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【発明の名称】 製造工程管理システム
【発明者】 【氏名】本山 琢之

【要約】 【課題】製造工程管理システムに関し、生産ラインの各製造装置を固定的に量産品用と開発品用とに振り分けることなく、量産品の製造予定に開発品の製造予定を組み込み、単一の生産ラインにおいて各製造装置を流動的に共用して量産品の製造と開発品の製造とを両立するように工程を管理する。

【解決手段】LSIとなる仕掛品を量産品のグループと開発品のグループとに分けて登録する仕掛品登録ファイル11と、複数の製造装置を各製造工程別にかつ機能別に装置グループに分けて登録する装置登録ファイル12と、装置グループの単位期間当たりの総合稼働可能時間を求めるCPU13と、製造工程毎に装置グループの使用予約を入力し、該使用予約に応じて各装置グループの総合稼働可能時間を量産品のグループ及び開発品のグループに割り振るスケジューラ14とを備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 各製造工程に割当てられた製造装置を用いて製品と試作品とを製造する生産ラインの製造工程管理システムにおいて、前記各製造工程に割当てられた製造装置の単位期間当たりの稼働可能時間を求める手段と、前記各製造工程の製造装置を製品及び試作品の処理に使用させる割合である使用比率を設定する手段と、前記使用比率に応じて前記製造装置の稼働可能時間を製品及び試作品の処理に割り振る手段とを備えていることを特徴とする製造工程管理システム。
【請求項2】 各製造工程に割当てられた複数の製造装置からなる製造装置群を用いて製品と試作品とを製造する生産ラインの製造工程管理システムにおいて、前記各製造工程に割当てられた各製造装置の単位期間当たりの稼働可能時間を求め、かつ、該製造装置の稼働可能時間を前記各製造工程毎に加算して前記各製造装置群の総合稼働可能時間を求める手段と、前記各製造工程の前記製造装置群を製品及び試作品の処理に使用させる割合である使用比率を設定する手段と、前記使用比率に応じて前記製造装置群の総合稼働可能時間を製品及び試作品の処理に割り振る手段とを備えていることを特徴とする製造工程管理システム。
【請求項3】 各製造工程に割り割当てられた製造装置群を用いて製品と試作品とを製造する生産ラインの製造工程管理システムにおいて、前記各製造工程の前記製造装置群を独占的に使用する時間である装置使用時間を試作品群及び製品群毎に求める手段と、前記各製造工程の前記製造装置群が使用予約されていない稼働可能時間である未予約稼働時間を各製造工程毎に求める手段と、前記製造装置群の未予約稼働時間が、前記製造装置群を予約する試作品群又は製品群の装置使用時間を越えているか否を判定する判定手段と、前記判定に基づいて前記各製造工程の前記製造装置群の予約を行う手段とを備えていることを特徴とする製造工程管理システム。
【請求項4】 前記製造装置又は前記製造装置群を他の試作品又は製品の処理に優先して使用し得る順位を定めた優先使用順位に従って前記製造装置の稼働可能時間又は製造装置群の総合稼働可能時間を製品及び試作品の処理に割り振る手段を設けていることを特徴とする請求項1、2及び3のいずれかに記載の製造工程管理システム。
【請求項5】 前記製造装置又は前記製造装置群を他の試作品又は製品の処理に優先して使用し得る順位を定めた優先使用順位に従って前記製造装置又は前記製造装置群の使用予約をする予約手段を設けていることを特徴とする請求項1、2及び3のいずれかに記載の製造工程管理システム。
【請求項6】 前記製造装置群の未予約稼働時間が、試作品群又は製品群の装置使用時間を越えているか否を前記優先使用順位に従って判定する判定手段を設けていることを特徴とする請求項3に記載の製造工程管理システム。
【請求項7】 前記製造装置群が既に予約を受けた稼働時間である既定予約稼働時間と前記製造装置群が実際に稼働している稼働時間である実績稼働時間とを求め、前記既定予約稼働時間及び実績稼働時間の和と前記製造装置群の総合稼働可能時間とを比較して該製造装置群の残余の稼働可能時間が予約できるか否かを判断する判断手段を設けていることを特徴とする請求項3に記載の製造工程管理システム。
【請求項8】 前記製造装置群の未予約稼働時間を監視し、前記製造装置群の未予約稼働時間の変動に応じて前記製造装置群の予約を変更する手段を設けていることを特徴とする請求項3に記載の製造工程管理システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製造工程管理システムに関するものであり、更に詳しく言えば、各製造工程に割当てられた製造装置を用いて製品と試作品とを製造する生産ラインの製造工程を管理するシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、マルチメディアの発達とユーザの使用要求に伴い、より高機能の情報処理装置や高解像度の画像処理装置が製造されている。これら装置を構成する半導体集積回路(以下LSIという)装置の需要は、益々増加の一途を辿っている。また、半導体工場では、これら装置の品質向上を図るために、次世代のLSI装置の開発も進められている。
