に話中音を送出し、上記加入者無線システムが被呼側を呼出せる状態になった時、被呼側を呼出し上記ローカル交換機を経て発呼側に呼出音を聴かせる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】ローカル交換機の加入者端子から端末の間を集線機能を有する無線回線で接続する加入者無線システムにおいて、上記ローカル交換機の上記加入者端子から加入者無線システムに着信した場合、上記加入者無線システムは上記ローカル交換機側をリングトリップさせ、上記ローカル交換機が発呼側に送出する呼出音と被呼側に送出する呼出信号を停止させ、上記加入者無線システムが被呼側の話中、無線回線使用中あるいはシステムの障害の状態を認識した時に発呼側に話中音を送出し、上記加入者無線システムが被呼側を呼出せる状態になった時、被呼側を呼出し上記ローカル交換機を経て発呼側に呼出音を聴かせるようにしたことを特徴とする加入者無線制御方式。
【請求項2】上記ローカル交換機側をリングトリップさせて、上記発呼者側に送出する呼出音を停止させ上記加入者無線システムに収容された被呼側が応答してから、発呼側の課金を開始させられるようにした請求項1に記載の加入者無線制御方式。
【請求項3】上記ローカル交換機から上記加入者無線システムに着信の場合、上記加入者無線システムは発呼側に話中音を送出する状態を認識した時、上記ローカル交換機をリングトリップさせて発呼側に話中音を聴かせられるようにした請求項1に記載の加入者無線制御方式。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はローカル交換機の加入者端子と接続される加入者無線システムの接続制御方式に関する。
【0002】
【従来の技術】最近発展途上国などでは特に経済的発展から地方村落でも電話加入の要求が高まりつつ有る。特に都市部より離れた村落での、新規交換機の設置、線路の布設要求には大きな費用と、時間が掛る経済的問題が有り要求を満たせきれない。また都市部では、加入申込みと同時に使用する要求が強く、従来技術での対応では要求を満たせない欠点が生じている。そこで、これらの欠点を解決するために、加入者線路部分に無線技術を取り入れた新しい加入者無線システムが提案されている。
【0003】加入者無線システムはローカル交換機の加入者端子から加入者までの間を無線回線等により接続するが、ローカル交換機から加入者無線システムに着信した時ローカル交換機は被呼側を呼出すと共に発呼側に呼出音(リングバックトーン:RBT)を聴かせる。その後、被呼者が応答するとローカル交換機は発呼側に送出していた呼出音を停止して通話状態にし、発呼側の課金を開始する。
【0004】なお、関連する公知例として加入者無線システムには、特開昭52−67504号,特開昭59−218050号,特開昭61−218256号,特開平2−158266号,特開平6−167527号,特開平6−217365号,特開昭62−277842号公報を挙げることが出来る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術で、ローカル交換機の加入者端子と加入者無線システムの加入者は1:1の構成で無線回線を介して接続していた。しかし、最近は比較的容量の大きい経済的な加入者無線システムが要求され、加入者無線システムの無線回線を集線した効率的なシステムが考えられている。
【0006】ローカル交換機の加入者端子に集線機能を有する加入者システムを接続すると、ローカル交換機から着信した時、ローカル交換機は着信と同時に発呼側に呼出音の送出を行う。その後、加入者無線システムの回線集線部で回線塞りであったり、被呼者が他の回線を使用して通話中などで被呼者と接続出来ない場合に話中音を発呼側に聴かせることが出来ない欠点が生じる。更に着信と同時にローカル交換機をリングトリップさせて被呼側応答監視回路を動作させると、加入者無線システムの被呼者と接続出来ない場合でも課金が開始されてしまうし、発呼側は被呼側を呼出す呼出音を聴いた途中から話中音を聴くなどの欠点が生じる。
