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低反力型空気式防舷材 - 特開平10−1928 | j-tokkyo
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【発明の名称】 低反力型空気式防舷材
【発明者】 【氏名】山本 真揮
【課題】空気式防舷材の性能上の限界であった圧縮比率が高まった時に生ずる反力の高まりを、本体空気室内の高圧力を吸収する装置を設けることにより、残存内圧を適正に調整可能とする低反力型空気式防舷材の提供を目的とする。

【解決手段】ゴム製岸壁用空気式防舷材、或いは、浮遊式空気式防舷材の本体内部又は外部に、該本体内部の空気室に直結した、吸入用の小さい径の穴と吐出用の大きい径の吐出弁を設けた圧縮空気室を設け、本体に外部からのエネルギーが加わった時に生ずる高内圧空気を吸収し、かつ外部エネルギーが弱まったり、圧縮空気室の内圧が本体内圧に勝った時、圧縮空気を本体内部に吐出して緩衝性能の維持を繰り返し可能とする低反力型空気式防舷材として構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】空気弾性を緩衝性能として利用した胴部内腹部に空気封入用の空気室を設けた構造の岸壁用固定型、又は、浮遊型ゴム製空気式防舷材を本体とし、該本体の前記空気室内部又は外部に、該空気室に直結する空気吸入口及び逆止弁構造の空気吐出口を備えた、且つ、初期内圧を本体空気室と同一とする圧縮空気室を設けた構造とし、前記防舷材本体が外部からのエネルギーを受けて撓んだ時に生ずる本体内腹部の加圧された空気が前記圧縮空気室に設けられた空気吸入口から吸収されて圧縮空気として蓄積され、防舷材本体は空気室内の残留内圧を保ちながら反力の上昇を抑制可能とし、且つ、該圧縮空気室内の空気圧が前記本体の空気室の内圧より勝ったとき、該圧縮空気室に設けられた吐出口から本体の空気室内に吐出されて、再度、外部エネルギーに対する緩衝性能を備えることが繰り返し可能になるように構成された低反力型空気式防舷材。
【請求項2】胴部内腹部に空気室を設け、且つ、ゴム特性による形状復元力を持った構造のゴム製防舷材本体を外気と連なる小口径の吐出弁及び外気を吸入するための大口径の吸入弁を設けた構造として防舷材本体の内圧と外気圧の初期圧を同一状態とし、該防舷材本体が外部からのエネルギーを受けて圧縮された時、前記小口径の吐出弁によって胴部内腹部の空気室の内圧の上昇を減圧して反力の上昇を低減させ、且つ、前記防舷材本体に対する外部からのエネルギーが弱まり又は停止したとき、防舷材本体の形状復元力によって前記大口径の吸入弁によって外気を吸入して初期状態に戻り、繰り返し外部エネルギーに対する緩衝力を備えることを可能に構成された低反力型空気式防舷材。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】船舶が岸壁に、又は船舶同士が接舷する際の空気弾性を緩衝性能として利用した岸壁用固定式、或いは、浮遊式空気式防舷材の高反力の低減方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来用いられているゴム製の岸壁用又は浮遊式の空気式防舷材は、外部エネルギーに対して空気弾性を緩衝力として利用した大変優れた性能の防舷材であるが、しかし、該防舷材の外部加圧による圧縮比率が高まったとき反力が極めて大きくなる特有の性能を回避することが不可能であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明による低反力型空気式防舷材は、従来の座屈型防舷材と並んで広く普及している空気弾性の優れた性能を活用した空気式防舷材自身に、従来の欠点であった接舷時に与えられる外部エネルギーによる圧縮時