【0003】例えば、需要が多いDRAM(ダイナミック・ランダム・アクセスメモリ)やMROM(マスク・ロム)等の製品(量産品)は量産品工場で生産され、次世代の大容量のRAMやROM等の試作品(開発品)は、開発品工場で研究及び試験製造されている。図7は従来例に係るLSI装置の製造工程を管理するシステムを説明する図を示している。図7において、1は、製造工程管理システムであり、2は生産ラインである。製造工程管理システム1と生産ライン2はローカルネットワークにより接続され、生産ライン2は、開発品工場で開発が済み製造条件等が確立された一連の工程(A,B,…Z)を有している。そして、製造工程管理システム1は、生産ライン2に流されるDRAMやMROM等の量産品の製造工程を管理することにより、オペレータを支援している。
【0004】次に、LSIの製造工程を管理する方法について説明する。例えば、LSIの量産品工場において、各製造工程に山積みされた製品(以下仕掛品という)の処理に先立ち、製造装置の使用を予約する場合、まず、ステップS1で各工程における仕掛品の優先使用順位を設定する。ここで、仕掛品とは、製造途中の半製品をいい、DRAMやMROM等の量産品になるものである。優先使用順位とは、仕掛品の処理に独占的に製造装置を使用させ得る順位をいう。納期が早い仕掛品は、他の仕掛品に優先して製造装置を使用できるように優先使用順位を高く設定している。
【0005】次いで、ステップS2で各工程に流す仕掛品を登録する。仕掛品は、各工程でロット単位に処理されるものである。次に、ステップS3で先に登録された仕掛品の中から優先使用順位の高い仕掛品を選択する。その後、その工程の製造装置が使用できるか否を求めるために、ステップS4でその工程の製造装置の未予約稼働時間を求める。未予約稼働時間とは、製造装置において、単位期間当たりの稼働可能時間の内、予約されていない稼働時間をいう。換言すると、現在、製造装置がある仕掛品の処理の予約を受けているのであれば、その製造装置の単位期間当たりの稼働可能時間から仕掛品の装置使用時間を差し引いた残存時間である。
【0006】そして、ステップS5でその工程の製造装置を予約する。予約は、未予約稼働時間が、仕掛品がその工程で処理可能な時刻以降で、仕掛品の装置使用時間を満たしているか否かを判断することにより行われている。未予約稼働時間が、装置使用時間を満たしている場合は、その工程の製造装置が予約できる。未予約稼働時間が、装置使用時間以下の場合は、その工程の製造装置が予約できなくなる。
【0007】次に、ステップS6で各工程の製造装置の予約が全部できたか否かを判断する。製造装置の予約が全部できた場合(YES)には、スケジューリングを終了する。製造装置の予約が全部できていない場合(NO)には、ステップS3に戻って仕掛品の選択からステップS5の製造装置の予約のステップを繰り返す。これにより、量産品の製造スケジュールが組まれている。
【0008】なお、開発品工場においても、量産品のスケジューリングフローが適用できるが、開発品工場では、研究又は試験製造のために作業スケジュールが大幅に変更されたり、使用予約時間をオーバーすることがしばしばある。このように量産品工場と開発品工場とは別々に設けられ、別々に製造工程が管理されている。したがって、多額の資本と多くの人員が必要となったり、LSI装置のコストアップや開発工場における製造装置の使用効率の低下につながったりする。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、LSI装置等の量産品及び開発品を製造する上で、量産品工場の製造装置と開発品工場の製造装置を共用することにより、製造コストの低減化を図る方法が考えられている。しかしながら、単一生産ラインで量産品と開発品とを製造する場合、次のような問題がある。
【0010】■ 量産品は、予定納期日まで全工程を終わらせてアウトプットしなくてはならず、開発品が量産品と同一生産ラインの製造装置を使用すると、条件出し等で、長時間、製造装置を占有するという事態が生じる。
■ 量産品は数カ月先まで予定を組むことができるが、開発品は条件出し等で製造装置の使用予約が頻繁に変更されるので、数カ月先まで予定を組むことができない。したがって、量産品が各工程の製造装置を占有してしまい、新たな開発品を量産品の生産ラインに投入することが困難となる。強制的に開発品を量産品の製造予定に組み入れようとすると、既に予定している量産品のアウトプットが遅れてしまうことになる。
【0011】このような事情から、工場内の製造装置を量産品用と開発品用とに割り当てる方法も考えられるが、これでは、本来の単一生産ラインとする目的が、実際上二つのラインに分割されてしまい、開発品用に割り当てた製造装置が遊休するような事態も招きかねない。設備の使用率が低下する。なお、特開平1−109059号に、単一の生産ラインで多品種の量産品を製造する生産制御装置が開示されているが、この装置は、多くの仕掛品が集中する製造装置の生産性を上げるためのものであるから、量産品と開発品を単一の生産ラインで製造する工程を扱ったものではない。
【0012】また、特開平3−221358号、特開平5−19807号(生産管理方法及び装置)及び特開平5−81879号(製造優先順位変換装置)には、優先順位にしたがって仕掛品を製造工程に流すものが開示されているが、量産品と開発品を単一の生産ラインで製造する工程を扱ったものではない。その他、特開平3−196948号には、生産計画作成方法が、また、特開平2−184967号には、製造計画作成装置が開示されているが、いずれも量産品と開発品を単一の生産ラインで製造する工程を扱ったものではない。