【0007】本発明の目的は、このような欠点をローカル交換機に手を加えることなく加入者無線システムで解決することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明は加入者無線システムとローカル交換機の加入者端子を接続する加入者無線システムの接続部に、ローカル交換機から着信すると直ちにローカル交換機をリングトリップさせてローカル交換機から発呼側に送出される呼出音と加入者無線システム側に送出されている呼出信号を停止させる。ローカル交換機はリングトリップすると、被呼側監視部の被呼側応答監視回路を接続するが、リングトリップはさせても被呼側応答監視回路の動作を加入者無線システムの被呼側が応答するまで保留させる手段を加入者無線システムの接続部に構ずることによりローカル交換機に何ら手を加えることなく目的を達成することが出来る。
【0009】このような手段を構じることで発呼側からはローカル交換機を経て、加入者無線システムに収容される加入者に着信しても被呼側に接続出来ない時には話中音を、被呼側を呼出せる状態になった時には呼出音を一般の加入者に着信させた場合と同様に聴かせることが出来る。課金も被呼者が応答してから開始させることが出来る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図を用いて説明する。
【0011】図1は本発明の技術を説明するシステムのブロック図である。
【0012】図1でTRKは他交換局と接続する中継線装置,SWFはスイッチフレーム,COTは局線中継装置(12),RUはリモートユニット,CSは無線基地局装置,PS−Aは携帯端末装置,PS−Bは固定端末装置である。
【0013】今、ローカル交換機の中継線装置TRKに他交換局より着信呼が到来し、図示されない公知の技術によりスイッチフレームSWFを介し中継線装置TRKより呼出信号を送出して、加入者無線システムの局線中継装置COTに着信させる。局線中継装置COTはローカル交換機からの着信を呼出信号により認識すると直ちに中継線装置TRKをリングトリップさせて、呼出信号および発呼側に送出させる呼出信号音を停止させるが、応答監視リレーは動作させないように留保しておく。平行して、リモートユニットRUは着信を受けた局線中継装置COTの収容位置より着信番号を識別し、空チャンネルを選択して無線基地局CSより着信番号に対応した端末装置PS−に着信を知らせ、端末装置PS−から加入者を呼出す。同時にリモートユニットRUは局線中継装置COTから発呼側に向けて呼出音を送出する。やがて被呼側が応答すると端末装置PS−は加入者の呼出しを停止すると共に無線基地局CSに被呼側応答の信号を送る。続いて無線基地局CSは被呼側応答の情報をリモートユニットRUに転送し、局線中継装置COTから発呼側に向けて送出してしていた呼出音を停止すると同時に中継線装置TRKの応答監視リレーの動作保留を解除して通話と課金を開始させる。リモートユニットRUは着信を受けた局線中継装置COTの収容位置より着信番号を識別して空チャンネルの選択をするが、ここでローカル交換機との接続回線と、加入者無線システムの無線チャンネルが集線され、空チャンネルが無いと、局線中継装置COTから発呼側に話中音を送出させる。発呼側は話中音を聴いて、回線を公知の技術により復旧させてくる。
【0014】図2は、本発明になる技術を更に具体的に説明するに必要な部分示した回路構成図例で中継線装置TRKのDは応答監視リレー(後位ループの監視)、RTは交流不感動のトリップリレー,Rは呼出信号送出リレー,LRは線輪,ROは抵抗,r0,r1,r2はリレーRの接点,−Eは電池,IRは呼出信号源,RBTは呼出音源である。曲線中継装置COTのRは呼出信号検出リレー(着信検出リレー),BTは話中音送出リレー,RBTは呼出音送出リレー,ANSは被呼者応答認識リレー,Bは保持リレー,RLは復旧制御リレー,RBTは呼出音源,BTは話中音源,bt1,bt2,rbt1,rbt2,ans1,ans2,ans3,b0,b1,b2,ri1,rl1はそれぞれリレーBT,RBT,ANS,B,RI,RLの接点,Lは線輪,C1,C2,CRはコンデンサ,D1,D2,D3,D4はダイオードである。中継線装置TRKに他局から着信が到来し、図示されてない制御部でスイッチフレームSWFを介して局線中継装置COTと接続されるとリレーRが動作し、リレーRの接点r0,r1,r2がそれぞれ閉じる。