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【発明の名称】 土木用メッシュ織編物の樹脂被覆加工方法
【発明者】 【氏名】南本 政司
【氏名】内川 哲茂
【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】メッシュ状織編物の両面に熱可塑性樹脂フィルムを沿わせ、熱プレス機または、カレンダーロールで圧力をかけると同時に加熱し熱可塑性樹脂フィルムとメッシュ状織編物糸を溶融接着しフィルムラミネートシートを形成後、フィルム部分を打ち抜き加工することで経緯とも2mm×2mmから200mm×200mmのメッシュ目合を有することを特徴とした土木用メッシュ織編物の樹脂被覆方法。
【請求項2】メッシュ状織編物用糸の材質としてポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、アラミド繊維を使用した請求項1記載の土木用メッシュ状織編物の樹脂被覆方法。
【請求項3】メッシュシートの引張強度は、経緯とも1tf/mから20tf/mを有する請求項1又は2記載の土木用メッシュ状織編物の樹脂被覆方法。
【請求項4】メッシュ状織編物にラミネートする熱可塑性フィルムの厚みは、糸が紫外線による劣化の影響を受けにくい0.5mmから10mmとした請求項1、2又は3記載の土木用メッシュ織編物の樹脂被覆方法。
【請求項5】メッシュ状織編物の糸にはアイオノマーを付着させ、糸と熱可塑性フィルムの架橋効果を高めた請求項1、2、3又は4記載の土木用メッシュ織編物の樹脂被覆方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、土木工事に使用されるメッシュ織編物の樹脂被覆方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来土木工事に使用されるメッシュ状織編物の目止め加工あるいは硬さ向上のための加工方法は、水または溶媒に溶かした樹脂にメッシュ状織編物を浸漬したのちゴムロールで絞り込み、熱処理する方法が一般的であった。
【0003】しかしながらこの加工方法では、使用する樹脂が水または、溶媒に溶かすため、樹脂濃度が薄く、メッシュ状織編物の表面に十分な樹脂皮膜を形成することができなかった。このため、メッシュ状織編物を屋外で使用すると紫外線で糸強度が劣化するといった欠点があった。
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記の如き欠点を改善するためにメッシュ状織編物の表面に、紫外線をガードするのに十分な樹脂膜を形成できるメッシュ状織編物の樹脂被覆方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するためには、メッシュ状織編物を構成する糸より融点の低い熱可塑性樹脂フィルムをメッシュ状織編物の両面からラミネートさせたのち、格子状樹脂フィルム部分をカット刃を埋め込んだグラビアロールにより打ち抜き加工を行うことを特徴とした樹脂被覆方法を提供することにある。
【0005】ラミネート方法は、メッシュ状織編物の両面にフィルムを沿わせ熱プレス機またはカレンダーロールにより圧力をかけながら、フィルムの溶融温度以下の温度迄熱プレス機またはカレンダーロール表面温度を加熱させることで行う。
【0006】メッシュ状織編物を構成する糸と熱可塑性樹脂フィルムの接着性が不足する場合には、架橋効果を得るアイオノマーを糸に付着させ、メッシュ状織編物を構成する糸の接着性を向上させる。
【0007】フィルムラミネートしたシートを、2mm×2mmから200mm×200mmのカット刃を埋め込んだグラビアロールまたは、プレス機により打ち抜き加工を行う。
【0008】フィルムラミネートシートのフィルム部分を格子状に打抜いたシートをメッシュシートとすると、メッシュシートの引張強度は、メッシュ状織編物を構成する糸と熱可塑性樹脂フィルムの糸への接着性に依存し、接着性が不足すると糸抜けが生じ、所定引張強度が得られない。
【0009】メッシュシート引張強度は、経緯とも1tf/mから20tf/mを有している。
【0010】以下、本発明を添付図面を参照しながら説明する。図1、図2、図3は本発明の材料の実施例を示す説明図である。
【0011】