【0013】本発明は、かかる従来例の課題に鑑み創作されたものであり、生産ラインの各製造装置を量産品用と開発品用とに固定的に割当てることなく、各製造装置を流動的に共用して量産品(製品)の製造と開発品(試作品)の製造とを両立するように工程を管理することが可能となる製造工程管理システムの提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る原理的な製造工程管理システムは、各製造工程に割当てられた製造装置を用いて製品と試作品とを製造する生産ラインの製造工程管理システムにおいて、前記各製造工程に割当てられた製造装置の単位期間当たりの稼働可能時間を求める手段と、前記各製造工程の製造装置を製品及び試作品の処理に使用させる割合である使用比率を設定する手段と、前記使用比率に応じて前記製造装置の稼働可能時間を製品及び試作品の処理に割り振る手段とを備えていることを特徴とする。
【0015】本発明に係る第1の製造工程管理システムは、各製造工程に割り割当てられた複数の製造装置を用いて製品と試作品とを製造する生産ラインの製造工程管理システムにおいて、前記各製造工程に割当てられた各製造装置の単位期間当たりの稼働可能時間を求め、かつ、該製造装置の稼働可能時間を前記各製造工程毎に加算して各製造装置群の総合稼働可能時間を求める手段と、前記各製造工程の製造装置群を製品及び試作品の処理に使用させる割合である使用比率を設定する手段と、前記使用比率に応じて前記製造装置群の総合稼働可能時間を製品及び試作品の処理に割り振る手段とを備えていることを特徴とする。
【0016】本発明の第2の製造工程管理システムは、製造工程に割当てられた製造装置群を用いて製品と試作品とを製造する生産ラインの製造工程管理システムにおいて、前記各製造工程の製造装置群を独占的に使用する時間である装置使用時間を試作品群及び製品群毎に求める手段と、前記各製造工程の製造装置群が使用予約されていない稼働可能時間である未予約稼働時間を各製造工程毎に求める手段と、前記製造装置群の未予約稼働時間が、前記製造装置群を予約する試作品群又は製品群の装置使用時間を越えているか否を判定する判定手段と、前記判定に基づいて前記各製造工程の製造装置群の予約を行う手段とを備えていることを特徴とし、上記目的を達成する。
【0017】本発明の原理的な製造工程管理システムでは、各製造工程に割当てられた製造装置の単位期間当たりの稼働可能時間を求め、この稼働可能時間を使用比率に応じて製品及び試作品の処理に割り振っているので、ある時間帯ではその製造工程の製造装置が製品の処理に当てられ、他の時間帯では、その製造工程の製造装置が試作品の処理に当てられるように、その製造装置を流動的に共用させることができる。
【0018】従って、その製造工程に製造装置が1台しかな無い場合であっても、使用時間を区切って製品及び試作品の処理に当てることができるので、単一生産ラインにおいて、製品の製造と試作品の製造とを両立させるような製造工程を管理することができる。本発明の第1の製造工程管理システムでは、使用比率に応じて製造装置群の総合稼働可能時間を製品及び試作品の処理に割り振ることにより、従来技術のように各製造工程における製造装置を固定的に製品用と試作品用とに割当てることなく、ある時間帯ではその製造工程の製造装置群が製品の処理に当てられ、他の時間帯では、その製造工程の製造装置群の一部の製造装置のみが試作品の処理に当てられると言ったように、製造装置群を流動的に共用させることができる。
【0019】従って、使用時間を区切って製造装置群を製品及び試作品の処理に当てることができるので、単一生産ラインにおいて、製品の製造と試作品の製造とを両立させるように製造工程を管理することができる。本発明の第2の製造工程管理システムでは、試作品群及び製品群毎に装置使用時間が求められ、しかも、各製造工程毎に製造装置群の未予約稼働時間が求められると、判定手段は、製造装置群の未予約稼働時間が、試作品群又は製品群の装置使用時間を越えているか否を判定している。
【0020】従って、製造装置群の未予約稼働時間が、試作品群又は製品群の装置使用時間を越えない場合は、その製造装置群を試作品群又は製品群の処理に当てることができる。その未予約稼働時間が、試作品群又は製品群の装置使用時間を越えている場合は、それらの処理に当てることができないと言うように試作品群及び製品群の装置使用時間に応じて製造装置群の未予約稼働時間を埋め尽くすように製造装置群の予約を行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、図を参照しながら本発明の実施の形態について説明をする。図1〜図6は、本発明の実施の形態に係る製造工程管理システムを説明する図である。
(1)第1の実施の形態図1は、本発明の各実施の形態に係るLSI製造工程管理システムを説明する構成図であり、図2及び図3はそれを補足する図を示している。本実施例では、各製造工程に割り割当てられた複数の製造装置を用いて製品と試作品とを製造する生産ラインの製造工程を管理するシステムについて説明する。
【0022】図1において、100 は半導体集積回路装置等の製品(量産品)や試作品(開発品)となる仕掛品を単一の生産ラインで製造する工程の管理システムである。管理システム100 は、コンピュータシステムから成り、仕掛品登録ファイル11、装置登録ファイル12、中央演算装置(以下CPUという)13、スケジューラ14、読出し専用メモリ(以下単にROMという)15、I/Oポート16、プリンタ17、キーボード18及びディスプレイ19を有している。