の圧縮空気による内圧の高まりと反力の上昇を調整可能とする装置を設けることによってエネルギーの吸収力が大で、且つ、理想的な低反力の空気式防舷材を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明による低反力型空気式防舷材は、従来の底板付きの、ラミネート構造に補強層を設けたゴム製岸壁用空気式防舷材本体の中空の胴部内部に、更に、所定大の圧縮空気室を設け、且つ、この圧縮空気室に小さい径の空気吸入口と大きい径の逆止弁構造の空気吐出口を設けた構造として初期内圧を本体胴部内部と同一状態におき、前記空気式防舷材本体が外部からのエネルギーや衝撃によって圧縮されて撓み、本体内部の空気が加圧されて内圧が上がり、かつ反力が高まる時、前記本発明による圧縮空気室に設けられた小さい穴から徐々に圧縮空気として蓄積され、本体内部は残留内圧によって適度の反力を維持した状態で外部エネルギーの吸収を可能とする。次に、外部エネルギーが弱まり或いは停止した時、或いは、外部エネルギーを受けて圧縮空気室の内圧が本体内部の内圧より高まった時、圧縮空気室に同時に設けられた大きい径の吐出口より勢い良く本体内部に吐出されて本体を膨らませながら内圧を初期状態に戻るようにし、かつ外部エネルギーを吸収するための態勢を整えることを繰り返し可能にした低反力型空気式防舷材として構成されている。
【0005】又、前記底板付きのゴム製岸壁用空気式防舷材本体の外部に配管部材を用いて圧縮空気室を設置して同様の目的を達成することが出来る。
【0006】また、従来の浮遊式のゴム製空気式防舷材を本体とする胴部内腹部の空気室内に圧縮空気室を筒状に設けて両端口金部と支持連結し、この筒状の圧縮空気室に吸入口と吐出口を設けておき、本体に封入された弾性体としての空気が、外部エネルギーを受けて加圧されたときに生じた内圧の高まりを前記圧縮空気室内へ圧縮空気として蓄積して減圧し、同時に、該防舷材に対する外部からのエネルギーが弱まり或いは停止したとき、またはこの圧縮空気室内の空気圧が本体内の空気圧より勝ったとき、該圧縮空気室に併設された吐出口から既に蓄積された圧縮空気が防舷材本体の胴部内腹部に放出されて元に戻り、再び、外部エネルギーに対する緩衝力を備えることを繰り返し可能とする低反力型空気式防舷利として構成することも出来る。
【0007】更に、中空部を設けた岸壁用空気式防舷材本体を、厚肉のゴムによるソリッド型の復元力をもった形状に成型し、この本体中空部に接続して小さい径の吐出用のバルブと外部からの空気を吸入するための大きい径の吸入用バルブを設けて、初期内圧を外部と同圧状態とし、防舷材本体に外部エネルギーが加わった時、本体の内圧を残存内圧を維持しながら減圧調整して反力の高まりを抑制し、かつ外部エネルギーが弱まった時、本体のゴムによる形状復元力によって外部から空気が吸入され形状及び内圧を初期状態に戻して緩衝性能を備えることを繰り返し可能にした低反力型空気式防舷材とすることも出来る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の低反力型空気式防舷材を図面に基づいて説明すると、図1の如く、従来のゴム製岸壁用空気式防舷材本体1の中空部2の底板3部に、圧縮空気室4を設け、且つ、この圧縮空気室4に小さい径の空気吸入口5aと大きい径の空気吐出口6を設けた構造とし、初期内圧は空気吸入口5aが貫通しているため同一状態となっており、前記空気式防舷材本体1が外部からのエネルギーや衝撃によって圧縮されて撓み、本体内部の空気が加圧されて内圧が上がり、かつ反力が高まる時、前記本発明の圧縮空気室4の小さい径の穴5aから徐々に加圧された本体内部の空気が抜かれて圧縮空気として蓄積されるため、本体中空部2の空気圧は減圧調整されて全てが反力とならず残存内圧によって適正反力を維持した状態で外部エネルギーの吸収を図ることが可能となる。