【発明の実施の形態】合成繊維からなるメッシュ状織編物を構成する糸より融点が低く、なおかつカーボンブラックを混入した熱可塑性樹脂フィルムをメッシュ状織編物の両面からラミネートさせたのち、格子状樹脂フィルム部分に対し、カット刃を埋め込んだグラビアロールによる打ち抜き加工を行い図3のメッシュシートを得る。
【0012】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明の具体的説明を行う。
【0013】
【実施例1】図1の様に13500デニールのアラミド繊維を用いて絡み織りにて製織した幅2m、メッシュ目合いが30mmのメッシュ状織編物1の上層及び、下層にカーボンブラックを混入した2mm厚みのリニアローデンシティーポリエチレン製樹脂フィルム2を巻だし、次に120℃に加熱されたカレンダーロール5とペーパーロール6間で30tf/幅の圧力をかけ、熱と圧力によって繊維と樹脂を溶着したフィルムラミネートシートを形成した。さらに24mm角のカット刃をローラー表面に埋め込んだ回転するグラビアロール7と受けロール間に、フィルムラミネートシートを通過させフィルム部分を打ち抜くことで図3のメッシュシートを得た。
【0014】
【実施例2】図1の様にアイオノマーを含浸した13500デニールのアラミド繊維を用いて絡み織りにて製織した幅2m、メッシュ目合いが30mmのメッシュ状織編物1の上層及び、下層にカーボンブラックを混入した2mm厚みのリニアローデンシティーポリエチレン製樹脂フィルム2を巻だし、次に120℃に加熱されたカレンダーロール5とペーパーロール6間で30tf/幅の圧力をかけ、熱と圧力によって繊維と樹脂を溶着したフィルムラミネートシートを形成した。さらに24mm角のカット刃をローラー表面に埋め込んだ回転するグラビアロール7と受けロール間に、フィルムラミネートシートを通過させフィルム部分を打ち抜くことで図3のメッシュシートを得た。
【0015】
【実施例3】図2の様に13500デニールのアラミド繊維を用いて絡み織りにて製織した幅2m、メッシュ目合いが30mmのメッシュ状織編物1の上層及び、下層にカーボンブラックを混入した2mm厚みのリニアローデンシティーポリエチレン製樹脂フィルム2を巻だし、次にプレス機8の熱プレス板を120℃に加熱し10Kgf/cm2の圧力をかけ、熱と圧力によって繊維と樹脂を溶着したフィルムラミネートシートを形成した。さらに24mm角のカット刃をローラー表面に埋め込んだ回転するグラビアロール7と受けロール間に、フィルムラミネートシートを通過させフィルム部分を打ち抜くことでメッシュシートを得た。
【0016】
【実施例4】図2の様にアイオノマーを含浸した13500デニールのアラミド繊維を用いて絡み織りにて製織した幅2m、メッシュ目合いが30mmのメッシュ状織編物1の上層及び、下層にカーボンブラックを混入した2mm厚みのリニアローデンシティーポリエチレン製樹脂フィルム2を巻だし、次にプレス機8の熱プレス板を120℃に加熱し10Kgf/cm2の圧力をかけ、熱と圧力によって繊維と樹脂を溶着したフィルムラミネートシートを形成した。さらに24mm角のカット刃をローラー表面に埋め込んだ回転するグラビアロール7と受けロール間に、フィルムラミネートシートを通過させフィルム部分を打ち抜くことでメッシュシートを得た。
【0017】各加工方法で樹脂被覆した材料の引張強度を測定し比較した。結果を表1に示す。
【0018】
【表1】

【0019】
【発明の効果】本実施例の樹脂被覆によれば、被覆する樹脂濃度は100%であり樹脂にカーボンブラックを含有しているため、メッシュ状織編物の糸表面を紫外線からガードするのに十分な樹脂を付着させることができた。また、糸と熱可塑性樹脂間の溶着によりメッシュ状織編物の引張強度の75%以上の強力を保持させることができた。
【0020】本発明の実施例によれば、メッシュ状織編物のメッシュ間隔を30mmとした場合9.62t/mの引張強度が得られた。メッシュ状織編物の糸繊度とメッシュ間隔を変更することにより経緯とも1t/mから20t/mの引張強度を保持させることができる。
【0021】
【出願人】 【識別番号】000201490
【氏名又は名称】前田工繊株式会社
【出願日】 平成8年(1996)9月18日
【代理人】
【公開番号】 特開平10−96151
【公開日】 平成10年(1998)4月14日
【出願番号】 特願平8−245816