【0023】仕掛品登録ファイル11は、仕掛品(半導体ウエハ)を量産品のグループと開発品のグループとに分けて登録するメモリである。装置登録ファイル12は、複数の装置グループを各製造工程別にかつ機能別に装置グループに分けて登録するメモリである。登録ファイル11及び12は、随時書込み読出し可能なメモリ(以下RAMという)、磁気ディスク装置や光磁気ディスク装置等から成る。
【0024】CPU13は、登録ファイル11、12、スケジューラ14、ROM15、I/Oポート16、プリンタ17、キーボード18及びディスプレイ19の入出力を制御する。CPU13は、演算回路及びタイマ回路を内蔵している。本実施の形態では、CPU13が、各製造工程に割当てられた製造装置の単位期間当たりの稼働可能時間や、製造装置群(以下単に装置グループという)の総合稼働可能時間を求めるように動作する。
【0025】スケジューラ14は、製造工程毎に装置グループの使用予約を入力し、その使用予約に応じて装置グループ毎の総合稼働可能時間を量産品のグループ及び開発品のグループに割り振るものである。スケジューラ14は、例えば、優先使用順位に従って装置グループの総合稼働可能時間を量産品のグループ又は開発品のグループに割り振るように動作する。優先使用順位とは、開発品又は量産品のグループが他の開発品又は量産品のグループに優先して装置グループを使用し得る使用順位を定めたものをいう(本発明の第3のシステム)。
【0026】ROM15は、スケジューラ14やCPU13を動作させる制御プログラムを格納したメモリである。ROM15は、データの消去及びその書換えが可能なEPROMやEEPROMであっても良い。I/Oポート16は、各工程の端末装置と通信を行うように動作する。プリンタ17は、製造工程表等を紙面に出力するときに使用する。キーボード18は、製造管理をする作業者(以下単にオペレータという)が装置グループの使用予約等の制御文を入力したり、装置グループの使用比率を設定するときに使用する。使用比率とは、装置グループの総合稼働可能時間を量産品のグループ及び開発品のグループに振り分ける割合をいう。例えば、装置グループの使用比率を量産品:開発品=4:1というように設定する。ディスプレイ19は、データ処理途中の製造工程表やメニュー画面等を表示するように動作する。
【0027】データバス20は、登録ファイル11、12、CPU13、スケジューラ14、ROM15、I/Oポート16、プリンタ17、キーボード18及びディスプレイ19を接続している。これらによりLSI製造工程管理システム100 を構成する。次に、図1〜図3を参照しながら、本実施の形態に係るLSI製造工程管理システムの取扱い方法及びシステムの動作を説明する。
【0028】まず、オペレータは、図1において、キーボード18を使用して生産品となる仕掛品を、量産品のグループと開発品のグループとに分けて登録するように制御文を入力する。例えば、図2(A)に示すような3種類のDRAM1〜3や、3種類のMROM1〜3が量産品のグループとして目標製造数と共に、登録ファイル11に登録される。また、開発品のグループとしてDRAM4やMROM4が目標製造数と共に登録ファイル11に登録される。
【0029】次に、オペレータは、キーボード18を使用して複数の製造工程で使用される装置グループを各製造工程別にかつ機能別に装置グループに分けて登録するように制御文を入力する。例えば、図2(B)に示すような、A工程で使用する4台のステッパ1〜4が処理能力と共に登録ファイル12に登録される。なお、A工程の各ステッパは、量産品のグループに対してはウエハ換算で、例えば、1時間当たり60枚の処理能力があり、開発品のグループに対しては1時間当たり20枚の処理能力を有している。
【0030】また、B工程で使用する3台のステッパ1〜3が処理能力と共に登録ファイル12に登録されている。B工程の各ステッパは、例えば、量産品のグループに対しては1時間当たり30枚の処理能力があり、開発品のグループに対しては1時間当たり10枚の処理能力を有している。そして、オペレータは、キーボード18を使用して、例えば、1日当たり、1週間当たり又は1カ月当たりと言った単位期間当たりの装置グループの総合稼働可能時間を、装置グループ毎に求めるように制御文を入力する。これ受けて、CPU13は単位期間当たりの装置グループの総合稼働可能時間を求める。
【0031】図3(A),(B)は、最も簡単な稼働可能時間の計算例をしている。図3(A)において、例えば、CPU13はA工程で使用するステッパグループの1日当たりの総合稼働可能時間を求めるように動作する。ここで、各ステッパが、点検のために1日当たり1h稼働を停止するものとすれば、量産品に対しては、1日当たりの総合稼働可能時間は4台×23h=92hとなり、その総合処理能力は5520枚/日となる。開発品に対しては、1日当たりの総合稼働可能時間は4台×23h=92hとなり、その総合処理能力は1840枚/日となる。
【0032】次に、当該システムに製造工程毎に装置グループの使用予約が入力されると、オペレータは、この使用予約に応じて装置グループ毎の総合稼働可能時間を、量産品のグループ及び開発品グループとに割り振るようにキーボード18を使用して制御文を入力する。オペレータは、例えば、装置グループの使用比率を量産品:開発品=4:1というように設定する。制御情報を受けたスケジューラ14は総合稼働可能時間を量産品のグループ及び開発品のグループとに割り振るように動作する。この割振りによりスケジューラ14は量産品の製造予定に開発品の製造予定を組み込むことができるようになる。