接点r0,r1が閉じると電池−E―抵抗R0―接点r0―端子B0―スイッチフレームSWF―端子B1―コンデンサCR―ダイオードD2またはD4―リレーRI―ダイオードD1またはD3―接点b2―端子A1―スイッチフレームSWF―端子A0―接点r1―リレーRT―呼出信号源IR―地気の直流回路が構成され、直流回路に呼出信号IRが重畳される。この回路でリレーRは呼出信号IRにより動作すると接点riを閉じリレーBを動作させ、接点b1によりリレーBを自己保持する。リレーBの動作で接点b2が閉じるとリレーRIを動作させたループ回路をトリップ回路に引込み直流回路を閉成させて直ちに中継線装置TRKのリレーRTを動作させる。リレーRTが動作すると接点rtが開きリレーRを復旧させ、接点r0,r1,r2をそれぞれ復旧させる。リレーRが動作して復旧する迄の時間はほんの一瞬であり、たとえ断続されている呼出音RBTが接点r2が閉じている間に発呼側に送出されてもクリック雑音と聴こえる程度で呼出音として識別出来ない。
【0015】ここで局線中継線装置COTは中継線装置TRKからの着信を呼出信号の検出で識別する方法により説明したが、中継線装置TRKからの着信で接点r0およびr1の動作時局線中継線装置COTの端子A1およびB1の電位の変化を検出して識別する方法を用いることでもよいし、両者の組合せでもよい。また局線中継線装置COTがスイッチフレームSWFと2線で接続される例で説明したが、3線で接続できる場合には、制御線のアースを監視する方法によることでもよい。中継線装置TRKの接点r0,r1が復旧すると被呼側監視回路がスイッチフレームSWFを介して局線中継装置COTと接続されるが、保留回路が応答回路の動作を停止させているので中継線装置TRKはリングトリップしたものの被呼側監視回路が動作出来ない。局線中継装置COTは着信でリレーBが動作し接点b3が閉じた時制御装置を起動して被呼者への接続を進めさせる。その後、端末装置PS−を呼出せる状態になると制御装置から局線中継装置COTのリレーRBTを動作させ、接点rbt2を介して呼出音源RBTから発呼側に線輪Lを介して呼出音RBTを送出する。発呼側はここで始めて呼出音RBTを聴くことになる。もちろんここで制御装置は被呼者の呼出しを行なっている。
【0016】やがて、端末装置PS−が応答すると制御装置から局線中継装置COTの応答リレーANSを動作させる。リレーANSが動作すると接点ans2が動作してリレーRBTを復旧させ、接点rbt2が開放されて発呼側に送られていた呼出音を停止する。同時に接点ans3が閉じ保留回路を解除すると共に応答回路を動作させる。
【0017】局線中継線装置COTの応答回路が動作したことで、中継線装置TRKの被呼側監視装置回路が動作し、発呼側と被呼側の通話が開始されると共に発呼側の課金も開始される。通話が終了してから被呼者が復旧すると局線中継装置COTは制御装置から復旧リレーRLが動作されて復旧動作に入るが復旧動作は公知なる手段と同様である。ここで、空き回線がなく被呼側を呼出せない時には、制御装置は局線中継装置COTの話中リレーBTを動作させ、接点bt2を介して話中音源からの話中音を線輪Lにより、発呼側に聴かせることが出来る。
【0018】図3は説明の動作フローを示したものである。
【0019】
【発明の効果】本発明によればローカル交換機の加入者端子から加入者無線システムに着信した時に直ちにリングトップさせるが、被呼側ループ監視回路の動作を加入者無線システムの被呼側が応答するまで保留させることで、ネットワークに新しいサービス、機能を付加しても、加入者には従来と全く変わることなく通常の一般接続と同様な可聴音サービスを提供することが出来る。
【出願人】 【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
【識別番号】000233479
【氏名又は名称】日立通信システム株式会社
【出願日】 平成9年(1997)3月19日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
【公開番号】 特開平10−262282
【公開日】 平成10年(1998)9月29日
【出願番号】 特願平9−65899