次に、外部エネルギーが弱まり或いは停止した時、或いは、圧縮空気室4の空気圧が本体内部の内圧と同一となる限界圧より高まった時、圧縮空気室に同時に設けられた大きい径の吐出口6より中の空気が勢い良く本体内部に吐出されて本体を膨らませ、かつ内圧を初期状態に復元させながら緩衝性能を備え外部からのエネルギー吸収の態勢を整えることを繰り返し可能にした低反力型空気式防舷材として構成されている。尚、大きい径の吐出口6からの圧縮空気の吐出は、吸入口5aを設けた逆止弁5構造となっており、本体内部の空気圧を小さい径の空気吸入口5aから圧縮空気室4に吸入する時は吐出口6は閉じられた状態になっており、圧縮空気室4内の圧力が本体内部の空気圧を上回った時吐出する様にバネ7等で取り付けられている。又、図3の如く、圧縮空気室4を配管部材4aを用いて固定式空気式防舷材の外部に設置して同様の目的を達成することが出来る。
【0009】又、図5の如くロープ23等で係留する従来の浮遊式のゴム製空気式防舷材16を本体とする胴部内腹部に圧縮空気室4を筒状に設けて両端の口金20とパイプ17を介して連結し、かつこの圧縮空気室4に吸入口5aと吐出口6を設けて、本体内に封入された弾性体としての空気が、外部エネルギーを受けて圧縮されて生じた空気圧を減圧しながら吸収して圧縮空気として蓄積し、この防舷材に対する外部からのエネルギーが弱まり或いは停止したとき、圧縮空気室4に併設された吐出口6から逆止弁5を押し出して圧縮空気が防舷材本体内に吐出されて本体を初期状態に戻し、再び、外部エネルギーに対する緩衝力を備えることが繰り返し可能なように構成された低反力型浮遊式の空気式防舷材とすることも出来る。尚、この場合、図6の如く、圧縮空気室4を空気式防舷材本体の外部に取り付けて同様の目的を達することも出来る。
【0010】更に、ゴム製岸壁用空気式防舷材本体胴部27を、ソリッド状の厚肉の復元力をもち、且つ、中空部を設けた形状に成型して形状復元型とし、この本体中空部2に接続してバルブまたは小さい径の吐出用の穴26Aを弁26と共に設けて、かつ外部からの空気を吸入するための径の大きい吸入口25aを設けた構造とし、従って、本体内部と外部の圧力を同一として構成され、本体27に外部エネルギーが加わった時、小さい径の吐出穴26Aから僅かずつ本体内の空気が吐出されて本体の残存内圧によってエネルギーを吸収し、次に、防舷材本体27に対する外部からのエネルギーが弱まり或いは停止したとき、併設された径の大きい吸入口25aから本体の形状復元力によって外部空気が防舷材本体内に吸入されて初期状態に戻り、再び、外部エネルギーに対する緩衝力を備えることが繰り返し可能なように構成されたソリッド型と兼ねた形状の低反力型空気式防舷材とすることも出来る。なお、この場合、外部からゴミ或いは海水や雨の侵入防止策が必要である。
【0011】上記に於いて、請求項1の場合は防舷材本体の内圧を適正圧に設定して置くことが望ましく、従って、空気圧補充用のエアーバルブ22を設けて置くと良い。
【0012】その他の実施態様として請求項1の圧縮空気室の吸入口と吐出口を所定径の同一口径とすることも可能である。
【0013】又、請求項2の本体内部と外気の通気用の吐出口と吸入口を所定径の同一口径とすることも可能である。
【0014】
【発明の効果】空気弾性を利用した空気式防舷材の性能上の限界であった圧縮比率の高まった時の反力の大きさを、圧縮空気室を設けた2室構造とする事により、本体内の高圧力を吸収して絶えず適正圧による適正反力を保持し、接舷時の荷役、旅客船の係留時等に於いて大変優れた効果を期待出来る。
【出願人】 【識別番号】592002215
【氏名又は名称】山本 真揮
【出願日】 平成8年(1996)6月17日
【代理人】
【公開番号】 特開平10−1928
【公開日】 平成10年(1998)1月6日
【出願番号】 特願平8−189831