【0033】図3(C),(D)は、総合稼働可能時間を量産品のグループと開発品のグループとに割り振った例を示している。図3(C)は、総合稼働可能時間を80%と20%に振り分ける場合を示している。図3(C)において、例えば、量産品が、A工程のステッパグループの1日当たり総合稼働可能時間(百分率換算)を80%を使用し、開発品が20%を使用する場合、A工程の量産品に対する処理能力は4416枚/日となり、開発品に対する処理能力は368枚/日となる。この例では、量産品の製造のために4台のステッパを0〜18.4h並行に稼働させ、開発品の製造のために4台のステッパを残りの4.6h並行に稼働させるスケジュールを示している(図3(C)参照)。
【0034】図3(D)は、4台のステッパの中で1台のステッパの稼働可能時間を開発品と量産品とに振り分ける場合を示している。図3(D)において、3台のステッパは、0〜23h並行に稼働させて量産品を処理する。これによる量産品に対する処理能力は4140枚/日となる。そして、残り1台のステッパを0〜4.6hだけ量産品を処理する。これによる量産品に対する処理能力は276枚/日であり、A工程の量産品に対する処理能力は4416枚/日となる。この例では、残り18.4hを開発品の製造に従事させて稼働させるスケジュールを示している(図3(D)参照)。
【0035】このようにして本発明の第1の実施の形態に係るLSI製造工程管理システムでは、例えば、A工程の装置グループの使用予約に応じて、装置グループの総合稼働可能時間=92hを、量産品のグループ及び開発品のグループとに80%対20%に割り振ることにより、1日当たり73.6hの稼働可能時間は量産品のグループがステッパーグループを使用し、残りの18.4hの稼働可能時間は開発品のグループがステッパーグループを使用するというように、装置使用時間を区切って4台のステッパーを使用させることができる。
【0036】したがって、従来技術のように各製造工程の製造装置を量産品用と開発品用とに固定的に割当てることなく、ステッパーグループを流動的に共用させるような製造工程を管理することができる。すなわち、ある時間帯ではその製造工程の全てのステッパーが量産品の処理に当てられ、他の時間帯では、その製造工程の3台のステッパーは量産品の処理に当てられ、他の1台は開発品の処理当てられるようになるので、量産品の製造予定に開発品の製造予定を組み込ませることができる。
【0037】これにより、量産品の製造と開発品の製造とを両立させるような工程管理をすることができるので、量産品のグループや開発品のグループを滞りなく単一の生産ラインに流すことができる。遊休設備が少なくなる分、装置グループの使用効率が上がる(本発明の第1のシステム)。また、本実施の形態では、優先使用順位に基づいて装置グループの総合稼働可能時間が割り振られるので、緊急を要する開発品又は量産品のグループを他の量産品のグループに優先して装置グループの使用させることができる(本発明の第3のシステム)。
【0038】次に、本発明の工程管理システムを用いて、ある工程管理期間(例えば、1か月間)における製造予定を立てる場合について、図4及び図5を参照しながら説明する。当該システムは、まず、オペレータの指示を受けて、ステップP1で仕掛品を量産品のグループと開発品のグループに仕分けする。次に、オペレータの指示を受けて、ステップP2で量産品のグループ及び開発品のグループでどちらが先に製造装置を使用するか否かを決めるグループ間の優先使用順位を設定する。
【0039】次いで、オペレータの指示を受けて、ステップP3で量産品のグループ内及び開発品のグループ内で、最も、早く製造装置を使用するか否かを決めるグループ内の優先使用順位を設定する。その後、ステップP4で、CPU13は量産品のグループと開発品のグループを登録するように動作する。ここで、図2(A)に示すようなDRAM1〜3や、MROM1〜3が量産品のグループとして、また、開発品のグループとしてDRAM4やMROM4が仕掛品登録ファイル11に登録される。なお、CPU13はオペレータの指示に従って量産品のグループ及び開発品のグループ毎に装置使用時間を求めるように動作する。装置使用時間とは、量産品のグループ及び開発品のグループが装置グループを独占的に使用する時間をいう。この計算は、装置グループの総合稼働可能時間を量産品のグループ及び開発品のグループの使用に応じて振り分けるときに必要となる(第2のシステム)。
【0040】次いで、オペレータの指示を受けて、当該システムは、ステップP5で最も優先使用順位の高い量産品のグループ又は開発品のグループを選択する。これにより、開発品又は量産品のグループが、優先使用順位に従って装置グループの使用を予約することができる(本発明の第4のシステム)。続いてステップP6で優先使用順位に従って次の量産品のグループ又は開発品のグループを選択する。
【0041】なお、ステップP1〜P6に並行して当該システムはオペレータの指示を受けて、ステップP7で各工程別に製造装置をグループに仕分けする。ここで、図2(B)に示したようなA工程で使用する4台のステッパ1〜4が装置登録ファイル12に登録され、B工程で使用する3台のステッパ1〜3が登録ファイル12に登録されている。
【0042】その後、オペレータの指示を受けて、CPU13はステップP8で各装置グループの総合稼働可能時間を求めるように動作する。ここでCPU13は、図3(A),(B)に示したように、量産品に対して、1日当たりの総合稼働可能時間=4台×23h=92hを求めたり、総合処理能力=5520枚/日を求める。また、開発品に対しては、1日当たりの総合稼働可能時間=4台×23h=92hを求め、その総合処理能力=1840枚/日を求めるように動作する。ここで、オペレータは、装置グループの使用比率を量産品:開発品=4:1というように設定しても良い。
【0043】次いで、オペレータの指示を受けてCPU13はステップP9で装置グループを選択し、次に、CPU13はステップP10で装置グループを使用予約する量産品又は開発品のグループの最初の製造工程を検索する。更に、CPU13はステップP11で、先に選択された装置グループによって、量産品又は開発品のグループの処理が可能か否かを判断する。判断基準は、量産品又は開発品のグループの装置使用時間が装置グループの総合稼働可能時間内に収まるか否かである。量産品又は開発品のグループの処理が可能な場合(YES)には、ステップP12に移行する。量産品又は開発品のグループの処理ができない場合(NO)には、ステップP17に移行して全ての工程について他の装置グループが予約されたか否かを判断する。
【0044】そして、ステップP12で、オペレータの指示を受けてCPU13は、本装置グループの最も近い将来の未予約稼働時間を検索する。ここでCPU13は、未予約稼働時間を各製造工程毎に求めるように動作する。未予約稼働時間とは、装置グループが使用予約されていない稼働可能時間をいう。このCPU13の動作は装置グループの空き時間を見つけるためである。
【0045】次に、CPU13はステップP13でその装置グループが予約可能か否かを判断する。ここで、CPU13は、優先使用順位に従って装置グループの未予約稼働時間が、開発品又は量産品のグループの装置使用時間を越えているか否を判定する(本発明の第5のシステム)。そして、その装置グループが予約可能な場合(YES)には、ステップP14に移行する。その装置グループが予約できない場合(NO)には、ステップP17に移行する。
【0046】そして、ステップP14でCPU13は、装置グループが既に予約を受けた稼働時間である既定予約稼働時間T1と、該装置グループが実際に稼働している稼働時間である実績稼働時間T2とを求め、T1,T2の和Txと、装置グループの総合稼働可能時間T0とを比較して該装置グループの残余の稼働可能時間が予約が可能か否かを判断する(本発明の第6のシステム)。
【0047】例えば、Tx<Toを判断する。ここで、Tx<Toの場合(YES)は、装置グループが予約できるのでステップP15に移行する。Tx>Toの場合(NO)は、装置グループが予約できないのでステップP17に移行する。次に、ステップP15でCPU13は、装置グループの予約が工程管理期間(本実施の形態では1カ月)内か否かを判断する。予約が工程管理期間内の場合(YES)には、ステップP16に移行して装置グループを予約する。予約が工程管理期間から外れる場合(NO)には装置グループの予約ができないので、ステップP17に移行する。
【0048】そして、ステップP17でCPU13は全ての工程について装置グループが予約されたか否かを判断する。全ての工程について装置グループが予約された場合(YES)には、ステップP18に移行し、それが予約されていない場合(NO)には、ステップP9に戻って次の装置グループを選択し、以下ステップP9〜ステップP17を再度実行する。
【0049】なお、ステップP17で予約が終了した場合(YES)には、ステップP18で同一の開発品又は量産品のグループ内で優先使用順位の最も低い開発品又は量産品のグループに到達したか否かを判断する。優先使用順位が最も低い開発品又は量産品のグループに到達した場合(YES)には、ステップP19に移行し、それが最も低い開発品又は量産品のグループに到達していない場合(NO)には、ステップP6に戻って次に優先使用順位が低い開発品又は量産品のグループを選択する。以後、ステップP6、ステップP9〜ステップP17を再度実行することにより、装置グループの予約を継続する。
【0050】そして、ステップP19でCPU13は、開発品又は量産品のグループ間で優先使用順位の最も低い開発品又は量産品のグループか否かを判断する。優先使用順位の最も低い開発品又は量産品のグループの場合(YES)には、ステップP20に移行する。優先使用順位が最も低くない開発品又は量産品のグループの場合(NO)には、ステップP6に戻って次に優先使用順位の低い開発品又は量産品のグループを選択し、ステップP6、ステップP9〜ステップP17を再度実行することにより、装置グループの予約を継続する。
【0051】また、ステップP20でCPU13は、目的の工程管理期間に到達したか否かを判断する。目的の工程管理期間に到達した場合(YES)には、1カ月の工程管理期間の装置グループの予約が全て完了するので、作業(順序)計画が確定する。ここでCPU13は、オペレータの指示を受けてプリンタ17を動作させると、プリンタ17は1カ月の工程管理表をプリントアウトするように動作する。
【0052】なお、目的の工程管理期間に到達しない場合(NO)には、ステップP5に戻って優先使用順位に従って開発品又は量産品のグループを再度選択し、以後、その期間の装置グループの使用予約が済むまで、ステップP6、ステップP9〜ステップP17を再度実行することにより、装置グループの予約を継続する。そして、ステップP21で、CPU13は、オペレータの指示を受けて、次の工程管理期間について装置グループの使用予約を実行するか否かを判断する。次の期間の使用予約を実行する場合(YES)には、ステップP22に移行する。次の期間の使用予約をしない場合(NO)には、目的の工程管理期間の製造予定が立てられたので、装置グループの予約を終了する。
【0053】なお、ステップP22では、オペレータの指示を受けて、CPU13は次の工程管理期間の装置グループの使用予約を実行を開始する。そして、ステップP6に移行して、ステップP9〜ステップP17を再度実行することにより、次の工程管理期間の装置グループの予約を継続する。このようにして本発明の第1の実施の形態に係るLSI製造工程管理システムでは、CPU13によって、ステップP12で、未予約稼働時間が各装置グループ毎に求められ、ステップP13で装置グループの未予約稼働時間が、装置グループを予約した開発品又は量産品のグループの装置使用時間を越えているか否が判定されている。
【0054】したがって、装置グループの未予約稼働時間が、開発品又は量産品のグループの装置使用時間を越えている場合は、「装置グループの稼働に余裕があって仕掛品の製造に十分に対処できる。」と判定することができる。逆に、装置グループの未予約稼働時間が、開発品又は量産品のグループの装置使用時間以下の場合は、「装置グループの稼働に余裕が無く、仕掛品の製造に対処できない。」と判定することができる。
【0055】このような判定に基づいてステップP16で開発品及び量産品のグループが使用する装置グループの予約を行うことができる(第2のシステム)。したがって、装置グループの稼働可能時間の余裕を見ながら、該稼働可能時間を量産品のグループ及び開発品のグループとに割り振ることができるので、量産品の製造予定に開発品の製造予定を組み込ませるような工程管理を支援するシステムが提供できる。
【0056】更に、本実施の形態では、優先使用順位に基づいて装置グループが使用予約されるので、緊急を要する開発品又は量産品のグループを他の量産品のグループに優先させて装置グループを使用させることができる(本発明の第4のシステム)。また、本実施の形態では、装置グループの未予約稼働時間が、開発品又は量産品のグループの装置使用時間を越えているか否が、優先使用順位に従って判定されるので、緊急を要する開発品又は量産品のグループを他の量産品のグループに優先させて装置グループを使用させることができるか否かを判断することができる(本発明の第5のシステム)。
【0057】なお、本実施の形態では、装置グループの既定予約稼働時間及び実績稼働時間の和と、装置グループの総合稼働可能時間とを比較することにより、該装置グループの残余の稼働可能時間が予約可能か否かが判断されている。したがって、装置グループの稼働可能時間と、開発品又は量産品のグループの装置使用時間とを適合させながら、装置グループを量産品のグループ及び開発品のグループとに使用させることができる(本発明の第6のシステム)。
【0058】また、本実施の形態では、各製造工程に複数のステッパが割当てられた場合について説明したが、ある製造工程に1つのステッパのみが割当てられ、グループを成さない場合は、そのステッパの単位期間当たりの稼働可能時間を求め、この稼働可能時間を使用比率に応じて量産品群及び開発品群の処理に割り振っても良い。このようにすると、ある時間帯ではそのステッパが量産品の処理に当てられ、他の時間帯では、そのステッパが開発品の処理に当てられるというように、そのステッパを流動的に共用させることができる。
【0059】従って、その工程に1台しかないステッパを使用時間を区切って量産品及び開発品の処理に当てることができるので、単一生産ラインにおいて、量産品の製造と開発品の製造とを両立させるような製造工程を管理することができる。
(2)第2の実施の形態図6は、本発明の第2の実施の形態に係るLSI製造工程管理システムの制御フローチャートを示している。第2の実施の形態では、装置グループの未予約稼働時間に空きが生じたとき、第1の実施の形態に係る制御フローチャートに継続して、装置グループの使用予約を変更するものである。すなわち、本実施の形態では、装置グループの未予約稼働時間を監視し、装置グループの使用が予定よりも短縮して未予約稼働時間が増加したときは、装置グループの使用予約を変更するものである(本発明の第7のシステム)。
【0060】図6において、まず、オペレータはステップP23で作業計画を変更するか否かを判断する。作業計画を変更する場合(YES)には、ステップP24に移行する。作業計画を変更しない場合(NO)には、装置グループの使用予約を変更することなく制御を終了する。作業計画を変更する場合は、オペレータはステップP24で装置グループの未予約稼働時間の目標値を指定する。この目標値は開発品又は量産品のグループが最低必要とする装置使用時間である。これにより、CPU13は装置グループの未予約稼働時間の監視を開始する。
【0061】その後、ステップP25でCPU13は装置グループを選択し、ステップP26で装置グループの未予約稼働時間を検索し、それを装置登録ファイル12に記憶する。そして、ステップP27でCPU13は全ての装置グループについて未予約稼働時間を検索したか否かを判断する。全て検索した場合(YES)にはステップP28に移行する。装置グループを全て検索していない場合(NO)には、ステップP25に戻って、次の装置グループを選択する。
【0062】ステップP28では、オペレータの指示にしたがって、CPU13が優先使用順位に従って量産品のグループ又は開発品のグループを選択し、ステップP29で優先使用順位に従って次の量産品のグループ又は開発品のグループを選択する。次に、ステップP30でCPU13は、検索された各装置グループに関し、その使用を待っている量産品のグループがあるか否かを検出する。これは、開発品のグループが装置グループの使用を予定よりも早く切上げることにより、装置使用時間が短縮する場合があり、このような場合、装置グループの未予約稼働時間が増加するためである。そして、その装置グループの使用を待っている量産品又は開発品のグループがある場合(YES)には、ステップP31に移行して、CPU13はその装置グループが予約可能か否かを判断する。ここで、CPU13は、装置グループの未予約稼働時間が、優先使用順位の高い順に、開発品又は量産品のグループの装置使用時間を越えているか否を判定する(本発明の第5のシステム)。
【0063】そして、その装置グループが予約可能な場合(YES)には、ステップP32に移行する。その装置グループが予約できない場合(NO)には、ステップP30に戻る。なお、ステップP30でその装置グループの使用を待っている開発品又は量産品のグループがない場合(NO)には、ステップP33に移行して、CPU13は同一の開発品又は量産品のグループ内で優先使用順位の最も低い開発品又は量産品のグループに到達したか否かを判断する。優先使用順位の最も低い開発品又は量産品のグループに到達した場合(YES)には、ステップP34に移行する。最も低い開発品又は量産品のグループに到達していない場合(NO)には、ステップP30に戻って次の待ち状態にある開発品又は量産品のグループを選択する。そして、ステップP31及びP32等を再度実行することにより、CPU13は装置グループの未予約稼働可能時間を埋めるように予約をする。
【0064】また、ステップP34ではCPU13は開発品又は量産品のグループ間で優先使用順位の最も低い開発品又は量産品のグループに到達したか否かを判断する。優先使用順位が最も低い開発品又は量産品のグループに到達していない場合(NO)には、ステップP28に戻って次の開発品又は量産品のグループ(仕掛品)を選択する。そして、ステップP29〜ステップP32等を再度実行することにより、CPU13は装置グループの未予約稼働可能時間を埋めるように予約をする。
【0065】そして、ステップP35ではCPU13はオペレータに対して装置グループの未予約稼働時間の目標値を再指定するか否かを決定させるために、ディスプレイ19にその情報を表示する。オペレータは目標値を再指定する場合(YES)にはキーボード18を使用して制御文を入力する。これにより、ステップP24に移行して未予約稼働時間の目標値が再指定されると、以下、ステップP25〜P34を再度実行する。なお、目標値を再指定しない場合(NO)には、作業計画が確定するので、装置グループの使用予約の変更に関する制御を終了する。これにより、作業計画の変更をするか否かによって、装置グループの予約を組み換えることができる。なお、予約によって変更が生じた未予約稼働時間は別種のパラメータとして取扱い、既定予約稼働時間や実績稼働時間に含めないようにする。装置グループを使用予約した開発品のグループの実際の装置使用時間が短縮される場合等があり、その際の予約変更に対して柔軟に対処するためである。
【0066】このようにして本発明の第2の実施の形態に係るLSI製造工程管理システムでは装置グループの未予約稼働時間が監視され、装置グループの使用が予定よりも短縮して未予約稼働時間が増加したときに、装置グループの予約が変更できる。したがって、装置グループの未予約稼働可能時間に空きが生ずることなく、装置グループをフル稼働して開発品又は量産品の製造に対処することができる。
【0067】なお、本発明の実施の形態では、1種類の装置グループの場合について説明したが、多種類の装置グループの場合でも、それら装置グループの稼働可能時間を振り分けることにより同様な効果が得られる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように本発明の製造工程管理システムでは、製造装置の単位期間当たりの稼働可能時間を使用比率に応じて製品及び試作品の処理に割り振っているので、ある時間帯ではその製造装置が製品の処理に当てられ、他の時間帯では、その製造装置が試作品の処理に当てられるように、その製造装置を流動的に共用させることができる。従って、その製造工程に1台しかない製造装置を使用時間を区切って製品及び試作品の処理に当てることができる。
【0069】本発明の他の製造工程管理システムでは、使用比率に応じて製造装置群の総合稼働可能時間を製品及び試作品の処理に割り振ることにより、従来技術のように各製造工程における製造装置を固定的に製品用と試作品用とに割当てることなく、各製造工程の製造装置群を流動的に共用させることができる。従って、使用時間を区切って製造装置群を製品及び試作品の処理に当てることができるので、単一生産ラインにおいて、製品の製造と試作品の製造とを両立させるように製造工程を管理することができる。
【出願人】 【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
【出願日】 平成8年(1996)6月20日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 啓三
【公開番号】 特開平10−11108
【公開日】 平成10年(1998)1月16日
【出願番号】 特願平8−159865